JP4526768B2 - マグネシウム合金 - Google Patents
マグネシウム合金 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4526768B2 JP4526768B2 JP2003028796A JP2003028796A JP4526768B2 JP 4526768 B2 JP4526768 B2 JP 4526768B2 JP 2003028796 A JP2003028796 A JP 2003028796A JP 2003028796 A JP2003028796 A JP 2003028796A JP 4526768 B2 JP4526768 B2 JP 4526768B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- alloy
- mass
- casting
- magnesium alloy
- magnesium
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Images
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、優れた耐クリープ性を有する、高強度の、マグネシウムを主とした合金に関する。本発明のマグネシウム合金は、高温下における使用に優れ、例えば175〜200℃(「〜」の温度範囲の表記は、両端の温度を含む175℃以上200℃以下を意味する。以下同じ。)であっても使用に適するものである。
【0002】
【従来の技術】
同じ体積のアルミニウムより1/3軽いマグネシウム合金は、自動車産業においては最も軽量な構造材料である。車両の重さと燃費は、自動車産業において次第に重要度を増してきている。欧州及び北米の自動車メーカーは、25%の燃料消費削減及びそれによる30%のCO2排出削減を2010年までに達成しようとしている。燃費削減を考える上で、マグネシウム合金は依然魅力的な資材である。
【0003】
多くの動力伝達部品(drive train components)は、高圧ダイキャスト(high−pressure die casting)によって製造される。高圧ダイキャストによって、恐らく最大量のマグネシウム合金が製造されており、将来においても高圧ダイキャストはマグネシウム合金の製造に多く用いられるであろう。
一方、砂型鋳造(sand casting)や永久鋳型鋳造(permanent mold casting)、高圧鋳造(squeeze casting)、半凝固成形(semi−solid casting)、チクソ成形(thixocasting)やチクソモールディング(thixomolding)といった他の技術も、マグネシウム合金の製造に用いられている。
【0004】
合金の価格は、全部品コストの大きな割合を占め、新しい合金の開発において重要な因子となってきている。自動車部品の為の理想的マグネシウム合金は、費用効果が高いことの他に、キャスティング過程で、また、継続的に加えられる応力下での使用の過程で、その動作に関係するいくつかの条件を満たさなければならない。
良い鋳造性(castability)とは、溶融合金の薄い鋳型部への流れの良さ、溶融合金の鋳型へのくっ付き難さ、キャスティング過程での耐酸化性がある。良い合金はキャスティングの冷却固化工程で亀裂を生じない。
合金の鋳造物である部品は、高い引張及び圧縮降伏強度を持ち、使用において高温での応力下で連続ひずみ(continued strain)が小さくなければならない(耐クリープ性)。
合金の鋳造物である部品が、クランクケースのギアボックスの部品であれば、120℃以上の高温においても優れた機械的特質を維持しなければならない。しかし、エンジンブロック、オイルパン、インテーク・マニホールド(intake manifold)、下部クランクケース、オイルポンプ・ハウジングなどの動力伝達部品は、さらに高い温度に耐えなければならない。耐クリープ性及び応力緩和特性の改善は、こうした部品の製造に供する合金として重要な問題である。
また、合金は、耐食性も備える必要がある。
合金の物理的化学的特性は、実質的に、種々の金属間化合物を形成するほかの金属元素の存在によって異なる。こうした金属間化合物(intermetallic compounds)は高温時の応力下で結晶粒がすべること(grain sliding)を妨げる。
【0005】
合金(metallic mixture)の安定性を高める為の技術において、公知の手順のひとつにエージング(ageing)と呼ぶ一種の熱処理があり、これは金属の微細組織に影響を与える。しかし、現存する商用ダイキャストマグネシウム合金はエージング(ageing)に対し際立った反応を示さない。
【0006】
従来のダイキャストマグネシウム合金は、すべてMg−Al系によるものである。Mg−Al−Zn系(市場で入手可能な合金としてはAZ91D等)やMg−Al−Mn系の合金は、鋳造性、耐食性に優れ、全体の強度と可塑性(ambient strength and ductility)にすぐれている。しかし、耐クリープ性と、高温下での強度とが劣る。
一方、Mg−Al−Si合金及びMg−Al−RE合金(REは希土類元素を示す。以下同じ)は、耐クリープ性に優れているものの、耐食性は不十分であり(AS41合金及びAS21合金)、鋳造性も劣る(AS21合金及びAE42合金)。
どちらのタイプの合金も常温(ambient temperature)での引張降伏強度(tensile yield strength)が比較的低い。
さらに、RE元素(希土類元素)の含有量が高いと、例えばAE42では2.4%、コストが増す。
【0007】
マグネシウム合金に他の合金元素を導入することで、上記のうちいくつかの欠点は克服できる。
ドイツ特許出願第847,992号(特許文献1)は、マグネシウム合金について記載している。このマグネシウム合金は、3重量%までのカルシウムを含み、30MPaの応力負荷のもと、200℃で50時間の条件において、0.2%未満のクリープひずみ(creep strain)を示している。
イギリス特許出願公開第2,296,256号(特許文献2)は、2重量%までのRE及び5.5重量%までのCaを含むマグネシウム合金を開示しており、50時間当たり0.01%のクリープ速度(creep rate)を示している。
国際特許出願公開WO9625529号(特許文献3)は、マグネシウム合金について開示している。このマグネシウム合金は、0.8重量%までのカルシウムを含み、35MPaの応力負荷のもと、150℃で200時間の条件の下において、0.5%未満のクリープひずみを示している。
欧州特許出願公開第799901号(特許文献4)は、4重量%までのカルシウム及び0.15重量%までのストロンチウムを含む半凝固成形用のマグネシウム合金を記載しており、そのCa/Al比は0.8未満である。
欧州特許出願公開第791662号(特許文献5)は、3重量%までのCa及び3重量%までのREを含むマグネシウム合金を開示しており、該合金は元素のある特定の比率に対してのみダイキャスト可能であり、高温時における強度を特徴とする。
欧州特許出願公開第1048743号(特許文献6)は、3.3%までのCa及び0.2%までのSrを含む鋳造の為のマグネシウム合金の製造方法を教示し、150〜175℃での耐クリープ性を改良している。
国際特許出願公開WO01/44529号(特許文献7)は、7%までのストロンチウムを含むダイキャスト用のマグネシウム合金を記載している。このマグネシウム合金は、150℃で0.06%のクリープ歪みを伴う。
米国特許第6,139,651号(特許文献8)は1.2重量%までのCa、0.2重量%までのSr、1重量%までのRE、0.0015重量%までのベリリウムを含み、一方、Znの含有率は0.01〜1重量%或いは5〜10重量%であるマグネシウム合金を開示している。この合金は、優れた鋳造性、耐食性、機械的特性を持ち、150℃までの動作温度での使用に適するものである。
しかしながら、150℃を超える温度で動作するクランクケース及びエンジンブロックでマグネシウムを使用するには、さらに合金の抵抗性を増す必要がある。
【0008】
【特許文献1】
ドイツ特許出願第847,992号
【特許文献2】
イギリス特許出願公開第2,296,256号
【特許文献3】
国際特許出願公開WO9625529号
【特許文献4】
欧州特許出願公開第799901号
【特許文献5】
欧州特許出願公開第791662号
【特許文献6】
欧州特許出願公開第1048743号
【特許文献7】
国際特許出願公開WO01/44529号
【特許文献8】
米国特許第6,139,651号
【特許文献9】
欧州特許出願公開第1,127,950
【特許文献10】
欧州特許出願公開第1,108,799
【特許文献11】
イギリス特許出願公開第569,102
【非特許文献1】
ハワード アイ カプラン、ジョン エヌ ハリン、バイロン ビー
クロウ:”マグネシウム テクノロジー 2000、プロシーディングズ オブ ザ シンポジウム”2000年 3月、pp.279−284(Howard I Kaplan、John N.Hryn & Byron B.Clow:”Magnesium Technology 2000,Proceedings of the symposium”March 2000,pp.279−284)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、175〜200℃といった高温での使用に耐えるマグネシウム合金を提供することである。本発明は、175〜200℃の高温での耐クリープ性を改良しつつ、常温(ambient temperature)時及び高温時の強度を改良した合金を提供することを目的としている。
【0010】
また本発明の別の目的は、特に高圧ダイキャスト工程によく適応し、鋳型にくっ付き難く、酸化し難く、高温割れをおこしにくく、かつ流動性に優れた合金を提供することである。
【0011】
また本発明の別の目的は、耐食性に優れ、高温時の使用に適したマグネシウム合金を提供することである。
【0012】
さらに本発明の別の目的は、砂型鋳造、永久鋳型鋳造、高圧鋳造、半凝固成形、チクソ成形、チクソモールディングといった他の工法にも使用できる合金を提供することである。
【0013】
さらに本発明の別の目的は、ベリリウムを使用せず鋳造できる合金を提供することである。
【0014】
本発明はエージング(ageing)の過程で強度が改善する合金を提供することをも目的としている。
【0015】
本発明の目的は、さらに上述した動作と特性を持つ比較的安価な合金を提供することである。
【0016】
そのほかの本発明の目的や利点は後述によって明らかとなる。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明は優れた耐クリープ性を持ち、175〜200℃といった高温での使用に適した強度の高いマグネシウム合金に関するものである。本発明の合金は鋳造性に優れ、耐食性に優れている。
上記マグネシウム合金は、アルミニウム、マンガン、亜鉛、カルシウム、錫、ストロンチウム、ベリリウムから成る。
本発明のマグネシウム合金は、常温(ambient temperature)において170MPaより高い引張降伏強度(tensile yield strength:TYS)を示し、175℃において150MPaより高い引張降伏強度(tensile yield strength:TYS)を示し、
100MPaの応力下、150℃で1.7×10 -9 /秒未満の最小クリープ速度(minimum creep rate)を示し、
55MPaの応力下、200℃で4.9×10 -9 /秒未満の最小クリープ速度(minimum creep rate)を示すと共に、
1)4.7〜7.3質量%のアルミニウム(「〜」の含有量の表記は、両端の数値を含む4.7質量%以上7.3質量%以下を意味する。以下同じ。)、
2)0.17〜0.60質量%のマンガン、
3)0.0〜0.8質量%の亜鉛、
4)1.8〜3.2質量%のカルシウム、
5)0.3〜2.2質量%の錫、
6)0.0〜0.5質量%のストロンチウム
を含み、残部マグネシウム及び不純物からなり、前記不純物としてSi,Fe,Ni,Cuを含み得る。
合金中の鉄、ニッケル、銅及びケイ素の含有量はそれぞれ、0.004質量%、0.001質量%、0.003質量%、0.03質量%を超えない。
【0018】
本発明の合金の微細組織は、母相(matrix)としてMg−Al固溶体(solid solution)またはMg−Al−Sn固溶体(solid solution)と、Mg−AlまたはMg−Al−Sn母相(matrix)の結晶粒界に析出した金属間相(intermetallic phases)とを有する。本発明の合金中の金属間化合物は、Al2Ca、Al2(Ca,Sr)、Al2(Ca,Sn)、Al2(Ca,Sn,Sr)、AlxMny(xとyの比率は合金中のアルミニウム含有量によって異なる)である。
【0019】
本発明の合金は、高温割れをおこしにくく、鋳型へ固着しにくいため、特に高圧ダイキャストに有用である。本発明はさらに砂型鋳造、永久鋳型鋳造、高圧鋳造、半凝固成形、チクソ成形、チクソモールディングといった他の工法にも使用できる合金に関するものである。
【0020】
本発明はさらに前述した構成のマグネシウム合金によって製造した物品に関するもので、その合金は強度が高く、耐クリープ性、鋳造性に優れ、その物品は高温での使用に適し、優れた耐食性を持つものである。
【0021】
【発明の実施の形態】
マグネシウム合金(magnesium based alloys)においては、アルミニウム(aluminum)、マンガン(manganese)、亜鉛(zinc)、カルシウム(calcium)、ストロンチウム(strontium)、錫(tin)といった元素のある種の組み合わせ方によって、先行技術の合金より優れた特性を持つようになることがわかった。
これらの特性としては、常温(ambient temperature)及び175〜200℃といった高温での優れた引張降伏強度(tensile yield strength)及び圧縮降伏強度(compressive yield strength)であり、また150〜200℃の温度範囲での優れた耐クリープ性であり、さらに優れた鋳造性、耐食性、低温エージング(low temperature ageing)に対する際立った反応、及び溶融金属の動作(molten metral behavior)といったものである。
新しい合金は、250℃でのエージング(ageing)に際立った反応を示し、引張降伏強度(tensile yield strength)、圧縮降伏強度(compressive yield strength)、耐クリープ性が向上する。
【0022】
本実施の形態のマグネシウム合金は4.7〜7.3質量%のアルミニウムを含む。アルミニウムの含有量が4.7質量%未満では、良好な流動性と鋳造性とを示さない。一方、アルミニウムの含有量が7.3質量%を超えると脆くなる可能性があり、また、耐クリープ性が向上しない可能性がある。
本実施の形態の合金は1.8〜3.2質量%のカルシウムを含む。この範囲でのカルシウムの含有は耐クリープ性を大幅に増し、保護ガス、特にSF6の使用量を抑えたダイキャスト合金、さらにはベリリウムを使用しない合金を可能にするものである。カルシウムの含有量が1.8質量%未満の場合、十分な耐クリープ性が確実には得られない。一方、脆くなる(embrittlement)のを避けるためには、カルシウムの含有量が3.2質量%を超えるべきではない。
本実施の形態の合金の本質的特性のひとつは、錫の配合により鋳造性を高めていることである。少なくとも0.3質量%の錫を含有することで鋳造性が大変良くなり、鋳型への固着をなくすことがわかった。錫の添加が2.2質量%を超えると合金の強度が低下する可能性がある。
本実施の形態の合金は、鉄を減らし耐食性を良くするためにマンガンを含んでいる。マンガンの含有量は、アルミニウムの含有量によって異なるが、0.17〜0.6質量%の範囲である。
本実施の形態の合金は、金属間相(intermetallic phases)に働き、更に耐クリープ性を良くする為に、0.5質量%までのストロンチウムを含んでもよい。ストロンチウムの含有量が0.5%を超えると、耐クリープ性は実質的に改良されず、一方、不必要にコストがかかる。
本実施の形態の合金は、鋳造性及び常温(ambient temperature)での強度を増す為に、0.8質量%までの亜鉛を含んでもよい。亜鉛が0.8質量%を超えると高温割れを生じる可能性がある。
【0023】
本実施の形態の合金は0.001質量%までの微量のベリリウム(beryllium)を含んでもよい。しかしながら、本実施の形態の重要な特徴はベリリウムを使用せずに(beryllium free)、合金が調合、鋳造可能であることである。ベリリウムは有毒な金属である為、ベリリウム・フリーは利点である。
【0024】
ケイ素(silicon)はマグネシウム合金の調合に使用されるマグネシウム中に存在する典型的な不純物である。よって、マグネシウム合金はケイ素を含んでいても良いが、その含有量は0.03質量%を超えてはならない。
鉄(iron)、ニッケル(nickel)、銅(copper)がマグネシウム合金の耐食性を著しく損なうことは知られるところである。従って、本実施の形態の合金では、これらの含有量が、鉄で0.004質量%、ニッケルで0.001質量%、銅で0.003質量%を超えない。
【0025】
本実施の形態の好適な実施例によれば、マグネシウム合金は5.9〜7.2質量%のアルミニウム、0.9〜2.1質量%の錫、2.1〜3.1質量%のカルシウム、0.2〜0.3質量%のマンガンを含むものである。
【0026】
ここに記載した質量%のカルシウム、錫、ストロンチウムを添加することは、いくつかの金属間化合物(intermetallic compounds)を析出(precipitation)させることがわかった。本実施の形態のストロンチウムを使用しない合金では、Mg−Al固溶体(solid solution)の結晶粒界(grain boundary)において金属間化合物Al2Ca、Al2(Ca,Sn)、AlxMnyが検出されている。本実施の形態のストロンチウムを含む合金では、微細組織において、Mg−Al固溶体(solid solution)の結晶粒界に金属間化合物Al2Ca、Al2(Ca,Sn)、Al2(Ca,Sr)、Al2(Ca,Sr,Sn)、AlxMny(xとyの比率は合金中のアルミニウム含有量によって異なる)の析出が見られる。
【0027】
本実施の形態のマグネシウム合金をテストし、広く使われ市場で入手可能なマグネシウム合金のAZ91DやAE42といった比較サンプルと比較した。
走査型電子顕微鏡による金属組織学試験及び析出物のX線回折分析によって、比較サンプルと本実施の形態の合金の間には、例えば新しい金属間析出物(intermetallic precipitates)の形成において、はっきり違いが現れた。
新しい合金の微細組織は、例えばMg−Al固溶体(solid solution)の微細結晶粒及び結晶粒界に位置する共晶相(eutectic phases)から成る。これらの相はAl,Ca,Sr,Snを含み、高い溶融点を持ち、高温での荷重負荷において、結晶粒がすべること(grain sliding)を妨げる。
【0028】
鋳造性(castability)の評価は、鋳造過程での合金の性質を特徴付ける流動性(fluidity)、鋳型への固着性(sticking to
the die)、耐酸化性(oxidation resistance)といった三つのパラメータの組み合わせによって行った。全ての比較サンプル中で、AZ91D合金だけが本実施の形態の合金と同様の鋳造性を持っており、AZ91Dは、AE42合金より鋳造動作がはるかに良かった。
【0029】
引張及び圧縮試験によれば、本実施の形態の合金は、常温(ambient temperature)での伸びは小さく、常温(ambient temperature)及び175℃、更に200℃でも、高い引張降伏強度(tensile yield strength)(TYS)及び圧縮降伏強度(compressive yield strength)(CYS)を示す。
【0030】
NaCl溶液に浸した後で、クロム酸中でNaClを除去してから測定した新しい合金の耐食性は、合金AZ91D及びAE42の耐食性の範囲であった。
【0031】
クリープ特性については100MPa(メガパスカル)及び55MPaの応力の下で200時間に渡り150℃及び200℃それぞれで測定された。この測定条件はクランクケース、オイルパン、インテーク・マニホールド(intake
manifold)等といったパワートレイン部品(power train
components)の要件を考慮して選択したものである。
耐クリープ性は最小クリープ速度(minimum creep rate:MCR)によって決まるもので、最小クリープ速度(minimum creep rate:MCR)はパワートレイン部品を設計する上で最も重要なパラメータと考えられている。
本実施の形態の合金はAZ91D及びAE42よりもかなり高い耐クリープ性を持ち、耐クリープ性の抵抗値の比は3桁の範囲(magnitude of three orders)に及ぶ(後述のように、図5の表5において、例5の合金のMCRは、0.8×10-9/秒である。一方、AZ91Dである比較例1のMCRは、1426×10-9/秒である。)。
【0032】
本実施の形態の合金を250℃で1時間エージング(ageing)させた。この処理によって合金には顕著な析出硬化(precipitation hardening)が見られ、腐食率に影響することなく、全ての機械的パラメータを改善するものであった。現存する商用ダイキャストマグネシウム合金は、エージング(ageing)に対して際立った反応を示さないので、本実施の形態の合金のこの特性は大きな技術的利点である。例えば、低温エージング(ageing)は種々の塗装システムを適用するなど、他の技術的工程と組み合わせることが出来る。
【0033】
好適な実施の形態によれば、本実施の形態の合金で作った物品は高圧ダイキャスト鋳造物である。
【0034】
別の実施の形態によれば、本実施の形態の合金で作った物品は砂型鋳造、永久鋳型鋳造、高圧鋳造、半凝固成形、チクソ成形、チクソモールディングのいずれかの工程による鋳造物である。
【0035】
上記のような認識によって本実施の形態は更にマグネシウム合金の部品による物品製造に適用できる。そうした製造品は強度が高く、常温(ambient temperature)及び上昇した温度において耐クリープ性があり耐食性も良好であり、自動車或いは航空宇宙建造システムの部品として使用されるものである。
【0036】
本実施の形態は、特に、常温(ambient temperature)で170MPaを超える引張降伏強度(tensile yield strength)を示し、175℃で150MPaを超える引張降伏強度(tensile yield strength)を示す物品に関するものである。
本実施の形態は、100MPaの応力下、150℃において、1.7×10-9/秒(1.7×10-9/S)よりも小さい最小クリープ速度(minimum creep rate)(MCR)を示す物品に関するものである。
本実施の形態は、55MPaの応力下、200℃において、4.9×10-9/秒(4.9×10-9/S)よりも小さい最小クリープ速度(minimum creep rate)(MCR)を示す物品に関するものである。
本実施の形態は、250℃で1時間のエージング(ageing)を受けた物品に関するものである。
【0037】
本実施の形態は更に以下の実施例によって記述及び図示される。
【0038】
【実施例】
全体手順
本実施の形態の合金は低カーボンスティール(low carbon steel)で作った100リットルのるつぼで調合された。CO2+0.5%SF6(二酸化炭素と0.5%の六フッ化硫黄)の混合体が保護用ガスとして使用された。原材料は以下のとおりである。
マグネシウム−純粋マグネシウム、階級9980A、少なくとも99.8%のマグネシウム。
マンガン−マンガン含有量により異なるが、700℃〜720℃の溶融温度で溶解マグネシウムに加えられたAl−60%Mn母合金(an Al−60%Mn
master alloy)。帯電片を特別に準備し、15−30分間溶融物を集中的に攪拌することで、溶解マグネシウムへのマンガンの溶融を促進した。
アルミニウム−商用純粋Al(不純物0.2%未満)。
錫−商用純粋Sn(不純物0.25%未満)。
カルシウム−母合金Al−75%Ca(a master alloy Al−75%Ca)。
ストロンチウム−母合金Al−90%Sr(a master alloy Al−90%Sr)。
亜鉛−商用純粋Zn(不純物0.1%未満)。
Al,Ca,Sr,Sn,Zn導入時の典型的温度は690℃〜710℃であった。2−15分間集中的に攪拌することで溶解マグネシウムへこれらの元素を溶融できた。
ベリリウム−鋳造に先立ち、660−690℃の温度で溶融物を加減した(適度な硬度にした)後、Al−1%Be母合金(a master alloy Al−1%Be)の形態で本実施の形態による新しい合金のいくつかに5×10-4%〜10×10-4%(5ppm〜10ppm)のベリリウムを添加した。しかし、殆どの本実施の形態による新しい合金はベリリウムを使用せず調合し鋳造した。
【0039】
必要な組成物を調合した後、本実施の形態の合金を8kgのインゴットへと成形した。鋳型中で固形化する間、溶解金属は保護なしで鋳造された。全ての実験用インゴットの表面に焼成(burning)も酸化も見られなかった。放電スペクトロメータ(spark emission spectrometer)を用いて化学的分析を行なった。ダイキャスティング試作(die casting trials)は、3381KN(キロニュートン)(345トン)の型締力でIDRA OL−320冷加圧室ダイキャスト機を使用して行われた。実験用サンプルを製造するのに用いたダイは六個取り金型であり、以下を鋳造した。
−ASTM(American Society for Testing and Materials 材料試験協会)標準B557M−94により引張試験のための丸い試験片2つ、
−クリープ試験の為のサンプル1つ、
−疲労試験の為のサンプル1つ、
−ASTM E23標準の衝撃試験サンプル1つ、
−ASTM G31標準の浸漬腐食試験の為の直径10mmの丸いサンプル1つ、
ダイキャスト性は、ダイキャスティング試作(die casting trials)中における、流動性(fluidity)(F)、耐酸化性(oxidation resistance)(OR)、鋳型への固着性(die sticking)(D)によって評価された。それぞれの合金は、3つの特性に関して、質が向上するに従って、1〜10までにランク付けされた。組み合わせた「鋳造性因子」(castability factor)(CF)は3つのパラメータの重み付けで計算され、鋳型への固着性は重み因子4、流動性と酸化はそれぞれ重み因子1である。
CF=〔(T/670)・OR+(670/T)・F+4D〕・(100/60)
ここでTは実際の鋳造温度、670はAZ91D合金の鋳造温度[℃]である。
【0040】
金属組織学試験(metallography examination)は、光学顕微鏡と、エネルギー分散型分光計(EDS)を装備した走査型電子顕微鏡(SEM)とを用いて行われた。相組成(phase compositions)はEDS分析とX線回折分析を組み合わせて測定された。
【0041】
常温(ambient temperature)及び高温での引張圧縮試験は、高温室を装備したインストロン(Instron)(登録商標)4483試験機を使用して行った。引張降伏強度(tensile yield strength)(TYS)、最大引張り強さ(ultimate tensile strength)(UTS)、伸び率(percent elongation)(%E)、圧縮降伏強度(compressive yield strength)(CYS)を測定した。
【0042】
SATEC型M−3試験機をクリープ特性の試験に使用した。クリープ特性の試験は100MPa及び55MPaの応力下で200時間に渡り150℃及び200℃でそれぞれ行った。これらの試験条件はクランクケース、オイルパン、インテーク・マニホールド(intake manifold)といったパワートレイン部品のクリープ動作要件を考慮して選択した。耐クリープ性は最小クリープ速度(minimum creep rate)(MCR)の値によって特徴付けられ、パワートレイン部品の設計において最も重要なパラメータと考えられている。
【0043】
腐食性はASTM標準G31−87に従って浸漬腐食試験を行うことで評価した。試験をしたサンプルは、長さ100mm、直径10mmの円筒形ロッドであるが、アセトン中で脱脂した後、72時間に渡り、23±1℃の常温(ambient temperature)で、5%NaCL溶液に浸した。各合金について、5つのサンプルをテストした。その後、クロム酸溶液(1リットル当たりCrO3180g)中で3分間80℃でサンプルから腐食物を剥離した。重量損失を測定し、平均腐食率(average corrosion rate)(CR)をmg/cm2/日で計算するのに使用した。
【0044】
合金の実施例
図1〜図5に示す表1〜表5は、本実施の形態による合金と比較例の合金の化学的組成及び特性を表している。図2の表2は5つの比較例と共に本実施の形態による14の新しい合金の化学的組成を表したものである。比較例1と2はそれぞれ、商用マグネシウム合金のAZ91D及びAE42である。
【0045】
図6〜図9には本実施の形態による新しい合金と比較例1、2の金属組織学試験(metallography examination)の結果を示す。顕微鏡写真により、結晶境界の共晶析出物(eutectic precipitates)に囲まれたMg−Al固溶体(solid solution)或いはMg−Al−Sn固溶体(solid solution)の結晶粒が観察できる。これらの相はX線回折分析及びEDS分析によって認識された。これらの結果を比較用の合金のデータと共に図4の表4にまとめて示す。この表によって、アルミニウム、カルシウム、錫、ストロンチウム、マンガン、亜鉛を前述した質量パーセントで合金とすることにより、AZ91DやAE42合金に見られる金属間化合物とは異なる、新しい金属間相(new intermetallic phases)が形成されていることがわかる。
【0046】
図3の表3に新しい合金のダイキャスト性を示す。本実施の形態による新しい合金はAE42合金(比較例2)よりはるかに良いダイキャスト性を示していることは明らかである。比較例3〜5はMg−Al−Ca合金に錫を加えることで、鋳型への固着が明らかに減ることを示している。
【0047】
図5の表5には、新しい合金の引張、圧縮、クリープ特性及び耐食性を示す。これらの結果は本実施の形態による合金の引張降伏強度(tensile yield
strength)(TYS)と圧縮降伏強度(compressive yield strength)(CYS)とが常温(ambient temperature)、及び特に175℃、200℃といった高温において従来の合金AZ91DやAE42よりもはるかに高いことを表している。
【0048】
図5の表5から、本実施の形態の合金は、AZ91Dと比較したとき常温(ambient temperature)及び特に175℃、200℃といった高温において、高い引張降伏強度(tensile yield strength)(TYS)と圧縮降伏強度(compressive yield strength)(CYS)を示し、AE42合金と比較したときはるかに高いことがわかる。
【0049】
図5の表5に見られるように、本実施の形態の合金の最大の利点はそのクリープ特性である。150℃、200℃で商用合金のAZ91D及びAE42と比較したとき、本実施の形態の新しい合金は最小クリープ速度(minimum creep rate)(MCR)が2〜3桁低い。例えば、本実施の形態の例5による合金のMCR値は150℃で0.80×10-9/秒であり、一方AZ91D合金は1426×10-9/秒である。
【0050】
図1の表1は、新しい合金の特性において、250℃で1時間のエージング(ageing)による効果を示している。TYS値、UTS値、E値(percent elongation)、CYS値は20℃における結果である。表1はエージング(ageing)処理の前後の値を示している。表1の状態のFはエージング(ageing)前を示し、T5はエージング(ageing)後を示す。考慮したパラメータの殆どがエージング(ageing)処理によって改善されていることがわかる。
【0051】
本実施の形態は、いくつかの特定の例によって説明してきたが、多くの修正変更が可能である。従って、上記の請求項の範囲において、これまで説明した以外に本発明を適用できる。
【0052】
【発明の効果】
本発明によれば、175〜200℃といった高温での使用に耐えるマグネシウム合金を提供することができる。また、本発明によれば、175℃〜200℃までの高温での耐クリープ性を改良しつつ、常温(ambient temperature)時及び高温時の強度を改良した合金を提供することができる。
【0053】
また、本発明によれば、特に高圧ダイキャスト工程によく適応し、鋳型に固着しにくく、酸化し難く、高温割れをおこしにくく、かつ、流動性に優れた合金を提供することができる。
【0054】
また、本発明によれば、耐食性に優れ、高温時の使用に適したマグネシウム合金を提供するができる。
【0055】
また、本発明によれば、砂型鋳造、永久鋳型鋳造、高圧鋳造、半凝固成形、チクソ成形、チクソモールディングといった他の工法にも使用できる合金を提供することができる。
【0056】
また、本発明によれば、ベリリウムを使用せず鋳造できる合金を提供することができる。
【0057】
また、本発明によれば、エージング(ageing)の過程で強度が改善する合金を提供することができる。
【0058】
また、本発明によれば、上述した動作と特性を持つ合金であって、比較的安価な合金を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 合金の機械的特性におけるエージング(ageing)による影響を示す表1の図である。
【図2】 合金の化学的組成を示す表2の図である。
【図3】 新しい合金の鋳造特性を示す表3の図である。
【図4】 新しい合金の金属間相(intermetallic phases)を示す表4の図である。
【図5】 合金の機械的特性及びクリープ特性を示す表5の図である。
【図6】 (a)及び(b)は、それぞれ、例1及び例3によるダイキャスト合金の微細組織を示す図である。
【図7】 (a)及び(b)は、それぞれ、例5及び例7によるダイキャスト合金の微細組織を示す図である。
【図8】 (a)及び(b)は、それぞれ、例10及び例12によるダイキャスト合金の微細組織を示す図である。
【図9】 (a)及び(b)は、それぞれ、ダイキャスト合金AZ91D(比較例1)及びAE42(比較例2)の微細組織を示す図である。
Claims (7)
- 常温(ambient temperature)において170MPaより高い引張降伏強度(tensile yield strength:TYS)を示し、175℃において150MPaより高い引張降伏強度(tensile yield strength:TYS)を示し、
100MPaの応力下、150℃で1.7×10-9/秒未満の最小クリープ速度(minimum creep rate)を示し、
55MPaの応力下、200℃で4.9×10-9/秒未満の最小クリープ速度(minimum creep rate)を示すと共に、
1)4.7〜7.3質量%のアルミニウム、
2)0.17〜0.60質量%のマンガン、
3)0.0〜0.8質量%の亜鉛、
4)1.8〜3.2質量%のカルシウム、
5)0.3〜2.2質量%の錫、
6)0.0〜0.5質量%のストロンチウム
を含み、残部マグネシウム及び不純物からなり、前記不純物としてSi,Fe,Ni,Cuを含み得ることを特徴とするマグネシウム合金。 - 上記マグネシウム合金は、5.9〜7.2質量%のアルミニウム、0.9〜2.1質量%の錫、2.1〜3.1質量%のカルシウム、0.2〜0.35質量%のマンガンを含むことを特徴とする請求項1記載のマグネシウム合金。
- 上記マグネシウム合金は、母相(matrix)としてMg−Al固溶体(solid solution)とMg−Al−Sn固溶体(solid solution)との少なくともいずれかと、
Al2Ca,Al2(Ca,Sr),AlxMny,Al2(Ca,Sn),Al2(Ca,Sn,Sr)のうち少なくともいずれかの金属間化合物とを持ち、
前記金属間化合物は、
前記Mg−Al固溶体(solid solution)とMg−Al−Sn固溶体(solid solution)との少なくともいずれかの母相(matrix)の結晶粒界に位置すること特徴とする請求項1記載のマグネシウム合金。 - 上記マグネシウム合金は、1時間250℃のエージング(ageing)により強度を増すことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のマグネシウム合金。
- 請求項1乃至4のいずれかに記載のマグネシウム合金の鋳造物であることを特徴とする物品(article)。
- 上記物品は、高圧ダイキャスト(high−pressure die casting)、砂型鋳造(sand casting)、永久鋳型鋳造(permanent mold casting)、高圧鋳造(squeeze casting)、半凝固成形(semi−solid casting)、チクソ成形(thixocasting)、チクソモールディング(thixomolding)のいずれかによる鋳造物であることを特徴とする請求項5記載の物品。
- 上記物品は、250℃で1時間の温度エージング(temperature ageing)を受けたことを特徴とする請求項5記載の物品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003028796A JP4526768B2 (ja) | 2003-02-05 | 2003-02-05 | マグネシウム合金 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003028796A JP4526768B2 (ja) | 2003-02-05 | 2003-02-05 | マグネシウム合金 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004238676A JP2004238676A (ja) | 2004-08-26 |
JP4526768B2 true JP4526768B2 (ja) | 2010-08-18 |
Family
ID=32956155
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003028796A Expired - Lifetime JP4526768B2 (ja) | 2003-02-05 | 2003-02-05 | マグネシウム合金 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4526768B2 (ja) |
Families Citing this family (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100341646C (zh) * | 2004-12-24 | 2007-10-10 | 北京有色金属研究总院 | 镁合金发动机活塞及其制备方法 |
JP2007129536A (ja) * | 2005-11-04 | 2007-05-24 | Kenwood Corp | 電気音響変換器用振動板、電気音響変換器用振動板の製造方法及び電気音響変換器 |
JP5215710B2 (ja) | 2008-04-01 | 2013-06-19 | 株式会社神戸製鋼所 | 高温でのクリープ特性に優れたマグネシウム合金およびその製造方法 |
JP5383314B2 (ja) * | 2008-06-25 | 2014-01-08 | リョービ株式会社 | 耐クリープマグネシウム合金 |
JP4852082B2 (ja) * | 2008-09-29 | 2012-01-11 | 株式会社豊田中央研究所 | マグネシウム合金 |
KR101159790B1 (ko) * | 2012-01-30 | 2012-06-26 | 한국기계연구원 | 고연성 및 고인성의 마그네슘 합금 및 이의 제조방법 |
CN103290290A (zh) * | 2013-06-26 | 2013-09-11 | 重庆大学 | 一种低成本变形镁合金及其制备方法 |
CN103938044B (zh) * | 2014-04-29 | 2017-01-11 | 重庆大学 | 一种适用于挤压的镁-锡-锌-铝变形镁合金 |
ES2913529T3 (es) * | 2015-02-26 | 2022-06-02 | Kurimoto Ltd | Aleación de magnesio resistente al calor |
KR101841119B1 (ko) | 2016-11-23 | 2018-05-04 | (주) 장원테크 | 자동차 헤드램프용 마그네슘 히트싱크 합금조성물 및 이를 이용한 자동차 헤드램프용 마그네슘 히트싱크의 제조방법 그리고 이에 의해 제조된 자동차 헤드램프용 마그네슘 히트싱크 |
JP7315941B2 (ja) * | 2018-10-03 | 2023-07-27 | 地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター | 粉末材料、及びマグネシウム合金部材の製造方法 |
CN115323204A (zh) * | 2022-09-18 | 2022-11-11 | 山东天元重工有限公司 | 一种轻轨车多功能轻量化侧墙外镁合金板及其制备方法 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001158930A (ja) * | 1999-12-03 | 2001-06-12 | Hitachi Ltd | 高強度Mg基合金とMg基鋳造合金及び物品 |
JP2001316753A (ja) * | 2000-05-10 | 2001-11-16 | Japan Steel Works Ltd:The | 耐食性および耐熱性に優れたマグネシウム合金およびマグネシウム合金部材 |
-
2003
- 2003-02-05 JP JP2003028796A patent/JP4526768B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001158930A (ja) * | 1999-12-03 | 2001-06-12 | Hitachi Ltd | 高強度Mg基合金とMg基鋳造合金及び物品 |
JP2001316753A (ja) * | 2000-05-10 | 2001-11-16 | Japan Steel Works Ltd:The | 耐食性および耐熱性に優れたマグネシウム合金およびマグネシウム合金部材 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2004238676A (ja) | 2004-08-26 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CA2238070C (en) | Magnesium alloy having superior elevated-temperature properties and die castability | |
US6767506B2 (en) | High temperature resistant magnesium alloys | |
CN111032897A (zh) | 形成铸造铝合金的方法 | |
CA2366610C (en) | High strength creep resistant magnesium alloy | |
IL177568A (en) | Creep resistant magnesium alloy with improved ductility and fracture toughness for gravity casting applications | |
JP4526768B2 (ja) | マグネシウム合金 | |
EP1967600B1 (en) | Creep-resistant magnesium alloy for casting | |
US7169240B2 (en) | Creep resistant magnesium alloys with improved castability | |
JP4526769B2 (ja) | マグネシウム合金 | |
CN100366775C (zh) | 高强度抗蠕变镁基合金 | |
JP4202298B2 (ja) | ダイカスト用耐熱マグネシウム合金および同合金のダイカスト製品 | |
JP3769646B2 (ja) | Al−Zn−Si系合金の加工方法 | |
CA3135702C (en) | Aluminium casting alloy | |
Abbott | Casting technologies, microstructure and properties | |
JPH0835030A (ja) | 強度に優れた鋳造用アルミニウム合金 | |
CN116057193A (zh) | 铝铸造合金 | |
Abbott | 2 Casting Technologies | |
Agalakov | Development of the New Creep Resistant Alloy AS31 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060111 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090609 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20090904 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20091104 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20100203 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20100518 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20100602 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130611 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Ref document number: 4526768 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130611 Year of fee payment: 3 |
|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R3D04 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |