JP2005177909A - 主軸装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 極めて簡単な構造でスリーブの冷却を確実に行うことができる主軸装置を提供すること。
【解決手段】 本発明の主軸装置10は、回転軸11と、内輪13が回転軸11の前端側に外嵌され、外輪14が外筒15に固定されたフロント側軸受12と、回転軸11の後端側に配され、外筒15に結合されたスリーブハウジング16に内挿されて回転軸11の軸方向にスライド移動可能なスリーブ17と、内輪19が回転軸11の後端側に外嵌され、外輪20がスリーブ17に内嵌されて静圧支持で定圧予圧されたリア側軸受18と、を備え、外筒15の軸方向に、少なくとも静圧油の供給経路21と同じ数の、略等配に配された冷却油経路22を有し、冷却油経路22の近傍に、静圧油の各供給経路21を有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、工作機械等の高速回転する主軸装置に関する。
従来の主軸装置の一例として、図7,図8に示す主軸装置70は、回転軸71の前端部にフロント側軸受72,72が配され、回転軸71の後端部にリア側軸受73,73が配されている。リア側軸受73,73は、内輪74,74が回転軸71に外嵌され、外輪75,75がスリーブ76に内挿されている。スリーブ76はスリーブハウジング77に内挿されている(例えば、特許文献1参照)。このような静圧スリーブ方式は、スリーブのスライド性が良く、ラジアル剛性が高いという利点を持っている。
特願2002−366873
ところで、上記特許文献1では、オイルポンプ78から送給された作動油が、分配器79を介して四分割され、四個の給油口80,80,80,80からスリーブハウジング77に形成された潤滑油供給路81に供給される。そして、スリーブ76の外周部に形成された静圧ポケット82を通じてスリーブ76とスリーブハウジング77との間に供給され、スリーブ76に形成された排油溝83から排油口84を通じてオイルタンク85に戻される。
一方、冷却油は、冷却油供給経路86を通じて、外筒87の前端部においてフロント側軸受72,72の外周部に形成されたフロント側冷溝88に供給され、つぎに外筒87に形成された冷却油バイパス路89を通じて冷却溝90に供給され、冷却溝90を循環した後、外筒87に形成された冷却油戻し路92に流れ、スピンドル後端に設けた排油口から排出される。
しかしながら、上記特許文献1では、フロント側冷却油溝88を用いて外筒87の冷却を行っているが、静圧のスリーブ76部分には、静圧の油経路である潤滑油供給路81があるので、その部分を冷却すること、すなわち、冷却油をスリーブハウジング77の円周方向に循環させて冷却することは難しい。
そのため、冷却が行われないと、工作機械では熱変位が増大して精度劣化を招く。また、油粘度が低下するために、ころがり接触部の油膜が薄くなり、焼き付きや寿命の問題が発生する虞れがある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、極めて簡単な構造でスリーブの冷却を確実に行うことができる主軸装置を提供することにある。
1)本発明の主軸装置は、回転自在な回転軸と、内輪が前記回転軸の前端側に外嵌され、外輪が外筒に固定されたフロント側軸受と、前記回転軸の後端側に配され、前記外筒に結合されたスリーブハウジングに内挿されて前記回転軸の軸方向にスライド移動可能なスリーブと、内輪が前記回転軸の後端側に外嵌され、外輪が前記スリーブに内嵌されて静圧支持で定圧予圧され、前記フロント側軸受と共働して前記回転軸を回動自在に支持するリア側軸受と、を備えた主軸装置であって、前記外筒の軸方向に、少なくとも静圧油の供給経路と同じ数の、略等配に配された冷却油経路を有し、当該冷却油経路の近傍に、静圧油の各供給経路を有することを特徴とする。
前記構成の主軸装置によれば、冷却油経路が、外筒の軸方向に、少なくとも静圧油の供給経路と同じ数で略等配に配され、冷却油経路の近傍に、静圧油の各供給経路が配される。
従って、静圧油の供給経路を、外筒の冷却の軸方向経路の近くに設けることで、スリーブに供給される静圧油が冷やされ、スリーブを冷却することが可能となる。
これにより、外部に静圧油の冷却装置を設けなくても静圧油を冷却できるために、コストがかからず、簡単な構造でスリーブの温度を下げることが可能となる。
2)本発明の主軸装置は、回転自在な回転軸と、内輪が前記回転軸の前端側に外嵌され、外輪が外筒に固定されたフロント側軸受と、前記回転軸の後端側に配され、前記外筒に結合されたスリーブハウジングに内挿されて前記回転軸の軸方向にスライド移動可能なスリーブと、内輪が前記回転軸の後端側に外嵌され、外輪が前記スリーブに内嵌されて静圧支持で定圧予圧され、前記フロント側軸受と共働して前記回転軸を回動自在に支持するリア側軸受と、を備えた主軸装置であって、前記外筒の軸方向に冷却油経路を有し、当該冷却油経路の近傍に、静圧油の回収経路を有することを特徴とする。
前記構成の主軸装置によれば、静圧油の回収油経路を外筒の冷却油経路の近くに配することにより、回収される静圧油の温度を下げることができる。静圧油は循環式であるため、スリーブの冷却効果はさらに上がる。
また、静圧供給ポンプのタンク内の温度上昇および過度な粘度低下を抑えられるため、ポンプの寿命など性能の低下を招く心配がない。また、静圧供給ポンプを他の油圧機器のポンプと共用で用いる場合にも、他の機器におよぼす温度的な影響を小さくできる。
3)本発明の主軸装置は、1)に記載した主軸装置において、前記静圧油の供給経路と前記冷却油経路との、それぞれの円周方向角度差が5°〜15°の範囲に設定されていることを特徴とする。
4)また、本発明の主軸装置は、2)に記載した主軸装置において、前記静圧油の回収経路と前記冷却油経路との、それぞれの円周方向角度差が5°〜15°の範囲に設定されていることを特徴とする。
前記構成の主軸装置によれば、主軸装置を、例えば40000min-1で運転したときに、静圧油の供給経路と冷却油経路との、あるいは静圧油の回収経路と冷却油経路とのそれぞれの円周方向角度差が15°を超えないために、サチレート温度の上昇が抑えられて、静圧油を効果的に冷却することができる。
本発明によれば、熱変位が増大して精度劣化を招く、焼き付きや寿命の問題が発生する、という問題を解消でき、これにより、極めて簡単な構造でスリーブの冷却を確実に行える。
以下、本発明に係る好適な実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明に係る主軸装置の一実施形態を示す断面図、図2は図1に示す主軸装置におけるスリーブ周りの断面図、図3は図1に示す主軸装置の右側面図、図4は図1に示す主軸装置における温度特性図、図5は図1に示す主軸装置のサチレート温度の特性温度の特性図、図6は図5の詳細特性図である。
図1に示すように、本発明の第1実施形態である主軸装置10は、回転自在な回転軸11と、内輪13が回転軸11の前端側に外嵌され、外輪14が内ハウジング26に固定されたフロント側軸受12と、回転軸11の後端側に配され、外筒15に結合されたスリーブハウジング16に内挿されて回転軸11の軸方向にスライド移動可能なスリーブ17と、内輪19が回転軸11の後端側に外嵌され、外輪20が前記スリーブ17に内嵌されて静圧支持で定圧予圧され、フロント側軸受12と共働して回転軸11を回動自在に支持するリア側軸受18と、を備えた主軸装置10であって、外筒15の軸方向に、少なくとも静圧油の供給経路21と同じ数の、略等配に配された冷却油経路22を有し、当該冷却油経路22の近傍に、静圧油の各供給経路21を有する。
なお、静圧油としては、例えばオイルポンプによって加圧されて送給された油圧作動油を例示できる。
また、主軸装置10は、回転自在な回転軸11と、内輪13が回転軸11の前端側に外嵌され、外輪14が外筒15に固定されたフロント側軸受12と、回転軸11の後端側に配され、外筒15に結合されたスリーブハウジング16に内挿されて回転軸11の軸方向にスライド移動可能なスリーブ17と、内輪19が回転軸11の後端側に外嵌され、外輪20がスリーブ17に内嵌されて静圧支持で定圧予圧され、フロント側軸受12と共働して回転軸11を回動自在に支持するリア側軸受18と、を備えた主軸装置10であって、外筒15の軸方向に冷却油経路22を有し、当該冷却油経路22の近傍に、静圧油の回収油経路23を有する。
このような構成とすることにより、スリーブに冷却油を直接的に循環させることが出来なくても、スリーブ17に供給される静圧の油が冷えていればスリーブ17は冷却される。通常は、外筒15の冷却を行っているが、冷却油を円周方向に循環させていない部分は、円周方向に温度差が大きい。
すなわち、軸方向に冷却油が通過している冷却油経路22の近くでは温度が低く、その遠くでは温度が高い。そこで、これを利用し、静圧油と冷却油の間で効率的に熱交換を行って、スリーブ17を冷却できる。外筒15の冷却油と静圧油の流量を比較すると、静圧油はスリーブ17の狭いすきまを通過するために、1/10〜1/100ほど流量が少ない。これは静圧油の冷却能力が小さいことも意味してはいるが、逆に外筒15の冷却油で静圧油を簡単に冷却できることも意味し、これを有効利用してスリーブ17を効果的に冷却できる。
また、主軸装置10は、静圧油の供給経路21と冷却油供給経路22との、それぞれの円周方向角度差が5°〜15°の範囲に設定されている。
回転軸11は、ドローバ(不図示)を内装しており、このドローバを、戻しばね(不図示)に抗して進退移動させることにより、工具(不図示)をクランプまたはアンクランプする。また、回転軸11は、ビルトインモータのロータ24を、ステータ25の内周部に非接触に固定している。ロータ24は、ビルトインモータのステータ25が発生した回転磁界により回転力を与えられて回転軸11を回転させる。
フロント側軸受12,12は、セラミックス玉アンギュラ軸受を並列組合せで用いており、内輪13,13が回転軸11の前端側に外嵌され、外輪14,14が内ハウジング26に内嵌されて外輪押さえ29によって固定されている。前側スリーブ26には、潤滑油ノズル27,27が組み付けられているとともに、冷却油溝28が形成されている。内ハウジング26は、外筒15の前端部に固定されている。
リア側軸受18,18は、フロント側軸受12,12と同様の、セラミックス玉アンギュラ軸受を並列組合せで用いており、内輪19,19が回転軸11の後端側に外嵌され、外輪20,20が、スリーブ17に内嵌されている。
スリーブ17は、円環形状に形成されており、潤滑油ノズル30,30が組み付けられている。スリーブ17の外周部には、円周方向に静圧ポケット31が形成されているとともに、排油溝32,32が形成されており、スリーブハウジング16との間にOリング34,34が装着されている。スリーブ17は、スリーブハウジング16に軸方向にスライド可能に内嵌されている。
スリーブハウジング16は、円筒形状に形成されており、外筒15の後端部とリアカバー35との間に組付けられている。スリーブハウジング16には、スリーブ17の各静圧ポケット31に連通接続された径方向作動油供給路36が径方向に形成されているとともに、径方向作動油供給路36に連通した軸方向作動油供給路37が外筒15の軸方向に形成されている。軸方向作動油供給路37は、リアカバー35に形成された軸方向作動油供給路38に連通接続され、リアカバー35に組付けられたフィッティング39を介して絞り弁40に連通接続されている。絞り弁40は、四分配器60を通じてオイルポンプ61に連通接続されている。
また、スリーブハウジング16には、スリーブ17の排油溝32,32に連通接続された径方向排油路41,41が形成されているとともに、径方向排油路41,41に連通した軸方向排油路42が形成されている。軸方向排油路42は、リアカバー35に形成された軸方向排油路43に連通接続され、リアカバー35に組み付けられたフィッティング44を介して排油管45に連通接続されている。排油管45はオイルタンク62に連通接続されている。
外筒15は、円筒形状に形成されており、前段のフロント側軸受12,12を内嵌した内ハウジング26に外嵌されているとともに、ステータ25を内周部に固定している。ステータ25は、モータ電源線(不図示)から所定の電流を供給されることにより、内周部に回転磁界を発生する。
また、外筒15は、ステータ25の外周部に冷却油溝46を有し、内ハウジング26の冷却油溝28に連通接続されたフロント側軸方向冷却油供給路47が外筒15の軸方向に形成されているとともに、冷却油溝46に連通接続されたモータ側軸方向冷却油供給路48が外筒15の軸方向に形成されている。フロント側軸方向冷却油供給路47は、リアカバー35に組付けられたフィッティング(図3に示す)49を介して冷却装置(図3に示す)50に連通接続され、モータ側軸方向冷却油供給路48は、リアカバー35に組付けられたフィッティング(図3に示す)51を介してバイパス管(図3に示す)52に連通接続されている。
また、外筒15は、内ハウジング26の冷却油溝28に連通接続されたフロント側軸方向冷却油排出路53が外筒15の軸方向に形成されているとともに、冷却油溝46に連通接続されたモータ側軸方向冷却油排出路54が外筒15の軸方向に形成されている。
フロント側軸方向冷却油排出路53は、リアカバー35に組付けられたフィッティング(図3に示す)55を介してバイパス管(図3に示す)52に連通接続され、モータ側軸方向冷却油排出路54は、リアカバー35に組付けられたフィッティング(図3に示す)56を介して冷却装置50に連通接続されている。
静圧油の供給経路21は、リアカバー35の軸方向作動油供給路38と、スリーブハウジング16の軸方向作動油供給路37と、スリーブハウジング16の径方向作動油供給路36と、静圧ポケット31と、から構成されている。そして、これらの中で、軸方向作動油供給路38と、軸方向作動油供給路37と、が外筒15の軸方向に配されている。
静圧油の回収油経路23は、スリーブ17の排油溝32と、スリーブハウジング16の径方向排油路41および軸方向排油路42と、リアカバー35の軸方向排油路43と、から構成されている。そして、これらの中で、軸方向排油路42と、軸方向排油路43と、が外筒15の軸方向に配されている。
冷却油経路22は、フロント側軸方向冷却油供給路47と、モータ側軸方向冷却油供給路48と、モータ側軸方向冷却油排出路54と、フロント側軸方向冷却油排出路53とで構成される。
外筒15の軸方向には、静圧油の供給経路21と同じ数の、冷却油経路22が略等配に配され、冷却油経路22の近傍に、静圧油圧の各供給経路21が配される。また、冷却油経路22の近傍に、静圧油の回収油経路23が配される。
図2に示すように、スリーブ17の外周部には、作動油ノズル30,30を組み付けるためのノズル取付孔58,58が形成されているとともに、円周方向に等間隔に四個の静圧ポケット31,31,31,31が形成されている。また、円周方向に等間隔に四個の軸方向作動油供給路37,37,37,37が形成されている。軸方向排油路42は、単一に配されている。
図3に示すように、リアカバー35の端面には、フィッティング49,51,55,56が組付けられている。フィッティング49は、冷却装置50の供給側とフロント側軸方向冷却油供給路47とを連通接続している。フィッティング51は、バイパス管52の一端とモータ側軸方向冷却油供給路48とを連通接続している。フィッティング55は、バイパス管52の他端とフロント側軸方向冷却油排出路53とを連通接続している。 フィッティング56は、冷却装置50の排出側とモータ側軸方向冷却油排出路54とを連通接続している。これら、フロント側軸方向冷却油供給路47と、モータ側軸方向冷却油供給路48と、フロント側軸方向冷却油排出路53と、モータ側軸方向冷却油排出路54とは、外筒15の円周方向に等間隔に配されている。
また、冷却油経路22を構成するフロント側軸方向冷却油供給路47,モータ側軸方向冷却油供給路48,モータ側軸方向冷却油排出路54,フロント側軸方向冷却油排出路53と、静圧油の供給経路21を構成するスリーブハウジング16の軸方向作動油供給路37と、が円周方向に10°の角度差θを持って隣接して配されている。
上述したように、主軸装置10では、静圧の冷却油の軸方向作動油供給路37,軸方向作動油供給路38と、略等配に設けられたフロント側冷却油経路22と、が隣接して配されている。
そのため、フロント側の冷却およびモータ側の冷却をリアカバー35上のバイパス管52で直列に繋げている。そして、静圧の軸方向排油路42,軸方向排油路43からなる排油の経路もフロント側軸方向冷却油供給路47に隣接して配されている。
なお、主軸装置10では、水平にして使用した場合に、静圧部のエア抜きが容易なように、排油経路42をほぼ真上に配置するのが好ましい。
図4に示すように、主軸装置10と、特許文献1に記載した従来の主軸装置70とにおいて、運転中における、フロント側軸受(フロント軸受)の上昇温度と、リア側軸受(リア軸受)の上昇温度と、絞り弁(絞り部)での静圧供給温度上昇と、静圧排油温度上昇と、静圧タンク(オイルタンク)における温度上昇と、以下の条件で調べた。
(条件)
回転速度40000min-1での定常温度
フロント側軸受:内径φ70mm セラミックス玉を用いたアンギュラ玉軸受
リア側軸受:内径φ55mm セラミックス玉を用いたアンギュラ玉軸受(定圧予圧荷重1200N)
静圧供給油量:約200cm3/min 作動油はVG15
外筒冷却:油量10l/min,作動油はVG2
静圧供給ポンプ/タンク:ギアポンプ式(吐出圧3.5MPa,吐出容量0.5l/min),タンク油量2リットル
図4により明らかなように、従来の主軸装置70では、フロント側軸受の温度上昇が29℃、リア側軸受の温度上昇が45℃、静圧供給温度上昇が35℃、静圧排油温度上昇が41℃、静圧タンクの温度上昇が39℃、となった。
これに対して、本願発明の主軸装置10では、フロント側軸受の温度上昇が29℃、リア側軸受の温度上昇が41℃、静圧供給温度上昇が17℃、静圧排油温度上昇が21℃、静圧タンクの温度上昇が20℃、となった。
冷却の回っているフロント側軸受の温度上昇は、主軸装置70でも主軸装置10でもほとんど変わらないが、リア側軸受での温度上昇は主軸装置10の方が主軸装置70より約4℃の温度低下となった。これにより、油膜の形成状態が良くなり寿命が延長できるほか、工作機械全体としての熱変位を軽減することができる。また、静圧の排油およびタンクの温度が約20℃低下している。静圧油ポンプは、例えば工作機械に使用した場合、工具アンクランプの油圧機構用などとして共用する場合があり、タンクの温度上昇が小さくなると、それら他の油圧機構に温度的な影響を及ぼさないので効果がある。油圧が使用される部分の温度が上がらなければ、機械の熱変位に関する精度も向上する。また、温度が上昇しすぎて粘度が低下することがないので、ギアポンプの吐出圧力不足を招いたり、ギアが摩擦したりする、などの心配も要らなくなる。
図5に示すように、主軸装置10と、特許文献1に記載した主軸装置70とを、それぞれ4万回転で運転したときの、静圧油の供給経路とフロント側軸方向冷却油供給路との角度θにおけるスリーブハウジング外径のサチレート温度Tを計測した結果、角度θが、15°より大きくなると、温度が急激に高くなる。この角度以下に静圧油の供給経路を設けることにより、静圧油が冷却される、もしくは、加熱されないことがわかる。
図6に示すように、図5において、回転角度90°までを拡大して考察すると、角度が15°を越えると急激に温度が上昇することがわかる。なお、通常、角度差5度以下では物理的に経路を設けることが出来ない。そのため、角度差は、5°〜15°の範囲が良く、より好ましくは10°±2°が良い。そして、冷却油供給経路を略四等配とすることで、主軸装置10全体としての温度上昇を低く抑えることができ、なおかつ、温度分布を対称形とすることができる。これにより、熱による回転軸および外筒の曲がり変形を抑えることができ、熱による振動および精度の劣化を軽減させることができる。
主軸装置10によれば、冷却油経路22が、外筒15の軸方向に、静圧油の供給経路21と同じ数で略等配に配され、冷却油経路22の近傍に、静圧油の各供給経路21が配される。従って、静圧油の供給経路21を、外筒15の冷却の軸方向経路の近くに設けることで、スリーブ17に供給される静圧油が冷やされ、スリーブ17を冷却することが可能となる。これにより、外部に静圧油の冷却装置を設けなくても静圧供給油を冷却することができるために、コストがかからず、簡単な構造でスリーブの温度を下げることが可能となる。
また、主軸装置10によれば、静圧油の回収油経路23を外筒15の冷却油経路22の近くに配することにより、回収される静圧油の温度を下げることができる。静圧油は循環式であるため、スリーブ17の冷却効果はさらに上がる。また、オイルポンプ(静圧供給ポンプ)61のオイルタンク62内の温度上昇および過度な粘度低下を抑えられるため、オイルポンプ61の寿命等、性能の低下を招く心配がない。また、オイルポンプ61を他の油圧機器のポンプと共用で用いる場合にも、他の機器に及ぼす温度的な影響を小さくすることができる。
また、主軸装置10によれば、例えば40000min-1で運転したときに、静圧油の供給経路21と冷却油供給経路22との、それぞれの円周方向角度差が15°を超えないために、サチレート温度の上昇が抑えられて、静圧油を効果的に冷却することができる。
なお、本発明に係る主軸装置は、上述した実施の形態例に限定されるものではなく、適宜な変形、改良等が可能である。
例えば、軸受は、セラミックス玉アンギュラ軸受に限らず、鋼製の玉を用いたアンギュラ軸受や円筒ころ軸受、あるいは深溝玉軸受、等の各種転がり軸受を適用しても良い。
また、静圧供給は4本に限らず、3本や5本でもよい。
本発明に係る主軸装置の一実施形態を示す断面図である。 図1に示した主軸装置におけるスリーブ周りの断面図である。 図1に示した主軸装置の右側面図である。 図1に示した主軸装置における温度特性図である。 図1に示した主軸装置のサチレート温度の特性温度の特性図である。 図5の詳細特性図である。 従来の主軸装置の断面図である。 従来の主軸装置のスリーブ周りの断面図である。
符号の説明
10 主軸装置
11 回転軸
12 フロント側軸受
13 内輪
14 外輪
16 スリーブハウジング
17 スリーブ
18 リア側軸受
19 内輪
20 外輪
21 静圧油の供給経路
22 冷却油供給経路
23 静圧油の回収油経路

Claims (4)

  1. 回転自在な回転軸と、
    内輪が前記回転軸の前端側に外嵌され、外輪が外筒に固定されたフロント側軸受と、
    前記回転軸の後端側に配され、前記外筒に結合されたスリーブハウジングに内挿されて前記回転軸の軸方向にスライド移動可能なスリーブと、
    内輪が前記回転軸の後端側に外嵌され、外輪が前記スリーブに内嵌されて静圧支持で定圧予圧され、前記フロント側軸受と共働して前記回転軸を回動自在に支持するリア側軸受と、
    を備えた主軸装置であって、
    前記外筒の軸方向に、少なくとも静圧油の供給経路と同じ数の、略等配に配された冷却油経路を有し、当該冷却油経路の近傍に、静圧油の各供給経路を有することを特徴とする主軸装置。
  2. 回転自在な回転軸と、
    内輪が前記回転軸の前端側に外嵌され、外輪が外筒に固定されたフロント側軸受と、
    前記回転軸の後端側に配され、前記外筒に結合されたスリーブハウジングに内挿されて前記回転軸の軸方向にスライド移動可能なスリーブと、
    内輪が前記回転軸の後端側に外嵌され、外輪が前記スリーブに内嵌されて静圧支持で定圧予圧され、前記フロント側軸受と共働して前記回転軸を回動自在に支持するリア側軸受と、
    を備えた主軸装置であって、
    前記外筒の軸方向に冷却油経路を有し、当該冷却油経路の近傍に、静圧油の回収経路を有することを特徴とする主軸装置。
  3. 前記静圧油の供給経路と前記冷却油経路との、それぞれの円周方向角度差が5°〜15°の範囲に設定されていることを特徴とする請求項1に記載した主軸装置。
  4. 前記静圧油の回収経路と前記冷却油経路との、それぞれの円周方向角度差が5°〜15°の範囲に設定されていることを特徴とする請求項2に記載した主軸装置。
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