JP2005172108A - 高周波誘導加熱によるナット挿入方法及び挿入治具 - Google Patents
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Abstract
【課題】 適正な温度によりナットを樹脂部品に挿入することができる高周波誘導加熱によるナット挿入方法及び挿入治具を提供することを目的とする。
【解決手段】 樹脂部品に予め穿設した孔に高周波誘導加熱したナットを挿入する挿入治具であって、非金属製の挿入棒20の先端に非金属製キャップ状の挿入ヘッド21を設け、該挿入棒20と挿入ヘッド21を軸方向に貫通した孔24,25を穿設し、該孔24,25に熱電対22の熱接点22aが挿入ヘッド21にセットしたナット27の表面に接触できるように熱電対22を挿入固定して成るように構成する。
【選択図】 図2
【解決手段】 樹脂部品に予め穿設した孔に高周波誘導加熱したナットを挿入する挿入治具であって、非金属製の挿入棒20の先端に非金属製キャップ状の挿入ヘッド21を設け、該挿入棒20と挿入ヘッド21を軸方向に貫通した孔24,25を穿設し、該孔24,25に熱電対22の熱接点22aが挿入ヘッド21にセットしたナット27の表面に接触できるように熱電対22を挿入固定して成るように構成する。
【選択図】 図2
Description
本発明は、高周波誘導加熱によるナット挿入方法及び挿入治具に関し、さらに詳しく述べると、高周波誘導加熱により加熱し適正温度にしたナットを樹脂部品に予め穿設した孔に挿入する方法及び挿入治具に関する。
従来、樹脂部品に他の部品を取り付けるために、予め樹脂部品にナットを埋め込んでおく方法がとられている。このナットを埋め込む方法は、樹脂の射出成形金型の所定位置にナットを保持する保持部を設け樹脂射出成形と同時にナットを埋め込むインサートモールドが行なわれている。しかし、この方法は、成形金型にナット保持部を設けなければならず、多品種少量生産の場合はコストアップとなり、また、射出成形作業時に高温な成形金型へのナットの取り付け作業が必要であり危険であるという問題があった。
そのため、安価で作業が安全な方法が特開平11−303835号により提案されている。この方法は図3に示すような挿入治具を用い、合成樹脂材1の筒状のボルト挿入部2内のナット嵌合空間3にナット4を嵌合させ、ナット嵌合空間3の周縁に突出した複数の係止突起5に固定用治具6の治具本体7の先端部分の加工面8を当接させ、加圧治具9と固定用治具6でボルト挿入部2を圧接しながら固定用治具6をヒータ10で加熱し加工面8を介して係止突起5を溶融して変形させ、ナット4の周縁に係止させて、ナット4をボルト挿入部2内に固定させるようになっている。
このようなナットを埋め込む方法では次のような問題がある。即ち、ナット4はヒータ10から固定用治具6を介して加熱されるため、温度上昇に時間がかかり、作業サイクルが長くなるという問題がある。そこで、短時間で加熱ができる高周波誘導加熱による方法が考えられている。
この高周波誘導加熱による方法は、埋め込み用のナットのみを加熱できるため急速加熱かできる反面、適正な温度で加熱を停止する加熱制御が困難である。図4は高周波誘導加熱した場合の加熱時間とナットの表面温度との関係示したグラフである。図中曲線Aと曲線Bは環境の違いにより差を生じたものである。従って、加熱を一定の時間で管理すると温度差を生ずることがわかる。
このため、ナットの表面温度が適正な温度より低い場合は、樹脂を充分に溶融することができず、ナットを適正な位置に挿入できなくなり、また、適正な温度より高い場合は、樹脂の分解が起こり、冷却固化しても充分な固定強度が得られなくなるという問題がある。
本発明は、上記のような従来の技術の問題点を解決することを目的とする。
本発明の目的は、適正な温度によりナットを樹脂部品に挿入することができる高周波誘導加熱によるナット挿入方法及び挿入治具を提供することを目的とする。
本発明の上記したような目的は、以下の詳細な説明から容易に理解することができるであろう。
本発明の目的は、適正な温度によりナットを樹脂部品に挿入することができる高周波誘導加熱によるナット挿入方法及び挿入治具を提供することを目的とする。
本発明の上記したような目的は、以下の詳細な説明から容易に理解することができるであろう。
本発明の請求項1の高周波誘導加熱によるナット挿入治具は、樹脂部品に予め穿設した孔に高周波誘導加熱したナットを挿入する挿入治具であって、非金属製の挿入棒20の先端に非金属製キャップ状の挿入ヘッド21を設け、該挿入棒20と挿入ヘッド21を軸方向に貫通した孔24,25を穿設し、該孔24,25に熱電対22の熱接点(22a)が挿入ヘッド21にセットしたナット27の表面に接触できるように熱電対22を挿入固定してなることを特徴とする。
また、本発明の請求項2の高周波誘導加熱によるナット挿入方法は、前記請求項1記載のナット挿入治具を用い、その熱電対22を温度計に接続しておき、ナット27を挿入ヘッド21の上面に支持させ、ナット27を高周波誘導コイル23により発熱させた時、前記温度計が所定温度に達したことを指示した時は高周波誘導コイル23への電源供給を切断することを特徴とする。
本発明によれば、以下の詳細な説明から理解されるように、樹脂部材に挿入するナットを高周波誘導コイルで発熱させた時、熱電対と温度計によりナットの温度を監視し、その温度が所定温度に達した時点で電源をオフするようにしたことにより、常に適正温度でナゥトを樹脂部品に挿入することができる高周波誘導加熱によるナット挿入方法及び挿入治具が得られる。
引き続いて、本発明をその実施例を参照して説明する。なお、本発明は、これらの実施例によって限定されるものでないことは言うまでもない。
図1は本発明の高周波誘導加熱によるナット挿入治具の実施の形態を示す図で、(a)は正面図、(b)は断面図である。本実施の形態のナット挿入治具は、同図に示すように、挿入棒20と、挿入ヘッド21と、熱電対22と、高周波誘導コイル23とよりなる。
前記挿入棒20は非金属製(例えばベークライト)の丸棒であり、その軸方向に熱電対22を挿通するための孔24が貫通して穿設されている。また、前記挿入ヘッド21は非金属製(例えばセラミック)で挿入棒20と同径のキャップ状に形成され前記挿入棒20の先端に固設されている。また、該挿入ヘッド21は上面にナット保持用の突起25が形成され、さらに該挿入ヘッド21がナットを保持したときに該ナットに熱電対22が接触できるように、熱電対挿入用の孔26が穿設されている。
また、前記熱電対22は、挿入ヘッド21に穿設された孔26に挿通され、その熱接点22aがナットに接触できるように、挿入ヘッド21の上面と一致させ、その状態で挿入ヘッド21の空間部21aに接着材を充填して固定されている。また、前記高周波誘導コイル23は、挿入ヘッド21に保持されるナットを加熱できるように、銅線又は銅管(水冷可能)で1乃至複数回巻回して形成されている。
上記のように構成されたナット挿入治具を用いた本発明の高周波誘導加熱によるナット挿入方法を図2により説明する。先ず、高周波誘導コイル23を図示なき高周波電源に、熱電対22を図示なき温度計にそれぞれ接続しておく。次に挿入ヘッド21にナット27をセットする。
次いで、高周波誘導コイル23に高周波電流を通電する。しかるときはナット27に誘導電流が生じ、その誘導電流によりジュール熱が発生して温度を上昇させる。この温度を熱電対22を介して図示なき温度計が監視しており、その温度が所定温度に達したならば、高周波電源に対して高周波誘導コイル23に供給している電流を切断するように指示する。これにより、環境の変化があっても、ナット27は常に所定温度で加熱される。次いで、挿入棒20を上昇させ樹脂部品に予め形成されているナット挿入孔(ナットより小径の孔)にナット27を押圧して樹脂を軟化させながら挿入するのである。
上記のようにナットを挿入する挿入方法は、樹脂部品に挿入するナットの温度を環境の変化に係わらず、常に所定の温度に加熱することができる。従ってナットを適正な位置に挿入でき、また充分な固定強度を得ることができる。
本発明は、前記実施の形態で説明したような樹脂部品にナットを加熱して挿入する場合に用い、確実に挿入でき、自動車部品、家電部品等に適用することができる。
20…挿入棒
21…挿入ヘッド
22…熱電対
23…誘導コイル
24、25…孔
26…突起
27…ナット
21…挿入ヘッド
22…熱電対
23…誘導コイル
24、25…孔
26…突起
27…ナット
Claims (2)
- 樹脂部品に予め穿設した孔に高周波誘導加熱したナットを挿入する挿入治具であって、
非金属製の挿入棒(20)の先端に非金属製キャップ状の挿入ヘッド(21)を設け、該挿入棒(20)と挿入ヘッド(21)を軸方向に貫通した孔(24,25)を穿設し、該孔(24,25)に熱電対(22)を挿入し、該熱電対の熱接点(22a)が挿入ヘッド(21)にセットしたナット(27)の表面に接触できるように挿入ヘッド(21)に固定してなることを特徴とする高周波誘導加熱によるナット挿入治具。 - 前記請求項I記載の高周波誘導加熱によるナット挿入治具を用い、その熱電対(22)を温度計に接続しておき、ナット(27)を挿入ヘッド(21)の上面に支持させ、該ナット(27)を高周波誘導コイル(23)により発熱させた時、前記温度計が所定温度に達したことを指示した時は高周波誘導コイル(23)への電源供給を切断することを特徴とする高周波誘導加熱によるナット挿入方法。
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JP2003412070A JP2005172108A (ja) | 2003-12-10 | 2003-12-10 | 高周波誘導加熱によるナット挿入方法及び挿入治具 |
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KR101337450B1 (ko) * | 2011-12-01 | 2013-12-06 | 소닉스코리아(주) | 금속너트 인서트 장치 |
CN110901080A (zh) * | 2019-12-04 | 2020-03-24 | 珠海山诺科技有限公司 | 一种螺母加热植入设备及螺母加热植入方法 |
CN113573842A (zh) * | 2019-03-18 | 2021-10-29 | 奥林巴斯株式会社 | 接合方法及接合装置 |
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- 2003-12-10 JP JP2003412070A patent/JP2005172108A/ja active Pending
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