JP2005175473A - 発光ダイオード - Google Patents

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Abstract

【課題】 長時間発光させても光出力が低下しない高信頼性のLEDを提供すること。
【解決手段】 発光層6を、該発光層よりエネルギーギャップの広い第1導電型の第1クラッド層4及び第2導電型の第2クラッド層7とで挟持してなるダブルヘテロ構造の発光ダイオードにおいて、前記発光層と前記第1または第2クラッド層の間に、前記発光層と同導電型で、隣接する第1または第2クラッド層と異なる導電型からなり、前記発光層のエネルギーギャップより広く、前記第1または第2クラッド層のエネルギーギャップより狭いエネルギーギャップを有する中間障壁層5を設けたことを特徴とする発光ダイオードにより上記課題が達成される。
【選択図】 図1

Description

本発明はダブルヘテロ接合構造の発光ダイオード(以下「LED」という)の構造に関する。より詳しくは、LEDに通電して発光させたとき、光出力が低下するのを防止する技術に関する。
いわゆるダブルヘテロ構造のLEDは発光効率が高く、大きな光出力が得られるので表示用や光通信用光源等に広く用いられている。
従来の代表的なダブルヘテロ構造のLED800の横断面図を示したものが図12である。本従来例は赤色から緑色の発光が得られるGaAs基板に格子整合するInGaAlP系LEDの層構成を示したもので、
基板1:n型GaAs、
第1バッファー層2:n型GaAs、
光反射(DBR)層3:n型(Al0.4Ga0.60.5In0.5P層と
n型Al0.5In0.5P層とを交互に積層した層、
第1クラッド層4:n型Al0.5In0.5P、不純物はSi、
不純物濃度:5×1017cm-3、厚さ1μm、
発光層6:p型(Ga0.7Al0.30.5In0.5P、厚さ0.5μm、
第2クラッド層7:p型Al0.5In0.5P、不純物はZn、
不純物濃度:5×1017cm-3、厚さ1μm、
第1電流拡散層91:p型Al0.7Ga0.3As、不純物はZn、
不純物濃度:1×1018cm-3、厚さ1μm、
電流拡散層92:p型Al0.7Ga0.3As、不純物はZn、
不純物濃度:3×1018cm-3、厚さ6μm、
をこの順序で積層したものである。
基板1にはAuGe膜を通常の蒸着法により作製してn側電極11とし、p型電流拡散層9にはAuZn膜を同じく蒸着法により作製してp側電極10としている。該p側電極10は外部導体と接続するための金属ワイヤをボンディングする部分を通常のホトリソグラフィー法により円形にパターンニングして残し、電極を除去した部分から発光層6で発生した光が外部へ放射される。
第1バッファー層2は基板1の欠陥や汚染物の影響を取り除くためのもので基板の表面処理が良好な場合には不要である。DBR層3は発光層6で発生した光のうち基板側に放射される光が基板1で吸収されないように上部へ反射してLED800の輝度を向上させるためのものである。
電流拡散層9は抵抗率を低くしてp側電極10とのオーミックコンタクトを取り易くするとともにp側電極10から注入された電流が発光層6全体に広がるように拡散させるために設けてあり、不純物濃度を十分高くしてある。この時、不純物であるZnが発光層6へ拡散することを防止するために発光層6側に低濃度の第1電流拡散層91を設けてある。
また、従来、発光効率の高いLEDは図15に示すようなダブルヘテロ構造を取っている。図15は、GaAs基板1に格子整合したAlGaInP系LEDによる例である。図15は層構造を示すための横断面図を示し、各層の構造は以下のようである。
基板101:n型GaAs、
バッファー層102:n型GaAs
n型第1クラッド層103:n型(Ga0.3Al0.70.5In0.5P、不純物はSi、
不純物濃度:1×1018cm-3、厚さ1μm、
発光層104:p型(Ga0.7Al0.30.5In0.5P、厚さ0.5μm、
p型第2クラッド層105:p型Al0.5In0.5P、不純物はZn、
不純物濃度:5×1017cm-3、厚さ1μm、
第1電流拡散層61:p型Ga0.3Al0.7As、
不純物はZn、不純物濃度:1×1018cm-3、厚さ1μm、
第2電流拡散層62:p型Ga0.3Al0.7As、
不純物はZn、不純物濃度:3×1018cm-3、厚さ6μm、
コンタクト層108:p型GaAs。
基板1にはn側電極109が形成され、コンタクト層108にはp側電極107が形成されている。
図12のAlGaInP系LED800の作成後、電流を注入することによって発光される。発光開始初期の光出力と発光層6の不純物濃度との関係を示したものが図13の破線Aである。発光開始初期は発光層6の不純物濃度が1×1017cm−3のとき、最も光出力が大きくなる。しかし、長時間発光させると光出力は徐々に低下してくる。例えば、室温で50mAの電流を流して1000時間発光させた後の光出力と発光層6の不純物濃度との関係を示したものが図13の破線Bである。1000時間発光後では発光開始初期と異なり、発光層6の不純物濃度が1×1017cm−3のときは発光開始初期より光出力が減少しているのに対し、発光層6の不純物濃度が5×1017cm−3のときは発光開始初期より光出力は増加し、光出力が最大となっている。
本発明者等は鋭意研究した結果、このような長時間の発光による光出力の変化は、n型第1クラッド層4とp型発光層6とのpn接合界面で発生した非発光再結合中心と発光層6への不純物拡散の影響であることが分かった。
図14に発光層6付近のエネルギーバンド状態を示す。図14(a)は発光開始初期の状態を示し、図14(b)は長時間発光後の状熊を示したものである。
前記pn接合界面40は図14(a)に示すようなエネルギーギャップの値が大きく異なる層が接するヘテロ界面であり、大きな内部応力が存在している。発光させるためp側電極10とn側電極11の間に電圧を印加するとヘテロ界面40に高い電界が印加される。
その結果、長時間発光させると前記内部応力、発光層6で発生した光のエネルギーと相俟って該ヘテロ界面40で、結晶欠陥が発生し、電界に沿って発光層6内にも成長していく。該結晶欠陥により図14(b)に示すような深い準位である非発光準位20が該ヘテロ界面40近傍に形成される。該深い準位を通してキャリアであるホールと電子は発光せずに結合するので、このような深い準位のことを非発光準位と呼ぶ。LEDの発光再結合30は自然放出過程であるため、該非発光準位20を通した非発光再結合31の方が早く生じてしまう。このため該非発光準位20が増加すると、LED800の発光効率が低下する。
長時間発光を継続させると結晶欠陥がさらに成長し、発光層6内に広がっていく。即ち、上記非発光準位20が発光層6内に多数発生する。このため、LED800の発光効率が益々低下し、一定の電流値で発光させるとLED800の光出力が減少する。
図12の類似の構造として、特開平2−151085号公報に、厚さが約10Aよりも厚く約200Aよりも薄い、エネルギーギャップの値が発光層6とクラッド層4、7との間の中間クラッド層を、該発光層6とクラッド層4、7との間に挟む半導体発光素子構造が開示されている(以下「従来例2」という)。該従来例2をLEDに適用した場合、ヘテロ界面はクラッド層4、7と前記中間クラッド層、または前記中間クラッド層と発光層6との間に形成されるが、該ヘテロ界面におけるエネルギーギャップの値の差を小さくできるので内部応力が小さくなり、結晶欠陥が発生しにくくなるため非発光再結合中心の発生が少なくなる。
しかし、従来例2のLEDではpn接合が前記中間層と発光層6との界面に形成されているため、発光させた時の結晶欠陥は従来例のLEDと同様、電界がかかる発光層6の界面に生成される。このため、従来例2のLEDでは光出力の劣化を遅らせる効果はあるものの、長時間発光させると該中間クラッド層とクラッド層4、6の界面で発生した結晶欠陥が成長して発光層6に影響を与え、光出力を劣化させる。
尚、長時間発光させると発光層6の不純物濃度が高い方が光出力が大きくなるという現象は以下のように説明される。発光層6の不純物濃度が最適濃度より高いと発光層6の抵抗が低くなり、クラッド層4とのpn接合界面にかかる電界が低くなるため発光開始初期は光出力が小さい。長時間発光させると該電界や発光層6近傍で発生した熱の影響で発光層6内の過剰な不純物が拡散して該電界が増加し光出力も増加する。しかし、pn接合界面で欠陥が発生することには変わりがないため、長時間発光させると発光効率は低下していく。
図15に示すLED900では、バッファー層102は基板101の欠陥や汚染物の影響を取り除くためのもので基板101の表面処理が良好な場合には不要である。コンタクト層108はp側電極107とのオーミックコンタクトを取り易くするため、Alを含まないGaAsとしている。該コンタクト層108のGaAsは発光層104で発生する光に対し不透明であるが、電極107直下のみに設けられているので支障は無い。
図15に示すLED900において、発光層104とクラッド層103、105のエネルギーギャップはAl混晶比で制御されている。III−V族化合物半導体ではAlとGaを置換しても格子定数は殆ど変わらず、Alの割合が大きいほどエネルギーギャップが大きくなる。このため、AlとGaの総量に対するAlの割合をAlの混晶比として以下の説明を行う。
LEDの高出力化のためには発光層104とクラッド層103,105のエネルギーギャップ差を充分大きくしてキャリアの発光層104への閉じ込めを良くすることが必要である。本従来例のLEDでは(Ga0.7Al0.30.5In0.5P発光層104がエネルギーギャップの大きなn型(Ga0.3Al0.70.5In0.5P第1クラッド層103、p型(Ga0.3Al0.70.5In0.5P第2クラッド層105で挟まれたダブルヘテロ構造となっている。発光層104のAl混晶比は0.3であり、クラッド層103および105のAl混晶比は0.7である。
LED900の高出力化のためには電極107から注入されたキャリアを発光層104全体に拡散させることが必要である。このためには電流拡散層106の不純物濃度を十分高くして電流拡散層106の抵抗率を下げる必要がある。一般に、基板101にはn型半導体を用いるので、電流拡散層106はp型半導体となる。しかし、p型半導体の不純物であるZnやMg等は拡散を生じやすく、特に、不純物濃度の大きく異なる層が接している部分は不純物濃度勾配が大きくなるので、電気エネルギーと発光層104から生じた光エネルギーとの相互作用により不純物が拡散しやすくなる。
たとえば、電流拡散層106とp型第2クラッド層105、p型第2クラッド層105と発光層104の間では上記のような関係が成立しているので不純物拡散が生じ易い。
もともと発光層104にp型不純物が入れられている場合でも濃度は最適な値になっており、該濃度が変わるとやはり発光層104の発光効率は低下する。また、拡散により入ってきたp型不純物は正規の格子位置に入らず、非発光再結合中心となる深い準位を作る場合が多い。
図15の従来のLED900では不純物濃度勾配を小さくしてZnの拡散を防止するため、電流拡散層106を2分して発光層104側に不純物濃度の低い第1電流拡散層61を設けている(従って、第1電流拡散層61、第2電流拡散層62は同じAl混晶比である)。
従来はクラッド層103、105のAl混晶比は0.7程度であったが、キャリアの閉じ込めを良くし、LEDの一層の高出力化を図るためにクラッド層のAl混晶比を1まで高くした場合、上記従来の方法では不純物の拡散を防止するには不十分であることが分かった。即ち、上記p型不純物の拡散はAlの混晶比が大きい場合に顕著である。
従って、本発明の目的は、長時間発光させても光出力が低下しない高信頼性のLEDを提供することである。そのために、発光層内への不純物の拡散を防止する。このことは、(1)pn接合界面で発生する欠陥が発光層内に拡散しないように中間障壁層を設けること、(2)p型クラッド層のAl混晶比を高くしてキャリアの閉じ込めを良くすることで可能になる。
本発明の発光ダイオードは、少なくともIII−V族化合物半導体材料からなり、エネルギーギャップの大きいクラッド層でエネルギーギャップの狭い発光層を挟持してなるダブルヘテロ接合型発光ダイオードにおいて、該クラッド層のうちp型クラッド層は、該発光層に近い側にあるAl混晶比が小さく不純物濃度の低いp型第2中間障壁層とAl混晶比が大きく不純物濃度の高いp型第2クラッド層とからなることを特徴とする。
前記p型第2中間障壁層のAl比は0.5以下、前記p型第2クラッド層のAl比は0.7以上であってもよい。
前記p型第2中間障壁層の不純物濃度は3×1017cm-3以下であり、前記p型第2中間障壁層の厚さは0.1μm以上、0.5μm以下であってもよい。
また、本発明の発光ダイオードは、
基板:GaAs、
n型第1クラッド層:(Ga1-x2Alx20.5In0.5
(但し、X1<X2≦1)、
発光層:(Ga1-x1Alx10.5In0.5P(但し、0≦x1<x2,x3)
p型第2中間障壁層:(Ga1-x4Alx40.5In0.5
(但し、x1<x4<x3、不純物濃度は5×1017cm-3未満)、
p型第2クラッド層:(Ga1-x3Alx30.5In0.5
(但し、x1<x3≦1、不純物濃度は5×1017cm-3以上)、
なる層からなることを特徴としてもよい。
以上の説明から明らかなとおり、本発明によれば長時間発光させても光出力の低下が小さいLEDを実現できる。
特に、本発明にかかるLEDによれば、クラッド層のAl混晶比が高い高輝度のLEDを長時間発光させても電流拡散層やp型第2クラッド層からの拡散しやすいp型不純物が発光層にまで広がることを防止することができ、光出力の低下を防止することが可能である。
本発明にかかるLEDによれば、該p型第2中間障壁層のAl比は0.5以下、該p型第2クラッド層のAl比は0.7以上とする。そのことにより、p型第2中間障壁層の結晶性が良好に維持され、不純物の拡散防止が可能である。
本発明にかかるLEDによれば、該p型第2中間障壁層があっても該p型第2クラッド層によるキャリアの閉込め効果が維持されるので高出力化が可能であるとともに、高温でも特性を維持することが可能である。また、不純物濃度が低いので拡散してきた不純物を吸収し、発光層にまで拡散させない。
本発明にかかるLEDによれば、赤色から緑色の波長域において高輝度で長時間発光させても電流拡散層やp型第2クラッド層からの拡散しやすいp型不純物が発光層にまで広がることを防止することができ、光出力の低下を防止することが可能である。
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づき詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は本発明にかかる実施形態1のLED100の横断面構造を示す図である。簡単のため、従来のLED800と同じ機能を有する部分には同じ番号を付した。即ち、以下のような構成を有する。
基板1:GaAs、
第1クラッド層4:(Ga1-x2Alx20.5In0.5P、
(但し、x1<x2≦1)、
発光層6:(Ga1-x1Alx10.5In0.5P、(但し、0≦x1<1)、
中間障壁層5:(Ga1-x4Alx40.5In0.5P、
(但し、x1<x4<x2、x3)、
第2クラッド層7:(Ga1-X3AlX30.5In0.5P、
(但し、x1<x3≦1)、
なる構成を有する。
これにより、赤色から緑色の波長域において長時間発光させても光出力の低下の小さいLEDを実現することができる。
さらに、具体的には、
基板1:n型GaAs、
第1バッファー層2:n型GaAs、
光反射(DBR)層3:n型(Al0.4Ga0.60.5In0.5P層と
n型Al0.5In0.5P層とを交互に積層した層、
第1クラッド層4:n型Al0.5In0.5P、不純物はSi、
不純物濃度5×1017cm-3、厚さ1μm、
中間障壁層5:p型(Ga0.5Al0.50.5In0.5P、不純物Zn、
不純物濃度:1×1017cm-3、厚さ0.2μm、
発光層6:p型(Ga0.7Al0.30.5In0.5P、不純物Zn、
不純物濃度:1×1017cm-3、厚さ0.5μm、
第2クラッド層7:p型Al0.5In0.5P、不純物はZn、
不純物濃度:5×1017cm-3、厚さ1μm、
第2バッファー層8:p型(Al0.05Ga0.950.95In0.05P、
不純物はZn、不純物濃度:1×1018cm-3、厚さ0.15μm、
電流拡散層9:p型(Al0.01Ga0.990.99In0.01P、不純物はZn、
不純物濃度:5×1018cm-3、厚さ7μm。
具体例において、図12のLED800と異なる点は、発光層6とクラッド層4の間に、発光層6と同導電型で、隣接するクラッド層4と異なる導電型からなり、発光層6のエネルギーギャップより広く、クラッド層4のエネルギーギャップより狭いエネルギーギャップを有する中間障壁層5を設けたことである。なお、p型発光層6の不純物であるZnの不純物濃度は発光効率が発光初期に最適となる1×1017cm-3としている。
また具体例において、電流拡散層9は従来のLED800と異なりInGaAlPを用い、光吸収をできるだけ小さくし、光出力が大きくなるように配慮した。
しかし、GaAs基板には格子整合していない。抵抗率を低くするためにAl混晶比を0.01と低くする必要があるので、Inの混晶比も0.01と低くして、Al混晶比を低くすることによるエネルギーギャップの減少を防止している。Inを0.01入れることによりGaPより電極形成面が平滑となり、電極の剥がれ等が生じにくい。一方、Inの混晶比を0.01と小さくしているため電流拡散層9は基板1から第2クラッド層7までの層との格子整合が取れない。そこで、第2クラッド層7との間に基板1等の格子定数と電流拡散層9の格子定数との中間の格子定数を有するAl混晶比、In混晶比がともに0.05の第2バッファー層8を設けて格子定数が合わないことによる結晶欠陥の発生を防止している。
中間障壁層5の効果を図2を用いて説明する。
図2(b)は本LED100を長時間発光させた後のバンド状態をあらわしている。
図14同様、順バイアスで発光層6にキャリアを注入した状態を図2(a)に示す。中間障壁層5はn型第1クラッド層4とp型発光層6のエネルギーギャップの中間の値になるようにAl混晶比が設定されている。中間障壁層5はp型であるのでpn接合はn型第1クラッド層4−p型中間障壁層5間で形成されている。
注入されたキャリアはpn接合近傍で再結合しようとするが、ホール、電子とも存在するのは該pn接合近傍のエネルギーギャップが小さい側、即ち、中間障壁層5側である。中間障壁層5が注入された少数キャリアの拡散長より十分薄い場合は発光層6にも十分な数の少数キャリアが注入される。中間障壁層5より発光層6の方が発光再結合時間が短いため、注入されたキャリアは発光層6で消費される割合の方が多く、常に発光層6におけるキャリアの数が不足となるので中間障壁層5に入った少数キャリアは速やかに発光層6に移動する。中間障壁層5にも多数のホールと電子が存在しているが、発光再結合時間はエネルギーギャップが狭い方が短いため、発光層6で発光再結合が効率よく生じる。
このように本発明では、中間障壁層5によって発光動作、発光効率にほとんど影響の無いようにできる。
図2(b)は、中間障壁層5を設けたLED100を長期に発光させた後のバンド状態を示している。中間障壁層5を入れた場合も長期に発光させることによりpn接合近傍に非発光再結合準位20が形成される。しかし、中間障壁層5内のキャリアは上記説明の如く速やかに発光層6に拡散するため、該pn接合近傍に発生した非発光再結合準位20を通して再結合するキャリアは少なく、発光効率を低下することがないようにできる。
このように発光層6と同一導電型で隣接するn型第1クラッド層4と異なる導電型からなり、発光層6とn型第1クラッド層4の間に該発光層6のエネルギーギャップより広く、n型第1クラッド層4のエネルギーギャップより狭いエネルギーギャップを有する中間障壁層5を設けることにより、発光初期にも発光効率を低下させること無く、長期に発光させても発光層6の発光効率が低下しないLED100を実現することができる。
なお、電子の拡散長は通常0.5〜1.5μmである。実施形態1のLED100の如きGaAs基板1に格子整合したInの組成比が0.5付近のInGaAlP系の半導体層では拡散長は略0.5μmである。このため、本実施形態1のLED100では中間障壁層5の厚さを0.2μmとしている。また、長時間発光を続けると、従来例のLEDと同様pn接合のあるp型中間障壁層5とn型第1クラッド層4の界面付近で結晶欠陥が発生する。該結晶欠陥が成長して実用的な発光時間の間に発光層6に影響を及ぼさないようにするために、p型中間障壁層5の厚さは0.1μm以上と厚くすることが望ましい。
なお、上記において、特に、p型中間障壁層5のエネルギーギャップを発光層6のエネルギーギャップより0.2eV以上、本実施形態1のLED100に用いるGaAsに格子整合したInGaAlP系の半導体ではAlの混晶比差x4−x1で0.15以上とすれば、大半のホールと電子が発光層6で発光再結合して、さらに効果的である。
また、中間障壁層5のAl混晶比を0.5以上にする。InGaAlP系半導体は間接遷移型半導体となるので、中間障壁層5では発光再結合30は殆ど生じなくなり発光層6での発光再結合の効率を更に高くすることができ有用である。本実施形態1のLEDでは、中間障壁層5のAl混晶比x4を0.5とし、間接遷移型半導体層として中間障壁層5での発光を生じにくくしているので、注入されたホールと電子はほぼ全てが発光層6で発光再結合する。
本実施形態1にかかる素子を多数作製し、図13と同様の条件である室温で駆動電流50mA、1000時間通電後の光出力を測定した結果、平均650μWであり、発光初期の駆動電流20mAでの光出力の±2%以内と実用上充分小さい変化率のLEDが得られた。
(実施形態2)
図3に本発明にかかる実施形態2のLED200の横断面を示す。簡単のため、実施形態1のLED100と同じ機能を有する部分には同じ番号を付した。
実施形態1のLED100と異なる点は、発光層6を不純物を入れていないアンドープ層としたことと、このアンドープとしたためn型となる発光層6とp型クラッド層7の間にエネルギーギャップが発光層6より大きくp型クラッド層7より小さいn型中間障壁層50:
n型(Ga0.5Al0.50.5In0.5P、不純物Si、
不純物濃度:1×1016cm-3、厚さ0.2μm、
を設けたことである。
LED200を長時間発光させた後のバンド状態を図4に示す。
GaAs基板1に格子整合したInGaAlP系の材料では、発光層6に不純物を入れない場合n型の導電型になる。本実施例は発光層6がn型の場合を説明する。
発光層6がn型の場合、中間障壁層50をn型としてこの中間障壁層50をn型発光層6とp型第2クラッド層7の間に挿入する構成となる。中間障壁層50には不純物としてSiをドープしている。不純物濃度は1×1017cm-3以下とすることが望ましい。中間障壁層50の厚さはやはり少数キャリアであるホールの拡散長より薄くする。ホールの拡散長は電子の拡散長に比べて短く、0.3μm程度であるので、本実施形態2のLEDでは中間障壁層50の厚さは0.2μmとした。この値は、中間障壁層50とp型第2クラッド層7とで形成されるpn接合で発生した結晶欠陥の影響が発光層6に及ばない厚さである0.1μmより大きいので、第1実施形態のLEDと同様、長時間発光させても光出力の低下は実用上十分小さかった。
長時間発光させた場合、p型不純物であるZnは拡散することが良く知られている。Znが発光層6に拡散していくと発光層6の発光効率が低下する。特に高出力LEDでは電流拡散層9やp型第2クラッド層7には抵抗率を下げるために、Znを大量に入れるので発光層6へZn拡散が顕著となり、発光効率が低下する。
しかし、本実施形態2のLED200のように低不純物濃度の中間障壁層50をpクラッド層7と発光層6との間に挟むと上記のようなZnの発光層6への拡散が防止され、発光効率の低下を防ぐことができる。特に、中間障壁層50はAlの混晶比が小さいためZnの拡散も小さく、Zn拡散防止に効果的である。その結果、動作電圧を低くするために電流拡散層9の不純物濃度を高くしても発光効率が長時間低下しないLEDを実現することができた。
本実施形態2のLED200ではp型電流拡散層9やp型クラッド層7からのZnの拡散も無いため光出力は殆ど低下しなかった。例えば、図2と同様の条件である室温で駆動電流50mA、1000時間通電後の光出力は、発光初期の駆動電流20mAでの光出力450μWの±2%以内であった。但し、駆動電圧は第1の実施形態に比較して10%程度低くすることができた。
(実施形態3)
図5に本発明にかかる実施形態3のLED300の横断面を示す。簡単のため、実施形態1のLED100と同じ機能を有する部分には同じ番号を付した。
実施形態1のLED100と異なる点は、n型第1クラッド層4とp型発光層6の間に設けたp型第1中間障壁層51(実施形態1では符号5)に加えて、発光層6とp型第2クラッド層7の間にp型第2中間障壁層52:
p型(Ga0.5Al0.50.51In0.49P、不純物Zn、
不純物濃度:1×1017cm-3、厚さ0.2μm、
を設けたことである。
本実施形態3のLED300の長時間発光後のバンド状態図を図6に示す。
実施形態1のLED100の構成に加えて、pn接合界面でない発光層6とp型第2クラッド層7の間にp型第2中間障壁層52を設けている。該第2中間障壁層52は従来例2で説明したような発光層6と第2クラッド層7との界面でのエネルギーギャップ差による結晶欠陥の発生を防止する効果があり、実施の形態1のLED100より光出力の低下を防止する効果が大きい。
また、低不純物濃度でAlの混晶比の小さいp型第2中間障壁層52をp型クラッド層7と発光層6との間に挟んでいるので、上記実施形態2のLEDにおいて説明したのと同様、p型電流拡散層9やp型クラッド層7からのZnの発光層6への拡散が防止され発光効率の低下を防ぐことができる。
その結果、本実施形態3のLEDは第1実施形態のLED100より長期に亘って発光させても発光層6の発光効率が低下しない。
本実施形態3のLEDでは結晶欠陥の発生が実施形態1の場合よりも小さいため光出力も若干高くなった。具体的には図13と同様の条件である室温で駆動電流50mA、1000時間通電後の光出力を測定した結果、平均720μWであり、発光初期の駆動電流20mAでの光出力は±2%以内であった。
(実施形態4)
本発明にかかる実施形態4のLED400の横断面構造を図7に示す。簡単のため、実施形態1のLED100と同じ機能を有する部分には同じ番号を付した。
実施形態1のLED100と異なる点は、発光層60をドブロイ波長より薄いGa0.51In0.49P層と(Ga0.5Al0.50.5In0.5P層とを交互に積層した多重量子井戸(いわゆるMQW)構造としたことと、p型MQW発光層60とn型第1クラッド層4の間に、実施形態1と同様、それらの中間のエネルギーギャップを有する中間障壁層5を設けたことである。なお、中間障壁層5の厚さを0.05μmと薄くしている。
発光層6をMQW構造とした場合、p型発光層6の結晶に欠陥が発生しにくくなる。そのためpn接合で結晶欠陥が発生しても発光層60まで結晶欠陥がなかなか成長していくことができない。このため、中間障壁層5を0.02μm程度まで薄くしても光出力の低下を防止することが可能であった。
(実施形態5)
本発明にかかる実施形態5のLED500の横断面構造を図8に示す。簡単のため、実施形態1のLEDと同じ機能を有する部分には同じ番号を付した。
以上の説明はすべてn型基板について行ってきたが、本実施形態5は、p型基板においても同様な効果が得られることを示すものである。
本実施形態のLED500と実施形態1のLED100との違いは基板1をp型GaAsとしたこと、以下、具体例を示す。
基板1:p型GaAs、
第1バッファー層2:p型GaAs、
光反射(DBR)層3:p型(Al0.4Ga0.60.5In0.5P層と
p型Al0.5In0.5P層とを交互に積層した層、
第1クラッド層4:p型Al0.5In0.5P、不純物Zn、
不純物濃度:5×1017cm-3、厚さ1μm、
中間障壁層5:n型(Al0.5Ga0.50.5In0.5P層、不純物はSi、
不純物濃度:5×1017cm-3、厚さ0.1μm、
発光層6:n型(Ga0.7Al0.30.5In0.5P、
厚さ0.5μm、
第2クラッド層7:n型Al0.5In0.5P、不純物はSi、
不純物濃度:5×1017cm-3、厚さ1μm、
第2バッファー層8:n型(Al0.05Ga0.950.95In0.05P、
不純物はSi、不純物濃度:1×1018cm-3、厚さ0.15μm、
電流拡散層9:n型(Al0.01Ga0.990.99In0.01P、不純物はSi、
不純物濃度:1×1018cm-3、厚さ7μm。
p型基板はn型基板より製作が困難であるため大抵の用途にはn型基板のLEDが用いられる。しかし、p型基板のLEDの場合、電流拡散層9がn型となるので不純物濃慶をp型の場合より低くしても同程度の電流拡散効果が得られ、n側電極とのコンタクト抵抗も低くできる。その結果不純物の拡散による発光効率の低下が殆ど生じないという利点がある。
以上の説明はすべて、GaAs基板に格子整合したInGaAlP系半導体の場合について説明してきたが、以上の説明より明らかな如く、他の材料、AlGaAs、AlGaInSb、InGaAsP、AlGaInN、GaInNSb等のIII−V族化合物半導体、或いはII−VI族化合物半導体にも本発明の趣旨にしたがって具体的な層厚、キャリア濃度は変えて適用できることは明らかである。
(実施形態6)
図9は本発明にかかる実施形態のLED600の略横断面構造を示す図である。簡単のため、従来のLED900と同じ機能を有する部分には同じ番号を付した。
従来のLED900と異なる点はp型クラッド層105を、Al混晶比が発光層104より大きくp型クラッド層105より小さい、発光層104に近い側のp型第2中間障壁層53と、Al混晶比がキャリアを閉じ込めるのに十分大きい、発光層104より遠い側のp型第2クラッド層54とに分けたことである。本実施例において、p型第2中間障壁層53は、Al混晶比x=0.5に設定され、
p型(Ga0.5Al0.50.5In0.5P、不純物Zn、
不純物濃度:2×1017cm-3、厚さ0.3μm、
また、p型第2クラッド層54は、Al混晶比1.0のもので、
p型Al0.5In0.5P、不純物Zn、
不純物濃度:5×1017cm-3、厚さ1.0μm、
としている。なお、電流拡散層106は単一の層とした。
上記構成において、p型クラッド層105の一方、すなわちp型第2クラッド層54はAl混晶比が充分に高く、キャリアの閉じ込めを良くしLEDの高出力化を可能にする。p型第2クラッド層54のAl混晶比xは上記の高出力化のため0.7以上1までが好ましい。また、p型クラッド層105を発光層104に近い側にあるAl混晶比が小さく不純物濃度の低いp型第2中間障壁層53とAl混晶比が大きく不純物濃度の大きいp型第2クラッド層54の2層とすることにより、発光による不純物の拡散を防止し、長時間発光させても光出力が低下しないようしている。
特に、p型第2中間障壁層53とp型第2クラッド層54において、不純物のみならず、Al混晶比を小さくすることによりp型第2中間障壁層の結晶性を改善して不純物の拡散を生じにくくする点が重要である。Alは酸化性が強いため、材料中に含まれる酸素を結晶内に持ち込むのでAl結晶比を高くすると理想的な結晶構造に比ベて不完全なものとなる。そのような結晶内には理想的な結晶における原子の位置に原子が無い空格子点や、理想的な結晶で期待されるより大きな空隙等が発生しやすい。そのため不純物の拡散が理想的な結晶に比べて容易となる。
p型第2クラッド層54のAl混晶比xはキャリアの閉じ込めを良好にするためできるだけ高い方が良い。一般にx=1が用いられる。また、キャリアを発光層全体に拡散させるためp型第2クラッド層54の抵抗率もできるだけ低い方が望ましいので不純物濃度はできるだけ高い方が望ましい。
第1p型クラッド53層は特にAl混晶比を0.5と低くすることが重要である。そのことにより結晶性が改善され、層厚が薄くても不純物の拡散を防止することが可能となる。
p型第2中間障壁層53の厚さを厚くすると発光層から溢れたキャリアがp型第2中間障壁層53で発光、または非発光再結合により失われ、発光層104での発光効率を低下させてしまう。このような現象を防止するためにはp型第2中間障壁層53の厚さを少数キャリアである電子の拡散長の1/2とすれば良い。通常、Al混晶比が0.5のInGaAlP結晶での電子の拡散長は略0.5μmであるからp型第2中間障壁層の厚さは0.3μm以下が望ましい。
なお、不純物濃度と厚さについても最適化することがより望ましい。
図10(a)は発光初期の光出力に対する、室温で50mAの電流を流して1000時間発光後の光出力を、p型第2中間障壁層53の不純物濃度に対してプロットしたものであり、図10(b)は発光初期の光出力に対する室温で50mAの電流を流して1000時間発光後の光出力を、p型第2中間障壁層53の厚さに対してプロットしたものである。
p型第2中間障壁層53の不純物濃度を高くした場合、電流拡散層106、p型第2クラッド層54等から拡散してきた不純物によりp型第2中間障壁層53の不純物が発光層に押し出されて発光効率が低下したものと考えられる。
また、p型第2中間障壁層53の厚さが薄すぎると不純物の一部は発光層104まで拡散してしまうので光出力に低下が見られる。
図10(a)からp型第2中間障壁層53の不純物濃度を3.0×1017cm-3以下と十分低くすることにより、電流拡散層106やp型第2クラッド層54から拡散してきたp型不純物を発光層104まで拡散することを防止し、発光時間1000時間後の光出力は発光初期の光出力の80%以内と実用上充分な光強度を得た。
また、図10(b)は発光層104の不純物濃度を1×1017cm-3としてp型第2中間障壁層53の厚さを変えたときの発光初期の光出力に対する室温で50mAの電流を流して1000時間発光後の光出力を測定した結果である。図10(b)からp型第2中間障壁層53の厚さは0.1μm以上とすることがより発光時間1000時間後の光出力は発光初期の光出力の90%以内と実用上充分なLEDが実現できることが分かる。
なお、p型第2中間障壁層53の厚さを厚くするとp型第2クラッド層54でのキャリアの閉込め効果が失われてしまう。即ち、p型第2中間障壁層53が本来のp型クラッド層として振る舞い、p型第2中間障壁層でキャリアは発光再結合等により消費されてしまう。そのため、p型第2中間障壁層の厚さはp型層の少数キャリアである電子の拡散長以下とする必要がある。GaAsに格子整合したAlGaInPの場合、電子の拡散長は0.5〜1.5μmであるが、Al混晶比が0.5の場合は電子の拡散長は略0.5μmであるので、p型第2中間障壁層53の厚さは0.5μm以下とする必要があり、0.3μm以下がより好ましい。
(実施形態7)
図11に実施形態7の断面図を示す。まず、n型GaAs基板201上に、n型(AlxGa1-xyIn1-yP第1クラッド層21(x=1.0、y=0.5、Siキャリア濃度5×1017cm-3)を1μm、n型(AlxGa1-xyIn1-yP第1中間障壁層22(x=0.5、y=0.5、Siキャリア濃度2×1017cm-3)を0.5μm、(AlxGa1-xyIn1-yP発光層203(x=0.3、y=0.5)を0.5μm、p型(AlxGa1-xyIn1-yP第2中間障壁層41(x=0.5、y=0.5、Znキャリア濃度2×1017cm-3)を0.5μm、p型(AlxGa1-xyIn1-yP第2クラッド層42(x=1.0、y=0.5,Znキャリア濃度5×1017cm-3)を1μm、(AlxGa1-xyIn1-yP電流拡散層205(x=0.05、y=0.90,Znキャリア濃度1×1018cm-3)を7μm順次積層し、さらにn側電極209、p側電極207を形成し発光ダイオードが完成する。
Al混晶比が小さく、不純物濃度の低いp型第2中間障壁層41を0.5μmと厚くすることによって電流拡散層205やp型第2クラッド層42から発光層への不純物の拡散を防止し、発光効率の低下を防止する。また、n型第1中間障壁層を設けることによりAl混晶比が小さく結晶性のよい層でpn接合を形成でき発光効率を向上させることができる。
以上の説明はすベてGaAs基板に格子整合したInGaAlP系半導体の場合について説明してきたが、上記説明より明らかな如く、他の材料、AlGaAs、AlGaInSb、InGaAsP、AlGaInN等のAl混晶比によりエネルギーギャップを制御するIII−V族化合物半導体にも本発明の趣旨にしたがって具体的な層厚、キャリア濃度を変えて適用できることは明らかである。
本発明の実施形態1にかかるLEDの横断面を表す図である。 本発明の実施形態1にかかるLEDの長期発光継続後の発光層近傍のエネルギーバンド状態を表す図である。 本発明の実施形態2にかかるLEDの横断面を表す図である。 本発明の実施形態2にかかるLEDの長期発光継続後の発光層近傍のエネルギーバンド状態を表す図である。 本発明の実施形態3にかかるLEDの横断面を表す図である。 本発明の実施形態3にかかるLEDの長期発光継続後の発光層近傍のエネルギーバンド状態を表す図である。 本発明の実施形態4に係る半導体発光素子の横断面構造を表す図である。 本発明の実施形態5に係る半導体発光素子の横断面構造を表す図である。 本発明の実施形態6にかかるLEDの横断面を表す図である。 本発明の実施の形態6にかかるLEDのp型第2中間障壁層の不純物濃度、厚さと長時間発光させた時の光出力の低下率との関係を表す図である。 本発明の実施形態7にかかるLEDの横断面を表す図である。 従来のLEDの横断面構造を表す図である。 従来のLEDの発光開始直後の光出力および長時間発光継続後の光出力と発光層の不純物濃度との関係を表す図である。 従来のLEDの発光層近傍のエネルギーバンド状態を表す図である。 従来のLEDの横断面構造を表す図である。
符号の説明
1 基板
2 第1バッファー層
3 反射(DBR)層
4 第1クラッド層
5 中間障壁層
6 発光層
7 第2クラッド層
8 第2バッファー層
9 電流拡散層
10 p側電極
11 n側電極
41 第2中間障壁層
42 第2クラッド層
50 中間障壁層
51 第1中間障壁層
52 第2中間障壁層
53 p型第2中間障壁層
54 p型第2クラッド層
60 MQW型発光層
61 第1電流拡散層
62 第2電流拡散層
91 第1電流拡散層
92 電流拡散層
101 基板
102 バッファ層
103 n型第1クラッド層
104 発光層
105 p型クラッド層
106 電流拡散層
107 p側電極
108 コンタクト層
109 n側電極
201 基板
203 発光層
205 電流拡散層
207 p側電極
209 n側電極

Claims (4)

  1. 少なくともIII−V族化合物半導体材料からなり、エネルギーギャップの大きいクラッド層でエネルギーギャップの狭い発光層を挟持してなるダブルヘテロ接合型発光ダイオードにおいて、
    該クラッド層のうちp型クラッド層は、該発光層に近い側にあるAl混晶比が小さく不純物濃度の低いp型第2中間障壁層とAl混晶比が大きく不純物濃度の高いp型第2クラッド層とからなることを特徴とする発光ダイオード。
  2. 前記p型第2中間障壁層のAl比は0.5以下、前記p型第2クラッド層のAl比は0.7以上であることを特徴とする請求項1に記載の発光ダイオード。
  3. 前記p型第2中間障壁層の不純物濃度は3×1017cm-3以下であり、
    前記p型第2中間障壁層の厚さは0.1μm以上、0.5μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の発光ダイオード。
  4. 基板:GaAs、
    n型第1クラッド層:(Ga1-x2Alx20.5In0.5
    (但し、X1<X2≦1)、
    発光層:(Ga1-x1Alx10.5In0.5P(但し、0≦x1<x2,x3)
    p型第2中間障壁層:(Ga1-x4Alx40.5In0.5
    (但し、x1<x4<x3、不純物濃度は5×1017cm-3未満)、
    p型第2クラッド層:(Ga1-x3Alx30.5In0.5
    (但し、x1<x3≦1、不純物濃度は5×1017cm-3以上)、
    なる層からなることを特徴とする請求項1に記載の発光ダイオード。
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