JP2005170765A - ガラスストランド切断装置及び切断方法、並びにシートモールディングコンパウンドの製造方法 - Google Patents

ガラスストランド切断装置及び切断方法、並びにシートモールディングコンパウンドの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 1/2インチ以下の長さのガラス切断片を供給する場合、ガラス短繊維が切断刃の間に詰まり、排出されなくなるという不都合がなく、切断ロールの両端部から中央部の全幅に亘って均一にガラス切断片を供給できるガラスストランド切断装置を提供する。
【解決手段】 円筒表面に複数の切断刃2を有する切断刃列が形成されている切断ロール1と、該切断刃2と所定の接触圧で接触するように配置した受けロール3とを有し、該受けロール3と駆動回転する該切断ロール1との間にガラスストランド18を供給し、押圧して切断するガラスストランド切断装置において、該切断刃列に対向する円筒表面の位置に凹部7を有するバックロール5を、該切断ロール1と同期回転するように配置する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、ガラス繊維切断片を補強材として含浸するシートモールディングコンパウンド(以下、SMCという)の製造方法に関するもので、詳しくは一対の対向する切断ロールとゴムロールよりなるガラス繊維切断装置において、切断ロールの他方側にバックロールを設けることで、特にガラス短繊維の切断を可能とする切断装置及び切断方法、並びにそれにより得られるガラス短繊維を用いたSMCの製造方法に関する。
不飽和ポリエステル樹脂やビニルエステル樹脂等の熱硬化性樹脂に充填材、硬化剤、増粘剤等を配合した樹脂ペーストに切断されたガラス繊維等の補強材を含浸させて製造したSMCは、熱圧縮成形して、住宅設備、自動車等輸送用機器、工業製品等の成形品に使用される。
このSMCは、熱可塑性フィルム上に熱硬化性樹脂を塗布し、その上にガラスストランドを特定のピッチで切断したガラス片を分散させ、もう一方の熱硬化性樹脂を塗布した熱可塑性フィルムを挟み込み、後工程の含浸装置で熱硬化性樹脂をガラス繊維に十分に含浸せしめて製造するものである。
近年、成型品の薄型化、複雑な形状に対応し、成型品の末端までの十分な強度と、成形表面の見映えの良さを得るために、短い切断ピッチのガラス片を樹脂に含浸させたSMCが求められるようになってきた。
ガラスストランドを切断する装置としては、円筒状回転体の外周長手回転軸方向に多数の溝を形成し、この溝に薄板状の切断刃を立設した切断ロールと、外周にゴム等の弾性体材料を巻き付けた円筒状の受けロールとを、切断刃の先端が僅かに受けロール表面に押圧されるような位置関係に配置させるものが知られている。両方のロールを摩擦回転駆動させ、このとき両ロールの接触部分に複数束のガラスストランドを平行に通過させることによって、切断刃の取り付け間隔の長さに対応するガラス繊維の切断片を作るものである。
この切断ロール径で従来一般的である1インチよりも小さいガラス切断片を作る場合には、切断刃の取り付け間隔を短くせねばならないが、従来の装置では特に切断ロールの直径が大きいために切断刃の取り付け円弧も大きくなり、切断後に切断刃の間にガラス切断片が付着しやすく、排出され難くなるという問題が生じていた。ガラス切断片が付着したままの状態で回転を続けると、これらが切断刃の先端部まで詰まってきて、堆積したガラス片が圧縮されるので、装置の運転は不可能となり停止せざるを得ないこともあった。
この問題に対して例えば、切断刃の間に切断刃より僅かに低い高さの挟持物を設け、切断刃の間のロール円筒面に食い込まないようにものも提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、短いガラス片に切断する場合、切断刃の間隔が小さくかつ受けゴムロールと挟持物との隙間が殆どないので、ガラス片が切断時に強く圧縮され、塊となって落下し、ガラス繊維として均一に樹脂上に分散しづらいという問題がある。
一方、受けロールに対して切断ロールの径を従来のものより大幅に小さくする提案もなされている(例えば、特許文献2参照)。例えば、切断ロール径を従来の半分にすることにより角速度は倍となり、遠心力が大きくなるのでガラス切断片は切断刃の間から落ちやすくなる。また刃先先端開角が大きくなるので、切断刃から離れやすくなる効果もある。
しかしながらSMCのシート幅は1000から1200mmと幅広く、これに分散させるガラスストランドも50束前後と多くなるので、切断に要する圧力も大きくなる。ここで長尺の切断ロールに対し切断ロールの直径を大幅に小さくすると切断反力のために、撓みにより中央部が湾曲し、両端部側に比べ中央近傍部に切断不良が生じ、長尺のSMCシートの製造に問題を生じることがあった。
切断ロールを小径にした際に生ずる撓みの対策のために、相手ロールである受けロールにクラウンをつけ(受けロールを太鼓状の形状とすること)、切断圧を平準化することも考えられる。しかしながら、当初良好となる条件設定を行っても切断条件は刻々と変化するため適正なクラウン量を設定するのは困難である。特に、実際のSMCの製造現場においては、切断するガラスストランドの量やシート幅により撓み量が変化するので、シート幅全体に一様に切断することが困難である。またクラウンの大きさを長期に亘り保つのが難しく、ロール寿命の上でも問題があった。
このため1インチ以下の短繊維にガラスを切断する場合には、別の専用切断装置で数本のガラスストランド束を予め切断しておき、このガラス切断片を樹脂の入ったニーダーに投入して混練し、このガラス切断片含浸樹脂をSMC製造ラインの塗布装置上に供給する方法が主にとられていた。
このような別工程によりガラス切断片を得る方法では連続生産性を損なうため、広幅のシートであるSMCやBMC(バルクモールディングコンパウンド)などの製造ラインに組み込んで大量のガラス短繊維を安定して、連続的に供給する装置が求められていた。
実開昭57−125735号公報(実用新案登録請求の範囲、図) 特開2003−251589号公報(特許請求の範囲、請求項1、図1)
本発明者等は、特に1/2インチ以下の長さのガラスを切断する場合に、ガラス短繊維が切断刃の間に詰まるような排出不良という問題を解消するために切断ロール径を小径とする際に、このロールの撓みをバックロールを設けることにより防止できることを知見して本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、円筒表面に複数の切断刃を有する切断刃列が形成されている切断ロールと、該切断刃と所定の接触圧で接触するように配置した受けロールとを有し、該受けロールと駆動回転する該切断ロールとの間にガラスストランドを供給し、押圧して切断するガラスストランド切断装置において、該切断刃列に対向する円筒表面の位置に凹部を有するバックロールを、該切断ロールと同期回転するように配置したことを特徴とするガラスストランド切断装置を提供するものである。
また、本発明は、円筒表面に複数の切断刃を有する切断刃列が形成されている切断ロールと、該切断刃と所定の接触圧で接触するように配置した受けロールとを有し、該受けロールと駆動回転する該切断ロールとの間にガラスストランドを供給し、押圧して切断するガラスストランド切断方法において、該切断刃列に対向する円筒表面の位置に凹部を有するバックロールを、該切断ロールと同期回転するように配置したことを特徴とするガラスストランド切断方法を提供するものである。
また、本発明は、一方のキャリアフィルム上に液状の不飽和樹脂組成物を塗布し、該不飽和樹脂組成物の上に、長さが1/8インチ以上で1/2インチ以下のガラス短繊維を上述したガラスストランド切断装置から供給して分散、堆積させた後、その上に液状の不飽和樹脂組成物を塗布した他方のキャリアフィルムを、該キャリアフィルムの不飽和樹脂組成物の塗布面が接するように積層させることを特徴とするシートモールディングコンパウンドの製造方法を提供するものである。
本発明によれば、ガラス切断時の切断ロールの撓みを減じることができるので、切断ロールが長尺であってもその長尺方向に亘り一様に切断することでき、ロールの長寿命も実現することができる。さらに小径切断ロールを使用することができるので、切断刃の間にガラス片が詰まることなく、特に短いピッチのガラスを連続して安定的に切断でき、SMCあるいはBMCを効率良く連続生産することができる。
以下、図1から図5を参照しながら本発明を詳細に説明する。
図1は本発明のガラス繊維ストランド切断装置(以下、切断装置という)の一実施形態を示す装置の概略平面図(一部、部分断面図含む)、図2は切断装置の側面図、図3は切断装置の側面拡大模式図、図4は切断装置の斜視模式図、図5は本発明の切断装置の実施例を示すSMC製造装置の概略構成図である。
図1から図5において、Aは本発明にかかる切断装置、1は切断ロール、2は切断刃、3は受けロール、4はゴム、5はバックロール、6はバックロール被覆部、7は凹部、8はフレーム、9は軸受け、10は減速機、11は駆動モータ、12は切断ロールギヤ、13はバックロールギヤ、14a、14bは移動フレーム、15a、15b、15cはエアーシリンダ、16はフィードロール、17は張力調整装置、18はガラスストランド、18aはガラス切断片、19はガラスロービング装置、20は下部キャリアフィルム、21は下部樹脂塗布装置、22は樹脂組成物、23は上部キャリアフィルム、24は上部樹脂塗布装置、25は含浸装置、26はSMC巻き取り装置である。
図1から図3を用いて、本発明の切断装置Aを説明する。左右一対のフレーム8の略中間部に切断ロール1が軸受け9で回転支持されている。その円筒表面には複数の溝が等ピッチで穿たれており、その溝に、製造するSMCの最大幅に対応した切断ロールの面長に亘り切断面の外周より大きくなるように切断刃2を取り付ける。
軸片端側には軸継ぎ手を介して減速機10を備えた駆動モータ11が連結されており、SMCの製造ラインのシート走行速度に合わせて回転する。切断ロール1の一方の側には、表面にゴム4を被覆した受けロール3が軸受け9でフレームに設けられた移動フレーム14aに回転自由に支持されている。この移動フレーム14aに連結されたエアーシリンダ15aを作動させることによって切断ロール1に対して受けロール3を移動させるようにし、ガラスストランド18の切断に必要な接圧力の調整やロールの着脱ができるようになっている。
切断ロール1の他方側には、表面に弾性材等で被覆されたバックロール5が配置されている。バックロール5はフレーム8に移動自在に設けられた移動フレーム14bに軸受け9を介して回転自由に支持されており、その表面には切断ロール1とバックロール5が接触回転したときに切断刃2の先端部が傷められないように、切断刃2と同じ配列の凹部7が形成されている。
移動フレーム14bに連結されたエアーシリンダ15bを作動させることにより切断ロール1に対しバックロール5を移動させ、切断時の適正なバックアップ圧の調整やロールの着脱ができるようになっている。なお、切断ロール1の円筒表面に飛び出ている切断刃2の刃先を傷めないようにするために切断ロール1とバックロール5は同期運転が必要なので、それぞれのロールに切断ロールギヤ12、バックロールギヤ13が取り付けられていて、噛み合い回転する。
上記のように構成された切断装置Aにおいて、図1から図3に基づき、ガラスストランド18の流れ、切断に必要な各ロールの動作、切断の工程を説明する。
切断装置Aの上部からガラスストランド18が供給される際に、このガラスストランド18がS字形となるように各ロールを配置した張力調整装置17を使用する。これによりガラスストランド18に適度な張力が与えられながら、受けロール3の上部に設けられたフィードロール16で挟み込まれて切断部に送られることとなる。フィードロール16はエアーシリンダ15cにより、受けロール3に対し着脱することができ、ガラスストランド18の供給、停止を選択することができる。
エアーシリンダ15cとフィードロール16を作動させて、図3に示すように、ガラスストランド18を切断ロール1と受けロール3との間に挟持し、駆動モータ11を調整回転させ、切れ具合をエアーシリンダの圧力、あるいは図示しない圧調整装置を用いて調整する。
また、このときガラスストランド18の張力を張力調整装置17で適正に調整する。切断刃2はガラスストランド18の束の量および厚みにより、切断ロール1の外筒面より1.0〜2.5mm程度だけ出るように設定されているため、受けロール3を傷つけず、かつ受けロール3のゴム4に僅かに押圧するようにして、ガラスストランド18を切断し、必要なガラス切断片18aを得ることができる。
このガラスストランド18の切断には大きな切断力を必要とし、切断ロール1と受けロール3には切断反力がかかる。切断ロール1の外径を受けロール3に対して小さくした方が切断片の詰まり、即ち排出処理に問題が少ないので好ましい。このため撓み量は小径である切断ロール1の方が大きくなる。このままでは中央部付近に切断不良が生ずるので、他方側に配置されたバックロール5を切断ロール1の撓みを抑えるよう適正な圧で切断ロール1に押しつける。
そこで図3に示すように、切断刃2と同じピッチの配列となるように凹部7が形成されたバックロール5を使用することが重要となる。そして、バックロール5の表面の凹部7に切断刃2がはまり込みこれを収容するようにしておけば、切断刃2の刃先部分が傷つくことはない。また、切断ロール1とバックロール5の円筒表面部で両ロールが接触回転するようにしてあるので、切断刃2の損傷を防止するとともに切断ロール1の撓みを押さえることが可能となる。
バックロール5は金属一体ものとして表面に凹部7を機械加工しても良いが、切断ロール1との接触部には交番荷重がかかり圧力変動を生じるので、バックロール5の表面はゴムや硬質ウレタン樹脂等の弾性材料6で被覆するのが好ましい。
弾性材料6としてゴム等を用いた場合には、その硬度としては切断ロール1の切断反力で押圧されて僅かな凹みを生じることから、これを防止するためにショアA硬度70°以上が好ましく、繰り返し押圧による表面の復元性を保つことや割れを防止するためには85°以下の材質とすることが好ましい。
また、弾性材料6に導電性の機能を付与すれば、ガラス切断によって発生した静電気を逃がすことができるため、例えばバックロール5の回転軸に取り付けたスリップリングにブラシを接触させてアースに逃がすようにすることも好ましい。なお、導電性を与える場合には弾性材料6の電気抵抗値としては10MΩ以下が好ましい。
凹部7の形状としては切断刃2を逃げる空間部があればよく、例えば断面形状として台形、矩形、半円形、U字形、三角形等として、各種条件に応じて適宜設計すればよい。また、その大きさとしては刃先および刃面が多少接触しても傷めない程度あれば良いが、切断刃2が1.0から2.5mm程度切断ロール1から突出していることから、これが当たらないように3mm前後の深さ、2〜3mm程度の幅として形成することが好ましい。
一方、切断ロール1と受けロール3の直径の比(受けロール径/切断ロール径)としては、切断されたガラス切断片18aが切断刃2の間に詰まらずに下方向へ安定して落下するとともに、切断力による撓みを最小限に抑え、ガラスストランド18の全幅に亘って一様な切断を行えるようにするために、1.5以上とすることが好ましい。また装置の小型化による装置コストの低減、調整作業やメンテナンスの容易さ等を考慮した場合には、この比は3.0以下とすることが好ましい。
例えば、1/2インチのピッチで切断片18aを得ようとする場合に、切断ロール1の外径が大きく受けロール3と略同等の外径とすると、切断刃2の間隔は1/2インチに相当するように配列されることになるが、この場合の切断ロール1外周上の切断刃2同士の成す角度(刃先先端開角)は小さい角度となり切断ロール1の外周曲面も平面に近い形状となるために、切断片18aが落下する際にロール間あるいは切断刃2に引っ掛かかり易くなるという問題が生じることとなる。
これに対し、切断ロール1の外径を小さくすることにより刃先先端開角が大きくなり切断ロール1の外周曲面の曲率も大きくなるので、切断片18aが落下する際にロール間あるいは切断刃2から離れやすくなるため落下し易くなるのである。
具体的には、切断ピッチが1/2インチの場合には切断ロール1の外径Dはφ80〜φ130mm、1/4インチの場合にはφ70〜φ110mmで、1/8インチの場合にはφ65〜φ100mmとすると、これに対する受けロール3の外径は、切断ピッチが1/2インチの場合にφ100〜φ390mm、1/4インチの場合にφ90〜φ330mm、1/8インチの場合にφ85〜φ300mmとするように選択することが好適である。なお、このロールの組合せにおいても、上述したようなロール径比の範囲内(1.5〜3.0)とすることが良い。
このように切断ロール1の外径を小径とすると切断片18aの落下状態は良好となるものの、その反面、切断ロール1が撓みやすくなるため、切断ロール1の撓み防止としてバックロール5を使用することが重要となる。切断ロール1の撓み防止として十分な効果を奏するためには、受けロール3と切断ロール1とバックロール5とを略直列に配置して切断ロール1の撓みを補正するようにすることが好ましい。また、切断ロール1に対するバックロール5の直径比(バックロール径/切断ロール径)を1.3以上とすることが好ましく、メンテナンスの容易さ、装置のコスト等を考慮した場合には、3.0以下とすることが好ましい。
また、ガラスストランド18の束を切断してSMC製造ラインに使用する場合には、切断片18aをシート全面に亘るようにする必要があるが、一般にシート幅は800〜1200mmと非常に幅広いので、切断刃2が切断ロール1の軸心に対し平行に取り付けられるようにすると、切断ロール軸の全幅に亘って同時に切断反力がかかることになるので、衝撃も大きく、機械の損耗も増大し、さらに機械的強度も必要とするので装置自体も大きなものとなる。
したがって、切断刃2の取り付け角度を切断ロール1の軸心に対して捻らせてスパイラル状にすれば、切断反力が分散し、平準化されるので衝撃も軽減し、安定した切断をすることができる。このネジレ角α°としては、ガラスストランド18の束数、1ストランド当たりのTex(ストランド1本当たりのガラス繊維数)、ガラス切断片の大きさ等にもよるが、切断反力を平準化する点から1.0°以上とすることが好ましく、切断刃2から切断片18aが離れ易くすることを考えた場合には10°以下とすることが好ましく、特に5°以下とすることが好ましい。
この切断ロール1と接触回転するバックロール5は前記と同じネジレ角で、逆の方向となる凹部をロール表面に形成すればよい。例えば、切断ロール1が右ネジレであってネジレ角α°が3°のとき、バックロール5は左ネジレでα°を3°とすればよい。この関係を示すものが図4の斜視図である。
本発明の切断装置AをSMCの製造ラインに使用すれば、ガラス短繊維を連続的に供給できるので好適である。また、従来は予めガラス短繊維を樹脂に混練して、押出機等を用いて小ブロック単位で生産していたBMCにおいても、本発明の切断装置を使用すれば、SMC製造ラインと同じような構成で連続生産が可能となり、効率の良い生産と安定した品質の製品を得ることができる。
図5は本発明による切断装置AをSMC製造ラインに組み込んだ一実施形態である。巻出装置より引き出された下部キャリアフィルム20の上に図示しない樹脂タンクより送給され、下部樹脂塗布装置21に貯留された液状の不飽和樹脂組成物22をナイフドクター等の隙間を介して塗布し、上方に配置されたガラスロービング装置19より複数束のガラスストランド18を切断装置Aに送り込み、切断したガラス切断片18aを塗布された樹脂層に均一に分散堆積させる。
次の工程で上部キャリアフィルム23の上に上部樹脂塗布装置24にある不飽和樹脂組成物をドクター等スキマを介して塗布し、上下キャリアフィルム上の樹脂を重ね合わせ、脱泡・含浸ロールよりなる含浸装置25でガラス切断片を樹脂層に含浸させて、巻き取り装置26でロール状に巻き取るか、あるいは図示しない装置を用いて織布のように折り畳んでもよい。
なお、樹脂塗布装置としては公知のナイフコーター、ダイコーター、バーコーター等を用いればよい。またキャリアフィルムとしては、通常使用されているポリエチレンやポリプロピレン等の熱可塑性樹脂フィルムのもので差し支えなく、好適にはポリエチレンテレフタレートフィルムが使用される。
本発明の装置によれば、従来困難であった短繊維のガラスを樹脂上に均一に分散させることができるので、後工程での樹脂成形加工で薄肉形状のものであっても、均一の強度を有する品質の良い製品を得ることができる。また、本発明による切断装置Aを2以上使用し、かつ塗布装置を3以上使用すれば、多層構造のSMCや厚肉のSMCを製造することも可能である。
以下、実施例及び比較例により、本発明を更に詳細に説明する。
(実施例1)
1)切断ロール
・直径D1:95mm
・長さ:1200mm
・切断長ピッチ:1/4
・切断刃列:48
・切断刃のロール面からの高さ:1.6mm
・切断刃の取り付けネジレ角α/ネジレ方向:1.8°、右
2)受けロール
・直径D2:190mm(D2/D1=2.0)
・長さ:1200mm
・ゴム硬度:ショアA75°
・ゴム厚み:10mm
3)バックロール
・直径D3:220mm(D3/D1=2.3)
・長さ:1200mm
・ゴム硬度:ショアA80°
・ゴム厚み:10mm
・凹部状:台形
・凹部の大きさ:開口部幅2.5mm、底幅1mm、深さ2mm
・凹部のネジレ角α/ネジレ方向:1.8°、左
4)樹脂組成物
・不飽和ポリエステル樹脂:ポリライトMPS−260M、粘度130mPa・s(大日本インキ化学工業(株)社製)
5)ガラスストランド
・1ガラスTEX:4800番手(4800g/km)、48本(束)/1000mm幅
6)運転条件
・切断ロール回転速度:150rpm
・SMCシートライン速度:15m/min
上記1)〜6)に示す各種条件により、図5に示す製造ラインにおいて本発明のバックロールを備えた切断装置を用いてSMCを製造した。1/4インチ長のガラス短繊維を上記不飽和ポリエステル樹脂組成物100重量部に対して、30重量部となるように連続的に配合してシート幅1150mm、シート樹脂塗布幅1000mmのSMCを作製した。
得られたSMCは、3ヶ月間連続生産した後も、初期の製品と同程度である1800kg/cm の曲げ強度を示すものであった。
(比較例1)
3)のバックロールを使用しない以外は実施例1と同様にSMCの製造を行ったところ、両外側約300mmは切断できたが、中央部400mmの切れが悪く、わずか数時間の内に均一な切断ができなくなり、切断刃にガラス切断片や切断されないガラスストランドの詰まりを生じてしまい、連続運転が不可能となった。
(比較例2)
3)のバックロールの代わりに中央部が約1.5mmの膨らみを持ったクラウンのバックロールを使用した以外は、比較例1と同様にSMCの製造を行った。初期の状態では良好なガラス切断片が得られていたが、3ヶ月間連続生産した後は、次第にクラウン状態が不均一となってガラスストランドに切断不良を起こし始め、SMC中に所定の切断片以外の切断片が混入して製品不良となった。
本発明の切断装置の一実施形態を示す装置の概略平面図。 本発明の切断装置の概略側面図。 本発明の切断装置の側面拡大模式図。 本発明の切断装置の斜視模式図。 本発明の切断装置を組み込んだ実施例を示すSMC製造ラインの概略構成図。
符号の説明
A 切断装置
1 切断ロール
2 切断刃
3 受けロール
4 ゴム
5 バックロール
6 弾性材料
7 凹部
8 フレーム
9 軸受け
10 減速機
11 駆動モータ
12 切断ロールギヤ
13 バックロールギヤ
14a、14b 移動フレーム
15a、15b、15c エアーシリンダ
16 フィードロール
17 張力調整装置
18 ガラスストランド
18a ガラス切断片
19 ガラスロービング装置、
20 下部キャリアフィルム
21 下部樹脂塗布装置
22 樹脂組成物
23 上部キャリアフィルム
24 上部樹脂塗布装置
25 含浸装置
26 SMC巻き取り装置

Claims (9)

  1. 円筒表面に複数の切断刃を有する切断刃列が形成されている切断ロールと、該切断刃と所定の接触圧で接触するように配置した受けロールとを有し、該受けロールと駆動回転する該切断ロールとの間にガラスストランドを供給し、押圧して切断するガラスストランド切断装置において、
    該切断刃列に対向する円筒表面の位置に凹部を有するバックロールを、該切断ロールと同期回転するように配置したことを特徴とするガラスストランド切断装置。
  2. 該受けロールと該切断ロールと該バックロールとを、略直列に配置した請求項1に記載のガラスストランド切断装置。
  3. 該切断ロールの直径に対する該バックロールの直径比を、1.3〜3.0とした請求項1又は2に記載のガラスストランド切断装置。
  4. 該切断ロールの複数の該切断刃列を該切断ロールの回転軸方向に対して1.0°〜10.0゜のネジレ角を有するように配列するとともに、該ネジレ角と同じ角度でかつ逆ネジレ角の凹部を該バックロール円筒面に形成した請求項1から3のいずれかに記載のガラスストランド切断装置。
  5. 該バックロール表面に弾性材料を被覆した請求項1から4のいずれかに記載のガラスストランド切断装置。
  6. 該弾性材料がショアーA硬度で70°〜85°のゴム材である請求項5に記載のガラスストランド切断装置。
  7. 該弾性材料が帯電防止機能を有している請求項5又は6に記載のガラスストランド切断装置。
  8. 円筒表面に複数の切断刃を有する切断刃列が形成されている切断ロールと、該切断刃と所定の接触圧で接触するように配置した受けロールとを有し、該受けロールと駆動回転する該切断ロールとの間にガラスストランドを供給し、押圧して切断するガラスストランド切断方法において、
    該切断刃列に対向する円筒表面の位置に凹部を有するバックロールを、該切断ロールと同期回転するように配置したことを特徴とするガラスストランド切断方法。
  9. 一方のキャリアフィルム上に液状の不飽和樹脂組成物を塗布し、該不飽和樹脂組成物の上に、長さが1/8インチ以上で1/2インチ以下のガラス短繊維を請求項1から7のいずれかに記載のガラスストランド切断装置から供給して分散、堆積させた後、その上に液状の不飽和樹脂組成物を塗布した他方のキャリアフィルムを、該キャリアフィルムの不飽和樹脂組成物の塗布面が接するように積層させることを特徴とするシートモールディングコンパウンドの製造方法。
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