JP2005178726A - ステアリングコラム装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 小さな操作力で操作レバーを操作することを可能にしたステアリングコラム装置を提供する。
【解決手段】 操作レバー7の揺動によって、セグメントギヤ33の歯とギヤアーム44のギヤ部分442の歯との噛合が外れ、チルトヘッド4はチルト可能になる。同時に、操作レバー7の揺動は、ドッグプレート73を揺動させリミットスイッチ74を押す。コントローラ741はリミットスイッチ74が押された検出信号により、電気アクチュエータ6を駆動し、出力軸61を右方に移動させ、長穴611、駆動ピン2161を介して揺動レバー216が時計方向に揺動し、第2カム218が揺動レバー216と共にクランプバー213を中心として回動する。その結果、第1ウェッジ211、第2ウェッジ212が離反し、移動コラム部材3のクランプが解除される。
【選択図】 図5
【解決手段】 操作レバー7の揺動によって、セグメントギヤ33の歯とギヤアーム44のギヤ部分442の歯との噛合が外れ、チルトヘッド4はチルト可能になる。同時に、操作レバー7の揺動は、ドッグプレート73を揺動させリミットスイッチ74を押す。コントローラ741はリミットスイッチ74が押された検出信号により、電気アクチュエータ6を駆動し、出力軸61を右方に移動させ、長穴611、駆動ピン2161を介して揺動レバー216が時計方向に揺動し、第2カム218が揺動レバー216と共にクランプバー213を中心として回動する。その結果、第1ウェッジ211、第2ウェッジ212が離反し、移動コラム部材3のクランプが解除される。
【選択図】 図5
Description
本発明はステアリングコラム装置、特にテレスコピック機構、及び、チルティング機構を備えた車両のためのステアリングコラム装置に関する。
テレスコピック機構及びチルティング機構は、それぞれ運転者の体型及び好みにあわせて最も運転しやすい位置にステアリングホィールの高さ、及び、傾斜角度を調整するための機構である。
テレスコピック機構及びチルティング機構には、ステアリングホィールの高さ、及び、傾斜角度を調整するときに操作されるクランプ/アンクランプ機構が備えられており、この調整時には、一旦、それぞれのためのクランプ/アンクランプ機構が解除され、その状態で高さ、及び、傾斜角度を調整したのち、再度クランプ状態にされる。
ステアリングホィールの高さ、及び、傾斜角度の調整は、ステアリングホィールを手で操作することによって行うため、ステアリングホィールから手を離すことなくクランプ/アンクランプ機構を操作できる方が好ましい。英国特許出願公開第2281375号明細書には、ステアリングホィールに手をかけたまま操作できる単一の操作レバーを設けたステアリングコラム装置が開示されている。
上記英国特許出願公開のステアリングコラム装置においては、テレスコピック機構及びチルティング機構のクランプ/アンクランプ機構は、バネでクランプ方向に付勢されている。また、テレスコピック機構のクランプ/アンクランプ機構は、操作レバーから離れた位置に配置されているため、操作レバーの動きは、フレキシブルチューブ内を移動可能なケーブルを介して、テレスコピック機構のクランプ/アンクランプ機構に伝達されている。
このため、テレスコピック機構及びチルティング機構のアンクランプ操作を行うためには、操作レバーをテレスコピック機構及びチルティング機構の両方のバネ力に抗して操作する必要があり、また、フレキシブルチューブ内を移動するケーブルの摩擦も有るため、操作レバーを操作するのに大きな力を必要とするという問題があった。
また、操作レバーを操作する力を小さくするためには、操作レバーの力を増幅させるレバーのレバー比を変え、操作レバーの操作量を大きくする方法が考えられるが、ステアリングコラム装置を覆うカウルの切り欠きが大きくなるため、デザイン上好ましくないという問題が生じる。
本発明は、ステアリングホィールの近傍に設けられた単一の操作レバーによって、テレスコピック機構及びチルティング機構の各クランプ/アンクランプ機構を操作できるようにしたステアリングコラム装置において、小さな操作力で操作レバーを操作することを可能にしたステアリングコラム装置を提供することを課題とする。
また、本発明は、小さな操作力で操作レバーを操作することを可能にするとともに、テレスコピック機構及びチルティング機構の各クランプ/アンクランプ機構を、各々個別に、または、同時に操作することを可能にしたステアリングコラム装置を提供することを課題とする。
上記課題は以下の手段によって解決される。すなわち、
第1番目の発明の解決手段は、車体に取り付けられた車体取付部を備えた固定コラム部材、中心軸回りに回転不能且つ中心軸方向に移動可能に上記固定コラム部材に支持された移動コラム部材、上記移動コラム部材の一端側に備えられたコラムヘッド、上記コラムヘッドにチルト可能に支持されたチルトヘッド、上記チルトヘッドに回転可能に支持され、一端にステアリングホィールを固定するためのホィールシャフト、上記移動コラム部材を上記固定コラム部材に対してクランプ/アンクランプ状態にするためのコラムクランプ、上記チルトヘッドを上記コラムヘッドに対してクランプ/アンクランプするためのチルトヘッドクランプ、上記コラムヘッドあるいはチルトヘッドのいずれか一方に揺動支軸を有する単一の操作レバーを備えたステアリングコラム装置において、上記コラムクランプ及びチルトヘッドクランプの少なくともいずれか一方のクランプ/アンクランプ動作を、上記操作レバーの揺動によって作動する電気アクチュエータで行うことを特徴とするステアリングコラム装置である。
第1番目の発明の解決手段は、車体に取り付けられた車体取付部を備えた固定コラム部材、中心軸回りに回転不能且つ中心軸方向に移動可能に上記固定コラム部材に支持された移動コラム部材、上記移動コラム部材の一端側に備えられたコラムヘッド、上記コラムヘッドにチルト可能に支持されたチルトヘッド、上記チルトヘッドに回転可能に支持され、一端にステアリングホィールを固定するためのホィールシャフト、上記移動コラム部材を上記固定コラム部材に対してクランプ/アンクランプ状態にするためのコラムクランプ、上記チルトヘッドを上記コラムヘッドに対してクランプ/アンクランプするためのチルトヘッドクランプ、上記コラムヘッドあるいはチルトヘッドのいずれか一方に揺動支軸を有する単一の操作レバーを備えたステアリングコラム装置において、上記コラムクランプ及びチルトヘッドクランプの少なくともいずれか一方のクランプ/アンクランプ動作を、上記操作レバーの揺動によって作動する電気アクチュエータで行うことを特徴とするステアリングコラム装置である。
第2番目の発明の解決手段は、第1番目の発明のステアリングコラム装置において、上記コラムクランプは上記電気アクチュエータによりクランプ/アンクランプ動作が行われ、上記チルトヘッドクランプは上記操作レバーの操作力によりクランプ/アンクランプ動作が行われることを特徴とするステアリングコラム装置である。
第3番目の発明の解決手段は、車体に取り付けられた車体取付部を備えた固定コラム部材、中心軸回りに回転不能且つ中心軸方向に移動可能に上記固定コラム部材に支持された移動コラム部材、上記移動コラム部材の一端側に備えられたコラムヘッド、上記コラムヘッドにチルト可能に支持されたチルトヘッド、上記チルトヘッドに回転可能に支持され、一端にステアリングホィールを固定するためのホィールシャフト、上記移動コラム部材を上記固定コラム部材に対してクランプ/アンクランプ状態にするためのコラムクランプ、上記チルトヘッドを上記コラムヘッドに対してクランプ/アンクランプするためのチルトヘッドクランプ、上記コラムヘッドあるいはチルトヘッドのいずれか一方に揺動支軸を有する単一の操作レバーを備えたステアリングコラム装置において、上記コラムクランプ及びチルトヘッドクランプの少なくともいずれか一方のクランプ/アンクランプ動作を、上記操作レバーに設けられたスイッチの操作によって作動する電気アクチュエータで行うことを特徴とするステアリングコラム装置である。
第4番目の発明の解決手段は、第3番目の発明のステアリングコラム装置において、上記コラムクランプは上記電気アクチュエータによりクランプ/アンクランプ動作が行われ、上記チルトヘッドクランプは上記操作レバーの操作力によりクランプ/アンクランプ動作が行われ、上記操作レバーの操作、及び、上記操作レバーに設けられたスイッチの操作が、各々個別に、または、同時に可能であることを特徴とするステアリングコラム装置である。
第5番目の発明の解決手段は、第2番目または第4番目のいずれかの発明のステアリングコラム装置において、上記電気アクチュエータは、上記操作レバーが操作されたことを検出する検出装置の検出信号、または、上記スイッチの操作により上記コラムクランプのクランプ/アンクランプ動作を行うことを特徴とするステアリングコラム装置である。
第6番目の発明の解決手段は、第1番目から第5番目までのいずれかの発明のステアリングコラム装置において、上記コラムクランプは、第1ウエッジ、第2ウエッジ、カム機構、及び、揺動レバーを備えており、上記第1ウエッジ及び第2ウエッジは、上記チルトヘッドのチルト中心軸と平行な方向に移動可能に上記固定コラム部材に支持され、上記第1ウエッジ及び第2ウエッジには、上記移動コラム部材の外周と係合するクランプ面が各々形成され、上記揺動レバーは上記電気アクチュエータにより駆動されて、上記チルト中心軸と平行な軸のまわりに揺動可能に上記固定コラム部材に支承され、上記揺動レバーの揺動によって上記カム機構が作動し、上記第1ウエッジ及び第2ウエッジはチルト中心軸に平行に互いに接近または離間可能であり、上記第1ウエッジ及び第2ウエッジの接近または離間によって、上記第1ウエッジ及び第2ウエッジのクランプ面が、上記移動コラム部材を上記固定コラム部材に対してクランプ/アンクランプすることを特徴とするステアリングコラム装置である。
第7番目の発明の解決手段は、第1番目から第6番目までのいずれかの発明のステアリ
ングコラム装置において、上記コラムクランプは、上記移動コラム部材の中心軸と平行に延びる摩擦板を有し、上記摩擦板は、その一端が上記コラムヘッドに固定され、その他端が上記固定コラム部材に対して相対移動可能であり、上記電気アクチュエータの作動により、上記摩擦板を上記固定コラム部材に対してクランプ/アンクランプすることを特徴とするステアリングコラム装置である。
ングコラム装置において、上記コラムクランプは、上記移動コラム部材の中心軸と平行に延びる摩擦板を有し、上記摩擦板は、その一端が上記コラムヘッドに固定され、その他端が上記固定コラム部材に対して相対移動可能であり、上記電気アクチュエータの作動により、上記摩擦板を上記固定コラム部材に対してクランプ/アンクランプすることを特徴とするステアリングコラム装置である。
第8番目の発明の解決手段は、第7番目の発明のステアリングコラム装置において、上記摩擦板は複数で構成されることを特徴とするステアリングコラム装置である。
第9番目の発明の解決手段は、第7番目の発明のステアリングコラム装置において、上記摩擦板は、上記移動コラム部材の中心軸を挟んで上記固定コラム部材の両側に配置されていることを特徴とするステアリングコラム装置である。
第10番目の発明の解決手段は、第7番目の発明のステアリングコラム装置において、上記摩擦板は、上記移動コラム部材の中心軸を挟んで上記固定コラム部材の両側に各々複数配置されていることを特徴とするステアリングコラム装置である。
第11番目の発明の解決手段は、車体に取り付けられた固定コラム部材、上記固定コラム部材にチルト可能に支持されたチルトヘッド、上記チルトヘッドに回転可能に支持され、一端にステアリングホィールを固定するためのホィールシャフト、及び上記チルトヘッドを上記固定コラム部材に対してクランプ/アンクランプするためのチルトヘッドクランプ、を備えたステアリング装置において、上記チルトヘッドクランプのクランプ/アンクランプ動作を電気アクチュエータで行うことを特徴とするステアリングコラム装置である。
第12番目の発明の解決手段は、車体に取り付けられた固定コラム部材、中心軸回りに回転不能且つ中心軸方向に移動可能に上記固定コラム部材に支持された移動コラム部材、上記移動コラム部材に回転可能に支持され、一端にステアリングホィールを固定するためのホィールシャフト、及び上記移動コラム部材を上記固定コラム部材に対してクランプ/アンクランプするためのコラムクランプ、を備えたステアリング装置において、上記コラムクランプのクランプ/アンクランプ動作を電気アクチュエータで行うことを特徴とするステアリングコラム装置である。
本発明のステアリングコラム装置では、コラムクランプまたはチルトクランプの少なくともどちらか一方を、電気アクチュエータで駆動するようにしているため、操作レバーを操作するのに必要な力が小さくて済む。特に、操作レバーから離れた位置に配置されるコラムクランプを電気アクチュエータで駆動するようにした場合には、操作レバーからコラムクランプに力を伝達するための長いケーブルや複雑なリンク機構が不要となり、その部分で発生していた摩擦力が無くなるため、特に小さな力で操作レバーを操作することが可能となる。
また、摩擦板を使用してコラムクランプ力を増大させるため、二次衝突による大きな荷重がステアリングコラム装置に作用しても、ステアリングホイールが動くことが無い。また、二次衝突でコラムクランプ部に滑りが生じてもよい構造の場合には、電気アクチュエータの出力が小さくて済むため、小型で安価な電気アクチュエータを採用することが可能となる。
また、電気アクチュエータを駆動するスイッチを操作レバーに設けているため、操作レバーの操作とスイッチの操作を各々個別に、または、同時に行うことが可能となる。すなわち、コラムクランプ及びチルトクランプを各々個別に、または、コラムクランプ及びチルトクランプの両方を同時に操作することができるため、運転者が必要とする調整操作を選択的に行うことができる。さらに、電気アクチュエータを駆動するスイッチを操作レバーに設けているため、ステアリングホイールに手を掛けたまま、指を伸ばしてスイッチを操作でき、ステアリングホイールの位置調整を両手操作で楽に行うことができる。
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を説明する。
第1実施形態
* 全体概要
図1は、本発明の第1実施形態にかかるステアリングコラム装置1の外観図であり、コラムクランプを電気アクチュエータで駆動するようにした実施形態である。ステアリングコラム装置1は、固定コラム部材2、移動コラム部材3、コラムヘッド31、チルトヘッド4、ホィールシャフト5、コラムクランプ21、チルトヘッドクランプ41(図2参照)、及び、操作レバー7を備えている。
第1実施形態
* 全体概要
図1は、本発明の第1実施形態にかかるステアリングコラム装置1の外観図であり、コラムクランプを電気アクチュエータで駆動するようにした実施形態である。ステアリングコラム装置1は、固定コラム部材2、移動コラム部材3、コラムヘッド31、チルトヘッド4、ホィールシャフト5、コラムクランプ21、チルトヘッドクランプ41(図2参照)、及び、操作レバー7を備えている。
固定コラム部材2には、車体取付部221、222が備えられており、この車体取付部221、222によって車体91に取り付けられる。上記固定コラム部材2には、移動コラム部材3が中心軸回りに回転不能且つ中心軸方向に移動可能に支持されている。上記移動コラム部材3の一端側にはコラムヘッド31が備えられており、このコラムヘッド31にはチルトヘッド4がチルト中心軸43を中心としてチルト可能に支持されている。このチルトヘッド4にはホィールシャフト5が回転可能に支持されており、その一端にはステアリングホィール92が固定される。
上記固定コラム部材2には、電気アクチュエータ6が固定されている。電気アクチュエータ6としては、例えば、減速機付きのモータを使用することができる。固定コラム部材2には、コラムクランプ21が備えられており、このコラムクランプ21に対して、上記電気アクチュエータ6の出力軸61(図2)が移動コラム部材3の中心軸と平行に往復移動可能であり、この出力軸61の移動によって、上記固定コラム部材2に対して上記移動コラム部材3を、クランプ/アンクランプ状態にすることができる。
また、上記コラムヘッド31には、チルトヘッドクランプ41が設けられており、上記チルトヘッド4をコラムヘッド31に対してクランプ/アンクランプする。上記チルトヘッド4には、揺動支軸によって操作レバー7が支持されており、この操作レバー7はステアリングホィール92に手をかけたまま操作可能となっている。操作レバー7の揺動は、上記チルトヘッドクランプ41に伝動され、チルトヘッド4のクランプ/アンクランプが行われる。更に、この操作レバー7の揺動は、電気的検出装置によって検出され、上記電気アクチュエータ6を駆動して、出力軸61を移動させ、この出力軸61の移動は上記コラムクランプ21に伝動され、移動コラム部材3のクランプ/アンクランプが行われる。
ホィールシャフト5の一端は、ステアリングコラム装置1内でユニバーサルジョイント931(図4)に接続され、更に、スプライン結合された一対の上中間軸941と下中間軸942(図4)、及び下側のユニバーサルジョイント932を介して、前車輪の方向を操作する機構へと接続されている。なお、図1中の点線は調整によってステアリングホィール92が取りうる位置と姿勢の幾例かを示している。
* チルトヘッドクランプ
図2は、ステアリングコラム装置1の一部を切り欠いた図1の要部拡大側面図であり、移動コラム部材3のクランプ状態を示す。図3は、ステアリングコラム装置1の一部を切り欠いた図1の要部拡大側面図であり、移動コラム部材3のアンクランプ状態を示す。図4は、ステアリングコラム装置1を図2の上から(P方向)から見たときの一部切り欠き上面図である。図5は、ステアリングコラム装置1を図2の下から(Q方向から)見たときの、下面図である。図6、図7及び図8は、それぞれ図2におけるA−A、B−B及びC−C断面図である。
図2は、ステアリングコラム装置1の一部を切り欠いた図1の要部拡大側面図であり、移動コラム部材3のクランプ状態を示す。図3は、ステアリングコラム装置1の一部を切り欠いた図1の要部拡大側面図であり、移動コラム部材3のアンクランプ状態を示す。図4は、ステアリングコラム装置1を図2の上から(P方向)から見たときの一部切り欠き上面図である。図5は、ステアリングコラム装置1を図2の下から(Q方向から)見たときの、下面図である。図6、図7及び図8は、それぞれ図2におけるA−A、B−B及びC−C断面図である。
チルトヘッドクランプ41は次のような構成を備える。コラムヘッド31には、チルト中心軸43にその中心を持つセグメントギヤ33(図2)がボルト34によって固定されており、セグメントギヤ33との間に空間を置いて背当部材341が設けられている。一方、上記空間内には、チルトヘッド4に軸441を中心として回動可能に支持されたギヤアーム44のギヤ部分442と、操作レバー7に設けられた突出部71が入り込んでいる。
上記ギヤアーム44は2本の脚からなるL字形状をなしており、一方の脚には上記ギヤ部分442が形成されている。上記ギヤアーム44の他方の脚443と上記突出部71の背部との間にはバネ711が介在し、突出部71の背部と脚443との間隔を押し広げるようなバイアスを与えている。
このバイアスによって、突出部71が左方向に押され、ギヤ部分442を背後から押すため、ギヤ部分442がセグメントギヤ33に向けて押し付けられ、それぞれの歯が相互に噛合する。なお、ギヤ部分442がセグメントギヤ33を押すとき、突出部71にかかる反力は背当部材341が受ける(図2、図7)。これにより、チルトヘッド4が固定される。チルトヘッド4は、ギヤ部分442とセグメントギヤ33が噛合可能な角度位置において段階的な位置で固定される。
操作レバー7の突出部71が図2中で右方向に動くとき、バネ711の押圧力によってギヤアーム44は図2において反時計回りに回転するため、これらの歯の噛合が外れる。したがって、チルト位置の調整時(このときテレスコ位置も調整可能である)には、操作レバー7の操作によって、突出部71が右方向に動くようになっている。
* ユニバーサルジョイント及び中間軸
図4に示されるように、上中間軸941の端部とホィールシャフト5の端部との間には、上側のユニバーサルジョイント931が構成されている。ユニバーサルジョイント931の中心はチルト中心軸43の軸線上にあるため、チルトヘッド4がチルトしてもその影響を受けないようになっている。
図4に示されるように、上中間軸941の端部とホィールシャフト5の端部との間には、上側のユニバーサルジョイント931が構成されている。ユニバーサルジョイント931の中心はチルト中心軸43の軸線上にあるため、チルトヘッド4がチルトしてもその影響を受けないようになっている。
下中間軸942は固定コラム部材2に回転自在に支持されており、下中間軸942と上中間軸941がスプライン結合しているため、移動コラム部材3は図4の左右方向に移動可能になっている。スプライン結合によって移動位置に関わらず上中間軸941の回転は下中間軸942に伝達することが可能であり、ステアリングホィール92の高さを調整しても、ステアリングホィール92の回転を下中間軸942に伝達することができる。
* 固定コラム部材と移動コラム部材
図2に示すように、移動コラム部材3の円筒部には、軸方向に沿った長穴32が形成されており、この長穴32内に固定コラム部材2に設けられたストッパ部材22が係合している。移動コラム部材3は、長穴32とストッパ部材22によって、固定コラム部材2からの抜け出しとこれに対する回転が防止されているため、固定コラム部材2内を長穴32の範囲で軸方向に移動可能となっている。
図2に示すように、移動コラム部材3の円筒部には、軸方向に沿った長穴32が形成されており、この長穴32内に固定コラム部材2に設けられたストッパ部材22が係合している。移動コラム部材3は、長穴32とストッパ部材22によって、固定コラム部材2からの抜け出しとこれに対する回転が防止されているため、固定コラム部材2内を長穴32の範囲で軸方向に移動可能となっている。
固定コラム部材2は円筒状部231(図4)を備えており、円筒状部231の内部の2箇所にはリング状の摺動案内部232、232が設けられている。移動コラム部材3の円筒部外面は、この摺動案内部232によって、移動コラム部材3の軸方向にがたつき無く移動可能になっている。コラムヘッド31の端面に設けられた緩衝ストッパ311は、調整時にコラムヘッド31が固定コラム部材2の端面に衝突したとき、金属同士の衝撃的な衝突を防止するために設けられた、ゴム、合成樹脂等でできた緩衝材である。
* 操作レバーと連動運動
次に操作レバー7の動きによって連動する各部材について説明する。操作レバー7はステアリングコラム装置1の下側にあり、図4、図6には、この操作レバー7、この揺動の中心となるレバー中心軸72、操作レバー7の先端に一体的に形成されたL字形のドッグプレート73、及び、このドッグプレート73によって押されるリミットスイッチ74が部分的に見えている。これを下から見たときの図5には、操作レバー7の全体、及び、高さ及び傾き調整するために操作レバー7が操作されたとき(つまり、操作レバー7の操作端701がステアリングホィール92に向けて引きつけられたとき)の状態が実線で示されている(点線は非操作時)。
次に操作レバー7の動きによって連動する各部材について説明する。操作レバー7はステアリングコラム装置1の下側にあり、図4、図6には、この操作レバー7、この揺動の中心となるレバー中心軸72、操作レバー7の先端に一体的に形成されたL字形のドッグプレート73、及び、このドッグプレート73によって押されるリミットスイッチ74が部分的に見えている。これを下から見たときの図5には、操作レバー7の全体、及び、高さ及び傾き調整するために操作レバー7が操作されたとき(つまり、操作レバー7の操作端701がステアリングホィール92に向けて引きつけられたとき)の状態が実線で示されている(点線は非操作時)。
高さ及び傾き調整するために、操作レバー7の操作端701がステアリングホィール92に向けて実線で示す位置に引きつけられると、操作レバー7に固定されたドッグプレート73の先端がリミットスイッチ74を押し込み、チルトヘッド4のアンクランプ動作が行われたことが検出され、この検出信号がコントローラ741に伝達される。コントローラ741は、この検出信号によって、コラムクランプ21を駆動する電気アクチュエータ6を作動させる。
* コラムクランプ
コラムクランプ21の構成を図2、図3、図5、及び、図8を用いて説明する。図2は、既述のようにコラムクランプ21のクランプ状態、図3はコラムクランプ21のアンクランプ状態、図8は、図2におけるC−C断面図である。コラムクランプ21は、固定コラム部材2に設けられており、第1ウェッジ211、第2ウェッジ212、クランプバー213、及び、反力部材2141、ナット2142、スラスト軸受け2143、揺動レバー216を備えている。
コラムクランプ21の構成を図2、図3、図5、及び、図8を用いて説明する。図2は、既述のようにコラムクランプ21のクランプ状態、図3はコラムクランプ21のアンクランプ状態、図8は、図2におけるC−C断面図である。コラムクランプ21は、固定コラム部材2に設けられており、第1ウェッジ211、第2ウェッジ212、クランプバー213、及び、反力部材2141、ナット2142、スラスト軸受け2143、揺動レバー216を備えている。
固定コラム部材2には横方向からウェッジ穴215があけられており、このウェッジ穴215の一部は固定コラム部材2の空洞に開口している。第1ウェッジ211、及び、第2ウェッジ212は、それぞれが傾斜面2111、2112を備えており、この傾斜面2111、2112の側を向かい合わせるようにウェッジ穴215内に納められている。2つのウェッジの傾斜面2111、2112は、移動コラム部材3の円筒部外周と向き合うことになる。
第1ウェッジ211、及び、第2ウェッジ212には、それぞれクランプバー穴2113、2114があけられており、この穴にクランプバー213が貫通している。クランプバー213の右端には、クランプバー穴2113よりも外径の大きな反力部材2141が固定されている。クランプバー213の左端の雄ねじ2131には、ナット2142がねじ込まれ、クランプバー213に回動可能に外嵌する揺動レバー216を、スラスト軸受け2143を介して締め付けている。
第1ウェッジ211の左端面には一体的に第1カム217が形成され、揺動レバー216の右端面に固定された第2カム218と対面している。第1カム217には、複数の山2171と複数の谷2172が、クランプバー213の中心軸回りに形成され、第2カム218には、第1カム217の山2171、谷2172と同じピッチで、山2181と谷2182が形成されている。また、揺動レバー216の上端に突出形成された円柱状の駆動ピン2161が、出力軸61先端に形成された長穴611に嵌合している。長穴611は、出力軸61が移動して揺動レバー216が揺動した時に、駆動ピン2161との関係位置がずれる量を吸収するためのものである。
クランプ時には、第2カム218の山2181の平坦面が第1カム217の山2171の平坦面に乗り上げる。アンクランプ時には、第2カム218の山2181が第1カム217の谷2172に係合し、第2カム218の谷2182が第1カム217の山2171と係合する。図8に示す第1カム217と第2カム218の係合状態は、アンクランプ状態からクランプ状態に移行する途中の状態を示す。この構成により、図2に示すように、電気アクチュエータ6の出力軸61が左端に移動した状態では、第2カム218の山2181の平坦面が、第1カム217の山2171の平坦面に乗り上げる。
このとき、ナット2142がスラスト軸受け2143を介して左方に引っ張られる結果、クランプバー213が左方に引っ張られ、更に反力部材2141が第1ウェッジ211を左方に押すことになる。一方、第2ウェッジ212は、第2カム218の山2181の平坦面が第1カム217の山2171の平坦面に乗り上げるため、右方に押される。
この結果2つのウェッジ211、212が相互に接近するため、それぞれの傾斜面2111、2112が移動コラム部材3の円筒部外周を押圧することになり、移動コラム部材3が固定コラム部材2に対してクランプされる。なお、第2カム218の山2181の平坦面が第1カム217の山2171の平坦面に乗り上げているため、クランプ状態が緩むことは無い。また、第1ウェッジ211、及び、第2ウェッジ212は一体となってわずかながら左右に移動可能なため、一方のウェッジのみが移動コラム部材3を強く押圧するようなアンバランスは生じない。
図3に示すように、電気アクチュエータ6の出力軸61が右側に移動すると、第2カム218の山2181が第1カム217の谷2172に、第2カム218の谷2182が第1カム217の山2171と係合するため、上とは逆の動きによって第1ウェッジ211、及び、第2ウェッジ212が離反し、移動コラム部材3のクランプが解除される。
* ステアリングホィールの調整操作
以下、ステアリングホィール92の高さ、及び、傾斜角度を調整するときの操作と各部材の動作について説明する。通常の運転操作を行っている状態では、チルトクランプ41及びコラムクランプ21は、図2に示すクランプ状態になっている。運転者はステアリングホィール92に手(親指)を掛けたまま、例えば人差し指から小指までを伸ばして操作レバー7を手前に引く(図4)。これにより操作レバー7は、図5(図5は下から見た図であるため左右逆転している。)に示すようにレバー中心軸72を中心として揺動する。
以下、ステアリングホィール92の高さ、及び、傾斜角度を調整するときの操作と各部材の動作について説明する。通常の運転操作を行っている状態では、チルトクランプ41及びコラムクランプ21は、図2に示すクランプ状態になっている。運転者はステアリングホィール92に手(親指)を掛けたまま、例えば人差し指から小指までを伸ばして操作レバー7を手前に引く(図4)。これにより操作レバー7は、図5(図5は下から見た図であるため左右逆転している。)に示すようにレバー中心軸72を中心として揺動する。
操作レバー7の揺動によって、突出部71が図2における右側に移動し、ギヤアーム44が反時計方向に回動する。ギヤアーム44の回動によって、セグメントギヤ33の歯とギヤアーム44のギヤ部分442の歯との噛合が外れ、チルトヘッド4はチルト可能になる。
同時に、操作レバー7の揺動は、ドッグプレート73を揺動させる(図5)。この揺動によって、ドッグプレート73はリミットスイッチ74を図面上方向に押す。コントローラ741はリミットスイッチ74が押された検出信号により、電気アクチュエータ6を作動して、出力軸61を図3に示すように右方に移動させる。出力軸61が右方に移動すると、長穴611、駆動ピン2161を介して揺動レバー216が時計方向に揺動し、第2カム218が揺動レバー216と共にクランプバー213を中心として回動する。
その結果、第1カム217の山2171が第2カム218の谷2182に、第1カム217の谷2172が第2カム218の山2181と係合するため、第1ウェッジ211、及び、第2ウェッジ212が離反し、移動コラム部材3のクランプが解除される。
こうして、チルトヘッド4はチルト可能に、コラムヘッド31は高さ方向に移動可能になるので、運転者はステアリングホィール92及び操作レバー7から手を離すことなくステアリングホィール92の高さ位置とチルト位置を調整することができる。なお、チルトヘッドクランプ41が解除されたとき、チルトヘッド4には、その重量によりあたかも人が首をうなだれるときのような下向きの力が働く。このため、カウンターバランス用の強めのバネ45(図5)が設けられており、このような力を相殺し、あるいは、さらには運転者の乗降を容易にするためステアリングホィール92を最も上側の傾斜位置に維持するような力をチルトヘッド4に与える。
調整が終わり、操作レバー7に掛けた指を離すと、付勢バネ711の力によって、操作レバー7はもとの位置(図4の実線の位置)に戻る。操作レバー7が元の位置に戻ると、上と逆の動作により、チルトヘッド4とコラムヘッド31(移動コラム部材3)がともにクランプされる。付勢バネ711は、上記操作レバー7が操作されないとき、この操作レバー7をステアリングホィール92から離れた位置に、また、チルトヘッドクランプ41をクランプ位置に維持するための力を付与している。
上記第1実施形態では、操作レバー7はチルトヘッド4に揺動可能に支承されているが、コラムヘッド31に揺動可能に支承してもよい。また、第1実施形態では、コラムクランプ21を電気アクチュエータ6で駆動しているが、チルトヘッドクランプ41を電気アクチュエータ6で駆動するようにしてもよい。また、コラムクランプ21及びチルトヘッドクランプ41の両方を電気アクチュエータ6で駆動してもよい。
第1実施形態によれば、コラムクランプまたはチルトクランプの少なくともどちらか一方を、電気アクチュエータで駆動するようにしているため、操作レバーを操作するのに必要な力が小さくて済む。特に、操作レバーから離れた位置に配置されるコラムクランプを電気アクチュエータで駆動するようにした場合には、操作レバーからコラムクランプまでの長い経路のケーブルやリンク機構が不要となるため、その部分で派生していた摩擦力が無くなるため、特に小さな力で操作レバーを操作することが可能となる。
第2実施形態
第2実施形態のステアリングコラム装置は、全体としては第1実施形態とほぼ同様な構造を備えているため、重複する説明を省略する。また、符号はこれらの説明におけると実質的に同様である。第2実施形態のステアリングコラム装置は、第1実施形態のコラムクランプ21にコラムクランプ力を増大させる摩擦板を追加した点に特徴がある。
第2実施形態のステアリングコラム装置は、全体としては第1実施形態とほぼ同様な構造を備えているため、重複する説明を省略する。また、符号はこれらの説明におけると実質的に同様である。第2実施形態のステアリングコラム装置は、第1実施形態のコラムクランプ21にコラムクランプ力を増大させる摩擦板を追加した点に特徴がある。
図9は第1実施形態の図2に対応する第2実施形態の要部拡大側面図、図10は第1実施形態の図5に対応する第2実施形態であって、図9のQ方向から見た下面図である。
* コラムクランプ
摩擦板を追加したコラムクランプ21の構成を図9、図10を用いて説明する。コラムヘッド31の側面には、左側面に突起312、右側面に突起313が形成され、薄い長方形の摩擦板219、219を2枚重ねにし、その右端が、この突起312、313に各々固定されている。摩擦板219、219は、移動コラム部材3の中心軸に平行に延び、その左側には、クランプバー213の直径よりも若干幅(図9の上下方向の寸法)が広く、移動コラム部材3の移動量と同じ長さ(図9の左右方向の寸法)の長溝2191が形成されている。
摩擦板を追加したコラムクランプ21の構成を図9、図10を用いて説明する。コラムヘッド31の側面には、左側面に突起312、右側面に突起313が形成され、薄い長方形の摩擦板219、219を2枚重ねにし、その右端が、この突起312、313に各々固定されている。摩擦板219、219は、移動コラム部材3の中心軸に平行に延び、その左側には、クランプバー213の直径よりも若干幅(図9の上下方向の寸法)が広く、移動コラム部材3の移動量と同じ長さ(図9の左右方向の寸法)の長溝2191が形成されている。
左側面の突起312に固定された摩擦板219、219は、摩擦板219、219の間に丸ワッシャー2192を挟み、摩擦板219、219の長溝2191、2191と丸ワッシャー2192の中心に明けられた丸穴にクランプバー213を挿通し、摩擦板219、219の左側を第2ウエッジ212と第1カム217との間で挟み込んでいる。第1カム217は、第1実施形態とは異なり、第2ウエッジ212とは別体の部品であり、クランプバー213に対して相対回転が不可に、かつクランプバー213に対してその軸方向に移動可能に挿通されている。
右側面の突起313に固定された摩擦板219、219は、摩擦板219、219の間に丸ワッシャー2192を挟み、摩擦板219、219の長溝2191、2191と丸ワッシャー2192の中心に明けられた丸穴にクランプバー213を挿通し、第1ウエッジ211と反力部材2141との間で挟み込んでいる。
摩擦板219、219に形成された長溝2191、2191は、ステアリングホィール92の高さ調整時に、摩擦板219、219がコラムヘッド31と共に移動した時、摩擦板219、219と固定コラム部材2との間の相対移動を可能にして、ステアリングホィール92の高さ調整を可能にしている。
* ステアリングホィールの調整操作
以下、第2実施形態のステアリングコラム装置1のステアリングホィール92の高さ、及び、傾斜角度を調整するときの操作と各部材の動作について説明する。通常の運転操作を行っている状態では、チルトクランプ41及びコラムクランプ21は、図9に示すクランプ状態になっている。運転者はステアリングホィール92に手(親指)を掛けたまま、例えば人差し指から小指までを伸ばして操作レバー7を手前に引く。これにより操作レバー7は、図10に示すようにレバー中心軸72を中心として実線で示す位置へ揺動する。
以下、第2実施形態のステアリングコラム装置1のステアリングホィール92の高さ、及び、傾斜角度を調整するときの操作と各部材の動作について説明する。通常の運転操作を行っている状態では、チルトクランプ41及びコラムクランプ21は、図9に示すクランプ状態になっている。運転者はステアリングホィール92に手(親指)を掛けたまま、例えば人差し指から小指までを伸ばして操作レバー7を手前に引く。これにより操作レバー7は、図10に示すようにレバー中心軸72を中心として実線で示す位置へ揺動する。
操作レバー7の揺動によって、突出部71が図9における右側に移動し、ギヤアーム44が反時計方向に回動する。ギヤアーム44の回動によって、セグメントギヤ33の歯とギヤアーム44のギヤ部分442の歯との噛合が外れ、チルトヘッド4はチルト可能になる。
同時に、操作レバー7の揺動は、ドッグプレート73を揺動させる(図10)。この揺動によって、ドッグプレート73はリミットスイッチ74を図面上方向に押す。コントローラ741はリミットスイッチ74が押されたことを検知し、電気アクチュエータ6を作動して、出力軸61を図9の右方に移動させる。出力軸61が右方に移動すると、長穴611、駆動ピン2161を介して揺動レバー216が時計方向に揺動し、第2カム218が揺動レバー216と共にクランプバー213を中心として回動する。
その結果、第1カム217の山2171が第2カム218の谷2182に、第1カム217の谷2172が第2カム218の山2181と係合するため、第1ウェッジ211、及び、第2ウェッジ212が離反し、同時に、両側面の摩擦板219、219の締め付けが解除されるため、移動コラム部材3のクランプが解除される。
こうして、チルトヘッド4はチルト可能に、コラムヘッド31は高さ方向に移動可能になるので、運転者はステアリングホィール92及び操作レバー7から手を離すことなくステアリングホィール92の高さ位置とチルト位置を調整することができる。コラムヘッド31の高さ調整時、摩擦板219、219は、コラムヘッド31と共に移動コラム部材3の軸方向に平行に移動し、長溝2191はクランプバー213に沿って移動する。
調整が終わり、操作レバー7に掛けた指を離すと、付勢バネ711の力によって、操作レバー7はもとの位置(図10の二点鎖線の位置)に戻る。操作レバー7が元の位置に戻ると、上と逆の動作により、第1ウエッジ211、第2ウエッジ212が移動コラム部材3を締め付け、突出部71がギヤ部分442をセグメントギヤ33に押し付けるため、チルトヘッド4とコラムヘッド31(移動コラム部材3)がともにクランプされる。
また、摩擦板219、219は、左側面側は第1カム217と第2ウエッジ212によって締め付けられ、右側面側は反力部材2141と第1ウエッジ211によって締め付けられるため、一枚の摩擦板219に関して裏表の2面が摩擦面として機能し、左右合計4枚で合計8面が摩擦面として機能するため、コラムクランプ力が第1実施形態に比較して格段に増大する。
以上説明した第2実施形態では、第1実施形態の効果に加え、コラムクランプ力が増大するため、二次衝突による大きな荷重がステアリングコラム装置に作用しても、ステアリングホイールが動くことが無い。また、二次衝突でコラムクランプ部に滑りが生じてもよい構造の場合には、電気アクチュエータの出力が小さいもので済むため、小型で安価な電気アクチュエータを採用することが可能となる。
上記した第1実施形態及び第2実施形態では、電動アクチュエータに回転形の電動モータを使用しているが、ソレノイドのような直線駆動形のアクチュエータを使用することも可能である。また、電気的検出装置の配置箇所は実施例で示した箇所以外に、操作レバーの周辺の任意の箇所に配置することができる。コラムクランプの動作は、電気的検出装置による検出と同時、または、検出からある程度タイミングをずらすことも可能である。チルトヘッドクランプとコラムヘッドクランプのクランプ/アンクランプは、異なる方向、例えば直角方向に操作するようにしてもよい。
第3実施形態
第3実施形態のステアリングコラム装置1は、全体としては第1実施形態とほぼ同様な構造を備えているため、重複する説明を省略する。また、符号はこれらの説明におけると実質的に同様である。第3実施形態のステアリングコラム装置1は、電気アクチュエータ6を駆動するスイッチを操作レバー7に設けた点に特徴がある。
第3実施形態のステアリングコラム装置1は、全体としては第1実施形態とほぼ同様な構造を備えているため、重複する説明を省略する。また、符号はこれらの説明におけると実質的に同様である。第3実施形態のステアリングコラム装置1は、電気アクチュエータ6を駆動するスイッチを操作レバー7に設けた点に特徴がある。
図11は第3実施形態のステアリングコラム装置1の一部切り欠き上面図であり、第1実施形態の図4に対応する。図12は第3実施形態のステアリングコラム装置1の下面図であり、第1実施形態の図5に対応する。図13は第3実施形態のA−A断面図であり、第1実施形態の図6に対応する。
* 操作レバーと電気アクチュエータ駆動用スイッチ
電気アクチュエータ6を駆動するスイッチを設けた操作レバー7の構成を、図11から図13を用いて説明する。上記した第1実施形態では、操作レバー7がステアリングホィール92に向けて引きつけられると、操作レバー7のドッグプレート73がリミットスイッチ74を押し込み、この検出信号によって、コラムクランプ21を駆動する電気アクチュエータ6を作動させている。第3実施形態では、第1実施形態のドッグプレート73、リミットスイッチ74に換えて、操作レバー7に電気アクチュエータ6を駆動するためのスイッチを設けている。
電気アクチュエータ6を駆動するスイッチを設けた操作レバー7の構成を、図11から図13を用いて説明する。上記した第1実施形態では、操作レバー7がステアリングホィール92に向けて引きつけられると、操作レバー7のドッグプレート73がリミットスイッチ74を押し込み、この検出信号によって、コラムクランプ21を駆動する電気アクチュエータ6を作動させている。第3実施形態では、第1実施形態のドッグプレート73、リミットスイッチ74に換えて、操作レバー7に電気アクチュエータ6を駆動するためのスイッチを設けている。
すなわち、操作レバー7の操作端701にスイッチ75が設けられている。スイッチ75は、例えば、指で押された時に接点が閉じ、指を離した時に接点が開く押し釦スイッチである。図11に、操作レバー7が操作されたとき(つまり、操作レバー7の操作端701がステアリングホィール92に向けて引きつけられたとき)の状態が二点鎖線で示されている(実線は非操作時)。
スイッチ75が指で押されると、スイッチ75の図示しない接点が閉じ、図12のコントローラ741が、コラムクランプ21を駆動する電気アクチュエータ6を作動させる。スイッチ75は、操作レバー7の操作端701に設けられているので、ステアリングホィール92に手(親指)を掛けたまま、例えば人差し指から小指までを伸ばして操作レバー7を握り、スイッチ75を例えば人差し指または中指で押しながら、操作レバー7をステアリングホィール92に向けて引きつければ、チルトクランプ41及びコラムクランプ21を同時にアンクランプ状態にすることができる。
スイッチ75を押さずに、操作レバー7をステアリングホィール92に向けて引きつければ、チルトクランプ41だけをアンクランプ状態にすることができる。また、操作レバー7をステアリングホィール92に向けて引きつける操作は行わずに、スイッチ75だけを指で押せば、コラムクランプ21だけをアンクランプ状態にすることができる。上記以外の第3実施形態のステアリングコラム装置1の構造は、第1実施形態のステアリングコラム装置1と同一であり、第1実施形態の図2、図3、図7、図8を、第3実施形態の説明に流用する。
* ステアリングホィールの調整操作
以下、第3実施形態のステアリングコラム装置1のステアリングホィール92の高さと傾斜角度を、個別にまたは同時に調整するときの、操作と各部材の動作について説明する。通常の運転操作を行っている状態では、チルトクランプ41及びコラムクランプ21は、図2に示すクランプ状態になっている。
以下、第3実施形態のステアリングコラム装置1のステアリングホィール92の高さと傾斜角度を、個別にまたは同時に調整するときの、操作と各部材の動作について説明する。通常の運転操作を行っている状態では、チルトクランプ41及びコラムクランプ21は、図2に示すクランプ状態になっている。
ステアリングホィール92の高さ位置とチルト位置の両方を同時に調整したい場合には、運転者はステアリングホィール92に手(親指)を掛けたまま、例えば人差し指から小指までを伸ばし、操作端701のスイッチ75を例えば人差し指で手前に押しながら、操作レバー7を手前に引く(図11に示す操作レバー7の二点鎖線位置)。これにより操作レバー7は、レバー中心軸72を中心として揺動する。
操作レバー7の揺動によって、突出部71が図2における右側に移動し、ギヤアーム44が反時計方向に回動する。ギヤアーム44の回動によって、セグメントギヤ33の歯とギヤアーム44のギヤ部分442の歯との噛合が外れ、チルトヘッド4はチルト可能になる。
スイッチ75が押されているため、スイッチ75の図示しない接点が閉じ、コントローラ741は電気アクチュエータ6を作動して、出力軸61を図3に示すように右方に移動させる。出力軸61が右方に移動すると、長穴611、駆動ピン2161を介して揺動レバー216が時計方向に揺動し、第2カム218が揺動レバー216と共にクランプバー213を中心として回動する。
その結果、第1カム217の山2171が第2カム218の谷2182に、第1カム217の谷2172が第2カム218の山2181と係合するため、第1ウェッジ211、及び、第2ウェッジ212が離反し、移動コラム部材3のクランプが解除される。
こうして、チルトヘッド4はチルト可能に、コラムヘッド31は高さ方向に移動可能になるので、運転者はステアリングホィール92及び操作レバー7から手を離すことなくステアリングホィール92の高さ位置とチルト位置を同時に調整することができる。
調整が終わり、操作レバー7に掛けた指を離すと、付勢バネ711の力によって、操作レバー7はもとの位置(図11の実線の位置)に戻り、同時にスイッチ75から指が離れるため、スイッチ75の図示しない接点が開く。操作レバー7が元の位置に戻ると、上と逆の動作により、チルトヘッド4とコラムヘッド31(移動コラム部材3)がともにクランプされる。付勢バネ711は、上記操作レバー7が操作されないとき、この操作レバー7をステアリングホィール92から離れた位置に、また、チルトヘッドクランプ41をクランプ位置に維持するための力を付与している。
ステアリングホィール92のチルト位置だけを調整したい場合、または乗り降りの際には、運転者はステアリングホィール92に手(親指)を掛けたまま、例えば人差し指から小指までを伸ばし、スイッチ75は押さずに、操作レバー7を手前に引く(図11に示す操作レバー7の二点鎖線位置)。これにより操作レバー7は、レバー中心軸72を中心として揺動し、操作レバー7の揺動によって、セグメントギヤ33の歯とギヤアーム44のギヤ部分442の歯との噛合が外れ、チルトヘッド4はチルト可能になる。従って、運転者はステアリングホィール92及び操作レバー7から手を離すことなく、ステアリングホィール92のチルト位置だけを調整、または、ステアリングホィール92を上方に大きく跳ね上げることができる。
ステアリングホィール92の高さ位置だけを調整したい場合には、運転者はステアリングホィール92に手(親指)を掛けたまま、例えば人差し指から小指までを伸ばして、操作端701のスイッチ75を人差し指で押す操作だけを行う。スイッチ75が押されるため、スイッチ75の図示しない接点が閉じ、コントローラ741は電気アクチュエータ6を作動して、移動コラム部材3のクランプが解除され、コラムヘッド31は高さ方向に移動可能になる。従って、運転者はステアリングホィール92及び操作レバー7から手を離すことなく、ステアリングホィール92の高さ位置だけを調整することができる。
以上説明した第3実施形態では、第1実施形態の効果に加え、コラムクランプ及びチルトクランプを各々個別に、または、コラムクランプ及びチルトクランプの両方を同時に操作することができるため、運転者が必要とする調整操作を選択的に行うことができる。特にチルト位置調整は、体格に合わせた運転操作時のステアリングホイールの位置調整という目的以外に、運転者の乗り降りの際に、ステアリングホイールを上方に大きく跳ね上げ、乗り降りのスペースを大きくする目的で使用する頻度が高い。第3実施形態では、コラムクランプ及びチルトクランプを各々個別に操作できるため、乗り降りの際にコラムクランプまで解除されてしまい、ステアリングホイールの高さ位置がずれてしまう不具合が解消される。
さらに、電気アクチュエータを駆動するスイッチを操作レバーに設けているため、スイッチの位置が運転者にわかりやすく、ステアリングホイールに手を掛けたまま、指を伸ばしてスイッチを操作でき、ステアリングホイールの位置調整を両手操作で楽に行うことができる。
上記した第3実施形態では、操作レバー7はチルトヘッド4に揺動可能に支承されているが、コラムヘッド31に揺動可能に支承してもよい。また、第3実施形態では、コラムクランプ21を電気アクチュエータ6で駆動しているが、チルトヘッドクランプ41を電気アクチュエータ6で駆動するようにしてもよい。
また、上記した第3実施形態では、電動アクチュエータに回転形の電動モータを使用しているが、ソレノイドのような直線駆動形のアクチュエータを使用することも可能である。また、スイッチの配置箇所は実施例で示した操作レバーの操作端以外に、操作レバーの任意の箇所に配置することができる。コラムクランプの動作は、スイッチが押されて接点が閉じた時と同時、または、接点が閉じた時からある程度タイミングをずらすことも可能である。チルトヘッドクランプとコラムヘッドクランプのクランプ/アンクランプは、異なる方向、例えば直角方向に操作するようにしてもよい。
1 ステアリングコラム装置
2 固定コラム部材
21 コラムクランプ
211 第1ウェッジ
2111、2112 傾斜面
2113、2114 クランプバー穴
212 第2ウェッジ
213 クランプバー
2131 雄ねじ
2141 反力部材
2142 ナット
2143 スラスト軸受
215 ウェッジ穴
216 揺動レバー
2161 駆動ピン
217 第1カム
2171 山
2172 谷
218 第2カム
2181 山
2182 谷
219 摩擦板
2191 長溝
2192 丸ワッシャー
22 ストッパ部材
221、222 車体取付部
231 円筒状部
232 摺動案内部
3 移動コラム部材
31 コラムヘッド
311 緩衝ストッパ
312、313 突起
32 長穴
33 セグメントギヤ
34 ボルト
341 背当部材
4 チルトヘッド
41 チルトヘッドクランプ
43 チルト中心軸
44 ギヤアーム
441 軸
442 ギヤ部分
443 脚
45 バネ
5 ホイールシャフト
6 電気アクチュエータ
61 出力軸
611 長穴
7 操作レバー
701 操作端
71 突出部
711 バネ
72 レバー中心軸
73 ドッグプレート
74 リミットスイッチ
741 コントローラ
75 スイッチ
91 車体
92 ステアリングホィール
931、932 ユニバーサルジョイント
941 上中間軸
942 下中間軸
2 固定コラム部材
21 コラムクランプ
211 第1ウェッジ
2111、2112 傾斜面
2113、2114 クランプバー穴
212 第2ウェッジ
213 クランプバー
2131 雄ねじ
2141 反力部材
2142 ナット
2143 スラスト軸受
215 ウェッジ穴
216 揺動レバー
2161 駆動ピン
217 第1カム
2171 山
2172 谷
218 第2カム
2181 山
2182 谷
219 摩擦板
2191 長溝
2192 丸ワッシャー
22 ストッパ部材
221、222 車体取付部
231 円筒状部
232 摺動案内部
3 移動コラム部材
31 コラムヘッド
311 緩衝ストッパ
312、313 突起
32 長穴
33 セグメントギヤ
34 ボルト
341 背当部材
4 チルトヘッド
41 チルトヘッドクランプ
43 チルト中心軸
44 ギヤアーム
441 軸
442 ギヤ部分
443 脚
45 バネ
5 ホイールシャフト
6 電気アクチュエータ
61 出力軸
611 長穴
7 操作レバー
701 操作端
71 突出部
711 バネ
72 レバー中心軸
73 ドッグプレート
74 リミットスイッチ
741 コントローラ
75 スイッチ
91 車体
92 ステアリングホィール
931、932 ユニバーサルジョイント
941 上中間軸
942 下中間軸
Claims (12)
- 車体に取り付けられた車体取付部を備えた固定コラム部材、
中心軸回りに回転不能且つ中心軸方向に移動可能に上記固定コラム部材に支持された移動コラム部材、
上記移動コラム部材の一端側に備えられたコラムヘッド、
上記コラムヘッドにチルト可能に支持されたチルトヘッド、
上記チルトヘッドに回転可能に支持され、一端にステアリングホィールを固定するためのホィールシャフト、
上記移動コラム部材を上記固定コラム部材に対してクランプ/アンクランプ状態にするためのコラムクランプ、
上記チルトヘッドを上記コラムヘッドに対してクランプ/アンクランプするためのチルトヘッドクランプ、
上記コラムヘッドあるいはチルトヘッドのいずれか一方に揺動支軸を有する単一の操作レバー
を備えたステアリングコラム装置において、
上記コラムクランプ及びチルトヘッドクランプの少なくともいずれか一方のクランプ/アンクランプ動作を、上記操作レバーの揺動によって作動する電気アクチュエータで行うこと
を特徴とするステアリングコラム装置。 - 請求項1に記載されたステアリングコラム装置において、
上記コラムクランプは上記電気アクチュエータによりクランプ/アンクランプ動作が行われ、
上記チルトヘッドクランプは上記操作レバーの操作力によりクランプ/アンクランプ動作が行われること
を特徴とするステアリングコラム装置。 - 車体に取り付けられた車体取付部を備えた固定コラム部材、
中心軸回りに回転不能且つ中心軸方向に移動可能に上記固定コラム部材に支持された移動コラム部材、
上記移動コラム部材の一端側に備えられたコラムヘッド、
上記コラムヘッドにチルト可能に支持されたチルトヘッド、
上記チルトヘッドに回転可能に支持され、一端にステアリングホィールを固定するためのホィールシャフト、
上記移動コラム部材を上記固定コラム部材に対してクランプ/アンクランプ状態にするためのコラムクランプ、
上記チルトヘッドを上記コラムヘッドに対してクランプ/アンクランプするためのチルトヘッドクランプ、
上記コラムヘッドあるいはチルトヘッドのいずれか一方に揺動支軸を有する単一の操作レバー
を備えたステアリングコラム装置において、
上記コラムクランプ及びチルトヘッドクランプの少なくともいずれか一方のクランプ/アンクランプ動作を、上記操作レバーに設けられたスイッチの操作によって作動する電気アクチュエータで行うこと
を特徴とするステアリングコラム装置。 - 請求項3に記載されたステアリングコラム装置において、
上記コラムクランプは上記電気アクチュエータによりクランプ/アンクランプ動作が行われ、
上記チルトヘッドクランプは上記操作レバーの操作力によりクランプ/アンクランプ動作が行われ、
上記操作レバーの操作、及び、上記操作レバーに設けられたスイッチの操作が、各々個別に、または、同時に可能であること
を特徴とするステアリングコラム装置。 - 請求項2または請求項4のいずれかに記載されたステアリングコラム装置において、
上記電気アクチュエータは、
上記操作レバーが操作されたことを検出する検出装置の検出信号、または、上記スイッチの操作により上記コラムクランプのクランプ/アンクランプ動作を行うこと
を特徴とするステアリングコラム装置。 - 請求項1から請求項5までのいずれかに記載されたステアリングコラム装置において、
上記コラムクランプは、
第1ウエッジ、第2ウエッジ、カム機構、及び、揺動レバーを備えており、
上記第1ウエッジ及び第2ウエッジは、上記チルトヘッドのチルト中心軸と平行な方向に移動可能に上記固定コラム部材に支持され、
上記第1ウエッジ及び第2ウエッジには、上記移動コラム部材の外周と係合するクランプ面が各々形成され、
上記揺動レバーは上記電気アクチュエータにより駆動されて、上記チルト中心軸と平行な軸のまわりに揺動可能に上記固定コラム部材に支承され、
上記揺動レバーの揺動によって上記カム機構が作動し、上記第1ウエッジ及び第2ウエッジはチルト中心軸に平行に互いに接近または離間可能であり、
上記第1ウエッジ及び第2ウエッジの接近または離間によって、上記第1ウエッジ及び第2ウエッジのクランプ面が、上記移動コラム部材を上記固定コラム部材に対してクランプ/アンクランプすること
を特徴とするステアリングコラム装置。 - 請求項1から請求項6までのいずれかに記載されたステアリングコラム装置において、
上記コラムクランプは、
上記移動コラム部材の中心軸と平行に延びる摩擦板を有し、
上記摩擦板は、その一端が上記コラムヘッドに固定され、その他端が上記固定コラム部材に対して相対移動可能であり、
上記電気アクチュエータの作動により、上記摩擦板を上記固定コラム部材に対してクランプ/アンクランプすること
を特徴とするステアリングコラム装置。 - 請求項7に記載されたステアリングコラム装置において、
上記摩擦板は複数で構成されること
を特徴とするステアリングコラム装置。 - 請求項7に記載されたステアリングコラム装置において、
上記摩擦板は、上記移動コラム部材の中心軸を挟んで上記固定コラム部材の両側に配置されていること
を特徴とするステアリングコラム装置。 - 請求項7に記載されたステアリングコラム装置において、
上記摩擦板は、上記移動コラム部材の中心軸を挟んで上記固定コラム部材の両側に各々複数配置されていること
を特徴とするステアリングコラム装置。 - 車体に取り付けられた固定コラム部材、
上記固定コラム部材にチルト可能に支持されたチルトヘッド、
上記チルトヘッドに回転可能に支持され、一端にステアリングホィールを固定するためのホィールシャフト、及び
上記チルトヘッドを上記固定コラム部材に対してクランプ/アンクランプするためのチルトヘッドクランプ、
を備えたステアリング装置において、
上記チルトヘッドクランプのクランプ/アンクランプ動作を電気アクチュエータで行うこと
を特徴とするステアリングコラム装置。 - 車体に取り付けられた固定コラム部材、
中心軸回りに回転不能且つ中心軸方向に移動可能に上記固定コラム部材に支持された移動コラム部材、
上記移動コラム部材に回転可能に支持され、一端にステアリングホィールを固定するためのホィールシャフト、及び
上記移動コラム部材を上記固定コラム部材に対してクランプ/アンクランプするためのコラムクランプ、
を備えたステアリング装置において、
上記コラムクランプのクランプ/アンクランプ動作を電気アクチュエータで行うこと
を特徴とするステアリングコラム装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004027839A JP2005178726A (ja) | 2003-11-25 | 2004-02-04 | ステアリングコラム装置 |
Applications Claiming Priority (2)
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JP2003394792 | 2003-11-25 | ||
JP2004027839A JP2005178726A (ja) | 2003-11-25 | 2004-02-04 | ステアリングコラム装置 |
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---|---|
JP2005178726A true JP2005178726A (ja) | 2005-07-07 |
Family
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Family Applications (1)
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JP2004027839A Pending JP2005178726A (ja) | 2003-11-25 | 2004-02-04 | ステアリングコラム装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005178726A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009505878A (ja) * | 2005-08-26 | 2009-02-12 | ダイムラー・アクチェンゲゼルシャフト | 調整可能なステアリングコラムのクランプ機構用アクチュエータ |
-
2004
- 2004-02-04 JP JP2004027839A patent/JP2005178726A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2009505878A (ja) * | 2005-08-26 | 2009-02-12 | ダイムラー・アクチェンゲゼルシャフト | 調整可能なステアリングコラムのクランプ機構用アクチュエータ |
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