JP2005183617A - 半導体装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】トリミングする場合において、半導体装置の製造歩留まりと信頼性とを向上させ、容易に高精細化することができる。
【解決手段】基板10と、基板10に設けられN型不純物領域12nとP型不純物領域12pとによってPN接合Sが形成されているツェナーダイオード部12と、ツェナーダイオード部12のN型不純物領域12nに接続するように設けられているアノード部14aと、ツェナーダイオード部のP型不純物領域12pに接続するように設けられているカソード部14cとを有する半導体装置において、ツェナーダイオード部12のPN接合Sを、アノード部14a側よりもカソード部14c側となるようにする。
【選択図】図2
【解決手段】基板10と、基板10に設けられN型不純物領域12nとP型不純物領域12pとによってPN接合Sが形成されているツェナーダイオード部12と、ツェナーダイオード部12のN型不純物領域12nに接続するように設けられているアノード部14aと、ツェナーダイオード部のP型不純物領域12pに接続するように設けられているカソード部14cとを有する半導体装置において、ツェナーダイオード部12のPN接合Sを、アノード部14a側よりもカソード部14c側となるようにする。
【選択図】図2
Description
本発明は半導体装置に関し、特に、回路素子の特性を調整するトリミング素子を有する半導体装置に関する。
半導体装置である半導体集積回路(IC)の特性を調整するトリミング技術が知られている。トリミング技術は、ICの動作電圧や抵抗値等を調整し、ICの信頼性や精度を向上させている。トリミング技術としては、たとえば、フューズを用いるものと、ツェナーダイオードを用いるものなどがある(たとえば、特許文献1参照)。フューズおよびツェナーダイオードによるトリミング技術は、トランジスタや抵抗などの回路素子を形成するプロセスと同じプロセスにおいてフューズやツェナーダイオードを形成できるために多用されている。
図4、図5は、フューズによって抵抗値をトリミングする技術を説明するための図である。ここで、図4は、半導体集積回路に設けられている抵抗素子Rに対してフューズF1,F2を接続したトリミング回路を示している。また、図5は、図4のフューズF1の部分を示しており、図5(A)がフューズF1の平面図であり、図5(B)がフューズF1,F2の断面図を示している。
図4に示すように、抵抗素子Rは、基準抵抗R0(抵抗値:r0)と、第1および第2のトリミング用抵抗R1,R2(抵抗値:r1,r2)とを有しており、これらの抵抗R0〜R2は、2つの端子t1,t2間に直列に接続されている。そして、第1および第2のトリミング用抵抗R1,R2のそれぞれに対して、第1および第2のフューズF1,F2がそれぞれ並列に接続されている。そして、基準抵抗R0と第1トリミング用抵抗R1との接続中点に電極パッドPD1が接続され、第1および第2のトリミング用抵抗R1,R2の接続中点に電極パッドPD2が接続され、第2トリミング用抵抗R2の他方側に電極パッドPD3が接続されている。なお、2つの端子t1,t2は、半導体装置における回路素子(図示なし)に接続されている。
そして、第1フューズF1は、図5に示すように、半導体基板100上に絶縁膜101を介して設けられている。第1フューズF1は、たとえば、ポリシリコン層102により構成され、2つのパッド部102Ba,102Bbと、その間を連結するフューズ本体部102Aとにパターン加工されている。そして、フューズ本体部102Aは、フューズライン部102Aaと、連結部102Abとを有する。連結部102Abは、フューズライン部102Aaの両端から外側へ幅広になるように形成されており、フューズライン部102Aaの両端において電界集中を分散させている。そして、ポリシリコン層102上には、たとえば、酸化シリコンを用いた層間絶縁膜103が形成されている。層間絶縁膜103には、ポリシリコン層102の両端のパッド部102Ba,102Bbに対応するように、開口部103A,103Bが形成されている。そして、開口部103A,103Bには、電極層104Aと104Bが形成されている。電極層104Aと104Bは、配線として周縁部に延び、図4に示す電極パッドPD1,PD2に接続されている。なお、第2フューズF2は、図5に示す第1フューズF1と同様である。
上記のトリミング回路においては、たとえば、ICの製造工程において特性をチェックする際に特性を理想値に近づけるために、必要に応じてフューズF1,F2の溶断を行う。具体的には、抵抗Rの値がr0のままでよい場合にはフューズF1,F2の溶断は行わないが、抵抗Rの値をr0より大きくしたい場合には、フューズF1,F2の溶断を行う。たとえば、第1のフューズF1を溶断する際は、電極パッドPD1,PD2にそれぞれ針を立て、所定の電流を供給する。これにより、ポリシリコン層102のフューズ本体部102Aで電流密度が増大し、この部分でポリシリコン層102が溶断され、第1のフューズF1が遮断状態となる。その結果、抵抗Rの値は、基準抵抗R0と第1抵抗との和(r0+r1)に変化する。同様に、電極パッドPD2,PD3からの電流供給により第2のフューズF2を溶断させる場合においては、抵抗Rの値が、基準抵抗R0と第2抵抗R2との和(r0+r2)に変化し、また、第1および第2のフューズF1,F2の双方を溶断させる場合においては、抵抗Rの値が、基準抵抗R0と第1抵抗R1と第2抵抗R2との和(r0+r1+r2)に変化する。
図6、図7は、ツェナーダイオードによって抵抗値をトリミングする技術を説明するための図である。ここで、図6は、半導体集積回路に設けられている抵抗素子Rに対してツェナーダイオードZ1’,Z2’を接続したトリミング回路を示している。また、図7は、図6のツェナーダイオードZ1部分の断面図を示している。
図6に示すように、図4と同様に、抵抗素子Rは、基準抵抗R0(抵抗値:r0)と、第1および第2のトリミング用抵抗R1,R2(抵抗値:r1,r2)とを有している。そして、これらの抵抗R0〜R2は、端子t1,t2間に直列に接続され、第1および第2のトリミング用抵抗R1,R2のそれぞれに対して、第1および第2のツェナーダイオードZ1’,Z2’がそれぞれ並列に接続されている。そして、基準抵抗R0と第1トリミング用抵抗R1との接続中点に電極パッドPD1が接続され、第1および第2のトリミング用抵抗R1,R2の接続中点に電極パッドPD2が接続され、第2トリミング用抵抗R2の他方側に電極パッドPD3が接続されている。
そして、第1ツェナーダイオードZ1’は、図7に示すように、P型シリコンの半導体基板201に形成されたNPN型トランジスタを用いて構成されている。第1ツェナーダイオードZ1’は、ベース9とエミッタ210とのそれぞれにベース電極211とエミッタ電極210とがアルミニウムを用いて形成されており、エミッタ210にアノード部211aが設けられ、エミッタ210にカソード部211cが設けられている。このようなNPNトランジスタのエミッタ210およびベース9間は、ツェナー降伏を示すためツェナーダイオードとして用いられる。なお、第2ツェナーダイオードZ2’は、図7に示す第1ツェナーダイオードZ1と同様である。
ここで、トリミングを行わない際においては、第1および第2のツェナーダイオードZ1’,Z2’のアノード部211aとカソード部211cとの間には逆バイアスの電圧が印加され抵抗値が高いため、ツェナーダイオードには電流が流れない。このため、抵抗Rは、基準抵抗R0と第1抵抗R1と第2抵抗R2との抵抗値の和(r0+r1+r2)なる。
一方、トリミングを行う際において、たとえば、抵抗Rを基準抵抗R0の抵抗値r0とする場合、第1および第2のツェナーダイオードZ1’,Z2’をそれぞれザッピングする。つまり、トリミング用のパッドP1,P2を用いて第1ツェナーダイオードZ1’のアノード部211aとカソード部211cとの間に逆バイアスを印加してザッピングし、同様にして、トリミング用のパッドP2,P3を用いて第2ツェナーダイオードZ2’をザッピングする。このようにザッピングすることによって、それぞれのツェナーダイオードZ1’,Z2’は、発熱してアルミニウムの電極が溶解された後にエレクトロマイグレーションしフィラメントとして形成されるため、数Ω程度の低い抵抗値となる。このため、ザッピング後においては、ツェナーダイオードZ1’,Z2’側に電流が流れ、抵抗Rを基準抵抗R0の抵抗値r0とすることができる。
しかしながら、図4,図5に示した従来のフューズ、および、図6,図7に示したツェナーダイオードを用いたトリミング技術においては、以下のような問題がある。
前者のフューズを用いたトリミング技術においては、図5(a)に示すように、電極層104A,104Bに近接した位置Z1,Z2で溶断が発生することがあり、中央のポイントZと異なる箇所で溶断がされ、フューズの溶断箇所がばらつく場合がある。この場合、アルミニウムの電極層104A,104Bが、発熱によってフューズに溶け出し、フューズの溶断箇所をつなぎ十分に溶断されない不具合が発生する。その結果、半導体装置の歩留まりが悪化し、信頼性が低下する問題があった。
一方、後者のツェナーダイオードを用いたトリミング技術においては、高い熱伝導率の半導体基板にツェナーダイオードを形成しているために、ザッピング時の発熱が放熱しやすい。このため、ザッピング時の発熱によって電極を溶解してフィラメントを形成するために、数百mA程度の大きな電流を印加する必要があった。この場合、ツェナーダイオードがザッピングされる前に、大きな印加電流が抵抗R側に印加されると共に、抵抗Rに接続された回路素子にも印加されてダメージを受け、半導体装置の歩留まりと信頼性とが低下する場合があった。また、この場合、大きな電流を印加するためのパワートランジスタを実装する必要があるため、半導体装置を高精細化することが困難な場合があった。
このように、従来においては、回路素子の特性を調整する場合に、半導体装置の製造歩留まりと信頼性とが低下し、高精細化することが困難な場合があった。
したがって、本発明の目的は、回路素子の特性を調整する場合において、半導体装置の製造歩留まりと信頼性とを向上させ、容易に高精細化することが可能な半導体装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の半導体装置は、基板と、前記基板に設けられ、N型不純物領域とP型不純物領域とによってPN接合が形成されているツェナーダイオード部と、前記ツェナーダイオード部のN型不純物領域に接続するように設けられているアノード部と、前記ツェナーダイオード部のP型不純物領域に接続するように設けられているカソード部とを有し、前記ツェナーダイオード部のPN接合は、前記アノード部側よりも前記カソード部側になるように形成されている。
以上により、本発明の半導体装置は、アノード部とカソード部とを用いてツェナーダイオード部に対して逆バイアスを印加してツェナー降伏させる。この際、ツェナーダイオード部のPN接合がアノード側よりもカソード部側になるように形成されているため、カソード部の導電材料を容易にエレクトロマイグレーションされ、容易にツェナーダイオード部をザッピングすることができる。
本発明によれば、回路素子の特性を調整する場合において、半導体装置の歩留まりと信頼性とを向上させ、容易に高精細化することが可能な半導体装置を提供することができる。
以下より、本発明にかかる実施形態の一例について、図1、図2を参照して説明する。
図1は、本発明にかかる実施形態の半導体装置のトリミング素子を示す回路図である。また、図2は、本実施形態の半導体装置におけるトリミング素子の第1のツェナーダイオードZ1の部分を示す断面図である。
図1に示すように、本実施形態の半導体装置のトリミング素子は、抵抗素子Rと、ツェナーダイオードZ1,Z2とを有している。抵抗素子Rは、基準抵抗R0(抵抗値:r0)と、第1および第2のトリミング用抵抗R1,R2(抵抗値:r1,r2)とを有しており、これらの抵抗R0〜R2は、端子t1,t2間に直列に接続されている。そして、第1および第2のツェナーダイオードZ1,Z2は、第1および第2のトリミング用抵抗R1,R2のそれぞれに対して並列に接続されている。そして、基準抵抗R0と第1トリミング用抵抗R1との接続中点に電極パッドPD1が接続され、第1および第2のトリミング用抵抗R1,R2の接続中点に電極パッドPD2が接続され、第2トリミング用抵抗R2の他方側に電極パッドPD3が接続されている。なお、2つの端子t1,t2は、半導体装置における回路素子(図示なし)に接続されている。また、2つの端子t1,t2には電源が接続されており、第1および第2のツェナーダイオードZ1,Z2に逆バイアスが印加されている。
そして、本実施形態の半導体装置は、図2に示すように、基板10と、第1絶縁層11と、ツェナーダイオード部12と、第2絶縁層13と、カソード部14cと、アノード部14aとを有する。
基板1は、たとえば、シリコンを用いて形成されている。基板1には、図1に示したように、回路素子が形成されており、その回路素子は、基準抵抗R0と第1および第2のトリミング用抵抗R1,R2とが直列に設けられている端子t1,t2に接続されている。
第1絶縁層11は、基板1よりも熱伝導率が小さい絶縁材料を用いて形成されている。たとえば、第1絶縁層11は、シリコンの基板よりも熱伝導率が小さいシリコン酸化物によって形成される。そして、第1絶縁層11は、ツェナーダイオード部12と基板11との間に設けられている。本実施形態においては、第1絶縁層11は、基板1の表面に設けられている。
ツェナーダイオード部12は、第1絶縁層11を介して基板1に多結晶シリコンを用いて設けられている。ツェナーダイオード部12に多結晶シリコンを用いることにより、シリコン酸化物の第1絶縁層11との密着性を向上できる。そして、ツェナーダイオード部12は、たとえば、N型不純物領域12nとP型不純物領域12pとを有しており、N型不純物領域12nとP型不純物領域12pとによってPN接合Sが1つ形成されている。そして、ツェナーダイオード部12のPN接合Sは、アノード部14a側よりもカソード部14c側になるように形成されている。
第2絶縁層13は、たとえば、シリコン酸化物を用いて形成され、ツェナーダイオード部12のPN接合Sを覆うように設けられている。そして、第2絶縁層13には、ツェナーダイオード部12の両端に対応するように、第1開口部13Aと第2開口部13Bとが形成されている。
カソード部14cは、ツェナーダイオード部12のP型不純物領域12pに接続するように設けられている。カソード部14cは、たとえば、第1開口部103Aに導電材料であるアルミニウムを埋め込むようにして形成される。そして、カソード部14cは、対向電極であるアノード部14aに対して負電位にとなる。
アノード部14aは、ツェナーダイオード部12のN型不純物領域12nに接続するように設けられている。アノード部14aは、カソード部14cと同様にして、たとえば、第2開口部13Bに導電材料であるアルミニウムを埋め込むようにして形成される。そして、アノード部14aは、対向電極であるカソード部14cに対して正電位となる。
また、カソード部14cとアノード部14aとは、配線として周縁部に延び、図1に示す電極パッドPD1,PD2に接続されている。カソード部14cとアノード部14aとはそれぞれが負電位と正電位となるため、前述のように、ツェナーダイオード部12は、逆バイアスが印加された状態となっている。なお、第2ツェナーダイオードZ2は、図2に示す第1ツェナーダイオードZ1と同様である。
以下より、本実施形態の半導体装置の製造方法について説明する。
まず、シリコンの基板1の表面を900〜1000℃程度でスチーム酸化し、600〜800nm厚のシリコン酸化物の第1絶縁層11を形成する。
つづいて、第1絶縁層11の上に、CVD(Chemical Vapor Deposition)法により100〜200nm程度のポリシリコン膜を形成する。その後、フォトリソグラフィー技術及びイオンインプランテーション技術を用いて、多結晶シリコン膜に不純物を導入してN型不純物領域12nとP型不純物領域12pとを形成する。この時、ツェナーダイオード部12のPN接合Sが、アノード部14a側よりもカソード部14c側になるように、N型不純物領域12nとP型不純物領域12pとを形成する。その後、フォトリソグラフィー技術及びRIE(Reactive Ion Etching)等の異方性エッチング技術を用いて、不純物が導入された多結晶シリコン膜をパターンニングし、ツェナーダイオード部12の形状とする。
つづいて、パターンニングされた多結晶シリコン膜の上に、CVD法により300nm程度のシリコン酸化物の第2絶縁層13を形成する。その後、900〜950℃程度の熱処理を行い、ポリシリコン膜中に注入された不純物を拡散させてPN接合Sを形成し、ツェナーダイオード部12が形成される。
つづいて、フォトリソグラフィー技術及びRIE技術によって、第2絶縁層13に、ツェナーダイオード部12の両端に対応するように第1開口部13Aと第2開口部13Bとを形成する。
つづいて、第1開口部13Aと第2開口部13Bとを埋めこむように、アルミニウムの導電材料をスパッタリング法により堆積する。その後、このアルミニウム膜をフォトリソグラフィー技術及びRIE技術によってパターンニングし、カソード部14cとアノード部14aとを形成する。
このように形成されたトリミング素子のツェナーダイオードZ1,Z2は、半導体装置内の回路素子の特性を調整するために必要に応じてザッピングされる。
以下より、本実施形態の半導体装置において回路素子の特性を調整するトリミング方法について説明する。
たとえば、トリミングを行わない際においては、第1および第2のツェナーダイオードZ1,Z2のアノードとカソードとの間には逆バイアスの電圧が印加され抵抗値が高いため、ツェナーダイオードには電流が流れない。このため、抵抗Rは、基準抵抗R0と第1抵抗R1と第2抵抗R2との抵抗値の和(r0+r1+r2)なる。
一方、トリミングを行う際においては、たとえば、抵抗Rを基準抵抗R0の抵抗値r0とする場合、第1および第2のツェナーダイオードZ1,Z2をそれぞれザッピングする。つまり、トリミング用のパッドP1,P2を用いて第1ツェナーダイオードZ1のアノードとカソードとの間に逆バイアスを印加してザッピングし、同様にして、トリミング用のパッドP2,P3を用いてツェナーダイオードZ2をザッピングする。
図3は、ツェナーダイオードZ1,Z2をザッピングした後のツェナーダイオード部12の様子を示す図である。
図3に示すように、それぞれのツェナーダイオードZ1,Z2は、ツェナーダイオード部12のPN接合Sでツェナー降伏して発熱し、カソード部14cの導電材料を溶融させてエレクトロマイグレーションされてフィラメント15が形成されるため、数Ω程度の低い抵抗値となる。このため、ザッピング後においては、ツェナーダイオードZ1,Z2側に電流が流れ、抵抗Rを基準抵抗R0の抵抗値r0とすることができる。
ここで、本実施形態においては、ツェナーダイオード部12のPN接合Sがアノード部14a側よりもカソード部14c側に近くなるように形成されている。このため、ザッピングされる位置がアノード部14a側よりもカソード部14c側に近くなるため、カソード部14cの導電材料であるアルミニウムを溶融させてエレクトロマイグレーションさせることが容易にできる。
また、本実施形態においては、第1絶縁層11が、シリコンの基板11よりも熱伝導率が小さいシリコン酸化物を用いて基板10とツェナーダイオード部12との間に設けられている。このため、第1絶縁層11は、ザッピング時の発熱が基板10側へ放熱することを抑制するため、カソード部14cの導電材料であるアルミニウムを容易に溶融させることができる。また、さらに、第1絶縁層11は、ザッピング前に印加電流が回路素子に印加されてダメージを受けることを防止することができる。
そして、本実施形態においては、第2絶縁層13が、ツェナーダイオード部12を覆うように設けられている。このため、第2絶縁層13は、ザッピング時の発熱が基板10の反対側へ放熱することを抑制するため、カソード部14cの導電材料であるアルミニウムを容易に溶融させることができる。
したがって、本実施形態は、回路素子の特性を調整する場合において、半導体装置の製造歩留まりと信頼性とを向上させ、容易に高精細化することができる。
10:基板、11:第1絶縁層、12:ツェナーダイオード部、13:第2絶縁層、14c:カソード部、14a:アノード部
Claims (6)
- 基板と、
前記基板に設けられ、N型不純物領域とP型不純物領域とによってPN接合が形成されているツェナーダイオード部と、
前記ツェナーダイオード部のN型不純物領域に接続するように設けられているアノード部と、
前記ツェナーダイオード部のP型不純物領域に接続するように設けられているカソード部と
を有し、
前記ツェナーダイオード部のPN接合は、前記アノード部側よりも前記カソード部側になるように形成されている
半導体装置。 - 前記基板と前記ツェナーダイオード部との間に設けられ、前記基板よりも熱伝導率が小さい第1絶縁層
を有する
請求項1に記載の半導体装置。 - 前記ツェナーダイオード部を覆うように設けられている第2絶縁層
を有する
請求項1に記載の半導体装置。 - 前記ツェナーダイオード部は、多結晶シリコンを用いて形成されている
請求項1に記載の半導体装置。 - 前記カソード部は、アルミニウムを用いて形成されている
請求項1に記載の半導体装置。 - 前記基板は、シリコンを用いて形成されており、
前記第1絶縁膜は、シリコン酸化膜を用いて形成されている
請求項2に記載の半導体装置。
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