JP2005179776A - マグネシウム合金 - Google Patents

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JP2005179776A
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alloy
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magnesium alloy
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hot water
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Kiyomi Nakamura
清美 中村
Mitsuo Hayashibara
光男 林原
Masatoshi Inagaki
正寿 稲垣
Yasuhisa Aono
泰久 青野
Shigeyuki Mama
重行 間馬
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Hitachi Ltd
Showa Denko Materials Co Ltd
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Hitachi Chemical Co Ltd
Hitachi Ltd
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Abstract

【課題】
湯流れ性に優れ、クリープ特性に優れたマグネシウム合金を提供すること。
【解決手段】
第一の手段として、マグネシウム合金において、10〜15重量%のAlと、0.5〜
10重量%のSnと、0.1〜3重量%のYと、0.1 〜1重量%のMnと、残部のMg
及び不可避の不純物とからなることを特徴とする。
または第二の手段として、マグネシウム合金において、10〜15重量%のAlと、
0.5〜10重量%のSnと、0.1〜3重量%のYと、0.1〜1重量%のMnと、0.1
〜5重量%のZnと、残部のMg及び不可避の不純物とからなることを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、マグネシウム合金に関する。
マグネシウム合金は軽量で比強度が高いことから、自動車や携帯用電子機器のハウジン
グ等に構造材として用いられてきた。これらマグネシウム合金部材の多くはダイカストや
射出成形で製造されており、ダイカスト用マグネシウム合金として以下のものが知られて
いる。
(1)Mg−Al−Zn系(例えばASTM:AZ91D)
(2)Mg−Al−Mn系(例えばASTM:AM60B,AM50A)
(3)Mg−Al−Si系(例えばASTM:AS41B)
(4)Mg−Al−希土類元素系(例えばASTM:AE42)
上記(1)は最も一般的に利用されており、特にAZ91Dは湯流れ性,機械的特性,
耐食性にバランスの取れた合金とされ、携帯電話やノート型パソコンの筐体として利用さ
れてきた。上記(2)は耐衝撃性、上記(3),(4)はクリープ特性など機械的特性を
向上させた合金系である。
特開2001−158930号公報
近年、車両等の軽量化に伴う燃費向上等を目的として、省エネルギー化,リサイクルの観点から、マグネシウム合金に寄せる期待は大きく、エンジン周りの部材への適用も期待されている。例えばエンジン、フレーム等の構成部材、特にエンジン周辺部の部品で実用化が検討されているものとして、インテークマニホールドやシリンダヘッドカバー,オイルパン,トランスミッションケース等があげられる。
しかし、ダイカスト及び射出成形可能な代表的なマグネシウム合金としてAZ91D合金やAM60B合金があるが、これら合金の耐熱性は高温下において急激に低下する。例えば部材を締付けているボルトが揺むなどの問題が生じる可能性があり、100℃以上の環境で使用される部品に適用するには困難である。よって上述のようなエンジン周りの部材へマグネシウム合金を適用する場合には、高温,高応力下での変形を小さくする必要があり、つまり耐クリープ性を向上することが必須となる。
上記合金系のうち、AZ91Dは比較的湯流れは良好であるが、クリープ特性が低く、エンジンまわりの部材として使用するには好ましくない。
クリープ特性を改善した合金として前述のAS41BやAE42といった合金があるが
AZ91Dに比べ湯流れ性が低く、成形歩留りが低いといった問題がある。
以上、本発明の目的は、湯流れ性に優れ、クリープ特性に優れたマグネシウム合金を提
供することにある。
上記目的を達成するための第一の手段として、マグネシウム合金において、10〜15重量%のAlと、0.5〜10重量%のSnと、0.1〜3重量%のYと、0.1 〜1重量
%のMnと、残部のMg及び不可避の不純物とからなることを特徴とする。
また、上記目的を達成するための第二の手段として、マグネシウム合金において、10
〜15重量%のAlと、0.5〜10重量%のSnと、0.1〜3重量%のYと、0.1 〜
1重量%のMnと、0.1 〜5重量%のZnと、残部のMg及び不可避の不純物とからな
ることを特徴とする。
Alは融点を下げ、合金の湯流れ性を改善する。またMg−Al系化合物を形成し、室
温強度を改善する。Al含有量が10重量%未満であると湯流れ性が不十分で、特に射出成形における成形歩留りは必ずしも満足できるものではない。Al含有量が15重量%を超えると、Mg−Al系化合物が多量に発生してネットワークを形成するようになり、延性が低下してしまう。
Snは融点を下げ、合金の湯流れ性を改善する。Sn含有量が0.5 重量%未満の場合
、湯流れ性が改善されず鋳造が困難となる。一方Sn含有量が10重量%を超えると次第
に融点低下の効果は小さくなってしまう。また合金の比重が大きくなり、軽量化というマ
グネシウム合金の利点が十分に生かせなくなる。
Yは比較的融点の高いAl−Y系化合物を形成し、クリープ特性を改善する。Y含有量
が0.1 重量%未満だと、十分なクリープ性が得られない。一方でY含有量が3重量%を
超えると高融点のAl−Y系化合物が多量に発生し、合金融点が上昇してくるため、鋳造
が困難となる。またYは高価な元素であるためコスト高となる。
MnはMgに対する固溶度が極めて低く、Mg合金の腐食の原因となるFeと結合して固定することにより、耐食性を改善する。Mn含有量が0.1 重量%未満だと、耐食性改善効果は小さい。1重量%を超えて添加してもMg系化合物は比重が大きいために溶解時に炉底に沈んだり、大きな塊となって局所的に存在することとなったりするため、合金溶湯中に均一に分散させることが難しく溶解歩留りが悪くなる傾向にあり、耐食性のさらなる改善は期待できない。また、MnはAlとの合金を形成するが、その析出量が多くなると、機械的特性を悪化させる原因ともなり得る。
Znは加える場合と加えない場合があるが、Znを加えると融点を下げ、湯流れ性を改
善することができる。但し3重量%を超えると鋳造われを発生する傾向がある。
本発明の合金は、従来合金よりも耐クリープ性に優れていることから、高温高応力下での使用が可能となり、且つAZ91D合金と同等以上の湯流れ性を有しているので、ダイカストや射出成形で欠陥の少ない良品を量産することが可能であり、エンジン部材として優れたものを提供できる。
(実施例1)
本発明のマグネシウム合金の実施例について説明する。表1の組成(単位は重量%)と
なるよう製造したマグネシウム合金インゴットを切削加工して、2〜5mmの合金チップ
(長さ約5mm以下,径約3mm以下で目開き2.8mm のふるいを透過するもの)を作製し、射出成形の原料として用いた。なお合金No.1は従来材:AZ91D合金である。射出成形は型締め力75tのマシンを用いた。図1は湯流れ性評価試験に用いた金型の試験片部形状を示す。射出速度1.0m/sec,金型温度200℃一定とし、成形温度は適宜変化させた。各温度にて成形した試験片の、ゲートから外部欠陥発生部までの長さを測定し、これを流動長とした。
Figure 2005179776
図2は合金No.1(AZ91D)と合金No.3の流動長測定結果の一例を示す。図2の横軸は射出成形時のシリンダ温度、縦軸は平均流動長である。合金No.3はNo.1に比べて最大流動長が大きく、湯流れ性に優れていることがわかる。またNo.1よりも20〜
40℃低温での射出成形が可能であることがわかる。
合金No.2,4〜6についても同様の試験を行い、湯流れ性を評価した結果を表2に示す。表2の記号は以下のように定めた。◎は、AZ91Dと比較して最大平均流動長が大きく(およそ330以上)、かつ最大流動長が得られる時の成形温度も低い(600℃未満)ことを示す。○は、最大平均流動長が大きく(330以上)、最大流動長が得られるときの成形温度が600〜630℃である。△は最大平均流動長がAZ91Dと同等
(270〜330)であり、最大流動長が得られる成形温度が600〜630℃である。×は、最大平均流動長が小さい(270未満)ものである。合金No.2〜4はNo.1
(AZ91D合金)に比べて良好な湯流れ性を示した。なおYの含有量が本発明よりも多い合金No.6は、金型への焼き付けが度々生じ、成形が困難であった。
Figure 2005179776
従来材である合金No.1と湯流れ性評価試験において良好な結果が得られた合金No.2
〜4を用いてクリープ特性を評価した。図3は150℃,50MPaでのクリープ試験結
果を示す。図3において、白の菱形はNo.3の例、黒の菱形はNo.4の例を示す。
合金No.1は、50時間前後程度でクリープ伸びが5%以上と大きい。合金No.2は合
金No.1よりも優れているが、クリープ伸びが250時間後で4%を超えてしまたためエ
ンジンまわり部材に適用するには不十分である。
これに対して本発明材である合金No.3及びNo.4は、クリープ伸びが250時間後で
約2%と合金No.1,2に比べて極めて優れていることがわかる。例えばNo.2合金に比して、本願の合金の適用によりクリープ伸びを約1/2とすることが可能である。
以上、湯流れ性の評価,クリープ特性の評価より、No.3,4が湯流れの向上とクリープ特性の向上の双方の特性を満足する結果であることがわかった。このような特性を有する合金であれば、熱変動の激しいエンジン部材、例えばインテークマニホールド,シリンダヘッドカバー,オイルパン,トランスミッションケースやギアボックスに適用した際にもボルトが緩む等の問題が少ない。
また、上記結果を考慮し、本願特徴を満足するその他組成を検討した。従来の各成分を添加した際の状況,特性の変化等を勘案すれば、下記表3の比率で各成分を混合することによっても、上記特性を満足する合金が形成されると推察される。
Figure 2005179776
湯流れ性評価試験に用いた金型の試験片部形状を示す図。 流動長測定結果を示す図。 クリープ試験結果を示す図。
符号の説明
10…金型。

Claims (5)

  1. 10〜15重量%のAlと、0.5〜10重量%のSnと、0.1〜3重量%のYと、
    0.1 〜1重量%のMnと、残部のMg及び不可避の不純物とからなるマグネシウム合金
  2. 10〜15重量%のAlと、0.5〜10重量%のSnと、0.1〜3重量%のYと、
    0.1 〜1重量%のMnと、0.1〜5重量%のZnと、残部のMg及び不可避の不純物
    とからなるマグネシウム合金。
  3. 10〜15重量%のAlと、0.5〜10重量%のSnと、0.1〜3重量%のYと、
    0.1 〜1重量%のMnと、残部のMg及び不可避の不純物とからなるマグネシウム合金
    を用いたエンジン部材。
  4. 前記Yは1〜2重量%の範囲内であることを特徴とする請求項1記載のマグネシウム合
    金。
  5. 前記Yは1〜2重量%の範囲内であることを特徴とする請求項2記載のマグネシウム合
    金。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009501845A (ja) * 2005-07-20 2009-01-22 テヒニッシェ・ウニベルジテート・クラウシュタール マグネシウム合金

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