JP2005180597A - 耐食性を向上するクランプの電食防止構造 - Google Patents

耐食性を向上するクランプの電食防止構造 Download PDF

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Abstract

【課題】 腐食因子の侵入を防ぎ、電食による腐食を防ぐクランプの電食防止構造を提供する。
【解決手段】
間隙を介して対峙する第1、第2ボス部(8,9)を、鉄製のボルト(4)を介して締結する軽合金製のクランプの電食防止構造において、少なくとも前記ボルトの表面に絶縁性を有する絶縁コーティング層を形成し、前記第1、第2ボス部に互いに対峙する平らな第1、第2スリット面(11,12)を形成し、前記クランプを締結した状態で、前記第1、第2スリット面の間に最大幅が1.2mm以下のスリット(5)を形成した。
【選択図】図2

Description

本発明は、耐食性を向上するクランプの電食防止構造に関するものである。
従来のクランプの構造については、図4に示すように、ボルト74を第2ボス部79に貫通させ、第1ボス部78に形成したネジ穴にボルト74をねじ込むことにより、スリット75を挟んで隔てられた第1、第2ボス部78、79を締め付けていた。
なお、クランプの構造には、特許文献1に開示されているようなものがある。
ところで、2つの異なる金属を接触させると、その接触部が電食によって腐食するという問題がある。
例えば、軽合金であるマグネシウム(Mg)合金部材を鉄系のボルトを用いて締結する場合、水分の存在下でのMgと鉄との電気的腐食(電食)が起こる。特に、二輪車や自動車の足廻りなどの泥水を被り易い部位や積雪地域での融雪塩が付きやすい部位に用いられる場合には、電解質(Na+ 、Ca2+、 Cl - など)の存在下の水分付着で電食が激しく進行することがある。
この問題を解決するため、一般に、ボルト74の表面に、絶縁コーティングを施して絶縁層を形成し、これによって電食を防止しようとしていた。
特開平11−240479号公報
しかし、従来のクランプ構造では、軽量化による肉抜きのため、スリット75は相当の大きさの間隙を有していた。この間隙から、雨や泥水などの腐食因子が入り込み、ブラケット71とボルト74との間で電食を誘引していた。
したがって、本発明の目的は、上述の問題を解決し、スリットの間隙からの腐食因子の侵入を防ぎ、電食を防止するクランプの電食防止構造を提供することである。
上記目的を達成するために、第1の発明は、間隙を介して対峙する第1、第2ボス部を、鉄系のボルトを介して締結する軽合金製のクランプの電食防止構造において、少なくともボルトの表面に絶縁性を有する絶縁コーティング層を形成し、第1、第2ボス部に互いに対峙する平らな第1、第2スリット面を形成し、クランプを締結した状態で、第1、第2スリット面の間に最大幅が1.2mm以下のスリットを形成した。
第2の発明は、第1の発明において、クランプを締結した状態で、スリットの最大幅を0.8mm〜1.2mmの範囲に設定した。
第3の発明は、第1の発明において、クランプを締結した状態で、スリットは楔状の断面形状を有し、第1、第2ボス部の先端部を接触させた。
第4の発明は、間隙を介して対峙する第1、第2ボス部を、ボルトを介して締結するクランプの電食防止構造において、少なくともボルトの表面に絶縁性を有する絶縁コーティング層を形成し、第1、第2ボス部に互いに対峙する平らな第1、第2スリット面を形成し、第1、第2スリット面が形成する間隙にシール材を介装した。
第1の発明によると、ボルトを介して第1、第2ボス部を締結した状態で、平らな第1、第2スリット面で腐食因子の侵入を防止するスリットを形成したことにより、クランプの締め付け代を残してクランプの締め付けが十分に行われるとともに、外部から腐食因子が第1、第2ボス部の間に侵入することを防止し、電食による腐食を抑えられる。
第2の発明によると、スリットの最大幅を0.8〜1.2mmとしたことにより、外部から水等の腐食因子が第1、第2ボス部の間に侵入することを有効に防止し、電食による腐食を抑えられる。
第3の発明によると、スリットが楔状の断面形状を有し、第1、第2スリット面の先端部の先端部を接触させてスリットを部分的に閉ざすことにより、外部から水等の腐食因子が第1、第2ボス部の間に侵入することを有効に防止し、電食による腐食を抑えられる。
第4の発明によると、ボルトを介して第1、第2ボス部を締結した状態で第1、第2スリット面の間にシール材を介装したことにより、クランプの締め付け代を残してクランプの締め付けが十分に行われるとともに、外部から腐食因子が第1、第2ボス部の間に侵入することを確実に防止し、電食による腐食を抑えられる。
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態のクランプの構造を示す。
クランプ50は、二輪車用のフロントフォークの取付部に適用される。
ブラケット1は、二輪車のステアリングシャフトに連結され、クランプ50を介してフロントフォークのアウタチューブ18を支持する。
クランプ50は、スリット5を介して対峙する第1、第2ボス部8、9をボルト4を介して締結することにより、ブラケット1に形成されたフォーク穴12を縮径し、フロントフォークのアウタチューブ18を締め付け固定する。
図2は、クランプ50の締結部を示す断面図である。
ボルト4を第2ボス部9のボルト穴15に貫通させ、ボルト4を第1ボス部8に形成したネジ穴31にねじ込むことによって、ボルト4の頭部6で第2ボス部9を第1ボス部8に押さえつけて締結する構成とした。
第1、第2ボス部8、9の互いに対峙する面には、平らな第1、第2スリット面11、12を形成した。
第1、第2スリット面11、12は、その間にスリット5を形成する。
ボルト4で第1、第2ボス部8、9を締結した状態で、スリット5の最大幅が1.2mm以下、好ましくは、0.8mm〜1.2mmになるようにスリット5を構成する。
詳細には、アウタチューブ18の直径は50mmであり、ボルト4を18〜28N・m(好ましくは23N・m)のトルクで締め付ける。このとき、第1、第2スリット面11、12は楔状の断面形状のスリット5を形成する。スリット5の先端5aでは、間隙は開かず、第1、第2ボス部8、9は接触する。スリット5の基端5bの間隙は、1.2mm以下となる。
ブラケット1を軽合金であるマグネシウム合金によって形成し、ボルト4を鉄系の材質で形成した。
マグネシウム合金部材のブラケット1の表面に陽極酸化処理もしくは化成処理及び塗装を施す。
ボルト4の全表面に絶縁性を有する絶縁コーティング層として、フッ素樹脂コーティング層を形成した。
ボルト4の表面にフッ素樹脂コーティング層を形成する表面処理は、ボルト4の表面に下地処理を施した後に、その上から例えば4フッ化エチレン系フッ素樹脂塗料による塗膜を20〜30μmの厚さで形成する。
ボルト4の表面に形成される4フッ化エチレン系フッ素樹脂塗料による塗膜は鉄系のボルト4の表面に対する密着性が高く、割れや剥離が生じにくいため、絶縁性を維持できる。
クランプ50の電食防止構造は以上のように構成され、以下の作用効果がある。
ボルト4を介して第1、第2ボス部8,9を締結した状態で、平らな第1、第2スリット面11,12で最大幅が1.2mm以下のスリット5を形成したことにより、クランプ50の締め付け代を残してクランプ50の締め付けが十分に行われるとともに、外部から腐食因子が第1、第2ボス部8,9の間に侵入することを防止し、電食による腐食を抑えられる。
スリット5の最大幅を0.8〜1.2mmとしたことにより、外部から水等の腐食因子が第1、第2ボス部8、9の間に侵入することを有効に防止し、電食による腐食を抑えられる。
スリット5が楔状の断面形状を有し、第1、第2スリット面11、12の先端部11a、12aの先端部を接触させてスリット5を部分的に閉ざすことにより、外部から水等の腐食因子が第1、第2ボス部8、9の間に侵入することを有効に防止し、電食による腐食を抑えられる。
本実施形態では、絶縁層としてフッ素系コーティング層を用いたが、これに限らず、皮膜が硬いうえ滑らかであり、絶縁特性を有するコーティングであれば他のコーティングでも良い。
また、本実施形態では、絶縁層として、ボルト4の表面にフッ素系コーティング層を形成したが、これをボルト穴15の内側表面に形成してもよい。もちろん、ボルト4の表面およびボルト穴15の内側表面の両方にフッ素系コーティング層を形成してもよい。
図3は第2実施形態を示す。
この実施形態では、スリット5の間隙に制限を設けない。スリット5には、シール部材20であるOリングが介装される。シール部材20には、Oリングに限らず、NBRなどのパッキン材が使われる。
ボルト4を介して第1、第2ボス部8、9を締結した状態で第1、第2スリット面11,12の間にシール材20を介装したことにより、クランプ50の締め付け代を残してクランプ50の締め付けが十分に行われるとともに、外部から腐食因子が第1、第2ボス部8、9の間に侵入することを確実に防止し、電食による腐食を抑えられる。
本発明を、構造的と方法的特徴に関してある程度特定的な言葉で説明したが、本明細書に開示した手段は本発明を実施する好ましい形態を含むものであり、本発明はこれら図示し記載された特定の特徴に制限されない。したがって、本発明は、均等の原則に従って適切に解釈される特許請求の範囲に記載された範囲内におけるいかなる形態または変更についても含むものである。
本発明は、二輪車のフロントフォークを支持するクランプ、その他フロントフォーク部品、ポンプカバー、バルブ類などの種々のクランプに適用できる。
第1実施形態のクランプの電食防止構造を示す図である。 第1実施形態のクランプの電食防止構造を示す断面図である。 第2実施形態のクランプの電食防止構造を示す図である。 従来のクランプ構造を示す図である。
符号の説明
1 ブラケット
4 ボルト
5 スリット
6 頭部
8 第1ボス部
9 第2ボス部
11 第1スリット面
12 第2スリット面
15 ボルト穴
20 シール材
50 クランプ

Claims (4)

  1. 間隙を介して対峙する第1、第2ボス部を、鉄系のボルトを介して締結する軽合金製のクランプの電食防止構造において、
    少なくとも前記ボルトの表面に絶縁性を有する絶縁コーティング層を形成し、
    前記第1、第2ボス部に互いに対峙する平らな第1、第2スリット面を形成し、
    前記クランプを締結した状態で、前記第1、第2スリット面の間に最大幅が1.2mm以下のスリットを形成した、
    ことを特徴としたクランプの電食防止構造。
  2. 前記クランプを締結した状態で、前記スリットの最大幅を0.8mm〜1.2mmの範囲に設定したことを特徴とした請求項1に記載のクランプの電食防止構造。
  3. 前記クランプを締結した状態で、前記スリットは楔状の断面形状を有し、前記第1、第2ボス部の先端部を接触させたことを特徴とした請求項1に記載のクランプの電食防止構造。
  4. 間隙を介して対峙する第1、第2ボス部を、ボルトを介して締結するクランプの電食防止構造において、
    少なくとも前記ボルトの表面に絶縁性を有する絶縁コーティング層を形成し、
    前記第1、第2ボス部に互いに対峙する平らな第1、第2スリット面を形成し、
    前記第1、第2スリット面が形成する間隙にシール材を介装した、
    ことを特徴としたクランプの電食防止構造。
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