JP2005183567A - 半導体集積回路の製造方法、ヴィアホール形成用共用マスクおよび半導体集積回路 - Google Patents

半導体集積回路の製造方法、ヴィアホール形成用共用マスクおよび半導体集積回路 Download PDF

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Abstract

【課題】 年々多層化する半導体プロセスにおいて、マスク枚数を削減しコストダウンを図るとともに、プロセスを容易化する。
【解決手段】 第1層配線13上に層間絶縁膜15を形成し、次いで、複数種類の品種展開品に共通使用可能なヴィアホール形成用共用マスクM3を用いて、第1層配線13と第2層配線25とのクロスポイントおよびクロスポイント以外でヴィアホール15a,15a′を形成し、さらにヴィア19,19a′を形成し、次いで第2の層間絶縁膜21を形成し、第2層配線25を形成し、ヴィア19を介して第1層配線13と第2層配線25とを接続する。複数のヴィア19a,19a′のうちクロスポイントに位置対応しないヴィア19a′についてはSiNキャップ層20および層間絶縁膜21で覆うことにより孤立化させる状態で第2層配線25を形成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、半導体集積回路の製造方法、ヴィアホール形成用のマスクおよび半導体集積回路にかかわり、特には、配線層形成部(バックエンド部)でのプロセス技術に関するものである。
従来の半導体集積回路の製造方法におけるバックエンド部の半導体プロセスについて図5を用いて説明する。ここでは、専用配線マスクと専用ヴィアホール形成用マスクが用いられる。
図5(a)〜図5(d)はある半導体の品種Aにおける品種展開品A‐aについての説明に用いる平面図であり、図5(e)〜図5(h)は同じ半導体の品種Aにおける別の品種展開品A‐bについての説明に用いる平面図である。
図5(a)は、品種展開品A‐aの第N層の金属配線マスクMa1を示し、金属配線Ha1のためのパターンPa1が形成されている。
図5(b)は、同じ品種展開品A‐aの第(N+1)層の金属配線マスクMa2を示し、金属配線Ha2のためのパターンPa2が形成されている。
図5(c)は、品種展開品A‐aに専用のヴィアホール形成用マスクMa3を示し、ヴィアホールVHaのためのパターンPa3が形成されている。
図5(d)に示すように、第N層の金属配線Ha1と第(N+1)層の金属配線Ha2とのクロスポイントであって、専用ヴィアホール形成用マスクMa3上にヴィアホール用のパターンPa3がある箇所には、プロセス的にヴィアホールVHaが形成される。
また、図5(e)は、別の品種展開品A‐bの第N層の金属配線マスクMb1を示し、金属配線Hb1のためのパターンPb1が形成されている。
図5(f)は、同じ品種展開品A‐bの第(N+1)層の金属配線マスクMb2を示し、金属配線Hb2のためのパターンPb2が形成されている。
図5(g)は、品種展開品A‐bに専用のヴィアホール形成用マスクMb3を示し、ヴィアホールVHbのためのパターンPb3が形成されている。
図5(h)に示すように、第N層の金属配線Hb1と第(N+1)層の金属配線Hb2とのクロスポイントであって、専用ヴィアホール形成用マスクMb3上にヴィアホール用のパターンPb3がある箇所には、プロセス的にヴィアホールVHbが形成される。
つまり、従来技術では同じ品種Aの品種展開品でも、品種展開品A‐aと品種展開品A‐bでは、互いに別のヴィアホール形成用マスクを必要としている。
また、ヴィアホール形成用マスクを削減する技術として、拡散層形成部(フロントエンド部)の上に第2金属配線層と第1保護膜までを予め形成しておいた上で、専用ヴィアホール形成用マスクを追加することにより所望の回路を構成するものもあった(特許文献1参照)。
特開平11−297698号公報(第2−3頁、第1図)
上記の従来技術においては、品種展開品が異なればヴィアホール形成用マスクも異なり、品種展開品とヴィアホール形成用マスクの種類との相互の対応関係の正確な把握が必要で、品種展開品の種類が増えるほど、その把握の管理が困難になるという問題があった。
また、半導体プロセスは年々多層化し、これに伴って必要マスク数が増大し、膨大なコストが発生するという問題があった。
また、従来のヴィアホール形成用マスクMc3には、図6に示すように、ヴィアホール用のパターンとして、孤立したパターンPc3、密集したパターンPc4、パターン率の違うパターンPc5などが混在して、パターン依存性が発生し、同じ仕上がりで作ることがプロセス的に困難であるという問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みて創作したものであり、プロセスの微細化で複雑化する半導体集積回路の製造方法を容易化する技術を提供することを目的としている。
上記の課題を解決するために、本発明は次のような手段を講じる。
本発明による半導体集積回路の製造方法は、下位層配線を形成し、次いでヴィアホール形成用のマスクを用いて下位層配線と上位層配線を互いに接続するためのヴィアホールを形成し、次いで前記ヴィアホールにヴィアを形成し、次いで前記ヴィアに接続する状態で前記上位層配線を形成する多層構造の半導体集積回路の製造方法を前提とする。この構成においてさらに、前記ヴィアホール形成用のマスクとして複数種類の品種展開品に共通使用可能なヴィアホール形成用共用マスクを用意し、このヴィアホール形成用共用マスクを用いて、前記下位層配線と前記上位層配線とのクロスポイントおよびクロスポイント以外で前記ヴィアホールを形成する。そして、前記複数のヴィアのうち前記下位層配線と前記上位層配線とのクロスポイントに位置対応しないヴィアについては絶縁層で覆うことにより、その位置対応しないヴィアを孤立化させる状態で前記上位層配線を形成する。
上記の半導体集積回路の製造方法を、別言して次のように表現することもできる。すなわち、半導体基板とその上に形成された能動素子を含むプロセス途中構造体において、下位層配線を形成し、次いで前記下位層配線上に第1の層間絶縁膜を形成し、次いで前記第1の層間絶縁膜に対してヴィアホール形成用マスクを用いてヴィアホールを形成し、次いで前記ヴィアホールにヴィアを形成し、次いで前記第1の層間絶縁膜および前記ヴィアの上に第2の層間絶縁膜を形成し、次いで前記第2の層間絶縁膜において上位層配線を形成し、前記ヴィアを介して前記下位層配線と前記上位層配線とを接続する、以上の過程を複数層にわたって繰り返す多層構造の半導体集積回路の製造方法を前提とする。この構成においてさらに、前記ヴィアホール形成用のマスクとして複数種類の品種展開品に共通使用可能なヴィアホール形成用共用マスクを用いて、前記下位層配線と前記上位層配線とのクロスポイントおよびクロスポイント以外で前記ヴィアホールを形成する。そして、前記複数のヴィアのうち前記下位層配線と前記上位層配線とのクロスポイントに位置対応しないヴィアについては絶縁層で覆うことにより、その位置対応しないヴィアを孤立化させる状態で前記上位層配線を形成する。
上記のヴィアホール形成用共用マスクは、複数種類の品種展開品について、それぞれのヴィアホールの位置につき、それらの和集合のヴィアホール位置に対応してヴィアホール用パターンが形成されているものである。すなわち、このヴィアホール形成用共用マスクにおけるヴィアホール用パターンの集合は、適用対象のいずれの品種展開品に対しても、それぞれのヴィアホール位置をカバーするものである。
このヴィアホール形成用共用マスクをある種類の品種展開品に適用するときは、このマスクにおける複数のヴィアホール用パターンは、当該の品種展開品において有効となるヴィアに対応したものと、有効ではないダミー的なヴィアに対応したものとに分かれる。また、別の種類の品種展開品に適用するときは、このマスクにおける複数のヴィアホール用パターンは、その品種展開品において有効となるヴィアに対応したものと、有効ではないダミー的なヴィアに対応したものとに分かれる。複数のヴィアホール用パターンのうちどれが有効でどれが無効かは品種展開品の種類に応じて異なるものである。
無効のヴィアホール用パターンによってもヴィアを形成するが、このヴィアは下位層配線と上位層配線とを接続しないものである。すなわち、複数のヴィアのうち、当該の品種展開品において、下位層配線と上位層配線とのクロスポイントに位置対応しないヴィアがあり、これが無効なヴィアであり、言い換えると、ダミーのヴィアである。
そこで、上位層配線を形成するに当たり、ダミーのヴィアについては、これを絶縁層で覆うことにより孤立化させる状態で上位層配線を形成する。
これによれば、ヴィア形成のために用いるマスクを複数の品種展開品について共用化し、そのヴィアホール形成用共用マスクを用いることにより、マスク枚数の削減を図ることができるようになる。ひいてはコストダウンを促進する。
上記において、次の態様は好ましいものである。すなわち、前記ヴィアホール形成用共用マスクとして、複数のヴィアホール用パターンが均一に配置されているマスクを用いることである。ヴィアホール用パターンを均一配置することにより、適用可能な品種展開品の種類数を増大させることができる。すなわち、汎用性を拡張することができる。また、プロセスの容易化を図ることができる。
また、上記において、前記ヴィアを孤立化させる絶縁層については、前記ヴィアの下側を層間絶縁膜で覆い、上側をキャップ層で覆うのがよい。
上記の半導体集積回路の製造方法についての発明をヴィアホール形成用共用マスクとして、次のように展開することが可能である。すなわち、下位層配線と上位層配線を互いに接続するためのヴィアホール用パターンが形成されたヴィアホール形成用のマスクであって、複数種類の品種展開品に共通使用可能で、前記下位層配線と前記上位層配線とのクロスポイントおよびクロスポイント以外に前記ヴィアホール用パターンが形成されたものである。
このヴィアホール形成用共用マスクを用いることにより、上記のとおり、複数種類の品種展開品の製造において、必要とするマスク枚数を削減することができ、マスクに要する費用(トータルマスクコスト)の低廉化を図ることができる。
上記のヴィアホール形成用共用マスクにおいて、前記複数のヴィアホール用パターンが均一に配置されているものが好ましい。均一配置のヴィアホール用パターンを有することにより、適用可能な品種展開品の種類数が増大し、汎用性の拡張が図られ、リソグラフィ・ドライエッチング・埋め込み・化学的機械的研磨(CMP)のいずれにおいても、プロセスが容易になる。
上記の発明を半導体集積回路のレベルで記述すると、次のようになる。すなわち、本発明による半導体集積回路は、半導体基板と、前記半導体基板上に形成された能動素子と、下位層配線と上位層配線とがヴィアを介して接続されたダマシン構造が多層的に繰り返された半導体集積回路であって、前記ヴィアが前記下位層配線と前記上位層配線とのクロスポイントおよびクロスポイント以外に配置され、前記クロスポイントに位置対応しない前記ヴィアは配線と接続のない孤立状態となっている。
この場合に、好ましい態様としては、前記ヴィアが均一に配置されていることである。
本発明によれば、ヴィア形成のために用いるマスクを複数の品種展開品について共用化し、そのヴィアホール形成用共用マスクを用いることにより、マスク枚数の削減を図ることができ、コストダウンを促進することができる。
また、ヴィアホール用パターンを均一配置することにより、適用可能な品種展開品の種類数を増大させ、汎用性を拡張するとともに、リソグラフィ・ドライエッチング・埋め込み・化学的機械的研磨(CMP)のいずれにおいても、プロセスの容易化を図ることができる。
以下、本発明の実施の形態における半導体集積回路の製造方法について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の実施の形態における半導体集積回路の製造方法の説明図である。
図1(a),(b),(c),(d)はある半導体の品種Aにおける品種展開品A‐aについてのバックエンド部の説明に用いる平面図であり、図1(e),(f),(c),(g)は同じ半導体の品種Aにおける別の品種展開品A‐bについての説明に用いる平面図である。ここで、図1(c)は2つの流れに共通である。
図1(a)は、品種展開品A‐aの第N層の金属配線マスクMa1を示し、金属配線Ha1のためのパターンPa1が形成されている。
図1(b)は、同じ品種展開品A‐aの第(N+1)層の金属配線マスクMa2を示し、金属配線Ha2のためのパターンPa2が形成されている。パターンPa1,Pa2は透光部または開孔である。
図1(c)は、品種Aについての複数種類の品種展開品の全てに適用できるヴィアホール形成用共用マスクM3を示す。図1(c)において、複数の縦方向基準線Xn(X1,X2,X3…)と複数の横方向基準線Yn(Y1,Y2,Y3…)とのクロスポイントにヴィアホールVHのためのパターンPがある。このパターンPは、ヴィアホール形成用共用マスクM3上において、縦方向に均一にかつ横方向にも均一に配置されている。縦方向での均一性と横方向での均一性とは互いに等しくてもよいし、異なっていてもよい。
図1(d)のように、ヴィアホール形成用共用マスクM3上にヴィアホール用のパターンPがある箇所には、プロセス的にヴィアホールVHが形成される。このヴィアホールVHは、第N層の金属配線Ha1と第(N+1)層の金属配線Ha2とのクロスポイントに形成されるだけでなく、クロスポイント以外にもヴィアホールVHが形成されている。
また、図1(e)は、別の品種展開品A‐bの第N層の金属配線マスクMb1を示し、金属配線Hb1のためのパターンPb1が形成されている。
図1(f)は、同じ品種展開品A‐bの第(N+1)層の金属配線マスクMb2を示し、金属配線Hb2のためのパターンPb2が形成されている。パターンPb1,Pb2は透光部または開孔である。
図1(c)のヴィアホール形成用共用マスクM3は、品種展開品A‐aだけでなく、この品種展開品A‐b、その他にも適応することができる。
図1(g)のように、ヴィアホール形成用共用マスクM3上にヴィアホールVHのパターンPがある箇所には、プロセス的にヴィアホールVHが形成される。このヴィアホールVHは、第N層の金属配線Hb1と第(N+1)層の金属配線Hb2とのクロスポイントに形成されるだけでなく、クロスポイント以外にもヴィアホールVHが形成されている。
図1(d)および図1(g)に示すように、複数の縦方向基準線Xn(X1,X2,X3…)と複数の横方向基準線Yn(Y1,Y2,Y3…)とのクロスポイントのすべてにヴィアホールVHが形成される。ただし、全クロスポイントのうち、金属配線Ha1,Ha2のクロスポイント、金属配線Hb1,Hb2のクロスポイントを除いては、ヴィアホールVHは孤立したものとなり、形成的に存在するが、有効性については実効性はなくダミー的なものとなる。
従来の技術では、図5(c),(g)に示すように、品種展開品の種類ごとにヴィアホール形成用マスクを必要としていた。これに対して、本発明実施の形態では、複数種類の品種展開品について、マスクの全面にわたってパターンを均一に分散配置したヴィアホール形成用共用マスクM3の1枚のみで済む。それは、全面にわたってヴィアホールVHを形成するが、不要なヴィアホールVHについては、無効化する状態で形成するからである。
次に、不要なヴィアホールVHを無効化する状態で全面均一にヴィアホールVHを形成する過程を含めて、本実施の形態のバックエンド部のプロセスを説明する。ここでは、図2、図3、図4の断面図を用いて、Cuダマシンプロセスのバックエンド(Cu配線プロセス)部における第2層配線形成のフローを説明する。図2(a)〜(d)、図3(a)〜(d)、図4(a)〜(d)は一連の流れを示しており、それを通し番号#1〜#12で示す。
[#1] 図2(a)は、第1層配線(M1)の形成が終了した時点の断面図である。図2(a)において、10は半導体基板上に能動素子のMOSトランジスタが形成されたプロセス途中構造体、11はプロセス途中構造体10の最表層における層間絶縁膜、12は層間絶縁膜11の開口部に形成されたバリアメタル、13はバリアメタル12内に埋め込まれたCuの第1層配線である。なお、第1層配線13の形成には金属配線マスクMa1が使用されたものとする。
この時点では、第1層配線13の表面がむき出し状態であるので、Cu拡散防止を行う必要がある。
[#2] そこで、図2(b)に示すように、最表層の全面に対してSiNキャップ層14を形成する。これで第1層配線13を完全に閉じ込めたことになる。次いで、SiNキャップ層14の全面に対して、ヴィアホール深さ分(長さ分)の層間絶縁膜15を全面に形成する。
[#3] 次いで、図2(c)に示すように、層間絶縁膜15の全面に対してレジスト16を塗布する。そして、ヴィアホール形成用共用マスクM3を用いて、フォトリソグラフィによりヴィアホール用パターン開孔16aを形成する。この場合に、ヴィアホール用パターン開孔16aを均一ピッチで形成する。ヴィアホール用パターン開孔16aは第1層配線13に位置対応するが、均一配置であるので、第1層配線13の存在しない箇所にもヴィアホール用パターン開孔16a′は存在している。
[#4] ヴィアホール用パターン開孔16a,16a′の形成に続いて、図2(d)に示すように、ドライエッチングにより層間絶縁膜15にヴィアホール15aを形成し、レジスト16を除去する。ただし、ここで、第1層配線13を保護するSiNキャップ層14については、選択エッチングによってエッチングしない状態で留めておく。直下に第1層配線13のあるヴィアホールを15aで表わし、直下に第1層配線13のないヴィアホールを15a′で表わす。
ここでのポイントは、SiNキャップ層14の役割である。SiNキャップ層14は第1層配線13を閉じ込める役目と同時に、エッチストッパの役割も兼ねている。
SiNキャップ層14は絶縁膜のため、第1層配線13とその上位の第2層配線25(この段階では未形成;図4(d)参照)との導通のためには、ヴィアホール15aの底のSiNキャップ層14を除去する必要がある。
[#5] そこで、図3(a)に示すように、ヴィアホール15aの底のSiNキャップ層14をエッチングで除去する。これで、層間絶縁膜15内にダマシン構造が形成されることになる。このとき、第1層配線13と第2層配線25を接続する必要のないヴィアホール15a′の底のSiNキャップ層14は、その下の層間絶縁膜11との選択エッチングにより、途中でエッチングが止まる。
[#6] 次に、図3(b)に示すように、スパッタによりTiNまたはTaNのバリアメタル17を層間絶縁膜15の上部からダマシン構造内部に至るヴィアホール15a,15a′の内部に形成する。このとき、第1層配線13と第2層配線25を接続する必要のないヴィアホール15a′の内部にもバリアメタル17が形成される。
第1層配線13と第2層配線25を接続するためのヴィアホール15aにおいて、第1層配線13上部におけるCu拡散のブロックを説明する。第1層配線13の中央部におけるCu拡散は、バリアメタル17がブロックする。第1層配線13の周部におけるCu拡散は、SiNキャップ層14がブロックする。
[#7] 引き続き、図3(c)に示すように、Cuを電解めっき成長させるためのCuシード層18をバリアメタル17の上に形成する。Cu電解めっきにより、Cuシード層18のCuを種に、ダマシン構造内部でCuを成長させ、ヴィアホール15a,15a′にCuを埋め込んでいく。
[#8] このとき、最上部の層間絶縁膜15上にもCuシード層18が形成されているので、図3(d)に示すように、層間絶縁膜15上にもCu部19が成長する。
[#9] 次いで、図4(a)に示すように、層間絶縁膜15上に成長したCu部19をCMP(化学的機械的研磨)によって研磨し、さらにはバリアメタル17もCMPで研磨し、平坦化とともにヴィア19a,19a′を形成する。形成されたヴィア19a,19a′は、最上部表面を除き、その周囲と底部がバリアメタル17によって完全にブロックされる。直下に第1層配線13のあるヴィアを19aで表わし、直下に第1層配線13のないヴィアを19a′で表わす。
次に、Cuの第2層配線(M2)の形成(Cu埋め込み形成)について説明する。
[#10] まずは図4(b)に示すように、ヴィア19a,19a′のCu拡散防止のために、SiNキャップ層20を全面に形成する。これでヴィア19a,19a′は完全に閉じ込めたことになる。次いで、SiNキャップ層20の上に、第2層配線厚さ分の層間絶縁膜21を全面に形成する。
次いで、層間絶縁膜21の全面に対してレジスト22を塗布する。そして、金属配線マスクMa2を用いて、フォトリソグラフィにより配線用パターン開孔22aを形成する。この場合に、配線用パターン開孔22aは第2層配線25を形成すべき箇所だけに形成する。
[#11] 次いで、図4(c)に示すように、ドライエッチングにより層間絶縁膜21およびSiNキャップ層20に配線用開孔23を形成し、レジスト22を除去する。ただし、ここで形成されるのは、ヴィア19aの上方箇所であり、ヴィア19a′の上方箇所には形成されない。したがって、下に第1層配線13のないヴィア19a′の上には配線用開孔23がなく、SiNキャップ層20および層間絶縁膜21で覆われたままとなるので、ヴィア19a′は孤立した状態となる。
[#12] 次いで、図示は省略しているが、スパッタにより配線用開孔23内にTiNまたはTaNのバリアメタル24を形成する。引き続き、Cuを電解めっき成長させるためのCuシード層をバリアメタル24の上に形成する。Cu電解めっきにより、シード層のCuを種にダマシン構造内部でCu成長させ、第2層配線25としてCuを埋め込んでいく。このとき、最上部の層間絶縁膜21上にもシード層が形成されているので、ここにもCuは成長する。層間絶縁膜21上に成長した余分なCuをCMPで研磨し、さらにはバリアメタル24もCMPで研磨すれば、図4(d)に示すように、平坦化とともに第2層配線25の形成が完了する。形成された第2層配線25は、最上部表面を除き、バリアメタル24によってブロックされている。
ここで、SiNキャップ層20はヴィア19a′を閉じ込める役目をする。第1層配線13と第2層配線25を接続する必要のないヴィア19a′の上部にはSiNキャップ層20と層間絶縁膜21があり、ヴィア19a′は孤立している。
ここで、第2層配線形成(ダマシン構造形成)において、図2(a)に相当する初期の状態に戻り、以降、同じプロセスを繰り返すことにより、Cu多層配線が完了する。
以上、図2〜図4を用いて本発明の実施の形態における半導体集積回路の製造方法のバックエンド部のプロセスフローを説明したが、比較のために図7〜図9に従来技術におけるバックエンド部のプロセスフロー(断面図)を示す。互いに対応する構成要素には同一符号を付してある。
なお、上記の実施の形態では、ヴィアホール形成用共用マスクにおいて、ヴィアホール形成用のパターンが均一に配置されていたが、本発明は必ずしもそれのみに限定する必要性はなく、不均一なパターン配置であっても、複数種類の品種展開品に共通使用可能であればよい。
なお、上記の実施の形態では、Cuダマシン配線プロセスについて説明したが、プロセス的にはアルミ配線及びCuダマシン配線(シングル構造、デュアル構造共に)のいずれも可能である。
なお、図1のヴィアホール形成用共用マスクは90度の回転、左右へのシフトにより、上層配線への適応も可能である。
本発明の実施の形態における半導体集積回路の製造方法でのバックエンド部のマスク等の平面図 本発明の実施の形態における半導体集積回路の製造方法のバックエンド部のプロセスフローを説明する断面図 本発明の実施の形態における半導体集積回路の製造方法のバックエンド部のプロセスフローを説明する断面図(図2の続き) 本発明の実施の形態における半導体集積回路の製造方法のバックエンド部のプロセスフローを説明する断面図(図3の続き) 従来技術における半導体集積回路の製造方法でのバックエンド部のマスク等の平面図 従来技術における専用ヴィアホール形成用マスクの平面図 従来技術における半導体集積回路の製造方法のバックエンド部のプロセスフローを説明する断面図 従来技術における半導体集積回路の製造方法のバックエンド部のプロセスフローを説明する断面図(図7の続き) 従来技術における半導体集積回路の製造方法のバックエンド部のプロセスフローを説明する断面図(図8の続き)
符号の説明
Ha1,Hb1 第N層の金属配線
Ha2,Hb2 第(N+1)層の金属配線
Ma1,Mb1 第N層の金属配線マスク
Ma2,Mb2 (N+1)層の金属配線マスク
M3 ヴィアホール形成用共用マスク
P,Pa1,Pa2,Pb1,Pb2 ヴィアホール用のパターン
VH ヴィアホール
10 プロセス途中構造体
11,15 層間絶縁膜
12 バリアメタル
13 第1層配線
14 SiNキャップ層
15a ヴィアホール
15a′ ダミーのヴィアホール
16 レジスト
16a ヴィアホール用パターン開孔
16a′ ダミーのヴィアホール用パターン開孔
17 バリアメタル
18 Cuシード層
19 Cu部
19a ヴィア
19a′ ダミーのヴィア
20 SiNキャップ層
21 層間絶縁膜
22 レジスト
22a 配線用パターン開孔
23 配線用開孔
24 バリアメタル
25 第2層配線

Claims (8)

  1. 下位層配線を形成し、次いでヴィアホール形成用のマスクを用いて下位層配線と上位層配線を互いに接続するためのヴィアホールを形成し、次いで前記ヴィアホールにヴィアを形成し、次いで前記ヴィアに接続する状態で前記上位層配線を形成する多層構造の半導体集積回路の製造方法であって、
    前記ヴィアホール形成用のマスクとして複数種類の品種展開品に共通使用可能なヴィアホール形成用共用マスクを用いて、前記下位層配線と前記上位層配線とのクロスポイントおよびクロスポイント以外で前記ヴィアホールを形成し、
    前記複数のヴィアのうち前記下位層配線と前記上位層配線とのクロスポイントに位置対応しないヴィアについては絶縁層で覆うことにより孤立化させる状態で前記上位層配線を形成することを特徴とする半導体集積回路の製造方法。
  2. 半導体基板とその上に形成された能動素子を含むプロセス途中構造体において、下位層配線を形成し、次いで前記下位層配線上に第1の層間絶縁膜を形成し、次いで前記第1の層間絶縁膜に対してヴィアホール形成用マスクを用いてヴィアホールを形成し、次いで前記ヴィアホールにヴィアを形成し、次いで前記第1の層間絶縁膜および前記ヴィアの上に第2の層間絶縁膜を形成し、次いで前記第2の層間絶縁膜において上位層配線を形成し、前記ヴィアを介して前記下位層配線と前記上位層配線とを接続する、以上の過程を複数層にわたって繰り返す多層構造の半導体集積回路の製造方法において、
    前記ヴィアホール形成用のマスクとして複数種類の品種展開品に共通使用可能なヴィアホール形成用共用マスクを用いて、前記下位層配線と前記上位層配線とのクロスポイントおよびクロスポイント以外で前記ヴィアホールを形成し、
    前記複数のヴィアのうち前記下位層配線と前記上位層配線とのクロスポイントに位置対応しないヴィアについては絶縁層で覆うことにより孤立化させる状態で前記上位層配線を形成することを特徴とする半導体集積回路の製造方法。
  3. 前記ヴィアホール形成用共用マスクとして、複数のヴィアホール用パターンが均一に配置されているマスクを用いることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の半導体集積回路の製造方法。
  4. 前記ヴィアを孤立化させる絶縁層として、前記ヴィアの下側は層間絶縁膜で覆い、上側はキャップ層で覆うことを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかに記載の半導体集積回路の製造方法。
  5. 下位層配線と上位層配線を互いに接続するためのヴィアホール用パターンが形成されたヴィアホール形成用のマスクであって、複数種類の品種展開品に共通使用可能で、前記下位層配線と前記上位層配線とのクロスポイントおよびクロスポイント以外に前記ヴィアホール用パターンが形成されているヴィアホール形成用共用マスク。
  6. 前記複数のヴィアホール用パターンが均一に配置されている請求項5に記載のヴィアホール形成用共用マスク。
  7. 半導体基板と、前記半導体基板上に形成された能動素子と、下位層配線と上位層配線とがヴィアを介して接続されたダマシン構造が多層的に繰り返された半導体集積回路であって、前記ヴィアが前記下位層配線と前記上位層配線とのクロスポイントおよびクロスポイント以外に配置され、前記クロスポイントに位置対応しない前記ヴィアは配線と接続のない孤立状態となっている半導体集積回路。
  8. 前記ヴィアが均一に配置されている請求項7に記載の半導体集積回路。
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