JP2005178564A - クローラ成形装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 このクローラ成形装置1は、未加硫の無端ベルト状の予備成形品2Aの外周面を成形する外型15と、予備成形品2Aの内周面を成形すべく外型15と対向して配置された内型16とを備え、内型16と外型15との間で予備成形品2Aが一体成形加硫される。内型16を径方向外側に移動させて外型15との間で予備成形品2Aを内周面側から加圧する加圧手段17を設けている。
【選択図】 図3
Description
上記のように使用されるクローラ成形装置として、例えば、特許文献1に記載のものがある。
この特許文献1に記載のクローラ成形装置は、環状の内型と外型とを有している。外型は、周方向に複数分割されており、それぞれの分割片が径方向の内側に移動可能に設けられている。上記の外型と内型との間には、未加硫の予備成形品が間挿され、外型を径方向の内側に移動させて、固定された内型との間で当該予備成形品を加圧するようになっている。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、スチールコードなどの抗張体を充分に緊張させた状態で一体成形加硫することができ、当該弾性クローラの品質の低下を防止することができるクローラ成形装置を提供することを目的とする。
上記のように構成されたクローラ成形装置においては、内型を径方向外側に移動させて外型との間で予備成形品を内周面側から加圧するので、弾性クローラの内部で無端状に周回して設けられるスチールコードなどの抗張体を緊張させた状態で一体成形加硫することができる。従って、抗張体の緩みに伴う走行時の蛇行の発生を防止することができる。
この場合には、内型主動部に傾斜部が設けられているので、加圧部による加圧のみで内型主動部を径方向に移動させて予備成形品を加圧することができる。また、リンク部が設けられているので、内型主動部が径方向に移動するのに連動して内型従動部を径方向に移動させることができる。従って、内型を径方向に移動させて予備成形品を加圧するためのアクチュエーターの数を削減することができるので、内型の構造を簡素にすることができる。
この場合には、各テーパ部が摺接することによって内型従動部が内型主動部に連動するので、連動させるためのアクチュエーターを設ける必要がなく、内型の構造をより一層簡素にすることができる。
この場合には、一対の内型従動部が付勢部によって径方向内側に付勢されているので、内型主動部に加えられる圧力が解除された場合に、内型従動部が径方向内側へ戻される。これに連動して内型主動部もリンク部を介して径方向内側へ戻される。従って、それぞれの型を加圧前の状態に戻すためのアクチュエーターの数を削減することができるので、内型の構造をさらに簡素にすることができる。
この場合には、内型及び外型が直線形状と円弧形状とから無端状に構成されているので、直線形状の内型主動部及び外型直線部の長さを製造する弾性クローラの周長に合わせたものに組み替えることができる。従って、円弧形状の内型従動部及び外型円弧部はそのままに直線形状の内型主動部及び外型直線部を組み替えることで周長の異なる弾性クローラを製造することができる。
図1は、本発明の第一実施形態にかかるクローラ成形装置1によって製造された無端ベルト状の弾性クローラ2の断面を示している。
図1に示すように、弾性クローラ2は、コンバインやハーベスタなどのクローラ走行装置に用いられるもので、ゴム様弾性材を無端帯状に形成してなるクローラ本体3と、クローラ本体3の幅方向中央部に形成された複数の係合孔4と、クローラ本体3の各係合孔4間に埋設された芯金5とを有している。
上記のように構成された弾性クローラ2は、駆動スプロケットの係合爪をクローラ本体3の係合孔4に引っ掛けた状態で同スプロケットを回転させることによって周方向に駆動され、これによってクローラ走行装置が所定方向に走行する。
図2に示すように、予備成形品2Aは、未加硫の無端ベルト状のもので、複数の環状のベースゴム11と、芯金5と、抗張体10とを有している。この予備成形品2Aは、別の製造ラインにおいて簡易的に成形されたものである。
図3に示すように、本実施形態のクローラ成形装置1は、予備成形品2Aの外周面を成形する環状の外型15と、予備成形品2Aの内周面を成形すべく外型15と対向して配置された環状の内型16とを備えている。また、クローラ成形装置1には、内型16が径方向外側に移動させて外型15との間で予備成形品2Aを内周面側から加圧する加圧手段17が設けられている。
このクローラ成形装置1は、外型15と内型16との間で予備成形品2Aを一体成形加硫し、完成品2Bである弾性クローラ2を製造することができる。
なお、外型15及び内型16は、加温装置(図示せず)に接続されており、予備成形品2Aを加圧しつつ、当該外型15及び内型16を介して予備成形品2Aが加温されるようになっている。
内型16は、断面「コ」の字状のもので、ベッドBDに固定されたボルスタBS上に直立する板状の内型ベース部25と、内型ベース部25の上下端部から径方向外側へ伸びる内型縁部26とを有している。内型ベース部25の内面(外型15側の面)には、完成品2Bの内周面の形状が象られており、完成品2Bの係合突起8と合致するようになっている。
また、外型15は、平行する一対の外型直線部27と、外型直線部27の両端に周端が当接する一対の外型円弧部28とから無端状に構成されており、それぞれがボルスタBS上に脱着可能に固定されている。
また、上記内型従動部19は、移動する内型主動部18の主動側テーパ部35が従動側テーパ部36に摺接して、径方向外側に移動する。つまり、内型主動部18が径方向外側に移動するのに連動して内型従動部19が径方向外側に移動し、外型円弧部28側に加圧力を作用させる。
図3に示すように、第一工程では、予備成形品2Aを、外型15と内型16との間に間挿する。具体的には、内型16が外型15に対して離間した状態で、予備成形品2Aを、その内周面の係合突起8が内型16の内面に係合するように配置する。
図4に示すように、第二工程では、内型16と固定された外型15との間で、内型16が予備成形品2Aの内周面側から加圧し、予備成形品2Aの抗張体10を緊張させた状態で一体成形加硫する。具体的には、加圧部20の加圧部本体29を内型16側に下降させる。内型主動部18は加圧部本体29が下降することによって、加圧テーパ部30が傾斜面21に摺接して、径方向外側に移動する。そして、内型主動部18は、径方向外側に移動して、外型直線部27側に加圧力を作用させる。
また、主動側テーパ部35及び従動側テーパ部36が互いに摺接することによって内型従動部19が内型主動部18に連動するので、連動させるためのアクチュエーターを設ける必要がなく、内型16の構造をより一層簡素にすることができる。
また、内型16及び外型15が直線形状と円弧形状とから無端状に構成されているので、直線形状の内型主動部18及び外型直線部27の長さを製造する弾性クローラ2の周長に合わせたものに組み替えることができる。従って、円弧形状の内型従動部19及び外型円弧部28はそのままに、直線形状の内型主動部18及び外型直線部27を組み替えることで周長の異なる弾性クローラ2を製造することができる。
図に示すように、本変形例は、一対の内型従動部19の一方(図5(a)における上側に配置される内型従動部19)をクローラ成形装置1のボルスタBSに固定していることを特徴としている。
すなわち、本実施形態におけるクローラ成形装置1は、一対の内型主動部18と、他方の内型従動部19(図5(a)における下側に配置される)とが径方向に移動する。
本変形例によれば、抗張体10を緊張させた状態で予備成形品2Aを一体成形加硫することができる。
図に示すように、本変形例は、外型15及び内型16が円環状のもので構成されている点である。
すなわち、本変形例におけるクローラ成形装置1は、円環状の外型15と、円環状内型16とを備えている。内型16は、対向する円弧状の内型主動部18と、内型主動部18の両端に周端が当接する円弧状の内型従動部19とを具備しており、当該内型主動部18と内型従動部19とから無端状に構成されている。
本変形例によれば、抗張体10を緊張させた状態で予備成形品2Aを一体成形加硫することができる。
2A 予備成形品
15 外型
16 内型
17 加圧手段
18 内型主動部
19 内型従動部
20 加圧部
21 傾斜面
22 リンク部
27 外型直線部
28 外型円弧部
35 主動側テーパ部
36 従動側テーパ部
37 付勢部
Claims (5)
- 未加硫の無端ベルト状の予備成形品の外周面を成形する外型と、前記予備成形品の内周面を成形すべく前記外型と対向して配置された内型とを備え、前記内型と前記外型との間で前記予備成形品が一体成形加硫されるクローラ成形装置において、
前記内型を径方向外側に移動させて前記外型との間で前記予備成形品を内周面側から加圧する加圧手段が設けられていることを特徴とするクローラ成形装置。 - 前記加圧手段は、径方向に移動可能な一対の内型主動部と、前記内型主動部が移動するのに連動して径方向に移動する一対の内型従動部と、前記内型主動部を上方より加圧する加圧部と、前記加圧部による加圧によって前記主動部を径方向外側に移動させて前記予備成形品を加圧すべく当該内型主動部に設けられた傾斜面と、前記内型主動部が径方向外側に移動するのに連動して前記内型従動部を径方向外側に移動させるリンク部とを備えていることを特徴とする請求項1に記載のクローラ成形装置。
- 前記リンク部は、前記内型主動部の両端部が前記外型側に傾斜する主動側テーパ部と、前記内型従動部の両端部の前記外型側が突出するように傾斜して前記主動側テーパ部に摺接する従動側テーパ部とから構成されていることを特徴とする請求項2に記載のクローラ成形装置。
- 一対の前記内型従動部には、径方向内側に付勢する付勢部が設けられていることを特徴とする請求項2又は3に記載のクローラ成形装置。
- 前記内型は、前記内型主動部が平行する一対の直線形状に形成され、前記内型従動部が前記内型主動部の両端に周端が当接する一対の円弧形状に形成されて無端状に構成され、
前記外型は、平行する一対の外型直線部と、前記直線部の両端に周端が当接する一対の外型円弧部とから無端状に構成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のクローラ成形装置。
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