JP2005177825A - 長距離伝送用光学系と長距離伝送用スキャンレンズ - Google Patents

長距離伝送用光学系と長距離伝送用スキャンレンズ Download PDF

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Abstract


【課題】伝送系の初期の段階でビームを走査し長い伝送系を通してビームを対象物に当てるようにする長距離伝送用光学系とそのためのレンズを与えること。
【解決手段】レーザ光源と、レーザ光を二次元(或いは一次元)走査するための複数のガルバノミラーと、ガルバノミラー以後の光学経路の中に設けられレーザ光を一旦集光するリレーレンズLと集光した光線を平行ビームに直すコリメートレンズLからなりLとLの距離をL、Lの焦点距離f、fの和である(f+f)とするスキャンレンズと、ビームを包囲する複数のガイドパイプを含む関節系の長距離伝送用光学系であってガルバノミラーから対象物までの距離Γを2(f+f)より大きくしたものを与える。
【選択図】 図11

Description

本発明はレーザビームを長い屈曲した伝送系の中に伝送させ被処理物に当て被処理物を加工するための長距離伝送用光学系と、長距離伝送用スキャンレンズに関する。特にビーム伝送系の上流側でビームを一次元、二次元走査し、ガイドパイプなどに衝突させることなく走査ビームを長距離伝送するようにしたスキャンレンズに関する。
長距離伝送用光学系の従来例をまず簡単に説明する。図1は長距離伝送用光学系の一例を示す概略構成図である。強いレーザ光源S(炭酸ガスレーザ、YAGレーザ、エキシマレーザ)は平行ビームAを発生する。ビーム径が適当であればそのままでもよいが狭すぎる場合はコリメートレンズL、Lによって所望の直径Wの平行ビームに直す。
第1コリメートレンズLは凹レンズでありビームを広げる(ビームB)。第2コリメートレンズLは凸レンズであり広がったビームを直径Wの平行ビームCにする。Lの前側焦点にLの前側焦点を一致させればそのようになる。焦点距離の比がビーム径の比率に等しいので、L、Lを適当に選べば任意の直径の平行ビームが得られる。
以後ビームは平行ビームであって直径Wは維持される事が多い。ビームCは第1反射ミラーMで直角に反射される。例えばx方向に伝搬したものがy方向に折れ曲がる。反射ビームGは第1ガイドパイプ24の中を平行ビームとして伝送され第2反射ミラーMに当たり直角反射され平行ビームNとなる。
平行ビームNは第2ガイドパイプ25の中を進む。平行ビームNは第3反射ミラーMで90度反射されて平行ビームQとなる。平行ビームQは第3ガイドパイプ26の中を進む。さらに平行ビームQは最後の集光レンズLによって絞られ(ビームR)強いパワーとなって対象物(被処理物)面Tの一点wに照射される。最後の集光レンズLは対象物の種類、加工の目的によっては省くこともある。それほど強いパワー密度を必要としないとかビーム直径Wの部分を一様照射した方が良いというような場合である。
そのようなものが従来の関節系を利用した長距離伝送用光学系である。長距離伝送用光学系は、ここでは、ガイドパイプと関節系でレーザビームを導いて対象物に照射して溶接、穴開け、熱処理、切断、研磨、表面処理、マーキング、検査などをする装置というように広範囲の意味をもつ。
どうして関節系で導光するのか?というと炭酸ガスレーザの光は10.6μmの波長をもつが、そのような近赤外光を低損失で通す光ファイバが存在しないためである。通常用いられる石英系光ファイバは可視光を通すが近赤外線は通さない。炭酸ガスレーザはミラーで反射し空間伝送するしかないが、所望の部位へ導光するには複数のミラー、ガイドパイプを利用した関節系を使うしかない。
ミラーにしても誘電体多層膜の上に金を蒸着したミラーが用いられるが、それも幾分の損失がある。炭酸ガスレーザに対し吸収の少ない物質というとZnSeかGeしかない。炭酸ガスレーザに対してはZnSe、Ge系のレンズを使うしかない。ZnSeでも幾分の損失がある。初めのレーザパワーが大きい場合はレンズでの損失が無視できない。熱によってレンズが膨張、変型、劣化することもあるし、レーザ損失はできるだけ小さくしなければならない。そのためにレンズの数、反射ミラーの数は最小にとどめなければならない。そのような事情がある。可視光などの光学系とは全く違う問題があるのである。
本発明は炭酸ガスレーザに限らず大パワーのレーザの全てに適用できるのであるが波長によって問題が少し違ってくる。YAGレーザの場合は可視光だから光ファイバでも導光できるが、やはりパワーが大きいと損失を減らすため、関節・ガイドパイプによる空間伝送の方が良いということもある。紫外光を出すエキシマレーザの場合は良い光ファイバがないから空間伝送になる。紫外光に対する反射ミラーは製造できるがレンズはまだ問題がある。フッ化カルシウム(CaF)によって低損失レンズを作ることができる。本発明はだから、反射ミラーとレンズを作ることができる波長に対する大出力レーザの全ての装置に適用することができる。
図1は光学系を同一平面に置きなおして単純化した概略の構成図であるが、レーザ光源Sから出た平行ビームAがコリメートレンズL、Lで広がり平行ビームCとなり、それが第1反射ミラーMで90度折れ曲がった平行ビームGとなり、第2反射ミラーMで90度折れ曲がった平行ビームNとなり、第3反射ミラーMで90度折れ曲がった平行ビームQとなる。反射ミラーの数が多いほど自由度は高くなる。
しかし先述のように反射ミラーでの損失があるから、損失を減らすためには反射ミラーは少ない方が良い。レンズについても同様である。レンズの透過損失はミラーの反射損失より大きいからレンズ数の制限はもっと厳しいといえる。最終段の集光レンズLはビームを絞る必要があれば採用するが絞らなくてよいなら省くことができる。初段のコリメートレンズL、Lはビーム直径を変える必要があるときとビームの広がりを抑制するときに用いる。
図1と同じ光学系をさらに単純化して図2に示す。ミラーによる反射はミラー面に対して面対称に起こるので、ミラー面に面対称に光学系を折り返すことによってビーム系を直線上にまとめることができる。それが図2である。レーザ光源Sから出たレーザ光Aが、拡大光B、平行ビームCとなり反射ミラーM、M、Mを通り、平行ビームG、N、Qとなり、さらに集光レンズLで収束ビームRとなり対象物(被処理物)Tのw点に集光照射される。反射ミラーは光の方向を折り曲げるために必要である。レンズは適当な直径Wの平行ビームを作るためにコリメートレンズL、Lを設け、集光させるためにLを用いている。集光が不要ならLを省けるし、初めから適当な直径Wのビームが出る場合や発散性の小さいビームならL、Lを除去することもできる。だから基本構成は、パワーの大きいレーザ発振器Sと反射ミラーとガイドパイプ・関節系である。
レーザ光をスキャニングさせて被処理物に照射することによって溶接、熱処理、切断、穴開けなどを行うレーザ加工装置は幾つか実用化されている。
特許第2829192号「レーザビームスキャナ」
特許文献1は炭酸ガスレーザの強い光を鋼材に当てて溶接する場合、単に突き合わせ線に沿ってビームを動かすだけだと溶接部が弱いので突き合わせ線と直交する方向にビーム微小振幅で揺動させて堅固な溶接をするための装置である。図3にその概略構成図を示す。レーザ装置(炭酸ガスレーザ)Sから出たレーザビームAをコリメートレンズL、Lで広いビームCにし放物面鏡Mで反射して左右に揺動するガルバノミラーGに当てている。ガルバノミラーGで反射されたビームは収束ビームRとなって被処理物(鋼材)Tの突き合わせ部を横切るように往復照射される。
ガルバノミラーGは光学系の最終段にある。ここでは強烈な炭酸ガスレーザビームを左右に走査するためにガルバノミラーを用いている。ガルバノミラーはコイル磁場の中にミラーを揺動可能に設けて交番電流をコイルに流すことによってミラーを動かすものである。本来は微小電流を検出する検流計(ガルバノメータという)なのであるが小さい回転モーメントによってミラーを微小振幅で揺動できるのでレーザ光線を反射して走査するためのミラー装置として用いられている。炭酸ガスレーザを受けて強く発熱するので冷却が重要である。冷却水入口、出口が揺動軸線上にくるように工夫しており揺動の回転モーメントを小さくするようにしている。
レーザビームを走査して対象物にジグザグに当てるというものはあるが、それは常にレーザビーム伝送系の終端に走査機構を設けている。最終段にあってビーム走査して、すぐに被処理物に当てるようにする。だからビームの振れ(走査)によってビームがガイドパイプの内壁に当たったりレンズ、ミラーからそれたりするというような心配はない。それは最終段にガルバノミラーのような容積のあるものを設ける空間的な余裕がある場合に可能である。
本発明はそうではなくて最終段には空間的余裕がもはやなくてレーザ光伝送系の初期、緒段階にしか走査機構を設置できないというような場合を問題にする。伝送系の初段階に走査機構を設けたようなレーザ加工装置はこれまで存在しなかった。それは初期にビーム走査すると走査角θが小さくても長い伝送路(Γとする)では偏奇(それ量p)量(p=Γθ)が大きくなりすぎてガイドパイプ内壁に当たったりレンズ、ミラーからそれたりするし走査機構の設定、調整がきわめて難しくなるからである。
特開平6−3987号「走査対物レンズ」
特許文献2は電子デバイスを光学的に観察し検査するための装置で8角筒ポリゴンミラーを回転させ反射光を小口径の第1レンズ(f=25mm、開口数NA0.15、走査角16度)に入れ実像を作り、それを大口径の第2レンズ(f=160mm)で拡大し平行ビームにしている。それを大口径の第3のレンズ(f=40mm、NA0.6、走査角2.5度)に入れるようにした全長650mmの対物レンズを提案している。
可視レーザを使っておりレーザを当てるのは照明用である。電子デバイスからのレーザ反射光を走査して対象となる電子デバイスの表面像を高速度で撮像してデバイスを観察するようにしている。顕微鏡と同じ目的をもつので開口数NAが大きく明るい対物レンズが必要である。f/f=6.4(倍)となるのはデバイスの細かい構造を拡大して観察するためである。
拡大平行ビームの直径は48mm以上もあってガイドパイプは直線的で装置内に固定され彎曲しないし直径60mm以上ありレーザ光は48mm直径の絞りで絞られる。だからレーザ光が絞りやガイドパイプ壁面に当たることは問題ではない。反射光はCCDなどの撮像面に集光される。これはレーザ光は照明用であり反射光を観察しているレーザ光のパワー利用ではない。また本来は微細対象観察用の顕微鏡の応用であり高倍率顕微鏡を本体にもつから狭いガイドパイプに光がぶつかるというような心配は初めからない。ガイドパイプ・関節系をもたず屈曲導光しない。
特許第3201394号「fθレンズ」(特願平11−226430号、特開2001−51191号)
特許文献3は本出願人になるfθレンズである。パルス炭酸ガスレーザの光をガルバノミラーで走査してプリント基板へ照射し多数の穴を規則正しいピッチで穿孔するために走査角とプリント基板での距離が比例するようにしたものである。通常のレンズはftanθレンズである。fθにするには複数のレンズを組み合わせる必要がある。
例えば図5に示すような組み合わせレンズとなる。L(第1群)は凸レンズ、L(第2群)は凹レンズ、LとL(第3群)は凸レンズである。全体の焦点距離をfとして第2群の焦点距離をf、第3群の焦点距離をfとして全系の前側焦点から後側焦点までの距離をdとして
−2.2≦f/f≦−0.3 (1)
0.4≦f/f≦0.9 (2)
1.8≦d/f≦2.4 (3)
という条件がある。そのようにすると角度θの方向に出た平行ビームは、レンズの後方fθの位置に結像する。パルス炭酸ガスレーザをガルバノミラーで走査してfθレンズで集光すると多数の微細穴を等間隔に規則正しく矩形領域に穿つことができる。図5にfθレンズの一例を示している。
図5は3つの角度の異なる平行ビームを示す。どの角度のビームも互いに交差していない。被処理物面で初めて相合する。fθレンズは全体としては凸レンズであって、レンズは互いに接近しておりレンズの間でビームが交差することはない。交差してしまうとfθ性やテレセントリック性がなくなる。
本発明もガルバノミラーでレーザビームを走査するのでfθレンズを使いたいという気がする。ビーム偏向角θと対象物でのビーム偏奇量pが比例するからである(p=fθ)。しかし本発明は長いガイドパイプでレーザを対象物まで導くので前側焦点・後側焦点間距離dが長くて1000mmにもなる。
それに比べて特許文献3のレンズの全焦点距離は100mm程度である。d/f=10となり上の式(3)を満足する事ができない。つまり伝送系の初期でビームを走査して長い距離を伝送しようとすると、もはやfθ性をもつレンズの設計は不可能だということである。
本発明は強力なレーザパワーを対象物へ照射して熱処理、溶接、切断、研磨などの物理作用を行わせるレーザ応用装置であって伝送系の初期の段階でビームを走査し関節・ガイドパイプを複数本直列に組み合わせた長い伝送系を通して対象物に当てるようにした長距離伝送用光学系(多関節型光学系)とそのためのスキャンレンズを与えることを目的とする。
図2の従来の関節光学系の概略図において、ビームは静止ビームであり走査されていない。しかし最終の被処理物(対象物)面Tでビームを二次元的あるいは一次元的に走査したいという場合もある。その場合、最終段階の部分に空間的な余裕がある場合は図3のように最終段の収束光Q、Rの途中にガルバノミラーを設けることができる。溶接、熱処理など工業用途の場合は大型の装置だからそのようなことは可能である。
しかしマーキング装置などの場合や工業用小型装置の場合など、被処理物の近傍、つまり伝送系の最終段階において、走査機構を設ける空間的な余裕がないということがある。そのような場合はビーム走査することがこれまで全くできなかったわけである。
それはどうしてかというと次のようなわけである。ビーム伝送系の最終に空間的余裕がないとしてもレーザ装置に近い部分には走査装置を設けるスペースがある。しかし伝送系の最初に走査してしまうと長い伝送路を伝搬するうちにビームの軸線からのずれが大きくなりガイドパイプに触れたりミラー、レンズの有効径からそれたりするからである。
図4は図2の光伝送系において、初段の反射ミラーMの前に走査機構(ガルバノミラー)を設けたという仮想例を示す光学系図である。実際には図1において、コリメートレンズLと第1反射ミラーMの間にガルバノミラーを入れたという仮想である。図1でビームを三次元的に振るとビームの偏奇が分かりにくいので単純化した図4で考える。
走査機構(ガルバノミラー)Gは一つでも二つでも問題は変わらないから一つだけ図示している。ガルバノミラーGから対象物Tまでの距離をΓとする。ガルバノミラーによる光線の走査角をθとする。θは変数である。全振幅角をΘとする。それは最大振幅におけるθの2倍の角である。対象物での全振幅をpとする。
ガルバノミラーで光線を左右に揺動させると実線と破線によって示すように平行ビームの全体が左右に揺れる。対象物面Tでの照射点がw、w’の間を往復するようになる。つまり照射が点でなくて線分になるのである。ガルバノミラーが二つあって主走査、副走査することにすれば照射は面になる。つまり0次元的な照射から、ガルバノミラーを使うことによって一次元照射、二次元照射となるのである。
しかし、そのようなレーザ走査装置はこれまで存在しなかった。それはどうしてかというと、走査角θが小さくても伝送系Γが長いので対象物での全振幅pが大きくなりすぎてしまうからである。
p=ΓΘ (4)
ガイドパイプやレンズ、ミラーなどにおいてビーム広がりを妨げる最小のものの直径をIとする。それはガイドパイプの場合が多いので以後ガイドパイプの内径と簡単にいうが、そうでない場合もある。走査機構の中心軸線の狂いの角度をε、ガイドパイプの内径をIとすると、レーザビームがガイドパイプ内壁に接触しない条件は最適の場合でも
W+ΓΘ+Γε<I (5)
である。
ここでWは平行ビームの直径、Γは走査機構・対象物間の距離、Θは全走査角である。走査機構の中心軸線の狂いが全くない場合でも
W+ΓΘ<I (6)
でなければならない。レーザビーム直径Wが0の極限でも
ΓΘ<I (7)
は成立しなければならない。
それは難しい条件である。たとえばガイドパイプ内径Iが15mmとし、ビーム径がW=5mmとして走査機構・対象物距離Γが1200mmとすると、(Θ+ε)は0.46度(27分)以下でなければならない。それはガルバノミラーの設定誤差εだけで超えてしまいそうな微小量である。とてもビームを左右に走査するような余裕がない。だから伝送系の緒段でビームを走査するというようなことはとても難しいことなのである。
それに長距離伝送すると光は回折によって広がる。図7のようにビームがガイドパイプ中心を正しく進行している(イロ、ハニ)場合でも、回折によってイホ、ハヘというようにビーム広がりがある。
回折と走査が重なると図8のように走査の方向でビームがイリというようにガイドパイプ内壁に当たってしまう。
回折というのは図6に示すように有限口径のビームには必ず起こるものである。壁44の開口部45から出た平行ビームは遠くの壁面Tでは主ビーム54の他に回折ビーム52、53、55、56などを伴う。つまりビームは回折によって両側に広がる。回折の存在がよけい偏奇角の余裕を奪うということになる。
本発明は次のような長距離伝送用光学系を提案する。
A.レーザ光を適当な直径の平行ビームにしたあと、平行ビームを反射しx方向に走査する第1ガルバノミラーと、それを反射しy方向に走査する第2ガルバノミラーと、第2ガルバノミラーで反射された走査平行ビームをリレーレンズ(焦点距離f)によって軸近傍で結像させ、それをリレーレンズ(焦点距離f)から遠く離れたコリメートレンズで平行ビームにし、さらに集光レンズで集光し、ガルバノミラーから(f+f)以上離れた加工面に二次元走査ビームとして照射するようにしている。
B.レーザ光を適当な直径の平行ビームにしたあと、平行ビームを反射し、ある方向に走査するガルバノミラーと、ガルバノミラーで反射された走査平行ビームをリレーレンズ(焦点距離f)によって軸近傍で結像させ、それをリレーレンズ(焦点距離f)から遠く離れたコリメートレンズで平行ビームにし、さらに集光レンズで集光し、ガルバノミラーから(f+f)以上離れた加工面に一次元走査ビームとして照射するようにしている。
C.レーザ光を適当な直径の平行ビームにしたあと、平行ビームを反射しx方向に走査する第1ガルバノミラーと、それを反射しy方向に走査する第2ガルバノミラーと、第2ガルバノミラーで反射された走査平行ビームをリレーレンズ(焦点距離f)によって軸近傍で結像させ、それをリレーレンズ(焦点距離f)から遠く離れたコリメートレンズで平行ビームにし、ガルバノミラーから(f+f)以上離れた加工面に二次元走査ビームとして照射するようにしている。
D.レーザ光を適当な直径の平行ビームにしたあと、平行ビームを反射し、ある方向に走査するガルバノミラーと、ガルバノミラーで反射された走査平行ビームをリレーレンズ(焦点距離f)によって軸近傍で結像させ、それをリレーレンズ(焦点距離f)から遠く離れたコリメートレンズで平行ビームにし、ガルバノミラーから(f+f)以上離れた加工面に1次元走査ビームとして照射するようにしている。
A、Cは二次元走査の場合を、B、Dは一次元走査の場合を定義している。ビームを集光しない場合はC、Dによって定義し、ビームを集光する場合をA、Bによって与えている。
長距離伝送用でありレーザ光を遠くまで導光する必要があり、そのためにリレーレンズとコリメートレンズが遠く離れている(150mm〜3000mm、例えば400mm)。リレーレンズとコリメートレンズが遠く離れているということが条件になる。そこで前段のリレーレンズとコリメートレンズの間で一旦集光させてある。それはビームの全成分を集光させている点であり集光点Jという。リレーレンズとコリメートレンズの間を集光点のないビームとしないということである。
リレーレンズとコリメートレンズが近接していれば、そのような必要はないのであるが、長距離伝送用であってレンズ間隔が広いのでそのような必要があるのである。Lより前で平行ビームであり、Lより後でも平行ビームなのだから、集光点JはLの後ろ焦点であり、Lの前焦点である。
動きのない静的な平行ビームを長距離伝送するのは簡単であるが、ガルバノミラーで走査された動的な平行ビームを長距離伝送するのは難しい。本発明のように二つのレンズを組み合わせ中間で集光点Jを一つ持たせるのがよい。
後段のコリメートレンズから出たビームは走査された平行ビームである。それは平行ビームのまま進行するのであるが平行ビームの中心線を考えると全てのビームの中心線が必ず通過する点(収束点)が存在する。収束点はガルバノミラーの後方(f+f)の位置である。それをここでは収束点Ξと呼ぶ。それは集光点Jとは違う。収束点Ξをビーム中心が必ず通るし、そのときの傾斜角は−θなので、平行ビームはガルバノミラーでなくて収束点で実効的に走査されたようになり伝送路長が実効的に(f+f)だけ短縮されたのと同じことになる。
そのまま平行ビームで被処理物の加工面Tに照射してもよいし平行ビームを集光レンズで絞って照射してもよい。実効的な光路長が(f+f)だけ短縮されるのであるから、対象物はガルバノミラーから(f+f)以上離れているのが条件となる。
本発明は、ガルバノミラーで平行ビームを走査(一次元、二次元)したのち、リレーレンズLで一旦J点に集光し、それをさらにコリメートレンズLで平行ビームにするから、平行ビームの中心ビームは、ガルバノミラーから2(f+f)の距離後方にある収束点Ξで交差し傾斜角が−θとなるから、実効的にガルバノミラーの位置が2(f+f)だけ後ろへずれたというのと同じことになる。
だから長い伝送路の中を平行レーザビームがガイドパイプ内壁に当たらないようにレンズ、ミラー有効径からはずれないようにして伝送することができる。走査による角度ズレだけでなく回折によるビームの広がりをも補償することができる。走査機構を設けるための空間的な余裕がない場合でもビーム走査できる機構を与えることができる。まことに優れた発明である。
光源から出た光ビームを揺動ミラーで反射走査し揺動ビームを対象物まで長い距離伝送するための装置なので光学系は単純でない。概略の構成を平面図によって示す図10、図11によって長距離伝送用光学系のあらましの構成を説明する。図10は反射ミラーのない本発明の基本的な長距離伝送用光学系を示し、図11は反射ミラーを用いる本発明の多関節光学系を示す。
図10において、レーザ光源Sから小口径のレーザビームAがある方向に(x方向とする)に出射される。レーザ光源Sは炭酸ガスレーザやYAGレーザなど高出力の加工用レーザである。炭酸ガスレーザ(10.6μm)は低損失のファイバがないのでミラーと空洞のガイドパイプを組み合わせた関節光学系となる。YAGは可視光であり低損失ファイバがあるがミラー光学系で導光するようにすれば本発明を適用できる。炭酸ガスレーザの場合はレンズはZnSeやGeを用いる。YAGの場合は可視光用のガラス、石英のレンズを使うことができる。そのほかレンズ、ミラー、ガイドパイプによって伝送するパワーレーザ光学系に用いることができる。以下の記述では主に炭酸ガスレーザの場合について述べることにする。
光源Sから出たレーザ光Aの口径は小さいので所望の口径に拡大するために、レーザSの直後にはビーム発散角補正レンズL、Lが設けられる。これはコリメートレンズ(Collimate Lenses)であって、前方のレンズLで小ビームAを拡大ビームBにし後方のレンズLで直径の広い平行ビームCにする。コリメートレンズというのは、ある平行ビームを異なる直径の平行ビームに変換するものでよく知られたものである。この例では平行ビームを拡径するのだから前のLは凹レンズ、後ろのLは凸レンズであり、L、Lの前焦点が合致するように配置してあるので、平行ビームAを平行ビームCに変えることができる。
所望の口径になった平行ビームCは第1ガルバノミラーGによって反射されx方向に走査される。さらにx方向走査ビームDが第2ガルバノミラーGによってy方向に走査される。y方向走査ビームEはz方向に向かう。x方向走査装置32からz軸棒33が出ており、それが第1ガルバノミラーGを揺動可能に支持している。x方向走査装置32はz軸棒33を介して第1ガルバノミラーGをx方向に微小振幅角Θで揺動する。y方向走査装置34からx軸棒35が出ており、それが第2ガルバノミラーGを揺動可能に支持する。y方向走査装置34がx軸棒35を介して第2ガルバノミラーGをy方向に微小振幅角Θで揺動する。ガルバノミラーによって2回反射されたレーザ光は所望の口径を有するz軸方向を向く二次元(x,y)走査ビームEとなる。
伝送路の初めにおいてビームを二次元(或いは一次元)走査するということが重要であってx,y走査の順序は反対であってもよい。走査してから対象物までの伝送距離Γが長い、というのが問題である。伝送距離Γと振幅角Θを掛けたものが対象面での振幅長p=ΓΘとなる。走査振幅角Θは極わずかであるが、そのご長距離(Γ)伝送するから対象面Tでは有意の振幅長(p=ΓΘ)となる。振幅長pは目的によるが1mm〜10mm程度である。
多関節光学系の場合は、図11のように幾つものミラーでたびたび反射される。ガルバノミラーG、Gで走査された平行ビームEは第1反射ミラーMによって直角に反射される。
実際には平行ビームEは第1ガイドパイプ27によって囲まれる空間を通過する。図11では平行ビームEや第1ガイドパイプ27は大部分を省略し一部分だけを図示している。その他のビームも同様であり、図示できないので短く書いてあるが実際には長いビームで、それを囲むガイドパイプも長いものである。
この例ではビームEはz軸に平行であり、第1反射ミラーMはビームをxy面の任意の方向へと反射するものである。反射ビームGはだから元の座標系ではxy面の任意の方向を向いている。そのような反射ミラーがあれば任意の方向へビームを自在に伝送することができる。ここでは3つの反射ミラーM、M、Mの例を示すが、反射ミラーの数は任意である。
本発明の骨子が反射ミラーの配置にはないので、例として反射ミラーが最低の3つ組の場合を示すが、その数は任意である。
本発明の骨子はこれ以後の構造にある。
図10の反射ミラーのない場合では、平行ビームGはリレーレンズLによって収束され収束ビームHとなりJ点で一度収束したのち拡散ビームK、Nとなる。平行ビームE、Gは第1ガイドパイプ27で囲まれ、収束ビームH、拡散ビームK、Nは第2ガイドパイプ28で囲まれている。拡散ビームNはコリメートレンズLによって平行ビームPとなる。
図11の多関節系では、第1反射ミラーMで反射された平行ビームGはリレーレンズLによって収束ビームHとなりJ点で一旦収束する。J点を越えて拡散ビームKとなり第2反射ミラーMに当たる。ビームH、Kは長い第2ガイドパイプ28によって囲まれている。Mで反射され反射ビームNとなる。ビームNはコリメートレンズLで平行ビームPとなる。平行ビームGとPの直径は同じWである。
リレーレンズLからコリメートレンズLの部分(ビームH、K、Nの部分)が長くて、そこが問題である。コリメートレンズLから出た平行ビームPは第3ガイドパイプ29の内部を通過する。
第3反射ミラーMは平行ビームPを90度反射するが、それによって得られた反射ビームQは第4ガイドパイプ30で囲まれる。第1〜第4ガイドパイプ27、28、29、30は何れも長いが図面の制約があるので短く描いている。
反射ミラーのない図10の場合は、コリメートレンズLから出た平行ビームP、Qは第3ガイドパイプ29の中を通り、集光レンズLによって集光されて対象物面Tのスポットwに当たる。
図11では、第3反射ミラーMによって反射された平行ビームQは集光レンズLによって集光されて対象物の加工面Tのスポットwに当たる。
そこで溶接、切断、熱処理などの作用を行う。加工面Tは被処理物の面であるが説明の便宜のため二次元座標系(ξ,η)を取っている。そのη、ξ座標はガルバノミラーG、Gの近傍に取った座標(x,y)とは全く別物であり区別しなければならない。
長距離伝送用としてビームを自由に伝送したいので、常に90度の方向に光を反射するようにしている。第1ガイドパイプ27、第2ガイドパイプ28、第3ガイドパイプ29、第4ガイドパイプ30の長さは目的によって適当に選ぶ。つまりビームの長さ、レンズ・ミラー間の距離は目的によって適切なものに設定する。
そのようにガイドパイプと関節系によってレーザビームを導くのは、炭酸ガスレーザ(CO)の場合である。炭酸ガスレーザの発振波長は10.6μmである。もしもそのような近赤外線光を低損失で導光できる光ファイバが存在すれば、そのような関節系は不要である。
しかし残念なことに炭酸ガスレーザ用の低損失光ファイバは存在しない。だからどうしてもガイドパイプとミラーを組み合わせた関節系によってレーザ光を空間伝送しなければならない。関節系で光を伝送するから反射ミラーとレンズを使うことになる。損失をできるだけ少なくするため反射ミラーの数はできるだけ少なくし反射ミラーの材料はできるだけ反射率の高いものにしなければならない。
ミラーは誘電体多層膜と金層を組み合わせて99%以上の反射率のものが製造可能である。レンズはもっと問題である。炭酸ガスレーザの10.6μmを低損失で通すのは現在実用的にはZnSeレンズしかない。ZnSeレンズはCVD法で作ったZnSe多結晶を加工して作るからそれ自体高価である。また透過損失が0というわけにゆかない。反射ミラーよりも損失が大きい。損失が大きい場合とか汚れがある場合など、強烈な炭酸ガスレーザの光を吸収してレンズが熱膨張し破損することもある。だからレンズはできるだけ数を少なくしなければならない。
図10、11の関節系ではコリメートレンズL、L、リレーレンズL、コリメートレンズL、集光レンズLというように合計5枚のZnSeレンズを使っている。たとえ1枚あたりの損失がわずか1%としても5枚あれば全損失が5%というようになってしまう。だからレンズの数を増やす事は望ましい事ではない。
長距離伝送用として作業用に炭酸ガスレーザの強力なビームを使いたいのであるからビームを遠くまで任意の場所へ運ぶ必要がある。そのために関節の数は少なくとも3つ必要である。また遠方まで搬送したいのだからガイドパイプ27、28、29、30は充分に長いという条件がある。
図1に示すように、これまで静止したビームを多重反射して任意の場所へ伝送するような多関節光学系は存在した。それはガルバノミラーがなくてビームは揺動することなく常にガイドパイプの軸(筒軸と呼ぶ)に沿って伝搬するものであった。だからビームA〜Qは全て筒軸に平行でありビームの軸ズレはない。
本発明ではレーザ近傍に設置したガルバノミラーを二つ使ってビームを走査し、その後走査ビームを遠距離伝送する。対象物の近傍は狭くて余裕がなくガルバノミラーを対象物の近傍に設けることができないからである。だからレーザの近傍で(伝送初期において)ビームをガルバノミラーで走査する。走査ビームはもはやガイドパイプの軸(筒軸という)に平行とは限らない。ビームを揺動させるガルバノミラーが集光レンズLの先(関節系の終端)にあるようなビーム走査系は既に知られている。そのように伝送系の終わりにガルバノミラーGを設けたもの(図3)は問題がない。
しかし本発明のように関節系の始端にガルバノミラーG、Gを設けたものはレンズ系に対して新たな課題を課すことになる。既に述べたように光学系の始端にガルバノミラーG、Gを設け、それをレンズミラー系で遠くまで伝送するようにしたものはこれまでかつて存在したことはなかった。一つにはビーム走査を必要としない(静止ビーム)場合が多いからである。また溶接のためビーム走査する場合でも対象物の近傍に余裕空間があってガルバノミラーを設けることができたからである。走査を必要とするが対象物の近傍は余裕がないというような応用はそれまでなかった。しかし対象物が小さく空間の余裕がないのにビーム走査したいという新たな要求が現れた。本発明はそのような新たな要望に初めて応えるものである。
図1、図2など従来の炭酸ガスレーザの伝送において殆どの部分を断面積が一定の平行ビームにして伝送している。しかしビームをガルバノミラーなどで揺動してから長距離伝送するには平行ビームを維持していたのではいけないというのが本発明者の発見である。
平行ビームのままで伝送するのではなくて本発明はリレーレンズLとコリメートレンズLの間のJ点で一旦集光させるようにする。J点で一旦集光させるようにした方がビーム揺動の余裕を大きく取れて、しかも揺動角(走査角)θに対する偏奇距離Lの比例定数を小さくでき偏奇量が安定する。そのためリレーレンズLとコリメートレンズLの二つのレンズを新たに追加し、その中間点で一旦集光し、さらに拡散ビームにして平行ビームにする。平行ビームを維持するのであれば(図1、2)リレーレンズLとコリメートレンズLは不要である。しかしリレーレンズLとコリメートレンズLでビームを一旦集光(J点)反転させて平行ビームにすることにはレンズ増加という欠点を補うような利点がある。それが本発明の骨子である。
関節に設けた反射ミラーで反射しながらビームを導くのは炭酸ガスレーザを用いる長距離伝送用光学系では必須のことであり本発明の要旨ではない。本発明の着想の妙はリレーレンズLとコリメートレンズLよりなる。リレーレンズL、コリメートレンズLの2つのレンズをまとめてスキャンレンズと呼ぶことにする。スキャンレンズの作用が重要である。集光レンズLは従来例の図1、2にもあるのだから本発明で新規なのはL、Lである。
リレーレンズL、コリメートレンズLの屈折率をnとすると、Lの前後曲面の曲率半径の逆数の和は(n−1)/f(f:Lの焦点距離)となる。そして、Lの前後曲面の曲率半径の逆数の和も同じく、(n−1)/f(f:Lの焦点距離)となる。
また、リレーレンズL、コリメートレンズLを前側平面、後側凸面の平凸レンズとする場合は、焦点距離がf=fの時、L・L間距離をL、レンズの屈折率をnとすると凸面の曲率半径は(n−1)L/2となる。
図11の光学系は3次元では複数のミラーを含み光路が折れ曲がって直観的に理解しにくいので、ミラーによる反射を捨象し2次元的に直線化した抽象的な光学系図を示している。
反射は必ず90度反射(入射角45度、反射角45度)であるからミラー面に関して面対称にビームを折り返すと図10、11のような直線ビームだけの分かりやすい図になる。
図11はミラーによる反射を直線で表現したものであるがレンズによる作用を考えるときはさらにミラーの反射を全く排除して考えるとわかりやすい。
図11をミラー光学系を無視してたどることにすると次のようになる(図10)。
図10によって説明する。レーザ発振器Sから出た小さい直径の平行ビームAがコリメートレンズL、Lで一定直径WのビームCになる。以後C、D、E、Gと同一口径Wのビームを維持する。ビームCがガルバノミラーG、Gでx方向、y方向に走査される。そのように伝送の初期に走査するということが本発明に新たな課題を与える。走査してからの伝送すべき距離Γが長いので振幅p(=ΓΘ)が大きい。
走査された後は軸に沿う光でなくて二次元的に揺動する平行ビームとなる。それがリレーレンズLで交差ビームH、K、NとなりコリメートレンズLによって再び平行ビームPとなる。そのときの直径は任意であるが、簡単のため初めと同じ直径Wのビームとする。そしてそれが集光レンズLで絞られて被処理物加工面Tに当たる。スポットwが照射点である。
ガルバノミラーG、Gによる走査が初期にあるのでビームは実線で示すように下方へ走査される(照射点はw)こともあり破線で示すように上方に走査される(照射点はw’)こともある。走査を分かりやすく示すため図10、11ではことさら誇張しているが実際には走査角は小さく、T面での走査振幅pも小さいものである。
それでは本発明はどうしてT面での走査振幅pを少なくできるのか?その原理が問題になる。それはなかなか分かりにくいことである。そのような工夫はこれまで存在しなかったし専門家の常識の外にあるといえる。理解しにくいことである。それでことさら念入りに説明する必要がある。
リレーレンズLとコリメートレンズLだけでのビームの光路の変化は、図12〜14のようになると思われよう。走査角はθとθと二つあるがどちらでも同じことであるからいずれかを考えることとし、サフィックスを除いて簡単にθと書く。走査角θは光軸mに対するビームの傾斜角である。進行方向上向きを正と定義する。図12は走査角θが正の場合を示す。図13は走査角θ=0の場合を示す。図14は走査角θが負の場合を示す。
図13では走査角が0だからビームGは光軸に平行である。だからLによる収束点Jは光軸m上にある。平行ビームGの上限の幅がイハで示される。全てのビームはイハの間に存在する。だから上下端だけを考えれば全ての光線の行方がわかる。上端の光線はイルJヲワと反転して進む。下端の光線はハカJヨタと反転して進む。ビームPは光軸に平行である。ビームGの口径Wと、ビームPの口径は同じでWであり反転しているだけである。光線イルの延長上に光線ヨタがあり、光線ハカの延長上にヲワが存在する。だからL、Lの作用はビームを反転させただけでありビームの直径も変わらず伝搬方向も変わらない。
図12は走査角θが正の場合でありビームGは上向きである。その場合光軸より上の点Jで収束する。上向きビームなのでLで上向きに屈折してイレJソツとなりビームPとなる。下の光線ハネはJ点を通り光線ナラとなる。ビームPは相変わらず上向き平行であって進行方向は同一で、イレの延長上にナラがあり、光線ハネの延長上に光線ソツがあると考えられる。だから二つのレンズL、Lはビームを反転させるだけであり前後の平行直線性は維持すると思われる。図13と対比してもそのようなビーム変化になろうと容易に推測される。
図14は走査角θが負の場合でありビームGは下向きである。その場合平行ビームはLによって屈折し光軸より下の点Jで収束する。下向きビームなのでLで下向きに屈折して上光線はイムJヰノとなり、下光線はハオJクヤとなる。ビームは相変わらず平行であって光線イムの延長上に光線クヤがあり、ハオの延長上にヰノがあると考えられる。だから二つのレンズL、Lはビームを反転させるだけであり前後の平行直線性は維持すると思われる。図13と対比してもそのようなビーム変化になろうと容易に推測される。
しかしながら、それは全くの誤りである。そう考えてしまうと本発明の着想の妙を全く理解できない。
図13は正しいが図12、図14は誤りである。本発明の理解しにくさを納得させるためにわざと誤った図12、14を描いているのである。図12のように上向きビームが上向きに、図14のように下向きビームが下向きに伝送されるというのは合理的に見える。Lの焦点距離fとLの焦点距離gは違ってもよいのであるが簡単のため同じ(f=g)であるとする。図13でJ点は丁度Lから焦点距離fの光軸上の位置である(Lの後焦点)。またJはLから丁度焦点距離fの光軸上の位置である(Lの前焦点)。だから図13において平行ビーム(イル)はLによってJ点に結像し、さらにLで平行ビーム(ヲワ)となるはずである。
だから図12においては光軸mから上に離れたJ点で結像して、そのあとビームは上向きに進むのでLを越えて再び平行ビーム(ナラ、ソツ)になる筈だと考えられよう。それはごくごく自然な思考である。
しかし、そうではない。それは誤りである。実はそうでないのである。正しい作図を図15、図16、図17に示す。図16はθ=0の場合で図13と同じであるが図15、17と対比し易いように再記した。θが正の上向き平行ビームGは光軸より上の点J点に収束する。光軸からの距離jは
j=fθ (8)
である。
この式はθがいくらでも成立する。図12〜図17の全てについて成り立つ。ハからの光線ネJはLのナ点にいたる。そこでの屈折が図12のナラ(上向き)と違う。真実はナマというように下向きの屈折ビームとなる。イレJソという光線はソ点で上向きソツ(図12)でなく下向きソケ(図15)のように屈折する。だから屈折光線Pは平行であるが、その傾斜角は+θではなく−θなのである。ナマ、ソケは−θで下向き光線となる。つまりスキャンレンズL、Lは平行直線性を維持するのではなくて平行であるがビームが反転し傾斜角も反転するのである。走査角がθの場合スキャンレンズはそれを−θにする。それが重要である。本発明の着想はひとえにそこにあるといってよい。
走査角が負の場合も同様である。図17において、光線G(イム、ハオ)は光軸mの下の点Jで収束する。光軸mからの距離jは(8)式j=fθによって与えられる。光線イムJヰは上向きのヰフというように屈折する。光線ハオJクはクコというように上向きに屈折する。つまり−θの走査角をもつ場合それは+θの方向へ屈折するのである。図14と図17を比較すると、その違いが明確になる。下向き平行光線Gは上向き平行光線Pになるのである。
二つのレンズL、Lの組み合わせになるスキャンレンズはそのように走査角を反転する作用があるのである。走査角反転だけなら意味がないが実は光軸からのズレの方向を反対にし光軸へ近づける作用がある。つまり走査角の反転によって(θ→−θ)、光線オフセット(軸ズレを逆符号へリセット)することができる。光線オフセットを反対側へ引っ張り込む事それが重要である。そうするとビームの光軸偏奇が逆転してしまい、平行ビームがガイドパイプなどに接触しにくくなるのである。それは本発明の見事な効果である。かつて提案されたことはないというような新規斬新の比類なき工夫である。
走査角が反転するので図10、11のようになる。実線の上向き走査ビームはLの後でJで収束してLに入り、そこで強く下向きの屈折を受ける。集光レンズLで絞られ対象物面Tの下点wに集光する。破線の下向き走査ビームはLの後でJ’で収束してLに入る。そこで強く上向きに屈折され上向き破線ビームとなる。集光レンズで集光され対象物面Tの上側の点w’に集光する。つまりビームの上下の反転がコリメートレンズLと集光レンズLの間の点(Ξとする)で起こっている。そこを新たな収束点と呼ぶ。個々の光線は平行であり収束していないのであるが個々の光線の中心線をなすビームはΞで収束している。しかもΞは光軸m上の点である。だからΞを収束点と呼ぶのである。
収束点Ξを通るビームの光軸mに対する傾斜角は−θである。走査角が+θの平行光線の中心ビームが光軸m上の収束点Ξで−θの傾斜角をなすのであるから、実効的に収束点Ξにガルバノミラーがあってビームを走査しているのと同じことである。つまり光路の緒端(始端)にあったガルバノミラーを、スキャンレンズL、Lの巧みな作用によって光路後方の収束点Ξへ後ろ送りできたということである。簡単にいうと、L+Lは、ガルバノミラーGを収束点Ξへ転写したということになる。記号で書くと
+L: G→Ξ (9)
ということである。
本発明の要旨はこれに尽きるのである。ガルバノミラーGから対象物Tまで走査ビームを長距離(Γ=GT)伝送するから、スキャンレンズを使わない場合、僅かな走査角振幅Θでも対象物では
(L、Lレンズなし) p=ΓΘ (10)
の長い振幅をもちガイドパイプ(内径I)にビームが当たってしまう(p>I)恐れがあった。
しかし本発明では収束点Ξでビーム走査するのであるから、収束点Ξと対象物Tの距離V(V=ΞT)が比例定数となり、対象物Tでの走査全振幅q(最大振幅)は
(L、Lあり;本発明) q=VΘ (11)
となるのである。
Ξ・T間の距離Vは、G・Tの距離Γより格段に短い。だから対象物での全振幅がガイドパイプの内径Iよりも常に小さくすることは簡単である。
q=VΘ<I (12)
例えばガイドパイプの内径を10mmとして、対象物での全振幅(q、p)を6mmとする(両側に2mmのマージンをとる)と(6mm=ΓΘ)、ガルバノミラーから対象物までの距離G・TをΓ=1200mmとすると、スキャンレンズL、Lがない場合、走査全振幅角Θは1/200ラジアン=0.29度=17分となる。極めて小さい走査角である。そのようなガルバノミラーは製造が難しい。それにガルバノミラーの方位の狂いが0.1度(マージンに当たる量)以下でなければならないということも意味する。それは実際とても難しい条件である。
本発明の場合は、Lレンズの後方に収束点Ξを形成し実効的にΞにガルバノミラーを置いているのと同じことである。そうなるとガルバノミラーの許容走査角をより大きくできる。ガルバノミラーの方位の公差(許容誤差)も大きくする事ができるのである。収束点ΞはLの後ろであり、LとTの距離を200mmとすると、Ξ・T間の距離Vは100mm程度にすることができる。ガイドパイプ内径Iを10mm、対象物での全振幅pを6mmとすると(6mm=VΘ)、走査全振幅角Θは6/100ラジアン=3.4度となる。これはかなり大きい走査角(半走査角は1.7度)である。ガルバノミラーの方位の許容誤差(公差)も1度程度に広がる。そのためにガルバノミラーの設計・製造・制御が容易になる。
図10、11において収束点Ξができるので、そこにガルバノミラーが移動したのと同じような効果があるということを述べた。そのようにできるのはスキャンレンズL、Lの卓越した効果である。文章と式だけでは分かりにくいので図18、図19によって再び述べよう。
図18はスキャンレンズL、Lのない場合の経路に沿った走査ビームの広がりを表す図である。ビームの進行方向は下向きにとってある。上にあるのがガルバノミラーGである。二つのガルバノミラーG、Gがあるが同じことであるから一つのガルバノミラーGだけで考える。縦に延びるのがビームを囲むガイドパイプ24〜30である。ミラーやレンズは捨象してあり下には対象物面Tがある。ガルバノミラーGから対象物Tまでの距離GTはΓである。ガイドパイプの内径をIとする。ビーム走査全振幅角をΘとする。対象物での全振幅はp=ΓΘである。
走査ビームを右から順にエ、テ、ア、サ、キ、ユ、メとする。Γが長いので光線エ、テ、メ、ユなどはガイドパイプ24〜30に当たって(ミ点、シ点など)しまっている。強力なレーザビームだからガイドパイプの内壁に当たるとガイドパイプを加熱破損する恐れがある。破損しないまでも劣化する。また対象物に当たらないから光線エ、テ、メ、ユは無駄になる。キサアの範囲で走査すれば良いということであるが、Γは1000mm以上で、pは6mm〜1mmだから走査角振幅Θは極めて小さくてそれは難しいのである。
図19は本発明の思想に従ってスキャンレンズL、Lを設けた場合の経路に沿った走査ビームの広がり狭まりを示す図である。ビームの進行方向は下向きに取ってある。最上点はガルバノミラーGである。最下点に対象物Tがある。中間位置にリレーレンズLとコリメートレンズLがある。
図18と同じ走査ビームのエ、テ、ア、サ、キ、ユ、メを考える。中心の光線サは直進して対象物の中心点ンに至る。
最外光線エは延長線がガイドパイプにミ点でぶつかるがLで内側(左側へ)折り曲がり(ヒ)Lでさらに左へ曲がり(モ)収束点Ξで光軸mを越える。収束点Ξを通り越すと最左の光線セとなってス点で対象物Tに当たる。それより内側の光線テやアはスとンの間で順に並んだ点に入射することになる。光線セは光線メと平行である。全ての光線は対象物面Tのスズ間に含まれる。
収束点Ξを出るビームの傾斜角は−θだから収束点Ξでの広がりとガルバノミラーGでの光線広がりは同じである。だから、収束点ΞにガルバノミラーGがあるのと同じことだということである。収束点Ξと対象物Tの距離Vは短いから対象物での走査は狭くなるということがわかる。つまり走査広がりを考える場合、対象物TからΓの遠距離にあるガルバノミラーを、対象物TからVの近距離にある収束点Ξへもってきたのと等価だということである。L、Lのスキャンレンズによって、そのような好都合な特徴が得られるのである。
それではVはいくらなのか?ということが次の問題となる。
図19において、ガルバノミラーを原点にとってビーム光軸をz軸とする。ビームの光軸からのズレの量をxとする。一次元走査でも二次元走査でも同じことであるから、一方の方向のずれだけを考えればよい。それをxとするのである。走査角をΘとすると、ガルバノミラーG・リレーレンズL間では
x=zΘ (13)
である。
ガルバノミラーG・リレーレンズL間距離をaとすると、リレーレンズLでのビーム偏奇は
x(L)=aΘ (14)
となる。リレーレンズLとコリメートレンズLの間のJ点で収束するので簡単のためf=fと仮定するとJ点はj=Θfの高さにある。
x(J)=fΘ (15)
全てのΘ方向のビームがJ点を通り、コリメートレンズLに至るのだから、コリメートレンズLにおけるビームの偏奇は
x(L)=(2f−a)Θ (16)
となる。
それは式(14)と(16)の平均が(15)なのだから、すぐにわかることである。コリメートレンズLを出たビームの偏向角は−Θである。コリメートレンズLはz=a+2fであるから、コリメートレンズLを出たあとzにある対象物Tまでのビームの偏奇xは
x=(2f−a)Θ−Θ(z−a−2f) (17)
となる。
その式の中でaが消えてしまい、4fの項だけが残る。
x=(4f−z)Θ (18)
この式は走査角Θがいかなる値でも
z=4f (19)
の時に0となってしまう。
それはつまり、どのような走査角のビームでもz=4fで中心ビームが光軸を横切るということに他ならない。それはつまりz=4fが収束点Ξだということである。図19において
Γ−V=4f (20)
である。ガルバノミラーから出たのと同じことが収束点Ξで起こるのである。そしてΞはガルバノミラーより後方4fにあるということである。
だからスキャンレンズ(L、L)によって、ガルバノミラーを実効的に4fだけ後方へずらすことができたということである。上の式はL、Lの焦点を同一としているが異なる場合でも同様なことが言えて収束点はz=2(f+f)となるだけのことである。つまりガルバノミラーより後方2(f+f)に収束点Ξができて、そこから走査をしているのと同じ事になる。
・L間の距離が(f+f)なのであるから、その2倍分も光路長を実施的に削減できたということになる。レンズ間長の2倍も減らせるというのが本発明の思想の有利なところである。1倍だけ減らせても効果はあるが2倍も光路長を縮減できるのである。収束点Ξより後方Vの距離に対象物Tをおくとするそのz座標をΓとすると、
V=Γ−4f 或いは Γ−2(f+f) (21)
である。Vが正であるとき光路長縮減した意味がある。だから好ましくは
Γ>4f或いはΓ>2(f+f) (22)
である。それはガルバノミラー・対象物間距離Γが、2(f+f)以上であるとき光路長削減の効果が大きいということである。
それではガルバノミラーのレンズL上での振幅長と対象面での振幅長が等しくなるΓはどれだけか?ということを考える。それは
V=a (23)
によって与えられる。その場合のガルバノミラー・対象物間距離Γは
Γ=2(f+f)+a (24)
ということである。その式は光路長をf+fだけ削減できたということを如実に示しているわけである。
Ξ点の近傍に対象物Tを置くとガルバノミラーの実効振幅が減少する。しかしそれでもよいのであれば、対象物TをΞよりも前(V<0)のΥ間へもってくることもできる。その場合は、コリメートレンズLより後方だという条件、
Γ>a+f+f (25)
という条件が課される。
その場合でも、光路長を2(f+f)だけ削減したという効果はある。振幅長はガルバノメータのレンズL上での振幅よりも短くなっているが、それでも差し支えないという場合は上の条件(25)の範囲で使うこともできる。
以上によって実効的に光路長を減らせるから、走査角振幅Θを大きく取れることがわかった。ガルバノミラーの設定誤差公差も大きくできる。
また、上記の本発明においてリレーレンズLの焦点距離fとコリメータレンズLの焦点距離fは同程度で、f:f=1:0.2〜4の範囲にあれば良い。
回折の影響も減らすことができ、図9、図20にそれを示す。図20において破線は回折によるビーム広がりを示す。イるをわというように回折ビームは内側へ折れ曲がるからガイドパイプ内壁に衝突することはない。
ミラーによる反射を平面上に置きなおして平面化した、レーザ光源、コリメートレンズ、複数のミラー関節・ガイドパイプからなる多関節光学系の概略構成図。 面に関して面対称に折り返すことによってミラー反射を直線化し図1の多関節光学系を単純化した構成図。 特許第2829192号「レーザビームスキャナ」(特願平4−148822号、特開平5−318161号)によって提案されたガルバノミラーを光学経路の終端においてレーザビームを走査して対象物へ照射して対象物の継ぎ目を溶接するようにしたレーザビームスキャナの概略構成図。 図1のような長距離伝送用光学系において、光学経路の緒端(始端)に走査機構であるガルバノミラーを置いてビーム走査をした場合の直線化した仮想関節光学系の想像図。ガルバノミラーからの経路が長いので対象物面Tでの走査振幅が大きくてガイドパイプやレンズ、ミラーからはみ出すということを示している。 本出願人が特許第3201394号「fθレンズ」(特願平11−226430号、特開2001−51191号)において提案したfθレンズの一つの例を示すレンズ構成図。 有限面積の開口部(レンズ)から出た光は完全な平面波ではなくて必ず回折し対象物面では回折による広がりをもつことを示す図。 有限寸法(直径W)のビームは回折によって必ず広がり、光学系の経路が長ければ回折によるビーム広がりが無視できないことを説明するためのガイドパイプ内部での軸線に沿う平行ビームの伝搬を示す図。 有限寸法(直径W)のビームは回折によって必ず広がり、光学系の経路が長ければ回折によるビーム広がりが無視できずビームが走査によって傾いている場合は回折のためにビームがガイドパイプ内壁に当たる可能性が高いことを説明するためのガイドパイプ内部での軸線に対して傾斜をなす平行ビームの伝搬を示す図。 有限寸法(直径W)のビームは回折によって必ず広がり、光学系の経路が長ければ回折によるビーム広がりが無視できないようになるものであるが本発明のように間に収束点をもつスキャンレンズL、Lを経路中に追加した場合回折光は遅く収束し遅く発散するのでガイドパイプ内壁に接触することなく長距離伝搬できることを示すためのガイドパイプ内部での平行ビームの伝搬を示す図。 レーザ光源と、レーザ光を二次元走査するための二つのガルバノミラーと、ガルバノミラー以後の光学経路の中に設けられレーザ光を一旦集光するリレーレンズLと集光した光線を平行ビームに直すコリメートレンズLからなるスキャンレンズと、伝送された平行ビームを収束させ対象物に照射する集光レンズを含む本発明の長距離伝送用光学系の直線化した概略構成図。 レーザ光源と、レーザ光を二次元走査するための二つのガルバノミラーと、ガルバノミラー以後の光学経路の中に設けられレーザ光を一旦集光するリレーレンズLと集光した光線を平行ビームに直すコリメートレンズLからなるスキャンレンズと、走査光線を反射させながら任意の部位に導くための複数の反射ミラーと自在継ぎ手を含む関節と、伝送された平行ビームを収束させ対象物に照射する集光レンズを含む本発明の長距離伝送用光学系構成図を反射ミラー面に関し折り返すことにより反射を捨象し直線化した概略構成図。 本発明において新たに設置された平行ビームをJ点で収束させるリレーレンズLとJ点で収束したものを平行ビームに戻すコリメートレンズLよりなるスキャンレンズ系において、正の走査角(θ>0)をもつ平行ビームがLに入射すると光軸mより上のJ点で結像し、さらにLレンズによって元の平行ビームの延長上に同じ傾き角θをもつ平行ビームが生ずるという誤ったビーム進行を示す仮想の2枚レンズ光学系ビーム線図。 本発明において新たに設置された平行ビームをJ点で収束させるリレーレンズLとJ点で収束したものを平行ビームに戻すコリメートレンズLよりなるスキャンレンズ系において、0の走査角(θ=0)をもつ平行ビームがLに入射すると光軸m上のJ点で結像し、さらにLレンズによって元の平行ビームの延長上に同じ傾き角θ=0をもつ平行ビームが生ずるという正しいビーム進行を示す2枚レンズ光学系ビーム線図。 本発明において新たに設置された平行ビームをJ点で収束させるリレーレンズLとJ点で収束したものを平行ビームに戻すコリメートレンズLよりなるスキャンレンズ系において、負の走査角(θ<0)をもつ平行ビームがLに入射すると光軸mより下のJ点で結像し、さらにLレンズによって元の平行ビームの延長上に同じ傾き角θをもつ平行ビームが生ずるという誤ったビーム進行を示す仮想の2枚レンズ光学系ビーム線図。 本発明において新たに設置された平行ビームをJ点で収束させるリレーレンズLとJ点で収束したものを平行ビームに戻すコリメートレンズLよりなるスキャンレンズ系において、正の走査角(θ>0)をもつ平行ビームがLに入射すると光軸mより上のJ点で結像し、さらにLレンズによって元の平行ビームとは反対の傾き角−θをもつ平行ビームが生ずるという正しいビーム進行を示す2枚レンズ光学系ビーム線図。 本発明において新たに設置された平行ビームをJ点で収束させるリレーレンズLとJ点で収束したものを平行ビームに戻すコリメートレンズLよりなるスキャンレンズ系において、0の走査角(θ=0)をもつ平行ビームがLに入射すると光軸m上のJ点で結像し、さらにLレンズによって元の平行ビームの延長上に同じ傾き角θ=0をもつ平行ビームが生ずるという正しいビーム進行を示す2枚レンズ光学系ビーム線図。 本発明において新たに設置された平行ビームをJ点で収束させるリレーレンズLとJ点で収束したものを平行ビームに戻すコリメートレンズLよりなるスキャンレンズ系において、負の走査角(θ<0)をもつ平行ビームがLに入射すると光軸mより下のJ点で結像し、さらにLレンズによって元の平行ビームと反対の傾き角−θをもつ平行ビームが生ずるという正しいビーム進行を示す2枚レンズ光学系ビーム線図。 レーザビーム伝送系の初めの部分にビームを左右に走査するガルバノミラーGを設けた場合ガルバノミラーGと対象物Tの距離Γが長いので走査角全振幅Θが小さくても対象物での全振幅長p=ΓΘが長くてガイドパイプの内径Iを超え(p=ΓΘ>I)レーザビームがガイドパイプ内壁に当たりガイドパイプを加熱破損することを説明するための図。 レーザビーム伝送系の初めの部分にビームを左右に走査するガルバノミラーGを設け本発明の思想に従ってガルバノミラーの後ろにリレーレンズLとコリメートレンズLを設けた場合、Lは走査ビームを反対側へ折り曲げLはさらに強くビームを折り曲げてLの後方にある収束点Ξに収束させ、Ξから走査角−Θで出射したのと等価となり収束点と対象物Tが近距離(V)にあるので、対象物での走査長さは短くてビームがガイドパイプ内壁に当たらず、ガルバノミラーと対象物の距離Γが長くても差し支えないことを説明するための図。 平行ビームを長く伝送すると回折によってビームが広がるけれども本発明のようなリレーレンズLとコリメートレンズLがあると回折ビームを内側へ押し込めるので回折によってビームが広がらずガイドパイプの壁面に当たることがないようになり本発明の構成が回折ビームの抑制にも効果的であることを説明するためのレンズ・ビーム図。
符号の説明
リレーレンズ
コリメートレンズ
集光レンズ
コリメートレンズ(凹レンズ)
コリメートレンズ(凸レンズ)
コリメートレンズ(凸レンズ)
凸レンズ
凹レンズ
、L 凸レンズ
第1ガルバノミラー
第2ガルバノミラー
ガルバノミラー
第1反射ミラー
第2反射ミラー
第3反射ミラー
放物面鏡
S レーザ光源
W ビーム径
I ガイドパイプ内径
T 対象物面
A、B、C、E、G、H、K、N、P、Q、R レーザビーム
J 平行ビームのLとLの間の集光点
Ξ 平行ビームの中心光線が収束するLの後ろの収束点
m 光軸
θ 走査角
Θ 走査全振幅角
p 対象物面での走査全振幅(ガルバノミラーGからみた)
q 対象物面での走査全振幅(収束点Ξからみた)
Γ ガルバノミラーから対象物までの光学距離
V 収束点Ξから対象物までの光学距離
f LとLの焦点距離
21〜23 自在継ぎ手
24〜30 ガイドパイプ
32 x方向走査装置
33 z軸棒
34 y方向走査装置
35 x軸棒
44 壁
45 開口部

Claims (6)

  1. レーザ光を対象物に当てて熱を発生させ切断、研磨、溶接、熱処理、表面処理、マーキング、穴開け、検査をするための光学系であって、レーザ光を発生するレーザ光源と、揺動するミラーを有しレーザ光を反射し一次元または二次元走査するための一つまたは二つのガルバノミラーと、ガルバノミラー以後の光学経路の中に設けられ傾斜角θの平行レーザ光を集光点Jに一旦集光する焦点距離fのリレーレンズLと集光した光線を反対の傾斜角−θをもつ平行ビームに直す焦点距離fのコリメートレンズLよりなりリレーレンズLとコリメートレンズLの距離を(f+f)としたスキャンレンズと、レーザ光を包囲する関節系のガイドパイプとを含み、ガルバノミラーから対象物までの距離ΓをリレーレンズL、コリメートレンズLの焦点距離f、fの和の2倍である2(f+f)より大きくした(Γ>2(f+f))ことを特徴とする長距離伝送用光学系。
  2. レーザ光を対象物に当てて熱を発生させ切断、研磨、溶接、熱処理、表面処理、マーキング、穴開け、検査をするための光学系であって、レーザ光を発生するレーザ光源と、揺動するミラーを有しレーザ光を反射し一次元または二次元走査するための一つまたは二つのガルバノミラーと、ガルバノミラー以後の光学経路の中に設けられ傾斜角θの平行レーザ光を集光点Jに一旦集光する焦点距離fのリレーレンズLと集光した光線を反対の傾斜角−θをもつ平行ビームに直す焦点距離fのコリメートレンズLよりなりリレーレンズLとコリメートレンズLの距離を(f+f)としたスキャンレンズと、レーザ光を包囲する関節系のガイドパイプとを含み、ガルバノミラーから対象物までの距離Γを、ガルバノミラーからリレーレンズLまでの距離aとリレーレンズL、コリメートレンズLの焦点距離f、fの和より大きくした(Γ>a+f+f)ことを特徴とする長距離伝送用光学系。
  3. 伝送された平行ビームを収束させ対象物に照射する集光レンズLをコリメートレンズLのさらに後段に設けたことを特徴とする請求項1または2に記載の長距離伝送用光学系。
  4. 焦点距離fのリレーレンズLと、fに対する比率が0.2〜4である焦点距離fのコリメートレンズLをレンズ距離が(f+f)になるように前後に配置してあり、リレーレンズLによって傾斜角θの平行レーザ光をLからfの距離の集光点Jに一旦集光し、コリメートレンズLによってJ点に集光した光線を反対の傾斜角−θをもつ平行ビームに直すようにしたことを特徴とする長距離伝送用スキャンレンズ。
  5. リレーレンズL、コリメートレンズLの屈折率をnとして、レンズL、Lの前後曲面の曲率半径の逆数の和が(n−1)/f、(n−1)/fに等しい事を特徴とする請求項4に記載の長距離伝送用スキャンレンズ。
  6. リレーレンズL、コリメートレンズLが平凸レンズであり焦点距離がf=fであって、L、L間の距離をLとして、凸面の曲率半径を(n−1)L/2としたことを特徴とする請求項4に記載の長距離伝送用スキャンレンズ。
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