JP2005182698A - 医用情報提供システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 被検者を撮像した画像を診断するに際して、近くに専門医師が存在しない場合に、適切な診断情報を迅速に提供する。
【解決手段】被検者を撮像した画像等の医用情報に基づいて診断に最適な医師を優先順位付きで少なくとも一人選択し、優先順位に従って選択された医師に被検者の医用情報を順次送信して問い合わせ(読影依頼)、その医師から診断結果を受信して表示することにより、緊急時の場合でも処置医師に対して迅速に適切な診断情報を提供する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、被検者を撮像した画像を診断する処置医師に対して最適な診断情報を提供する診断情報提供システムに関し、特に、診断に最適な医師を選択し、その医師に被検者の医用情報を送信し、その診断結果を受信・表示する技術に関する。
救急医療の現場で緊急処置を要する被検者を撮像して、初期診断において処置医師がその症例の専門医師でないため、専門医師の診断を受けたい場合がある。あるいは、緊急でなくても、複雑な要因が絡み合った症状を呈する被検者を撮像して診断するときに、他の専門医師に意見を求めたくなる場合がある。しかし、処置医師の身近に専門医師が存在しない場合は、緊急であれば処置医師が処置せざるを得ない。緊急でないときでも、他の専門医師からの意見を得るまで被検者に対する処置が保留・延期される。
しかし、緊急の場合には、緊急であるがために危険を承知で未熟な医療知識を省みず緊急避難的に処置を施し、結果として医療事故に発展する場合もあり得る。あるいは、緊急でないとしても、専門医師の居場所を突き止めて連絡を試み、その専門医師から適切なアドバイスを得ようとすると、そのための時間を要してしまう。または、他の専門医師や病院に回されて適切な処置を受ける迄に時間を要してしまう。これらの結果、被検者にとっては処置が手遅れになってしまい、生命に関わる重大事に発展する場合もあり得る。
一方、近年の通信インフラが整備され、また携帯型情報端末やパーソナルコンピューター(以下、PCと略記する)の性能向上により、被検者を撮像したその画像データを遠隔地に存在する医師に送信して、その医師に診断してもらう、遠隔診断システムが開発されている。このような遠隔診断システムを利用することによって、上記問題を解決又は低減することが可能になりつつある。
例えば、[特許文献1]には、内視鏡で撮像した組織像を遠隔地に転送し、病理専門医師に病理学的検査・診断を行ってもらうシステムが開示されている。また、[特許文献2]には、遠隔地の医師同士が同一医用画像を参照しながらカンファレンスを行うに際し、読影依頼をメール型カンファレンスで行い、緊急と判断した場合に、オンラインリアルタイムカンファレンスに切り換える技術が開示されている。
特開平9―1174417号公報 特開平11―9556号公報
しかし、[特許文献1]においては、病理専門医師の存在を事前に知っていることを前提としている。即ち、誰が専門医師であり、その専門医師が今何処にいるのかが事前にわかっており、或いは、知られており、そこに連絡すれば必ず返事(アドバイス)を貰えることが前提となっている。また、[特許文献2]においては、読影依頼すべき専門医師の選択に関しては記載がなく、読影依頼された医師は必ず何らかの返事(アドバイス)を連絡することを暗黙の了解として、返事が無い場合については記載されていない。
また、救急医療の現場で緊急処置が必要な被検者が突然現れた場合には、専門医師が付近に存在せず、その所在も確認できない場合もあり、必ずしも専門医師の存在やその専門医師に連絡が取れることを前提とすることができない。
そこで、本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、被検者を撮像した画像を診断するに際して、近くに専門医師が存在しない場合、被検者を撮像した画像等の医用情報に基づいて診断に最適な医師を優先順位付きで少なくとも一人選択し、優先順位に従って選択された医師に被検者の医用情報を順次送信して問い合わせ(読影依頼)、その医師から診断結果を受信して表示することにより、緊急時の場合でも処置医師に対して迅速に適切な診断情報を提供するシステムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下のように構成される。
被検者の生体画像を撮像する手段と、登録医師情報の中から少なくとも一人の医師を選択する手段と、前記選択された医師が所有する少なくとも1つの情報装置に対して前記生体画像を含む前記被検者の医用情報を送信して前記生体画像の診断を依頼する手段と、前記情報装置から診断結果を受信する手段と、前記診断結果を表示する手段と、前記登録医師情報と前記医用情報と前記診断結果を記憶する手段と、
を備えた医用情報提供システムにおいて、
前記診断依頼手段は、前記医用情報を前記少なくとも1つの情報装置に同時に送信し、
前記診断結果表示手段は、表示された前記診断結果に対する評価結果を入力する手段を備え、
前記記憶手段は前記評価結果を記憶し、
前記医師選択手段は、記憶された前記医用情報と前記診断結果と前記評価結果に基づいて医師を選択する。
この構成によれば、緊急を要する被検者の画像診断において、診断に最適な医師(専門医師)を少なくとも一人選択し、画像を含む被検者の医用情報を同時に送信して診断を依頼し、少なくとも一人の医師から診断結果を同時に受信して表示することができる。これにより、被検者の抱える問題を専門としない処置医師に対して適切な診断情報を迅速に提供することができる。その結果、被検者はより適切な処置を迅速に受けることができる。
本発明の好ましい実施態様によれば、被検者の生体画像を撮像する手段と、登録医師情報の中から医師を選択する手段と、前記選択された医師が所有する情報装置に対して前記生体画像を含む前記被検者の医用情報を送信して前記生体画像の診断を依頼する手段と、前記情報装置から診断結果を受信する手段と、前記診断結果を表示する手段と、前記登録医師情報と前記医用情報と前記診断結果を記憶する手段と、
を備えた医用情報提供システムにおいて、
前記医師選択手段は、前記選択された医師毎に前記医用情報を送信する優先順序を付与する手段を備え、
前記診断結果表示手段は、表示された前記診断結果に対する評価結果を入力する手段を備え、
前記記憶手段は前記評価結果を記憶し、
前記優先順位は、記憶された前記医用情報と前記診断結果と前記評価結果に基づいて決定され、
前記診断依頼手段は、前記評価結果が低い場合に、次の優先順位の医師に前記医用情報を送信して診断を依頼する。
この構成によれば、緊急を要する被検者の画像診断において、診断に最適な医師(専門医師)を優先順位付きで少なくとも一人選択し、優先順位順に画像を含む被検者の医用情報を送信して診断を依頼し、医師から診断結果に満足するまで次の優先順位の医師に医用情報を送信し続け、専門医師の診断結果を受信し表示することができる。これにより、被検者の抱える問題を専門としない処置医師に対して適切な診断情報を迅速に提供することができる。その結果、被検者はより適切な処置を迅速に受けることができる。
また、医用情報提供システムの上記各実施態様における各手段が行う処理ステップを備えた以下の医用情報提供方法の各実施態様も、上記課題を解決することができる。即ち、
被検者の生体画像を撮像するステップと、登録医師情報の中から少なくとも一人の医師を選択するステップと、前記選択された医師が所有する少なくとも一つの情報装置に対して前記生体画像を含む前記被検者の医用情報を送信して前記生体画像の診断を依頼するステップと、前記情報装置から診断結果を受信するステップと、前記診断結果を表示するステップとを備えた医用情報提供方法において、
前記診断依頼ステップは、前記医用情報を前記少なくとも一つの情報装置に同時に送信し、
前記診断結果表示ステップは、表示された前記診断結果に対する評価結果を入力するステップを備え、
前記医師選択ステップは、前記医用情報と前記診断結果と前記評価結果に基づいて医師を選択する。
また、本発明の好ましい他の実施態様によれば、被検者の生体画像を撮像するステップと、登録医師情報の中から医師を選択するステップと、前記選択された医師が所有する情報装置に対して前記生体画像を含む前記被検者の医用情報を送信して前記生体画像の診断を依頼するステップと、前記情報装置から診断結果を受信するステップと、前記診断結果を表示するステップとを有する医用情報提供方法において、
前記医師選択ステップは、前記選択された医師毎に前記医用情報を送信する優先順序を付与するステップを備え、
前記診断結果表示ステップは、表示された前記診断結果に対する評価結果を入力するステップを備え、
前記優先順位は、前記医用情報と前記診断結果と前記評価結果に基づいて決定され、
前記診断依頼ステップは、前記評価結果が低い場合に、次の優先順位の医師に前記医用情報を送信して診断を依頼する。
上記医用情報提供方法の各実施態様は、対応する医用情報提供システムの実施態様と同様の効果を有する。
以上、説明したことから明らかなように、本発明によれば、緊急を要する被検者の画像診断において、診断に最適な専門医師に診断を依頼して、その専門医師からの診断結果を処置医師に迅速に提供することができる。その結果、被検者はより安全確実な処置を迅速に受けることが可能になる。
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。なお、発明の実施の形態を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
本発明の医用情報提供システムは、医用画像撮像装置により撮像された被検者の属性情報や画像情報等の医用情報に基づいて、その被検者の診断に最適な専門医師(以下、誤解が生じない限り医師と略記する)を選択し、その選択された医師に過去の診断履歴情報等に基づいて優先順位を付与し、その優先順位にしたがって医師が所有する情報端末やPC等に医用情報を送信して診断してもらい、その診断結果を受信し、処置医師が被検者に対して適切な処置を施すことの助けとなる診断情報を表示するものである。また、その診断情報に対する処置医師の評価を取得して、後の医師の選択と優先順位付けに役立てる。従って、本発明の医用情報提供システムは、救急時に適切な医師が被検者の近くに存在しない様な場合に特に有用であり、処置医師に対して適切な処置情報を素早く提供することができる。
本発明の医用情報提供システムの一実施例の全体構成に関するブロック図を図1に示す。図1の医用情報提供システムは、被検者の断層像等を撮像する医用画像撮像装置101と、被検者の属性情報や容態情報及び撮像した画像情報をあわせた医用情報を外部に存在する医師が所有する携帯情報端末やPC(クライアント)105に対して送信してその医師に問い合わせ、かつ、その携帯情報端末やPC105からの診断結果情報を受信するための問合せ装置(サーバー)102と、問い合わせに対する返信結果である診断結果情報を表示する問い合わせ結果表示装置103と、医師が所有して医用情報を受信して表示し、その受信した医用情報の内容に対する医師の診断を入力し、その診断結果を返信するための携帯情報端末やPC105-1〜105-3と、問い合わせ制御装置102と携帯情報端末やPC105-1〜105-3とを有線又は無線でつなぐネットワーク104とからなる。ここで、図1では携帯情報端末やPC105は3台のみ接続されているが、代表的に示しただけであって、接続される携帯情報端末やPCの台数に制限はなく何台でもよい。また、問合せ装置102も複数台で良く、かつ、それぞれの問合せ装置102には複数の医用画像撮像装置101と問い合わせ結果表示装置103が接続されていても良い。以下、それぞれについて詳細に説明する。
医用画像撮像装置101は、例えば、X線撮像装置、X線CT装置、磁気共鳴イメージング装置、超音波診断装置等の画像診断装置である。被検者の断層像を撮像して、その被検者の属性情報や容態情報と撮像した画像情報とを対応づけて、その被検者の医用情報として問い合わせ装置102に送信する。
問い合わせ装置102は、医用画像撮像装置101からの被検者の医用情報を受信して、その内容を記憶・管理すると共に、登録された医師の中から被検者の医用情報に基づいてその被検者の診断に最適な医師を選択し、選択された医師をその過去の診断履歴情報等から優先順位をつけ、その優先順位に従って被検者の医用情報を選択された医師が所有する情報端末又はPCに順次送信する。
さらに、携帯情報端末やPC105から返信されてくる診断結果情報を受信し、その診断結果情報を記憶・管理すると共に、問い合わせ結果表示装置103に送信する。また、問い合わせ結果表示装置103からは、送信した診断結果情報に対する評価情報を受信し、その評価結果情報を記憶・管理する。
ネットワーク104は、問い合わせ装置102と複数の携帯情報端末又はPC105を有線又は無線で接続して、相互の情報交換を可能にする媒体である。例えばインターネットやLAN(ローカルエリアネットワーク)等である。
携帯情報端末又はPC(クライアント)105は、医師が所有する携帯情報端末又はPCである。問い合わせ装置102から送信されて来る問い合わせとしての医用情報を受信して、その画面上に表示する。そして、医師は画面上に表示された医用情報、特に撮像された画像を閲覧して診断し、その診断結果をその画像に対するコメント等としてタッチペンやキーボードにより入力する。診断が終了したら、その診断結果情報を問い合わせ装置102に返信する。
携帯情報端末又はPC(クライアント)105にはクライアントソフトが各種稼働しており、必要に応じて切り替えて必要な処理を進めていく。例えば、医用情報の受信と診断結果の送信をするためには、メールクライアントソフトを稼働させる。あるいは、画像やテキスト情報の表示又はコメントの入力にはブラウザソフト又は専用のソフトウェアを稼働させて行う。
問い合わせ結果表示装置103は、処置室内等に配置され、問い合わせ装置102から送信されて来る被検者の画像を表示し、その画像を閲覧して処置医師が問い合わせ処理を起動する。また、問い合わせ装置102から送信されて来る、問い合わせた医師からの回答としての診断結果情報の内容を表示する。さらに、処置医師が診断結果に対する評価をタッチペンやキーボードにより入力し、その評価結果情報を問い合わせ装置102に返信する。
次に、問い合わせ装置102の詳細を説明する。図2は問い合わせ装置102の構成の一実施例を示すブロック図である。図2の問い合わせ装置102は、医用画像撮像装置101と問い合わせ結果表示装置103とネットワーク104との通信を制御する通信制御部201と、各種演算を行う演算制御部202と、各種情報を記憶・管理するデータベース(以下、DBと略記する)制御部203とからなる。さらに、DB制御部203には、被検者の属性情報を記憶・管理する被検者情報DB204と、登録医師の属性情報や診断履歴情報を記憶・管理する登録医師DB205とからなる。通信制御部201、演算制御部202、及びDB制御部203はサーバーとして機能し、それぞれ対応するサーバーソフトが稼働して情報の制御を行う。例えば、通信制御部201はウェブサーバーとなり、演算制御部202はアプリケーションサーバーとなり、DB制御部203はDBサーバーとなり、市販のサーバーソフトウェアを使用することができる。なお、図2では、通信制御部201を医用画像撮像装置101とネットワーク104との通信制御を兼ね備えた構成としているが、それぞれ別々に通信制御部を設ける構成としてもよい。また、以上の各制御部はそれぞれ別々のコンピューター上で実現しても良いし、複数の制御部をまとめて1台のコンピューター上で実現してもよい。以下、それぞれの構成要素について詳細に説明する。
通信制御部201は、医用画像撮像装置101と問い合わせ結果表示装置103とネットワーク104との通信を制御する。医用画像撮像装置101から撮像した被検者の医用情報を受信して演算制御部202に通知すると共に問い合わせ結果表示装置103に送信して処置医師に閲覧してもらう。また、ネットワーク104を介して医師が所有する情報端末又はPC105に対して医用情報を送信し、医師からの診断結果情報を受信する。さらに、医師から受信した診断結果情報を問い合わせ結果表示装置103に送信し、送信した医用情報に対する処置医師の評価結果情報を受信する。
この通信制御部201では、例えば、ウェブサーバー、メールサーバー、FTPサーバーなどのサーバーソフトウェアが稼働し、それぞれ公知のHTTP/HTTPSプロトコル、SMTP/POPプロトコル、FTPプロトコルの通信プロトコルを使用して異なるポートを介した通信によって各種情報の送受信を医用画像撮像装置101又は問い合わせ結果表示装103又は携帯情報端末又はPC105との間で行う。
演算制御部202は、通信制御部201を介して、医用画像撮像装置101から取得した被検者の医用情報をDB制御部203に通知して記憶・管理してもらうと共に、問い合わせ結果表示装置103に通知して被検者の画像を処置医師の初期診断に供する。
また、医用画像撮像装置101から取得した被検者の医用情報に最適に対応する医師をDB制御部203を介して登録医師DB205から選択し、選択された医師に対して、その診断履歴等のデータと被検者の医用情報とに基づく優先順位を付与して選択医師情報ファイル206に記憶する。そして、その優先順位に従って、選択された医師が所有する情報端末やPCに向けて通信制御部201を介して被検者の医用情報を通知する。
さらに、通信制御部201を介して、携帯情報端末やPC105から返信されてくる診断結果情報を取得し、その診断結果情報をDB制御部203に通知して記憶・管理してもらうと共に、問い合わせ結果表示装置103に通知する。また、問い合わせ結果表示装置103から通信制御部201を介して、送信した診断結果情報に対する評価結果情報を取得し、その評価結果情報をDB制御部203に通知して記憶・管理してもらう。
DB制御部203は、医用画像撮像装置101から取得した被検者の医用情報を記憶・管理する被検者情報DB204と、事前に登録された医師の属性情報とその過去の診断履歴情報を記憶・管理する登録医師DB205からなる。以下、それぞれのDBについて説明する。
被検者情報DB204は、医用画像撮像装置101から取得した被検者の医用情報を記憶・管理するDBで、例えば、幾つかのテーブル構成で被検者情報を記憶・管理するリレーショナルDB(以下、RDBと略記する)とする。図3にRDB形式で被検者情報を記憶・管理する一実施例を示す。図3の被検者情報DB204は、被検者属性テーブルと被検者撮像履歴テーブルと、被検者画像テーブルとからなる。以下、それぞれのテーブルについて説明する。
図3(a)の[テーブル:被検者属性] は、医用画像撮像装置101から取得した被検者の属性情報を登録して、被検者を識別するための各種属性情報を記憶・管理するためのテーブルである。被検者IDを主キーとして、例えば以下の属性項目を登録する。ただし、以下の項目は代表的項目であり実際にはより多くの被検者属性情報が記憶・管理されるが、ここでは省略する。
(1-1)被検者ID :被検者をユニークに識別するID番号(主キー)。
新規登録時にこのID番号が自動的に発行されか、または、医用画像撮像装置101から通知される。
(1-2)氏名 :被検者の氏名
(1-3)登録日時 :このテーブルに登録された日時
(1-4)生年月日 :被検者の誕生日、この値に基づいて被検者の年齢が計算される。
(1-5)性別 :被検者の性別
(1-6)血液型 :被検者の血液型
(1-7)TEL :被検者の電話番号
例えば、図3の[テーブル:被検者属性] の第1行目には、被検者IDがAS123で氏名が日立花子の被検者が2003年11月30日に登録され、その被検者の生年月日は1970年4月27日で、性別は女性で、血液型はA型で、電話番号が04-1234-2345であることが示されている。
また、図3(b)の[テーブル:被検者撮像履歴] は、医用画像撮像装置101から取得した被検者の撮像履歴を記憶・管理するためのテーブルである。診断IDを主キーとして、例えば以下の項目を登録する。ただし、以下の項目は代表的項目であり実際にはより多くの履歴情報が記憶されるが、ここでは省略する。
(2-1)診断ID :診断を識別するID番号(主キー)。登録時に自動的にこのID番号が発行される。
(2-2)被検者ID :被検者をユニークに識別するID番号(外部キー)。[テーブル:被検者属性]の被検者IDと同一のIDを用いる。
(2-3)医師ID :被検者を診断した医師のID番号(外部キー)。 [テーブル:登録医師属性]の医師IDと同一のIDを用いる。
(2-4)診断日 :被検者の診断を行った日
(2-5)装置ID :被検者を撮像した装置のID番号。事前にID番号を装置毎に登録しておく(このテーブルの記載は省略)。
(2-6)撮像部位 :撮像された被検者の部位
(2-7)枚数 :撮像された画像の枚数で、同じ診断IDを持つ画像数
例えば、図3の[テーブル:被検者撮像履歴] の第1行目には、診断IDがH151130002の診断が2003年11月30日に行われ、その時に被検者IDがAS123(日立花子)の被検者が、装置IDがEQP002の装置によって腹部を6枚撮像され、医師IDがDC0234の医師(処理医師又は専門医師)に診断されたことが示されている。
また、図3(c)の[テーブル:被検者画像] は、医用画像撮像装置101から取得した被検者を撮像した画像を記憶・管理するためのテーブルである。画像IDを主キーとして、例えば以下の項目を登録する。ただし、以下の項目は代表的項目であり実際にはより多くの画像情報が記憶されるが、ここでは省略する。
(3-1)診断ID :診断を識別するID番号(外部キー)。[テーブル:被検者撮像履歴]
の診断ID番号と同じID番号を用いる。
(3-2)撮像日時 :被検者の撮像を行った日時
(3-3)画像ID :画像を識別するID番号(主キー)。登録時に自動的にこのID番号が発行される。実際の画像ファイルは、例えばこの画像ID番号をファイル名のボディ名とする。
例えば、図3の[テーブル:被検者画像] の第1行目には、診断IDがH151130002の診断時に、画像IDがIG0001-0001〜0006の6つの画像が撮像されたことを示している。これらの画像がビットマップファイル形式で保存されるものであれば、ファイル名はIG0001.bmp〜IG0006.bmpとなる。
被検者情報DB204内の上記3つのテーブルから所望のデータを検索して取得する際には、例えば、特定の診断にユニークに対応する診断IDをクエリーにして[テーブル:被検者撮像履歴]を検索して被検者IDとその診断内容を取得し、取得した被検者IDをクエリーにして[テーブル:被検者属性]を検索してその被検者の属性情報を取得し、診断IDをクエリーにして[テーブル:被検者画像]を検索して撮像された画像情報を取得する。
次に、登録医師DB205は、事前に登録された医師の属性情報とその過去の診断履歴情報を記憶・管理するDBで、例えば、幾つかのテーブル構成で登録医師情報を記憶・管理するリレーショナルDBとする。図4にRDB構成で登録医師情報を記憶・管理する一実施例を示す。図4の登録医師DB205は、この登録医師DB205が登録医師属性テーブルと診断履歴テーブルとからなる。以下、それぞれのテーブルについて説明する。
図4(a)の[テーブル:登録医師属性]は、事前に登録しておく医師を識別するための各種属性情報を記憶・管理するためのテーブルである。医師IDを主キーとして、例えば以下の属性項目を登録する。ただし、以下の項目は代表的項目であり実際にはより多くの医師属性情報が記憶されるが、ここでは省略する。
(4-1)医師ID :医師をユニークに識別するID番号(主キー)。新規登録の際に自動的にこのID番号が発行される。
(4-2)氏名 :医師の氏名
(4-3)専門領域 :医師の専門領域
(4-4)経験年数 :医師の経験年数
(4-5)メールアドレス:医師のメールアドレス
(4-6)居場所 :医師の現在の所在地。随時更新される。
(4-7)ポイント :医師の診断履歴に応じたポイント。後述する優先順位を判定する際に参考にされる。
例えば、図4の[テーブル:登録医師属性] の第1行目には、医師IDがDC0234で氏名が日立太郎の医師が登録されており、その医師の専門領域が内科で、経験年数が12年で、問い合わせ先のメールアドレスが「taro-hitachi@hitachi-med.co.jp」で、それまでの診断履歴からポイントが20であることが示されている。
ここで、ポイントとは、後述する様に、その登録医師のそれまでの診断に対する評価を数値化して累積加算した値であり、このポイント数が被検者の医用情報を送信して問い合わせる際の優先順位の決定において参考にされる数値であり、被検者を診断する度に加算または減算される。従って、その時点でのその登録医師の診断能力に対する信頼度数と見なすこともできる数値である。
また、図4(b)の[テーブル:診断履歴]は、各登録医師の診断履歴情報を記憶・管理するためのテーブルである。医師IDと画像IDとを組み合わせて主キーとして、例えば以下の項目を登録する。ただし、以下の項目は代表的項目であり実際にはより多くの項目が記憶されるが、ここでは省略する。
(5-1)医師ID :医師をユニークに識別するID番号(外部キー)。[テーブル:登録医師属性]の医師IDと同一のIDを用いる。
(5-2)優先順位 :医用情報を送信する際の優先順位。
(5-3)画像ID :医師に送信した画像のID(外部キー)。[テーブル:被検者画像]の画像IDと同一のIDを用いる。
(5-4)送信日時 :医師に医用情報を送信した時の日時
(5-5)受信日時 :医師からの診断結果を受信したときの日時
(5-6)コメント :送信された医用情報に対する診断結果としてのコメントを記憶したテキストファイル名。なければヌル値となる。
(5-7)ビットマップ :医師が画像に記入したグラフィックスをビットマップ情報として記憶したビットマップファイル名。なければヌル値となる。
(5-8)評価結果 :医師の診断内容に対する評価結果。
複数の画像が同時に送信された場合には、送信された画像毎に上記項目データの組み合わせを一タプル(一行データ)として記憶・管理される。
例えば、図4の[テーブル:診断履歴]の第1行目には、医師IDがDC0234(日立太郎)の医師が優先順位1で選択され、この医師に対して画像IDがIG0001の画像が2003年11月30日14時42分34秒に送信されて問い合わせが行われ、その回答を返信として2003年11月30日14時52分06秒に受信し、問い合わせに対する診断結果としての回答には、ファイル名がIG0001.bmpのビットマップファイルに記録されたビットマップ情報と、ファイル名がIG0001.txtのテキストファイルに記録されたコメント情報が付随し、その回答が採用されたことを示している。ここで、IG0001.bmpに記憶されたビットマップ情報は図4(c)であり、IG0001.txtに記憶されたテキスト情報は図4(d)である。
登録医師DB205内の上記2つのテーブルから所望のデータを検索して取得する際には、例えば、特定の医師にユニークに対応する医師IDをクエリーにして[テーブル:診断履歴]を検索してその診断内容を取得する。また、医師IDをクエリーにして[テーブル:登録医師属性]を検索してその医師の属性情報を取得する。
次に、被検者の医用情報を送信して問い合わせるために選択された医師情報の記憶・管理について説明する。この情報は、選択医師情報ファイル206として演算制御部202内に記憶される。この選択医師情報ファイル206に記憶される情報は、例えば、以下の通りである。その他の必要な情報は、医師ID番号を基に登録医師DBを検索して取得する。
(6-1)診断ID :診断を識別するID番号。 [テーブル:被検者撮像履歴]の診断IDと同じID番号を用いる。
(6-2)医師ID :医師をユニークに識別するID番号。[テーブル:登録医師属性]の医師IDと同一のID番号を用いる。
(6-3)優先順位 :選択された医師へ医用情報を送信する順序。
(6-4)送信の未済 :問い合わせ送信を行ったか否か。行えば「済」、行ってなければ「未」とする。
(6-5)返信の有無 :問い合わせに対する返信が有ったか否か。あれば「有」、無けれ
ば「無」とする。
この選択医師情報ファイル206の一例を図4(e)に示す。図4(e)に示す選択医師情報ファイル206には、診断IDがH151130002の診断において、医師IDがDC0234の医師が優先度1で選択され、被検者の医用情報が送信されてその医師に問い合わせが行われ、問い合わせの返信が有ったことを示している。また、医師IDがDC0071の医師は優先順位2で選択されて問い合わせのみ行われ、医師IDがDC0198の医師は優先順位3で選択されたが、送信がまだ行われてないことを示している。
被検者の医用情報を選択医師に送信する際には、この選択医師情報ファイル206内に記憶された医師IDを優先順位にしたがって取得し、その医師IDをクエリーにして登録医師DB205を検索してその医師IDを持つ選択医師に関する必要な情報を取得する。
以上に説明した各構成要素を有する本発明の医用情報提供システムが行う全体処理フローの概略を図5のフローチャートに基づいて説明する。ステップ501で、医用画像撮像装置101において被検者の撮像を行う。また、撮像された被検者の属性情報や容態情報及び撮像した画像情報をあわせた医用情報を問合せ装置102に送信し、被検者情報DB204に記憶・管理する。ステップ502で、撮像した画像を問い合わせ結果表示装置103に表示して処置医師の初期診断に供する。ステップ503で処置医師が、表示された被検者の画像の中から診断に躊躇等した画像を選択して、問い合わせ処理を起動する。ステップ504で、演算制御部202において、ステップ503で選択された画像と被検者の医用情報に最適な医師を登録医師DB205から優先順位を付与して選択し、選択医師情報ファイル206に登録する。このステップ504の処理の詳細は後述する。ステップ505で、ステップ504で作成された選択医師情報ファイル206を読み込んで順次選択された医師に問い合わせを行う。この問い合わせ処理の中では、撮像された被検者の医用情報を選択された医師に送信して問い合わせ、その診断結果情報を受信して問い合わせ結果表示装置103に表示する。処置医師は表示された診断情報に満足しない場合は次の選択された医師に問い合わせる。この様な処理を診断結果に満足するまで繰り返す。このステップ505の処理の詳細は後述する。
次に、ステップ504の処理、つまり登録医師DB205内に記憶・管理された登録医師の中から、撮像された被検者の医用情報に基づいて、その被検者の診断に最適な医師を選択する処理フローを図6のフローチャートに基づいて詳細に説明する。
ステップ601で、撮像された被検者の各種情報を被検者情報DB204から取得する。
ステップ602で、選択医師情報を記憶・管理するための空の選択医師情報ファイル206を演算制御部202内に作成する。
ステップ603で、撮像された被検者の医用情報から撮像部位や医師ID等を取得する。
ステップ604で、登録医師DB205に登録された医師情報を一人ずつ取得して、以下に説明する適度を計算する際に、登録医師DB205に未取得の登録医師情報が存在するか否かをチェックする。存在すればステップ605に、存在しなければステップ608に進む。
ステップ605で登録医師DB205から登録医師情報を取得する。
ステップ606で、ステップ605で取得した登録医師情報とステップ601で取得した被検者情報との間で以下に説明する適度を計算する。
ステップ607で、ステップ606で計算した適度とステップ605で取得した登録医師情報の中から必要な属性情報とを併せて、選択医師情報ファイル206に書き込んで記憶する。
以上のステップ604〜607の処理を登録医師DB205内に未取得の登録医師情報が無くなるまで繰り返す。その後、選択医師情報ファイル206への登録処理が完成する。そしてステップ608で適度の降順で選択医師情報ファイル206に登録された医師をソートし、ステップ609で上位の所定の必要数のみを選択し、下位の医師は選択医師情報ファイル206から削除する。このように適度に基づいて医師を選択することで、被検者の診断に最適な医師を選択することができる。
次に、ステップ505の処理、つまり選択された医師に被検者の医用情報を送信して問い合わせる処理フローを図7のフローチャートに基づいて詳細に説明する。
ステップ701で、演算制御部202において、図6の最適医師選択処理の終了後に選択医師情報ファイル206を読み込み、ステップ702で、演算制御部202において、優先順位の上位の医師から順次医用情報を送信する処理を繰り返すための優先順位ループカウンタPを1にセットして初期化する。
ステップ703で、演算制御部202において、選択医師情報ファイル206内に優先順位Pの医師が存在するか否かを確認し、存在するならばステップ704に進み、存在しなければ処理を終了する。
ステップ704で、演算制御部202において、優先順位Pの医師に撮像された画像情報等を含む医用情報を通信制御部201とネットワーク104を介して携帯情報端末やPC105に送信して問い合わせる。送信の際のメールアドレスは登録医師DB205から取得する。
ステップ705で、携帯情報端末やPC105において、優先度Pの医師の診断処理が行われる。しかし、優先度Pの医師が送信時に不在等の理由により診断処理がされなかった場合には、このステップ705の処理は所定時間内に終了しない。図7の点線はこれを意味する。
ステップ706で、演算制御部202において、所定時間内にステップ704で医用情報を送信した医師から診断結果を受信したか否かをチェックする。ただし、受信した後所定時間を待つこと無く直ちにステップ708に進む。一方、所定時間内に診断結果を受信しなかった場合にはステップ707に進む。
ステップ707で、次の優先順位の医師を選択するために優先順位Pをインクリメントし、ステップ703に戻る。一方ステップ708で、登録医師DB205に診断結果情報を記憶・管理する。ステップ709で、問い合わせ結果表示装置103に受信した診断内容を表示する。ステップ710で、表示された診断結果が被検者に対する処置に有用な情報であるか否かの評価を処置医師が行い、その評価結果を入力する。この評価結果は、問合せ装置102に送信されて登録医師DB205に記憶・管理される。
ステップ711で、ステップ710の評価結果から満足であれば問い合わせ処理を終了し、満足でなければステップ712に進む。ステップ712では、次の優先順位の医師を選択するために優先順位Pをインクリメントしてステップ703に戻り、次の優先順位の医師に問い合わせを続ける。
以上のステップ703〜712の処理を処置医師が診断結果に満足するまで、または、選択した医師全員に問い合わせるまで繰り返す。このようにして、より優先度の高い医師、つまり、被検者を診断するにより最適な医師に優先的に診断してもらうことができ、その結果、処置医師に対してより適切な情報を提供することができる。
次に、医用情報を送信された携帯情報端末やPC105における診断処理フローを図8に示すフローチャートに基づいて説明する。
ステップ801で、医用情報を受信する。
ステップ802で、受信した医用情報を携帯情報端末やPCに表示する。表示するのは、撮像された被検者の属性情報と容態情報、及び撮像した画像情報である。
ステップ803で、表示された複数の画像の中から、医師が所望の画像を選択して拡大表示する。
ステップ804で、拡大された画像を参照して、その診断結果を入力する。これで診断を終了しない場合は、ステップ808に進んで、上位階層の医用情報画面に戻って、ステップ803から繰り返す。これで診断を終了する場合は、ステップ807に進んで、それまで入力された診断結果を問い合わせ装置102に返信する。
次に、ステップ502において、撮像された被検者の画像を問い合わせ結果表示装置103に表示する一実施例を図10(a)示す。図10(a)には、図3(c)の[テーブル:被検者画像]に登録された6つの画像IG0001-0001(904-1)〜IG0001-0006(904-6)の一覧表示1001を示す。医用画像撮像装置101において撮像された被検者の画像が問い合わせ結果表示装置103に送信されて処置医師の初期診断に供される。そのときには、まだ専門医師に問い合わせ処理を実施してないので、例えば、単に撮像された画像の一覧が表示される。この表示された一覧画像の中から、処置医師が診断に躊躇等する画像を少なくても一つ選択して、その画像に関して問い合わせ処理を実施する。画像の選択は、例えば、画像をタッチペン等で少なくとも一つ選択した後に、右下の問い合わせボタン1002にタッチして起動される。そして選択情報が問い合わせ装置102に通知されて問い合わせ処理が起動する。
次に、医師が所有する携帯情報端末又はPC105が医用情報を受信した後に、その画面に受信した医用情報を表示して、その医師の診断を入力するための画面の一例を図9に示す。
(a)には、上位階層の初期画面である医用情報の一覧表示画面901を表示する。上段に被検者の属性情報の一覧902を、中段に被検者の容態情報903を、下段に撮像された画像の一覧904を表する。医師が画像一覧の中から所望の画像を選択すると、その拡大画像911を下位階層の画面として表示する。
(b)には、下位階層の画面である選択された画像の拡大画像を表示する。この例では、画像904-3を選択した場合の、その拡大画像を上段に表示し、その画像に対する診断結果を入力するためのコメント入力欄を下段に表示する。医師は、拡大された画像904-3を参照しながら、タッチペンなどで画像上に直接重ね合わせて病変部分を指定し、その簡単なコメント等をグラフィック情報として入力することができる。これらグラフィックス情報はビットマップ情報に変換されてファイルとしてこの画像に関連づけて保存される。また、診断結果をテキスト情報としてコメント入力欄に入力する。このコメント内容はテキストファイルとしてこの画像に関連づけて保存される。この画像に関する診断を終了したら「戻る」ボタンをタッチして、初期画面901に戻る。
以上の処理を他の画像に対しても繰り返して、画像毎に診断結果を入力する。そして診断を終了した後、初期画面の「返信」ボタンにより、それまで入力した診断結果であるビットマップファイルとテキストファイルを添付して問い合わせ装置102に返信する。返信された診断結果は[テーブル:診断履歴]に記憶・管理される。
次に、返信されてきた診断情報を、問い合わせ結果表示装置103に表示する一実施例を図10(b)示す。図10(b)は、上記ステップ805において診断を行った医師(医師IDと氏名)情報を左上に表示し、入力された診断情報の内グラフィック情報はそれぞれ画像904-3及び904-5に重ね合わせ、コメント905-3及び905-5はそれぞれの画像に併記して表示する、診断結果の一覧表示1051の一例を示す。さらに、この診断結果一覧表示画面1051には、画像毎の診断結果が、処置医師にとって有用であるか否かの評価を画像毎に入力することができる。この診断結果に対する評価の入力は、例えば図10(b)に示すように、表示された診断結果を「採用」するか、あるいは、その診断結果が「参考になった」か「参考にならなかった」か、あるいは、「誤診」であるか、のいずれかから選択することによって行われる。この画像毎の診断結果に対する評価結果は、登録医師DB205の[テーブル:診断履歴]に記憶・管理される。
次に、選択された医師の診断結果に対する処置医師の評価結果に基づいて、選択された医師のその診断結果に与えるポイントの算出方法について説明する。ポイントは、評価選択肢の中から選択された評価に対応してポイントを付与する。例えば、図10(b)に示す評価選択肢に関しては、「採用」には3点、「参考になった」には2点、「参考にならなかった」には0点、「誤診」には−3点をポイントとすることができる。複数の画像に対して診断がなされて、それぞれの診断に対して評価がなされた場合には、例えば、それぞれの評価に対応するポイントの平均値をその選択された医師の診断に対するポイントとすることができる。この様にしてその診断結果に対する評価としてのポイントは、[テーブル:登録医師属性]における当該診断した医師のポイントに加算され、図4(a)の[テーブル:登録医師属性]に記憶・管理される。
次に、登録医師の中から最適な医師を選択する方法について説明する。被検者の属性情報や過去の診断履歴及び撮像された画像情報に基づいて、その被検者の診断に最適な医師を選択する。この際の被検者に対する医師の適度評価は、医師と被検者の双方を比較項目毎に比較して適度を算出し、全比較項目間の適度の総和が高いほど医師の適度が高いと見なして、その医師を最適な医師として選択する。
ここで、被検者からの観点で医師を特徴づける項目として、[テーブル:登録医師属性]の属性から、例えば以下の属性項目を選択することができる。
医師ID :かかりつけの医師であるか否かをこのID番号で区別する。
専門領域 :撮像された部位を専門領域とする医師を選択する。
経験年数 :経験年数がより多い医師に診断してもらう。
ポイント :ポイントの高い医師に診断してもらう。
居場所 :より病院に近い所にいる医師に診断してもらう。
一方、被検者を特徴づける項目として、 [テーブル:被検者撮像履歴]の属性から、例えば以下の属性項目を選択することができる。
医師ID :以前に診断してもらった医師に再度診断してもうらため。
あるいは、かかりつけの医師であれば、その医師を優先する。
撮像部位 :撮像された部位を専門領域とする医師に診断してもらうため。
次に、医師と被検者の上記比較項目を項目毎に比較して適度を算出する。適度の算出方法は例えば以下の通り。
○医師属性の医師IDと被検者撮影履歴の医師IDの適度
一致していれば適度は1、一致していなければ適度は0とする。
○医師属性の専門領域と被検者属性の撮像部位の適度
専門領域の実現値と撮像部位の実現値との間に関連性があるので、この関連性を予め0〜1の値で表して定義しておく。例えば、専門領域が内科で撮像部位が腹部であれば、関連度は0.8とすることができる。この関連度を適度とすることができる。
○経験年数の評価
例えば、適度を(経験年数/20)とすることができる。
○ポイントの評価
例えば、適度を(ポイント値/(全ての登録医師の内で中央値))とすることができる 。
○かかりつけの医師であるか否か
かかりつけの医師であれば1、でなければ0とする。
○医師の居場所
病院内にいる場合は1、病院外でなければ0とする。
以上の様な比較項目毎に適度を求めて、それらの総和をその医師と被検者間の適度とする。そして、適度値の降順で選択医師をソートし、適度が高い医師を所定数選択して、適度が高い順に優先順位を付与する。
以上は、複数の医師に優先順位に基づいて順次医用情報を送信する場合における本発明について説明したが、本発明の医用情報提供システムは上記実施形態に限定されず、種々の変更が可能である。例えば、選択された複数の医師に一斉に医用情報を送信して問い合わせ、医師からの診断結果をその医師の優先順位とあわせて随時表示することができる。これにより、必要な診断情報をさらに迅速に提供することができ、処置医師は複数の診断情報を同時に参照して総合的に判断することができる。
本発明の医用情報提供システムの一実施例に関する全体ブロック図。 本発明の問い合わせ装置102の一実施例に関する全体ブロック図。 本発明の被検者情報DBを構成する各種テーブルの構成例を示す図。(a)が被検者属性テーブルの一例であり、(b)が被検者撮像履歴テーブルの一例であり、(c)が被検者画像テーブルの一例である。 本発明の登録医師DBを構成する各種テーブルの構成例及び選択医師情報ファイルの一例を示す図。(a)が登録医師属性テーブルの一例であり、(b)が診断履歴テーブルの一例であり、(c)がビットマップファイルの一例であり、(d)がテキストファイルの一例であり、(e)が選択医師情報ファイルの一例である。 本発明の医用情報提供システムが行う全体処理フローの概略を示すフローチャート。 本発明の被検者の診断に最適な医師を選択する処理フローを示すフローチャート。 本発明の選択された医師に被検者の医用情報を送信して問い合わせる処理フローを示すフローチャート。 本発明の医用情報を送信された医師における診断処理フローを示すフローチャート。 医師が所有する携帯情報端末又はPC105に表示する被検者の医用情報の表示例。 問い合わせ結果表示装置103に画像等を表示する実施例を示す図。(a)が被検者を撮像した画像を処置医師に初期診断として供する場合の表示例、(b)が問い合わせた医師からの診断結果を表示する表示例。
符号の説明
101…医用画像撮像装置、102…問合せ装置、103…問い合わせ結果表示装置、104…ネットワーク、105…医師が所有する携帯情報端末やPC105、201…通信制御部、202…演算制御部、203…データベース部、204…被検者情報DB、205…登録医師DB、206…選択医師情報ファイル

Claims (4)

  1. 被検者の生体画像を撮像する手段と、登録医師情報の中から少なくとも一人の医師を選択する手段と、前記選択された医師が所有する少なくとも1つの情報装置に対して前記生体画像を含む前記被検者の医用情報を送信して前記生体画像の診断を依頼する手段と、前記情報装置から診断結果を受信する手段と、前記診断結果を表示する手段と、前記登録医師情報と前記医用情報と前記診断結果を記憶する手段と、
    を備えた医用情報提供システムにおいて、
    前記診断依頼手段は、前記医用情報を前記少なくとも1つの情報装置に同時に送信し、
    前記診断結果表示手段は、表示された前記診断結果に対する評価結果を入力する手段を備え、
    前記記憶手段は前記評価結果を記憶し、
    前記医師選択手段は、記憶された前記医用情報と前記診断結果と前記評価結果の各情報に基づいて医師を選択することを特徴とする医用情報提供システム。
  2. 被検者の生体画像を撮像する手段と、登録医師情報の中から医師を選択する手段と、前記選択された医師が所有する情報装置に対して前記生体画像を含む前記被検者の医用情報を送信して前記生体画像の診断を依頼する手段と、前記情報装置から診断結果を受信する手段と、前記診断結果を表示する手段と、前記登録医師情報と前記医用情報と前記診断結果を記憶する手段と、
    を備えた医用情報提供システムにおいて、
    前記医師選択手段は、前記選択された医師毎に前記医用情報を送信する優先順序を付与する手段を備え、
    前記診断結果表示手段は、表示された前記診断結果に対する評価結果を入力する手段を備え、
    前記記憶手段は前記評価結果を記憶し、
    前記優先順位は、記憶された前記医用情報と前記診断結果と前記評価結果に基づいて決定され、
    前記診断依頼手段は、前記評価結果が低い場合に、次の優先順位の医師に前記医用情報を送信して診断を依頼することを特徴とする医用情報提供システム。
  3. 被検者の生体画像を撮像するステップと、登録医師情報の中から少なくとも一人の医師を選択するステップと、前記選択された医師が所有する少なくとも一つの情報装置に対して前記生体画像を含む前記被検者の医用情報を送信して前記生体画像の診断を依頼するステップと、前記情報装置から診断結果を受信するステップと、前記診断結果を表示するステップとを備えた医用情報提供方法において、
    前記診断依頼ステップは、前記医用情報を前記少なくとも一つの情報装置に同時に送信し、
    前記診断結果表示ステップは、表示された前記診断結果に対する評価結果を入力するステップを備え、
    前記医師選択ステップは、前記医用情報と前記診断結果と前記評価結果に基づいて医師を選択することを特徴とする医用情報提供方法。
  4. 被検者の生体画像を撮像するステップと、登録医師情報の中から医師を選択するステップと、前記選択された医師が所有する情報装置に対して前記生体画像を含む前記被検者の医用情報を送信して前記生体画像の診断を依頼するステップと、前記情報装置から診断結果を受信するステップと、前記診断結果を表示するステップとを有する医用情報提供方法において、
    前記医師選択ステップは、前記選択された医師毎に前記医用情報を送信する優先順序を付与するステップを備え、
    前記診断結果表示ステップは、表示された前記診断結果に対する評価結果を入力するステップを備え、
    前記優先順位は、前記医用情報と前記診断結果と前記評価結果に基づいて決定され、
    前記診断依頼ステップは、前記評価結果が低い場合に、次の優先順位の医師に前記医用情報を送信して診断を依頼することを特徴とする医用情報提供方法。
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