JP2005174466A - 記録媒体とその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 インク吸収速度に優れ、高画像濃度を有する光沢性の優れた特性をもち、かつキズに対して強い記録媒体を提供する。
【解決手段】 インク受容層の主成分が酸化アルミニウムからなり、その2次粒子における粒度分布の平均の値が3.0μm以下であり、かつキャスト処理前に物理的方法により表面平滑性を制御をすることによりキャスト後に高い光沢性を発現させることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、記録媒体、これを用いたインクジェット記録方法及び画像形成方法に関する。
インクジェット記録方式は、インクの微小液滴を種々の作動原理により飛翔させて、紙などの記録媒体に付着させ、画像、文字などの記録を行なうものであるが、高速低騒音、多色化が容易、記録パターンの融通性が大きく、現像が不要などの特徴があり、プリンターへの展開を初めとして、複写機、ワープロ、FAX、プロッター等の情報機器へ展開され急速に普及している。
また、近年高性能のデジタルカメラ、デジタルビデオ、スキャナーが安価で提供されつつあり、パーソナルコンピューターの普及と相まって、これらから得られた画像情報をインクジェット記録方式で出力する機会が増えている。このため銀塩系写真や製版方式の多色印刷と比較して遜色無い画像をインクジェット方式で出力することが求められている。
そのために、記録の高速化、高精細化、フルカラー化など記録装置、記録方式の改良が行われてきたが、記録媒体に対しても高度な特性が要求されるようになってきた。
インクジェット記録等に用いられる記録媒体については、従来から多種多様の記録媒体が提案されてきた。例えば、特開昭52−53012号公報には、低サイズの原紙に表面加工用塗料を浸潤させるインクジェット用紙が開示されている。特開昭53−49113号公報には、尿素−ホルマリン樹脂粉末を内添したシートに水溶性高分子を含浸させたインクジェット用紙が開示されている。特開昭55−5830号公報には支持体表面にインク吸収性の塗工層を設けたインクジェット記録用紙が開示され、特開昭55−51583号公報には被覆層中の顔料として非晶質シリカを用いた例が開示され、特開昭55−146786号公報には水溶性高分子塗工層を用いた例が開示されている。
記録媒体については、近年アルミナ水和物を用いたものが注目を集めつつある。アルミナ水和物は正電荷を有しているため、インク染料の定着が良く、発色性の高い、高光沢性の画像が得られるなど、従来の記録媒体に比べて長所を有しているからである。
例えば、米国特許明細書第4879166号、同5104730号、特開平2−276670号公報、同4−37576号公報、同5−32037号公報には、擬ベーマイト構造のアルミナ水和物を含む層をインク受理層とする記録媒体が開示されている。これら、擬ベーマイトは、アルミニウムアルコキシドの加水分解、アルミン酸ナトリウムの加水分解による方法などの公知の方法で製造することができる。また、そこから作られた擬ベーマイトを塗工液として用いて作成した記録媒体の場合、従来の記録媒体に比べてインク染料の定着が良く、発色性の高いものが得られている。また、擬ベーマイトを用いて高い光沢性を出す方法として、特開2001−1389628号公報にあるキャストによる方法や特開平11−129606号公報にある磨きによる方法が開示されている。
一方、擬ベーマイト以外のアルミナを用いたものとしては、特開平10−129112号公報にある平均粒子径200nm以下のγ型結晶形態の酸化アルミニウム微粒子を用いたインクジェット記録用シートや特開2000−318308号公報にある酸化アルミニウム微粒子において全体の90%以上の平均粒子径が1μm以下であるインクジェット記録用紙などが開示されている。
従来からプリンターの搬送等により記録媒体表面へのキズが生じていたが、あまり目だって問題になっていなかった。しかし近年インク受容層に擬ベーマイトを用いた記録媒体において表面の光沢度が高くなるに従いこれらのキズが注目されるようになってきている。この対策として最表面にシリカ層を設けたり、またインク受容層にシリカを含有させたりして表面を固くする方法が提案されている。しかしこのような方法に於いては、せっかくの表面の光沢度を落してしまう傾向にあった。
これに対して本発明者らは、擬ベーマイトに比べて焼結により硬度の大きくなっている酸化アルミニウムに注目した。しかし、従来の酸化アルミニウムを主成分とした記録媒体では、擬ベーマイトを主成分とした場合に比べて光沢性が低い画像しか得ることができなかった。このために、擬ベーマイトに比べてインクジェット用の記録媒体のインク受容層としてあまり一般的に注目されていなかった。
本発明は、前述の問題点を解決する目的、プリンターの搬送等によるキズに対して強く、とくに高い発色性を持っていながら光沢性が低い為に画像品位を劣化させるような課題に対してなされたものである。すなわち種々の組成のインクに対応でき、インク吸収速度に優れ、高画像濃度を有する光沢性の優れた特性を有し、かつキズに対して強い記録媒体を提供することを目的とする。
すなわち本発明の記録媒体は、インク受容層の主成分が酸化アルミニウムからなり、その2次粒子における粒度分布の平均の値が3.0μm以下であり、かつキャスト処理前に物理的方法により表面平滑性を制御した後、インク受容層を熱湯等により再膨潤させ、その表面を加熱した鏡面に押し付けることにより、光沢面を形成した記録媒体であることを特徴とする。これによって本発明の記録媒体の表面光沢度が20°で15%以上の値を得ることができかつプリンターの搬送等によるキズに対して強い表面を有している。
本発明で注目した酸化アルミニウムには、α型酸化アルミニウム、γ型酸化アルミニウム、θ型酸化アルミニウム等が存在する。この中で本発明者らは特にγ型酸化アルミニウムに注目した。通常γ型酸化アルミニウムは、ベーマイトもしくは擬ベーマイトを400〜600℃で焼成して得られる。この時、ベーマイトもしくは擬ベーマイトの粒子どうしが焼結して大きな2次粒子を形成する。このようにして形成されたγ型酸化アルミニウムの2次粒子の大きさは、従来μmオーダーであった。このγ型酸化アルミニウムをインクの受容層として用いた場合、記録媒体の表面に大きな凹凸を形成してしまう。(写真1)この状態が、酸化アルミニウムを主成分としたインク受容層をキャストなどの光沢化処理を行なっても高い光沢を得ることができないひとつの原因となっていた。
これに対して本発明の記録媒体は、必要であればまずインク受容層に使用する酸化アルミニウムの2次粒子における粒度分布の平均の値が3μm以下となるように微細化処理を行い、その後それを用いてインク受容層を形成し、キャスト前に磨き操作による平滑化処理を行なうことを特徴としている。これにより、本発明によって形成された記録媒体の表面には、凹凸はほとんどなく、優れた光沢性を得ることができる。
以下、本発明の記録媒体について詳細に説明する。
本発明の記録媒体のインク受容層を構成する層は、主として酸化アルミニウムからなる多孔質層であり、インクを吸収保持する層である。その中でも本発明においてはγ型酸化アルミニウムが好適に用いられる。
一般的なγ型酸化アルミニウムは、アルミニウムアルコキシドの加水分解、アルミン酸ナトリウムの加水分解による方法などの公知の方法で製造されたベーマイトもしくは擬ベーマイトを加熱、焼成することによって得ることができる。
本発明に用いるの出発物質となるγ型酸化アルミニウムの製造方法は、特に限定されるものではない。上記のような一般的な方法でベーマイトもしくは擬ベーマイトの合成を行い、その後、加熱焼成を行って得ることができる。また、工業的に市販されているもの、もしくはそれらの原料から加工されたもの等を使用することができる。これらγ型酸化アルミニウムの1次粒子の形状はフレーク状もしくは針状タイプのものが好ましい。ただし、これらに限定されるものではない。これらγ型酸化アルミニウムの特徴としてインクの吸収性が高く、染料定着性の高いもので且つ、被膜形成時にクラック等の入らず、塗工性の良いものであればさらに良い。工業的に市販されているものとしては、例えば、住友化学工業(株)のAKP−G015等が挙げられる。
これらのγ型酸化アルミニウムを、まず攪拌を行いながらこれらの粉体を純水中に分散する。これらのγ型酸化アルミニウムは、通常2次粒子径が1μm以上と大きいものであり、攪拌をやめて放置すると沈降してしまう傾向にある。必要であれば分散剤を用いてもかまわない。分散剤としては、塩酸、硝酸、酢酸等の酸、又は、界面活性剤などを用いてもかまわない。
その後、必要であれば破砕処理等の微細化処理を行う。方法としては、超音波処理、ホモジナイザー処理、ナノマイザー処理、ボールミル処理等を用いることができる。ただし、これらの方法に限定されるものではない。
その後、粒度分布測定装置(コールター社 LS230)にてγアルミナの2次粒子の粒度分布(粒径―体積)を測定した。この時γアルミナにおける粒度の平均の大きさは、3μm以下であることが好ましい。さらにより好ましくは1.5μm以下である。γ型酸化アルミニウムの2次粒子の粒度分布における平均の大きさが3μmよりも大きい場合、すべての場合において、すぐに無光沢になるわけではない。2次粒子が大きくなるにつれて、光沢が徐々に弱くなり準光沢といった状態になる。また、そういった状態に平滑化処理を行なう場合、全面を均一に処理することが難しくなり、その結果光沢化処理後に光沢度の高くなる部分とそうでない部分が生じる場合がある。また、平均粒径の大きさが小さくなった場合、例えば2次粒子の平均粒径が1μm以下となった場合、平滑化処理が容易となり、高い光沢度を得ることができる。さらに処理を進め、平均粒径を小さくした場合、平滑化処理を行なわなくてもキャストにより大きな光沢度をえることができるようになる。ただし、あまり平均粒径を小さくした場合、インク吸収性が悪くなる場合がある。また、そのような状態までγ型酸化アルミニウムを粉砕する為には大きな労力を要する。
本発明で言う平滑化処理は、例えば、カレンダー等、圧力をかけてロールを塗工表面に押し付ける方法、また研磨材により塗工表面を磨く操作を行なうことなどをあげることができる。ここで磨く操作とは、研磨材を塗工表面に押し付けて移動させる操作を言う。また平滑化処理は、1つの処理だけでなくこれらいくつかの組み合わせを行なってもかまわない。ただし、少なくとも塗工表面を研磨材で磨くポリッシング処理を行なうことが好ましい。本発明で用いられる研磨材について具体的には、不織物や織物など繊維質の材料を挙げることができる。材質としては、ナイロン、ポリプロピレン、アクリル、ポリエステルなどの化学繊維から羊毛や山羊毛などの自然繊維を挙げることができる。ただし、これらに限定されるものではない。本発明において好ましくは、羊毛をフェルト状に加工した不織物を挙げることができる。フェルトの密度としては、0.20〜0.60g/cm2が好ましい。実際の処理方法としては、研磨材を金属などのロールの表面に貼り付けて回転させ、これを平滑化処理を施した記録材料の表面に押し付けて、記録材料を長手方向に送りながら連続的に処理を行うことが好ましい。ローラの回転方向は、順方向でも逆方向でもかまわない。
従来、キャストの前にカレンダー処理により塗工表面を押しつぶして平滑にすることが知られている。こうした前処理は、カレンダー処理をせずにキャストを行なう場合に比べ、塗工表面の光沢に対して大きな効果が得られる。しかし、より大きな効果を得ようとするとより大きな力で塗工表面を押しつぶすことが必要になる。この場合、隙間吸収タイプのインク吸収層においては隙間である細孔をつぶしてしまうこととなりインクの吸収性を劣化させてしまう傾向にあった。これに対して塗工表面を磨く方法では、表面の凸の部分を取り除く為、隙間である細孔に対してあまり大きな影響を与えることはない。つまり、インク吸収性を損なうことなく塗工表面の大きな光沢を得ることが可能である。また、このようにあらかじめ表面を磨く操作をすることにより、キズの入りにくい表面状態が形成されている。
表面の粉砕処理後のγアルミナを用いてインク受容層を形成する場合の、インク受容層の平滑化処理前と平滑化処理後の表面を比較すると、平滑化処理前には表面が非常に荒れていたものが、平滑化処理により凹凸がまだあるものの、なだらかな曲線に変っている。インク受容層表面の断面状態を図1,図2に示す。図1、図2で横軸はインク受容層の面方向であり、縦軸はインク受容層の高さ方向である。平滑化処理前には表面に凸の部分が多かったものが平滑化処理により凹の部分が多くなっている。これによりキャスト処理時に鏡面に密着することが可能となり、光沢度を大きくすることができる。
本発明の記録媒体は、基材上に前記γ型酸化アルミニウムとバインダーを配合した塗工液(γ型酸化アルミニウムの分散液)を塗布してインク受容層とする。インク受容層の特性値は、用いるγ型酸化アルミニウムのみで決まるものではなく、バインダーの種類や混合量、塗工液の濃度、粘度、分散状態、塗工装置、塗工ヘッド、塗工量、乾燥条件などの種々の製造条件によって変化するので本発明では、インク受容層の特性を得る為には製造条件を最適な範囲に調整する必要がある。
本発明の記録媒体において、γ型酸化アルミニウムと組み合わせて用いることのできるバインダーとしては、水溶性高分子の中から自由に選択することができる。例えば、ポリビニルアルコールまたはその変性体、澱粉またはその変性体、ゼラチンまたはその変性体、カゼインまたはその変性体、アラビアゴム、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースなどのセルロース誘導体、SBRラテックス、NBRラテックス、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体などの共役ジエン系共重合体ラテックス、官能基変性重合体ラテックス、エチレン酢酸ビニル共重合体などのビニル系共重合体ラテックス、ポリビニルピロリドン、無水マレイン酸またはその共重合体、アクリル酸エステル共重合体などが好ましい。これらのバインダーは単独あるいは複数種混合して用いることができる。
γ型酸化アルミニウムとバインダの混合比は、重量比で、好ましくは1:1〜30:1、より好ましくは5:1〜20:1の範囲から任意に選択できる。バインダの量が上記範囲よりも少ない場合はインク受容層の機械的強度が不足して、ひび割れや粉落ちが発生し、上記範囲よりも多い場合は細孔容積が少なくなってインクの吸収性が低下する。
インク受容層を形成するための塗工液には、γ型酸化アルミニウム及びバインダに加え、必要に応じて分散剤、増粘剤、pH調整剤、潤滑剤、流動性変性剤、界面活性剤、消泡剤、耐水化剤、離型剤、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤などを添加することも可能である。
本発明の記録媒体の支持体としてもちいる繊維状物質からなる基材としては、主に木材パルプと填料からなる基材であり、銀塩写真のような質感を持たせる為には秤量が120g/m以上のものが好ましく、150〜180g/mの範囲のものであれば、A4版、A3版程度の大きさにおいても高級感のある記録媒体を提供できるので好ましい。また、ステキヒトサイズ度は、好ましくは100秒以上、より好ましくは200秒以上のものを使用するのが望ましい。ただしこれらに限定されるものではない。
また、基材の白色度を良好にする為に、この基材の少なくとも片面に硫酸バリウムを含んだ層を形成することが好ましい。基材への塗工量としては、平滑性を持たせる為に15〜40g/mの範囲が好ましい。塗工、乾燥方法は特に限定されないが、仕上げ工程としてカレンダー等の表面平滑化処理を行い、白色度が87%以上であり、表面のベック平滑度が400秒以上であることが好ましい。
本発明のインク受容層を有する記録媒体において、基材上にインク受容層を形成する方法としては、上記のγ型酸化アルミニウムを含む分散溶液を塗工装置を用いて基材上に塗布、乾燥する方法を用いることができる。塗工方法としては一般に用いられているブレードコーター、エアナイフコーター、ロールコーター、カーテンコーター、バーコーター、グラビアコーター、スプレー装置等による塗工技術を用いることができる。分散溶液の塗布量は乾燥固形分換算で10〜60g/m、より好ましくは15〜45g/mである。必要に応じて塗工後にカレンダー装置などをもちいてインク受容層の表面平滑性を良くすることもできる。
このようにして形成された記録媒体の表面光沢度は、20°の測定で15%以上の値を得ることができる。
以下、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。物性値の測定は下記の方法で行った。
(1)粒度分布
50ccの純水中にγアルミナの分散液を2cc加えた試薬を調整し、コールター社製LS230粒度分布測定装置により測定を行った。
(2)表面光沢度
デジタル変角光沢計(スガ試験機社製)を用いて評価をおこなった。
(3)印字時キズ
インクジェットプリンター(商品名:BJF-870 キヤノン社製)を用いて、インク受容層のある光沢面に写真情報に応じた画像を連続10枚印字した。その結果、光沢面にキズがつかないものを○、わずかにキズがつくものを△、キズが多数つくものを×とした。
(インク組成)
染料 5部
エチレングリコール 10部
ポリエチレングリコール 10部
水 75部
(染料)
Y:C.I.ダイレクトイエロー86
M:C.I.アシッドレッド35
C:C.I.ダイレクトブルー199
Bk:C.I.フードブラック2
米国特許明細書第4242271号、4202870号に記載された方法でアルミニウムオクタキシドを合成し、その後加水分解してアルミナスラリーを製造した。その後乾燥等の後処理を行って粉体の擬ベーマイトを得た。これを500℃のオーブンで5h焼成を行い、γ型酸化アルミニウムを得た。この時の粒度分布の中位は30μmであった。このγ型酸化アルミニウムを酢酸を分散剤として20wt%の濃度で純水中に分散した。その後、ボールミル処理を20時間行い、γ型酸化アルミニウムの微細化処理を行った。この時2次粒子の粒度分布の平均は、2.5μmであった。
このγ型酸化アルミニウム処理品を主成分とする記録媒体の光沢度を測定する為に、γ型酸化アルミニウム処理品とポリビニルアルコール溶液(PVA117(商品:クラレ社製))を、γ型酸化アルミニウム処理品の固形分とポリビニルアルコール固形分が重量混合比で10:1になるように混合攪拌して、塗工液を得た。
前記塗工液を坪量150g/mステキヒトサイズ度200秒、ベック平滑度420秒の基材上にバーコーターにより塗工を行い、乾燥厚約30g/mとなるインク受容層を作成した。
その後平滑化処理として、このインク受容層の表面にカレンダー処理(線圧200kg/cm)を行ない、さらに表面を磨く処理を行なった。その後、キャスト処理を行って記録媒体1を得た。
γ型酸化アルミニウムとして2次粒子の粒度分布の平均が2.4μmであるAKP−G015(商品:住友化学工業(株))を用いた。このAKP−G015を分散剤として酢酸を用いて20wt%の濃度で純水中に分散した。その後、ボールミル処理を20時間行い、AKP−G015の微細化処理品を得た。このとき2次粒子の粒度分布の平均は1.5μmであった。この微細化処理品にポリビニルアルコール溶液(PVA117(商品:クラレ社製))を、固形分が重量混合比で10:1になるように混合攪拌して、塗工液を得た。
前記塗工液を坪量150g/mステキヒトサイズ度200秒、ベック平滑度420秒の基材上にバーコーターにより塗工を行い、乾燥厚約30g/mとなるインク受容層を作成した。この後、平滑化処理としてインク受容層の表面に磨き処理を施した後、キャスト処理を行って記録媒体2を得た。
γ型酸化アルミニウムとしてAKPG015を用いて微細化処理を行わずに塗工液を作成した以外は実施例2と同様にインク受容層を作成後、平滑化処理を行い、さらにキャスト処理を行って記録媒体3を得た。
(比較例1)
γ型酸化アルミニウムとして実施例1で使用したγ型酸化アルミニウムを用いて平滑化処理を施さずにキャスト処理を行った以外は実施例1と同様にして記録媒体4を作成した。
(比較例2)
γ型酸化アルミニウムとしてAKP−G015を用い、平滑化処理を行なわずにキャスト処理を行った以外は実施例2と同様にして記録媒体5を作成した。
(比較例3)
米国特許明細書第4242271号、4202870号に記載された方法でアルミニウムオクタキシドを合成し、その後加水分解してアルミナスラリーを製造した。その後乾燥等の後処理を行って粉体の擬ベーマイトを得た。これに分散剤として酢酸を用いて20wt%の濃度で純水中に分散しアルミナ水和物分散液を得た。このアルミナ水和物分散液にポリビニルアルコール溶液(PVA117(商品:クラレ社製))を固形分が重量比で10:1になるように混合し、攪拌して塗工液を得た。
前記塗工液を坪量150g/mステキヒトサイズ度200秒、ベック平滑度420秒の基材上にバーコーターにより塗工を行い、乾燥厚約30g/mとなるインク受容層を作成した。この後、キャスト処理を行って記録媒体6を得た。
以上の実施例及び比較例で得られた記録媒体についてデジタル変角光沢計(スガ試験機社製)を用いてJIS-Z8741に基づいてインク受容層側の20°光沢度を測定した。その結果を表1に示す。また、この記録媒体のインク受容層のある光沢面に写真等の画像をインクジェットプリンター(商品名:BJF-870キヤノン社製)を用いて、写真情報に応じた画像の印字を行い画質およびキズの程度を確認した。
Figure 2005174466
平滑化処理前のインク受容層表面の断面の状態を模式図で表したもの 平滑化処理後のインク受容層表面の断面の状態を模式図で表したもの

Claims (4)

  1. 繊維状物質からなる基材上にインク受容層を設けた記録媒体であって、該インク受容層の主成分が酸化アルミニウムからなり、その表面を磨き操作による平滑化処理をおこなった後、インク受容層を再膨潤させ、加熱した鏡面に押し付けることにより、その表面光沢度が20°の測定で15%以上であることを特徴とする記録媒体。
  2. 前記請求項1の酸化アルミニウムがγ型酸化アルミニウムであることを特徴とする記録媒体。
  3. 前記請求項1の酸化アルミニウムの粒度分布における2次粒子の平均粒径が3μm以下であることを特徴とする記録媒体。
  4. 前記請求項1の繊維状物質からなる基材が、表面に硫酸バリウムを含んだコート層を有した基材であり、その表面のベック平滑度が400秒以上で、かつ白色度が87%以上であることを特徴とする記録媒体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2007015513A1 (ja) * 2005-08-03 2007-02-08 Mitsubishi Kagaku Media Co., Ltd. 光記録媒体及びインク組成物
JP7427965B2 (ja) 2019-03-04 2024-02-06 株式会社リコー トナー、トナー収容容器、現像剤、現像剤収容容器、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及びトナーの製造方法

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