JP2005180001A - Pc鋼撚線の除去方法及びその除去装置。 - Google Patents

Pc鋼撚線の除去方法及びその除去装置。 Download PDF

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Abstract

【課題】耐荷体との係留方式(引張り、圧縮)にかかわらず、引張材であるPC鋼撚線を確実に、かつ短時間に除去できる方法並びにその装置を提供することを課題とする。
【解決手段】アンカーテンドン45を埋設する前に、予め、PC鋼撚線10の埋設先端側の、合成樹脂シース2の一部を除去し、そこに陰電極3を設けて液密にシールし、該陰電極3を前記合成樹脂シース内2のPC鋼撚線本体1の部分に対向させるとともに、前記PC鋼撚線本体1の所要個所に陽電極側6bを接続しておき、建設工事施工後に前記PC鋼撚線10を取り除く際、少なくとも、前記陰電極3の位置する個所で前記PC鋼撚線の内側に電解質溶液5を供給すると共に、前記陰電極3と陽電極との間に直流電流を与えて、前記陰電極に対向する個所で、前記PC鋼撚線本体1をアノード溶解することで切断することを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、建設工事施工における除去式アンカーのPC(prestressed concrete)鋼撚線の除去方法と、その除去装置に関する。
従来、土留めなどの建設工事施工において、施工後に、PC(prestressed concrete)鋼撚線(以下省略してPC鋼撚線とする)などの引張り鋼材或いは耐荷体を土中に残留させることのない除去式アンカーが広く知られている。
特許文献1には、複数のPC鋼撚線を結束して構成する芯抜き除去方式が開示されている。この発明では、従来複数のアンボンドPC鋼撚線を引き抜き、定着されたPC鋼撚線の縁切りスペースを確保していた際の問題を解決するため、アンボンド加工した大径鋼材を可撓性のスペーサ筒体内に配置したアンカーの定着部を、複数のアンボンド加工を除去したPC鋼撚線で覆い定着部を形成することにより、施工後に中心の大径鋼材を引き抜き、定着されたPC鋼撚線をその引き抜かれた空隙により縁切りさせて、地上からの引き抜き除去を容易にするものである。
この方式では、従来より大径の除去空間を確保できるため、比較的小さな引張力で、定着面の縁切りができるメリットがあるが、大径のアンボンドPC鋼材を用いるため、資材費用が嵩む問題があった。また、小さな力では、確実に縁切りができない場合も生じていた。
また、特許文献2には、アンカー孔内に、アンボンドPC鋼撚線を耐荷体でUターンさせて挿入すると共に、グラウト材(セメントミルクなどの固結材)を充填して、耐荷体とアンボンドPC鋼撚線を地盤中に固定し、アンボンドPC鋼撚線の両端を孔外より所定の荷重のもとで緊張・定着させ、その緊張・定着力によって山留め壁や擁壁を支持する除去式アンカーが従来技術として記載されている。このアンボンドPC鋼撚線のUターン方式では、施工後に地上の定着具を取り外し、アンボンドPC鋼撚線の一方の端部をジャッキやレッカー等で引くことにより、Uターン部を介してアンボンドされているPC鋼撚線を引き抜き除去するものである。
この方法では、シース管内に潤滑油を充填して入るものの、PC鋼撚線のUターン部分での摩擦係数が高く、ある程度の力を用いなければ抜き取ることができない問題があった。又、中にはUターン部で捩れなどの変形で、ゆるみが無くなり、引き抜けなくなる問題があった。
特開平9−41371号公報(第2、3頁、第1、2図) 特願2002−97638号公報(第2頁、第4、6図)
本発明は、前記の問題に鑑みてなされたもので、耐荷体との係留方式(引張り、圧縮)にかかわらず、引張材であるPC鋼撚線を確実に、かつ短時間に除去できる方法及びその装置を提供することを課題とする。
また、従来Uターンのために偶数本の引張鋼線に限られている工法に対し、所要強度のアンカーとするために必要なPC鋼撚線のみの使用を可能とし、さらに、短期間の工期で確実にPC鋼撚線を除去して資材費並びに工事費のコストを引き下げることを課題とする。
前記課題を解決するため、請求項1のPC鋼撚線の除去方法の発明は、合成樹脂シースで被覆されたアンボンドタイプのPC鋼撚線の埋設先端側に耐荷体を備えたアンカーテンドンの、前記耐荷体を地盤の孔内に引張材に係留された耐荷体を埋設し、固結材を注入してアンカー定着部を形成し、前記PC鋼撚線引張材の基端を地上側で表面の定着具で緊張して定着するアースアンカーを用いた建設工事施工において、
前記アンカーテンドンを埋設する前に、予め、前記PC鋼撚線の埋設先端側の、前記合成樹脂シースの一部を除去し、そこに陰電極を設けて液密にシールし、該陰電極を前記合成樹脂シース内のPC鋼撚線本体の部分に対向させるとともに、前記PC鋼撚線本体の所要個所に陽電極側を接続しておき、
建設工事施工後に前記PC鋼撚線を取り除く際、少なくとも、前記陰電極の位置する個所で前記PC鋼撚線の内側に電解質溶液を供給すると共に、
前記陰電極と陽電極との間に直流電流を与えて、前記陰電極に対向する個所で、前記PC鋼撚線本体をアノード溶解して切断することを特徴とする。
この発明によれば、アンカーテンドンの埋設先端側で、PC鋼撚線本体をアノード溶解させ、切断する。このため、切断されたPC鋼撚線本体は、確実に耐荷体と切り離され、また、耐荷体の先端をUターンさせることがないため、ジャッキやクレーンなど強力な引き抜き設備を用いることなくスムーズに、且つ確実に引き抜き除去することができる。
請求項2の発明は、請求項1の発明であって、前記陰電極は、耐荷体内部もしくはその近傍の位置において、前記PC鋼撚線に設けられていることを特徴とする。
この発明によれば、陰電極がアンカーテンドンの先端部に設けられることとなり、アノード溶解により切断されたPC鋼撚線の、ほとんどを地上に回収除去することができ、地中残留物を最小に留めることができる。
請求項3の発明は、請求項1又は2記載の発明であって、前記PC鋼撚線は、その一端部を、埋設先端側で耐荷体に連結固定していることを特徴とする。
この発明によれば、PC鋼撚線の本数を、アースアンカーに求められる荷重に応じた本数とすることができる。また、その各々のPC鋼撚線をアノード溶解して切断することができる。
請求項4の発明は、請求項1又は2記載の発明であって、前記PC鋼撚線は、埋設先端側で耐荷体を迂回した状態にて連結固定され、その両端は地上側に導出されていることを特徴とする。
この発明によれば、PC鋼撚線が、耐荷体の先端部をUターン(又はCターン)して迂回した状態になる圧縮型のアースアンカーとすることができる。この方式においても、Uターン(又はCターン)されたPC鋼撚線の一方又は双方を、耐荷体の内部又は先端部でアノード溶解して切断することができる。
請求項5の発明は、請求項1ないし4の何れか1項に記載の発明であって、前記電解質溶液の供給を、前記陰電極近傍の位置からPC鋼撚線内に行うことを特徴とする。
この発明によれば、アノード溶解の範囲のみを電解質溶液で充填し、電食のための電流を流すことが可能となる。このため、電解質溶液の供給・循環にはPC鋼撚線のシース管に制約されることがない。
請求項6の発明は、請求項1ないし4の何れか1項に記載の発明であって、前記電解質溶液の供給を、前記PC鋼撚線の端末から行うことを特徴とする。
この発明によれば、PC鋼撚線の端末からシース管内を通じて陰電極が設けられている埋設先端側まで電解質溶液を供給することができる。特に、請求項4の発明の場合は、PC鋼撚線が耐荷体の先端部をUターン(又はCターン)して迂回した状態になるため、電解質溶液をPC鋼撚線をアンボンドしているシース管の一方の端部から供給し、反対側の端部に排出させるように循環させることができる。このため、電解質溶液の循環によりアノード溶解を促進させ、短時間でPC鋼撚線を切断することができる。
請求項7の発明は、請求項1ないし6のいずれか1項に記載の発明であって、PC鋼撚線引張材の基端を地上側で表面の定着具で緊張して定着した状態で、PC鋼撚線本体のアノード溶解を行うことを特徴とする。
この発明によれば、緊張状態のPC鋼撚線本体は、アノード溶解の進行を早めるため、少ない電気量でかつ短時間でPC鋼撚線本体を切断することができる。
請求項8のPC鋼撚線の除去装置の発明は、合成樹脂シースで被覆されたアンボンドタイプのPC鋼撚線の埋設先端側に耐荷体を備えたアンカーテンドンの、前記耐荷体を地盤の孔内に埋設し、固結材を注入してアンカー定着部を形成し、前記PC鋼撚線の基端を地上側で緊張するアースアンカーを用いた土木施工において、
前記アンカーテンドンは、前記PC鋼撚線の埋設先端側の、前記合成樹脂シースの一部を除去し、そこに陰電極を設けて液密にシールし、該陰電極を前記合成樹脂シース内のPC鋼撚線本体の部分に対向させるとともに、前記陰電極のリード線を、埋設時に地上側となる位置に延出していて、
土木施工後に、前記PC鋼撚線本体に陽電極側を接続して、前記陰電極と陽電極との間に直流電流を与えると共に、前記PC鋼撚線の合成樹脂シース内に電解質溶液を供給することで前記陰電極の近傍で、前記PC鋼撚線本体を腐食し、切断することを特徴とする。
この発明によれば、アンボンドタイプのPC鋼撚線に、陰電極を備えるため、構造が単純で安価に電食部を形成することができる。また、アンカーテンドンを陰電極に接続されたリード線と共に埋設させるため、施工が容易である。
請求項9の発明は、請求項8に記載の発明であって、前記陽電極側は、前記PC鋼撚線本体に所要個所で電気的に接続されていることを特徴とする。
この発明によれば、陽電極側は、地上の定着具(アンカーヘッドや台座)に設けることにより、定着具に固定された複数のPC鋼撚線本体と効率よく接続することができる。
請求項10の発明は、請求項8または9に記載の発明であって、前記陰電極を取り付ける個所の合成樹脂シースの一部は、その円周方向全域に亘って除去されており、前記陰電極は、これを被う円筒状金属であって、その両端外周縁を液密シール材で前記合成樹脂シースに固定していることを特徴とする。
この発明によれば、アンボンドPC鋼撚線の一部に電食部を形成することができる。また、シース材と陰電極が液密にシールされているため、PC鋼撚線本体と陰電極の間を電解質溶液充填空間とすることができる。
請求項11の発明は、請求項8ないし10の何れか1項に記載の発明であって、前記耐荷体は、PC鋼撚線の係留部と、シース材を除去した剥き出しのPC鋼撚線を貫通させる電食部と、電解質溶液を充填・循環させるパイプ及びリード線が接続される接続部とから構成され、前記電食部には、貫通するPC鋼撚線の周囲を覆う円筒状の陰電極を備え、前記接続部から電解質溶液が充填・循環可能に形成された電食室が設けられていることを特徴とする。
この発明によれば、耐荷体の内部に、PC鋼撚線の電食部を備えるため、地中先端でPC鋼撚線を切断して撤去することができる。また、電解質溶液の供給・循環を効率よく行い、さらにリード線により電極近傍に電圧を印加することにより効率的なアノード溶解を行うことができる。
本発明によれば、土木施工後のアースアンカーの除去時期に、短時間で地中のPC鋼撚線を切断し、確実に除去することができる。このため、従来引き抜き不能のために地中に放置される問題が起きることを防止することができる。
また、アンボンドタイプのPC鋼撚線の端部或いは、耐荷体内部に電食部を安価に形成することができるため経済的である。さらに、アンカー設置並びに除去の工期が短く、全体的にコストを低減することができる。
従来の、Uターン方式の除去式アンカーでは、偶数本のPC鋼撚線に限定されていたが、本発明によれば、Uターン方式に限ることなく、必要荷重のPC鋼撚線とすることで、経済的な施工とすることができる。また、Uターン方式のようにPC鋼撚線と耐荷体との摩擦などを考慮する必要がないので、耐荷体を金属以外の切削可能な材料とすることができる。
発明を実施するための最良の形態を、図に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明のPC鋼撚線の除去方法を説明する模式図で、(a)はアンボンドPC鋼撚線の電食部の断面図、(b)は、アンボンドPC鋼撚線の断面図である。
図1(a)に示すアンボンドPC鋼撚線10は、PC鋼撚線本体1の外周を合成樹脂シース2で被覆されて、アンカー孔内で、アンカーテンドンを定着させるために流し込まれる固結材(グラウド)とPC鋼撚線本体1が接着しないようにされている。
本発明のアンボンドPC鋼撚線の電食部100は、アンボンドPC鋼撚線10の合成樹脂シース2の一部を除去し、そこに陰電極管3を設けて、陰電極管3の両端部とそれに対向する合成樹脂シース2を止水材4で接着して液密とし合成樹脂シース2が除去されて剥き出しとなったPC鋼撚線本体1に対向させた構造である。
陰電極管3には、地上部に設けられた直流電源装置6の陰極と接続するリード線6aが設けられており、さらに、陰電極管3内部に、対向するPC鋼撚線本体に向かう電極突起3aを設けることが、電食範囲Xを限定して促進させるために望ましい。
PC鋼撚線本体1には、地上部に設けられた直流電源装置6の陽極がリード線6bを介して接続されるようにされている。
図1(b)断面図に示すように、アンボンドPC鋼撚線10は、合成樹脂シース2と、その内部のPC鋼撚線本体1との間に隙間があり、電解質溶液5を地上からアンカー孔内のアンカーテンドン先端まで充填可能となっている。また、アンボンドPC鋼撚線10がUターンされる構造の耐荷体であれば、一方の端部から電解質溶液5を供給し、反対側の端部に排出させるように循環することが可能である。
ここで、本発明のPC鋼撚線の除去方法を、図2のPC鋼撚線の除去方法を説明する模式図を参照して説明する。
先ず、地表50から掘削されたアンカー孔40に、アンカーテンドン45が挿入される。この実施の形態でアンカーテンドン45は、耐荷体20Aの先端のU字溝20aで折り返すアンボンドPC鋼撚線10が結束帯20bで耐荷体20Aに括られて組み立てられており、アンボンドPC鋼撚線10が耐荷体20Aで折り返した直後の部分に電食部100が予め設けられ、陰極リード線6aが地上から延長されて電食部100に接続されている。
次に、アンカー孔40内に、固結材(グラウド)41を流し込みアンカーテンドン45の周囲を満たし、アンカー孔40と定着させたアンカー体定着部46を形成する。固結材41で定着されていない部分は自由長部47となる。
固結材41が固まってから、地表50に山止め壁などの構造物51を設け、定着金具52でアンボンドPC鋼撚線10を緊張して構造物51を定着金具52の基に固定する。
これにより、アンカーで定着された空間での建設工事施工を進める。
建設工事施工後、地上に電解質溶液槽5cを用意し、アンボンドPC鋼撚線10の一方に送液ポンプ5dに連結した送液管5aを、もう一方に排液管5bを接続し、送液ポンプ5dを駆動して電解質溶液5を合成樹脂シース2内に供給し、アンカーテンドン45の先端に設けられた電食部100へ充填し、循環させる。
ここで、地上に直流電源装置6を用意し、その陽極と定着金具52に固定されているPC鋼撚線本体1をリード線6bで接続し、地上に延長されて設けられた陰極リード線6aを直流電源装置6の陰極に接続して、電食部100に直流電圧を印加する。
電食部100の陰電極管3とPC鋼撚線本体1との間に電解質溶液5を介して電流が流れることにより、PC鋼撚線本体1がアノード溶解され、切断される。
所定の電気量の通電、或いは電流の変化によりPC鋼撚線本体1の切断を確認し、定着金具52及び構造物(山止め壁)51を取り払い、地中から切断されたPC鋼撚線本体1を引き抜き除去を行う。
図2に示す実施の形態では、アンボンドPC鋼撚線10に設けられた陰電極管3は、耐荷体20Aの近傍である後方に設けられていたが、耐荷体20の内部に設けることもできる。
また、上記の実施の形態では、PC鋼撚線10は、埋設先端側で耐荷体20を迂回した状態に連結固定され、その両端が地上側に導出されている形態を示したが、PC鋼撚線は、その一端部を、埋設先端側で耐荷体20に連結固定しているものであってもよい。
また、上記の実施の形態は、電解質溶液5の供給を、前記PC鋼撚線10の端末から行う形態を示したが、電解質溶液5の供給を、電解質供給管を別に設けて、前記陰電極3近傍の位置からPC鋼撚線内に行う形態としてもよい。
また、定着金具52へのPC鋼撚線10の固定状態をそのままとし、いわゆる、PC鋼撚線引張材の基端を地上側で表面の定着具で緊張して定着した状態で、PC鋼撚線本体1のアノード溶解を行うこととすれば、少ない電気量で、短時間でPC鋼撚線本体1を切断させることができる。
次に、耐荷体の内部に電食部を備えた実施の形態のPC鋼撚線の除去装置について図3に基づき説明する。図3は、PC鋼撚線の除去装置の一実施の形態を示す図で、(a)は先端部の電食用耐荷体の断面図、(b)は中間部の電食用耐荷体の断面図、(C)は、電食用耐荷体の構造を示す断面図である。
図3(a)の電食用耐荷体20Bは、先端覆い25を被せた係留部21と、係留部21で密閉された電食部22と、電食部22の後方を覆う接続部23とから構成され、アンボンドPC鋼撚線10は、電食用耐荷体20B内を貫通し係留部21の先端に係止金具10cで抜け留固定され、電食部22の貫通部分は合成樹脂シースが除去されPC鋼撚線本体が露出状態となるようにされ、接続部23によりアンボンドPC鋼撚線10と、電解質溶液の送液管10aと、排液管5bが電食部22に接続されている。
図3(b)の電食用耐荷体20Cは、一つのアンカー孔内に、複数の耐荷体を設け、強いアンカー定着力を求める場合に、中間の耐荷体として使用するための構造を備えているものである。図に示すように、係留部24と電食部25と接続部26とから構成されるが、先端部の電食用耐荷体20Bと基本的構造と機能は同様であるが、自分より先端の耐荷体に延びるPC鋼撚線10の貫通孔を備え、さらに電食部25から先端の耐荷体に延びる送液管5a及び排液管5bの接続路を備えている。
図3(c)は、電食用耐荷体20B(20Cも同様の構造)の構造を示す断面図である。尚、係留部21と電食部22、接続部23と電食部22はそれぞれ接続用のネジ(図示していない)で密着して接続され耐荷体として一体に組み立てられている。
先ず、電食用耐荷体20の中心或いは中心に緊張の重心がなるように対象に配置して貫通されたPC鋼撚線10は、係留部21の前方に突き出した部分を係止金物10cで、カシメられてPC鋼撚線の緊張荷重を耐荷体20に伝達する。
電食部22は、電解質溶液を充填可能で、貫通するPC鋼撚線10を囲む円筒状陰電極3が設けられた空間の電食室22aを備えており、電食室22aには電解質溶液の通路となる送液路22cと排液路22bが通じており、後方の接続部23の送液孔3c、排液孔23bと接続されて地上に延びる送液管5a、排液管5bと通じ、電解質溶液5の供給を受け、アノード溶解物を含む排液を排出可能にされている。
円筒状陰電極3には、地上に延びるリード線6aが接続されて、地上からの電圧印加が可能とされている。
この電食部を備えた耐荷体を用いれば、現場のアンカー孔に合わせ、その場でアンボンドPC鋼撚線を切断して用いることができる。このため、予め所定長さの電食部を形成したアンボンドPC鋼撚線を用意する必要がない。
本発明のPC鋼撚線の除去方法を説明する模式図で、(a)はアンボンドPC鋼撚線の電食部の断面図、(b)は、アンボンドPC鋼撚線の断面図である。 本発明の、PC鋼撚線の除去方法を説明する模式図である。 本発明のPC鋼撚線の除去装置の一実施の形態を示す図で、(a)は先端部の電食用耐荷体の断面図、(b)は中間部の電食用耐荷体の断面図、(C)は、電食用耐荷体の構造を示す断面図である。
符号の説明
1 PC鋼撚線本体
2 合成樹脂シース
3 陰電極管(円筒状陰電極)
3a 電極突起
4 止水材
5 電解質溶液
5a 送液管(パイプ)
5b 排液管(パイプ)
5c 電解質溶液槽
5d 送液ポンプ
6 直流電源
6a、6b リード線
10 アンボンドPC鋼撚線
10c 係止金物
20 耐荷体
20A、20B、20C 耐荷体
20a U字溝
20b 結束帯
21、24 係留部
22、25 電食部
22a 電食室
22b 排液路
22c 送液路
23、26 接続部
23b 排液孔
23c 送液孔
40 アンカー孔
41 固結材(グラウド)
45 アンカーテンドン
50 地表
51 構造物(山留め壁)
52 定着金具
100 電食部

Claims (11)

  1. 合成樹脂シースで被覆されたアンボンドタイプのPC鋼撚線の埋設先端側に耐荷体を備えたアンカーテンドンの、前記耐荷体を地盤の孔内に引張材に係留された耐荷体を埋設し、固結材を注入してアンカー定着部を形成し、前記PC鋼撚線引張材の基端を地上側で表面の定着具で緊張して定着するアースアンカーを用いた建設工事施工において、
    前記アンカーテンドンを埋設する前に、予め、前記PC鋼撚線の埋設先端側の、前記合成樹脂シースの一部を除去し、そこに陰電極を設けて液密にシールし、該陰電極を前記合成樹脂シース内のPC鋼撚線本体の部分に対向させるとともに、前記PC鋼撚線本体の所要個所に陽電極側を接続しておき、
    建設工事施工後に前記PC鋼撚線を取り除く際、少なくとも、前記陰電極の位置する個所で前記PC鋼撚線の内側に電解質溶液を供給すると共に、
    前記陰電極と陽電極との間に直流電流を与えて、前記陰電極に対向する個所で、前記PC鋼撚線本体をアノード溶解して切断することを特徴とする、PC鋼撚線の除去方法。
  2. 前記陰電極は、耐荷体内部もしくはその近傍の位置において、前記PC鋼撚線に設けられていることを特徴とする、請求項1に記載のPC鋼撚線の除去方法。
  3. 前記PC鋼撚線は、その一端部を、埋設先端側で耐荷体に連結固定していることを特徴とする、請求項1または2に記載のPC鋼撚線の除去方法。
  4. 前記PC鋼撚線は、埋設先端側で耐荷体を迂回した状態にて連結固定され、その両端は地上側に導出されていることを特徴とする、請求項1または2に記載のPC鋼撚線の除去方法。
  5. 前記電解質溶液の供給を、前記陰電極近傍の位置からPC鋼撚線内に行うことを特徴とする、請求項1ないし4の何れか1項に記載のPC鋼撚線の除去方法。
  6. 前記電解質溶液の供給を、前記PC鋼撚線の端末から行うことを特徴とする、請求項1ないし4の何れか1項に記載のPC鋼撚線の除去方法。
  7. PC鋼撚線引張材の基端を地上側で表面の定着具で緊張して定着した状態で、PC鋼撚線本体のアノード溶解を行うことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載のPC鋼撚線の除去方法。
  8. 合成樹脂シースで被覆されたアンボンドタイプのPC鋼撚線の埋設先端側に耐荷体を備えたアンカーテンドンの、前記耐荷体を地盤の孔内に埋設し、固結材を注入してアンカー定着部を形成し、前記PC鋼撚線の基端を地上側で緊張するアースアンカーを用いた土木施工において、
    前記アンカーテンドンは、前記PC鋼撚線の埋設先端側の、前記合成樹脂シースの一部を除去し、そこに陰電極を設けて液密にシールし、該陰電極を前記合成樹脂シース内のPC鋼撚線本体の部分に対向させるとともに、前記陰電極のリード線を、埋設時に地上側となる位置に延出していて、
    土木施工後に、前記PC鋼撚線本体に陽電極側を接続して、前記陰電極と陽電極との間に直流電流を与えると共に、前記PC鋼撚線の合成樹脂シース内に電解質溶液を供給することで前記陰電極の近傍で、前記PC鋼撚線本体を腐食し、切断することを特徴とするPC鋼撚線の除去装置。
  9. 前記陽電極側は、前記PC鋼撚線本体に所要個所で電気的に接続されていることを特徴とする、請求項8に記載のPC鋼撚線の除去装置。
  10. 前記陰電極を取り付ける個所の合成樹脂シースの一部は、その円周方向全域に亘って除去されており、前記陰電極は、これを被う円筒状金属であって、その両端外周縁を液密シール材で前記合成樹脂シースに固定していることを特徴とする、請求項8または9に記載のPC鋼撚線の除去装置。
  11. 前記耐荷体は、PC鋼撚線の係留部と、シース材を除去した剥き出しのPC鋼撚線を貫通させる電食部と、電解質溶液を充填・循環させるパイプおよびリード線が接続される接続部とから構成され、前記電食部には、貫通するPC鋼撚線の周囲を覆う円筒状の陰電極を備え、前記接続部から電解質溶液が充填・循環可能に形成された電食室が設けられていることを特徴とする請求項8ないし10の何れか1項に記載のPC鋼撚線の除去装置。
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JP2008231831A (ja) * 2007-03-22 2008-10-02 Tobishima Corp 高周波誘導加熱によるアンカー除去装置及びその除去方法
KR100918681B1 (ko) * 2008-11-11 2009-09-28 송양수 패커와 유턴 주입관을 이용한 그라우트 동시 주입장치
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WO2022097194A1 (ja) * 2020-11-04 2022-05-12 日本電信電話株式会社 構造物管理システム

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