JP2005173156A - 撮像レンズ装置およびそれを備えた画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ローパスフィルタを使用しなくても、高精細な画質を得ることが可能で、しかも、光学系を簡単化でき、コスト低減を図ることができる撮像レンズ装置およびそれを備えた画像形成装置を提供する。
【解決手段】物体側OBJSに配置された物体側レンズ211と、撮像素子220に結像させるための結像レンズ212と、物体側レンズ211と結像レンズ212間に配置された絞り213と、物体側レンズ211と結像レンズ212間に配置され、結像レンズ212による撮像素子220の受光面への結像の波面を変形させる波面形成用光学素子214とを有する撮像レンズ装置200と、撮像レンズ装置200による1次画像FIMを受けて、1次画像の空間周波数におけるMTFをいわゆる持ち上げる所定の補正処理等を施して高精細な最終画像FNLIMを形成する画像処理装置300とを有する。
【選択図】 図2
【解決手段】物体側OBJSに配置された物体側レンズ211と、撮像素子220に結像させるための結像レンズ212と、物体側レンズ211と結像レンズ212間に配置された絞り213と、物体側レンズ211と結像レンズ212間に配置され、結像レンズ212による撮像素子220の受光面への結像の波面を変形させる波面形成用光学素子214とを有する撮像レンズ装置200と、撮像レンズ装置200による1次画像FIMを受けて、1次画像の空間周波数におけるMTFをいわゆる持ち上げる所定の補正処理等を施して高精細な最終画像FNLIMを形成する画像処理装置300とを有する。
【選択図】 図2
Description
本発明は、撮像素子を用いたデジタルスチルカメラや携帯電話搭載カメラ、携帯情報端末搭載カメラ等に用いられる撮像レンズ装置およびそれを備えた画像形成装置に関するものである。
近年急峻に発展を遂げている情報のデジタル化に相俟って映像分野においてもその対応が著しい。
特に、デジタルカメラに象徴されるように撮像面は従来のフィルムに変わって固体撮像素子であるCCD(Charge Coupled Device),CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサが使用されているのが大半である。
特に、デジタルカメラに象徴されるように撮像面は従来のフィルムに変わって固体撮像素子であるCCD(Charge Coupled Device),CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサが使用されているのが大半である。
このように、撮像素子にCCDやCMOSセンサを使った撮像レンズ装置は、被写体の映像を光学系により光学的に取り込んで、撮像素子により電気信号として抽出するものであり、デジタルスチルカメラの他、ビデオカメラ、デジタルビデオユニット、パーソナルコンピュータ、携帯電話機、携帯情報端末(PDA:Personal Digital
Assistant)等に用いられている。
Assistant)等に用いられている。
図9は、一般的な撮像レンズ装置の構成および光束状態を模式的に示す図である。
この撮像レンズ装置1は、光学系2とCCDやCMOSセンサ等の撮像素子3とを有する。
光学系は、物体側レンズ21,22、絞り23、および結像レンズ24を物体側(OBJS)から撮像素子3側に向かって順に配置されている。
この撮像レンズ装置1は、光学系2とCCDやCMOSセンサ等の撮像素子3とを有する。
光学系は、物体側レンズ21,22、絞り23、および結像レンズ24を物体側(OBJS)から撮像素子3側に向かって順に配置されている。
撮像レンズ装置1においては、図9に示すように、ベストフォーカス面を撮像素子面上に合致させている。
図10(A)〜(C)は、撮像レンズ装置1の撮像素子3の受光面でのスポット形状を示している。
図10(A)〜(C)は、撮像レンズ装置1の撮像素子3の受光面でのスポット形状を示している。
ところで、CCDやCMOSセンサを撮像素子として用いた場合、画素ピッチから決まる解像力限界が存在し、光学系の解像力がその限界解像力以上であるとエリアジングのような現象が発生し、最終画像に悪影響を及ぼすことは周知の事実である。
画質向上のため、可能な限りコントラストを上げることが望ましいが、そのことは高性能なレンズ系を必要とする。
画質向上のため、可能な限りコントラストを上げることが望ましいが、そのことは高性能なレンズ系を必要とする。
しかし、上述したように、CCDやCMOSセンサを撮像素子として用いた場合、エリアジングが発生する。
現在、エリアジングの発生を避けるため、撮像レンズ装置では、一軸結晶系からなるローパスフィルタを併用し、エリアジングの現象の発生を避けている。
このようにローパスフィルタを併用することは、原理的に正しいが、ローパスフィルタそのものが結晶でできているため、高価であり、管理が大変である。また、光学系に使用することは光学系をより複雑にしているという不利益がある。
現在、エリアジングの発生を避けるため、撮像レンズ装置では、一軸結晶系からなるローパスフィルタを併用し、エリアジングの現象の発生を避けている。
このようにローパスフィルタを併用することは、原理的に正しいが、ローパスフィルタそのものが結晶でできているため、高価であり、管理が大変である。また、光学系に使用することは光学系をより複雑にしているという不利益がある。
以上のように、時代の趨勢でますます高精細の画質が求められているにもかかわらず、高精細な画像を形成するためには、従来の撮像レンズ装置では光学系を複雑にしなければならない。複雑にすれば、製造が困難になったりし、また高価なローパスフィルタを利用したりするとコストアップにつながる。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、ローパスフィルタを使用しなくても、高精細な画質を得ることが可能で、しかも、光学系を簡単化でき、コスト低減を図ることができる撮像レンズ装置およびそれを備えた画像形成装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点は、撮像対象物体の映像を光学系により光学的に取り込んで撮像素子に結像させる撮像レンズ装置であって、上記光学系は、物体側に配置された物体側レンズと、上記撮像素子に結像させるための結像レンズと、上記物体側レンズと上記結像レンズ間に配置された絞りと、上記物体側レンズと上記結像レンズ間に配置され、上記結像レンズによる上記撮像素子面への結像の波面を変形させる波面形成用光学素子と、を含む。
好適には、上記光学素子は、上記回転非対称非球面を持つレンズ系を含む。
好適には、上記光学素子は、ハイブリット型エレメントを含む。
好適には、上記光学素子は、3次元的曲面を有する位相板を含む。
本発明の第2の観点は、撮像対象物体の映像を光学系により光学的に取り込んで撮像素子に結像させ、1次画像を形成する撮像レンズ装置と、上記撮像レンズ装置による1次画像に所定の補正処理を施して最終画像を形成する画像処理装置と、を有し、上記撮像レンズ装置の光学系は、物体側に配置された物体側レンズと、上記撮像素子に結像させるための結像レンズと、上記物体側レンズと上記結像レンズ間に配置された絞りと、上記物体側レンズと上記結像レンズ間に配置され、上記結像レンズによる上記撮像素子面への結像の波面を変形させる波面形成用光学素子と、を含む。
好適には、上記画像処理装置は、上記1次画像の空間周波数に対する変調伝達関数特性に対して補正を行う。
好適には、上記画像処理装置は、上記1次画像の空間周波数に対する変調伝達関数特性が、波面を変形させない場合に得られる特性に近づくように補正を行う。
好適には、上記画像処理装置は、それぞれの空間周波数に対してエッジ強調の強弱を付けて、上記1次画像に対して補正を行う。
好適には、上記画像処理装置は、空間周波数の所定帯域内における低周波数側および高周波数側でエッジ強調を弱くし、中間周波数領域においてエッジ強調を強くして補正を行う。
本発明によれば、ローパスフィルタを使用しなくても、高精細な画質を得ることが可能で、しかも、光学系を簡単化でき、コスト低減を図ることができる。
以下、本発明の実施形態を添付図面に関連付けて説明する。
図1は、本発明に係る撮像レンズ装置を採用した画像形成装置の一実施形態を示すブロック構成図である。
本実施形態に係る画像形成装置100は、撮像レンズ装置200と画像処理装置300とを主構成要素として有している。
撮像レンズ装置200は、撮像対象物体(被写体)OBJの映像を光学的に取り込む光学系210と、光学系210で取り込んだ像が結像され、結像1次画像情報を電気信号の1次画像信号FIMとして画像処理装置300に出力するCCDやCMOSセンサからなる撮像素子220とを有する。図1においては、撮像素子220を一例としてCCDとして記載している。
図2は、本実施形態に係る撮像レンズ装置210の光学系の第1の構成例を模式的に示す図である。
図2の撮像レンズ装置210Aは、物体側OBJSに配置された物体側レンズ211と、撮像素子220に結像させるための結像レンズ212と、物体側レンズ211と結像レンズ212間に配置された絞り213と、物体側レンズ211と結像レンズ212間に配置され、結像レンズ212による撮像素子220の受光面への結像の波面を変形させる、回転非対称非球面である大きな像面湾曲を有するたとえばハイブリッド型エレメントレンズからなる波面形成用光学素子(Wavefront Coding OpticalElement)214を有する。
ハイブリッド型エレメントレンズからなる波面形成用光学素子214は、たとえばガラス、プラスチックなどのような光学素子の面を(1)式の条件式を満たす面形状を有する波面成形用に成形したものが適用される。
ハイブリッド型エレメントレンズからなる波面形成用光学素子214は、たとえばガラス、プラスチックなどのような光学素子の面を(1)式の条件式を満たす面形状を有する波面成形用に成形したものが適用される。
図3は、本実施形態に係る撮像レンズ装置210の光学系の第2の構成例を模式的に示す図である。
図2の撮像レンズ装置210Bは、物体側OBJSに配置された物体側レンズ215,216と、撮像素子220に結像させるための結像レンズ217と、物体側レンズ216と結像レンズ212間に配置された絞り218と、物体側レンズ216と結像レンズ217間に配置され、結像レンズ217による撮像素子220の受光面への結像の波面を変形させる、たとえば3次元的曲面を有する位相板(Cubic Phase Plate)からなる波面形成用光学素子219を有する。
このような構成を有する光学系210は、図4に示すように、このサンプルレンズは大きな像面湾曲を持っているが、波面形成用光学素子(ガラスで成形)214によって深度の深い光束(像形成の中心的役割を成す)とフレアー(ボケ部分)を形成していることが図式的に解る。
実際には、このような光束を撮像素子(CCD)面上に最適に形成させることになる。
実際には、このような光束を撮像素子(CCD)面上に最適に形成させることになる。
図5(A)〜(C)は、撮像レンズ装置200の撮像素子220の受光面でのスポット形状を示している。
図5(A)は焦点が0.2mmずれた場合(Defocus=0.2mm)、図5(B)が合焦点の場合(Best focus)、図5(C)が焦点が−0.2mmずれた場合(Defocus=−0.2mm)の場合の各スポット形状を示している。
図5(A)〜(C)からもわかるように、本実施形態に係る撮像レンズ装置200においては、波面形成用光学素子214,219によって深度の深い光束(像形成の中心的役割を成す)とフレアー(ボケ部分)が形成される。
図5(A)は焦点が0.2mmずれた場合(Defocus=0.2mm)、図5(B)が合焦点の場合(Best focus)、図5(C)が焦点が−0.2mmずれた場合(Defocus=−0.2mm)の場合の各スポット形状を示している。
図5(A)〜(C)からもわかるように、本実施形態に係る撮像レンズ装置200においては、波面形成用光学素子214,219によって深度の深い光束(像形成の中心的役割を成す)とフレアー(ボケ部分)が形成される。
このように、本実施形態の撮像レンズ装置200において形成された1次画像FIMは、深度が非常に深い光束条件にしている。
図6(A),(B)は、本実施形態に係る撮像レンズ装置により形成される1次画像の変調伝達関数(MTF:Modulation Transfer Function)について説明するための図であって、図6(A)は撮像レンズ装置の撮像素子の受光面でのスポット形状を示す図で、図6(B)が空間周波数に対するMTF特性を示している。
本実施形態においては、高精細な最終画像は後段の、たとえばデジタルシグナルプロセッサ(Digital Signal Processor)から画像処理装置の補正処理に任せるため、図6(A),(B)に示すように、1次画像のMTFは本質的に低い値になっている。
本実施形態においては、高精細な最終画像は後段の、たとえばデジタルシグナルプロセッサ(Digital Signal Processor)から画像処理装置の補正処理に任せるため、図6(A),(B)に示すように、1次画像のMTFは本質的に低い値になっている。
画像処理装置300は、たとえばDSPにより構成され、撮像レンズ装置200による1次画像FIMを受けて、1次画像の空間周波数におけるMTFをいわゆる持ち上げる所定の補正処理等を施して高精細な最終画像FNLIMを形成する。
画像処理装置300のMTF補正処理は、たとえば図7の曲線Aで示すように、本質的に低い値になっている1次画像のMTFを、空間周波数をパラメータとしてエッジ強調、クロマ強調等の後処理にて、図7中曲線Bで示す特性に近づく(達する)ような補正を行う。
図7中曲線Bで示す特性は、たとえば本実施形態のように、波面形成用光学素子を用いずに波面を変形させない場合に得られる特性である。
なお、本実施形態における全ての補正は、空間周波数のパラメータによる。
図7中曲線Bで示す特性は、たとえば本実施形態のように、波面形成用光学素子を用いずに波面を変形させない場合に得られる特性である。
なお、本実施形態における全ての補正は、空間周波数のパラメータによる。
本実施形態においては、図7に示すように、光学的に得られる空間周波数に対するMTF特性曲線Aに対して、最終的に実現したいMTF特性曲線Bを達成するためには、それぞれの空間周波数に対し、エッジ強調等の強弱を付け、元の画像(1次画像)に対して補正をかける。
たとえば、図7のMTF特性の場合、空間周波数に対するエッジ強調の曲線は、図8に示すようになる。
たとえば、図7のMTF特性の場合、空間周波数に対するエッジ強調の曲線は、図8に示すようになる。
すなわち、空間周波数の所定帯域内における低周波数側および高周波数側でエッジ強調を弱くし、中間周波数領域においてエッジ強調を強くして補正を行うことにより、所望のMTF特性曲線Bを仮想的に実現する。
以上説明したように、本実施形態に係る高精細画像形成装置100は、1次画像を形成する光学系210を含む撮像レンズ装置200と、1次画像を高精細な最終画像に形成する画像処理装置300からなり、光学系システムの中に、波面成形用の光学素子を新たに設けるか、またはガラス、プラスチックなどのような光学素子の面を波面成形用に成形したものを設けることにより、結像の波面を変形し、そのような波面をCCDやCMOSセンサからなる撮像素子220の撮像面(受光面)に結像させ、その結像1次画像を、画像処理装置300を通して高精細画像を得る画像形成システムである。
本実施形態では、撮像レンズ装置200による1次画像は深度が非常に深い光束条件にしている。そのために、1次画像のMTFは本質的に低い値になっており、そのMTFの補正を画像処理装置300で行う。
本実施形態では、撮像レンズ装置200による1次画像は深度が非常に深い光束条件にしている。そのために、1次画像のMTFは本質的に低い値になっており、そのMTFの補正を画像処理装置300で行う。
ここで、本実施形態における撮像レンズ装置200における結像のプロセスを、波動光学的に考察する。
物点の1点から発散された球面波は結像光学系を通過後、収斂波となる。そのとき、結像光学系が理想光学系でなければ収差が発生する。波面は球面でなく複雑な形状となる。幾何光学と波動光学の間を取り持つのが波面光学であり、波面の現象を取り扱う場合に便利である。
結像面における波動光学的MTFを扱うとき、結像光学系の射出瞳位置における波面情報が重要となる。
MTFの計算は結像点における波動光学的強度分布のフーリエ変換で求まる。その波動光学的強度分布は波動光学的振幅分布を2乗して得られるが、その波動光学的振幅分布は射出瞳における瞳関数のフーリエ変換から求まる。
さらにその瞳関数はまさに射出瞳位置における波面情報(波面収差)そのものからであることから、その光学系210を通して波面収差が厳密に数値計算できればMTFが計算できることになる。
物点の1点から発散された球面波は結像光学系を通過後、収斂波となる。そのとき、結像光学系が理想光学系でなければ収差が発生する。波面は球面でなく複雑な形状となる。幾何光学と波動光学の間を取り持つのが波面光学であり、波面の現象を取り扱う場合に便利である。
結像面における波動光学的MTFを扱うとき、結像光学系の射出瞳位置における波面情報が重要となる。
MTFの計算は結像点における波動光学的強度分布のフーリエ変換で求まる。その波動光学的強度分布は波動光学的振幅分布を2乗して得られるが、その波動光学的振幅分布は射出瞳における瞳関数のフーリエ変換から求まる。
さらにその瞳関数はまさに射出瞳位置における波面情報(波面収差)そのものからであることから、その光学系210を通して波面収差が厳密に数値計算できればMTFが計算できることになる。
したがって、所定の手法によって射出瞳位置での波面情報に手を加えれば、任意に結像面におけるMTF値は変更可能である。
本実施形態においても、波面の形状変化を波面形成用光学素子で行うのが主であるが、まさにphase(位相、光線に沿った光路長)に増減を設けて目的の波面形成を行っている。
そして、目的の波面形成を行えば、射出瞳からの射出光束は、図5(A)〜(C)に示す幾何光学的スポットダイヤグラムからわかるように、光線の密な部分と疎の部分から形成される。
この光束状態のMTFは空間周波数の低いところでは低い値を示し、空間周波数の高いところまでは何とか解像力は維持している特徴を示している。
すなわち、この低いMTF値(または、幾何光学的にはこのようなスポントダイヤグラムの状態)であれば、エリアジングの現象を発生させないことになる。
つまり、ローパスフィルタが必要ないのである。
そして、後段のDSP等からなる画像処理装置300でMTF値を低くしている原因のフレアー的画像を除去すれば良いのである。それによってMTF値は著しく向上する。
本実施形態においても、波面の形状変化を波面形成用光学素子で行うのが主であるが、まさにphase(位相、光線に沿った光路長)に増減を設けて目的の波面形成を行っている。
そして、目的の波面形成を行えば、射出瞳からの射出光束は、図5(A)〜(C)に示す幾何光学的スポットダイヤグラムからわかるように、光線の密な部分と疎の部分から形成される。
この光束状態のMTFは空間周波数の低いところでは低い値を示し、空間周波数の高いところまでは何とか解像力は維持している特徴を示している。
すなわち、この低いMTF値(または、幾何光学的にはこのようなスポントダイヤグラムの状態)であれば、エリアジングの現象を発生させないことになる。
つまり、ローパスフィルタが必要ないのである。
そして、後段のDSP等からなる画像処理装置300でMTF値を低くしている原因のフレアー的画像を除去すれば良いのである。それによってMTF値は著しく向上する。
以上説明したように、本実施形態によれば、物体側OBJSに配置された物体側レンズ211と、撮像素子220に結像させるための結像レンズ212と、物体側レンズ211と結像レンズ212間に配置された絞り213と、物体側レンズ211と結像レンズ212間に配置され、結像レンズ212による撮像素子220の受光面への結像の波面を変形させる波面形成用光学素子214とを有する撮像レンズ装置200と、撮像レンズ装置200による1次画像FIMを受けて、1次画像の空間周波数におけるMTFをいわゆる持ち上げる所定の補正処理等を施して高精細な最終画像FNLIMを形成する画像処理装置300とを有することから、ローパスフィルタを使用しなくても、高精細な画質を得ることが可能となるという利点がある。
また、撮像レンズ装置200の光学系210の構成を簡単化でき、製造が容易となり、しかも高価なローパスフィルタが不要であることから、コスト低減を図ることができる。
また、撮像レンズ装置200の光学系210の構成を簡単化でき、製造が容易となり、しかも高価なローパスフィルタが不要であることから、コスト低減を図ることができる。
なお、本実施形態において、光学系210の波面形成用光学素子を絞りより物体側レンズよりに配置した例を示したが、絞りと同一あるいは絞りより結像レンズ側に配置しても上記と同様の作用効果を得ることができる。
また、光学系210を構成するレンズは、図2,図3の例に限定されることはなく、本発明は、種々の態様が可能である。
100…画像形成装置、200,210A,210B…撮像レンズ装置、211,215,216…物体側レンズ、212と、撮像素子220に結像させるための結像レンズ2,217…結像レンズ、213,218…絞り、214,219…波面形成用光学素子、300…画像処理装置。
Claims (9)
- 撮像対象物体の映像を光学系により光学的に取り込んで撮像素子に結像させる撮像レンズ装置であって、
上記光学系は、
物体側に配置された物体側レンズと、
上記撮像素子に結像させるための結像レンズと、
上記物体側レンズと上記結像レンズ間に配置された絞りと、
上記物体側レンズと上記結像レンズ間に配置され、上記結像レンズによる上記撮像素子面への結像の波面を変形させる波面形成用光学素子と、を含む
撮像レンズ装置。 - 上記光学素子は、上記回転非対称非球面を持つレンズ系を含む
ことを特徴とする請求項1に記載の撮像レンズ装置。 - 上記光学素子は、ハイブリット型エレメントを含む
ことを特徴とする請求項1または2に記載の撮像レンズ装置。 - 上記光学素子は、3次元的曲面を有する位相板を含む
ことを特徴とする請求項1または2に記載の撮像レンズ装置。 - 撮像対象物体の映像を光学系により光学的に取り込んで撮像素子に結像させ、1次画像を形成する撮像レンズ装置と、
上記撮像レンズ装置による1次画像に所定の補正処理を施して最終画像を形成する画像処理装置と、を有し、
上記撮像レンズ装置の光学系は、
物体側に配置された物体側レンズと、
上記撮像素子に結像させるための結像レンズと、
上記物体側レンズと上記結像レンズ間に配置された絞りと、
上記物体側レンズと上記結像レンズ間に配置され、上記結像レンズによる上記撮像素子面への結像の波面を変形させる波面形成用光学素子と、を含む
画像形成装置。 - 上記画像処理装置は、上記1次画像の空間周波数に対する変調伝達関数特性に対して補正を行う
ことを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。 - 上記画像処理装置は、上記1次画像の空間周波数に対する変調伝達関数特性が、波面を変形させない場合に得られる特性に近づくように補正を行う
ことを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。 - 上記画像処理装置は、それぞれの空間周波数に対してエッジ強調の強弱を付けて、上記1次画像に対して補正を行う
ことを特徴とする請求項5または6に記載の画像形成装置。 - 上記画像処理装置は、空間周波数の所定帯域内における低周波数側および高周波数側でエッジ強調を弱くし、中間周波数領域においてエッジ強調を強くして補正を行う
ことを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
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---|---|---|---|
JP2003412482A JP2005173156A (ja) | 2003-12-10 | 2003-12-10 | 撮像レンズ装置およびそれを備えた画像形成装置 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011503652A (ja) * | 2007-11-07 | 2011-01-27 | テセラ テクノロジーズ ハンガリー ケーエフティー. | カスタマイズされた被写界深度光学系および小型で明るいレンズ構成 |
WO2020140515A1 (zh) * | 2018-12-31 | 2020-07-09 | 瑞声通讯科技(常州)有限公司 | 摄像光学镜头 |
CN113484981A (zh) * | 2021-06-16 | 2021-10-08 | 浙江大华技术股份有限公司 | 一种镜头 |
-
2003
- 2003-12-10 JP JP2003412482A patent/JP2005173156A/ja active Pending
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WO2020140515A1 (zh) * | 2018-12-31 | 2020-07-09 | 瑞声通讯科技(常州)有限公司 | 摄像光学镜头 |
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