JP2005171935A - 液化ガス燃料供給装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 液化ガス燃料の排出に適する構造を提供し、充填時において異種ガスを確実に放出する構造を提供することにより、液化ガス燃料の詰め替え作業のサービス性を向上させることを目的とする。
【解決手段】 タンク(10)から液化ガス燃料(L)を内燃機関へ供給する液化ガス燃料供給装置(1)であって、タンクに貯留された液化ガス燃料を循環させ、内燃機関(30)へ液化ガス燃料を供給する循環経路(100)、タンク内の液化ガス燃料を循環経路中に強制循環させる駆動手段(11)、循環経路に設けられ、当該循環経路の少なくとも一部を介してタンクから液化ガス燃料を排出するための排出手段(24)、少なくとも液化ガス燃料の排出時に、循環経路において排出手段とタンクとを結ぶ複数経路のうち駆動手段を含まない方の経路(102)の流通を遮断する遮断手段(16、15)を備えたことを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、液化ガス燃料供給装置に関し、特に、液化石油ガス(LPG)や液化天然ガス(LNG)等の液化ガス燃料の取り扱いに適した充填・排出システムを提供するものである。
液化ガス燃料を利用した内燃機関等において、ガスタンク内から液体を排出する技術として、例えば特開平10―54304号公報には、タンク内の底部近傍で開口する液体排出パイプを設けてタンク底部に溜まった液体を外部に排出できるように構成された技術が開示されている(特許文献1)。
またガス燃料をタンクに充填する技術として、例えば特開平9―264196号公報には、圧縮天然ガス(CNG)をガス容器に充填した後に充填ホース内の燃料をエンジン側に導く圧抜き機構を充填ホースに連絡して設けて、充填に伴うホース内ガスを外部に排出する技術が開示されている(特許文献2)。
特開平10―54304号公報 特開平9―264196号公報
しかし、上記特開平10―54304号公報において排出される液体は天然ガスの利用に付随して発生する水であって、液化ガス燃料そのものを排出する構造は開示されていない。すなわち、従来、液化ガス燃料をタンクから排出する作業は人手を介して行われており、サービス性のよい液化ガス燃料の抜き取り方法については知られていなかった。
また上記特開平9―264196号公報に開示されている技術は、ガス燃料を充填する際にホース内に溜まっているガスを放出する圧抜きに関するものであるが、タンク内に溜まっている空気等の異種ガスを放出するための構造を提供するものではなかった。タンク中に空気等の異種ガスが残った状態で液化ガス燃料を内燃機関に供給すると、燃焼に大きな影響を与える空燃比が狂い、運転性能や始動時の安定性に悪影響がでる。このためタンク内の空気等の異種ガスを完全に抜く必要があるが、この作業を人手で行うことは困難であった。
つまり従来の技術では、常温・常圧では気化してしまう取り扱いが難しい液化ガス燃料の抜き取りや充填に必要な作業をサポートする構成が提供されていなかった。そのため、人手を介する面倒な工程を経て作業工賃が高くならざるを得なかった。
そこで本発明は、液化ガス燃料の排出に適する構造を提供し、充填時において異種ガスを確実に放出する構造を提供することにより、液化ガス燃料の詰め替え作業のサービス性を向上させることを目的とする。
上記課題を解決するために、第1の発明は、タンクから液化ガス燃料を内燃機関へ供給する液化ガス燃料供給装置であって、タンクに貯留された液化ガス燃料を循環させ、内燃機関へ液化ガス燃料を供給する循環経路と、タンク内の液化ガス燃料を循環経路中に強制循環させる駆動手段と、循環経路に設けられ、当該循環経路の少なくとも一部を介してタンクから液化ガス燃料を排出するための排出部と、少なくとも液化ガス燃料の排出時に、循環経路において排出手段とタンクとを結ぶ複数経路のうち駆動手段を含まない方の経路の流通を遮断する遮断手段とを備えたことを特徴とする。
上記構成によれば、液化ガス燃料を排出する際、タンクと排出部を繋ぐ循環経路のうち、一方が遮断される。このとき駆動手段は、循環経路中の遮断されていない経路に設けられているので、当該駆動手段を駆動することにより、タンク内の液化ガス燃料は強制的に吸い出され、循環経路の他方を経由して排出部から排出される。このため、液化ガス燃料の抜き取り作業が自動化され、サービス性を大幅に向上させることができる。
ここで「駆動手段」に限定は無いが、例えば負圧を発生させてタンク内の液化ガス燃料を吸い出すポンプのようなものが挙げられる。運転時に内燃機関に液化ガス燃料を供給するために用いるポンプを兼用させてもよい。
「排出部」の形態には種々のものが考えられる。例えば、循環経路の一部に接続されるパイプのようなものでも、循環系路上に直接設けられた開口部のようなものでもよい。排出部と循環経路との接続部に切り替え手段、例えば三方弁や回転弁のようなものを設けても良い。このような弁を、本発明の遮断手段として機能させてもよい。
なお、当該排出部は、タンクに循環経路を経て液化ガス燃料を充填する際の充填口として機能させてもよい。
「遮断手段」はいわゆる遮断弁であればよく、特に電磁弁のようにコンピュータ制御が可能なものであることが好ましい。上記した排出部と循環経路の接続点に設けられる三方弁や回転弁のようなものであってもよい。
このとき、本発明は遮断手段の開閉を制御する制御部をさらに備え、制御部は、外部からの液化ガス燃料の排出要求に従って遮断手段を閉鎖するように構成される。上記構成によれば、液化ガス燃料の抜き取り作業時に自動的に燃料供給のための循環経路が液化ガス燃料の抜き取り経路となり、排出部に空ボンベ等を接続しておくだけで燃料の抜き取りが行える。
ここで排出要求は、例えば外部のサービスツールから入力される電気信号であってもよいが、ユーザが制御部に直接指示可能に構成してもよい。
また第2の発明は、タンクから液化ガス燃料を内燃機関へ供給する液化ガス燃料供給装置であって、液化ガス燃料をタンクに充填する際に、タンク内の異種ガスを排出するガス排出経路と、タンク内における蒸気圧の理論値とタンク内における蒸気圧の実測値とに基づいて、タンクから異種ガスが排出されたか否かを判定する制御部とを備えたことを特徴とする。
上記構成によれば、タンクに液化ガス燃料が充填される前後に、タンク内の異種ガスが排出経路を辿って排出される。タンク内に充填されている液化ガス燃料は理論的には所定の蒸気圧を示すが、タンク内に異種ガスが残留していると実測される蒸気圧にずれが生じる。本発明では制御部が、この蒸気圧の理論値と実測値とを比較することにより、タンク内に異種ガスが残留しているか否かを検査することが可能である。
なお蒸気圧の理論値は、液化ガス燃料の組成によって変動する。このため蒸気圧の実測値を使って当該液化ガス燃料の組成が何であるかを判定することも可能である。
ここで「異種ガス」はタンク内の蒸気圧に影響を与えるような異なる種類のガスであり、内燃機関の燃焼には不要または不都合なものをいう。異種ガスには、例えば、空気のような混合ガスも含まれる。
具体的には、第2の発明は、タンク内における温度を検出する温度検出部と、タンク内における蒸気圧を検出する蒸気圧検出部と、をさらに備え、制御部は、タンク内における温度と蒸気圧との相関関係を参照して温度検出部の検出した温度に基づいて蒸気圧の理論値を推測し、当該蒸気圧の理論値と蒸気圧検出部が検出した蒸気圧の実測値とを比較し、両者の差が所定の範囲にあるか否かに基づいて、タンクから異種ガスが排出されたか否かを判定する。上記構成によれば、蒸気圧は温度の関数になるところ、制御部が検出された温度に基づいて蒸気圧の理論値を特定できる。これと実際に検出された蒸気圧とを比較し、その差が所定範囲にあるか場合には異種ガスが抜けきったものと判定できる。
ここで「所定の範囲」とは一定量の異種ガスが残留している場合に蒸気圧に与える影響に従って定められるものであり、例えば蒸気圧の理論値から2%のずれが生じていたら無視できない量の異種ガスが残留しているものと判定すればよい。
以上本発明によれば、液化ガス燃料の排出時には循環経路の一部を利用し容易に液化ガス燃料を排出でき、また、液化ガス燃料の充填時には、タンク内に残留する異種ガスを蒸気圧の変化に基づいて確実に検出するので、液化ガス燃料の詰め替え作業のサービス性を向上させることが可能である。そのため人手の作業に要していたサービスコストを下げることが可能となる。
次に本発明を実施するための好適な実施形態を、図面を参照しながら説明する。
(実施形態1)
本発明の実施形態は、LPG内燃機関システムに本発明の液体ガス燃料供給装置したものである。図1に本実施形態におけるLPG内燃機関システム1のブロック図を示す。図1に示すように、本LPG内燃機関システム1は循環経路100を形成しており、液化ガス燃料タンク10を中心に液化ガス燃料が循環するように構成されている。
液化ガス燃料タンク10から循環経路100における運転時の液化ガスの流通方向に沿って、ポンプ11、緊急遮断弁12、インジェクタ31を備える内燃機関30、逆止弁14、三方弁15、遮断弁16、冷却装置19、調圧器17・18を備えている。
液化ガス燃料タンク10は、内燃機関の液化石油ガス(LPG)や液化天然ガス(LNG)、圧縮天然ガス(CNG)等の液化ガス燃料の貯蔵に適したボンベ構造を備え、貯蔵する液化ガス燃料の蒸気圧を計測する蒸気圧検出部である蒸気圧センサ21、および液化ガス燃料の温度を計測する温度検出部である温度センサ22が設けられている。
ポンプ11は本発明の駆動手段であり、タンク10内に貯留されている液化ガス燃料を循環経路100中に強制循環させることが可能に構成されている。緊急遮断弁12は、ガス漏れが生じた等内燃機関30へのガス供給を即時停止させたい場合に遮断される。内燃機関30は複数の気筒(図面では4気筒)を備えた動力源であり、インジェクタ31によって循環経路100を流通する液化ガス燃料の一部が気筒内に噴射されるように構成されている。逆止弁14は循環経路100を液化ガス燃料が逆流することを防止するために設けられている。
三方弁15および遮断弁16は本発明に係る。三方弁15は、循環経路100と排出口24からのパイプ26との接続点に設けられており、通常運転時に循環経路100の流通を解放して排出口24側の流路を遮断したり、液化ガス燃料の排出時に経路102側を遮断し、経路101経由でタンク10から液化ガス燃料が排出口24に排出されるようにしたり、液化ガス燃料の充填時に経路101側を遮断し、経路102経由で排出口24から液化ガス燃料がタンク10に供給されるようにしたりする。遮断弁16は経路102側の液化ガス燃料の流通を完全に遮断するように構成されている。
冷却装置19は、循環する液化ガス燃料の一部を冷却するもので、タンク10内の温度が上がりすぎて蒸気圧が高くなりすぎないように液化ガス燃料の温度を制御するものである。調圧器17および18は、内燃機関30までの燃料供給系(タンク10内および循環経路100)における燃料圧力を一定値に調整するためのものである。タンク10からの液化ガス燃料の逆流も防止している。
なお、タンク10には充填口25からのパイプ27が挿入されており、遮断弁23はこのパイプ27を経由した液化ガス燃料の供給を遮断したりタンク10内のガス抜きをしたりするようになっている。
制御部20は、いわゆるECU(Electric Control Unit)であり、内部に図示しないCPU,メモリ(ROMやRAM)、I/O、ドライバ等を備えたコンピュータ装置としての構成を備えている。当該制御部20は、ROM等に予め格納されているコンピュータプログラムを逐次実行することによって、当該LPG内燃機関システムを本発明の液化燃料供給装置として機能させることが可能に構成されている。なお、当該コンピュータプログラムは、リムーバブルな記録媒体で供給されるものであってもよい。
制御部20は、入力情報として圧力センサ21からの蒸気圧情報および温度センサ22からの温度情報を入力し、制御情報として緊急遮断弁12、三方弁15、遮断弁16・23への各駆動信号を出力するように構成されている。
また、制御部20は、燃料の入れ換え時にはサービスツール2と接続可能になっており、サービスツール2からの燃料排出要求信号Sreやエア抜き要求信号Sra、燃料充填要求信号Srfを入力し、サービスツール2に対し要求完了信号Srcを出力するようになっている。
液化ガス燃料タンク10から燃料排出手段である排出口24までの間に複数の経路101および102を備えている。本発明に係る液化ガス燃料の排出はポンプ11を含む経路101で行われる。
上記構成において、通常運転モードか燃料抜き取りモードか燃料充填モードかに応じた制御を制御部20は行う。本実施形態1は燃料抜き取りモードに係り、燃料充填モードについては実施形態2で説明する。
通常運転モードの場合には、制御部20は、循環経路100の各弁を総て開放しタンク10内の液化ガス燃料が循環経路100内を循環するように制御する。すなわち、制御部20は、緊急遮断弁12、遮断弁16を開放し、排出口24に向かうパイプ26の経路を遮断しつつ循環経路100の流通を許可するように三方弁15を制御する。そしてポンプ11を駆動させてタンク10内の液化燃料ガスを強制的に送り出し、インジェクタ31から必要な燃料量を内燃機関30に供給し、残余の液化ガス燃料を循環させ、再びタンク10に戻させる。インジェクタ31からは内燃機関30の気筒内に予め定められた噴射タイミングと噴射量でガス燃料が噴射され、燃焼して動力を発生させる。以上の処理において、液化ガス燃料は、図1のクロスハッチで示す矢印の方向に循環経路100内を循環する。
燃料抜き取りモードは、サービスステーション等でサービスツール2が制御部20に接続され、サービスツール2から燃料排出要求信号Sreが供給された場合に開始するようになっている。
燃料抜き取りモードにおける動作を、図2のフローチャートを参照しながら説明する。
通常運転モード時は(S10:NO)、制御部20はそのための処理を行っている(S11)。
保守の必要が出たら当該LPG内燃機関システム1を搭載した車両はサービスステーションに入る。サービスステーションにおいて液化ガス燃料の抜き取りをするにあたって、まず排出口24に燃料回収用の空ボンベが接続される。次いでサービスツールが制御部20に接続される。燃料抜き取り開始時にはサービスツール2から燃料抜き取り要求信号Sreが通知される。
燃料抜き取りモードに入る為の燃料抜き取り要求信号Sreが受信されると(S10:YES)、制御部20は供給系統の経路102を遮断する(S12)。すなわち、制御部20は循環経路100のうちポンプ11を含む経路101のみを流通させ、ポンプ11を含まない経路102を遮断する。すなわち、制御部20は、緊急遮断弁12を開放し、排出口24に向かうパイプ26の経路を開放するように三方弁15を制御する。また遮断弁16を遮断して経路102を閉鎖する。
次いで燃料抜き取りモードであり流量制御が必要でないことから、制御部20はポンプ11を高速駆動させてタンク10内の液化燃料ガスを強制的に送り出し、三方弁15からパイプ26経由で排出口24に向けて液化ガス燃料を排出させる(S13)。以上の処理において、液化ガス燃料は、図1の白抜き矢印の方向に経路101及びパイプ26内を流通する。
上記抜き取り動作はサービスマンの監視下で行われる。タンク10から液化ガス燃料が抜き取られるまではサービスツール2からは何の要求信号も出力されないため(S14:NO)、抜き取り動作が継続される(S13)。タンク10から液化ガス燃料が完全に抜き取られるとサービスツール2から動作終了要求が出力される。動作終了要求を受信すると(S14:YES)、制御部20はポンプ11の動作を終了させて、安全のため緊急遮断弁12、及び排出口24に向かう三方弁15の経路を遮断する(S15)。そして他の必要な処理に移行する(S16)。
このような本実施形態1の燃料供給装置によれば、従来、手作業で行われていたタンク10からの液化ガス燃料の抜き取り作業を全自動化でき、サービス性が著しく向上する。すなわち、サービスマンがタンク10に直接アクセスする必要が無くなり、排出口24にからボンベを接続するという簡単な準備だけで燃料を抜き取ることが可能である。このため、人手を介する作業に要していた工賃を削減でき、サービスコストを大幅に下げる事が可能となる。
特に本実施形態によれば、従来のLPG内燃機関システムでも用いられている燃料供給装置の循環経路100に備えられている部品をそのまま燃料抜き取り処理に利用しているため、設備に対するコストアップが殆ど無いという利点も有する。
また本実施形態1によれば、ポンプ11の高速運転により短時間に燃料の抜き取りが可能である。
(実施形態2)
本発明の実施形態2は、上記実施形態1における燃料充填モードを説明するものである。本実施形態2の前提として、制御部20のメモリには、予め液化ガス燃料の温度Tと蒸気圧Pとの関係をプロットしたデータテーブルが記憶されているものとする。
図4に液化ガス燃料がLPGである場合の温度Tと蒸気圧Pとの関係図を示す。図4に示すように、液化ガス燃料の蒸気圧Pの増加率は温度Tの上昇とともに上がっていくようになっている。このとき、液化ガス燃料の種類によって対応する蒸気圧曲線が異なる。図4では、LPGにおけるプロパン含有量が20%の燃料Gc、50%の燃料Gb、80%の燃料Gaの蒸気圧曲線を示してある。すなわち、ある温度T1が特定されると、それに対応する蒸気圧Pは燃料Gaの場合ではPaとなり、燃料Gbの場合ではPbとなり、燃料Gcの場合ではPcとなる。本実施形態では予め格納してある液化ガス燃料の種類(例えばプロパン含有量)を特定しておく。
さて、燃料充填モードは、サービスステーション等でサービスツール2が制御部20に接続され、サービスツール2から燃料充填要求信号Srfが供給された場合に開始するようになっている。燃料充填モードにおける動作を、図3のフローチャートを参照しながら説明する。
サービスステーションにおいてタンク関連部品の取り替えなど、必要な保守作業が終了し、タンク10が正しく当該LPG内燃機関システム1に設置されると、サービスツール2から燃料充填要求Srfが通知される。燃料充填要求Srfを受信すると(S20:YES)、制御部20は、燃料充填処理を行う(S21)。具体的には、制御部20は、燃料充填に必要な遮断弁23のみ開放し、それ以外の循環経路100の各弁を閉鎖する。そして外部からの供給によって液化ガス燃料がパイプ27経由でタンク10内に充填される。液化ガス燃料が充填されたら、動作完了信号が制御部20からサービスツール2に通知される。以上の処理において、液化ガス燃料は、図1の塗りつぶし矢印の方向にパイプ27内を流通する。このとき、前回までと異なる種類の液化ガス燃料(例えばプロパン比率が異なるLPG)が充填された場合には、その種類を特定する情報が、直接にまたはサービスツール2経由で制御部20に入力され記憶される。
なお、燃料は充填口25経由ではなく、排出口24経由で充填してもよい。この場合には、制御部20は、遮断弁23、緊急遮断弁12を閉鎖し、三方弁15を経路102のみが開放されるように制御する。この場合、液化ガス燃料は、図1の斜めハッチングで示す矢印の方向にパイプ26及び経路102内を流通する。
さて燃料を入れ換えた場合、特にタンクを交換したような場合、タンク10内には沢山の不要ガス、すなわち空気が混入している。この空気を除かないで運転をすると、内燃機関30における空燃比が変動して燃焼上のトラブルが生じうる。そこで燃料充填後、動作完了信号を受けると、サービスツール2は制御部20に対し、エア抜き要求Sraを出力する(S22)。制御部20は、当該要求を受け付けると、エア抜きに必要な弁のみ開放し、それ以外の弁を閉鎖する(S23)。すなわち、制御部20は、遮断弁23を完全解放するような制御信号を出力する。また制御部20は、遮断弁12、三方弁15、遮断弁16を閉じて経路101及び102を閉鎖するような制御信号も出力する。以上の処理において、エアは、図1の横縞矢印の方向にパイプ27内を流通する。
空気を排出している間、定期的に制御部20は、温度センサ21から燃料温度情報を取得し(S24)、メモリを参照してタンク10に充填された液化ガス燃料の種類(例えばプロパン比率)を特定する(S25)。次いでメモリ中のデータテーブルが示す蒸気圧特性を参照する(S26)。そして燃料温度情報の示す温度T1に対して理論的に当該液化ガス燃料が示すべき理論上の蒸気圧Pを特定する(S27)。例えば当該液化ガス燃料がプロパン比率80%のLPGであった場合、理論的蒸気圧としてPaが取得される。並行して、制御部20は蒸気圧センサ22から燃料蒸気圧情報を取得して、蒸気圧の実測値Pを得る(S28)。
次いで制御部20は、この蒸気圧の実測値Pを、ステップS27で特定した蒸気圧の理論値Paと比較する(S29)。もしも空気が完全に抜けていれば、蒸気圧の実測値Pと理論値Paとはほぼ一致するはずである。一方、空気がまだタンク10内に残留していると、蒸気圧の実測値Pと理論値Paとにある程度以上の差異が生じる。本実施形態では、蒸気圧の実測値Pと理論値Paとの差が2%以内であることを空気がほぼ抜けたかどうかのしきい値として利用する。ただし、このしきい値は種々に変更可能である。
制御部20は、蒸気圧の実測値Pと理論値Paとの差異が2%より多かった場合には(S29:YES)、まだ空気が抜けきっていないものと判断し、エア抜き動作を継続する(S24〜28)。一方、蒸気圧の実測値Pと理論値Paとの差異が2%以内であった場合には(S29:NO)、エア抜き終了と判断し、サービスツール2に対してエア抜き動作の完了を通知する(S30)。そして他の処理、例えば通常の運転モードに移行する(S31)。
以上、本実施形態2によれば、制御部20の動作により、液化ガス燃料が充填された後、内燃機関の燃焼に不具合を引き起こす異種ガスである空気が自動的に排出される。このとき、蒸気圧の実測値Pと理論値Paとが一致しているか否かによってエア抜き動作の完了を判断するので、確実にエア抜きを行うことが可能である。
特に本実施形態によれば、従来のLPG内燃機関システムでも用いられている燃料供給装置の循環経路100に備えられている部品をそのままエア抜き取り処理に利用しているため、設備に対するコストアップが殆ど無いという利点も有する。
(その他の実施形態)
本発明は上記実施形態以外にも種々に変更して適用することが可能である。
例えば、上記各実施形態では、サービスツール2からの動作指示を行っていたが、燃料抜き取り、燃料充填、及びエア抜き取り動作を制御部20に直接指示可能に構成してもよい。
実施形態1では、制御部20が蒸気圧センサ22の計測値を参照しながらタンク10から完全に液化ガス燃料が抜けきったか否かを判定して動作を終了させるように構成してもよい。
また、実施形態2では、液化ガス燃料の種類を外部から入力していたが、液化ガス燃料の種類、例えばプロパン比率が変動しないという条件であれば、前回利用した蒸気圧特性曲線をそのまま利用するように構成してもよい。
またシステムに使用される可能性のある複数の液化ガス燃料の種類のうち、その蒸気圧の理論値が、測定された蒸気圧の実測値に最も近いものを、今回充填されている液化ガス燃料として仮定し、エア抜きの完了を判定するように構成してもよい。
実施形態に係る液化ガス燃料供給装置のブロック図。 実施形態1に係るLPGシステムにおける燃料排出方法を説明するフローチャート。 実施形態2に係るLPGシステムシステムにおける燃料排出方法を説明するフローチャート。 液化ガス燃料における温度と蒸気圧との関係を示す特性図。
符号の説明
1…LPGシステム、10…液化ガス燃料タンク、11…ポンプ(駆動手段)、12…緊急遮断弁、14…逆止弁、15…三方弁、16…遮断弁、17・18…調圧器、19…冷却装置、20…制御部、21…蒸気圧センサ(蒸気圧検出部)、22…温度センサ(温度検出部)、23…遮断弁、24…排出口(排出手段)、25…充填口、30…内燃機関、31…インジェクタ、100…循環経路、101、102…経路、26・27…パイプ

Claims (4)

  1. タンクから液化ガス燃料を内燃機関へ供給する液化ガス燃料供給装置であって、
    前記タンクに貯留された前記液化ガス燃料を循環させ、前記内燃機関へ前記液化ガス燃料を供給する循環経路と、
    前記タンク内の前記液化ガス燃料を前記循環経路中に強制循環させる駆動手段と、
    前記循環経路に設けられ、当該循環経路の少なくとも一部を介して前記タンクから前記液化ガス燃料を排出するための排出部と、
    少なくとも前記液化ガス燃料の排出時に、前記循環経路において前記排出手段と前記タンクとを結ぶ複数経路のうち前記駆動手段を含まない方の経路の流通を遮断する遮断手段と、を備えたことを特徴とする液化ガス燃料供給装置。
  2. 前記遮断手段の開閉を制御する制御部をさらに備え、
    前記制御部は、外部からの前記液化ガス燃料の排出要求に従って前記遮断手段を閉鎖する、請求項1に記載の液化ガス燃料供給装置。
  3. タンクから液化ガス燃料を内燃機関へ供給する液化ガス燃料供給装置であって、
    前記液化ガス燃料を前記タンクに充填する際に、前記タンク内の異種ガスを排出するガス排出経路と、
    前記タンク内における蒸気圧の理論値と前記タンク内における蒸気圧の実測値とに基づいて、前記タンクから前記異種ガスが排出されたか否かを判定する制御部と、を備えたことを特徴とする液化ガス燃料供給装置。
  4. 前記タンク内における温度を検出する温度検出部と、
    前記タンク内における蒸気圧を検出する蒸気圧検出部と、をさらに備え、
    前記制御部は、前記タンク内における温度と蒸気圧との相関関係を参照して前記温度検出部の検出した温度に基づいて前記蒸気圧の理論値を推測し、当該蒸気圧の理論値と前記蒸気圧検出部が検出した蒸気圧の実測値とを比較し、両者の差が所定の範囲にあるか否かに基づいて、前記タンクから前記異種ガスが排出されたか否かを判定する、請求項3に記載の液化ガス燃料供給装置。


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