JP2005183409A - 高周波用磁性体材料及び高周波用回路部品 - Google Patents

高周波用磁性体材料及び高周波用回路部品 Download PDF

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Abstract

【課題】Sn、Zr等の4価の元素を少なくとも一種類以上で置換したYIG−CVGの化学量論的組成について検討した結果、電荷バランス等が微妙で構成元素の結晶粒界への析出や結晶粒内の不均一等により、焼結体にガーネット相以外の異相が多く残り易くなり、延いてはΔHやtanδが小さく、高抵抗な磁性体材料を得られない。
【解決手段】組成式(Yz−xCa)(Fe8−z−y1−y2−v−wSny1Zry2Al)O12−d/2で表されるガーネット型フェライトを主成分とし、このガーネット型フェライトは、組成式中のSn、Zrの少なくともいずれか一方を4価元素として含有し、且つ、x、y1、y2、z、v及びwは、それぞれ0<x≦1.60、0<y1+y2≦0.40、3.00<z≦3.09、0<v≦0.70、及び0≦w≦0.80の関係を満足し、また、dは0<d<0.12の関係を満足する。
【選択図】図1

Description

本発明は、高周波用磁性体材料及び高周波用回路部品に関し、更に詳しくは、カルシウムガーネット系の高周波用磁性体材料、及びマイクロ波、ミリ波等の高周波領域において好適に用いられるサーキュレータ、アイソレータ等の高周波用回路部品に関するものである。
近年、通信機器(特に、携帯電話)の分野において、小型化、高周波化及び高機能化が急速に進んでおり、この通信機器に使用される高周波用回路部品も小型化は勿論のこと、低損失な部品が要求されている。このような高周波用回路部品としては、例えばサーキュレータ、アイソレータ及びジャイレータ等の非可逆回路素子が挙げられ、これらは主として200MHz以上の周波数にて使用される。また、これらの高周波用回路部品に使用される磁性体材料としては、磁気損失の要因である強磁性共鳴半値幅ΔHが4.0[kA/m]以下と小さく、非可逆回路素子を使用する周波数に適した飽和磁化Msを有し、キュリー温度Tcは非可逆回路素子を使用する最高温度よりも約100℃高く、しかも誘電損失tanδが2×10−3以下と小さい値を有することが求められている。
上述の条件をある程度満足する高周波用磁性体材料としては、(1)〜(3)のガーネット型磁性体が知られている。
(1)Y−Fe系ガーネット型磁性体(YIG)(化学式;Y(Fe,V)12
(2)Ca−V系ガーネット型磁性体(CVG)(化学式;Ca(Fe,V)12
(3)YIGとCVGを固溶して焼結させた磁性体(YIG−CVG)(化学式;(Y,Ca)(Fe,V)12
特に(3)の磁性体材料は、(1)の磁性体材料よりも低損失な材料である。
さて、近年において、更なる省電力が強く要求されるようになり、YIG−CVGに代表される高周波用磁性体材料において、更にΔHの小さい材料が求められている。例えば、特許文献1にはYIG−CVGを構成するFeの一部をInまたはIn及びAlによって置換した高周波用磁性体組成物が提案されている。更に、この特許文献1ではSnやZrを添加した高周波用磁性体組成物も提案されている。このようにFeの一部を非磁性元素であるIn等で置換することで、YIG−CVGの異方性磁界Haが低下し、ΔHが更に小さくなり、しかもtanδも低減する。特に、SnとZrの少なくとも一種類以上をYIG−CVGに置換した磁性体材料が高周波用磁性体組成物として有望視されている。
特開平7−153615号公報
しかしながら、本発明者等はSn、Zr等の4価の元素を少なくとも一種類以上で置換したYIG−CVGの化学量論的組成について検討した結果、セラミック多結晶体であるYIG−CVGの組成を調整する場合、3価のYを2価のCaで置換するため、3価のFeを4価以上の陽イオンによって置換して電気的中性を保つ必要があるが、その電荷バランス等が微妙で構成元素の結晶粒界への析出や結晶粒内の不均一等により、焼結体にガーネット相以外の異相が残り易くなり、延いてはΔHやtanδが小さく、高抵抗な磁性体材料を得られないことが判った。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、強磁性共鳴半値幅ΔH及び誘電損失tanδが小さく、しかも高抵抗を発現する高周波用磁性体材料及び高周波用回路部品を提供することを目的としている。
本発明者等は、Sn、Zrを含むYIG−CVG材料について種々検討した結果、ガーネット結晶を構成している陽イオン(Y、Ca、Fe、Sn、Zr、V、Al等)と陰イオン(O)との電荷バランスを調整することにより、高抵抗なYIG−CVGを得られることを知見した。即ち、理論上で電荷バランスを合わせるには、下記の組成式において、陽イオンの電荷バランスをとる必要から、(Ca置換量x)−(Sn置換量y1)−(Zr置換量y2)−2×(V置換量v)=0に組成を調整する必要がある。
(Yz−xCa)(Fe8−z−y1−y2−v−wSny1Zry2Al)O12
しかしながら、高抵抗なYIG−CVG材料は、誘電体特性評価でも共振器のレジスタンス成分の減少に寄与し、tanδの小さな材料が得られ、磁性体特性評価でも同様の効果を発現し、渦電流損も小さく、ΔHの小さい材料となることが判っているものの、上記のように化学量論的に陽イオンの電荷バランスを調整すると、結晶粒界への析出や結晶粒内の不均一等により、高抵抗なYIG−CVG材料が得られないことが判った。本発明者等は、この原因について更に検討した結果、酸素イオンを特定範囲の欠損量に調整することによって高抵抗なYIG−CVGを得られることを知見した。
本発明は、上記知見に基づいてなされたもので、本発明の請求項1に記載の高周波用磁性体材料は、組成式(Yz−xCa)(Fe8−z−y1−y2−v−wSny1Zry2Al)O12−d/2で表されるガーネット型フェライトを主成分とする高周波用磁性体材料であって、上記ガーネット型フェライトは、上記組成式中のSn、Zrの少なくともいずれか一方を含有すると共にこれら両者がいずれも4価元素として作用し、且つ、上記x、y1、y2、z、v及びwは、それぞれ0<x≦1.60、0<y1+y2≦0.40、3.00<z≦3.09、0<v≦0.70、及び0≦w≦0.80の関係を満足し、また、上記dは、0<d<0.12の関係を満足することを特徴とするものである。
また、本発明の請求項2に記載の高周波用磁性体材料は、請求項1に記載の発明において、上記主成分に対して、副成分として0.6重量%以下(但し、0を除く)のMnを添加してなることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項3に記載の非可逆回路素子は、請求項1または請求項2に記載の高周波用磁性体材料によって形成された磁性体と、この磁性体に互いに絶縁されて交叉状に配置されて介在する複数の中心導体と、上記磁性体に直流磁界を印加する磁界発生部と、を備えたことを特徴とするものである。
而して、本発明の高周波用磁性体材料は、本発明の高周波用回路部品に好適に用いられる。本発明の高周波用磁性体材料は、組成式(Yz−xCa)(Fe8−z−y1−y2−v−wSny1Zry2Al)O12−d/2で表されるガーネット型フェライトを主成分とするものである。この組成式で示すように酸素欠損dを作ることによって、ガーネット型フェライトは、ΔH及びtanδが小さく、しかも高抵抗を発現する。この酸素欠損を作るために本発明の陽イオン及び陰イオンの組成は以下のように調整されている。
即ち、上記ガーネット型フェライトにおいて、Sn、Zrは、いずれも4価の陽イオンとして作用し、これら両者の少なくともいずれか一方が上記ガーネット型フェライト中に含まれていれば良い。そして、陽イオン(Y3+、Ca2+、Fe3+、Sn4+、Zr4+、V5+、Al3+)の電荷と陰イオン(O2−)の電荷との電荷バランスをとりながら酸素欠損状態を作っている。上記ガーネット型フェライトにおける電荷バランスは、下記の式1によって表され、この式1を整理すると下記の式2になる。従って、酸素欠損量dは2価のCaイオン、4価のSnイオン、4価のZrイオン及び5価のVイオンそれぞれの置換量によって適宜調整することができる。
3×(z−x)+2×x+3×(8−z−y1−y2−v)+4×(y1+y2)+5v=2×(12−d/2)・・・・式1
d=x−y1−y2−2×v・・・・式2
而して、上記ガーネット型フェライトの組成式において、x(Ca量)は、0<x≦1.60を満足する。Caは低損失なYIG−CVG材料を得るには必要不可欠でx>0にする必要があり、xが1.60を超えると酸素欠損量の調整でvが0.70を超えてYの置換量が多くなって飽和磁化Msが0になって好ましくない。
上記組成式において、y1(Sn量)及び/またはy2(Zr量)は、0<y1+y2≦0.40を満足する。Sn及びZrはいずれもΔHの低減に効果がある。Sn及びZrは、上述したように、いずれも4価の状態で、少なくともいずれか一方が含まれていれば良い。Snが含まれていない場合には、y1=0で、0<y2≦0.40を満足し、Zrが含まれていない場合には、y2=0で、0<y1≦0.40を満足すれば良い。y1+y2=0、つまりSn、Zrのいずれも含まれていない場合にはΔHの低減効果がなく、ΔHが大きくなって好ましくなく、また、(y1+y2)が0.40を超えると飽和磁化Msの温度安定性が悪化し、飽和磁化温度係数α4πMsが負に大きくなって、アイソレータ等の高周波用回路部品としての温度特性が悪化するため好ましくない。
上記組成式において、zは、ガーネット結晶の24cサイトのYとCaとの合計値で、3.00<z≦3.09を満足する。ガーネット結晶の化学量論組成はz=3.00であるが、この組成を3.00<z≦3.09の範囲で3.00からずらすことによって、後述の酸素欠損量dと相俟ってガーネット相以外の異相の発生を抑制し、ΔHの低減を図ることができる。zがこの範囲を外れたz=3.00ではtanδが所望の値(2×10−3)より大きくなり、延いては比抵抗値ρが小さくなって好ましくなく、また、zが3.09を超えると焼結体に異相を生じ易く、ΔH、tanδが共に大きくなり好ましくない。
上記組成式において、v(V量)は、0<v≦0.70を満足する。Vは、低損失なYIG−CVG材料を得るには必要不可欠でv>0にする必要があり、vが0.70を超えてVの置換量が多くなると飽和磁化Msが0になって好ましくない。従って、vは0<v≦0.70vの範囲内で調整することによって、飽和磁化Msを目的に応じて調節することができる。
上記組成式において、w(Al量)は、0≦w≦0.80を満足する。AlはVと同様に非磁性元素であり、wが0.80を超えてAlの置換量が多くなると、V量の場合と同様に飽和磁化Msが0になって好ましくない。
上記組成式において、d(=x−y1−y2−2×v)は、酸素欠損量を示し、0<d<0.12を満足する。dは、3価のYを2価のCaで置換したことによるプラス電荷の不足分を4価のSn、4価のZr、5価のVを添加することによって補うと共に酸素欠損状態を積極的に作り出すために重要なファクタで、dを調整することで陽イオンと陰イオンとの微妙な電荷バランスをとっている。従って、dがこの範囲を外れると電荷バランスが崩れ易くなって、比抵抗値ρが小さく、tanδが大きくなって好ましくない。
また、本発明の高周波用磁性体材料は、上記主成分であるガーネット型フェライトに対して、副成分として0.6重量%以下(但し、0を除く)のMnを添加して構成されている。遷移金属であるMnは、複数の酸化数を有することから、酸素欠損量dに即して酸化数が変動することによって上記ガーネット型フェライトの電荷バランスの崩れを補正し、このガーネット型フェライトの組成を安定化する働きを有する。即ち、ガーネット型フェライトの化学量論組成(z=3.00、d=0)から3.00<z≦3.09及び0<d<0.12にずらすことによる不安定な状態をMnの添加によって安定化し、もってガーネット相以外の異相の発生を抑制し、ΔHの低減を図ることができる。本発明のガーネット型フェライトの場合には酸素欠損量dを調整することによってtanδを低減することができるが、この際、tanδと同時にΔHも変化するため、これら両者を同時に最適化することは難しい。しかしながら、Mnを添加することによって酸素欠損量dを最適化することができ、延いてはΔHの変化を抑制しつつ主にtanδを変えることができる。
また、本発明の高周波用回路部品を構成する磁性体は、上述した本発明の高周波用磁性体材料によって形成されている。また、本発明の高周波用回路部品を構成する中心導体は従来公知の導電性材料によって形成され、磁界発生部は磁石等によって構成されている。本発明の高周波用回路部品としては、例えばサーキュレータ、アイソレータ及びジャイレータ等の非可逆回路素子、移相器等を挙げることができる。
本発明の請求項1〜請求項3に記載の発明によれば、強磁性共鳴半値幅ΔH及び誘電損失tanδが小さく、しかも高抵抗を発現する高周波用磁性体材料及び高周波用回路部品を提供することができる。
本実施形態では、本発明の高周波用磁性体材料の実施例を説明した後、本実施例の高周波用磁性体材料を用いた高周波用回路部品である非可逆回路素子について図1を参照しながら説明する。尚、図1は本実施形態の非可逆回路素子の要部を示す分解斜視図である。
(1)評価用試料の作製
まず、出発原料として、純度99%以上の酸化イットリウム(Y)、炭酸カルシウム(CaCO)、酸化鉄(Fe)、酸化錫(SnO)、酸化ジルコニウム(ZrO)、酸化バナジウム(V)及び酸化アルミニウム(Al)を用意し、これらを表1に示す組成比率になるように秤量し、表1に示す組成式(Yz−xCa)(Fe8−z−y1−y2−v−wSny1Zry2Al)O12−d/2になるように調合した。次いで、Zrが主成分であるPSZ玉石を用い、調合した原料粉末をボールミル法で湿式混合した。出発原料には0.07重量%未満程度のCl、Ni、Zn、S、Cr、Bi等の不純物が混入していたり、ボールミル法によって湿式混合する際に0.8重量%未満程度のZrやSi等が混入したりするが、ΔHが4.0[kA/m]以下となる焼結体が得られるので問題はない。
ボールミル法による湿式混合後の混合粉末を900〜1200℃で仮焼した後、この仮焼物を十分に粉砕して仮焼粉として調製した。この仮焼粉に酢酸ビニル系バインダ等を加えて十分に混合し、乾燥、造粒して造粒粉とした。この造粒粉をプレス成形によって厚さ1mm程度の円板試料として成形し、200〜500℃で脱脂した後、この円板試料を1000〜1400℃で1〜15時間焼成して評価用試料を作製した。焼成に際して、焼結体の焼結密度及びΔHは、焼成温度に影響されるため、最高密度が得られる焼成条件に最適化した。表1において、*を付した試料は本発明の範囲外の比較用試料である。
尚、表1において、試料No.1〜6はガーネット結晶の24cサイトのイオン量zの影響を観る試料であり、試料No.7〜13はdの影響を観る試料であり、試料No.14〜29はSn量y1及び/またはZr量y2の影響を観る試料であり、試料No.30〜35はV量の影響を観る試料であり、試料No.36〜43はAl量wの影響を観る試料である。
(2)評価用試料の評価方法
評価用試料の強磁性共鳴半値幅ΔH及び誘電損失tanδはJIS‐C2565に準じて測定した。また、評価用試料の飽和磁化Msは振動型磁力計を用いて測定した。評価用試料の比抵抗値ρは抵抗測定器を用いて測定した。これらの測定結果は表1に示した。
Figure 2005183409
表1に示す結果によれば、試料No.1〜6から明らかなように、zが3.00<z≦3.09の範囲から外れたz=3.00の試料No.1は3.00<z≦3.09の場合と比較してtanδが大きく、ρが小さくなり好ましくないことが判った。これはガーネット相以外の異相が発生するためである。逆にzが3.09を超えた試料No.6は、ΔH及びtanδの双方が大きくなり好ましくないことが判った。これもガーネット相以外の異相が発生するためである。また、zと関連するCa量xが0<x≦1.60の範囲から外れたx=1.80の試料No.35はMs=0となり好ましくないことが判った。
また、試料No.7〜13から明らかなように、dが0<d<0.12の範囲から外れたd=0の試料No.7及びd=0.13の試料No.13は0<d<0.12の範囲内の試料No.8〜12と比較して比抵抗値ρが小さく、tanδが大きくなって好ましくないことが判った。
また、試料No.14〜29から明らかなように、y1(Sn量)及び/またはy2(Zr量)が0<y1+y2≦0.40の範囲から外れてSn及びZrのいずれも含まない(y1+y2)=0の試料No.14及び試料No.23はいずれも0<y1+y2≦0.40の範囲内の試料No.15〜21及び試料No.24〜28と比較して比抵抗値ρが小さく、tanδが大きく、しかもΔHも大きくなって好ましくないことが判った。逆に(y1+y2)が大きくて0.40を超えた試料No.22、29はいずれもSn及びZrの置換量が多すぎて、飽和磁化温度係数α4πMsが負の方向に大きくて温度安定性が悪く、アイソレータ等の高周波用回路部品としての温度特性が悪くなって好ましくないことが判った。
また、試料No.30〜35から明らかなように、v(V量)が0<v≦0.70の範囲から外れた非磁性元素Vを含まないv=0の試料No.30は0<v≦0.70の範囲内の試料No.31〜34と比較してΔHが大きくて好ましくない。逆にvが0.70を超えてVの多い試料No.35は飽和磁化Msが0になって好ましくないことが判った。また、試料No.36〜43から明らかなように、Alの場合もw(Al量)が0≦w≦0.80の範囲から外れると、非磁性イオンVの場合と同様の傾向があって好ましくないことが判った。また、上記範囲内のV、Alの添加量によってMsを調整することができることが判った。
以上の結果を総合すれば、組成式(Yz−xCa)(Fe8−z−y1−y2−v−wSny1Zry2Al)O12−d/2で表されるガーネット型フェライトは、その3価のFeイオンを4価のSnイオン及び/または4価のZrイオンで置換した組成であり、しかもzを化学量論組成(z=3.00、d(=x−y1−y2−2×v=0))からずらして3.00<z≦3.09及び0<d<0.12に設定することにより、ガーネット相以外の異相が減少するため、ΔH、tanδが共に小さく、しかも高抵抗を発現する高周波用に好適な磁性体材料を得ることができる。
本実施例では、実施例1のガーネット型フェライトを主成分に、Mnを副成分として添加した場合のMnの添加による効果を観た。そのためにまず、出発原料として、実施例1と同様に、酸化イットリウム(Y)、炭酸カルシウム(CaCO)、酸化鉄(Fe)、酸化錫(SnO)、酸化ジルコニウム(ZrO)、酸化バナジウム(V)及び酸化アルミニウム(Al)を用意し、これらを表1に示す組成比率になるように秤量し、表1に示す組成式(Yz−xCa)(Fe8−z−y1−y2−v−wSny1Zry2Al)O12−d/2になるように主成分を調合した。次いで、この主成分に対して、表2に示すように0.7重量%以下の酸化マンガン(Mn)を添加して調合粉を調製した。その後、実施例1と同一の要領で湿式混合、仮焼、粉砕、造粒、成形、脱脂及び焼成を行って評価用試料を作製した。表2において、*を付した試料は本発明の範囲外の比較用試料である。
そして、各評価用試料について、それぞれのΔH、tanδ、Ms及びρを測定し、これらの測定結果を表2に示した。
Figure 2005183409
表2に示す結果によれば、Mnの添加量が0.6以下で添加量が0ではない試料No.45〜48は、実施例1の場合と比較してΔHをそれほど変化させることなくtanδのみを変化させられることが判った。また、Mnを添加しない試料No.44は、tanδ、ΔH共に小さいが、試料No.45〜48よりはtanδ及びΔH共に若干大きいことが判った。また、試料No.49のようにMnの添加量が0.6を超えると、Mnの添加量が多すぎるため、酸素欠損状態が崩れ、ρが小さく、tanδが大きく、ΔHも大きくなって好ましくないことが判った。従って、副成分として0.6重量%以下(但し、0を除く)のMnを添加することにより、実施例1の場合よりも安定した磁性体材料を得ることができ、また、ΔHを変えることなく安定した状態でtanδのみを調節することができる。
実施例2ではMnを仮焼前に添加したが、本実施例ではMnを仮焼後に添加した以外は実施例2と同一要領で評価用試料を作製した。即ち、出発原料として、実施例1と同様に、酸化イットリウム(Y)、炭酸カルシウム(CaCO)、酸化鉄(Fe)、酸化錫(SnO)、酸化ジルコニウム(ZrO)、酸化バナジウム(V)及び酸化アルミニウム(Al)を用意し、これらを表1に示す組成比率になるように秤量し、表1に示す組成式(Yz−xCa)(Fe8−z−y1−y2−v−wSny1Zry2Al)O12−d/2になるように主成分を調合した。次いで、この調合粉をボールミル法によって湿式混合した後、900〜1200℃で仮焼を行った後、仮焼物を十分に粉砕して仮焼粉を調製した。
次いで、上記主成分に対して、表3に示すように0.7重量%以下の酸化マンガン(Mn)を添加し、酢酸ビニル系バインダ等を加えて、十分に混合し、乾燥、造粒して造粒粉を調製した。その後、実施例1と同一の要領で評価用試料を作製した。表3において、*を付した試料は本発明の範囲外の比較用試料である。
Figure 2005183409
表3に示す結果によれば、実施例2と同様の結果が得られた。従って、本実施例においても、実施例1の場合よりも安定した磁性体材料を得ることができ、また、ΔHを変えることなく安定した状態でtanδのみを調節することができる。また、この結果から、Mnを添加するタイミングの違いによる有意差は認められなかった。
本実施例では、本発明の高周波用磁性体材料を用いて非可逆回路素子を作製した。そこで、本実施例の非可逆回路素子について図1を参照しながら説明する。
本実施例の非可逆回路素子は、例えば図1に示す回路素子本体1と、この回路素子本体1に軸方向に直流磁界Hを印加する図示しない磁気発生部(例えば、永久磁石)とを備えている。回路素子本体1は、図1に示すように、本発明の高周波用磁性体材料によって形成され且つ軸心を一致させて配置された上下の磁性体素子2A、2Bと、これらの磁性体素子2A、2B間に互いに交叉するように配置された3本の中心導体3A、3B、3Cと、各中心導体3A、3B、3C間を互いに電気的に絶縁する絶縁膜4A、4Bと、を有している。
而して、磁性体素子2A、2Bは、本発明の高周波用磁性体材料によって円板状に形成され、回路素子本体1内の電界分布を制御する働きを有し、磁性体素子2A、2Bの直径及び厚さはそれぞれ使用する周波数や入力インピーダンスに応じて設定される。中心導体3A、3B、3Cは、それぞれ金属箔(例えば、銅箔)によって帯状に形成され、図1に示すように互いに所定の角度(例えば、等角度)で交叉して磁性体素子2Aの側面まで延設され、後述するサーキュレータやアイソレータの機能を発揮するようにしてある。また、絶縁膜4A、4Bは、図1に示すように、それぞれ磁性体素子2A、2Bより小径の円形状に形成され、磁性体素子2A、2Bを軸心が一致するように配置され、中心導体3A、3B、3C間の短絡を防止している。
本実施例の非可逆回路素子においては、直流磁界Hの大きさを調整することにより、中心導体に印加された高周波電力の電界分布を、回路素子本体1を介して移動させることができる。例えば、中心導体3Aにおける磁性体素子2Aの側面に延設された部分を端子5Aとして、この端子5Aに印加された高周波電力を中心導体3Bの端子5Bに出力することができ、サーキュレータとしての機能を発揮することができる。また、このような非可逆回路素子は、例えば、中心導体3Cの端子5Cに無反射終端を接続すれば、中心導体3B端子5Bに印加される高周波電力を端子5Cから出力して無反射終端において全てを吸収し、アイソレータとして機能する。
本実施例によれば、磁性体素子2A、2Bが本実施例の高周波用磁性体材料によって形成され、ΔHを小さく維持しながらMsを任意に設定することができるため、高周波化や低損失化を実現することができる。尚、磁性体素子2A、2Bの一部にそれぞれの絶縁部を形成する一体型の非可逆回路素子であっても同様の作用効果を期することができる。
尚、本発明は上記実施例に何等制限されるものではなく、本発明の範囲にないにおいて各構成元素量を適宜設定することができる。また、上記実施例では非可逆回路素子の中心導体3A、3B、3Cが磁性体素子2A、2B間、つまり磁性体内に配置されたものについて説明したが、中心導体は磁性体内に限らず、磁性体の表面に配置されたものであっても良い。また、本発明の高周波用回路部品は、上記実施例の非可逆回路素子に制限されるものではなく、移相器等の高周波回路部品にも適用することができる。
本発明は、マイクロ波、ミリ波等の高周波領域に用いられる高周波用磁性体材料及び高周波用回路部品に好適に利用することができる。
本発明の高周波用回路部品の一実施例である非可逆回路素子の要部を示す分解斜視図である。
符号の説明
2A、2B 磁性体素子(磁性体)
3A、3B、3C 中心導体
4A、4B 絶縁膜

Claims (3)

  1. 組成式(Yz−xCa)(Fe8−z−y1−y2−v−wSny1Zry2Al)O12−d/2で表されるガーネット型フェライトを主成分とする高周波用磁性体材料であって、上記ガーネット型フェライトは、上記組成式中のSn、Zrの少なくともいずれか一方を含有すると共にこれら両者がいずれも4価元素として作用し、且つ、
    上記x、y1、y2、z、v及びwは、それぞれ0<x≦1.60、0<y1+y2≦0.40、3.00<z≦3.09、0<v≦0.70、及び0≦w≦0.80の関係を満足し、また、上記dは、0<d<0.12の関係を満足することを特徴とする高周波用磁性体材料。
  2. 上記主成分に対して、副成分として0.6重量%以下(但し、0を除く)のMnを添加してなることを特徴とする請求項1に記載の高周波用磁性体材料。
  3. 請求項1または請求項2に記載の高周波用磁性体材料によって形成された磁性体と、この磁性体に互いに絶縁されて交叉状に配置されて介在する複数の中心導体と、上記磁性体に直流磁界を印加する磁界発生部と、を備えたことを特徴とする高周波用回路部品。
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