JP2005178697A - タイヤ異常検出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 タイヤの異常を早期に判定することのできるタイヤ異常判定装置を提供する。
【解決手段】 本発明によるタイヤ異常検出装置10は、車両用タイヤ20の空気室におけるタイヤのトレッド側からホイールのリム側までの距離を測定する距離センサ30と、前記車両用タイヤ20の回転方向における前記距離センサ30の位置を表す位相を決定する位相決定手段と、予め定められた位相において前記距離センサ30により測定された距離の測定値に基づいて車両用タイヤ20が異常か否かを判定する異常判定手段と、を備える。
【選択図】 図1
【解決手段】 本発明によるタイヤ異常検出装置10は、車両用タイヤ20の空気室におけるタイヤのトレッド側からホイールのリム側までの距離を測定する距離センサ30と、前記車両用タイヤ20の回転方向における前記距離センサ30の位置を表す位相を決定する位相決定手段と、予め定められた位相において前記距離センサ30により測定された距離の測定値に基づいて車両用タイヤ20が異常か否かを判定する異常判定手段と、を備える。
【選択図】 図1
Description
本発明は、走行中のタイヤに発生する異常を検出するタイヤ異常検出装置に関する。
車両の走行性を良好に保つためには、タイヤを含む車輪の状態を正常に保つことが必要である。従って、タイヤの空気圧不足などの異常が車輪に発生したときには、これを速やかに検出して適切な処置を講ずる必要がある。特許文献1では、車両用タイヤにおいて、リム部のタイヤ空気室側および前記リム部に対向するトレッド部のタイヤ空気室側にそれぞれ電極を取り付けたことを特徴とするタイヤ歪み警報装置が開示されている。これによると、タイヤの空気圧不足等によりタイヤが歪むと、タイヤ空気室内の電極間距離が縮むことで電極間の静電容量が増加するので、この静電容量を測定することでタイヤ歪みを検出できるとしている。
しかしながら、上記特許文献1では、タイヤ空気室内の電極間距離が定常的に小さくなった状態でしかタイヤ歪みを検出できないため、タイヤに発生した異常の検出に時間がかかるおそれがある。また、高速走行時にタイヤに発生するスタンディングウェーブ等の異常が検出できないおそれがある。
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、走行中のタイヤに生じる空気圧不足に起因する異常を検出する技術を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様は、車両用タイヤの空気室におけるタイヤのトレッド側からホイールのリム側までの距離を測定する距離センサと、前記車両用タイヤの回転方向における前記距離センサの位置を表す位相を決定する位相決定手段と、予め定められた位相において前記距離センサにより測定された距離の測定値に基づいて前記車両用タイヤが異常か否かを判定する異常判定手段と、を備えるタイヤ異常検出装置を提供する。ここで「位相」とは、例えば前記距離センサが車両用タイヤのホイールに設けられている場合であれば、距離センサが接地面を向いたとき、つまりホイールの真下の位置にあるときを0°としたときの、タイヤ回転方向において距離センサの位置する角度のことをいう。具体的には、実施の形態において説明する図2中の「θ」に相当する。このタイヤ異常検出装置によると、タイヤ空気室内でのトレッド側からリム側までの距離が定常的に小さくならない段階であってもタイヤに発生した異常を検出できるので、上記特許文献1などに比べて早期にタイヤの異常を警報することができる。
前記異常判定手段は、前記予め定められた位相の範囲において、前記距離センサにより測定された距離の測定値の振動を検知したとき車両用タイヤに異常が発生したと判定してもよい。
前記異常判定手段は、前記予め定められた位相の範囲において、前記距離センサにより測定された距離の測定値の振動を検知したとき車両用タイヤに異常が発生したと判定してもよい。
例えば、空気圧が不足したまま高速走行したときに発生するスタンディングウェーブ現象では、接地部に発生したゴムのたわみが波となってタイヤゴムを伝搬していくので、ホイールに設置された距離センサによって定点的にタイヤ空気室内のトレッド側からリム側までの距離を観測すると、振動が観測される。従って、この振動を検出することでスタンディングウェーブ現象の発生を検出することができる。この場合の「予め定められた位相の範囲」とは、上記の定義に従って、例えば30°から60°までの位相をいう。
前記異常判定手段は、前記予め定められた位相の範囲において、前記距離センサにより測定された距離測定値の統計値を算出し、該統計値に基づいて車両用タイヤが異常か否かを判定してもよい。この場合、「予め定められた位相の範囲」とは、タイヤ一回転に相当する360°であってもよいし、または30°から60°までの範囲であってもよいが、これに限定されない。このような統計値を計算することで、道路の凹凸などによる単発的な振動を検知して誤判定をすることが少なくなる。
前記距離測定値の統計値の具体例は、例えば、前記距離センサにより測定された距離の測定値の時間微分値と正常時における距離の値の時間微分値との差分を積算した値である。この場合、算出された統計値と予め定められたしきい値とを比較することで、タイヤの異常判定を行う。距離の測定値を時間微分することなくそのまま使用してもよい。
前記位相決定手段は、前記距離センサにより測定された距離の測定値の周期性に基づいて各距離の測定値の位相を決定することができる。すなわち、タイヤ一回転ごとに現れる、距離の測定値が周期的に小さくなる点を検出することで、距離センサがホイールの真下の位置にくるときがわかり、その位置を基準にして各距離の測定値の位相を決定することができる。これによって、スタンディングウェーブ現象等が顕著に表れる位相の距離の測定値のみを取り出すことができるので、タイヤ異常判定の精度が向上する。
上述のように距離測定値の周期性を利用して位相を決定する代わりに、前記車両用タイヤの回転角を検出する回転角センサをさらに備え、前記位相決定手段は前記回転角センサの出力に基づいて各距離の測定値の位相を決定することもできる。
本発明によるタイヤ異常検出装置によれば、タイヤのトレッド側からホイールのリム側までの距離を測定する距離センサの特定の位相における距離の測定値に基づいてタイヤの空気圧異常を検出するので、定常的なタイヤ歪みがない場合でもタイヤの異常を検出することができる。
第1の実施形態.
この実施形態は、車両用タイヤの空気室におけるタイヤのトレッド側からホイールのリム側までの距離を定常的に測定し、タイヤの回転による距離データの周期的な変化に基づいて各距離データのタイヤ内での位相を決定し、特定の位相の範囲における距離データの振動を検知することで、タイヤに発生する異常を検出する装置である。
この実施形態は、車両用タイヤの空気室におけるタイヤのトレッド側からホイールのリム側までの距離を定常的に測定し、タイヤの回転による距離データの周期的な変化に基づいて各距離データのタイヤ内での位相を決定し、特定の位相の範囲における距離データの振動を検知することで、タイヤに発生する異常を検出する装置である。
図1は、本発明の一実施形態に係るタイヤ異常検出装置10を搭載した車体12の構成を示す。車両の4個の車輪にはそれぞれ、車両用タイヤの空気室におけるタイヤのトレッド側からホイールのリム側までの距離を測定する距離センサ、測定された距離データを送信するための通信機、およびアンテナが設けられている。第1車輪20aのホイールには、第1距離センサ30a、第1車輪側通信機40a、および第1車輪側アンテナ50aが設けられている。第2車輪20bのホイールには、第2距離センサ30b、第2車輪側通信機40b、および第2車輪側アンテナ50bが設けられている。第3車輪20cのホイールには、第3距離センサ30c、第3車輪側通信機40c、および第3車輪側アンテナ50cが設けられている。第4車輪20dのホイールには、第4距離センサ30d、第4車輪側通信機40d、および第4車輪側アンテナ50dが設けられている。
以下、第1車輪20a、第2車輪20b、第3車輪20cおよび第4車輪20dを総称して「車輪20」と呼び、第1距離センサ30a、第2距離センサ30b、第3距離センサ30cおよび第4距離センサ30dを総称して「距離センサ30」と呼ぶ。また、第1車輪側通信機40a、第2車輪側通信機40b、第3車輪側通信機40cおよび第4車輪側通信機40dを総称して「車輪側通信機40」と呼び、第1車輪側アンテナ50a、第2車輪側アンテナ50b、第3車輪側アンテナ50cおよび第4車輪側アンテナ50dを総称して「車輪側アンテナ50」と呼ぶ。
各距離センサ30は、測定した距離データをそれぞれ対応する車輪側通信機40に送る。車輪側通信機40は、距離センサ30および図示しない電池と一体に形成されており、距離センサ30と車輪側通信機40は電池で駆動される。各車輪側通信機40は、受け取った距離データをそれぞれ対応する車輪側アンテナ50を介して車体側アンテナへ送信する。
車体12側には、各車輪20に対向する位置に、距離データを受信するための通信機と車輪20の回転角を検出する回転角センサが設けられている。第1車輪20aに対向する位置には第1回転角センサ70a、第1車体側通信機80a、および第1車体側アンテナ90aが設けられている。第2車輪20bに対向する位置には第2回転角センサ70b、第2車体側通信機80b、および第2車体側アンテナ90bが設けられている。第3車輪20cに対向する位置には第3回転角センサ70c、第3車体側通信機80c、および第3車体側アンテナ90cが設けられている。第4車輪20dに対向する位置には第4回転角センサ70d、第4車体側通信機80d、および第4車体側アンテナ90dが設けられている。以下、第1回転角センサ70a、第2回転角センサ70b、第3回転角センサ70cおよび第4回転角センサ70dを総称して「回転角センサ70」と呼び、第1車体側通信機80a、第2車体側通信機80b、第3車体側通信機80cおよび第4車体側通信機80dを総称して「車体側通信機80」と呼ぶ。また、第1車体側アンテナ90a、第2車体側アンテナ90b、第3車体側アンテナ90cおよび第4車体側アンテナ90dを総称して「車体側アンテナ90」と呼ぶ。
車体側通信機80は、車体側アンテナ90を介して対応する車輪側通信機40から距離データを受信し、受信した距離データを電子制御装置60(以下、電子制御装置60を「ECU60」と表記する)へ送る。ECU60は、距離センサ30により測定された距離データを処理する情報処理手段として機能し、車体側通信機80から受け取った距離データに基づいて車輪20の状態を把握する。ECU60は、車輪20の状態が異常であると判定したとき、警告ランプ62を点灯したり、ブザー64で警告音を鳴らしたりして、車輪20に生じた異常をドライバーに警報する。
図2は、車輪20の断面を示す。図中の矢印27は車輪20の回転方向を示す。車輪20は、主にタイヤ24とホイール26から構成される。距離センサ30は、ホイール26の外周面上でタイヤ24の内周面に対向するように設けられ、タイヤ24の空気室におけるトレッド側からホイール26のリム側までの距離X(図2中の矢印28を参照)を測定する。距離センサ30は、一例では光学式距離センサである。タイヤ内周面の距離センサ30と対向する位置に反射シートが貼付されており、赤色半導体レーザを反射シートに向かって照射し、その反射光を検出することで上記の距離Xを測定する。距離センサ30は、一定の間隔でレーザの照射と検出を繰り返すことで測定を行い、その測定間隔は例えば48回/秒である。光学式の距離センサの代わりに、超音波や電磁波などを放射してその反射波を検出することで距離を測定するものを用いてもよい。
図2中の「θ」は、距離センサ30により測定された距離Xの測定値の位相を示す。ここで「位相」とは、距離センサ30が接地面を向いたとき、つまりホイールの真下の位置にあるときを0°としたときの、距離センサ30の位置する角度のことを指す。以下では、距離センサ30が位相θの位置にあるときに当該距離センサ30により測定された距離Xのことを、「位相θにおける距離データ」のように言う。
本発明に係るタイヤ異常検出装置は、スタンディングウェーブ現象を検出することを主な目的とする。「スタンディングウェーブ現象」とは、タイヤの空気圧が低いときに、高速走行するタイヤの接地部の後方に波状の変形が現れる現象をいう。車両の走行時、タイヤと路面に対して線でなく面で接地し、タイヤの回転に伴って接地部の変形と復元が繰り返されている。高速走行時にタイヤの回転が早くなると、接地部の変形は接地が終わっても復元せず、波となって接地部の前後に伝わるが、この波の伝播速度よりも速くタイヤが回転すると、波が重なり合って大きくなるためにこの現象は発生する。スタンディングウェーブ現象は、タイヤの表面に生ずる波であり車軸が振れるわけではないので、スタンディングウェーブが発生しても車の振動は発生せず、ドライバーが感知することは困難である。スタンディングウェーブ現象が発生すると、タイヤの発熱が急速に増加し、場合によっては走行性が低下することがある。
図3は、タイヤ24にスタンディングウェーブ現象が生じたときの様子を示す。図示するように、タイヤは波状に変形し、ある特定の位相の範囲でタイヤ空気室内での上記距離Xが振動するようになる。本発明ではこの振動を検知することで、タイヤに発生したスタンディングウェーブ現象を検出する。上記特定の位相の範囲は、車両進行方向に対し、接地面よりも後方に設定されることが好ましい。
図4は、ECU60のうちタイヤ異常判定に関与する構成を示す。位相決定部65は、距離センサ30で定常的に測定される距離データの周期性に基づいて、各距離データの位相を決定する。異常判定部66は、予め定められた位相の範囲における距離データの振動に基づいて、タイヤに異常が発生しているか否かを判定する。異常判定部66における判定は、車速がある一定の範囲内にあるときにのみ実行される。これは、タイヤ一回転あたりの距離Xの測定回数が車速に応じて変化するので、広い範囲の車速に対してタイヤの異常判定を実行すると、判定結果にばらつきが出る可能性があるからである。
図5は、ECU60におけるタイヤ異常判定のフローチャートである。このフローは、例えば距離センサ30が所定の回数だけ距離Xの測定を行うたびに実行される。まず、距離センサ30により測定された、タイヤ空気室内でのタイヤのトレッド側からホイールのリム側までの距離Xを取得する(S10)。距離Xの測定例を図6に示す。図6中、横軸は時間を表し、縦軸は測定値を表す。次に、位相決定部65は、定常的に測定される距離データの周期的変化に基づいて、各距離データの位相を決定する(S12)。この方法について、図6を参照して説明する。図中の「A」で示すように、タイヤの空気圧が正常であっても、距離Xは周期的に減少する。これは、タイヤの接地部では車両の荷重によりタイヤが若干変形するためである。従って、位相決定部65は、このA点を基準とすることで、測定された各距離データの位相θを決定できる。
異常判定部66は、予め定められた位相の範囲の距離データを観測し(S14)、データの振動があるか否かを判定する(S16)。振動がある場合(S16のYES)、タイヤに異常が発生しているのでドライバーにタイヤの異常を警報する(S18)。振動がなかった場合(S16のNO)、このルーチンを終了する。
図7は、タイヤ異常発生時の距離Xの測定例である。上述のように、スタンディングウェーブ現象が生じるとタイヤの変形が波となって伝搬することによる振動が発生するので(図7中の矢印を参照)、この振動を検知することによってタイヤの異常を判定できる。
タイヤ異常判定は、距離Xの時間微分である速度X’に基づいて行ってもよい。図8および図9は、それぞれ正常時の速度X’とタイヤ異常発生時の速度X’の測定例である。速度データを用いた場合であっても、距離データの場合と同様に、接地部であるA点の後方に振動が発生するので(図9中の矢印を参照)、この振動を検知することによってタイヤの異常を判定することができる。
従来、車輪速センサにより検出される各輪の速度変動を利用してスタンディングウェーブ現象を検出するものがあったが、この方法では検出までに時間がかかり、タイヤが加熱してしまうおそれがあった。これに対し、本実施形態に係るタイヤ異常検出装置によれば、比較的早期にスタンディングウェーブ現象の発生を検出することが可能となる。
第2の実施形態.
第2の実施形態では、距離データの周期性を利用する代わりに、車体側に設けられた回転角センサ70の出力を利用して、各距離データの位相を決定する。
第2の実施形態.
第2の実施形態では、距離データの周期性を利用する代わりに、車体側に設けられた回転角センサ70の出力を利用して、各距離データの位相を決定する。
図10は、第2の実施形態における、ECU60のうちタイヤ異常判定に関与する構成を示す。回転角センサ70は、距離センサ30の取り付け位置を0°としたときのタイヤの回転角を出力する。位相決定部65は、回転角センサ70の出力と、距離センサ30により測定される距離データとを時間的に突き合わせることで、各距離データの位相を決定する。異常判定部66は第1の実施形態と同様である。
第2の実施形態によれば、各距離データの位相を正確に決定できるので、より精度の高いタイヤ異常判定を実行することができる。
第3の実施形態.
第3の実施形態では、距離データの振動を検知する代わりに、所定の位相の範囲にわたる統計値を算出して、その統計値と所定のしきい値とを比較することでタイヤに発生する異常を検出する。
第3の実施形態.
第3の実施形態では、距離データの振動を検知する代わりに、所定の位相の範囲にわたる統計値を算出して、その統計値と所定のしきい値とを比較することでタイヤに発生する異常を検出する。
図11は、第3の実施形態における、ECU60のうちタイヤ異常判定に関与する構成を示す。位相決定部65は第2の実施形態と同様である。異常判定部66は、内部に正常時の速度データ67を格納しており、統計値算出部68により、今回測定した距離データの微分値である速度データと、正常時の速度データとを共に利用した統計値を算出する。この統計値は、例えば以下の式に従って算出される。 Σ(正常時の速度データ)2−Σ(異常時の速度データ)2 (1)
別法として、以下の式に従って算出してもよい。
別法として、以下の式に従って算出してもよい。
Σ(正常時の速度データ−異常時の速度データ)2 (2)
ここで、積算の範囲は、例えばタイヤ一回転分の位相の範囲における速度データである。異常判定部66は、算出された統計値と予め定められているしきい値αとを比較して、タイヤの異常を判定する。なお、しきい値αは走行実験などを通して決定しておく。また、上式(1)、(2)では速度データを使用しているが、代わりに距離データを使用することもできる。
ここで、積算の範囲は、例えばタイヤ一回転分の位相の範囲における速度データである。異常判定部66は、算出された統計値と予め定められているしきい値αとを比較して、タイヤの異常を判定する。なお、しきい値αは走行実験などを通して決定しておく。また、上式(1)、(2)では速度データを使用しているが、代わりに距離データを使用することもできる。
図12は、第3の実施形態でのECU60におけるタイヤ異常判定のフローチャートである。S20〜S22は、図5のS10〜S12と同様である。統計値算出部68は、正常時の速度データと今回測定された速度データを用いて、統計値を算出する(S24)。異常判定部66は、算出した統計値が所定のしきい値αを上回ったか否かを判定する(S26)。統計値がしきい値を上回っている場合(S26のYES)、タイヤに異常が発生しているのでドライバーにタイヤの異常を警報する(S28)。統計値がしきい値α以下の場合(S26のNO)、このルーチンを終了する。
第3の実施形態によれば、所定の期間にわたる統計値を算出し、この統計値に基づいてタイヤ異常判定を実行するので、路面の凹凸などの突発的なデータを拾って異常と判定してしまうことがなくなる。
以上、本発明をいくつかの実施の形態をもとに説明した。これらの実施形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。以下、そのような変形例を述べる。
上述の第1の実施形態では、スタンディングウェーブ現象の発生しやすい、接地面より後方の位相における距離データの振動を観測対象とすることを述べたが、接地面付近の距離データを観測対象とすることもできる。
上述の第1の実施形態では、特に高速走行時のタイヤに発生するスタンディングウェーブ現象を検出することについて述べたが、測定した距離データが所定のしきい値を下回ったときに、タイヤの空気圧不足を警報するようにしてもよい。
上述の第1の実施形態では、車速がある一定の速度範囲にある時にタイヤ異常判定をすることを述べたが、車速が大きく変化した場合は、距離センサの距離データ測定間隔を増減させることで、より広い速度範囲でタイヤ異常判定を行うこともできる。
また、上述の第3の実施形態では、距離データや速度データの統計値に基づいてタイヤに発生した異常を検出することを述べたが、測定された距離データを周波数解析し、特定の周波数成分が出た場合にタイヤに異常が発生したと判定してもよい。
10 タイヤ異常検出装置、 12 車体、 20 車輪、 30 距離センサ、 40 車輪側通信機、 60 ECU、 65 位相決定部、 66 異常判定部、 70 回転角センサ、 80 車体側通信機。
Claims (7)
- 車両用タイヤの空気室におけるタイヤのトレッド側からホイールのリム側までの距離を測定する距離センサと、
前記車両用タイヤの回転方向における前記距離センサの位置を表す位相を決定する位相決定手段と、
予め定められた位相において前記距離センサにより測定された距離の測定値に基づいて前記車両用タイヤが異常か否かを判定する異常判定手段と、
を備えるタイヤ異常検出装置。 - 前記異常判定手段は、前記予め定められた位相の範囲において、前記距離センサにより測定された距離の測定値の振動を検知したとき車両用タイヤに異常が発生したと判定することを特徴とする請求項1に記載のタイヤ異常検出装置。
- 前記異常判定手段は、前記予め定められた位相の範囲において、前記距離センサにより測定された距離の測定値の統計値を算出し、該統計値に基づいて車両用タイヤが異常か否かを判定することを特徴とする請求項1に記載のタイヤ異常検出装置。
- 前記距離の測定値の統計値は、前記距離センサにより測定された距離の測定値の時間微分値と正常時における距離の値の時間微分値との差分を積算した値であることを特徴とする請求項3に記載のタイヤ異常検出装置。
- 前記位相決定手段は、前記距離センサにより測定された距離の測定値の周期性に基づいて各距離の測定値の位相を決定することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のタイヤ異常検出装置。
- 前記車両用タイヤの回転角を検出する回転角センサをさらに備え、
前記位相決定手段は前記回転角センサの出力に基づいて各距離の測定値の位相を決定することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のタイヤ異常検出装置。 - 前記予め定められた位相の範囲は、車両用タイヤの接地面から車両進行方向と反対方向に30°から60°までの位相であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載のタイヤ異常検出装置。
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