JP2005177909A - 主軸装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 本発明の主軸装置10は、回転軸11と、内輪13が回転軸11の前端側に外嵌され、外輪14が外筒15に固定されたフロント側軸受12と、回転軸11の後端側に配され、外筒15に結合されたスリーブハウジング16に内挿されて回転軸11の軸方向にスライド移動可能なスリーブ17と、内輪19が回転軸11の後端側に外嵌され、外輪20がスリーブ17に内嵌されて静圧支持で定圧予圧されたリア側軸受18と、を備え、外筒15の軸方向に、少なくとも静圧油の供給経路21と同じ数の、略等配に配された冷却油経路22を有し、冷却油経路22の近傍に、静圧油の各供給経路21を有する。
【選択図】 図1
Description
そのため、冷却が行われないと、工作機械では熱変位が増大して精度劣化を招く。また、油粘度が低下するために、ころがり接触部の油膜が薄くなり、焼き付きや寿命の問題が発生する虞れがある。
これにより、外部に静圧油の冷却装置を設けなくても静圧油を冷却できるために、コストがかからず、簡単な構造でスリーブの温度を下げることが可能となる。
また、静圧供給ポンプのタンク内の温度上昇および過度な粘度低下を抑えられるため、ポンプの寿命など性能の低下を招く心配がない。また、静圧供給ポンプを他の油圧機器のポンプと共用で用いる場合にも、他の機器におよぼす温度的な影響を小さくできる。
4)また、本発明の主軸装置は、2)に記載した主軸装置において、前記静圧油の回収経路と前記冷却油経路との、それぞれの円周方向角度差が5°〜15°の範囲に設定されていることを特徴とする。
すなわち、軸方向に冷却油が通過している冷却油経路22の近くでは温度が低く、その遠くでは温度が高い。そこで、これを利用し、静圧油と冷却油の間で効率的に熱交換を行って、スリーブ17を冷却できる。外筒15の冷却油と静圧油の流量を比較すると、静圧油はスリーブ17の狭いすきまを通過するために、1/10〜1/100ほど流量が少ない。これは静圧油の冷却能力が小さいことも意味してはいるが、逆に外筒15の冷却油で静圧油を簡単に冷却できることも意味し、これを有効利用してスリーブ17を効果的に冷却できる。
フロント側軸方向冷却油排出路53は、リアカバー35に組付けられたフィッティング(図3に示す)55を介してバイパス管(図3に示す)52に連通接続され、モータ側軸方向冷却油排出路54は、リアカバー35に組付けられたフィッティング(図3に示す)56を介して冷却装置50に連通接続されている。
外筒15の軸方向には、静圧油の供給経路21と同じ数の、冷却油経路22が略等配に配され、冷却油経路22の近傍に、静圧油圧の各供給経路21が配される。また、冷却油経路22の近傍に、静圧油の回収油経路23が配される。
そのため、フロント側の冷却およびモータ側の冷却をリアカバー35上のバイパス管52で直列に繋げている。そして、静圧の軸方向排油路42,軸方向排油路43からなる排油の経路もフロント側軸方向冷却油供給路47に隣接して配されている。
なお、主軸装置10では、水平にして使用した場合に、静圧部のエア抜きが容易なように、排油経路42をほぼ真上に配置するのが好ましい。
(条件)
回転速度40000min-1での定常温度
フロント側軸受:内径φ70mm セラミックス玉を用いたアンギュラ玉軸受
リア側軸受:内径φ55mm セラミックス玉を用いたアンギュラ玉軸受(定圧予圧荷重1200N)
静圧供給油量:約200cm3/min 作動油はVG15
外筒冷却:油量10l/min,作動油はVG2
静圧供給ポンプ/タンク:ギアポンプ式(吐出圧3.5MPa,吐出容量0.5l/min),タンク油量2リットル
これに対して、本願発明の主軸装置10では、フロント側軸受の温度上昇が29℃、リア側軸受の温度上昇が41℃、静圧供給温度上昇が17℃、静圧排油温度上昇が21℃、静圧タンクの温度上昇が20℃、となった。
冷却の回っているフロント側軸受の温度上昇は、主軸装置70でも主軸装置10でもほとんど変わらないが、リア側軸受での温度上昇は主軸装置10の方が主軸装置70より約4℃の温度低下となった。これにより、油膜の形成状態が良くなり寿命が延長できるほか、工作機械全体としての熱変位を軽減することができる。また、静圧の排油およびタンクの温度が約20℃低下している。静圧油ポンプは、例えば工作機械に使用した場合、工具アンクランプの油圧機構用などとして共用する場合があり、タンクの温度上昇が小さくなると、それら他の油圧機構に温度的な影響を及ぼさないので効果がある。油圧が使用される部分の温度が上がらなければ、機械の熱変位に関する精度も向上する。また、温度が上昇しすぎて粘度が低下することがないので、ギアポンプの吐出圧力不足を招いたり、ギアが摩擦したりする、などの心配も要らなくなる。
例えば、軸受は、セラミックス玉アンギュラ軸受に限らず、鋼製の玉を用いたアンギュラ軸受や円筒ころ軸受、あるいは深溝玉軸受、等の各種転がり軸受を適用しても良い。
また、静圧供給は4本に限らず、3本や5本でもよい。
11 回転軸
12 フロント側軸受
13 内輪
14 外輪
16 スリーブハウジング
17 スリーブ
18 リア側軸受
19 内輪
20 外輪
21 静圧油の供給経路
22 冷却油供給経路
23 静圧油の回収油経路
Claims (4)
- 回転自在な回転軸と、
内輪が前記回転軸の前端側に外嵌され、外輪が外筒に固定されたフロント側軸受と、
前記回転軸の後端側に配され、前記外筒に結合されたスリーブハウジングに内挿されて前記回転軸の軸方向にスライド移動可能なスリーブと、
内輪が前記回転軸の後端側に外嵌され、外輪が前記スリーブに内嵌されて静圧支持で定圧予圧され、前記フロント側軸受と共働して前記回転軸を回動自在に支持するリア側軸受と、
を備えた主軸装置であって、
前記外筒の軸方向に、少なくとも静圧油の供給経路と同じ数の、略等配に配された冷却油経路を有し、当該冷却油経路の近傍に、静圧油の各供給経路を有することを特徴とする主軸装置。 - 回転自在な回転軸と、
内輪が前記回転軸の前端側に外嵌され、外輪が外筒に固定されたフロント側軸受と、
前記回転軸の後端側に配され、前記外筒に結合されたスリーブハウジングに内挿されて前記回転軸の軸方向にスライド移動可能なスリーブと、
内輪が前記回転軸の後端側に外嵌され、外輪が前記スリーブに内嵌されて静圧支持で定圧予圧され、前記フロント側軸受と共働して前記回転軸を回動自在に支持するリア側軸受と、
を備えた主軸装置であって、
前記外筒の軸方向に冷却油経路を有し、当該冷却油経路の近傍に、静圧油の回収経路を有することを特徴とする主軸装置。 - 前記静圧油の供給経路と前記冷却油経路との、それぞれの円周方向角度差が5°〜15°の範囲に設定されていることを特徴とする請求項1に記載した主軸装置。
- 前記静圧油の回収経路と前記冷却油経路との、それぞれの円周方向角度差が5°〜15°の範囲に設定されていることを特徴とする請求項2に記載した主軸装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003420701A JP2005177909A (ja) | 2003-12-18 | 2003-12-18 | 主軸装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003420701A JP2005177909A (ja) | 2003-12-18 | 2003-12-18 | 主軸装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005177909A true JP2005177909A (ja) | 2005-07-07 |
Family
ID=34782155
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2003420701A Withdrawn JP2005177909A (ja) | 2003-12-18 | 2003-12-18 | 主軸装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005177909A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2010137409A1 (ja) * | 2009-05-27 | 2010-12-02 | ホーコス株式会社 | 工作機械の切削液供給装置 |
CN102950297A (zh) * | 2012-12-06 | 2013-03-06 | 无锡博华机电有限公司 | 电主轴冷却循环通道 |
JP2017002975A (ja) * | 2015-06-09 | 2017-01-05 | Okk株式会社 | 可変剛性軸受と、当該可変剛性軸受を使用した工作機械の主軸装置及び当該主軸装置を備えたマシニングセンタ |
CN108788194A (zh) * | 2018-04-19 | 2018-11-13 | 广州市昊志机电股份有限公司 | 一种冷却装置及电主轴 |
-
2003
- 2003-12-18 JP JP2003420701A patent/JP2005177909A/ja not_active Withdrawn
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