JP2005177266A - 炭酸泉製造方法と炭酸泉製造装置 - Google Patents
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Abstract
提供するとともに、天然温水と人工的に製造された炭酸泉とを混合することにより、天然
温水の炭酸泉化を可能にし、コンパクトであり、製造能力の高い炭酸泉製造装置を提供す
る。
【解決手段】炭酸ガスで0.05MPa以上0.3MPa以下に加圧した耐圧タンク(1) 内に温水をスプレー噴霧する。
【選択図】図1
Description
高い溶解効率で製造する方法と、天然温水などの濁水に対応でき、コンパクトで製造能力
の高い炭酸泉製造装置に関する。
されている。炭酸泉の保温作用は、含有炭酸ガスの末梢血管拡張作用により身体環境が改
善されるためと考えられている。また、炭酸ガスの経皮進入によって、毛細血管床の増加
及び拡張が起こり、皮膚の血行を改善すると考えられている。このため、退行性病変及び
末梢循環障害の治療に効果があるとされている。近年、特に前述の治療において、炭酸泉
中の遊離炭酸濃度が、約40°Cの温水における過飽和濃度域である1200mg/L(
リットル)前後になると、炭酸泉の生理的効果が更に顕著に発揮できることが判ってきて
いる。
せる化学的方法(薬剤法)、温水に炭酸ガスを分散させるスタティックミキサーを炭酸ガ
ス溶解器として用いる方法、中空糸膜が配設された膜モジュールを内蔵して構成された膜
型炭酸ガス溶解器を用いる方法等が提案されている。
炭酸ガスで加圧した耐圧タンク内に水をスプレー噴霧する方法がある(例えば、特許文献
1参照)。
ンベ100内に貯蔵された炭酸ガスを、炭酸ガス導入管路101を介して、冷却水槽に浸
漬して保冷された炭酸圧力容器102の上部から内部へ加圧供給している。そして、シス
ターン103内に貯蔵された水道水を、冷却された水導入管路104を介して水供給ポン
プ105から炭酸圧力容器102の上部に設けたスプレーノズル106を経て前記炭酸圧
力容器102内に設けた円筒状噴霧室107へ噴霧している。
表面に衝突して微細化され、円筒状噴霧室107に飛散する。飛散した水は、炭酸ガスと
接触して炭酸ガスを吸収する。炭酸ガスを吸収した水は、前記円筒状噴霧室107から前
記炭酸圧力容器102の底部へ流下するようになっている。
を製造する方法の他の一例として、例えば耐圧タンク内に設けた凹面状の網体に向けて水
をスプレー噴霧する方法がある(例えば、特許文献2参照)。
ンベ内に貯蔵された炭酸ガスを耐圧タンク108の上部に設けた炭酸ガスノズル109へ
導き、同炭酸ガスノズル109から耐圧タンク108内に炭酸ガスを充満させ、耐圧タン
ク108内を常に一定圧に保っている。一方、水は、耐圧タンク108の上部に設けた水
ノズル110へ導き、その水ノズル110から耐圧タンク108内に向けてラッパ状に噴
霧する。噴霧した水は、耐圧タンク108内に設けた凹面状の金網111に衝突して小さ
な粒子に砕かれ、炭酸ガスを吸収しながら、耐圧タンク108内に徐々に落下するように
なっている。
で加圧した耐圧タンク(カーボネーター)を用いる方法は、高濃度の炭酸水を製造するこ
とができるという利点がある。しかしながら、上記各特許文献1及び2に記載された炭酸
水の製造方法は、冷水において炭酸ガスの溶解効率が高いのを利用し、冷水に炭酸ガスを
溶解させて炭酸飲料水を製造することを目的としたものである。このため、各特許文献1
及び2では、炭酸ガスで所望圧力に加圧した耐圧タンク内に所望温度の温水をスプレー噴
霧することにより炭酸ガスを溶解させて炭酸温水を短時間で製造することに関しては何ら
言及されていない。上述したような炭酸泉の生理的効果を得るために、最適な遊離炭酸濃
度や炭酸ガス溶解率とした所望温度の炭酸泉を得ることは意図しないものとなっている。
を増やすためには、タンク容量を大きくする必要がある。このためには、装置全体を大型
化する必要があり、その設備費や管理費が高騰するという問題があった。更に、前記カー
ボネーターを使用して、炭酸ガスを温水に溶解させることで、炭酸温水を人工的に製造し
ようとするためには、温水における炭酸ガスの溶解効率を高めることが必要であった。し
かし、前記カーボネーターを使用することにより、高濃度の炭酸温水を高い炭酸ガス溶解
効率で製造する方法は、本願発明者により解決されるまで、解決の目途が立っていなかっ
た。
で製造することを可能にした炭酸泉製造方法を提供することを第1の目的としている。更
には、天然温水と人工的に製造された炭酸泉とを混合することにより、天然温水の炭酸泉
化を可能にし、コンパクトであり、製造能力の高い炭酸泉製造装置を提供することを第2
の目的としている。
レー噴霧パターンが、空円錐状になるように噴霧することを含んでいることを特徴として
いる。
レー噴霧角度を45〜120°に制御することを含んでいることを特徴としている。
耐圧タンクと、前記耐圧タンクに接続した炭酸ガス供給手段と、前記耐圧タンク内に配さ
れたスプレーノズルを有する第1の水供給手段と、前記耐圧タンク内で製造された炭酸泉
の取り出し手段と、前記炭酸泉の取り出し手段に接続された止水栓と、前記止水栓の上流
側に接続された第2の水供給手段とを備えてなることを特徴とする炭酸泉の製造装置にあ
る。
用いられ、前記第2の水供給手段が前記混合栓に接続されていることを特徴としている。
し手段と前記止水栓との間に貯蔵タンクが配設されていることを特徴としている。
した耐圧タンク内に温水をスプレー噴霧することにより炭酸泉を人工的に製造する際に、
耐圧タンク内の圧力、スプレー噴霧の圧力、温水の供給温度、スプレー噴霧パターン、ス
プレー噴霧角度を、ある特定の値をもって耐圧タンク内に温水をスプレー噴霧すれば、良
好な生産性が実現できることを知った。
ンク内に炭酸ガスを充満させ、充満した耐圧タンク内にスプレーノズルにより温水を噴霧
して微細化し、炭酸ガスと噴霧した温水との接触面積を拡大し、噴霧した温水に炭酸ガス
を効率的に、しかも高濃度で溶解させることにより、容易に安定して且つ効率的に炭酸泉
を製造することができる。
造するにあたっては、上記請求項1に係る発明のように、0.05〜0.3MPaの範囲
内に耐圧タンク内の圧力を調整することが好適である。好ましくは、0.1〜0.2MP
aの圧力に調整することが特に有効である。耐圧タンク内の圧力が0.05MPa未満の
場合は、炭酸ガスの遊離炭酸濃度が著しく低下してしまうため好ましくない。一方、耐圧
タンク内の圧力が0.3MPaを超えると、炭酸ガスの溶解効率が著しく低下してしまう
ため望ましくない。
上記請求項3に係る発明のように、0.05〜0.5MPaの範囲内に調整することが好
適である。更に好ましくは、0.1〜0.4MPaの圧力に調整することが特に有効であ
る。スプレー噴霧圧力が0.1MPa未満であると、炭酸ガスの溶解効率が低下してしま
うため好ましくない。一方、スプレー噴霧圧力が0.5MPaを超えると、ポンプの仕様
に制約を受けることとなり、好ましくない。
温水の温度が25°C未満である場合には、炭酸泉としての温浴効果が得られない。一方
、温水の温度が50°Cを超えると、炭酸ガスの溶解度が著しく低下し、入浴温度として
適温である35〜42°C程度で入浴しようとする時には、炭酸泉の効能が更に低下して
しまう。これらの炭酸ガス圧力、スプレー噴霧圧力及び温水の温度の3つの条件を満足さ
せることにより、更に効率的に高濃度で温浴に最適な温度とした炭酸泉を製造することが
できる。
囲内に調整することが好適である。更に好ましくは、60°〜100°の範囲内でスプレ
ー噴霧することが特に有効である。スプレー噴霧角が45°未満であると、噴霧面積が小
さくなり、炭酸ガスと温水とが全体的に満遍なく接触しずらくなる。このため、炭酸ガス
の溶解効率を低下させてしまう。スプレー噴霧角が120°を超えると、スプレーノズル
の隣接する水滴同士が互いに接触したり、耐圧タンクの内壁に接触しやすくなる。このた
め、炭酸ガスの溶解効率を低下させてしまうことになる。
好適に実施することができる。耐圧タンクには、炭酸ガス供給手段と、スプレーノズルを
有する第1の水供給手段と、炭酸泉の取り出し手段とを接続することができる。同炭酸泉
の取り出し手段に止水栓を接続することができ、この止水栓の上流側に第2の水供給手段
を接続することができる。
濁水を、前記第1の水供給手段を介して前記スプレーノズルから前記耐圧タンク内に充満
した炭酸ガス中に噴霧して、炭酸ガスを溶解させようとすると、前記スプレーノズルに目
詰まりが発生しやすくなる。このため、前記炭酸ガス供給手段やスプレーノズルの耐久性
が損なわれることとなり、実用的には適さない。
供給手段から清浄水などを温めた温水等を供給して濃厚な炭酸泉を製造し、前記第2の水供給手段から沈殿物を含んだ天然温水を供給する。これにより、天然温水と人工的に製造された炭酸温水とを混合して、天然温水の炭酸泉化が可能となる。しかも、炭酸泉化した天然温水を製造するにあたり、コンパクトで、しかも製造能力の高い炭酸泉製造装置を用いることができる。
の混合栓に前記第2の水供給手段を接続することができる。混合栓を用いることで、天然
温水と炭酸泉との混合割合を任意に調整することができる。
蔵タンクを配設することができる。製造した炭酸泉を前記貯蔵タンクに予め貯蔵しておけ
ば、温泉水混合の炭酸泉が必要な時に、一旦製造した炭酸泉に温泉水を混合するだけで、
短時間に多量に炭酸泉を得ることができる。
用することができる。前記スプレーノズルとしては、上記請求項10に係る発明のように、空円錐ノズルを使用することが好適である。空円錐ノズルは、他のノズルと比べると、同一噴霧圧力下において平均の水滴径が最も小さくなる。しかも、炭酸ガスと接触する水滴の表面積が大きくなる。このため、炭酸ガスの溶解効率を最も向上させることができるようになる。
〜120°であることが好適である。炭酸ガスと接触する水滴の表面積を大きくすること
ができる。このため、炭酸ガスの溶解効率を向上させることができるようになる。
明の方法を好適に実施するのに用いる代表的な第1の実施形態である炭酸泉製造装置の一
例を模式的に示す構成説明図である。
炭酸泉を製造するための耐圧タンクを示している。この耐圧タンク1は、炭酸ガスの圧力
に耐えることができ、しかも炭酸泉によって腐食しない材質を適宜に選択することが有効
である。その材質として、例えば樹脂やステンレスなどを使用することができる。
を経て耐圧タンク1内へと供給される。水道等の温水用蛇口から直接供給される温水を原
水として使用することができる。温水は、温水供給ライン3を介してポンプ9からスプレ
ーノズル5を経て耐圧タンク1内に噴霧され、耐圧タンク1内に充満している炭酸ガスを
溶解して炭酸泉となる。耐圧タンク1内において製造された炭酸泉は、炭酸泉取り出しラ
イン4を介して流量調整弁又は止水栓10を経て図示せぬ浴槽中へと供給される。
ガスボンベ6から供給された炭酸ガスを充満させることにより、常に一定圧に加圧されて
いる。減圧弁7により耐圧タンク1内の圧力を所望の圧力で一定となるように調整するこ
とができる。減圧弁7は、炭酸ガスボンベ6と接続する一般的な圧力調整器を使用するこ
とができる。逆止弁8は、炭酸ガス供給ライン2に接続された減圧弁7の下流側にあって
耐圧タンク1の炭酸ガス流入口直前に設けられている。これにより、耐圧タンク1内に入
った炭酸ガスが炭酸ガス供給ライン2へ逆流したり、製造された炭酸泉が炭酸ガス供給ラ
イン2へ逆流するのを防止することができる。耐圧タンク1内に圧力計を配置し、同圧力
計の検出値に基づいて減圧弁7を制御するように構成することもできる。
調整することが好適である。更に好ましくは、0.1MPa以上0.2MPa以下の圧力
に調整することが有効である。耐圧タンク1内の圧力が0.05MPa未満の場合には、
炭酸泉の遊離炭酸濃度が著しく低下してしまう。一方、耐圧タンク1内の圧力が0.3M
Paを超えると、炭酸ガスの溶解効率が著しく低下してしまう。ソーダ水等の炭酸飲料水
を製造する場合においては、耐圧タンク1内を0.5MPa以上に加圧することが好まし
いが、炭酸泉を製造する場合には、耐圧タンク1内での炭酸ガス圧力を0.5MPa以上
とすることは有効な手段とはならない。
ができる。温水の温度としては25〜50°Cが好適である。温水の温度が25°C未満
である場合は、炭酸泉の温浴効果が得られない。一方、温水の温度が50°Cを超えると
、炭酸ガスの溶解度が著しく低下し、入浴温度として適温である35〜42°C程度で入
浴しようとする時には、炭酸泉の効能が低下した状態となってしまう。なお、温水の代わ
りに、一旦製造された炭酸泉を再供給することもできる。
増圧することができる。一定圧で炭酸ガスを充満させた耐圧タンク1内にスプレーノズル
5により温水をラッパ状に噴霧して微細化し、噴霧した温水に炭酸ガスを溶け込ませる。
噴霧した温水は、炭酸ガスを吸収しながら、耐圧タンク1内を徐々に落下して耐圧タンク
1内に貯留されていく。
ポンプ9は特に必要としない。ポンプ9が必要な場合であって、温水の供給圧を0.5M
Paを超える圧力に増圧する必要がある時は、例えばベーンポンプを使用することが好ま
しい。ただし、ベーンポンプはサイズが大きくなり、しかも騒音が大きくなる等の欠点が
ある。このため、好ましくは、温水を0.5MPa以下の供給圧で供給することが好適で
ある。温水の供給圧を0.5MPa以下にすると、例えばダイヤフラムポンプや渦巻きポ
ンプを使用することできるようになる。ダイヤフラムポンプや渦巻きポンプを使用するこ
とにより、ポンプ9のサイズを小さくすることでき、ポンプ9の騒音を低減することがで
きる。しかも、圧力が低下する分だけ電力量を削減することができる。
流量によって影響されるが、スプレー噴霧圧力を0.05以上0.5MPa以下の範囲内
に調整することが好適である。更に好ましくは、スプレー噴霧圧力を0.1MPa以上0
.4MPa以下の圧力に調整することが特に有効である。スプレー噴霧圧力が0.1MP
a未満であると、炭酸ガスの溶解効率が低下してしまうため、好ましくない。一方、スプ
レー噴霧圧力が0.5MPaを超えると、前述のようにポンプ9の仕様に制約を受けるこ
ととなり、好ましくない。
定することが肝要である。ノズル数を増やしてノズル密度を高くすると、スプレーノズル
5から噴霧された水滴同士がぶつかりやすくなる。このため、炭酸ガスと接触する水滴の
表面積を低減させ、炭酸ガスの溶解効率を低下させてしまう。また、ノズル数を減らして
ノズル密度を低くすると、ノズル当りの流量が増え、平均水滴径が大きくなる。このため
、炭酸ガスと接触する水滴の表面積が小さくなり、この場合も炭酸ガスの溶解効率を低下
させてしまうため好ましくない。
とができる。特に、空円錐ノズルを使用することが有効である。空円錐ノズルは、他のノ
ズルと比べると、同一噴霧圧力下において平均水滴径が最も小さくなり、しかも、炭酸ガ
スと接触する水滴の表面積が大きくなる。このため、スプレーノズル5の噴霧パターンと
しては、空円錐状(ラッパ状)に噴霧することが好適であり、炭酸ガスの溶解効率を向上
させることができるようになる。
ある。更に好ましくは、60°以上100°以下の範囲内でスプレー噴霧することが特に
有効である。スプレー噴霧角度が45°未満であると、噴霧面積が小さくなり、炭酸ガス
と霧状の水滴とが満遍なく接触することができなくなる。このため、炭酸ガスの溶解効率
を低下させてしまう。スプレー噴霧角度が120°を超えると、スプレーノズル5から噴
霧された水滴同士が接触したり、耐圧タンク1の内壁に接触しやすくなる。このため、こ
の場合でも炭酸ガスの溶解効率を低下させてしまう。
り出しライン4を介して装置外へと放出される。耐圧タンク1の下部には、ある程度の量
の炭酸泉を溜めておく必要がある。炭酸泉取り出しライン4の炭酸泉流出口の高さよりも
炭酸泉の水位が低いと、耐圧タンク1内に充満した炭酸ガスが炭酸泉取り出しライン4か
ら直接流出してしまうため好ましくない。これとは逆に、炭酸泉取り出しライン4の炭酸
泉流出口の高さよりも炭酸泉の水位が高くなり、スプレーノズル5が炭酸泉に浸されてし
まうと、スプレーノズル5としての機能を喪失してしまう。このため、炭酸泉取り出しラ
イン4の炭酸泉流出口とスプレーノズル5との間の範囲内に炭酸泉の水位を合わせること
が肝要である。
ク1内に図示せぬ水位計又は水位検知器などを設けることができる。炭酸泉の水位変動を
図示せぬ水位検知器により検知し、その検知信号を図示せぬ制御部へ送る。同制御部から
の信号に基づき止水栓10を制御することにより炭酸泉の水位を自動調整することができ
る。
示す全体説明図である。
を配設することができる。製造した炭酸泉を前記貯蔵タンクに貯蔵しておけば、必要な時
に、予め製造しておいた炭酸泉を使用することができ、短時間で所望量の炭酸泉を得るこ
とができる。
つまり、耐圧タンク1内の圧力を上げるほど、耐圧タンク1内では遊離炭酸濃度の高い炭
酸泉を製造することができる。しかし、この濃厚な炭酸泉も大気圧に開放されると、すぐ
に濃度が低下してしまうため、濃厚な炭酸泉を製造しても無駄になってしまう。大気圧に
開放される前の遊離炭酸濃度は、大気圧に開放される時における飽和濃度付近にするのが
特に望ましい。
低下してしまうため、好ましくない。一方、耐圧タンク1内の圧力が0.3MPaを超えると、炭酸ガスの溶解効率が著しく低下してしまう。また、第2の水供給手段から供給される水量と第1の水供給手段から供給される水との比を相当に大きくすると、耐圧タンク1内の圧力が非常に高くなる。このため、耐圧タンク1の耐圧を考慮して、その比を決めることが肝要となる。
スの溶解効率を上げるのには、第1の水供給手段の温水の温度を下げ、第2の水供給手段から供給する水の温度で、取り出す炭酸泉の温度を調整する。これにより、適温に調整された炭酸泉を製造することができる。炭酸泉の適温としては25〜50°Cの温度に調整することが好ましく、更に好ましくは、35〜42°Cの温度に調整することが特に有効である。特に、前述の混合栓を用いることにより温度の調整を容易に行うことができる。
ながら説明する。
先ず最初に、実施例及び比較例において説明する炭酸ガスの溶解効率及び炭酸泉製造装
置に関して説明する。表1及び表2中における炭酸ガスの溶解効率は、次式(1)により
求めた。
00 ……(1)
図1に示した炭酸泉製造装置により炭酸泉を製造した。炭酸泉製造装置の基本構成は、
炭酸飲料製造装置((株)ニットク製のMGソーダミル(タンク容量:5L))であり、
炭酸飲料を製造するときの標準条件は次のとおりである。
ノズル数 :2個
ノズルパターン:空円錐
噴霧角 :90°
噴霧圧力 :1.5MPa
ポンプ :ベーンポンプ(日本オイルポンプ(株)製のプロコンポンプ1505
X)
保った状態で炭酸泉の製造を行った。使用した温水の温度は40°Cである。その結果を
表1に示している。高濃度の炭酸泉を高溶解効率で製造することができた。
炭酸泉を製造した。その結果を表1に示す。高濃度の炭酸泉を高溶解効率で製造すること
ができた。
上記実施例1と同様な方法で炭酸泉を製造した。その結果を表1に示す。高濃度の炭酸泉
を高溶解効率で製造することができた。
、上記実施例1と同様な方法で炭酸泉を製造した。その結果を表1に示す。高濃度の炭酸
泉を高溶解効率で製造することができた。
は、上記実施例4と同様な方法で炭酸泉を製造した。高濃度の炭酸泉を高溶解効率で製造
することができ、かつ、ポンプ9のサイズを小さくして装置をコンパクト化することがで
き、ポンプ9の騒音を抑えることができた。
炭酸泉を製造した。その結果を表1に示す。高濃度の炭酸泉を製造することはできたが、
炭酸泉の溶解効率が非常に低かった。
圧力を0.4MPaに変更した以外は、上記実施例1と同様な方法で炭酸泉を製造した。
その結果を表1に示す。高濃度の炭酸泉を製造することができなかった。
示す装置と同じである。ただし、耐圧タンク1内の圧力を0.3MPaに変更して、第1
の水供給手段の供給量は2.7L/minとした。第2の水供給手段の供給量は3.3L/minとした。従って、炭酸泉製造量は6.0L/minである。第1及び第2の水供給手段における水温は、いずれも40°Cである。その結果を表2に示している。高濃度の炭酸泉を高流量で製造することができた。
体説明図である。この比較例3にあっては、流量調整弁10の上流側における炭酸泉取り
出しライン4に第2の水供給手段を配設したことが上記第2の実施形態とは異なっている。なお、図3において上記第2の実施形態と実質的に同じ部材には同一の部材名と符号を付しているため、これらの部材に関する詳細な説明は省略する。
0.05〜0.3MPaに加圧した耐圧タンク内に温水をスプレー噴霧することで、高濃
度の炭酸泉を高い溶解効率で製造することができる。なお、炭酸ガスで0.05〜0.3
MPaに加圧した耐圧タンク内の圧力に対して、スプレー噴霧の圧力、温水の供給温度、
スプレー噴霧パターン、スプレー噴霧角度のいずれか一つ、或いはそれらの任意の組合せ
によっても、本発明の目的を充分に達成することができることは勿論である。従って、本
発明は上記各実施形態や変形例に限定されないことは当然であり、各請求項に記載した範
囲内で様々に設計変更が可能である。
2 炭酸ガス供給ライン
3 温水供給ライン(第1の水供給ライン)
4 炭酸泉取り出しライン
5 スプレーノズル
6 炭酸ガスボンベ
7 減圧弁
8 逆止弁
9,12 ポンプ
10 止水栓
11 第2の水供給ライン
Claims (11)
- 炭酸ガスを水に溶解させて炭酸泉を製造する方法であって、
前記炭酸ガスをもって耐圧タンク内の圧力を0.05MPa〜0.3MPaに加圧する
こと、及び
前記耐圧タンク内の前記炭酸ガス中に前記水をスプレー噴霧すること、
を含んでなることを特徴とする炭酸泉の製造方法。 - 炭酸ガスを水に溶解させて炭酸泉を製造する方法であって、
耐圧タンクに接続された炭酸ガス供給手段から炭酸ガスを供給して、前記耐圧タンク内の圧力を加圧すること、
スプレーノズルを有する第1の水供給手段から、前記耐圧タンク内に前記水をスプレー噴霧すること、
前記耐圧タンク内にて製造された炭酸泉の取り出し手段に接続された止水栓の上流側から、第2の水供給手段により水を供給し、前記耐圧タンク内にて製造された炭酸泉と混合すること、
を含んでなると共に、
前記第2の水供給手段から供給される水量を、前記第1の水供給手段から供給される水量で割った値に、0.05〜0.3MPaを乗じた値の範囲内に、前記耐圧タンク内の圧力を調整すること、
を含んでなる炭酸泉の製造方法。 - 前記スプレー噴霧の圧力を0.05MPa〜0.5MPaに制御することを含んでなる
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の製造方法。 - 前記水の温度を25〜50°Cに制御することを含んでなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
- 前記スプレー噴霧パターンが、空円錐状になるように噴霧することを含んでなることを
特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法。 - 前記スプレー噴霧角度を45〜120°に制御することを含んでなることを特徴とする
請求項1〜5のいずれかに記載の製造方法。 - 炭酸ガスを温水に溶解させて炭酸泉を製造する装置であって、
耐圧タンクと、
前記耐圧タンクに接続された炭酸ガス供給手段と、
前記耐圧タンク内に配されたスプレーノズルを有する第1の水供給手段と、
前記耐圧タンク内にて製造された炭酸泉の取り出し手段と、
前記炭酸泉の取り出し手段に接続された止水栓と、
前記止水栓の上流側に接続された第2の水供給手段と、
を備えてなることを特徴とする炭酸泉の製造装置。 - 前記止水栓として混合栓が用いられ、前記第2の水供給手段が前記混合栓に接続されて
なることを特徴とする請求項7記載の製造装置。 - 前記炭酸泉の取り出し手段と前記止水栓との間に貯蔵タンクが配設されてなることを特
徴とする請求項7又は8記載の製造装置。 - 前記スプレーノズルが、空円錐ノズルであることを特徴とする請求項7〜9のいずれか
に記載の製造装置。 - 前記スプレーノズルの噴霧角度が、45〜120°であることを特徴とする請求項7〜
10のいずれかに記載の製造装置。
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