JP2005174507A - トラッキング制御装置およびトラッキングエラー信号形成方法 - Google Patents

トラッキング制御装置およびトラッキングエラー信号形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】トラックを蛇行させて形成した種々の記録媒体において、トラックの蛇行の周期が乱れる不適領域においても、適切にトラッキング制御を行えるようにする。
【解決手段】プッシュプル信号PPから、オフセット信号検出回路201からのオフセット信号をトラッキングエラー演算回路206において減算する処理を行うことによって、トラックが蛇行していることにより生じるレンズシフトの影響を除去したトラッキングエラー信号TEを形成するが、ウォブル信号検出回路204からのウォブル同期信号、ウォブルクロック信号に基づいて、トラックの蛇行周期が乱れる不適領域をタイミング検出回路205が特定し、その不適領域においては、その直前の領域において用いられていたオフセット信号を用いるように信号ホールド回路がホールドする。
【選択図】図5

Description

この発明は、例えば、光ディスクや光磁気ディスクなどの種々の記録媒体へのデータの記録時、あるいは、データの再生時に用いられるトラッキング制御装置およびトラッキングエラー信号形成方法に関する。
CD(Compact Disc)やDVD(Digital Versatile Disc)等の光ディスクやMD(Mini Disc(登録商標))等の光磁気ディスクを記録媒体として用いる再生装置、記録装置、記録再生装置においては、データの記録や再生に際し、データを記録する、あるいは、データが記録されたトラック上を正確に光ビームで走査できるようにするために、いわゆるトラッキング制御が行われる。
トラッキング制御は、記録媒体に照射した光ビームの当該記録媒体からの反射光は、記録媒体に形成されるグルーブ(溝)部分とそれ以外のランド部分とでは、その反射光量に差が生じることを利用して行われるものであり、光ビームの走査位置のトラックに対するずれの方向とずれ量とを検出し、トラッキングエラー信号を形成して、光ビームの記録媒体上の半径方向(ラジアル方向)の走査位置を制御するようにするものである。
トラッキング制御の方式には、1つの主ビームと2つの副ビームとを用いる3スポット方式や1ビームでトラッキングエラーを検出できるプッシュプル方式などがある。近年においては、装置の簡略化や小型化などの観点からプッシュプル方式を用いた装置が数多く提供されるようになってきている。
そして、MDにおいては、所定周期で蛇行(ウォブル)させるようにしたトラックを、MD面にスパイラル状に形成したものが提供されている。この場合、トラックの蛇行によって、MD上の物理アドレスなどが示される。しかし、トラックが蛇行しているので、蛇行していなければ正確に走査できる場合であっても、トラックを正確に走査できなくなるレンズシフト(視野移動)が頻繁に発生することとなり、蛇行するトラック(ウォブリングトラック)上を光ビームが正確に走査することができない。
そこで、後に記す特許文献1に説明されているように、MDに照射した光ビームの反射光に応じた信号からトラックの蛇行に応じて変化する信号(ディスクウォブル信号)を抽出し、このウォブル信号がレンズシフトに応じて増減することを利用して、トラックが蛇行していることに起因して発生するレンズシフトの影響をトラッキングエラー信号から除去するようにしたWPP(Wobbled Push Pull)方式が利用されるようになってきている。このWPP方式を用いることにより、蛇行するように形成されたウォブリングトラック上を光ビームが正確に走査することができるようにされる。
特開平09−259447号公報
ところで、所定周期で蛇行(ウォブル)させるようにしたトラックを記録媒体面に対してスパイラル状に形成することは、DVDや青紫色レーザーを用いた大容量ディスクであるブルーレイディスク(Blu-ray Disc)においても採用されている。例えば、DVD−R(DVD Recordable)、DVD−RW(DVD Rewritable)、ブルーレイディスクにおいては、トラックの蛇行によって、ディスクの回転制御用のクロックを検出できるようにしているし、DVD+RW(DVD+Rewritable)においては、トラックの蛇行によって、記録媒体上の物理アドレスを示すようにしている。
したがって、上述のようなDVDやブルーレイディスクの再生装置、記録装置、記録再生装置においては、トラッキング制御方式としてWPP方式を適用することが可能である。しかしながら、DVD−R、DVD−RWにおいては、物理アドレス情報を示すために、記録媒体面にスパイラル状に形成されるグルーブと呼ばれる溝と溝との間のランドと呼ばれる領域に物理アドレスを示すピット(孔)を形成するLPP(Land Pre-Pit)方式を採用している。このため、ピットを形成した部分においては、トラックの蛇行の周期が乱れることとなり、この部分においてはWPP方式により正常なトラッキング制御ができなくなる場合があると考えられる。
また、ブルーレイディスクにおいては、MSK−MARK(Minimum Shift Keying-MARK)方式、STW(Saw Tooth Wobble)方式を用いることにより、物理アドレスを埋め込むようにしているが、これらMSK−MARK方式、STW方式の場合にも、これらの情報が埋め込まれる部分のトラックの蛇行の周期が乱れる。このようなトラックの蛇行の周期が乱れる部分においても、WPP方式により正常なトラッキング制御ができなくなる場合があると考えられる。
このように、通常は所定周期で蛇行するトラックにおいて、記録媒体の規格に起因して、トラックの蛇行の周期が異なる領域が生じる場合があり、その領域部分においてはWPP方式による適正なトラッキング制御ができなくなる。また、例えば、記録媒体へのキズや汚れの付着などにより、トラックの蛇行の周期が乱れた領域が発生する場合もあると考えられ、その領域部分においても、WPP方式による適正なトラッキング制御ができなくなると考えられる。
以上のことにかんがみ、この発明は、トラックを蛇行させて形成した種々の記録媒体において、記録媒体の規格上の理由などにより、トラックの蛇行の周期が乱れる不適領域においても、適切にトラッキング制御を行えるようにする装置、方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明のトラッキング制御装置は、
トラックが形成された記録媒体に照射する1つ以上の光ビームの光源と、
複数個に分割された受光領域を備え、所定の前記光ビームの前記記録媒体からの反射光を受光して、その受光量を前記受光領域毎に検出する受光手段と、
1つ以上の前記受光領域からなり、前記トラックと交差する方向に分割するようにされた2つの対象領域のそれぞれにおいて検出された受光量に応じた信号の差動演算を行って、プッシュプル信号を形成する第1の信号形成手段と、
前記受光手段の前記2つの対象領域のそれぞれにおいて検出される受光量に応じた信号の、所定周波数帯域の信号成分の振幅値の差分を求めることによりキャンセル信号を形成する第2の信号形成手段と、
前記第2の信号形成手段からの前記キャンセル信号に対して、所定の係数を乗算し、オフセット信号を形成する演算手段と、
前記プッシュプル信号から前記オフセット信号を減算することによりトラッキングエラー信号を形成する第3の信号形成手段と、
前記第2の信号形成手段と前記第3の信号形成手段との間に設けられ、供給された信号を出力するか、信号を保持してこれを出力するかの制御が可能な信号保持手段と、
前記記録媒体についての情報の供給を受けて、前記トラックが蛇行状に形成されている場合の蛇行の周期が乱れる不適領域の位置を特定し、前記不適領域においては、その直前の領域において用いていた信号を保持して出力するように、前記信号保持手段に対して指示する指示手段と
を備えることを特徴とする。
この請求項1に記載の発明のトラッキング制御装置によれば、記録媒体からの反射光が複数の受光領域に分割された受光手段により受光され、トラックと交差する方向に設けられる2つの対象領域を形成する受光領域における受光量に応じた信号に基づいて、第1の信号形成手段によりプッシュプル信号が形成されると共に、第2の形成手段および演算手段とによって、蛇行するように形成されたトラックの蛇行成分に応じたオフセット信号が形成される。
そして、第3の信号形成手段により、プッシュプル信号からオフセット信号を減算する処理を行うことによって、トラックが蛇行していることにより生じるレンズシフトの影響を除去したトラッキングエラー信号が形成される。この場合に、指示手段により、受光手段からの出力信号等に基づいて、記録媒体の規格上存在することとなるトラックの蛇行の周期が乱れる領域やキズや汚れの付着などにより生じる欠陥領域などの不適領域の位置が特定され、その不適領域においては、その直前の領域で用いていたキャンセル信号、あるいは、オフセット信号が信号保持手段から出力され、トラッキングエラー信号の形成に用いられるようにされる。
これにより、不適領域においては、不適当なオフセット信号を用いて、トラッキングエラー信号を形成することを防止し、記録媒体の規格上の理由、あるいは、キズや汚れの付着によりトラックの蛇行の周期が乱れる不適領域においてもトラッキングが大きくずれることを防止し、常に、適正にトラッキング制御を行うことができるようにされる。
WPP(Wobbled Push Pull)方式を用いてトラッキングエラー信号を形成する場合に、トラックの蛇行の周期が乱れる不適領域が存在する場合であっても、適正にトラッキング制御を行うようにすることができる。したがって、トラックが所定周期で蛇行するように形成された記録媒体を用いる各種の装置の信頼性を高めることができる。
以下、図を参照しながらこの発明による装置、方法の一実施の形態について説明する。以下に説明する実施の形態においては、所定周期で蛇行するようにされたトラックがスパイラル状に形成されると共に、例えば、LPP(Land Pre-Pit)方式、MSK−MARK(Minimum Shift Keying-MARK)方式、STW(Saw Tooth Wobble)方式などの採用により、トラックの蛇行の周期が乱れる部分が所定の複数の位置に存在するようにされた光ディスクの記録再生装置に適用した場合を例にして説明する。
また、後述もするが、以下に説明する実施の形態の記録再生装置は、ただ1つの光ビームを光ディスクに照射して、この1つの光ビームの光ディスクからの反射光を受光し、トラッキングエラー信号を形成するが、トラックの蛇行に起因するレンズシフトによる影響をトラッキング信号から除去するようにするWPP方式を用いるものである。
図1は、この実施の形態の記録再生装置を説明するためのブロック図である。また、図2は、図1に示した記録再生装置の光ピックアップ12を説明するための図であり、図3は、図1に示した記録再生装置のRF回路13を説明するための図である。また、図4は、図1に示したこの実施の形態の記録再生装置で用いられる記録媒体である光ディスク100を説明するための図である。
図1に示すように、この実施の形態の記録再生装置は、スピンドルモータ11、光ピックアップ部12、RF回路13、サーボ回路14、データ復調回路15、データECC(Error Correcting Code)復号回路16、出力端子17、アドレス復調回路18、アドレスECC復号回路19、コントロール部20、入力端子31、データECC付加回路32、変調回路33、LDドライブ回路34を備えたものである。
ピックアップ部12は、図2に示すように、光ビームの光源であるLD(Laser Diode)121、グレーティング122、ビームスプリッター123、コリメータレンズ124、対物レンズ125、マルチレンズ126、フォトディテクタ127を備えたものである。この実施の形態において、フォトディテクタは、図2Bに示すように受光領域が4分割にされたもの(4分割フォトディテクタ)である。
まず、再生時の動作について説明する。この実施の形態の記録再生装置は、いわゆる1ビーム方式の記録再生装置であり、再生時においては、図2Aに示すように、LD121から出射した光ビームは、グレーティング122、ビームスプリッター123、コリメータレンズ124、対物レンズ125を通じて光ディスク100に照射される。
この光ビームの記録媒体100からの反射光を、対物レンズ125、コリメータレンズ124、ビームスプリッター123、マルチレンズ126を通じてフォトディテクタ127上に集光させるようにしている。そして、フォトディテクタ127の各分割受光領域A、B、C、Dは、光電変換を行って、受光した反射光の受光量に応じた電気信号をRF回路13に供給する。
RF回路13は、図3に示すように、再生信号生成部131、トラッキングエラー信号生成部132、フォーカスエラー信号生成部133を備えたものである。RF回路13の各信号生成部131、132、133のそれぞれは、4分割フォトディテクタ127の各フォトディテクタa、b、c、dのそれぞれから、それらが受光した光ビームの光ディスク100からの反射光の受光量に応じた電気信号の供給を受けて、再生信号RF、トラッキングエラー信号TE、フォーカスエラー信号FEを形成する。
すなわち、4分割フォトディテクタ127の各フォトディテクタa、b、c、dからの出力信号をa、b、c、dで表すと、再生信号生成部131は、(a+b+c+d)なる演算を行って再生信号RFを形成し、これをデータ復調回路15、アドレスデータ復調回路18に供給する。
また、トラッキングエラー信号生成部132は、詳しくは後述もするように、WPP方式を用いてトラッキングエラー信号TEを形成し、これをサーボ回路14に供給する。フォーカスエラー信号生成部133は、例えば、(a+c)−(b+d)なる演算を行って、フォーカスエラー信号FEを形成し、これをサーボ回路14に供給する。
サーボ回路14は、RF回路13からのトラッキングエラー信号TE、フォーカスエラー信号FEに基づいて、トラッキングサーボ信号、フォーカスサーボ信号を形成し、これを光ピックアップ部12に供給する。これにより、光ピックアップ部12から照射される光ビームのトラッキングサーボ、フォーカスサーボが行われ、光ディスク100のトラック上を正確に、良好な大きさの光スポットの光ビームで走査することができるようにされる。
一方、アドレス復調回路18は、これに供給された再生信号RFから、アドレスデータを抽出する。この実施の形態の記録再生装置において用いられる光ディスク100には、例えば、上述したLPP方式、MSK−MARK方式、STW方式などが用いられて、光ディスク100上に記録するようにされており、再生信号RFの変化に応じてアドレスデータを抽出することができるようにされている。
そして、アドレス復調回路18は、抽出したアドレスデータを復調し、復調したアドレスデータをアドレスECC回路19に供給する。アドレスECC復調回路19は、復調されたアドレスデータのエラー検出およびエラー訂正を行って、復元したアドレスデータをコントロール部20に供給する。
コントロール部20は、図1に示したように、CPU21、ROM22、RAM23を備えたマイクロコンピュータであり、これに供給されたアドレスデータにより、光ビームが走査している光ディスク100上の位置を得て、この再生アドレスデータを基準として、光ディスク100上の目的とするトラックを走査するように、光ビームの走査位置の移動指示情報などを含む制御信号をサーボ回路14に供給する。
サーボ回路14は、コントロール部20からの制御信号に基づいて、光ピックアップ部12から照射する光ビームの走査位置を変更するように制御する制御信号を形成し、これを光ピックアップ部12に供給する。これにより、使用者により指示された光ディスク100上の位置からデータを読み出すことができるようにされる。
光ディスク100に記録されている使用者が目的とするデータは、前述したように、再生信号RFとして、データ復調回路15に供給されるので、データ復調回路15は、これに供給された再生信号RFを波形整形し、“0”、“1”のデータに変換して、これをECC復号回路19に供給する。ECC復号回路19は、エラー検出および誤り訂正を行って、元のデータを復元し、これをデータの出力端子17を通じて出力する。このようにして、光ディスク100に記録されているデータを再生して利用することができるようにされる。
次に、記録時の動作について説明する。この実施の形態の記録再生装置が、入力端子31を通じて入力されるデータを光ディスク100に記録するようにする記録モードにされているときには、以下のようにして、データを光ディスク100に記録する。
入力端子31を通じて入力されたータは、ECC付加回路32に供給され、ここで誤り訂正符号が付加された後、データ変調回路33に供給される。データ変調回路33は、誤り訂正符号が付加されたデータを、光ディスク100に記録する際に適当な、例えば、EFM変調方式、2/3変調などの所定の方式で変調し、これをLDドライブ回路34に供給する。
LDドライブ回路34は、記録データに応じた光ビームを出射するようにLD121を制御する信号を形成し、これを光ピックアップ部12のLD121に供給するようにして、記録データに応じた光ビームが光ディスク100に照射され、データの記録が行われる。この場合、光ディスク100は、所定の回転数で回転するようにされており、光ディスク100上の目的とする位置から、記録データが光ディスク100のトラックに記録される。
このデータの記録時においても、RF回路のトラッキングエラー信号生成部132において生成されるトラッキングエラー信号TEに基づいて、トラッキング制御が行われ、トラック上を光ビームが正確に走査して、トラックの目的とする位置からデータを記録することができるようにされる。
なお、LDドライブ回路34は、記録時に動作するものとして説明したが、再生時においては再生に適した強度の光ビームを照射するように、例えば、制御部20により制御するようにされる。
このように、この実施の形態の記録再生装置は、光ディスクに記録されているデータを読み出して再生したり、また、光ディスク100にデータを記録したりすることができるものである。
そして、この実施の形態の記録再生装置で利用される光ディスク100は、図4に示すように、トラックは所定周期で蛇行して形成されている。すなわち、この実施の形態で用いられる光ディスク100は、蛇行状に形成される案内溝(グルーブ)101がスパイラル状に形成されることにより、光ディスク100の半径方向(ラジアル方向)にグルーブ101とランド102とが交互に現れるようになっている。この実施の形態においては、光ディスク100のグルーブ部分がデータの記録領域としてのトラックである。
そして、上述もしたように、この実施の形態の記録再生装置は、WPP方式を用いることによって、トラックが所定周期で蛇行していることにより生じるレンズシフトの影響を除去するようにしている。しかし、上述もしたように、光ディスク100には、LPP方式、MSK−MARK方式、STW方式などを用いて物理アドレス情報などを光ディスクに記録するようにしているために、トラックの蛇行の周期が乱れる不適領域が所定の複数の位置に存在する。
ここで不適領域は、上述のようにトラックの蛇行の周期が乱れるために、WPP方式を用いた場合には、適切にレンズシフトの影響を除去することができない領域である。しかし、LPP方式、MSK−MARK方式、STW方式を用いることにより生じる不適領域は、光ディスク上の物理アドレス情報を埋め込んだ領域であり、その領域は特定することが可能である。
このように、光ディスク上の不適領域の位置やその範囲は、予め特定することが可能である。このことに着目し、この実施の形態の記録再生装置においては、不適領域を特定し、特定した不適領域においては、その領域で形成されるレンズシフトの影響除去のためのオフセット信号を使用せずに、その領域の直前の領域で使用していたオフセット信号を用いることにより、不適領域においても、適正にトラッキング制御を行うことができるようにしている。
図5、図6は、この実施の形態の記録再生装置のRF回路13に設けられるトラッキングエラー信号形成部132を説明するためのブロック図である。図5に示すように、この実施の形態の記録再生装置のトラッキングエラー信号形成部132は、プッシュプル信号演算回路201、キャンセル信号検出回路202、信号ホールド回路203、ウォブル同期信号検出回路204、タイミング検出回路205、トラッキングエラー演算回路206を備えたものである。
そして、WPP方式を実現する基本回路部分をより詳細に示せば、図6のように示すことができる。すなわち、この例のトラッキングエラー信号生成部132の場合には、前処理的な加算演算を行う演算回路200a、200bを備えている。そして、図5に示したプッシュプル信号演算回路201は、図6に示すように、差分演算回路で構成される。また、トラッキングエラー演算回路206も、図6に示すように、差分演算回路で構成される。
また、キャンセル信号検出回路202は、図6に示すように、トラックの蛇行に応じた信号であるウォブル信号を抽出するために、ウォブル信号の周波数を中心周波数とし、ウォブル信号が取りうる所定範囲の帯域幅をもつバンドパスフィルタ2021、2023と、ウォブル信号の振幅量を検出するためのトップホールド回路2022、2024と、差分演算を行う演算回路2025と、乗算演算を行う演算回路2026とにより構成される。
そして、上述もしたように、光ピックアップ部12から出射された光ビームが光ディスクで反射され、図2Aに示した各光学系を経て図2Bに示した4分割フォトディテクラスタ127に至る。ここでフォトディテクタ127の受光部は、図2Bに示したように、光ビーム位置に対応して配置され、かつ、トラッキングエラー信号に相当するプッシュプル信号PPと、フォーカスエラー信号FEと、RF信号RFとの検出が行えるように配置されている。
ここでも、図2Bに示した4分割のフォトディテクタ127の各受光領域a、b、c、dのそれぞれからの出力信号をa、b、c、dとして説明する。そして、トラッキングエラー信号を形成するために、フォトディテクタ127において、受光した光ビームについて、トラックと交差する方向、ここではトラックに対して垂直となる方向である半径方向に2分割するようにしたトラッキングエラー信号生成のための対象領域を設けるようにする。
すなわち、この例の場合のトラッキングエラー信号生成のための対象領域は、2つの受光領域a、dからなる第1の対象領域と、2つの受光領域b、c空なる第2の対象領域との2つである。そして、以下の(式1)(式2)に示すように、演算回路200a、200bにより、それぞれの対象領域を形成する2つの受光領域の出力信号の加算値を求め、これらの差分演算(差動演算)を演算回路202を用いて求めることにより、プッシュプル信号PPを求める。
すなわち、
MA = a + d … (式1)
MB = b + c … (式2)
PP = MA − MB
という演算が、対応する演算回路200a、200b、201で行なわれることになる。
ここで、演算回路201で求められたプッシュプル信号PPは、演算回路206に供給される。また、半径方向に分割するように形成された2つの対象領域のそれぞれにおいての受光量に応じた信号MA、MBに含まれるウォブル信号成分を抽出するために、信号MA、MBのそれぞれは、図6に示すように、ウォブル信号周波数を通過周波数とするバンドパスフィルタ2021、2023に供給され、帯域制限された信号MAw、MBwが、対応するトップホールド回路2022、2024に供給される。
ここで、信号MAw、MBwは、加算信号MA、MBに含まれていたウォブル信号成分である。そして、ウォブル信号成分MAw、MBwの振幅(ウォブル信号量)がトラックに対するレンズ位置移動(レンズシフト)に応じて増減する。すなわち、ウォブル信号MAw、MBwにはレンズシフト成分が含まれている。
このため、トップホールド回路2022、2024のそれぞれは、供給されたウォブル信号MAw、MBwの振幅量を検出するために、ウォブル信号成分のピークレベルを検出してこれをホールドすることにより、ウォブル振幅信号Wa、Wbを得て、これを演算回路2025に供給する。なお、トップホールド回路2022、2024においては、ピークレベルを検出してホールドするものとして説明したが、ボトムレベルを検出して、これをホールドするようにしてもよい。
演算回路2025は、以下の(式3)に示すように差分演算を行い、レンズシフト成分に相当するキャンセル信号信号CSLを求める。
CSL = Wa − Wb … (式3)
ここで、図7を用いて、レンズシフトとプッシュプル信号PPとの関係、および、レンズシフトとキャンセル信号CSLとに関係について説明する。図7Aに示すように、トラックに対する半径方向の対物レンズの視野移動(レンズシフト)の変化に応じて、プッシュプル信号のずれ量(オフセット量)も変化する。これらの関係は線形である。
そして、ウォブル振幅信号の差分信号であるキャンセル信号CSLもまた、図7Bに示すように、レンズシフトの増減に応じて線形に変化するものである。したがって、キャンセル信号CSLを実際のレンズシフト量に応じたレベルにまで増幅してやれば、プッシュプル信号PPに含まれるレンズシフト成分に相当するオフセット信号を形成することができる。
そこで、所定の係数Kとキャンセル信号CSLとの乗算を行うことによりオフセット信号(K×CSL)を形成し、このオフセット信号を以下の(式4)に示すように、プッシュプル信号PPから減算すれば、レンズシフトの影響を除去したプッシュプル信号、すなわち、トラッキングエラー信号TEを形成することが可能となる。
TE = PP − K × OFS … (式4)
この場合、キャンセル信号CSLと所定の係数Kとの乗算を行いオフセット信号OFSを形成する回路が、図6に示した演算回路206であり、プッシュプル信号PPからオフセット信号OFSを減算し、トラッキングエラー信号TEを算出する回路が、図6に示す演算回路206である。
このようにして、蛇行するように形成されたトラックの影響によるレンズシフトを除去し、蛇行するように形成されたトラック上を適正に光ビームが走査するように制御可能なトラッキングエラー信号TEを形成することができる。
これにより、図8Aに示すように、不適領域以外の部分においては、照射された光ビームの光スポットSPが適正にトラック上を走査することができるようにされる。しかし、上述した不適領域においては、トラックの蛇行の周期が乱れる(維持できない)ために、ウォブル信号の成分により、レンズ移動量(レンズシフト量)以外の信号が誤検出され、結果としてトラッキングエラー信号TEにオフセットが生じ、図8Bに示すように、光スポットがトラックから外れるデトラックを生じさせる可能性がある。
そこで、この実施の形態の記録再生装置のトラッキングエラー信号生成部132においては、ウォブル同期信号検出回路204において、光ビームの光ディスクからの反射光を受光するフォトディテクタ127からの受光量に応じた信号に基づいて、ウォブル信号からウォブルクロック信号を形成すると共に、ウォブル信号に含まれる同期信号(ウォブル同期信号)を検出し、これらをタイミング検出回路205に供給する。
タイミング検出回路205は、ウォブルクロック信号およびウォブル同期信号のタイミングに基づいて、不適領域の光ディスク上の位置を特定し、その直前において、オフセット信号OFSをホールドすることを指示する指示信号を形成し、この指示信号を信号ホールド回路203に供給する。
また、タイミング検出回路205は、ウォブルクロック信号およびウォブル信号の同期信号のタイミングに基づいて、不適領域の直後において、オフセット信号OFSのホールドを解除することを指示する指示信号を形成し、この指示信号を信号ホールド回路203に供給する。
上述もしたように、LPP方式、MSK−MARK方式、STW方式が用いられて物理アドレス情報などが記録されることにより、トラックの蛇行の周期が乱れる不適領域は、ある決まった時間位置、距離間隔をもったトラック位置に対応する位置に存在するようにされているので、ウォブル信号の同期信号を基準とした特定の位置に存在することが予めわかる。
そこで、タイミング検出回路205は、ウォブル信号の同期信号を基準として、不適領域の直前でオフセット信号OFSをホールドすることを指示する指示信号(ホールド開始信号)、および、不適領域の直後でオフセット信号OFSのホールドを解除することを指示する指示信号(ホールド解除信号)を形成することが可能となる。
このようにすることにより、図9Aに示すように、不適領域以外の部分においては、通常通り適正なトラッキングを行うことができるようにされると共に、不適領域部分においては、その不適領域直前のホールドしたオフセット信号OFSを用いて、トラッキングエラー信号TEを形成することができるので、不適領域の影響を最小限に抑え、図9Bに示すように、不適領域においても適正にトラックングを行うようにすることができる。これにより、再生時、記録時の双方の場合における動作の信頼性を確保することができる。
図10は、ウォブル同期信号検出回路204、タイミング検出回路205の動作について説明するための図である。上述したように、ウォブル同期信号検出回路204、タイミング検出回路205においては、図10Aに示すように、ウォブル信号から検出できるウォブル同期信号とウォブルクロック信号とに基づいて、不適領域直前のホールド開始位置STと、不適領域直後のホールド解除位置EDを示すタイミング信号を生成するようにした。
この場合、ホールド開始位置ST、ホールド解除位置EDは、ウォブルクロック信号を逓倍することにより得られるタイミング信号に基づいて検出するようにすることが可能である。もちろん、ウォブルクロック信号を分周することにより得られるタイミング信号に基づいて、ホールド開始位置ST、ホールド解除位置EDを特定するようにすることも可能である。
このようにウォブルクロック信号を基準信号として用いることにより、例えば、通常は図10Bに示すような頻度で不適領域が検出される状態にあるが、光ディスク100の回転速度を速くすることにより、図10Cに示すように、不適領域の検出タイミングが速くなる場合であっても、ウォブル同期信号およびウォブルクロック信号に対する不適領域の位置は変わらないので、光ディスクの回転速度に左右されることなく、不適領域の直前でオフセット信号をホールドし、かつ、不適領域の直後においてオフセット信号のホールドを解除することができる。
なお、ここでは、ウォブルクロック信号を用いるようにしたが、これに限るものではない。光ディスクの回転数に応じて制御されるシステムクロック信号を用いるようにしてもよい。また、ウォブル同期信号以外にも、例えば、特定パターンのデータが必ず記録されている場合には、その特定パターンのデータの記録位置の検出タイミングを基準として用いることも可能である。すなわち、不適領域の位置の特定のためのタイミング信号は、ウォブル同期信号以外の周期的な種々の信号の利用が可能である。
また、図6に示したように、信号ホールド回路203は、演算回路2026の後段に設けるようにしたが、これに限るものではない。乗算回路2026の前段に信号ホールド回路203を設けるようにしてもよい。
(変形例1)
上述した実施の形態においては、ウォブル同期信号とウォブルクロック信号とに基づいて不適領域の位置を特定するようにした。しかし、これに限るものではない。例えば、光ディスクの種類を判別して、予め記録再生装置のメモリに記録された情報を元にしてその光ディスクの記録フォーマットを特定し、これにより不適領域の位置を特定し、トラッキングエラー信号TEの形成に用いるオフセット信号、あるいは、キャンセル信号のホールド開始タイミング、ホールド解除タイミングを形成するようにしてもよい。
また、ディスクに予め記録されているフォーマット情報などのディスク情報を元に、不適領域の位置を特定し、トラッキングエラー信号TEの形成に用いるオフセット信号、あるいは、キャンセル信号のホールド開始タイミング、ホールド解除タイミングを形成するようにしてもよい。
図11は、光ディスクの種別を判別して、あるいは、光ディスクに記録されているディスク情報に基づいて、不適領域の位置を特定し、オフセット信号、あるいは、キャンセル信号のホールド開始タイミング、ホールド解除タイミングを形成するようにする場合のトラッキングエラー信号生成部132の構成例を説明するためのブロック図である。
図11に示したトラッキングエラー信号生成部132は、図5に示したトラッキングエラー信号生成部に対して、アドレスデコード検出回路207、ディスク記録情報検出回路208、ディスク種別判別回路209を新たに設けると共に、制御部20がタイミング検出回路205を直接的に制御することができるように構成したものである。
アドレスデコード検出回路207は、例えば、LPP方式、MSK−MARK方式、STW方式などにより、光ディスクに記録するようにされた物理アドレス情報をデコードして取得し、この取得した物理アドレス情報を制御部20に通知することができるものである。このアドレスデコード検出回路207の機能により、光ビームの光ディスク上の走査位置を正確に検出し、制御部20が把握することができるようにされる。
なお、ここでは、説明を簡単にするため、アドレスデコード検出回路207を設けるようにした。しかし、このアドレスデコード検出回路207は、図1に示したアドレス復調回路18とアドレスECC復号回路19とにより実現される機能と同様の機能を実現するものであり、アドレス復調回路18とアドレスECC復号回路19とを用いることにより、アドレスデコード検出回路207を別途設ける必要はない。
また、ディスク記録情報デコード回路208は、例えば、リードインエリアやリードアウトエリアなどの所定の位置などに設けられるディスク情報の記録領域に記録されている情報をデコードして取得し、これを制御部20にするものである。このディスク記録情報デコード回路208により、例えば、光ディスクの種別、記録フォーマット情報などのその光ディスク自身に関する情報を読みって、これを制御部20に通知することができるものである。
このディスク記録情報デコード回路208は、例えば、図1に示したデータ復調回路15とECC復号回路16とにより実現される機能と同様の機能を有し、特に、用いる光ディスク上の所定の領域に記録されたディスク情報を取得するようにするものである。したがって、ディスク記録情報デコード回路208は、データ復調回路15とECC復号回路とに代えることが可能である。
また、制御部20には、ディスク種別判別回路209が接続されている。このディスク種別判別回路209は、例えば、所定の種類の光ディスクを装填することにより、オン/オフされるスイッチや、光ディスクに印刷された文字情報やバーコード情報などを読み取ることが可能な情報読み取り回路等により構成されるものである。すなわち、ディスク種別判別回路209は、光ディスクの外形や外観に示された情報、あるいは、ユーザからの指示に基づいて、ディスク種別を判別し、判別結果を制御部20に通知することができるものである。
そして、制御部20のROM22には、ディスクの種類、あるいは、記録フォーマット毎に、不適領域の位置を示す情報である物理アドレス情報からなるテーブルが記録されている。制御部20は、ROM22の不適領域の位置を示すテーブル情報とアドレスデコード検出回路207からの光ビームの走査位置を示す物理アドレス情報とに基づいて、上述したホールド開始信号やホールド解除信号を出力するタイミングを制御する制御信号を形成し、これをタイミング検出回路205に供給する。
この場合に、制御部20からタイミング検出回路205に供給される制御信号は、例えば、ウォブルクロック信号に基づいてどれだけ後の時点にホールド開始信号を出力し、それからどれだけ後にホールド解除信号を出力すればよいかを示す情報を含むものであったり、ホールド開始信号やホールド解除信号の出力周期を示す情報を含むものであったりするものである。
このように、ディスク記録情報デコード回路208やディスク種類判別回路209からの出力信号に基づいて、記録や再生の対象になっている光ディスクの種類を特定し、ROM22に記録された不適領域の位置を示すテーブル情報に基づいて、制御部20が、ホールド開始タイミング、ホールド解除タイミングをタイミング検出回路205に通知することができるようにされる。
また、光ディスク100にキズや汚れが付着することにより、トラックの蛇行の周期が乱れる欠陥領域が発生することも考えられる。この場合には、一度、再生処理か記録処理を行うことにより、欠陥領域の位置を正確に把握することが可能である。すなわち、欠陥領域が存在しないかどうか、存在する場合にはその欠陥領域の位置を特定するチェックすることが可能である。
そこで、例えば、ディスク記録情報デコード回路208で復旧不能なエラーが発生した部分を検出し、その部分の光ディスク上の位置をアドレスデコード検出回路からの物理アドレス情報に応じて特定するようにする。そして、この特定した欠陥領域の位置を示すアドレス情報を制御部20のRAM23に記録するようにしておく。
このようにして、RAM23に記録された欠陥領域の位置を示すアドレス情報に基づいて、欠陥領域の直前において、オフセット信号やキャンセル信号をホールドし、欠陥領域の直後において、オフセット信号やキャンセル信号のホールドを解除するようにすれば、欠陥領域についても、上述の不適領域の場合と同様に、光ビームのトラッキング制御を適正に行うようにすることができる。
なお、ここでは、ウォブル同期信号検出回路204、アドレスデコード検出回路207、ディスク記録情報デコード回路208、ディスク種類判別回路209を設けた場合を例にして説明したが、これらの回路が全部必要なわけではない。例えば、ディスク記録情報デコード回路208とディスク種類判別回路209とは、光ディスクの種類が適正に判別することが出来るのであれば、いずれか一方だけでももちろんよい。
また、システムクロックを基準信号として用いる場合には、ウォブル同期信号検出回路204は必要ないし、上述もしたように、アドレスデコード検出回路207も、アドレス情報ではなく、ウォブルクロック信号とウォブル同期信号、あるいは、システムクロック信号などに基づいて、光ディスク上の所定の位置を特定することができれば、必要なくなる。
すなわち、不適領域、あるいは、欠陥領域を含む不適領域を特定することが可能であればよいので、ウォブル同期信号の検出が可能なウォブル同期信号検出回路204と、物理アドレス情報の検出が可能なアドレスデコード検出回路207と、記録媒体に記録されている記録媒体情報の検出が可能なディスク記録情報デコード回路208と、記録媒体を装填することにより得られる媒体判別情報の検出が可能なディスク種類判別回路209との内の少なくとも1つが設けられていればよい。
(変形例2)
ところで、WPP方式ではウォブル信号を用いてトラッキングエラー信号TEを生成するようにしているため、ウォブル信号の特性がそのままトラッキング制御の性能に効いてくる。理想的にはウォブル信号は単一周期(周波数)で振幅一定であるのが望ましい。しかし、実際のウォブル信号、例えばMD等ではウォブル信号にアドレス情報を持たせるために、周波数変調(位相変調)を加えた信号となっている。
またディスク上でのトラックはスパイラル上になっていて隣のトラックとの間隔が非常に狭くなっているので、再生や記録の対象となっているトラックの隣のトラックのウォブル信号成分の漏れこみ(クロストーク)により、再生しているトラックについてのウォブル信号の振幅が変動してしまい、適正なトラッキングエラー信号TEを生成することができなくなる場合がある。
そこで、上述のような、いわゆる記録媒体の特性に基づく影響をできるだけ少なくすることが要求される。図12は、いわゆる記録媒体の特性に基づく影響を低減するように考慮したトラッキングエラー信号生成回路132の一例を説明するためのブロック図である。
図12に示すように、この例のトラッキングエラー信号生成部132は、図6に示したトラッキングエラー信号生成部のオフセット信号検出回路202に、プッシュプル信号PPの供給を受けて、ウォブル信号を抽出するようにするバンドパスフィルタ2027と、バンドパスフィルタ2027からの出力信号の供給を受けて、ウォブル振幅信号Wcを形成するトップホールド回路2028とを設けると共に、トップホールド回路2022からのウォブル振幅信号Waからトップホールド回路2024からのウォブル振幅信号Wbを減算し、この値をトップホールド回路2028からのウォブル振幅信号Wcにより除算する演算回路2029を設けたものである。
これらバンドパスフィルタ2027、トップホールド回路2028、演算回路2029以外の各回路部分は、図6に示したトラッキングエラー信号生成部132の対応する各部分と同様に構成されている。このため、この図12に示したトラッキングエラー信号生成部132において、図6に示したトラッキングエラー信号生成部と同様に構成される部分には、同じ参照符号を付し、その詳細な説明については省略することにする。
そして、図12に示したトラッキングエラー信号生成部132の場合、以下に示す(式5)に示すように、プッシュプル信号PPを信号MCとする。
MC = MA − MB … (式5)
そして、上述もしたように、信号MCをバンドパスフィルタ2027とトップホールド回路208とで処理することにより、ウォブル振幅信号Wcを形成する。そして、以下に示す(式6)に相当する演算を演算回路2029で行う。
CSL = (Wa − Wb) / Wc … (式6)
上述の(式6)の演算を演算回路2029で行うことにより、ウォブル振幅信号Wcによるキャンセル信号CSLの規格化を行うことができ、上述のようなディスク特性による影響を低減したトラッキングエラー信号TEを形成することができるようにされる。ディスク特性のばらつきに対して誤差を小さくしたトラッキングエラー信号を生成することができるようにされる。
そして、この例の図12に示すトラッキングエラー信号生成部132の場合にも、図6に示したトラッキングエラー信号生成部の場合と同様に、信号ホールド回路203、ウォブル同期信号検出回路204、タイミング検出回路205の機能により、不適領域においても適正にトラックを走査できるようにするトラッキングエラー信号TEを形成して、デトラックを生じさせないようにトラッキング制御を行うことができる。
なお、図12に示した構成のオフトラック信号検出回路202を用いて、図11に示したトラッキングエラー信号生成部を構成することももちろんできる。
(変形例3)
また、光ピックアップの構成は、図2に示した例の場合に限るものではなく、他の種々の構成の光ピックアップを用いることも可能である。例えば、発光素子であるLD、光学部品、受光素子であるフォトディテクタが一体となった光集積素子を用いた光ピックアップ部12を構成することも可能である。
図13は、光集積素子を用いた1ビーム方式の光ピックアップ部の構成例を説明するための図である、図14は、図13に示した構成の光ピックアップ部を用いた場合のトラッキングエラー信号生成部132の構成例を説明するためのブロック図である。
図13に示すように、この例の光ピックアップ12は、コリメータレンズ124、対物レンズ125を備える点は、図2に示した光ピックアップの場合と同様である。しかし、図2に示した光ピックアップ部のコリメータレンズ124、対物レンズ125以外の各部分が、図13Aに示し光集積素子128に集約された構成となっている。
すなわち、図13Aに示した光集積素子128は、図13Bに示すように、LD801、マイクロプリズム802、マイクロプリズム802の底面側に設けられる2つの4分割フォトディテクタ803、804からなるものである。そして、この例の光集積素子の場合、LD801から出射された光ビームは、マイクロプリズムの傾斜面で反射され、光ディスク100に照射するようにされる。
そして、光ディスク100に照射された光ディスクの反射光は、マイクロプリズムの傾斜面を通じて第1のフォトディテクタ803により受光されると共に、第1のフォトディテクタ面上で反射され、これがマイクロプリズムの上面側でさらに反射されて、第2のフォトディテクタ804で受光するようにされる。このように、この光集積素子128の場合、光ディスク100からの反射光は、マイクロプリズム802内での屈折と反射とにより、第1、第2の2つのフォトディテクタ803、804で受光される。
この例では、光ディスク100からの反射光を受光する2つのフォトディテクタ803、804は、トラックと交差する方向(トラック垂直方向)の分割数が4つとなっている。そして、この例においては、第1のフォトディテクタの受光領域Aと第2のフォトディテクタの受光領域Eとからなる領域と、第1のフォトディテクタの受光領域Dと第2のフォトディテクタの受光領域Hとからなる領域とを処理の対象領域として用いるようにしている。
すなわち、トラックと交差する方向に分割するようにされる2つの対象領域は、トラックと交差する方向の最外側の1つの受光領域からなる、離れた2つの領域を対象領域として用いるようにしている。そして、この例の場合には、上述のように、2つのフォトディテクタ803、804のそれぞれの最外側の受光領域を用いるようにしている。
なお、第2のフォトディテクタ804の光スポットSP2は、マイクロプリズム内の2回の反射によって、第1のフォトディテクタ803の光スポットSP1に対して、180度回転したものとなっている。
このように、フォトディテクタ803、804の中心部分の受光領域を使わないようにすることにより、光スポットの中心部分の受光量を使わないこととなり、ウォブル信号の検出精度を上げることができ、結果としてスキュー検出信号の検出精度を図2に示した光ピックアップ部の場合に比べて向上させることが可能となる。
そして、図13に示した光集積素子128を構成要素とする光ピックアップ部12を用いた場合のトラッキングエラー信号生成部132は、図14に示すように構成することができる。図14に示すトラッキングエラー信号生成部132において、図12に示したトラッキングエラー信号生成部と同様に構成される部分には、同じ参照符号を付し、その詳細な説明については省略する。
そして、この図14に示すトラッキングエラー信号生成部132の場合には、プッシュプル信号演算回路201の構成が図12に示したものとは異なっている。この例の場合、プッシュプル信号演算回路201においても、ディスク特性の影響を除去するため、加算演算を行う演算回路2011、2013、2014と、差動演算を行う演算回路2012と、除算演算を行う演算回路2015とを設けている。
そして、図13Bに示した第1、第2のフォトディテクタ803、804の各受光領域A、B、C、D、E、F、G、Hからの出力信号を同じくA、B、C、D、E、F、G、Hで表せば、演算回路2011では、A+B+E+Fなる演算を行い、演算回路2012では、C+D+G+Hなる演算を行って、光ディスク100の半径方向に2分割されたそれぞれの領域毎の受光量の合計値を求めている。
そして、演算回路2013において、演算回路2011の出力信号から演算回路2012の出力信号を減算する処理を行うことにより、プッシュプル信号PPを求め、これを演算回路2015に供給するようにしている。そして、演算回路2014において、演算回路2011の出力信号と演算回路2012の出力信号とを加算する処理を行うことにより、2つのフォトディテクタ803、804における反射光の総受光量PIを求め、演算回路2015に供給する。
演算回路2015では、プッシュプル信号PPを総受光量PIで除算することにより、プッシュプル信号PPの送受光量PIによる規格化を行うことができ、ディスク特性の影響を低減したプッシュプル信号を形成することができる。
そして、図14に示すように、プッシュプル信号演算回路201以外の各部分は、図12に示したトラッキングエラー信号生成部と同様に構成されており、ウォブル振幅信号Wcによるキャンセル信号CSLの規格化を行い、ディスク特性の影響を低減したキャンセル信号を形成することにより、結果としてディスク特性の影響を低減したオフセット信号が形成される。
そして、規格化されたプッシュプル信号(PP/PI)から規格化されたオフセット信号(K×(Wa−Wb)/Wc)が減算され、ディスク特性のばらつきに対して誤差を小さくしたトラッキングエラー信号TEを生成することができるようにされる。
そして、この例の図14に示すトラッキングエラー信号生成部132の場合にも、図6、図12に示したトラッキングエラー信号生成部の場合と同様に、信号ホールド回路203、ウォブル同期信号検出回路204、タイミング検出回路205の機能により、不適領域においても適正にトラックを走査できるようにするトラッキングエラー信号TEを形成して、デトラックを生じさせないようにトラッキング制御を行うことができる。
もちろん、図14に示した構成のプッシュプル信号演算回路201、オフトラック信号検出回路202を用いて、図11に示したトラッキングエラー信号生成部を構成することももちろんできる。
このように、WPP方式を用いてトラッキングエラー信号TEを形成する場合に、記録媒体の記録フォーマットの規格上の理由や、キズや汚れなどが記録媒体に付着するなどの理由により、所定の周波数で蛇行するように形成されたトラックの蛇行の周期が乱れる不適領域(不適区間)が生じる場合であっても、その不適領域において、ウォブル信号以外の信号成分の影響を受けて、光ビームの走査位置がデトラックすることを効果的に防止し、再生動作、記録動作を安定して行うことが可能な、信頼性の高い記録再生装置を実現することができる。
なお、上述した実施の形態においては、LD(Laser Diode)が光源に相当し、フォトディテクタが受光手段に相当し、プッシュプル信号演算手段201が第1の信号形成手段に相当し、オフセット信号検出回路202が第2の信号形成手段に相当し、演算回路2026が演算手段に相当し、また、トラッキングエラー演算回路206が第3の信号形成手段に相当し、信号ホールド回路203が信号保持手段に相当し、主にウォブル同期信号検出回路204とタイミング検出回路とが指示手段に相当している。
また、ディスク記録情報デコード回路208と、ディスク種別判別回路209と、制御部20と、タイミング検出回路205とにより、指示手段としての機能を実現することも可能であるし、ウォブル同期信号検出回路204、アドレスデコード検出回路208、ディスク記録情報デコード回路208、ディスク種別判別回路209の1つ以上を用いて、指示手段を構成するようにすることも可能である。
また、上述の実施の形態においては、光ディスクの記録再生装置にこの発明を適用した場合を例にして説明したが、これに限るものではない。再生専用装置、記録専用装置にもこの発明を適用することが可能である。
また、記録媒体も光ディスクに限るものではなく、光磁気ディスクを記録媒体として用いる場合においても適用可能である。また、ドラム形状(円柱形状)の光記録媒体、光磁気記録媒体など、種々の形状の記録媒体であって、所定の周期で蛇行するようにトラックが形成される種々の光記録媒体、光磁気記録媒体の記録再生装置、再生装置、記録装置にこの発明を適用することが可能である。
この発明の一実施の形態が適用された光ディスクの記録再生装置を説明するためのブロック図である。 図1に示した記録再生装置の光ピックアップ部12の構成を説明するための図である。 図1に示した記録再生装置のRF回路13の構成を説明するための図である。 図1に示した光ディスク100を説明するための図である。 図3に示したトラッキングエラー信号生成部132の構成例を説明するためのブロック図である。 図3に示したトラッキングエラー信号生成部132の構成例を説明するためのブロック図である。 レンズシフトとプッシュプル信号PPとの関係、および、レンズシフトとキャンセル信号CSLとに関係について説明するための図である。 光ビームのトラック上の走査状態について説明するための図である。 光ビームのトラック上の走査状態について説明するための図である。 図5、図6に示したウォブル同期信号検出回路204、タイミング検出回路205の動作について説明するための図である。 トラッキングエラー信号生成部132の他の構成例を説明するためのブロック図である。 トラッキングエラー信号生成部132の他の構成例を説明するためのブロック図である。 光ピックアップ部12の他の構成例を説明するための図である。 図13に示した光ピックアップ部を用いた場合のトラッキングエラー信号生成部の構成例を説明するためのブロック図である。
符号の説明
11…スピンドルモータ、12…光ピックアップ部、13…RF回路、14…サーボ回路、15…データ復調回路、16…データECC復号回路、17…出力端子、18…アドレス復調回路、19…アドレスECC復号回路、20…コントロール部、21…CPU、22…ROM、23…RAM、31…入力端子、32…データECC付加回路、33…変調回路、34…LDドライブ回路、121…LD(Laser Diode)、122…グレーティング、123…ビームスプリッター、124…コリメータレンズ、125…対物レンズ、126…マルチレンズ、127…フォトディテクタ、131…再生信号生成部、132…トラッキングエラー信号生成部、133…フォーカスエラー信号生成部

Claims (16)

  1. トラックが形成された記録媒体に照射する1つ以上の光ビームの光源と、
    複数個に分割された受光領域を備え、所定の前記光ビームの前記記録媒体からの反射光を受光して、その受光量を前記受光領域毎に検出する受光手段と、
    1つ以上の前記受光領域からなり、前記トラックと交差する方向に分割するようにされた2つの対象領域のそれぞれにおいて検出された受光量に応じた信号の差動演算を行って、プッシュプル信号を形成する第1の信号形成手段と、
    前記受光手段の前記2つの対象領域のそれぞれにおいて検出される受光量に応じた信号の、所定周波数帯域の信号成分の振幅値の差分を求めることによりキャンセル信号を形成する第2の信号形成手段と、
    前記第2の信号形成手段からの前記キャンセル信号に対して、所定の係数を乗算し、オフセット信号を形成する演算手段と、
    前記プッシュプル信号から前記オフセット信号を減算することによりトラッキングエラー信号を形成する第3の信号形成手段と、
    前記第2の信号形成手段と前記第3の信号形成手段との間に設けられ、供給された信号を出力するか、信号を保持してこれを出力するかの制御が可能な信号保持手段と、
    前記記録媒体についての情報の供給を受けて、前記トラックが蛇行状に形成されている場合の蛇行の周期が乱れる不適領域の位置を特定し、前記不適領域においては、その直前の領域において用いていた信号を保持して出力するように、前記信号保持手段に対して指示する指示手段と
    を備えることを特徴とするトラッキング制御装置。
  2. 請求項1に記載のトラッキング制御装置であって、
    前記受光手段は、前記トラックと交差する方向に少なくとも3つ以上の対象領域に分割することができるものであり、
    前記第2の信号形成手段は、前記トラックと交差する方向の少なくとも外側2つの前記対象領域のそれぞれにおいて検出された受光量に応じた信号の所定周波数帯域の信号成分を用いて、前記キャンセル信号を形成することを特徴とするトラッキング制御装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載のトラッキング制御装置であって、
    前記第2の信号形成手段は、
    前記2つの対象領域のそれぞれ毎に、
    対応する前記対象領域からの受光量に応じた信号の供給を受けて、前記トラックが蛇行状に形成されている場合の前記蛇行に応じた信号の周波数を中心とした帯域の信号を通過させるバンドパスフィルタ回路と、
    前記バンドフィルタ回路からの信号の供給を受けて、当該信号の振幅のピークレベルあるいはボトムレベルをホールドするトップホールド回路と
    を備えると共に、
    前記2つの対象領域のそれぞれに対応する前記トップホールド回路からの出力信号の差分を算出する差分演算回路を備えることを特徴とするトラッキング制御装置。
  4. 請求項1または請求項2に記載のトラッキング制御装置であって、
    前記第2の信号形成手段は、
    前記受光手段の前記2つの対象領域のそれぞれにおいて検出された受光量に応じた信号の所定周波数帯域の信号成分の振幅値の差分を、前記受光手段の前記2つの対象領域のそれぞれにおいて検出された受光量に応じた信号同士の差分の信号の所定周波数帯域の信号の振幅値で除算した結果を前記キャンセル信号とすることを特徴とするトラッキング制御装置。
  5. 請求項1に記載のトラッキング制御装置であって、
    前記指示手段で特定される不適領域は、蛇行するように形成される前記トラックの当該蛇行に応じた信号成分以外の周波数成分を持つ、予め決められる領域、あるいは、以前の再生時または記録時において検出された欠陥領域であることを特徴とするトラッキング制御装置。
  6. 請求項1に記載のトラッキング制御装置であって、
    前記指示手段において特定した不適領域において、前記保持手段は、信号の出力を停止することを特徴とするトラッキング制御装置。
  7. 請求項1に記載のトラッキング制御装置であって、
    前記指示手段は、
    前記受光手段の所定の受光領域からの前記記録媒体からの反射光の受光量に応じて求められる前記トラックの蛇行に応じた信号をデコードして得られる同期信号と、前記記録媒体から得られるアドレス情報と、前記記録媒体に記録されている記録媒体情報と、前記記録媒体を装填することにより得られる媒体判別情報との内の1つ以上の情報を用いることにより、前記不適領域を特定することを特徴とするトラッキング制御装置。
  8. 請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項6または請求項7に記載のトラッキング制御装置であって、
    前記指示手段は、前記受光手段において検出された受光量に応じた信号の所定周波数帯域の信号成分として得られる前記トラックの蛇行に応じた信号に基づいて得られるクロック信号を分周あるいは逓倍することにより得られるタイミングで、前記信号保持手段を制御するようにすることを特徴とするトラッキング制御装置。
  9. トラックが形成された記録媒体に1つ以上の光ビームを照射し、
    所定の前記光ビームの前記記録媒体からの反射光を、複数個に分割された受光領域を備え、前記受光領域毎に受光した光の受光量を検出する受光手段で受光し、
    1つ以上の前記受光領域からなり、前記トラックと交差する方向に分割するようにされた2つの対象領域のそれぞれにおいての受光量に応じた信号の差動演算を行って、プッシュプル信号を形成し、
    2つの前記対象領域のそれぞれにおいて検出される受光量に応じた信号の、所定周波数帯域の信号成分の振幅値の差分を求めることによりキャンセル信号を形成し、
    前記キャンセル信号に対して、所定の係数を乗算し、オフセット信号を形成し、前記プッシュプル信号から前記オフセット信号を減算することによりトラッキングエラー信号を形成するトラッキング制御方法において、
    前記記録媒体についての情報の供給を受けて、前記トラックが蛇行状に形成されている場合の蛇行の周期が乱れる不適領域の位置を特定し、前記不適領域においては、その直前の領域において用いていた前記キャンセル信号あるいは前記オフセット信号を用いるようにしてトラッキングエラー信号を形成するトラッキングエラー信号形成方法。
  10. 請求項9に記載のトラッキングエラー信号形成方法であって、
    前記受光手段は、前記トラックと交差する方向に少なくとも3つ以上の対象領域に分割することができるものであり、
    前記トラックと交差する方向の少なくとも外側2つの前記対象領域のそれぞれにおいて検出された受光量に応じた信号の所定周波数帯域の信号成分を用いて、前記キャンセル信号を形成することを特徴とするトラッキングエラー信号形成方法。
  11. 請求項9または請求項10に記載のトラッキングエラー信号形成方法であって、
    前記2つの対象領域のそれぞれ毎に、対応する前記対象領域からの受光量に応じた信号から、前記トラックが蛇行状に形成されている場合の前記蛇行に応じた信号の周波数を中心とした帯域の信号を抽出して、前記抽出した信号の振幅のピークレベルあるいはボトムレベルをホールドし、
    ホールドした振幅値の差分を算出することにより、前記キャンセル信号を形成することを特徴とするトラッキングエラー信号形成方法。
  12. 請求項9または請求項10に記載のトラッキングエラー信号形成方法であって、
    前記受光手段の前記2つの対象領域のそれぞれにおいて検出された受光量に応じた信号の所定周波数帯域の信号成分の振幅値の差分を、前記受光手段の前記2つの対象領域のそれぞれにおいて検出された受光量に応じた信号同士の差分の信号の所定周波数帯域の信号の振幅値で除算した結果を前記オフセット信号とすることを特徴とするトラッキングエラー信号形成方法。
  13. 請求項9に記載のトラッキングエラー信号形成方法であって、
    前記不適領域は、蛇行するように形成される前記トラックの当該蛇行に応じた信号成分以外の周波数成分を持つ予め決められる領域、あるいは、以前の再生時または記録時において検出された欠陥領域であることを特徴とするトラッキングエラー信号形成方法。
  14. 請求項9に記載のトラッキングエラー信号形成方法であって、
    特定した前記不適領域において、前記キャンセル信号を用いずに、前記トラッキングエラー信号を形成することを特徴とするトラッキングエラー信号形成方法。
  15. 請求項9に記載のトラッキングエラー信号形成方法であって、
    前記受光手段の所定の受光領域からの前記記録媒体からの反射光の受光量に応じて求められる前記トラックの蛇行に応じた信号をデコードして得られる同期信号と、前記記録媒体から得られるアドレス情報と、前記記録媒体に記録されている記録媒体情報と、前記記録媒体を装填することにより得られる媒体判別情報との内の1つ以上の情報を用いることにより、前記不適領域を特定することを特徴とするトラッキングエラー信号形成方法。
  16. 請求項9、請求項10、請求項11、請求項12、請求項13、請求項14または請求項15に記載のトラッキングエラー信号形成方法であって、
    前記受光手段において検出された受光量に応じた信号の所定周波数帯域の信号成分として得られる前記トラックの蛇行に応じた信号に基づいて得られるクロック信号を分周あるいは逓倍することにより得られるタイミング信号に基づいて、前記不適領域においては、その直前の領域において用いていた前記オフセット信号あるいは前記キャンセル信号を用いるようにしてトラッキングエラー信号を形成するトラッキングエラー信号形成方法。
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