JP2005180367A - 圧縮機 - Google Patents

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Takeshi Murata
健 村田
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Abstract

【課題】低回転運転においても確実にオイルが上がり、信頼性が高く、安価な圧縮機を提供することを目的とする。
【解決手段】シャフト125の主軸部120の下方に形成された円筒空洞部142と、円筒空洞部142に同軸状にかつ回転自由に挿入されるとともに、外周にねじ山の螺旋突起149の形成された挿入部145を備え、挿入部145の回転を停止する手段として挿入部145と密閉容器101の底部内面に略対向する位置に対向する面が異極となるように永久磁石を固定されたオイルポンプ140を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は圧縮機の摺動部にオイルを供給するオイルポンプの改良に関するものである。
近年、地球環境に対する要求から家庭用冷蔵庫は、ますます省エネ化への動きが加速されている。そういった中、冷媒圧縮機はインバータ化され、運転回転数の低速回転化が進み、従来の遠心ポンプでは十分な給油を得ることが難しくなってきている。
従来の圧縮機としては、遠心ポンプに代わって低速回転でも安定したポンプ能力が得られやすい粘性ポンプを備えたものがある(例えば、特許文献1参照)。
以下、図面を参照しながら上記従来技術の圧縮機について説明する。
図6は、従来の圧縮機の要部断面図である。図6において、密閉容器1の底部にはオイル2を貯留している。電動要素5は固定子6および永久磁石を内蔵する回転子7から構成される。圧縮要素10に備えられた中空のシャフト11には回転子7が嵌装されるとともに、少なくとも下端がオイル2に浸漬しシャフト11と一体に回転するスリーブ12が固定されている。
中央部がくぼんだ略U字状をなし、弾性材で形成されたブラケット15は固定子6に固定された囲い板16に両端部が固定されている。プラスチック材料よりなり、スリーブ12に挿入された部材20は外周に螺旋溝を形成し、スリーブ12との間でオイル通路を形成する。部材20の下端はブラケット15の中央部に固定されている。
以上のように構成された従来の圧縮機について、以下その動作を説明する。
電動要素5に通電がなされると、回転子7は回転し、これに伴ってシャフト11も回転し、圧縮要素10は所定の圧縮動作を行う。オイル2は部材20の外周に形成された螺旋溝とスリーブ12との間で形成されたオイル通路の中を、スリーブ12の回転に伴ってスリーブ内周面に粘性的に引きずられることで回転上昇し、シャフト11の中空部上部へと汲み上げられる。この時、シャフト11の回転と共にスリーブ12は回転するが、部材20はブラケット15で固定されている為、回転を行わない。オイル2は低回転で力が落ちる遠心力のみに依存せず、粘性的に引きずられる力で回転上昇するため、低回転でも安定して汲み上げられる。
特表2002−519589号公報
しかしながら上記従来の構成は、ブラケット15が部材20を保持、固定するためブラケット15の寸法精度が悪いと部材20がスリーブ12に押し付けられ、スリーブ12の中でこじりを生じる。このこじりはブラケット15が弾性材で形成されていることで吸収する構造になっているが、このこじりが大きいとスリーブ12と部材20との間で摩耗が発生し、ポンプ能力が低下してしまったり、摩耗紛が発生してオイルとともに摺動部に循環し、摺動部に噛みこまれて圧縮要素をロックさせてしまうといった欠点があった。
また部材20は固定子6に固定するためにブラケット15のように長い弾性材を複雑な形状にする必要が有り、かつブラケット15のように長く複雑な形状をした弾性材を用いて部材20をスリーブ12の位置に合せ、かつ固定子6に固定するため組立て性が悪くなるといった欠点があった。
本発明は、信頼性が高く、組立て性の良い圧縮機を提供することを目的とする。
上記従来の課題を解決するために、本発明の圧縮機は前記シャフトの下端に形成され前記オイルに連通するオイルポンプを備え、前記オイルポンプはシャフトに形成された円筒空洞部と、円筒空洞部に同軸状にかつ回転自在に挿入される挿入部と、前記挿入部の回転を停止する磁石を挿入部及び密閉容器の双方に直接または間接的に設けるとともに、円筒空洞部内周と挿入部外周の間にオイルが上昇する向きに螺旋溝を形成したもので、挿入部の回転を停止させる手段は挿入部と密閉容器の双方に予め永久磁石を固定するだけで良く、また永久磁石も複雑な形状にする必要がないため、少ない工程かつ簡易な作業で有効な粘性ポンプを形成することができる。また円筒空洞部を介してシャフトと挿入部は回転自在に同軸状に結合されているので円筒空洞部の内壁面と挿入部の相対位置が規制され、円筒空洞部の内壁面と挿入部との間にこじりが発生しにくくなる。
本発明の圧縮機は、オイル搬送力の高い粘性ポンプを用いる場合においてオイルポンプの挿入部と密閉容器の双方に永久磁石を備えることで挿入部の回転を停止させることができるので、信頼性が高く、組立て性の良い圧縮機を提供できるという効果が得られる。
本発明の請求項1に記載の発明は、密閉容器内にオイルを貯留するとともに冷媒ガスを圧縮する圧縮要素を収容し、前記圧縮要素は鉛直方向に延在し回転運動するシャフトと前記シャフトの下端に形成され前記オイルに連通するオイルポンプを備え、前記オイルポンプはシャフトに形成された円筒空洞部と、円筒空洞部に同軸状にかつ回転自在に挿入される挿入部と、前記挿入部の回転を停止する磁石を挿入部及び密閉容器の双方に直接または間接的に設けるとともに、円筒空洞部内周と挿入部外周の間にオイルが上昇する向きに螺旋溝を形成したもので前記挿入部を磁石の吸着力を利用し非接触でシャフトの回転に伴う挿入部の回転を止めている。シャフトの回転にともない円筒空洞部の内周面に接したオイルは粘性的に引きずられオイルは螺旋溝の中を回転上昇し給油されるので、簡易な構成で有効な粘性ポンプを形成することができ、また円筒空洞部と挿入部との間にこじりが発生しにくくなり、信頼性が高く組立て性の良い圧縮機が提供できるという効果を持つ。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、円筒空洞部が前記シャフトに固定したスリーブによって形成されるもので、耐摩耗性の高い材料を適用できるという作用を有するため、請求項1に記載の発明の効果に加えて、耐摩耗性の高い材料を適用でき、更に信頼性を上げることができるという効果が得られる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、スリーブは上面部を有する略円筒状をなし、外周に螺旋溝を形成した前記挿入部の上部と前記スリーブの上面部とを回転自在に結合したもので、スリーブと挿入部を予め一体に組み立てることができるという作用を有するため請求項2に記載の発明の効果に加えて、予めオイルポンプを一体に組み立てることができることから、更に組立て性の良い圧縮機を提供できるという効果が得られる。
請求項4に記載の発明は請求項2に記載の発明において、スリーブは底面部を有する略円筒状をなし、挿入部の底部と前記スリーブの底面部とを回転自在に結合したもので、スリーブと挿入部を予め一体に組み立てることができるという作用を有するため、請求項2に記載の発明の効果に加えて、予めオイルポンプを一体に組み立てることができることから、更に組立て性の良い圧縮機を提供できるという効果が得られる。
請求項5に記載の発明は請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の発明において、圧縮要素は密閉容器内に弾性的に支持されたもので、粘性ポンプを適用した弾性的に支持された圧縮機を実現できるという作用を有するため、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の発明の効果に加えて、これを弾性的に支持された圧縮機に粘性ポンプを適用することで、信頼性が高く、組立て性の良い圧縮機を提供できるという効果が得られる。
請求項6に記載の発明は請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の発明において、電動要素は電源周波数以下の周波数を含む運転周波数で駆動されるもので、低回転運転を実現できるという作用を有するため、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の発明の効果に加えて、低回転運転が可能で信頼性が高く、組立て性の良い圧縮機を提供できるという効果が得られる。
以下、本発明による圧縮機の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1による圧縮機の断面図、図2は同実施の形態による要部断面図、図3は同実施の形態による要部斜視図である。
図1から図3において、密閉容器101にはオイル102を貯留するとともに、冷媒ガス103を充填している。
圧縮要素110は、シリンダー113を形成するブロック115と、シリンダー113内に往復自在に嵌入されたピストン117と、ブロック115の軸受け部116に軸支される主軸部120および偏芯部122からなるシャフト125と、偏芯部122とピストン117を連結するコンロッド119とを備え、レシプロ式の圧縮要素を形成している。
電動要素135は、ブロック115の下方に固定されインバータ駆動回路(図示せず)とつながっている固定子136と、永久磁石を内蔵し主軸部120に固定された回転子137から構成され、インバータ駆動用の電動要素を形成している。
スプリング139は固定子136を介して圧縮要素110を密閉容器101に弾性的に支持している。
シャフト125の主軸部120の下端にはオイル102に浸漬したオイルポンプ140が形成されている。オイルポンプ140は主軸部120の下方に形成された円筒空洞部142と、円筒空洞部142に同軸状にかつ回転自在に挿入される挿入部145とからなり、挿入部145には挿入部145の軸心からの距離が一定でこの軸心に対して180°の位置関係に2枚固定された永久磁石147が備えられている。挿入部145の外周にはねじ山状の螺旋突起149が形成されており、円筒空洞部142の壁面との間でオイル102が流通する螺旋溝150を形成する。
密閉容器101の底部内面には永久磁石147と略対向する位置に、相互の磁力が働くのに十分な所定の空隙をもって永久磁石170が2枚、接着剤を用いて固定されている。永久磁石147と永久磁石170は対向面がそれぞれ異極となっているため互いに引き寄せ合っている。
挿入部145は耐冷媒、耐オイル性を有したプラスチクスの成形品で永久磁石を固定するために、左右対称かつ同一長さに延材した腕部151を有し、腕部151に永久磁石147を固定している(例えば接着剤を用いて)。挿入部145の内部は空洞で上部152には貫通孔153が開いている。157はビスで、貫通孔153を通して挿入部145を円筒空洞部142の天井面に回転自在に結合している。
連通孔160は円筒空洞部142の天井面から上方へと穿孔し、軸受け部116内周面と主軸部120外周面で形成される摺動部に連通開口する横孔162と円筒空洞部142とを連通する。
以上のように構成された圧縮機について、以下その動作を説明する。固定子136に上記インバータ駆動回路より通電がされると回転子137はシャフト125とともに回転する。これに伴い偏芯部122の偏芯運動はコンロッド119を介してピストン117をシリンダー113内で往復運動させ、吸入された冷媒ガスを圧縮する所定の圧縮動作を行う。
シャフト125の主軸部120の回転に伴い円筒空洞部142は回転する。一方、挿入部145は円筒空洞部142の回転に引きずられて回転しようとするが、永久磁石147と永久磁石170が互いに引き寄せ合っているため、挿入部は回転が阻止される。このことによってオイルは螺旋溝150の中を円筒空洞部142の回転に引きずられて上昇し、その際発生する油圧によって連通孔160内を上昇し、横孔162を通って軸受け部116内周面と主軸部120外周面で形成される摺動部に到達しこれを潤滑する。
この際、オイル102は低回転で力が落ちる遠心力のみに依存せず、粘性的に引きずられる力で回転上昇するため、例えば600rpmといった低回転でも安定して汲み上げられる。
ここで本実施の形態によれば挿入部145は上部152の貫通孔153を通してビス157で円筒空洞部142の天井面に回転自在に結合しているだけなので、円筒空洞部142の壁面と挿入部145との間にはこじりによる側圧はほとんど発生せず、従って円筒空洞部142と挿入部145との摺動摩耗の発生は極めて少ない。その結果、摩耗紛が発生してオイルとともに摺動部に循環し、摺動部に噛みこまれて圧縮要素をロックさせてしまうといったことが無くなり、高い信頼性を備えた圧縮機が実現できた。
さらに挿入部145と密閉容器101のそれぞれに2枚の四角や丸など単純な形状に形成された永久磁石を略対向する位置に所定の空隙をもってあらかじめ固定するだけで回転が防げられており、従来のように固定子136に間接的に固定する必要が無く、またブラケット15のように長い部材を複雑な形状に形成する必要も無いため、結果組立て性の良い圧縮機を実現できるというメリットが得られる。
(実施の形態2)
図4は本発明の実施の形態2による圧縮機の要部断面図である。以下、図4に基づいて本実施の形態の説明を進めるが、実施の形態1と同一構成については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
シャフト225の主軸部220の下端にはオイル102に浸漬したオイルポンプ240が形成されている。
主軸部220内には主軸部220と同軸状に連通孔241が形成され、オイルポンプ240は連通孔241に圧入固定され円筒空洞部242を形成するスリーブ243と、スリーブ243に同軸状にかつ回転自在に挿入される挿入部246と、挿入部246に固定された永久磁石247とを備える。
また、挿入部246には中心距離一定で180°の位置関係に2枚、永久磁石247が固定されており、また密閉容器101の底部内面には、永久磁石247と略対向する位置に、相互の磁力が働くのに十分な所定の空隙をもって永久磁石270が2枚、オイルポンプの中心位置から一定距離で180°の位置関係に接着剤を用いて固定されており、回転を停止している。なお、永久磁石247と永久磁石270は対向面がそれぞれ異極となっているいるため互いに引き寄せ合っている。
スリーブ243は略円筒形でキャップ状をなし、ビス孔244を設けた上面部245を形成する。上面部245にはオイル102が通過するパス孔248を設けている。
スリーブ243の材料は比較的高い精度が得やすく挿入部246と摺動材として相性のいい鉄板のプレス材料を用いているが、他にも挿入部246と摺動材として相性のいい例えばプラスチクスや板ばね鋼で形成してもよい。
挿入部246の外周にはねじ山状の螺旋突起249が形成されており、スリーブ243との間でオイル102が流通する螺旋溝250を形成する。
密閉容器101の底部内面には永久磁石247と略対向する位置に、相互の磁力が働くのに十分な所定の空隙をもって永久磁石270が固定されており、挿入部246の回転を停止している。なお、永久磁石247と永久磁石270は対向面がそれぞれ異極となっており互いに引き寄せ合っている。
挿入部246は耐冷媒、耐オイル性を有したプラスチクスの成形品で永久磁石を固定するために、左右対称かつ同一長さに延材した腕部251を有し、腕部251に永久磁石247を固定している(例えば接着剤)。挿入部246の内部は空洞で上部252には貫通孔253が開いている。ビス257はワッシャ257aを介し貫通孔253を通してビス孔244へ螺合することで、挿入部246を上面部245に回転自在に結合している。
ワッシャ257aはテフロン(登録商標)からなり、挿入部246とのスラスト方向の摺動を司る。
連通孔241は横孔262を介して軸受け部116内周面と主軸部220外周面で形成される摺動部に連通開口している。
以上のように構成された圧縮機について、以下その動作を説明する。
固定子136にインバータ駆動回路より通電がされると回転子137はシャフト225とともに回転する。
シャフト225の主軸部220の回転に伴いスリーブ243の形成する円筒空洞部242は回転する。一方、挿入部246は円筒空洞部242の回転に引きずられて回転しようとするが、永久磁石247永久磁石270が互いに引き寄せ合っているため、挿入部は回転が阻止される。このことによってオイルは螺旋溝250の中を円筒空洞部242の回転に引きずられて上昇し、その際発生する油圧によってパス孔248を通って連通孔241内を上昇し、横孔262から軸受け部116内周面と主軸部220外周面で形成される摺動部に到達しこれを潤滑する。
この際、オイル102は低回転で力が落ちる遠心力のみに依存せず、粘性的に引きずられる力で回転上昇するため、例えば600rpmといった低回転でも安定して汲み上げられる。
ここで本実施の形態によれば、挿入部246は上部252の貫通孔253を通し、ワッシャ257aを介してビス257で上面部245に回転自在に結合し位置を規制しているので、スリーブ243と挿入部246との間にはこじりによる側圧はほとんど発生せず、従ってスリーブ243と挿入部246との摺動摩耗の発生は極めて少ない。その結果、摩耗紛が発生してオイルとともに摺動部に循環し、摺動部に噛みこまれて圧縮要素をロックさせてしまうといったことが無くなり、高い信頼性を備えた圧縮機が実現できた。
また、スリーブ243にはオイル102を押し上げる力の反力として下向きの力が発生する。この力はスラスト方向の荷重として摺動面へ負荷される。本実施の形態ではスリーブ243の上面部245とワッシャ257aとの間が摺動部となるが、ワッシャ257aがテフロン(登録商標)でできているため、その自己潤滑性によって異常摩耗が防がれる。
さらに挿入部246と密閉容器101のそれぞれに2枚の四角や丸など単純な形状に形成された永久磁石247および永久磁石270を略対向する位置に所定の空隙をもってあらかじめ固定するだけで回転が防げられており、従来のように固定子136に間接的に固定する必要が無く、またブラケット15のように長い部材を複雑な形状に形成する必要も無いため、結果組立て性の良い圧縮機を実現できるというメリットが得られる。
しかも本実施の形態によればスリーブ243と挿入部246とをビス257でワッシャ257aを介し螺合することでオイルポンプ240を独立した部品として予め組み立てておき、シャフト225へ回転子137を圧入した後前述した独立した部品であるオイルポンプ240を連通孔241へ圧入するだけで組み立てが完了し、極めて合理的で高い生産性が実現できる。
(実施の形態3)
図5は本発明の実施の形態3による圧縮機の要部断面図である。以下、図5に基づいて本実施の形態の説明を進めるが、実施の形態1と同一構成については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
シャフト325の主軸部320の下端にはオイル102に浸漬したオイルポンプ340が形成されている。
主軸部320内には同軸状に連通孔341が形成され、オイルポンプ340は連通孔341に圧入固定され円筒空洞部342を形成するスリーブ343と、スリーブ343に同軸状にかつ回転自在に挿入される挿入部346と、挿入部346に別体に形成された永久磁石347とを備える。
挿入部346には永久磁石347が固定されており、また密閉容器101の底部内面であって永久磁石347と略対向する位置に、相互の磁力が働くのに十分な所定の空隙をもって永久磁石370が固定されており、挿入部346の回転を停止している。なお、永久磁石347と永久磁石370は対向面がそれぞれ異極となっている。
スリーブ343は略円筒形でキャップ状をなし、中心部にロッド孔344を設けた底面部345を形成する。底面部345にはオイル102が通過するパス孔348を設けている。スリーブ343の材料は比較的高い精度が得やすく挿入部346と摺動材として相性のいい鉄板のプレス材料を用いているが、他にも挿入部346と摺動材として相性のいい例えばプラスチクスや板ばね鋼で形成してもよい。
挿入部346は耐冷媒、耐オイル性を有したプラスチクスの成形品で外周にはねじ山状の螺旋突起354が形成されており、スリーブ343との間でオイル102が流通する螺旋溝350を形成するとともに底部352には小径孔353が穿孔されている。
永久磁石347に圧入された鉄鋼線からなるロッド349がロッド孔344を介して底部352に穿孔した小径孔353に圧入固定されている。連通孔341は横孔362を介して軸受け部116内周面と主軸部320外周面で形成される摺動部に連通開口している。
以上のように構成された圧縮機について、以下その動作を説明する。固定子136にインバータ駆動回路よりに伴通電がされると回転子137はシャフト325とともに回転する。シャフト325の主軸部320の回転スリーブ343の形成する円筒空洞部342は回転する。一方、挿入部346は円筒空洞部342の回転に引きずられて回転しようとするが、永久磁石347永久磁石370が互いに引き寄せ合っているため、挿入部346は回転が阻止される。従って円筒空洞部342と挿入部346との間にはシャフト325の回転数に近い回転数差が生じる。このことによってパス孔348から入ったオイルは螺旋溝350の中を円筒空洞部342の回転に引きずられて上昇し、その際発生する油圧によって連通孔341内を上昇し、横孔362を通って軸受け部116内周面と主軸部320外周面で形成される摺動部に到達しこれを潤滑する。
この際、オイル102は低回転で力が落ちる遠心力に依存せず、粘性的に引きずられる力で回転上昇するため、例えば600rpmといった低回転でも安定して汲み上げられる。
ここで本実施の形態によれば、挿入部346とスリーブ343とは底部352と底面部345とが互いに面で回動自在に接触してスラスト摺動部を形成しているので、スリーブ343と挿入部346との間にはこじりによる側圧はほとんど発生せず、従ってスリーブ343と挿入部346との摺動摩耗の発生は極めて少ない。その結果、摩耗紛が発生してオイルとともに摺動部に循環し、摺動部に噛みこまれて圧縮要素をロックさせてしまうといったことが無くなり、高い信頼性を備えた圧縮機が実現できた。
また、スリーブ343にはオイル102を押し上げる力の反力として下向きの力が発生する。この力はスラスト方向の荷重として上記底部352と底面部345とで形成されるスラスト摺動部へ負荷される。本実施の形態ではこのスラスト摺動部はスリーブ343の底面部345を広く形成することで面圧を低減でき、耐摩耗性を改善することができる。
なお、本実施の形態では例示しなかったが、テフロン(登録商標)やバルブスチュールといった耐摩耗性を有するスペーサを底部352と底面部345との間に介在させることでさらに耐摩耗性を向上させることができる。
さらに挿入部346と密閉容器101のそれぞれに2枚の四角や丸など単純な形状に形成された永久磁石347および永久磁石370を略対向する位置に所定の空隙をもってあらかじめ固定するだけで回転が防げられており、従来のように固定子136に間接的に固定する必要が無く、またブラケット15のように長い部材を複雑な形状に形成する必要も無いため、その結果組立て性の良い圧縮機を実現できるというメリットが得られる。
しかも本実施の形態によればスリーブ343に挿入部346を挿入し、永久磁石347を固定したロッド349をロッド孔344を介して底部352の小径孔353に圧入することでオイルポンプ340を独立した部品として予め組み立てておき、シャフト325へ回転子137を圧入した後前述した独立した部品であるオイルポンプ340を連通孔341へ圧入するだけで組み立てが完了し、極めて合理的で高い生産性が実現できる。
なお、実施の形態1から3はいずれも挿入部に螺旋突起を形成したが、円筒空洞部側に螺旋突起を形成しても同様にオイルが流通する螺旋溝が形成されるのは言うまでもない。
また、実施の形態1から3はいずれもレシプロ式の内部懸垂型圧縮機を基に説明してきたが、縦型の回転式圧縮機やスクロール式圧縮機といった内部固定型の圧縮機であっても、シャフト下端オイル中に延在する圧縮機であれば本発明を適用することができる。
更に冷媒ガス、オイルについてもその種類を問わず、HFCやAC、CO2といった環境対応冷媒を含む全ての冷媒とこれらと相溶性を有するオイルを含む全てのオイルとの組み合わせにおいても、オイルポンプの構成部品に前記冷媒ガス、オイルへの耐性を有する材料を用いることで本発明の効果が普遍的に発揮されることは言うまでもない
以上のように、本発明にかかる圧縮機はオイル搬送力の高い粘性ポンプを用いる場合においてオイルポンプの挿入部と密閉容器の双方に永久磁石を備えることで挿入部の回転を停止させることができるので、信頼性が高く、組立て性の良い圧縮機を提供できるため、家庭用冷蔵庫を初めとして、除湿機やショーケース、自販機等、冷凍サイクルを用いたあらゆる用途にも適用できる。
本発明の実施の形態1による圧縮機の断面図 本発明の実施の形態1による圧縮機の要部断面図 本発明の実施の形態1による圧縮機の要部斜視図 本発明の実施の形態2による圧縮機の要部断面図 本発明の実施の形態3による圧縮機の要部断面図 従来の圧縮機の要部断面図
符号の説明
101 密閉容器
102 オイル
103 冷媒ガス
110 圧縮要素
125,225,325 シャフト
140,240,340 オイルポンプ
142,242,342 円筒空洞部
145,246,346 挿入部
147,247,347 磁石
170,270,370 磁石
150,250,350 螺旋溝
243,343 スリーブ

Claims (6)

  1. 密閉容器内にオイルを貯留するとともに冷媒ガスを圧縮する圧縮要素を収容し、前記圧縮要素は鉛直方向に延在し回転運動するシャフトと前記シャフトの下端に形成され前記オイルに連通するオイルポンプを備え、前記オイルポンプはシャフトに形成された円筒空洞部と、円筒空洞部に同軸状にかつ回転自在に挿入される挿入部と、前記挿入部の回転を停止する磁石を挿入部及び密閉容器の双方に直接または間接的に設けるとともに、円筒空洞部内周と挿入部外周の間にオイルが上昇する向きに螺旋溝を形成した圧縮機。
  2. 円筒空洞部はシャフトに固定したスリーブによって形成された請求項1に記載の圧縮機。
  3. スリーブは上面部を有する略円筒状をなし、挿入部の上部と前記スリーブの上面部とを回転自在に結合した請求項2に記載の圧縮機。
  4. スリーブは底面部を有する略円筒状をなし、挿入部の底部と前記スリーブの底面部とを回転自在に結合した請求項2に記載の圧縮機。
  5. 圧縮要素は密閉容器内に弾性的に支持された請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の圧縮機。
  6. 電動要素は電源周波数以下の周波数を含む運転周波数で駆動される請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の圧縮機。
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