JP2005177494A - フローパラメータイメージングのための方法及び装置 - Google Patents

フローパラメータイメージングのための方法及び装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 二次元(又は三次元)の関心領域でカラーフロー範囲ゲート位置毎にパルス波スペクトルドップライメージングを行なう。
【解決手段】 二次元(又は三次元)の関心領域でのカラーフロー範囲ゲート位置毎にパルス波スペクトルドップライメージングを行なうための方法及び装置。スペクトル処理は、フローパラメータを求めるのに必要となる。カラーフロー範囲ゲート位置毎にこの処理を行なうことで二次元画像が生成される。この方法は、ピーク速度、拍動指数、抵抗指数などのフローパラメータの二次元画像を生成する。二次元画像では、ユーザーはフローパラメータの最臨界値がどこに生じており、その値がいくつであるかを直ちに観測する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、一般に、血流パラメータの超音波イメージングのための方法及び装置に関する。
診断用超音波イメージングの最も一般的なモードは、Bモード及びMモード(内部の身体構造を撮像するのに使用される)、スペクトルドップラ、及びカラーフロー(後者の2つは主に血管内などの流れ特性を撮像するのに使用される)を含む。カラーフローモードは通常、トランスデューサに向かい、トランスデューサから離れる血流の速度を検出するのに使用され、本質的にはスペクトルドップラモードで使用されるのと同じ技術を利用する。スペクトルドップラモードが選択された単一のサンプルボリュームについての速度対時間を表示するのに対して、カラーフローモードは、各サンプルボリュームの速度を表すためにBモード画像の上に全て重ねられて色分けされた数百の隣接するサンプルボリュームを同時に表示する。
ドップラ効果を用いた心臓及び血管内の血流の測定は公知である。後方散乱された超音波の位相シフトを用いて、組織又は血液からの後方散乱の速度を測定することができる。ドップラシフトは、異なる色を用いて表示され、流れの速度及び方向を表すことができる。或いは、パワードップライメージングでは、戻ってきたドップラ信号に含まれるパワーが表示される。
従来の超音波イメージングシステムは、1つ又はそれ以上の横列に配列され、個別の電圧で駆動される超音波トランスデューサ素子のアレイを含む。印加電圧の時間遅延(又は位相)及び振幅を選択することによって、所与の横列にある個々のトランスデューサ素子を制御して超音波を発生させ、これらの超音波を組み合わせて、好ましいベクトル方向に沿って進み且つビームに沿って選択された点に集束する正味の超音波を形成することができる。フィアリングの各々のビーム形成パラメータを変化させて、例えば、各ビームの焦点を前回のビームの焦点に対してシフトさせながら同じスキャンラインに沿って連続のビームを送信することによって、最大焦点を変化させることができ、或いは各フィアリング毎に受信データの内容を変化させることができる。操向アレイの場合、印加電圧の時間遅延及び振幅を変えることによって、その焦点に関してビームを平面内で移動させて対象物をスキャンすることができる。線形アレイの場合は、アレイに垂直に配向された集束ビームが、1つのフィアリングから次のフィアリングでアレイ全体にわたってアパーチャを並進することにより対象物全体にわたってスキャンされる。
同様の原理は、トランスデューサプローブを用いて受信モードで反射音を受信する場合にも適用される。受信トランスデューサ素子で生じた電圧は、正味の信号が対象物の単一の焦点から反射された超音波を示すように加算される。送信モードと同様に、この超音波エネルギの集束受信は、各受信トランスデューサ素子からの信号に対する個別の時間遅延(及び/又は位相シフト)及びゲインを与えることによって達成される。
単一のスキャンライン(又はスキャンラインの小さな局所的なグループ)は、集束した超音波エネルギを一点に送信し、次いで、反射エネルギを時間にわたって受信することにより収集される。集束した送信エネルギは、送信ビームと呼ばれる。送信後の時間の間、1つ又はそれ以上の受信ビームフォーマが、位相回転又は位相遅延を動的に変化させながら各チャネルによって受信されたエネルギをコヒーレントに加算して、経過時間に比例した範囲で望ましいスキャンラインに沿ってピーク感度を生成する。結果として得られる集束した感度パターンは、受信ビームと呼ばれる。スキャンラインの分解能は、関連する送信ビーム及び受信ビームペアの指向性の結果である。
Bモード超音波画像は、複数の画像スキャンラインから構成される。ピクセルの輝度は、スキャンされる生体組織からのエコー反射の強度に基づく。受信ビームフォーマ・チャネルの出力は、コヒーレントに加算されて、対象物の関心領域又は関心ボリューム内の各サンプルボリュームについてそれぞれのピクセル強度値を形成する。これらのピクセル強度値は対数圧縮され、スキャン変換され、次いで、スキャンされている解剖学的構造のBモード画像として表示される。
更に、ドップラ効果に基づいて血流を検出する超音波スキャナーが周知である。このようなシステムは、対象物の中に超音波を送信して対象物から後方散乱された超音波エコーを受信するよう超音波トランスデューサアレイを作動させることにより動作する。同じスキャンライン及び焦点位置に対して、超音波を送信しエコー信号を受信するシーケンスが数回繰り返される。同一の収集から得られたエコー信号のセットは、アンサンブルと呼ばれる。アンサンブルは同一のビーム形成によるビームから構成されるので、ビーム間の違いのみが、散乱の位置についての情報である。散乱の位置変化は、受信信号の位相シフトに変換される。位相シフトは更に、血流の速度に変換される。血液速度は、特定の範囲ゲートでフィアリングからフィアリングまでの位相シフトを測定することによって計算される。
カラーフロー画像は、血液などの動いている物質の速度のカラー画像を白黒の解剖学的構造のBモード画像上に重畳することによって生成される。通常、カラーフローモードは、Bモード画像上に同時に重ね合わされた隣接する数百のサンプルボリュームを表示し、各サンプルボリュームは送信時に該サンプルボリューム内部の動いている物質の速度を表すように色分けされている。
最新技術の超音波スキャナーでは、パルス波又は連続波のドップラ波形は、スペクトルパワーによって変調されたグレイスケール強度(又は色)に関して速度対時間のグレイスケールスペクトログラムとして計算されてリアルタイムで表示される。各スペクトルラインについてのデータは、異なる周波数間隔における多数の周波数データビンを含み、それぞれのスペクトルラインに対する各ビンでのスペクトルパワーデータが、ディスプレイモニタ上のそれぞれのピクセルの縦列のそれぞれのピクセルにおいて表示される。各スペクトルラインは、血流の瞬時の測定を表す。
カラーフロー及びスペクトルドップラ技術は、それぞれの利点と欠点とを有する。カラーフロードップラ技術は、関心領域からの局所的な血流速度の平均値と、可能な限りその変動とを表示する。速度情報は色分けされ、解剖学的組織のグレイスケール画像に重ね合わされる。流れの異常性は、流れの分布の二次元表示によって容易に観測することができる。カラーフロードップライメージングの欠点は、平均速度と変動だけが求められる点である。ピーク速度、抵抗指数、及び拍動指数などのより高度なパラメータは、カラーフロードップライメージングを使用して推定することはできない。更に、カラーフロードップライメージングの時間分解能は、そのフレームレートによって制限される。代表値は50〜100ミリ秒の範囲である。相対的に、拍動している心臓の心収縮の流れを追跡するには、10〜20ミリ秒の時間分解能を必要とする。
低速の流れの状態では、2つ又はそれ以上の方向にパルスをインターリーブすることによってカラーフローフレームレートを増やすことができる。この方式では、シーケンスを繰り返して別のパルスを最初の方向に送信する前に、アンサンブル方向に連続したパルスを送信することによって2つ又はそれ以上のカラーフローアンサンブルが同時に形成される。
スペクトルドップラ超音波イメージングは、より速い速度で且つより長い時間期間の単一の位置からの流れ情報を収集する。パルスは、カラーフローイメージングでのフレームレートよりも1000倍速いものとすることができるPRF(パルス繰り返し周波数)で送信及び受信される。更に、所与の位置のスペクトルデータの収集は連続的であり、すなわち2D画像を生成するのに必要な多くの他の位置でのデータの収集によって妨害されない。連続的な収集スペクトルドップラサンプルによって、ドップラスペクトル全体(カラーフローイメージングでの平均値及び変動のみとは対照的に)を計算することができる。スペクトルの形状並びに心周期間のスペクトル変化から診断用情報が抽出される。例えば、ピーク速度が時間の関数として求められ、血管狭窄の段階或いは心臓弁の逆流についての重要な情報をもたらす。スペクトル変化の評価の実施例は、「抵抗指数」及び「拍動指数」の決定である。これらの指数は、心周期内の2つの異なる時間(最終心収縮及び最終心拡張)でのピーク速度を関係付けることによって求められる。現在のカラーフローイメージング技術では、時間分解能があまりにも不十分で正確なスペクトル形状が未知であるのでこのような指数を求めることはできない。しかしながら、スペクトルドップライメージングの欠点は、フローパラメータが1つの空間的位置だけで決定される点にある。フローパラメータの空間的な分布は容易に得ることはできない。実際、異なる位置でスペクトル測定を繰り返し行なうことによって求めることができるだけである。しかしながら、このような方法は不正確であり、時間がかかり且つコスト高であって、すなわち望ましいものではない。
米国特許第6023968号
カラーフロー範囲ゲート位置毎にスペクトルドップラ処理を行なって二次元画像を生成することを可能にする方法に対する必要性が存在する。
本発明は、二次元(又は三次元)の関心領域でカラーフロー範囲ゲート位置毎にパルス波スペクトルドップライメージングを行なうための方法及び装置に関する。スペクトル処理はフローパラメータを求めるのに必要となる。カラーフロー範囲ゲート位置毎にこの処理を行なうことで二次元画像が生成される。本明細書に開示された方法は、ピーク速度、拍動指数、抵抗指数などのフローパラメータの二次元画像を生成する。この二次元画像では、ユーザーはフローパラメータの最臨界値がどこに生じており、その値がいくつであるかを直ちに観測する。
本発明の1つの態様は、超音波フローパラメータイメージングのための方法であって、(a)空間的に発散する超音波送信ビームの時間制御されたシーケンスをパルス繰り返し周波数でトランスデューサアレイから身体内の関心領域に送信する段階と、(b)前記アレイに戻った超音波エネルギを電気信号に変換する段階と、(c)前記電気信号をビーム形成して、各送信に続く関心領域のそれぞれの空間的位置を通る複数のラインから成る受信ビームのそれぞれのセットを同時に形成する段階と、(d)各受信ビームについてそれぞれの平均速度値を計算する段階と、(e)各受信ビームについて、平均速度値のそれぞれのセットから計算される所与のフローパラメータのそれぞれの値を計算する段階と、(f)前記身体内の空間的位置の空間的関係にほぼ相当する空間的関係における各計算されたフローパラメータ値に対するそれぞれの視覚値を表示し、これによりそれぞれのフローパラメータ画像を形成する段階とを含む方法である。
本発明の別の態様は、トランスデューサ素子のアレイと、ディスプレイサブシステムと、パルス繰り返し周波数で空間的に発散する超音波送信ビームのシーケンスを関心領域内に送信するように前記トランスデューサアレイを制御する手段と、前記トランスデューサ素子のアレイからの電気信号をビーム形成して、各送信に続く関心領域内のそれぞれの空間的位置を通る複数のラインから成る受信ビームのそれぞれのセットを同時に形成する手段と、各受信ビームについて全心周期にわたって計算される所与のフローパラメータのそれぞれの値を計算する手段と、前記身体内の空間的位置の空間的関係にほぼ相当する空間的関係における各計算されたフローパラメータ値に対するそれぞれの視覚値を表示し、これによってそれぞれのフローパラメータ画像を形成するよう前記ディスプレイモニタを制御する手段とを含むイメージングシステムである。
本発明の別の態様は、トランスデューサ素子のアレイと、前記トランスデューサアレイを駆動してパルス繰り返し周波数で空間的に発散する超音波送信ビームのシーケンスを関心領域内に送信するようプログラムされた送信器と、前記トランスデューサ素子のアレイからの電気信号をビーム形成して、各送信に続く関心領域内のそれぞれの空間的位置を通る複数のラインから成る受信ビームのそれぞれのセットを同時に形成するようプログラムされた受信器と、それぞれの平均速度値を計算するための第1推定器と、各受信ビームについて全心周期にわたって計算される所与のフローパラメータのそれぞれの値を計算するための第2推定器と、前記フローパラメータ値のセットをピクセルデータのそれぞれのセットに変換するコンバータと、ディスプレイモニタと、ピクセルデータの各セットを表示してそれぞれのフローパラメータ画像を形成するように前記ディスプレイモニタを制御するコントローラとを含むイメージングシステムである。
本発明の他の態様は以下に開示され、請求項で定義される。
次に、異なる図面の同じ要素に同じ参照番号が付けられている図面を参照する。
図1を参照すると、公知の超音波イメージングシステムは、個別に駆動される複数のトランスデューサ素子3から成るトランスデューサアレイ2を含む。トランスデューサは、送信器28と受信器30とを含むビームフォーマ4に接続される。送信モードでは、送信/受信(T/R)スイッチ26のセットがトランスデューサ素子を送信器28に結合する。各トランスデューサ素子3は、送信器28によって生成されるそれぞれのパルス波形によって通電されると超音波エネルギのバーストを発生する。受信モードでは、T/Rスイッチ26がトランスデューサ素子を受信器30に結合する。検査中の対象物から反射されてトランスデューサアレイ2に戻ってきた超音波エネルギは、各受信トランスデューサ素子3によってアナログ電気信号に変換され、個別に受信器30に印加される。送信器及び受信器は、ホストコンピュータ(すなわちマスターコントローラ)20の制御下で動作する。ホストコンピュータ20は、音響パルスが送信されることになる条件を決定する。ホストコンピュータは、Bモード及びカラーフローモードイメージングにおける送信シーケンス、送信集束遅延、及び送信レベルの異なるセットを提供することができる。完全なスキャンは、一連のエコーを収集することによって行なわれ、このエコーでは、送信器28が瞬間的にゲートONされて送信アパーチャの各トランスデューサ素子3を通電し、各トランスデューサ素子によって生成される後続のエコー信号が受信器30に印加される。受信器30は、アナログエコー信号をデジタル信号に変換し、各トランスデューサ素子から得られたそれぞれのデジタル信号を組み合わせて、ディスプレイモニタ18によって表示される画像の線を生成するのに使用される単一のビーム加算された信号を生成する。
更に図1を参照すると、ベースバンド・イメージングシステムではビーム加算された信号が復調器6に出力され、該復調器6はビーム加算信号をベースバンド同相I及び直角位相Qデータベクトルに変換する。復調器6からのI及びQ音響データベクトルは、フィルタ係数メモリ(図示せず)からフィルタ係数が供給されるFIRフィルタ34に出力される。フィルタ係数メモリはホストコンピュータ20によってプログラムされる。
フィルタ34からの音響データはスイッチ(図示せず)に送られる。Bモードでは、全画像フレームのスキャン中に収集された音響データベクトルがBモードプロセッサ22に出力される。カラーフローモードでは、ROIのスキャン中に収集された音響データベクトルがカラーフロープロセッサ24に出力される。音響データが背景画像用であるかROI用であるかに応じて、フィルタ34の出力は適切なプロセッサに配向される。
Bモードでは、Bモードプロセッサ22がI及びQ音響データのストリームの包絡線を検出し、次いでそれぞれの信号の包絡線を対数圧縮する。ベースバンド信号の包絡線は、I及びQが表すベクトルの大きさである。I、Q位相角度はBモード表示では使用されない。信号の大きさ(すなわち強度)は直交位相成分の二乗の和の平方根、すなわち(I+Q1/2である。
Bモード強度データは、スキャンコンバータ10のBモード音響ラインメモリ38に出力される。音響ラインメモリ38は背景エリアのスキャン中に収集されたBモード強度データの処理済みベクトルを受け取り、必要な場合には補間する。また音響ラインメモリ38は、Bモード強度データを極性座標(R−Φ)の扇形フォーマット又はデカルト座標の直線フォーマットから適切に倍率変更されたデカルト座標表示のピクセル輝度データに座標変換する。背景画像領域のピクセル輝度データはX−Y表示メモリ40に書き込まれる。
X−Y表示メモリ40に記憶されたスキャン変換されたBモード画像フレームは、ビデオプロセッサ42に渡され、該ビデオプロセッサ42はピクセル輝度データをビデオフレームレートに変換し、次いでピクセル輝度データをビデオ表示のためにグレイスケールマッピングにマップする。従来の超音波イメージングシステムは通常、グレイスケールレベルを表示するための生輝度データの単純な伝達関数である種々のグレイマップを用いる。次に、グレイスケール画像フレームは、表示のためにディスプレイモニタ18に送られる。
システム制御は、オペレータインターフェース32(例えば制御パネル)によってオペレータ入力を受け取り、種々のサブシステムを制御するホストコンピュータ20に集結される。ホストコンピュータ20は、システムレベルの制御機能を実行する。システム制御バス(図示せず)は、ホストコンピュータからサブシステムへのインターフェースを提供する。ホストコンピュータは、種々のサブシステムにリアルタイム(音響ベクトルレート)の制御入力を供給するスキャンコントローラ(図1には示されていない)を組み込むのが好ましい。スキャンコントローラは、音響フレーム収集のためのベクトルシーケンス及び同期オプションがホストコンピュータCPUによってプログラムされる。このようにして、スキャンコントローラはビーム分布とビーム密度とを制御する。スキャンコントローラは、ホストコンピュータCPUによって定められたビームパラメータをスキャン制御バス(図示せず)を介してサブシステムに送信する。
モニタ18によって表示されるBモード画像は、各データがディスプレイのそれぞれのピクセルの強度又は輝度を示すデータの画像フレームにより生成される。各ピクセルは、送信中の超音波パルスに応答するそれぞれのサンプルボリュームの後方散乱断面及び用いられるグレイマップに応じた強度値を有する。表示された画像は、撮像される身体を通るスキャン平面での組織及び/又は血流を表す。
カラーフローモードでは、カラーフロープロセッサ24がI及びQ音響データのストリームを速度又はパワーのカラーフロー推定値に変換する。高周波ビームと流れ軸の間の角度をθとすると、速度ベクトルの大きさは、次の標準ドップラ方程式によって求めることができる。
v=cf/(2fcosθ)
ここでcは血液中の音速、fは送信周波数、fは後方散乱された超音波における動きによって誘起されたドップラ周波数シフトである。カラーフロープロセッサ24は、速度に比例する平均ドップラ周波数を計算するフロー推定器を含む。或いは、フロー推定器は、戻ってきた超音波エコーのパワーを表す値を計算することができる。
1つの従来の超音波イメージングシステムでは、超音波トランスデューサアレイ2が起動されて、同じ送信特性で同じ送信焦点位置に集束する一連のマルチサイクル(通常は4〜8サイクル)の波形を送信する。これらの波形は、パルス繰り返し周波数(PRF)でファイアリングされる。同じ送信焦点位置に集束する一連の送信フィアリングは、「パケット」又は「アンサンブル」と呼ばれる。各送信ビームはスキャンされる対象物を通って伝幡し、血球などの超音波散乱体によって反射される。反射信号がトランスデューサアレイの素子によって検出され、次いで受信器30によって受信ビームに形成される。このプロセスは、オペレータインターフェース32を介してシステムオペレータによって選択された関心領域の複数の点について繰り返される。
カラーフロー推定値(すなわちパワー又は速度)は、スキャンコンバータ46のカラーフロー音響ラインメモリ36に送られ、該コンバータが、カラー画像をビデオ表示のためのX−Yフォーマットに変換し、X−Y表示メモリ40に変換された画像を記憶する。次いで、スキャン変換されたカラー画像は、ビデオプロセッサ42に渡され、該ビデオプロセッサ42がビデオデータをビデオ表示のための表示カラーマップにマップする。次に、カラーフロー画像データは、ビデオモニタ18に送られて、Bモード画像データ上に重畳されたROI内に表示される。
スペクトルドップラ・イメージングモードを有する典型的なデジタルリアルタイム超音波イメージングシステムが、図2に全体的に示される。超音波トランスデューサアレイ2は、ビームフォーマ4の送信器によって起動され、望ましい送信焦点位置に集束された超音波ビームを送信する。送信器は、パルス繰り返し周波数(PRF)で繰り返しファイアリングされる送信超音波バーストを供給する。PRFは通常、キロヘルツの範囲である。反射RF信号はトランスデューサ素子によって検出され、次いでビームフォーマ4の受信器によって受信ビームに形成される。デジタルシステムでは、各フィアリングからの加算された(ビーム形成された)RF信号が、復調器6によって復調され、信号の同相及び直角位相(I/Q)成分となる。I/Q成分は、「サムアンドダンプ」ブロック8によって特定の時間間隔にわたり積分(加算)されてサンプリングされる。加算する時間及び送信バースト長が共に、ユーザーによって指定されるサンプルボリュームの長さを定める。「サムアンドダンプ」演算は、サンプルボリュームから後方散乱されたドップラ信号を効果的にもたらす。ドップラ信号は、静止した組織又は極めてゆっくりと動く組織に対応する信号のどのようなクラッタをも排除するウォールフィルタ10を通過する。次いで、フィルタ処理された出力は、スペクトル分析器12に供給され、スペクトル分析器12は通常は64から256個のサンプルの運動時間ウィンドウにわたって高速フーリエ変換(FFT)を行なう。各FFTパワースペクトルは圧縮され(ブロック14)、グレイスケールにマップされて(ブロック16)、ドップラ速度(周波数)対時間スペクトログラムの特定の時間ポイントでの単一のスペクトルラインとしてモニタ18上に表示される。
本発明並びに図1及び2に示される構成要素は、1つの同じ超音波イメージングシステム内に組み込むことができ、各イメージングモードはオペレータインターフェースを介してシステムユーザーによって選択可能である。
本明細書に開示された本発明の方法は、パルス繰り返し周波数で全二次元(又は三次元)関心領域にわたってドップラサンプルを収集することによって、カラーフローイメージングとスペクトルドップライメージングの利点を兼ね備える。PRFの間隔で、空間的に発散する送信パルスが送出される。カラーフローイメージングとは異なり、これらの送信パルスは、どのようなパルス間又はアンサンブル間のステアリング変化もなく同一である。従って、パルスは全関心領域をカバーしなければならない。より高度に並行な受信ビームフォーマが関心領域内の全超音波線をPRFレートで再度収集する。次いでこのビームフォーマは、PRFでの全ての空間的位置におけるドップラサンプルを提供する。次に、フローパラメータ推定器が、複数の収集された受信ビームの各々についてスペクトル処理を行なう。
スペクトル処理の要件、すなわち「ドップラサンプルの収集の速度が十分に高速であること」が本明細書に開示された方法によって満足され、従って、フローパラメータの全て(ピーク速度、抵抗指数及び拍動指数など)を関心領域全体について求めることができる。ユーザーは特定のフローパラメータを選択し、そのパラメータの色分けされた表示が解剖学的組織のグレイスケール(例えばBモード)画像上に重ねられる。この表示メカニズムは、表示されるパラメータがスペクトルフローパラメータのうちのいずれか1つとすることができる点を除いて、従来のカラーフローに非常によく似ている。
従来のカラーフロー又はスペクトルドップラビームの超音波ビーム特性は、本明細書に開示された方法によって収集されるものとは異なっている。広域の送信ビームを実現する(全関心領域をカバーする)ために、送信ビーム形成は適用されない。全ビームの形成は、受信ビームフォーマによって行なわれる。その結果、ビームはより広くなり、より高いサイドローブを有するようになる。ビーム幅の増加はより大きな受信アパーチャで補償することができるが、高いサイドローブはそのままである。しかしながら、従来のシステムにおける送信及び受信ビーム形成の組合せによってもたらされる通常のサイドローブのレベルは、Bモードイメージングにおいて最も顕著であることを認識すべきである。ドップラ用途でははるかに高いサイドローブレベルを許容し、通常メインローブより20〜25dB低い。この観測は、線形アレイを使用した操向ドップライメージングによって対応される。このようなアレイでの素子のピッチは、グレーティングローブ(サイドローブの1タイプ)が上述の範囲内になるように選択される。従って、受信のみのビーム形成から生じるサイドローブレベルの増大を許容することができる。
パルス繰り返し周波数で関心領域全体にわたってドップラサンプルを収集することによりスペクトルドップライメージングを実施するシステムの1つの実施形態が図3に示されている。スキャンコントローラ36が送信器28’及び受信器30’を制御する。送信モードでは、送信器28’のパルサーがそれぞれのT/Rスイッチ26を介してトランスデューサアレイ2に結合される。送信波形は、ビーム形成を行なうことなく生成され、その結果、トランスデューサアレイ2が多数の空間的に発散するパルスを送信するようになる。受信モードでは、受信ビームフォーマ30’が並行受信ビーム形成を使用して各送信ビームに対して複数の受信ビームを形成する。
標準的な単一ライン受信ビーム形成では、各トランスデューサ素子からの入射信号がT/Rスイッチを通り受信ビームフォーマ(図1の項目30)に送られる。受信ビームフォーマでは、各トランスデューサ素子からの検出された信号を個々に増幅して遅延させる。受信ビームフォーマの出力では、遅延された信号が加算され、受信ビームを表す「ビームサム信号」を形成する。出ていく各送信ビームに対して、戻ってくるエコーから形成されるそれぞれのビームサム信号が存在する。次いで、このビームサム信号を処理して振幅情報を導き出すことができる。送信ビームと受信ビームの両方が画像シーン又はターゲット全体にわたって同期して掃引(操向)される。両方のビームは高い空間分解能が得られるよう厳密に集束される。
並行受信ビーム形成では、広域の送信ビームが生成され、複数の受信ビームがこの広域の送信ビームの空間範囲内で形成される。並行受信ビームフォーマ30’(図3を参照)は、標準的なビームフォーマと同じ入力信号を取得し、これらの信号の各々を増幅するが、スキャンコントローラ36の制御下で各入力を遅延させた複数のバージョンを生成する。例えば、並行受信ビームフォーマ30’が各入力毎にN個の遅延されたバージョンを形成するものと仮定する。N個のバージョンから、ビーム加算器(ビームフォーマの一部)が、第1のバージョンの全てを加算し、第2のバージョンの全てを加算し、等によってN個のビームサム信号を生成する。N個のバージョンは個別の遅延を有するので、これらのビームの方向は異なるはずである。この技法は、広域の送信ビームが十分な信号パワーを供給する領域に対してのみ実施可能である。
結果として、送信毎にN個の受信ビームを収集できることになる。送信ビームがターゲットシーン全体を照射するのに十分広い場合には、画像は一回の送信事象で形成することができる。このような構成の1つの欠点は、送信が広域でビーム集束にもはや寄与しないことにより空間分解能が低くなることであり、別の欠点は、遅延及び加算段階の繰り返しに起因して受信ビームフォーマが複雑さを増すことである。
実施可能な並行受信ビーム形成では、広域の送信ビームが必要である。極めて多数の並行受信ビームを有するためには、空間的に発散する送信ビームが必要とされる。この送信ビームは、例えば小さな送信アパーチャ(ビーム幅はアパーチャサイズに反比例する)を有することによって生成することができる。この場合、送信遅延は全て一定でなければならず、或いは、球形遅延パターンを用いて、プローブの内側に仮想焦点(通常焦点はプローブの前面にある)を生成することができる。どちらの場合にも、送信器28’がスキャンコントローラ36によって送信されるモード制御信号に従って動作する。これらの制御信号は、送信器によって生成される送信波形のアパーチャ、集束、及び操向を指示する。
各受信ビームは、カラーフロー又はフローパラメータイメージングのカラーフロープロセッサ50に送られる一連の音響データサンプルを含む。図3では、カラーフロープロセッサ50内に含まれる4つの機能ブロックを示している。
カラーフロープロセッサ50は、音響データサンプルの振幅を増大させるフロントエンド増幅器部52と、これに続いて組織から得られた音響データサンプルを除去し血流から得られた音響データサンプルを通過させるウォールフィルタ54を含むことができる。次に、血流から得られた増幅信号はフロー推定器56に渡され、該推定器が血流の周波数シフト又は速度の推定値を求める。次いで、フロー推定器56は、速度又は周波数シフト情報をフローパラメータ推定器58に送り、該フローパラメータ推定器58は推定拍動指数又は抵抗指数を計算する。次に、結果として得られた指数値は、適切なカラー値に(図3には示されていないカラーマッピングによって)マップされ、スキャンコンバータ10のカラー音響ラインメモリに送られる。
各受信ビームについて、カラーフロープロセッサ50は、従来の方法でフロー推定(例えば血流の平均速度を求める)を行ない、次いでフロー推定の結果に基づいてフローパラメータ推定を行なう。これらの計算は、各受信ビームに対して、すなわちそれぞれの受信ビームが集束された関心領域内の各空間的位置に対して行なわれる。
拍動指数又は抵抗指数のいずれもフローパラメータ推定器58によって推定することができる。この推定を用いて、異なる拍動又は抵抗範囲を区別するための色を生成する。これらの範囲は、静脈と動脈を見分けるために静脈又は動脈に一般に見られる範囲を含むことができる。
拍動指数(PI)は、式PI=A/B(Goslingによる)によって定義することができ、ここでAはピーク心収縮速度から最大心拡張速度を引いたもの、Bは時間で平均した平均速度である。図5は、パラメータA及びBを示した心臓波形を示す。拍動指数の計算で使用される値は、求められる比が補正角度に影響を受けないので周波数又は速度のいずれであってもよい。従って、拍動指数は、従来のドップラ超音波と違って完全に角度とは無関係である。
抵抗指数(RI)は、式RI=(A−D)/A(Pourcelotによる)によって定義することができ、Aはピーク心収縮、Dは最終心拡張である。図4はパラメータA及びDが示してある心臓波形を示す。ここでもやはり、抵抗指数の計算に使用される値は、周波数又は速度のいずれであてもよい。
フローパラメータ推定器58は、フロー推定器56から時間の関数としての平均速度を受け取る。次いで、フロー推定器56は、心周期にわたる正及び負のピーク値並びに平均値を求める。拍動指数は、速度推定値の平均の変動比率を計算することによって推定される。抵抗指数は、最大平均での単極変動の比率を計算することによって推定することができる。この変動は、心周期にわたる平均速度のピーク値と最小値との差である。前述の計算に関する詳細は、名称が「Real−Time Two−Dimensional Resistance and Pulsatility Mapping」の米国特許第6、023、968号に見出すことができる。これらのフロー推定値の全ては1心周期にわたって計算される。
前述の両指数と標準フロー推定値との本質的な違いは、単一の値としての各指数が心周期のフロー推定値の全てを使用して計算されるのに対して、フロー推定値自体は心周期にわたって変化する点である。
本明細書に開示された実施形態によると、図3に示されるシステムは、ピーク値を見逃す原因となる程の大きな時間間隔もなしに全てのピクセル位置でのフロー推定値を連続して計算し、これによって指数計算における大きな誤差が排除される。しかしながら、フローパラメータ送信は、Bモードベクトル送信をインターリーブして各Bモードグレイスケール画像について1つのフローパラメータ画像を形成することができ、フローパラメータ送信はBモードベクトル送信に重畳するか或いはオーバーレイすることができる。
従来の超音波システムに比べて、本明細書で説明されるシステムは、2つの別個の特徴を有する。第1に、受信ビームフォーマは、全ての受信ビームが送信されたパルス毎に収集されなければならないので、高度に並行にされる。第2に、ドップラ信号処理は、スペクトルフローパラメータを多数の空間位置について計算しなければならないことから、計算能力に関する要件が増大する。これらの問題の両方に2つの側面から対処することができる。まず、VLSI処理における進歩により、以前利用可能であったものよりも大幅に高い計算能力がもたらされる。次に、多くの臨床用途では、スペクトルドップラによって与えられる高速なデータ速度が必要ではない。血流速度の特定の範囲に実際に必要とされるデータ速度まで下げることにより、計算要件が緩和されることになる。
関心領域が大きすぎて1回の送信パルスではカバーできない場合には、カラーフローインターリーブモードに類似の技術を適用することができる。フロー推定では、システムは、パルス間の個別の間隔によりターゲットに数回信号を送る同一の空間特性(すなわち同一の送信及び受信遅延)を有するビームを使用する。ある時間区間にわたり同じ方向をスキャンするビームのグループは「アンサンブル」と呼ばれる。良好なフロー推定値を形成するのに1つのアンサンブルにつき通常4〜16のパルスが必要とされる。アンサンブルの各パルス間の間隔がパルス繰り返し間隔(PRI)である。最適なPRIは、測定されることになるフロー速度に応じて変わる。より速い速度にはより短いPRIが要求される(その特性を測定するために所与の時間間隔でより頻繁に流れをサンプリングする必要があることによる)。極めてゆっくりとした流れでは、極めて長いPRIが必要である。1つの画像フレームを収集するのに必要とされる時間は、PRI×(アンサンブルのパルス数)×(識別できるビーム方向の数)である。PRIが超音波の往復伝播に必要な時間よりも十分長い場合には、複数のアンサンブルを並行して収集することができる。例えば、3つの異なる方向に送信されるパルスからなる3つの異なるアンサンブルA、B、Cでは、アンサンブルAの第1パルス、次いでアンサンブルBの第1パルス、次にアンサンブルCの第1パルス、次いでアンサンブルAの第2パルス、次にアンサンブルBの第2パルス、次いでアンサンブルCの第2パルスなどに対する反射エコーを収集することができる。これは、3つのアンサンブルが並行して収集されるので、いわゆる「3xインターリービング」の実施例である。フレームレートは、インターリービングがない場合よりも3倍速くなる。本発明の他の実施形態では、2つ又はそれ以上のセクタに関心領域を分割して、これらのセクタの各々に連続するパルスを送信することは、送信パルスはこのサブセクタの幅をカバーするためだけ必要であることを意味する。カラーフローインターリーブモードと同様に、これは検出できる最大フロー速度を低減することになる。
開示された方法は、医療用超音波イメージングに適用可能である。この利点は、フローパラメータの二次元又は三次元測定及び表示である。この多次元表示は、医療検査の効率及び精度を高める。この方法は、それぞれの欠点を受けることなく、カラーフロー及びスペクトルドップライメージングの利点を兼ね備える。
本発明を好ましい実施形態に関して説明してきたが、本発明の範囲を逸脱することなく、種々の変更を行うことができ、且つ均等物でその要素を置き換え得ることは、当業者であれば理解するであろう。更に、本発明の本質的な範囲から逸脱することなく、本発明の教示に対して特定の状況を適合させるために多くの修正を行なうことができる。従って本発明は、本発明を実施することが企図された最適なモードとして開示された特定の実施形態に限定されるものではなく、添付の請求項の範囲内に包含される全ての実施形態を含むことが意図される。
1つの既知の超音波イメージングシステムのBモード及びカラーフローモード信号処理系統を示すブロック図。 従来のスペクトルドップライメージングシステムでの基本信号処理系統のブロック図。 本発明の1つの実施形態によるパルス繰り返し周波数で全関心領域にわたってスペクトルドップライメージングを実施するシステムの一部分を示すブロック図。 拍動指数を推定するのに使用されるパラメータがラベル付けされた波形図。 抵抗指数を推定するのに使用されるパラメータがラベル付けされた波形図。
符号の説明
2 トランスデューサ・アレイ
10 スキャンコンバータ
18 ディスプレイモニタ
26 T/Rスイッチ
28’ 転送波形生成
30’ 並行受信ビーム形成
36 スキャンコントローラ
42 ビデオプロセッサ
52 フロントエンドゲイン
54 ウォールフィルタ
56 フロー推定器
58 フローパラメータ推定器

Claims (10)

  1. 超音波フローパラメータイメージングのための方法であって、
    空間的に発散する超音波送信ビームの時間制御されたシーケンスをパルス繰り返し周波数でトランスデューサアレイから身体内の関心領域に送信する段階と、
    前記アレイに戻る超音波エネルギを電気信号に変換する段階と、
    前記電気信号をビーム形成して、各送信に続く関心領域のそれぞれの空間的位置を通る複数のラインから成る受信ビームのそれぞれのセットを同時に形成する段階と、
    各受信ビームについてそれぞれの平均速度値を計算する段階と、
    各受信ビームについて、前記平均速度値のそれぞれのセットから計算される所与のフローパラメータのそれぞれの値を計算する段階と、
    前記身体内の空間的位置の空間関係にほぼ相当する空間的関係における各計算されたフローパラメータ値に対するそれぞれの視覚値を表示し、これによりそれぞれのフローパラメータ画像を形成する段階と、
    を含む方法。
  2. 連続する平均速度推定値の間の時間間隔が50ミリ秒より長くなく、前記平均速度値のそれぞれの時間シーケンスが全心周期に及ぶことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記所与のフローパラメータは、前記身体での流れのピーク速度であり、それぞれの計算された値は前記身体のそれぞれの空間的位置での全心周期にわたるピーク速度を表すことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  4. 前記所与のフローパラメータは、前記身体での流れの拍動指数であり、それぞれの計算された値は前記身体のそれぞれの空間的位置で全心周期にわたる拍動指数を表すことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  5. 前記所与のフローパラメータは、前記身体での流れの抵抗指数であり、それぞれの計算された値は前記身体でのそれぞれの空間的位置で全心周期にわたる抵抗指数を表すことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  6. 各受信ビームについて流れの平均速度のそれぞれの値を計算する段階を更に含み、それぞれの計算された値が前記身体のそれぞれの空間的位置での全心周期にわたる前記心周期の平均速度を表し、前記所与のフローパラメータの計算された値がそれぞれ前記平均速度の計算された値から一部が得られることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  7. 前記身体の空間的位置を含む、身体の一部分の構造のグレイスケール画像のシーケンスを表示する段階を更に含み、各フローパラメータ画像がグレイスケール画像の上にカラーで重畳されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  8. イメージングシステムであって、
    トランスデューサ素子(3)のアレイ(2)と、
    前記トランスデューサアレイを駆動してパルス繰り返し周波数で空間的に発散する超音波送信ビームのシーケンスを関心領域に送信するようプログラムされた送信器(28’)と、
    前記トランスデューサ素子のアレイからの電気信号をビーム形成して、各送信に続く前記関心領域のそれぞれの空間的位置を通る複数のラインから成る受信ビームのそれぞれのセットを同時に形成するようプログラムされた受信器(30’)と、
    それぞれの平均速度値を計算するための第1推定器(56)と、
    各受信ビームについて全心周期にわたって計算される所与のフローパラメータのそれぞれの値を計算するための第2推定器(58)と、
    前記フローパラメータ値のセットをピクセルデータのそれぞれのセットに変換するコンバータ(10)と、
    ディスプレイモニタ(18)と、
    ピクセルデータの各セットを表示してそれぞれのフローパラメータ画像を形成するように前記ディスプレイモニタを制御するコントローラ(42)と、
    を備えるイメージングシステム。
  9. 連続する平均速度推定値の間の前記時間間隔は、50ミリ秒より長くなく、前記平均速度推定値の時間シーケンスが全心周期に及ぶことを特徴とする請求項8に記載のシステム。
  10. 前記所与のフローパラメータは、前記身体内の流れのピーク速度、前記身体内の流れの拍動指数、前記身体内の流れの抵抗指数、又は前記身体内の心周期の平均速度から成るグループから選択されることを特徴とする請求項8に記載のシステム。
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