JP2005179589A - 光学要素及び2,2’−ビチアゾール化合物 - Google Patents
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Abstract
【課題】 容易に製造でき、かつ架橋により安定化された円偏光発光特性を有するカイラルネマティック相を示す架橋体を有する光学要素、該光学要素の製造に有用で、複数の架橋性基と蛍光性を示すメソゲン基とを有する新規な化合物の提供にある。
【解決手段】 複数の架橋性基と蛍光性を示すメソゲン基とを有する化合物と、カイラル剤とを含有する組成物から形成される架橋体を有する光学要素。
【選択図】 なし
【解決手段】 複数の架橋性基と蛍光性を示すメソゲン基とを有する化合物と、カイラル剤とを含有する組成物から形成される架橋体を有する光学要素。
【選択図】 なし
Description
本発明は、組成物の架橋体を有する光学要素、及び該光学要素に好適に用いられる2,2’−ビチアゾール化合物に関する。
ネマティック相を示す液晶に、カイラル剤を添加した組成物やキラル置換基を分子内に有するネマティック液晶は、カイラルネマティック相を発現することが一般に知られている。カイラルネマティック相に蛍光色素を添加することにより、円偏光蛍光の発現や光励起によるレーザー発振など新たな発光機能を有する光学要素への応用が期待されている。
また、キラル置換基を分子内に有する液晶に蛍光性を付与し、液晶相を呈する温度まで加熱してカイラルネマティック相を形成させた後、ガラス転移点以下に冷却してガラス状態での配向を固定化した系が報告されている(例えば、非特許文献1参照。)。ただし、ガラス状態では熱的に不安定なものであり、熱により配向が緩和する。熱的に安定で配向が保持できる光学要素が求められている。
「アドバンスト マテリアルズ(ADVANCED MATERIALS)」、2003年、第15巻、p.1555
「アドバンスト マテリアルズ(ADVANCED MATERIALS)」、2003年、第15巻、p.1555
本発明の目的は、容易に製造でき、かつ架橋により安定化された円偏光発光特性を有するカイラルネマティック相を示す架橋体を有する光学要素の提供にある。
さらに、本発明のもう一つの目的は、該光学要素の製造に有用で、複数の架橋性基と蛍光性を示すメソゲン基とを有する新規な化合物の提供にある。
さらに、本発明のもう一つの目的は、該光学要素の製造に有用で、複数の架橋性基と蛍光性を示すメソゲン基とを有する新規な化合物の提供にある。
本発明者らは、下記の手段により本発明の目的が達成されることを見出した。即ち、
<1> 複数の架橋性基と蛍光性を示すメソゲン基とを有する化合物と、カイラル剤とを含有する組成物から形成される架橋体を有する光学要素。
<2> 前記化合物が、下記一般式(I)で示される化合物であることを特徴とする上記<1>に記載の光学要素。
<2> 前記化合物が、下記一般式(I)で示される化合物であることを特徴とする上記<1>に記載の光学要素。
式中、―Ar1―X1―L1―P1は4位、又は5位に置換し、Aは−N=、あるいは−CH−を示す。Ar1、Ar2は独立して環員数5乃至10の芳香環を示し、Bは単結合、あるいは環員数5乃至10の芳香環を示す。Ar1、Ar2、Bは環上に置換基を有していてもよい。X1、X2は独立して単結合、−O−、−S−、−NH−、−NR1−、−COO−、−OCO−、−CONH−、または−NHCO−を示し、R1は炭素数1〜4のアルキル基を示す。L1、L2は独立して炭素数1乃至20の二価の連結基を示す。P1、P2は独立して重合性基を示す。また、Sを含む5員環は置換基を有していてもよい。
<3> Aが−N=であり、かつBがチアゾール環、又はチオフェン環である上記<2>に記載の光学要素。
<4> 下記一般式(II)で表される化合物。
<4> 下記一般式(II)で表される化合物。
式中、Ar1、Ar2は独立して環員数5乃至10の芳香環を示し、Ar1、Ar2環上に置換基を有していてもよい。X1、X2は独立して単結合、−O−、−S−、−NH−、−NR1−、−COO−、−OCO−、−CONH−、−NHCO−を示し、R1は炭素数1〜4のアルキル基を示す。L1、L2は独立して炭素数1乃至20の二価の連結基を示す。P1、P2は独立して重合性基を示す。
<5> Ar1、Ar2がそれぞれ独立にベンゼン環又はナフタレン環で、X1、X2はそれぞれ独立に−O−又は−OCO−であり、L1、L2は独立して炭素数1乃至20のアルキレン基、P1、P2はそれぞれ独立にアクリロイルオキシ基、メタアクリロイルオキシ基、グリシジル基、ビニルオキシ基、及びアリルオキシ基から選ばれる1の置換基であることを特徴とする上記<4>に記載の化合物。
本発明によれば、容易に製造でき、かつ架橋により安定化された円偏光発光特性を有するカイラルネマティック相を示す架橋体を有する光学要素、及び該光学要素の製造に有用で、複数の架橋性基と蛍光性を示すメソゲン基とを有する新規な2,2’−ビチアゾール化合物を提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の光学要素は、複数の架橋性基(以下、「重合性基」ともいう。)と蛍光性を示すメソゲン基を併せ持つ化合物とカイラル剤を少なくとも構成成分として含む組成物の架橋体を有することを特徴とする。
本発明において、複数の架橋性基と蛍光性を示すメソゲン基を併せ持つ化合物とカイラル剤を少なくとも構成成分として含む組成物及びその架橋体を用いることにより、円偏光発光等の有用な特性を発現し、かつ、該組成物の架橋体を有する光学要素として用いることにより、カイラルネマティック相の液晶配向が安定的に固定され、熱的に安定化を図ることができる。
本発明では、「架橋体を有する光学要素」とは、該本発明の組成物が光及び/又は熱等によって該化合物間で重合し、又は他の化合物と重合し多量化した状態の架橋体を含む光学要素を意味する。
本発明において、光学要素とは、オプトエレクトロニクス、フォトニクス及びセキュリティー分野で用いられる機能性フイルム(例えば、円偏光発光フイルム)、機能性素子((円)偏光発光素子、(一次のフォトニック結晶効果に基づく)光励起あるいは電界励起によるレーザー発振素子、LCD用バックライト用素子)などを包含するものとする。
本発明の光学要素は、複数の架橋性基(以下、「重合性基」ともいう。)と蛍光性を示すメソゲン基を併せ持つ化合物とカイラル剤を少なくとも構成成分として含む組成物の架橋体を有することを特徴とする。
本発明において、複数の架橋性基と蛍光性を示すメソゲン基を併せ持つ化合物とカイラル剤を少なくとも構成成分として含む組成物及びその架橋体を用いることにより、円偏光発光等の有用な特性を発現し、かつ、該組成物の架橋体を有する光学要素として用いることにより、カイラルネマティック相の液晶配向が安定的に固定され、熱的に安定化を図ることができる。
本発明では、「架橋体を有する光学要素」とは、該本発明の組成物が光及び/又は熱等によって該化合物間で重合し、又は他の化合物と重合し多量化した状態の架橋体を含む光学要素を意味する。
本発明において、光学要素とは、オプトエレクトロニクス、フォトニクス及びセキュリティー分野で用いられる機能性フイルム(例えば、円偏光発光フイルム)、機能性素子((円)偏光発光素子、(一次のフォトニック結晶効果に基づく)光励起あるいは電界励起によるレーザー発振素子、LCD用バックライト用素子)などを包含するものとする。
複数の架橋性基と蛍光性を示すメソゲン基とを有する化合物(以下、「本発明に係る化合物」ともいう。)は、特に限定されず用いることができるが、液晶の配向を利用して光学要素を作成する場合、液晶性を有することが好ましい。
本発明に係る化合物は、下記一般式(I)で示される化合物であることが好ましい。
本発明に係る化合物は、下記一般式(I)で示される化合物であることが好ましい。
以下、下記一般式(I)で示される化合物について詳細に説明する。
Aは、−N=、あるいは−CH−を示し、Aが−CH−を表すとき、一般式(I)の2位の炭素原子とAとの結合は単結合であり、−N=であることが好ましい。Ar1、Ar2は独立して環員数5乃至10の芳香環を示し、環員数5乃至10の芳香環の例にはベンゼン環、ナフタレン環、チオフェン環、チアゾール環、ベンゾフラン環、ベンゾチオフェン環、ベンゾチアゾール環等が挙げられる。ここで、環員数とは、本発明において特に断らない限り、ベンゼン環、脂環、複素環などで縮環されていた場合も含めてカウントするものとする。
好ましいAr1、Ar2の例としては、ベンゼン環、ナフタレン環、チオフェン環が挙げられ、ベンゼン環、ナフタレン環が特に好ましい。
Bは単結合、あるいは環員数5乃至10の芳香環を示すが、環員数5乃至10の芳香環の例にはベンゼン環、ナフタレン環、チオフェン環、チアゾール環、ベンゾフラン環、ベンゾチオフェン環、ベンゾチアゾール環等が挙げられる。好ましいBの例としては、単結合、チアゾール環、チオフェン環が挙げられ、単結合、チアゾール環が特に好ましい。
尚、式中のAr1、Ar2、B、及びSを含む5員環は置換基を有していてもよく、置換基の例としては、炭素数1乃至4のアルキル基、炭素数1乃至4のアルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基が挙げられる。好ましい置換基の例としては、炭素数1乃至4のアルキル基、炭素数1乃至4のアルコキシ基が挙げられ、メチル基、エチル基、メトキシ基が特に好ましい。
好ましいAr1、Ar2の例としては、ベンゼン環、ナフタレン環、チオフェン環が挙げられ、ベンゼン環、ナフタレン環が特に好ましい。
Bは単結合、あるいは環員数5乃至10の芳香環を示すが、環員数5乃至10の芳香環の例にはベンゼン環、ナフタレン環、チオフェン環、チアゾール環、ベンゾフラン環、ベンゾチオフェン環、ベンゾチアゾール環等が挙げられる。好ましいBの例としては、単結合、チアゾール環、チオフェン環が挙げられ、単結合、チアゾール環が特に好ましい。
尚、式中のAr1、Ar2、B、及びSを含む5員環は置換基を有していてもよく、置換基の例としては、炭素数1乃至4のアルキル基、炭素数1乃至4のアルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基が挙げられる。好ましい置換基の例としては、炭素数1乃至4のアルキル基、炭素数1乃至4のアルコキシ基が挙げられ、メチル基、エチル基、メトキシ基が特に好ましい。
X1、X2は独立して単結合、−O−、−S−、−NH−、−NR1−、−COO−、−OCO−、−CONH−、−NHCO−を示すが、−O−、−NR1−、−COO−、−OCO−が好ましく、−O−、−NR1−、−OCO−、−COO−が特に好ましい。ここでR1は炭素数1〜4のアルキル基を示すが、メチル基、エチル基が好ましく、メチル基が特に好ましい。
L1、L2は独立して炭素数1乃至20の二価の連結基を示し、炭素数は2乃至14が好ましく、2乃至10が特に好ましい。また、L1、L2は環構造を有していてもよいが、好ましくはアルキレン基である。さらに該連結基は1個、又は複数個の置換基を有していてもよい。この時、好ましい置換基としてはメチル基、エチル基等が挙げられ、その立体配置はR配置、S配置及びその任意の混合体のいずれでもよい。
P1、P2は独立して重合性基(架橋性基)を示し、エポキシ基、アリル基、メタ(アクリル)基、ビニル基、オキセタン基、ジエン基、ジイン基等を有する基で、例えば、アクリロイルオキシ基、メタアクリロイルオキシ基、グリシジル基、ビニルオキシ基、アリルオキシ基などが挙げられ、アクリロイルオキシ基、メタアクリロイルオキシ基、グリシジル基、ビニルオキシ基、アリルオキシ基が特に好ましい。
本発明に係る化合物は、下記一般式(I)中、―Ar1―X1―L1―P1は4位、又は5位に置換するが、液晶性発現の観点から5位に置換することが好ましい。
本発明に係る化合物は、下記一般式(II)で示される化合物であることが好ましい。
本発明に係る化合物は、下記一般式(II)で示される化合物であることが好ましい。
以下に、本発明の一般式(II)で表される新規な化合物について説明する。
Ar1及びAr2は、それぞれ前記一般式(I)と同義であるが、一般式(II)においてはベンゼン環、ナフタレン環が好ましく、ベンゼン環がさらに好ましい。尚、Ar1、Ar2はそれぞれの環上に置換基を有していてもよいが、置換基を有する場合は炭素数1乃至4のアルキル基、炭素数1乃至4のアルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基が好ましく、メチル基、エチル基、メトキシ基がさらに好ましい。
X1、X2は、それぞれ前記一般式(I)と同義であるが、一般式(II)においては−O−、−COO−、或いは−OCO−が好ましく、−O−がさらに好ましい。
L1、L2はそれぞれ前記一般式(I)と同義であるが、炭素数は2乃至14のアルキレン基が好ましく、2乃至10のアルキレン基が特に好ましい。さらにL1、L2は1個、又は複数個の置換基を有していてもよく、好ましい置換基としてはメチル基、エチル基等が挙げられ、その立体配置はR配置、S配置及びその任意の混合体のいずれでもよい。
P1及びP2は、それぞれ前記一般式(I)と同義であるが、独立してアクリロイルオキシ基、メタアクリロイルオキシ基、グリシジル基、ビニルオキシ基及びアリルオキシ基が特に好ましい。
前記一般式(II)において、Ar1、Ar2、X1、X2、L1、L2、P1、及びP2の好ましい組み合わせは、Ar1及びAr2がベンゼン環、ナフタレン環であり、X1及びX2が−O−、−COO−、或いは−OCO−であり、L1及びL2が炭素数は2乃至14のアルキレン基であり、P1及びP2がアクリロイルオキシ基、メタアクリロイルオキシ基、グリシジル基、ビニルオキシ基及びアリルオキシ基の場合である。更に好ましい組み合わせは、Ar1及びAr2がベンゼン環であり、X1及びX2が、−O−であり、L1及びL2が2乃至10のアルキレン基であり、P1及びP2がアクリロイルオキシ基、メタアクリロイルオキシ基の場合である。
本発明に係る一般式(I)の化合物の好ましい具体例としては、下記のような化合物を挙げることができる。本発明の一般式(II)で表される化合物の好ましい具体例としては、下記の化合物3−1〜化合物3−9を挙げることができる。
以下に、本発明の一般式(II)で表される化合物の好ましい合成スキーム例を示し、更に、本発明の一般式(II)の化合物の製造方法について詳細に説明する。ただし、本発明はこれらに限定されるものではない。
前記スキーム1の式中、Ar1、Ar2、X1、X2、L1、L2、P1、及びP2はそれぞれ前記一般式(II)と同義である。ただし、Ar1とAr2、X1とX2、L1とL2、P1とP2は同じであり、Yは脱離基を示す。
−第一工程−
第一工程では、2−ブロモチアゾール(C−1)を溶媒に溶解し、パラジウム触媒及び塩基存在下において反応させることにより2,2’−ビチアゾール(C−2)に変換することができる。
ここで用いる溶剤としては、トルエン、キシレン等が好適であり、パラジウム触媒としては酢酸パラジウム、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)が好適である。
塩基としては有機塩基が好ましく、ジイソプロピルエチルアミン、ジエチルアミンが好適である。
第一工程では、2−ブロモチアゾール(C−1)を溶媒に溶解し、パラジウム触媒及び塩基存在下において反応させることにより2,2’−ビチアゾール(C−2)に変換することができる。
ここで用いる溶剤としては、トルエン、キシレン等が好適であり、パラジウム触媒としては酢酸パラジウム、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)が好適である。
塩基としては有機塩基が好ましく、ジイソプロピルエチルアミン、ジエチルアミンが好適である。
パラジウム触媒の使用量は、2−ブロモチアゾールに対して、0.1から10モル%が好ましく、0.5から5モル%がさらに好ましい。
用いる塩基の使用量は、2−ブロモチアゾールに対して、0.5から5当量が好ましく、0.8から2当量がさらに好ましい。
パラジウム触媒として酢酸パラジウム(II)を用いる場合には、反応性向上の点から4級アンモニウム塩の添加が好ましく、臭化テトラn−ブチルアンモニウム、ヨウ化テトラn−ブチルアンモニウムの添加が好適である。4級アンモニウム塩の添加量は2−ブロモチアゾールに対して、0.3から2.5当量が好ましく、0.8から1.2当量がさらに好ましい。
用いる塩基の使用量は、2−ブロモチアゾールに対して、0.5から5当量が好ましく、0.8から2当量がさらに好ましい。
パラジウム触媒として酢酸パラジウム(II)を用いる場合には、反応性向上の点から4級アンモニウム塩の添加が好ましく、臭化テトラn−ブチルアンモニウム、ヨウ化テトラn−ブチルアンモニウムの添加が好適である。4級アンモニウム塩の添加量は2−ブロモチアゾールに対して、0.3から2.5当量が好ましく、0.8から1.2当量がさらに好ましい。
前記反応溶媒の使用量としては、撹拌不能等の工程操作上の問題点を引き起こさなければ、工業的スケールによって変わりうるもので、特に限定されるものではないが、経済性、反応性向上の観点から、2−ブロモチアゾール(C−1)の1質量部当たり0.1〜1000倍量、好ましくは0.5〜100倍量、更に好ましくは1〜10倍量である。反応温度は、通常50℃から用いる溶媒の沸点であり、好ましくは100度から溶媒の沸点である。反応時間は通常10分〜2日間であり、好ましくは1時間から24時間である。
−第二工程−
第二工程では、2,2’−ビチアゾール(C−2)を溶媒に溶解し、ブロモ化することにより、5,5’−ジブロモ−2,2’−ビチアゾール(C−3)に変換することができる。
ここで用いる溶剤としては、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、クロロホルム等が好適であり、ブロモ化剤としてはN−ブロモスクシンイミド、臭素が好適である。
ブロモ化剤の使用量は2,2’−ビチアゾールに対して、1.5当量から8当量が好ましく、2当量から5当量がさらに好ましい。
前記反応溶媒の使用量としては、撹拌不能等の工程操作上の問題点を引き起こさなければ、工業的スケールによって変わりうるもので、特に限定されるものではないが、経済性、反応性向上の観点から、2,2’−ビチアゾール(C−2)(C−2)の1質量部当たり0.1〜1000倍量、好ましくは0.5〜100倍量、更に好ましくは1〜10倍量である。反応温度は、通常50℃から用いる溶媒の沸点であり、好ましくは100度から溶媒の沸点である。反応時間は通常10分〜2日間であり、好ましくは1時間から24時間である。
第二工程では、2,2’−ビチアゾール(C−2)を溶媒に溶解し、ブロモ化することにより、5,5’−ジブロモ−2,2’−ビチアゾール(C−3)に変換することができる。
ここで用いる溶剤としては、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、クロロホルム等が好適であり、ブロモ化剤としてはN−ブロモスクシンイミド、臭素が好適である。
ブロモ化剤の使用量は2,2’−ビチアゾールに対して、1.5当量から8当量が好ましく、2当量から5当量がさらに好ましい。
前記反応溶媒の使用量としては、撹拌不能等の工程操作上の問題点を引き起こさなければ、工業的スケールによって変わりうるもので、特に限定されるものではないが、経済性、反応性向上の観点から、2,2’−ビチアゾール(C−2)(C−2)の1質量部当たり0.1〜1000倍量、好ましくは0.5〜100倍量、更に好ましくは1〜10倍量である。反応温度は、通常50℃から用いる溶媒の沸点であり、好ましくは100度から溶媒の沸点である。反応時間は通常10分〜2日間であり、好ましくは1時間から24時間である。
−第三工程−
第三工程では、5,5’−ジブロモ−2,2’−ビチアゾール(C−3)を溶媒に溶解し、パラジウム触媒及び塩基存在下において一般式(C−4)で示される化合物と反応させることにより一般式(C−5)で示される化合物に変換することができる。
ここで用いる溶剤としては、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等が好適であり、パラジウム触媒としてはテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、トランス−ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)等が挙げられ、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)が好適である。
塩基としては無機塩基が好ましく、炭酸カリウム、炭酸セシウム等が好適である。
第三工程では、5,5’−ジブロモ−2,2’−ビチアゾール(C−3)を溶媒に溶解し、パラジウム触媒及び塩基存在下において一般式(C−4)で示される化合物と反応させることにより一般式(C−5)で示される化合物に変換することができる。
ここで用いる溶剤としては、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等が好適であり、パラジウム触媒としてはテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、トランス−ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)等が挙げられ、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)が好適である。
塩基としては無機塩基が好ましく、炭酸カリウム、炭酸セシウム等が好適である。
一般式(C−4)で示される化合物の使用量は、一般式(C−3)で示される化合物に対して、1.5当量から5当量が好ましく、2当量から4当量がさらに好ましい。
パラジウム触媒の使用量は、5,5’−ジブロモ−2,2’−ビチアゾール(C−3)に対して、0.1から10モル%が好ましく、0.5から5モル%がさらに好ましい。
用いる塩基の使用量は、5,5’−ジブロモ−2,2’−ビチアゾール(C−3)に対して、0.8当量から5当量が好ましく、1.5当量から3当量がさらに好ましい。
パラジウム触媒としてトランス−ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)を用いる場合には、反応性向上の点で、ヨウ化銅、トリフェニルホスフェンの添加が好ましい。
パラジウム触媒の使用量は、5,5’−ジブロモ−2,2’−ビチアゾール(C−3)に対して、0.1から10モル%が好ましく、0.5から5モル%がさらに好ましい。
用いる塩基の使用量は、5,5’−ジブロモ−2,2’−ビチアゾール(C−3)に対して、0.8当量から5当量が好ましく、1.5当量から3当量がさらに好ましい。
パラジウム触媒としてトランス−ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)を用いる場合には、反応性向上の点で、ヨウ化銅、トリフェニルホスフェンの添加が好ましい。
前記反応溶媒の使用量としては、撹拌不能等の工程操作上の問題点を引き起こさなければ、工業的スケールによって変わりうるもので、特に限定されるものではないが、経済性、反応性向上の観点から、5,5’−ジブロモ−2,2’−ビチアゾール(C−3)の1質量部当たり0.1〜1000倍量、好ましくは0.5〜100倍量、更に好ましくは1〜10倍量である。反応温度は、通常50℃から用いる溶媒の沸点であり、好ましくは100度から溶媒の沸点である。反応時間は通常10分〜2日間であり、好ましくは1時間から24時間である。
−第四工程−
第四工程では、一般式(C−5)で示される化合物を溶媒に溶解し、塩基存在下において一般式(C−6)で示される化合物と反応させることにより一般式(II)で示される目的の化合物に変換することができる。
一般式(C−6)において、Yは脱離基を表すが、その好ましい例としては塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン置換基、トシル基、及びメシル基などが挙げられる。
ここで用いる溶剤としては、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等が好適である。
塩基としては無機、有機の塩基が採用されるが、無機塩基が好ましく、炭酸カリウム、炭酸セシウム等が好適である。
第四工程では、一般式(C−5)で示される化合物を溶媒に溶解し、塩基存在下において一般式(C−6)で示される化合物と反応させることにより一般式(II)で示される目的の化合物に変換することができる。
一般式(C−6)において、Yは脱離基を表すが、その好ましい例としては塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン置換基、トシル基、及びメシル基などが挙げられる。
ここで用いる溶剤としては、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等が好適である。
塩基としては無機、有機の塩基が採用されるが、無機塩基が好ましく、炭酸カリウム、炭酸セシウム等が好適である。
一般式(C−6)で示される化合物の使用量は、一般式(C−5)で示される化合物に対して、1.5当量から5当量が好ましく、2当量から3当量がさらに好ましい。
用いる塩基の使用量は、一般式(C−5)で示される化合物に対して、2当量から10当量が好ましく、2当量から5当量がさらに好ましい。
また、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム等の触媒やニトロベンゼン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、2,5−ビス(1,1,3,3−テトラメチルブチル)ハイドロキノン、2,5−ビス(1,1−ジメチルブチル)ハイドロキノン等の重合禁止剤を必要に応じて添加することも好ましい。
用いる塩基の使用量は、一般式(C−5)で示される化合物に対して、2当量から10当量が好ましく、2当量から5当量がさらに好ましい。
また、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム等の触媒やニトロベンゼン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、2,5−ビス(1,1,3,3−テトラメチルブチル)ハイドロキノン、2,5−ビス(1,1−ジメチルブチル)ハイドロキノン等の重合禁止剤を必要に応じて添加することも好ましい。
前記反応溶媒の使用量としては、撹拌不能等の工程操作上の問題点を引き起こさなければ、工業的スケールによって変わりうるもので、特に限定されるものではないが、経済性、反応性向上の観点から、一般式(C−5)の1質量部当たり0.1〜1000倍量、好ましくは0.5〜100倍量、更に好ましくは1〜10倍量である。反応温度は、通常50℃から用いる溶媒の沸点であり、好ましくは100度から溶媒の沸点である。反応時間は通常10分〜2日間であり、好ましくは1時間から24時間である。
前記合成法は、必要に応じてあらかじめ置換基の前駆体となる基を導入し、適切な工程で目的とする置換基に変換してもよい。また、必要に応じて保護基導入及び脱保護の工程を採用してもよい。
本発明に係る一般式(I)は、一般式(II)の合成に順じて合成することが可能である。
(組成物及び光学要素)
本発明における組成物は、前記本発明に係る化合物とカイラル剤とを含有する。
前記本発明に係る化合物は、液晶の配向を利用して光学要素を作成する場合は、該化合物自身が液晶性を有することが好ましいが、液晶性を有していなくともよい。
本発明における組成物は、前記本発明に係る化合物とカイラル剤とを含有する。
前記本発明に係る化合物は、液晶の配向を利用して光学要素を作成する場合は、該化合物自身が液晶性を有することが好ましいが、液晶性を有していなくともよい。
前記カイラル剤としては、一般に公知のものが採用でき、光学活性基を有し、該組成物の配向を乱さないものであれば、特に制限されないが、得られる光学要素の均一性の観点から、カイラル剤は液晶性を有することが好ましい。
また、該カイラル剤は、架橋基を有するもの、有しないもののいずれも使用できるが、硬化して得られるカイラルネマティック相の架橋体の耐熱性、耐溶剤性からの観点では、架橋基を有するものが好ましい。該架橋基としては、エポキシ基、アリル基、メタ(アクリル)基、ビニル基、オキセタンキ等を有する基で、例えば、アクリロイル基、メタアクリロイル基などが挙げられる。
また、該カイラル剤は、架橋基を有するもの、有しないもののいずれも使用できるが、硬化して得られるカイラルネマティック相の架橋体の耐熱性、耐溶剤性からの観点では、架橋基を有するものが好ましい。該架橋基としては、エポキシ基、アリル基、メタ(アクリル)基、ビニル基、オキセタンキ等を有する基で、例えば、アクリロイル基、メタアクリロイル基などが挙げられる。
本発明における組成物は、得られる光学要素の均一性の観点から液晶性を有することが好ましい。
該液晶性として好ましくはカイラルネマティック相であるが、そのらせんピッチは用いるカイラル剤により制御できる。
光学活性な部位を有するカイラル剤の多量な使用は、組成物のコストアップを招く。従って、らせんピッチを誘発する効果の大きなカイラル剤を選択することが好ましく、具体的には、例えば1つあるいは2つ以上の不斉炭素を有する化合物、キラルなアミンやキラルなスルフォキシド等のようにヘテロ原子上に不斉点がある化合物、あるいはクムレンやビナフトール等の軸不斉を持つ化合物が挙げられるが、メソゲン基の側鎖に1つ或いは2つ以上の不斉炭素原子を有する化合物が好ましい。
さらに具体的には、市販の液晶カイラル剤(例えばS−811(Merck社製)、CM−21(チッソ社製)、CM−22(チッソ社製)、CM−31(チッソ社製)、CM−32(チッソ社製)等)が挙げられる。
該液晶性として好ましくはカイラルネマティック相であるが、そのらせんピッチは用いるカイラル剤により制御できる。
光学活性な部位を有するカイラル剤の多量な使用は、組成物のコストアップを招く。従って、らせんピッチを誘発する効果の大きなカイラル剤を選択することが好ましく、具体的には、例えば1つあるいは2つ以上の不斉炭素を有する化合物、キラルなアミンやキラルなスルフォキシド等のようにヘテロ原子上に不斉点がある化合物、あるいはクムレンやビナフトール等の軸不斉を持つ化合物が挙げられるが、メソゲン基の側鎖に1つ或いは2つ以上の不斉炭素原子を有する化合物が好ましい。
さらに具体的には、市販の液晶カイラル剤(例えばS−811(Merck社製)、CM−21(チッソ社製)、CM−22(チッソ社製)、CM−31(チッソ社製)、CM−32(チッソ社製)等)が挙げられる。
用いるカイラル剤の添加量は、らせんピッチの誘起能力を考慮して最適値が決められるが、一般的には、液晶性の組成物を構成する化合物の合計量100質量部当り、0.01〜60質量部、好ましくは0.1〜40質量部、さらに好ましくは0.5〜15質量部の範囲で選択される。
カイラル剤の含有量が0.01〜60質量部とすることにより、カイラルネマティック相を得やすくなり、また、液晶分子の配向が阻害され、架橋反応に悪影響を及ぼす危惧がなくなる傾向となる。
カイラル剤の含有量が0.01〜60質量部とすることにより、カイラルネマティック相を得やすくなり、また、液晶分子の配向が阻害され、架橋反応に悪影響を及ぼす危惧がなくなる傾向となる。
本発明に係る前記組成物は、本発明に係る化合物と前記カイラル剤を含有するが、必要に応じて他の架橋性液晶を含むことが好ましい。
該架橋性液晶は限定されないが、ネマティック相を示す液晶化合物が好ましい。その好ましい具体例としては下記のような架橋性液晶を挙げることができる。
該架橋性液晶は限定されないが、ネマティック相を示す液晶化合物が好ましい。その好ましい具体例としては下記のような架橋性液晶を挙げることができる。
前記本発明における組成物には、架橋性液晶の他に重合開始剤を添加することが好ましい。
用いられる重合開始剤は、一般に公知のものが採用され、該組成物の配向を乱さないものであれば特に制限されない。
該重合開始剤の具体例としては、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、4−ベンゾイル−4′−メチルジフェニルサルファイド、ベンジルメチルケタール、ジメチルアミノメチルベンゾエート、2−n−ブトキシエチル−4−ジメチルアミノベンゾエート、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、3,3′−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、メチロベンゾイルフォーメート、2−メチル−1−(4−(メチルチオ)フェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン、1−(4−ドデシルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、1−クロロ−4−プロポキシチオキサントン等を挙げることができる。
用いられる重合開始剤は、一般に公知のものが採用され、該組成物の配向を乱さないものであれば特に制限されない。
該重合開始剤の具体例としては、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、4−ベンゾイル−4′−メチルジフェニルサルファイド、ベンジルメチルケタール、ジメチルアミノメチルベンゾエート、2−n−ブトキシエチル−4−ジメチルアミノベンゾエート、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、3,3′−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、メチロベンゾイルフォーメート、2−メチル−1−(4−(メチルチオ)フェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン、1−(4−ドデシルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、1−クロロ−4−プロポキシチオキサントン等を挙げることができる。
前記重合開始剤の添加量は、該組成物の配向を乱さない範囲で最適値が決められるが、前記組成物を構成する化合物の合計量100質量部に対して、0.01〜15質量部が好ましく、好ましくは0.05〜10質量部の範囲で選択される。
前記組成物は、下記の支持体上に塗布するため、或いは一対の支持体間に注入するため溶剤を含有することが好ましい。該溶剤としては、該組成物の配向を乱さない等の影響がない範囲で公知の溶剤を用いることができる。該溶剤の具体例としては、クロロホルム、ジクロロメタン等のハロゲン系溶剤、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド系溶剤が挙げられ、クロロホルム、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、ジメチルアセトアミドが好ましく、クロロホルム、メチルエチルケトン、ジメチルアセトアミドが特に好ましい。
前記溶剤の添加量は、該組成物の配向を乱さない範囲で最適値が決められるが、前記組成物を構成する化合物の合計量100質量部に対して、0.01〜15質量部が好ましく、好ましくは0.05〜10質量部の範囲で選択される。
前記溶剤の添加量は、該組成物の配向を乱さない範囲で最適値が決められるが、前記組成物を構成する化合物の合計量100質量部に対して、0.01〜15質量部が好ましく、好ましくは0.05〜10質量部の範囲で選択される。
前記以外にも、重合禁止剤、光増感剤、架橋剤、及び液晶配向助剤なども、該組成物の配向を乱さない等の影響が無い範囲で、必要に応じて添加することができる。
これら重合禁止剤、光増感剤、架橋剤、及び液晶配向助剤などの添加剤に関しても一般に公知のものが採用され、該組成物の配向を乱さないものであれば特に制限されない。
該添加剤の量としては、該組成物の配向を乱さない範囲で最適値が決められるが、前記組成物を構成する化合物の合計量100質量部に対して、0.01〜15質量部、好ましくは0.05〜10質量部の範囲で選択される。
これら重合禁止剤、光増感剤、架橋剤、及び液晶配向助剤などの添加剤に関しても一般に公知のものが採用され、該組成物の配向を乱さないものであれば特に制限されない。
該添加剤の量としては、該組成物の配向を乱さない範囲で最適値が決められるが、前記組成物を構成する化合物の合計量100質量部に対して、0.01〜15質量部、好ましくは0.05〜10質量部の範囲で選択される。
本発明の光学要素は、例えば、1)一枚の支持体、あるいは一対の支持体等に本発明に係る化合物を含む組成物を塗布、あるいは注入し、2)液晶域においてカイラルネマティック液晶相に配向させ、3)架橋することにより製造できる。
前記支持体等は、特に限定されないが、ガラス基板、金属基板、高分子フイルム、反射板などを例として挙げることができる。また、必要に応じて液晶配向層、金属蒸着層、透明電極層等を設けても良い。さらに、一対の支持体として用いる場合は、必要に応じてスペーサー、シール等を用いても良い。
前記高分子フイルムの例としては、TAC(トリアセチルセルロース)、等のセルロース系高分子フイルム、PET(ポリエチレンテレフタレート)やPEN(ポリエチレンナフタレート)などのエステル系高分子フイルム等が挙げられる。
反射板の例としては、アルミ等の金属箔、アルミ蒸着ミラー等が挙げられる。
塗布方式としては、公知の方法、例えばカーテンコーティング法、押し出しコーティング法、ロールコーティング法、スピンコーティング法、ディップコーティング法、バーコーティング法、スプレーコーティング法、スライドコーティング法、印刷コーティング法等が用いることができる。また、本発明において、塗布とは、本発明における組成物の配向を乱さない方法であればよく、目的の形状を形成するものとして、含浸等を用いても良い。
また、一対の支持体からなるセル中への注入方式としては、真空注入法、キャピラリ−フォース法等の公知の方法を用いることができ、キャピラリ−フォース法が好ましい。
反射板の例としては、アルミ等の金属箔、アルミ蒸着ミラー等が挙げられる。
塗布方式としては、公知の方法、例えばカーテンコーティング法、押し出しコーティング法、ロールコーティング法、スピンコーティング法、ディップコーティング法、バーコーティング法、スプレーコーティング法、スライドコーティング法、印刷コーティング法等が用いることができる。また、本発明において、塗布とは、本発明における組成物の配向を乱さない方法であればよく、目的の形状を形成するものとして、含浸等を用いても良い。
また、一対の支持体からなるセル中への注入方式としては、真空注入法、キャピラリ−フォース法等の公知の方法を用いることができ、キャピラリ−フォース法が好ましい。
前記組成物を配向させるには、様々な手法を採用することができる。
例えば、前述の支持体等に事前に配向処理を施す方法を挙げることができる。この配向処理としては、種々の一般的な方法が採用できるが、各種ポリイミド系配向膜、ポリビニルアルコール系配向膜等の液晶配向層を支持体等の上に設け、ラビングなどの配向処理を行う方法が好ましい例として挙げられる。
また、光、電場、或いは磁場の印加により、組成物に配向処理を行う方法も好ましい例として挙げられる。電場による配向処理としては直流電場を印加する方法、コロナ放電を利用する方法等を用いることができる。磁場による配向処理としては電磁石を利用する方法等を用いることができる。
また、カイラルネマティック液晶相のらせんピッチは、目的に応じて、用いるカイラル剤、その添加量、温度、膜厚等によって決めることができる。
例えば、前述の支持体等に事前に配向処理を施す方法を挙げることができる。この配向処理としては、種々の一般的な方法が採用できるが、各種ポリイミド系配向膜、ポリビニルアルコール系配向膜等の液晶配向層を支持体等の上に設け、ラビングなどの配向処理を行う方法が好ましい例として挙げられる。
また、光、電場、或いは磁場の印加により、組成物に配向処理を行う方法も好ましい例として挙げられる。電場による配向処理としては直流電場を印加する方法、コロナ放電を利用する方法等を用いることができる。磁場による配向処理としては電磁石を利用する方法等を用いることができる。
また、カイラルネマティック液晶相のらせんピッチは、目的に応じて、用いるカイラル剤、その添加量、温度、膜厚等によって決めることができる。
前記架橋体を得る架橋反応には、熱あるいは電磁波による公知の種々の架橋法が採用できるが、紫外光による光重合開始剤を用いるラジカル重合が特に好ましい。
該紫外光の光源としては、公知のものを制限なく用いることができるが、用いられる光重合開始剤に適切な光源が好ましい。
光源の波長としては、該光重合開始剤に依存するが、220nm〜500nmであり、具体的には紫外光源を光源として用いることが好適であり、中でも、波長240nm〜380nmが好適に用いられる。
該架橋体の形態、形状、及び厚み等は、特に限定されず、該架橋体を有する光学要素の部位に応じて種々の形態、形状及び厚みとすることができる。
前記のように製造した架橋体を支持体から剥離、あるいは他の支持体等に転写して用いることも可能である。
該紫外光の光源としては、公知のものを制限なく用いることができるが、用いられる光重合開始剤に適切な光源が好ましい。
光源の波長としては、該光重合開始剤に依存するが、220nm〜500nmであり、具体的には紫外光源を光源として用いることが好適であり、中でも、波長240nm〜380nmが好適に用いられる。
該架橋体の形態、形状、及び厚み等は、特に限定されず、該架橋体を有する光学要素の部位に応じて種々の形態、形状及び厚みとすることができる。
前記のように製造した架橋体を支持体から剥離、あるいは他の支持体等に転写して用いることも可能である。
以上のように製造した架橋体は、光学要素として利用できる。具体的には、光学要素とは、円偏光発光フィルム、光学フィルム、強誘電性フィルム、反強誘電性フィルム、圧電フィルム等の機能性フィルム等、(円)偏光発光素子、(1次のフォトニック結晶効果に基づく)光励起あるいは電界励起によるレーザー発振素子、LCD用バックライト、非線形光学素子、電気光学素子、焦電素子、圧電素子、及び光変調素子などの機能性素子の製造に有用な材料として利用できるものなどをいう。
以下に、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
[化合物3−1の製造]
−第一工程−
オルトキシレン150mLに2−ブロモチアゾール(32.8g)、酢酸パラジウム(2.24g)、ジイソプロピルエチルアミン(25.8g)及び臭化n−ブチルアンモニウム(32.2g)を加え、150℃に加温し、還流条件下で4時間攪拌した。反応液を水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下において濃縮した。得られた濃縮物をアセトニトリルで再結晶し、2,2’−ビチアゾール(8.0g)を得た。得られた結晶は、下記条件の 1H−NMRにより目的の化合物であることを確認した。測定結果を下記に示す。
[化合物3−1の製造]
−第一工程−
オルトキシレン150mLに2−ブロモチアゾール(32.8g)、酢酸パラジウム(2.24g)、ジイソプロピルエチルアミン(25.8g)及び臭化n−ブチルアンモニウム(32.2g)を加え、150℃に加温し、還流条件下で4時間攪拌した。反応液を水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下において濃縮した。得られた濃縮物をアセトニトリルで再結晶し、2,2’−ビチアゾール(8.0g)を得た。得られた結晶は、下記条件の 1H−NMRにより目的の化合物であることを確認した。測定結果を下記に示す。
1H−NMR:(δ、CDCl3)7.42(2H,d),7.88(2H,d)
−第二工程−
第一工程で得られた2,2’−ビチアゾール(8.0g)を150mLのジメチルホルムアミドに溶解し、N−ブロモスクシンイミド(33.82g)を加えて120℃に加温し、3時間攪拌した。反応液に水を加え、生じた沈殿を吸引ろ過により集めた。得られた沈殿をアセトニトリルで再結晶し、5,5’−ジブロモ−2,2’−ビチアゾール(10.1g)を得た。得られた結晶は、下記条件の 1H−NMRにより目的の化合物であることを確認した。測定結果を下記に示す。
第一工程で得られた2,2’−ビチアゾール(8.0g)を150mLのジメチルホルムアミドに溶解し、N−ブロモスクシンイミド(33.82g)を加えて120℃に加温し、3時間攪拌した。反応液に水を加え、生じた沈殿を吸引ろ過により集めた。得られた沈殿をアセトニトリルで再結晶し、5,5’−ジブロモ−2,2’−ビチアゾール(10.1g)を得た。得られた結晶は、下記条件の 1H−NMRにより目的の化合物であることを確認した。測定結果を下記に示す。
1H−NMR:(δ、CDCl3)7.74(2H,s)
−第三工程−
第二工程で得られた5,5’−ジブロモ−2,2’−ビチアゾール(3.26g)を150mLのジメチルホルムアミドに溶解し、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(1.05g)、4−ヒドロキシフェニルボロン酸(4.14g)、炭酸セシウム(5.90g)を加えて120℃に加温し、18時間攪拌した。反応液に水を加え、生じた沈殿を吸引ろ過により集めた。得られた沈殿をジメチルホルムアミド、酢酸エチル、及びクロロホルムの混合液に溶解して活性炭処理を行い、減圧下において濃縮した。得られた濃縮物をアセトニトリルで再結晶し、5,5’−ジ(4−ヒドロキシフェニル)−2,2’−ビチアゾール(1.86g)を得た。得られた結晶は、下記条件の 1H−NMRにより目的の化合物であることを確認した。測定結果を下記に示す。
第二工程で得られた5,5’−ジブロモ−2,2’−ビチアゾール(3.26g)を150mLのジメチルホルムアミドに溶解し、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(1.05g)、4−ヒドロキシフェニルボロン酸(4.14g)、炭酸セシウム(5.90g)を加えて120℃に加温し、18時間攪拌した。反応液に水を加え、生じた沈殿を吸引ろ過により集めた。得られた沈殿をジメチルホルムアミド、酢酸エチル、及びクロロホルムの混合液に溶解して活性炭処理を行い、減圧下において濃縮した。得られた濃縮物をアセトニトリルで再結晶し、5,5’−ジ(4−ヒドロキシフェニル)−2,2’−ビチアゾール(1.86g)を得た。得られた結晶は、下記条件の 1H−NMRにより目的の化合物であることを確認した。測定結果を下記に示す。
1H−NMR:(δ、DMSO−d6)6.88(4H,d),7.60(4H,d),8.20(2H,s),9.88(2H,s)
−第四工程−
第三工程で得られた5,5’−ジ(4−ヒドロキシフェニル)−2,2’−ビチアゾール(0.70g)を25mLのジメチルアセトアミドに溶解し、アクリル酸 4−クロロブチル エステル(0.49g)、炭酸カリウム(0.55g)、及びヨウ化カリウム(0.05g)、ニトロベンゼン(0.1g)を加え、90℃に加温し、5時間攪拌した。反応液に水を加え、生じた沈殿を吸引ろ過により集めた。得られた沈殿をシリカゲルクロマト(溶離液:クロロホルム/酢酸エチル=97/3)で精製し、目的物である化合物3−1(0.25g)を得た。得られた結晶は、下記条件の 1H−NMRにより目的の化合物であることを確認した。測定結果を下記に示す。
得られた化合物を偏光顕微鏡にて観察したところ液晶性を示し、下記のような相転移温度を示した。
第三工程で得られた5,5’−ジ(4−ヒドロキシフェニル)−2,2’−ビチアゾール(0.70g)を25mLのジメチルアセトアミドに溶解し、アクリル酸 4−クロロブチル エステル(0.49g)、炭酸カリウム(0.55g)、及びヨウ化カリウム(0.05g)、ニトロベンゼン(0.1g)を加え、90℃に加温し、5時間攪拌した。反応液に水を加え、生じた沈殿を吸引ろ過により集めた。得られた沈殿をシリカゲルクロマト(溶離液:クロロホルム/酢酸エチル=97/3)で精製し、目的物である化合物3−1(0.25g)を得た。得られた結晶は、下記条件の 1H−NMRにより目的の化合物であることを確認した。測定結果を下記に示す。
得られた化合物を偏光顕微鏡にて観察したところ液晶性を示し、下記のような相転移温度を示した。
1H−NMR:(δ、DMSO−d6)1.90(8H,m),4.04(4H,t),4.24(4H,t),5.82(2H,d),6.14(2H,dd),6.42(2H,d),6.94(4H,d),7.56(4H,d),7.94(2H,s)
結晶−液晶相転移温度 131℃
FAB−MS(M−H)+ :603
結晶−液晶相転移温度 131℃
FAB−MS(M−H)+ :603
例示の化合物3−2〜化合物3−6も実施例1に準じて合成できる。
(実施例2)光学要素の製造1
水平配向処理したガラス基板上に化合物4−1(80質量部)、化合物3−1(6質量部)、カイラル剤(S−811、Merck社製、10質量部)、光重合開始剤(2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、4質量部)からなるクロロホルム溶液をスピンコート法により塗布(750rpm、20秒)し、減圧下にて60℃にて5時間乾燥した。
得られた試料を150℃まで加熱した後、冷却してカイラルネマティック相に配向させ、紫外線照射器(EXECURE300、HOYA−SCOTT製)を用いて紫外線光を照射して架橋を行って、架橋膜(光学要素)を得た。得られた架橋膜(光学要素)から発する蛍光の偏光特性を調べて円偏光発光の発現を確認した。さらに、偏光顕微鏡観察の結果、得られた架橋膜は、架橋前の液晶配向が固定され、150℃まで加熱してもその配向に変化は見られなかった。
水平配向処理したガラス基板上に化合物4−1(80質量部)、化合物3−1(6質量部)、カイラル剤(S−811、Merck社製、10質量部)、光重合開始剤(2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、4質量部)からなるクロロホルム溶液をスピンコート法により塗布(750rpm、20秒)し、減圧下にて60℃にて5時間乾燥した。
得られた試料を150℃まで加熱した後、冷却してカイラルネマティック相に配向させ、紫外線照射器(EXECURE300、HOYA−SCOTT製)を用いて紫外線光を照射して架橋を行って、架橋膜(光学要素)を得た。得られた架橋膜(光学要素)から発する蛍光の偏光特性を調べて円偏光発光の発現を確認した。さらに、偏光顕微鏡観察の結果、得られた架橋膜は、架橋前の液晶配向が固定され、150℃まで加熱してもその配向に変化は見られなかった。
(実施例3)光学要素の製造2
配向処理したガラス基板上に化合物4−1(70質量部)、化合物1−4(16質量部)、カイラル剤(S−811、Merck社製、10質量部)、光重合開始剤(2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、4質量部)からなるクロロホルム溶液をスピンコート法により塗布(750rpm、20秒)し、減圧下にて60℃にて5時間乾燥した。
得られた試料を150℃まで加熱した後、冷却してカイラルネマティック相に配向させ、紫外線照射器(EXECURE300、HOYA−SCOTT製)を用いて紫外線光を照射して架橋を行って、架橋膜(光学要素)を得た。得られた架橋膜(光学要素)から発する蛍光の偏光特性を調べて円偏光発光の発現を確認した。さらに、偏光顕微鏡観察の結果、得られた架橋膜は、架橋前の液晶配向が固定され、150℃まで加熱してもその配向に変化は見られなかった。
配向処理したガラス基板上に化合物4−1(70質量部)、化合物1−4(16質量部)、カイラル剤(S−811、Merck社製、10質量部)、光重合開始剤(2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、4質量部)からなるクロロホルム溶液をスピンコート法により塗布(750rpm、20秒)し、減圧下にて60℃にて5時間乾燥した。
得られた試料を150℃まで加熱した後、冷却してカイラルネマティック相に配向させ、紫外線照射器(EXECURE300、HOYA−SCOTT製)を用いて紫外線光を照射して架橋を行って、架橋膜(光学要素)を得た。得られた架橋膜(光学要素)から発する蛍光の偏光特性を調べて円偏光発光の発現を確認した。さらに、偏光顕微鏡観察の結果、得られた架橋膜は、架橋前の液晶配向が固定され、150℃まで加熱してもその配向に変化は見られなかった。
(実施例4)光学要素の製造3
配向処理した一対のガラス基板上から構成されるセル(EHC社製、セルギャップ5μm)中に化合物4−1(80質量部)、化合物3−1(6質量部)、カイラル剤(S−811、Merck社製、10質量部)、光重合開始剤(2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、4質量部)からなる混合物をキャピラリ−フォース法により注入した。
得られた試料を150℃まで加熱した後、冷却してカイラルネマティック相に配向させ、紫外線照射器(EXECURE300、HOYA−SCOTT製)を用いて紫外線光を照射して架橋を行って、架橋膜(光学要素)を得た。得られた架橋膜(光学要素)から発する蛍光の偏光特性を調べ円偏光発光の発現を確認した。さらに、偏光顕微鏡観察の結果、得られた架橋膜は、架橋前の液晶配向が固定され、150℃まで加熱してもその配向に変化は見られなかった。
配向処理した一対のガラス基板上から構成されるセル(EHC社製、セルギャップ5μm)中に化合物4−1(80質量部)、化合物3−1(6質量部)、カイラル剤(S−811、Merck社製、10質量部)、光重合開始剤(2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、4質量部)からなる混合物をキャピラリ−フォース法により注入した。
得られた試料を150℃まで加熱した後、冷却してカイラルネマティック相に配向させ、紫外線照射器(EXECURE300、HOYA−SCOTT製)を用いて紫外線光を照射して架橋を行って、架橋膜(光学要素)を得た。得られた架橋膜(光学要素)から発する蛍光の偏光特性を調べ円偏光発光の発現を確認した。さらに、偏光顕微鏡観察の結果、得られた架橋膜は、架橋前の液晶配向が固定され、150℃まで加熱してもその配向に変化は見られなかった。
(実施例5)光学要素の製造4
配向膜としてポリビニルアルコールを塗布したTACフイルムにラビングにより水平処理を施した。その上に、化合物4−1(80質量部)、化合物3−1(6質量部)、カイラル剤(S−811、Merck社製、10質量部)、光重合開始剤(2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、4質量部)からなるクロロホルム溶液をスピンコートにより塗布(750rpm、20秒)し、減圧下にて60℃で5時間乾燥した。得られた試料を130℃まで加熱した後、冷却してカイラルネマティック相に配向させ、紫外線照射器(EXECURE300、HOYA−SCOTT製)を用いて紫外線光を照射して架橋を行って、架橋膜(光学要素、機能性フィルム)を得た。得られた架橋膜から発する蛍光の偏光特性を調べ、円偏光発光を確認した。
配向膜としてポリビニルアルコールを塗布したTACフイルムにラビングにより水平処理を施した。その上に、化合物4−1(80質量部)、化合物3−1(6質量部)、カイラル剤(S−811、Merck社製、10質量部)、光重合開始剤(2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、4質量部)からなるクロロホルム溶液をスピンコートにより塗布(750rpm、20秒)し、減圧下にて60℃で5時間乾燥した。得られた試料を130℃まで加熱した後、冷却してカイラルネマティック相に配向させ、紫外線照射器(EXECURE300、HOYA−SCOTT製)を用いて紫外線光を照射して架橋を行って、架橋膜(光学要素、機能性フィルム)を得た。得られた架橋膜から発する蛍光の偏光特性を調べ、円偏光発光を確認した。
Claims (5)
- 複数の架橋性基と蛍光性を示すメソゲン基とを有する化合物と、カイラル剤とを含有する組成物から形成される架橋体を有する光学要素。
- 前記化合物が、下記一般式(I)で示される化合物であることを特徴とする請求項1に記載の光学要素。
- Aが−N=であり、かつBがチアゾール環、又はチオフェン環である請求項2に記載の光学要素。
- Ar1、Ar2がそれぞれ独立にベンゼン環又はナフタレン環で、X1、X2はそれぞれ独立に−O−又は−OCO−であり、L1、L2は独立して炭素数1乃至20のアルキレン基、P1、P2はそれぞれ独立にアクリロイルオキシ基、メタアクリロイルオキシ基、グリシジル基、ビニルオキシ基、及びアリルオキシ基から選ばれる1の置換基であることを特徴とする請求項4に記載の化合物。
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-
2003
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