JP2005179196A - テトラベンジルグルコピラノシドの製造方法 - Google Patents

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Masahiro Yamada
正宏 山田
Yoshihisa Kawai
喜久 河合
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Abstract

【課題】 本発明の目的は、医薬用原料として有用な高純度のテトラベンジルグルコピラノシドを安全かつ、工業的に有利に製造する方法を提供することにある。

【解決手段】 グルコピラノシドを(A)非プロトン性極性溶媒から選ばれる少なくとも一種および(B)脂肪族炭化水素類、脂環式炭化水素類またはアルコール類から選ばれる少なくとも一種からなる化合物および(C)ソディウムハイドライドの存在下にベンジルクロライドと反応させることことにより目的が達成される。
【選択図】 なし

Description

本発明は、テトラベンジルグルコピラノシドの製造方法に関する。さらに詳しくは、医薬中間体として有用な高純度のテトラベンジルグルコピラノシドを工業的に有利に製造する方法に関する。
従来、テトラベンジルグルコピラノシドを製造する方法としては、例えば、(1)原料兼溶媒としての多量のベンジルクロライドとグルコピラノシドとを反応させる方法(非特許文献1)や、ベンジルクロライドより高価な、ベンジルブロマイドとグルコピラノシドを反応させる方法(非特許文献2)が挙げられる。
Tetrahedron 48(1992)6285−6296
Tetrahedron:Asymmetry 11(2000)231−243
しかし、上記(1)の方法では、ベンジルクロライドを溶媒兼ベンジル化剤として用いるため多量のベンジルクロライドが必要であり、かつ、100℃以上の高温条件で反応させる必要があるため、このような高温条件でソディウムハイドライドを用いた場合、ソディウムハイドライド自身の分解による暴走反応が起こる危険性があり、工業的に生産する方法としては好ましくなく、かつ、反応終了時に高純度品を得ることが困難である。また、(2) の方法は、ベンジル化剤としてベンジルブロマイドを用いているが、室温で17時間と反応に長時間を要し、反応終了時に高純度品を得ることが困難である。さらに(2)の方法においてベンジルブロマイドをベンジルクロライドに置き換えた場合、さらに長い反応時間が必要となるため、工業的に生産する方法としては好ましくない。
これら(1)、(2)の方法では、反応後、カラムクロマトグラフィーによる精製を行っているか、あるいは精製なしに次の反応工程の原料として使用しているが、工業的にカラムクロマトグラフィーで精製を行うことは困難であり、また、カラムクロマトグラフィー精製なしには高純度品が得られない。最終製品が医薬品である場合、高純度化が不可欠であることから、高純度のテトラベンジルグルコピラノシドを工業的に有利に製造する方法の開発が望まれていた。
本発明の目的は、医薬用原料として有用な高純度のテトラベンジルグルコピラノシドを安全かつ、工業的に有利に製造する方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を達成すべく、グルコピラノシドおよびベンジルクロライドを原料とし、カラムクロマトグラフィーによる精製を必要とせずに高純度のテトラベンジルグルコピラノシドを製造する方法について、反応時の溶媒に着目し、鋭意検討した結果、グルコピラノシドを(A)非プロトン性極性溶媒から選ばれる少なくとも一種および(B)脂肪族炭化水素類、脂環式炭化水素類またはアルコール類から選ばれる少なくとも一種からなる化合物および(C)ソディウムハイドライドの存在下にベンジルクロライドと反応させることにより、高純度の目的物を安全かつ、工業的に有利に製造できることを見出し、本発明を完成するに至った。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明におけるグルコピラノシドとは、グルコースの1位の−OH基が−O−Rに置換されたものであり、Rとしては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基およびこれらの構造異性体等のアルキル基、フェニル基等のアリール基等が挙げられ、これらのうち、炭素数1〜8のアルキル基が好ましく、炭素数1〜4のアルキル基が更に好ましい。
本発明におけるベンジルクロライドの使用量は、グルコピラノシド1モル当たり、通常、4〜16モルの範囲を選ぶのが好ましく、更に好ましくは、5〜8モルの範囲である。ベンジルクロライドの使用量が4モル未満では生成物の収率が低下して好ましくなく、16モルを越えると生産性が低下し、工業的製造方法としては好ましくない。
本発明における反応温度は、原料や溶媒等の使用量により異なるが、通常0℃〜80℃の温度範囲が好ましく、更に好ましくは、20℃〜40℃の温度範囲である。
本発明における反応時間は、原料や溶媒等の使用量等の反応条件により異なるが、通常、3〜12時間の範囲で選ぶのが好ましい。
本発明における(C)ソディウムハイドライドの使用量は、グルコピラノシド1モル対し、通常、4〜16モルの範囲を選ぶのが好ましく、更に好ましくは、5〜8モルの範囲である。
本発明における(A)非プロトン性極性溶媒としては、例えば、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルアセトアミド、ジメチルイミダゾリジノン等が挙げられ、これらのうち、ジメチルスルホキシドが好ましい。
本発明における(A)非プロトン性極性溶媒の使用量は、グルコピラノシド1重量部に対し、通常、4〜16重量部の範囲を選ぶのが好ましく、更に好ましくは、4〜8重量部の範囲である。
本発明における(B)脂肪族炭化水素類、脂環式炭化水素類またはアルコール類から選ばれる少なくとも一種としては、例えば、ペンタン、ヘキサン、へプタン、オクタン、ノナン、デカン、ドデカン、オクタデカン等の脂肪族炭化水素類、これらの構造異性体や石油エーテル等の混合物、シクロぺンタン、シクロヘキサン等の脂環式炭化水素類、メタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール類が挙げられ、これらの内、炭素数5〜18の脂肪族炭化水素類、炭素数5〜18の脂環式炭化水素類が好ましく、炭素数5〜18の脂肪族炭化水素類がさらに好ましく、これらの中でもヘキサン、へプタン、オクタンが特に好ましい。
本発明における(B)脂肪族炭化水素類、脂環式炭化水素類またはアルコール類から選ばれる少なくとも一種の使用量は、グルコピラノシド1重量部に対し、通常、0.1〜10重量部の範囲を選ぶのが好ましく、更に好ましくは、0.7〜3重量部の範囲である。
本発明における反応方法としては、ベンジルクロライド、(C)ソディウムハイドライドおよび(B)脂肪族炭化水素類、脂環式炭化水素類またはアルコール類から選ばれる少なくとも一種とからなる化合物との混合物にグルコピラノシドの(A)非プロトン性極性溶媒溶液を滴下する方法が反応を円滑に進行させる上で、好ましい。
本発明における反応は、窒素等の不活性ガス気流下で行うことが純度を向上させる上で、さらに好ましい。
本発明の製造方法によって、医薬用原料として有用な高純度のテトラベンジルグルコピラノシドを安全かつ、工業的に有利に製造する方法を提供することができる。
以下に本発明の方法を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。また、以下に示す%は特に断りのない限り重量%である。
300mlの硝子製反応釜にベンジルクロライド45.50g(0.36mol)、ヘプタン11.70gを加えた後、系中を窒素置換し、5℃まで冷却した後、65%ソディウムハイドライド(安定剤としてオイル分35%含む)を15.65g(0.43mol)加え、10℃以下で30分攪拌する。次いで、α−メチル−D−グルコピラノシド13.96g(0.072mol)をジメチルスルホキシド55.84gに溶解させた溶液を20℃以下で1時間かけて滴下した後、25℃で3.5時間攪拌下に反応した。この時点でHPLCにて反応がほぼ定量的に進行していることを確認した。次いで、5℃まで冷却後、メタノール10.00g(0.73mol)を15℃以下で滴下し、次に10%硫酸を加え、pH7とする。
この反応液を酢酸エチルで抽出後、濃縮することにより、粗α−メチル−2,3,4,6−テトラ−O−ベンジル−D−グルコピラノシドを黄色油状物質として得た。
これにヘプタン10.00gを加え30分攪拌、ヘプタン層を分離し、減圧濃縮したところ、純度99.5%のα−メチル−2,3,4,6−テトラ−O−ベンジル−D−グルコピラノシド36.27gを得た。(収率94%)
300mlの硝子製反応釜にベンジルクロライド45.50g(0.36mol)を加えた後、系中を窒素置換し、5℃まで冷却した後、65%ソディウムハイドライドを16.80g(0.46mol)加え、10℃以下で30分攪拌する。次いで、α−メチル−D−グルコピラノシド13.96g(0.072mol)をジメチルスルホキシド55.84g及びメタノール1.00gに溶解させた溶液を20℃以下で1時間かけて滴下した後、25℃で12時間攪拌下に反応した。この時点でHPLCにて反応がほぼ定量的に進行していることを確認した。その後、実施例1と同様の条件で後処理を行ったところ、純度99.4%のα−メチル−2,3,4,6−テトラ−O−ベンジル−D−グルコピラノシド35.92gを得た。(収率93%)
300mlの硝子製反応釜にベンジルクロライド45.50g(0.36mol)、シクロヘキサン11.70gを加えた後、系中を窒素置換し、5℃まで冷却した後、65%ソディウムハイドライドを16.80g(0.46mol)加え、10℃以下で30分攪拌する。次いで、α−メチル−D−グルコピラノシド13.96g(0.072mol)をジメチルホルムアミド55.84gに溶解させた溶液を20℃以下で1時間かけて滴下した後、25℃で12時間攪拌下に反応した。この時点でHPLCにて反応がほぼ定量的に進行していることを確認した。その後、実施例1と同様の条件で後処理を行ったところ、純度99.4%のα−メチル−2,3,4,6−テトラ−O−ベンジル−D−グルコピラノシド35.53gを得た。(収率92%)
(比較例1)
300mlの硝子製反応釜にα−メチル−D−グルコピラノシド13.96g(0.072mol)、ジメチルホルムアミド66.17g、ベンジルクロライド45.50g(0.36mol)を加えた後、系中を窒素置換し、5℃まで冷却後、10℃以下で65%ソディウムハイドライド15.65g(0.43mol)を1時間かけて仕込む。次いで、25℃まで昇温し、25℃で30時間攪拌した時点でHPLCにて反応率を確認したが、反応が50%しか進行していなかったため後処理を行わず中断した。
(比較例2)
300mlの硝子製反応釜にα−メチル−D−グルコピラノシド13.96g(0.072mol)、ジメチルホルムアミド66.17gを加えた後、系中を窒素置換し、室温で65%ソディウムハイドライド15.65g(0.43mol)を仕込む。次いで50℃まで昇温、ベンジルクロライド45.50g(0.36mol)を1.5時間かけ滴下後、さらに50℃で4時間攪拌した。この時点でHPLCにて反応がほぼ定量的に進行していることを確認した。 その後、実施例1と同様の条件で後処理を行ったところ、純度85.0%のα−メチル−2,3,4,6−テトラ−O−ベンジル−D−グルコピラノシド
32.02gを得た。(収率80%)

Claims (2)

  1. グルコピラノシドを(A)非プロトン性極性溶媒から選ばれる少なくとも一種および(B)脂肪族炭化水素類、脂環式炭化水素類またはアルコール類から選ばれる少なくとも一種からなる化合物および(C)ソディウムハイドライドの存在下にベンジルクロライドと反応させることを特徴とするテトラベンジルグルコピラノシドの製造方法。
  2. (A)非プロトン性極性溶媒がジメチルスルホキシドであり、かつ、(B)脂肪族炭化水素類、脂環式炭化水素類またはアルコール類から選ばれる少なくとも一種が、炭素数5〜18の脂肪族炭化水素類、炭素数5〜18の脂環式炭化水素類であることを特徴とする請求項1記載のテトラベンジルグルコピラノシドの製造方法。
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