JP2005178051A - 両頭式筆記具 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】軸筒2を透明または半透明の合成樹脂成形体により構成する。軸筒2の内部に、長手方向に延びる隔壁3を一体に形成し、軸筒2の一端より外部に開口する第1のインキタンク5Aと、軸筒2の他端より外部に開口する第2のインキタンク5Bとを設ける。第1の小径部52A内の第1のインキ8A及び第2の小径部52B内の第2のインキ8Bを視認可能に構成する。第1のキャップ9Aとの嵌合部を第1の小径部52Aより前方位置の本体1に設ける。第2のキャップ9Bとの嵌合部を第2の小径部52Bより前方位置の本体1に設ける。
【選択図】 図1
Description
尚、本発明において、「前」とは、第1のインキタンクにおいて第1のペン先側を指し、第2のインキタンクにおいて第2のペン先側を指す。「後」とは、第1のインキタンクにおいて第1のインキ貯溜部側を指し、第2のインキタンクにおいて第2のインキ貯溜部側を指す。
前記隔壁3を長手方向に延設し、前記第1のインキタンク5Aが、前方に開口する第1の大径部51Aと、前記隔壁3により小径化され、前記第1の大径部51Aの後方に連設される第1の小径部52Aとからなり、前記第1の大径部51A内に、第1のペン先4Aと接続される第1のインキ保溜部材6Aを設け、前記第1のインキ保溜部材6Aの後方の第1のインキタンク5A内に第1のインキ8Aを直接貯溜する第1のインキ貯溜部7Aを設け、前記第1のインキ保溜部材6Aが、第1のインキ貯溜部7A内の圧力上昇に応じた溢出インキを一時的に保持し、
前記第2のインキタンク5Bが、前方に開口する第2の大径部51Bと、前記隔壁3により小径化され、前記第2の大径部51Bの後方に連設される第2の小径部52Bとからなり、前記第2の大径部51B内に、第2のペン先4Bと接続される第2のインキ保溜部材6Bを設け、前記第2のインキ保溜部材6Bの後方の第2のインキタンク5B内に第2のインキ8Bを直接貯溜する第2のインキ貯溜部7Bを設け、前記第2のインキ保溜部材6Bが、第2のインキ貯溜部7B内の圧力上昇に応じた溢出インキを一時的に保持し、
第1の小径部52A内の第1のインキ8A及び第2の小径部52B内の第2のインキ8Bを視認可能に構成し、前記第1のキャップ9Aとの嵌合部を第1の小径部52Aより前方位置の本体1に設け、前記第2のキャップ9Bとの嵌合部を第2の小径部52Bより前方位置の本体1に設けたこと(請求項1)を要件とする。
図1乃至図5に本発明の実施の形態を示す。本実施の形態の両頭式筆記具10は、一端に第1のペン先4Aを備え且つ他端に第2のペン先4Bを備えた軸筒2よりなる本体1と、前記本体1の第1のペン先4A側に装着可能な第1のキャップ9Aと、前記本体1の第2のペン先4B側に装着可能な第2のキャップ9Bとからなる。
前記軸筒2は、両端が開口された円筒体であり、透明また半透明の合成樹脂(即ち、無色透明または非着色透明性の合成樹脂)の射出成形により得られる。前記軸筒2の内面には、隔壁3が形成される。前記隔壁3により、前記軸筒2の内部に、軸筒2の一端より開口する第1のインキタンク5Aと、軸筒2の他端より開口する第2のインキタンク5Bとが形成される。前記隔壁3により、前記第1のインキタンク5Aと第2のインキタンク5Bとの間は、連通せず、互いにインキが流通しないように遮断される。前記透明または半透明の合成樹脂は、例えば、ポリプロピレンが挙げられる。
前記隔壁3は、長手方向に延設された構成(即ち、少なくとも、軸線と平行に延びる構成または軸線に対して傾斜した構成)よりなる。前記隔壁3は、本実施の形態では、軸線と略平行に延びる中央壁部31と、該中央壁部31の両端より延設される軸線に対して傾斜した傾斜壁部32及び傾斜壁部33とからなる。前記傾斜壁部32は、第1のインキ保溜部材6A近傍の軸筒2側壁内面に一体に連結され、前記傾斜壁部33は、第2のインキ保溜部材6B近傍の軸筒2側壁内面に一体に連結される。前記隔壁3により、第1のインキ貯溜部7Aと第2のインキ貯溜部7Bとが、隔壁3を介して径方向に重なり合う2層の重層状態に設けられる。
前記第1のインキタンク5Aは、前方に開口する横断面円形状の第1の大径部51Aと、該第1の大径部51Aより後方に連設される横断面半円形状の第1の小径部52Aとからなる。前記第1の大径部51Aには、第1のインキ保溜部材6Aが嵌入される。前記第1のインキ保溜部材6Aの後方の第1のインキタンク5A内(即ち第1のインキ保溜部材6Aの後方の第1の大径部51Aと第1の小径部52Aとからなる空間)には、第1のインキ貯溜部7Aが形成される。
前記第1のインキ保溜部材6Aは、第1のインキ貯溜部7A内の圧力上昇に応じた溢出インキを一時的に保持する部材であり、本実施の形態では、複数の円板状櫛歯を備えた合成樹脂(例えばABS樹脂)の射出成形体である。前記第1のインキ保溜部材6Aの前端には、第1のペン先4Aが取り付けられる。前記第1のインキ保溜部材6Aの軸心には軸心孔が貫設され、前記軸心孔にインキ誘導芯61Aが挿着される。前記インキ誘導芯61Aの前端は第1のペン先4Aに接続され、前記インキ誘導芯61Aの後端は第1のインキ貯溜部7Aに接続される。前記インキ誘導芯61Aは、軸方向の毛細管通路を有する、繊維加工体、多孔質体、合成樹脂押出成形体のいずれであってもよいが、本実施の形態では、繊維の樹脂加工体(例えばポリエステル繊維の樹脂加工体)が採用されている。
前記第1のインキ貯溜部7A内には、第1のインキ8Aが貯溜され、第2のインキ貯溜部7Bには、第2のインキ8Bが貯溜される。前記第1のインキ8Aと第2のインキ8Bとは、互いに色が異なる組合せが採用される。前記第1のインキ貯溜部7A内の第1のインキ8A及び第2のインキ貯溜部7B内の第2のインキ8Bは、軸筒2が透明または半透明の材料よりなることから、外部より視認可能である。本実施の形態では、第1のインキ8A及び第2のインキ8Bは、蛍光顔料または蛍光染料を含むインキが採用される。それにより、発色の優れた、見栄えのよい外観性を有する両頭式筆記具10が得られる。前記第1のインキ8Aと第2のインキ8Bの色の組合せは、例えば、蛍光イエローと蛍光ピンクの組合せ、蛍光イエローと蛍光オレンジの組合せ、蛍光イエローと蛍光グリーンの組合せ、蛍光ピンクと蛍光オレンジの組合せ、蛍光ピンクと蛍光グリーンの組合せ、蛍光イエローと蛍光ブルーの組合せ、または蛍光イエローと蛍光バイオレットの組合せ等が、配色の見栄えが良い点から好ましい。
前記第1のペン先4Aは、繊維加工体、毛筆体、または多孔質体よりなり、第1のインキ貯溜部7A内の第1のインキ8Aが含浸されることにより、外部より第1のインキ8Aの色が視認され、第1のペン先4Aが第1のインキ8Aの色に着色された状態となる。同様に、前記第2のペン先4Bも、繊維加工体、毛筆体、または多孔質体であり、第2のインキ貯溜部7B内の第2のインキ8Bが含浸されることにより、外部より第2のインキ8Bの色が視認され、第2のペン先4Bが第2のインキ8Bの色に着色された状態となる。本実施の形態では、第1のペン先4A及び第2のペン先4Bは、同一形状の、繊維の樹脂加工体(例えばポリエステル繊維の樹脂加工体)よりなる。
図4に示すように、前記第1のインキタンク5Aの第1の大径部51Aの前端部は、その外周面に外向突起511A(乗り越え係合部)が形成され、且つ、その内周面に環状気密部512A(気密シール部)が形成される。図5に示すように、同様に、前記第2のインキタンク5Bの第2の大径部51Bの前端部は、その外周面に外向突起511B(乗り越え係合部)が形成され、且つ、その内周面に環状気密部512B(気密シール部)が形成される。
2 軸筒
3 隔壁
31 中央壁部
32 傾斜壁部
33 傾斜壁部
4A 第1のペン先
5A 第1のインキタンク
51A 第1の大径部
511A 外向突起(乗り越え係合部)
512A 環状気密部(気密シール部)
52A 第1の小径部
6A 第1のインキ保溜部材
61A インキ誘導芯
7A 第1のインキ貯溜部
8A 第1のインキ
9A 第1のキャップ
91A 内向突起
92A 環状シール部
93A クリップ
4B 第2のペン先
5B 第2のインキタンク
51B 第2の大径部
511B 外向突起(乗り越え係合部)
512B 環状気密部(気密シール部)
52B 第2の小径部
6B 第2のインキ保溜部材
61B インキ誘導芯
7B 第2のインキ貯溜部
8B 第2のインキ
9B 第2のキャップ
91B 内向突起
92B 環状シール部
10 両頭式筆記具
Claims (3)
- 一端に第1のペン先を備え且つ他端に第2のペン先を備える軸筒よりなる本体と、前記第1のペン先側の本体の外面に装着可能な第1のキャップと、前記第2のペン先側の本体の外面に装着可能な第2のキャップとからなる両頭式筆記具であって、
前記軸筒を透明または半透明の合成樹脂成形体により構成し、前記軸筒の内部に、隔壁を一体に形成することにより、軸筒の一端より外部に開口し、第1のペン先を備える第1のインキタンクと、軸筒の他端より外部に開口し、第2のペン先を備える第2のインキタンクとを設け、前記第1のインキタンクと第2のインキタンクとを互いに連通しない構成とし、
前記隔壁を長手方向に延設し、前記第1のインキタンクが、前方に開口する第1の大径部と、前記隔壁により小径化され、前記第1の大径部の後方に連設される第1の小径部とからなり、前記第1の大径部内に、第1のペン先と接続される第1のインキ保溜部材を設け、前記第1のインキ保溜部材の後方の第1のインキタンク内に第1のインキを直接貯溜する第1のインキ貯溜部を設け、前記第1のインキ保溜部材が、第1のインキ貯溜部内の圧力上昇に応じた溢出インキを一時的に保持し、
前記第2のインキタンクが、前方に開口する第2の大径部と、前記隔壁により小径化され、前記第2の大径部の後方に連設される第2の小径部とからなり、前記第2の大径部内に、第2のペン先と接続される第2のインキ保溜部材を設け、前記第2のインキ保溜部材の後方の第2のインキタンク内に第2のインキを直接貯溜する第2のインキ貯溜部を設け、前記第2のインキ保溜部材が、第2のインキ貯溜部内の圧力上昇に応じた溢出インキを一時的に保持し、
第1の小径部内の第1のインキ及び第2の小径部内の第2のインキを視認可能に構成し、前記第1のキャップとの嵌合部を第1の小径部より前方位置の本体に設け、前記第2のキャップとの嵌合部を第2の小径部より前方位置の本体に設けたことを特徴とする両頭式筆記具。 - 第1のキャップを第1のペン先側の本体の外面に装着した際、前記第1のキャップの後端が第1の小径部より前方に位置し、
第2のキャップを第2のペン先側の本体の外面に装着した際、前記第2のキャップの後端が第2の小径部より前方に位置してなる請求項1記載の両頭式筆記具。 - 前記嵌合部が、乗り越え係合部と気密シール部とからなり、前記乗り越え係合部を第1の大径部の外面及び第2の大径部の外面に設け、前記気密シール部を、第1の大径部の前端部及び第2の大径部の前端部に設けた請求項1または2記載の両頭式筆記具。
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