JP2005170014A - 消去機能付レーザ・プリンタ - Google Patents

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Abstract

【課題】従来、特殊トナーによりレーザープリンタ方式で印刷された印刷面を加熱により、消去し、新たな印刷内容で印刷する際、従来は適切な消去機構がないため、プリンタ装置とは別な恒温槽により消去を行い、印刷はプリンタで行っていたため操作が複雑であったがヘッドの発熱温度およびその発生エネルギーを時々刻々安定制御する新サーマルヘッドを用いて制御する機能を提供する。
【解決手段】消去作業をする新方式のサーマルヘッドユニットをレーザプリンタの中に実装し、同プリンタ内で消去後直ちに印刷を引き続き行うことにし、印刷・消去の操作の容易化、高速化、低コスト化を実現した。
【選択図】図1

Description

本発明は紙面上の記録内容を加熱により消去することにより繰り返し使用が可能なメディアを使用して印刷を行うレーザー・プリンタの技術分野に関する。
近年、普通紙の紙面上に印刷した文字・図形を熱で消去できるメディアが出現している。レーザ・プリンタにて専用のトナーを使い、普通紙をメディアとして使用するプリンタとして印刷を繰り返すことが可能である。事例としては東芝株式会社が平成15年12月2日に製品発表した「e−blue」と称するトナーをレーザー・トナーとするシステムがある。このトナーは従来の色素と発色剤のほかに消去剤を用いており、同メディアの色素と発色材の結合で発色した部分を加熱により、その結合を分離させ消色させるとともに、発色剤と消色剤を結合させることで色素と発色剤の再結合を防ぎ、消色状態を維持するものである。これを繰り返すことで同一メディアを複数回使用できるのでメディアコストの削減と地球環境の保全に有効なシステムとなることが期待される。
しかしながら、この場合使用されるプリンタ自体では構造的に上記消色機能がなく、別途140℃程度の温度に保たれるプリンタの外の恒温箱にて2時間程度保持することで消色している。
本発明の目的は特許第3286214号に記載される材料をトナーとして使用することを前提とし、プリンター内で消色動作を確実に行う機能を提供することにある。なお、将来さらに効率のよい発色剤と消色剤の材料が出現してこれに置き換わる場合も本特許による制御において多少のパラメータ変更で対応できるものと考えられる。同特許で推奨する発色剤と消色剤は下記のごときものとされ、これを混合して印刷トナーが構成される。同特許の中で発色剤(顕色剤)と消色剤について、同特許の段落番号[0014]から[0021]に記載している部分を以下に参考に引用する。
「引用」
本発明で用いられる顕色剤としては、フェノール類、フェノール金属塩類、カルボン酸金属塩類、ベンゾフェノン類、スルホン酸、スルホン酸塩、リン酸類、リン酸金属塩類、酸性リン酸エステル類、酸性リン酸エステル金属塩類、亜リン酸類、亜リン酸金属塩類なとの酸性化合物が挙げられる。これらは単独で、または2種以上を混合して用いることができる。
本発明で用いられる消去剤は、非晶質状態にあるときに無色性が良好であることが望ましい。消去剤が非晶質状態で無色透明であるほど、インクの色を消去した時に紙を元の白紙に近い状態に戻すことができる。このような性質が要求されるので、消去剤は、分子量が大きく、かつ重量当りの結晶の融解エンタルピ変化ΔHが小さく、最大結晶成長速度MCVの小さい化合物であることが好ましい。消去剤の結晶の融解エンタルピー変化ΔHが小さいと、その結晶の融解に要する熱エネルギー量が少量となるので、省エネルギーの点でも好ましい。以上のような観点から、消去剤としてはステロイド骨格なと球状に近く嵩高い分子骨格を有する化合物が好適である。また、消去剤に対する顕色剤の溶解度を高めるためには、消去剤は顕色剤との親和性が高いことが好ましく、例えばアルコール性水酸基を有する化合物が好適である。消色状態にある3成分系の保存安定性の観点からは、3成分系のガラス転移点Tgは少なくとも室温(25℃)以上であることが必要となり、さらに50□以上であることが好ましい。この条件を満たすためには、消去剤のガラス転移点も少なくとも室温(25℃)以上、さらに50℃以上であることが好ましい。一方、消去剤の結晶化温度は、3成分系のガラス転移点Tgと融点Tmとの間の温度範囲にある。このため、消去を高速化するためには、消去剤のガラス転移点は150℃以下であることが好ましい。これらの条件を満たす、好ましい消去剤としては以下の(a)〜(c)のような化合物が挙げられる。
(a)ステロール化合物。ステロール化合物の具体例としては、コレステロール、スチグマステロール、プレグネノロン、メチルアンドロステンジオール、エストラジオール ベンゾエート、エビアンドロステン、ステノロン、β−シトステロール、プレグネノロン アセテート、β−コレスタロール、5,16−プレグナジエン−3β−オール−20−オン、5α−プレグネン−3β−オール−20−オン、5−プレグネン−3β,17−ジオール−20−オン21−アセテート、5−プレグネン−3β,17−ジオール−20−オン 17−アセテート、5−プレグネン−3β,21−ジオール−20−オン 21−アセテート、5−プレグネン−3β,17−ジオール ジアセテート、ロコゲニン、チゴゲニン、エスミラゲニン、ヘコゲニン、ジオスゲニンおよびその誘導体が挙げられる。これらの消去剤は単独で、または2種以上を混合して用いることができる。これらの消去剤のうち、安定な消去状態を得るのに好適なものとして、メチルアンドロステンジオール、ヘコゲニン、ロコゲニン、チゴゲニン、ジオスゲニン、エスミラゲニンなとが挙げられる。
なお、これらの消去剤を用いた場合、非晶質状態にある3成分系をガラス転移点を超える温度まで加熱すると、顕色剤の拡散速度が急激に高まり、平衡状態へ戻る方向に顕色剤と消去剤との相分離運動が加速される。そして、3成分系を結晶化温度以上融点未満の温度に加熱した後に室温まで徐冷すると、より平衡状態に近く安定な相分離状態となり発色状態に戻る。したがって、(a)の消去剤を用いた3成分系は、原理的には発色状態と消色状態とを可逆的に繰り返すことができる。この意味で、以下においては(a)の消去剤を、「可逆性消去剤」と呼ぶことがある。実際に、このような可逆的な変化を利用したリライタブル記録媒体が提案されている(例えば、特願昭7−37001号)。しかし、本発明の消去可能インクは、印刷されたインクを消去することを目的としており、特殊な用途を除き、本質的に可逆性は要求されない。
(b)コール酸、リトコール酸、テストステロンおよびコルチゾン、ならびにこれらの誘導体。具体例としては、コール酸、コール酸メチルエステル、リトコール酸、リトコール酸メチルエステル、ヒトロキシコール酸、ヒドロキシコール酸メチルエステル、テストステロン、メチルテストステロン、11α−ヒドロキシメチルテストステロン、ヒドロコルチゾンが挙げられる。これらのうちでも特に2個以上のヒドロキシル基を有するものが好ましい。
(b)の消去剤は、(a)の消去剤と比べて、溶融時に顕色剤との親和性が強く相溶性が非常に高い。しかも、(b)の消去剤は非晶質性が高いため、3成分系が固化した後にも相分離を起こしにくい。この意味で、以下においては(b)の消去剤を、「相溶性消去剤」と呼ぶことがある。したがって、(b)の消去剤を用いた3成分系では、より安定な消色状態を得ることができる。
(c)1個以上のヒドロキシル基を有する5員環以上の非芳香族系の環状化合物。なお、これらの化合物の融点は50℃以上であることが好ましい。具体例としては、脂環式1価アルコール(例えばシクロドデカノール)、脂環式2価アルコール(例えば1,4−シクロヘキサンジオール、1,2−シクロヘキサンジオール、1,2−シクロドデカンジオール)、糖類およびその誘導体(例えばグルコース、サッカロース)、環状構造を有するアルコール類(例えば1,2:5,6−ジイソプロピリデン−D−マンニトール)が挙げられる。
(c)の消去剤は単独で用いてもよいが、特に(a)の消去剤とともに用いた場合に効果的である。すなわち、(c)の消去剤は(a)の消去剤との親和性が強く、固化した後にも相分離を起こしにくい。この意味で、以下においては(c)の消去剤を、「相分離抑制性消去剤」または「相分離抑制剤」と呼ぶことがある。(c)の消去剤を用いた場合にも、より安定な消色状態を得ることができる。
引用終わり。
発明が開示しようとする課題
本発明は上記
項にて述べたごとく、使用されるプリンタ自体ではメディアについての上記消色機能がなく、140℃程度の温度に保たれる、プリンタとは別に準備された恒温槽にそのメディアを入れて3時間程度保持することによりメディアの消色をする必要があり、そのためのメディアのハンドリング操作を人間がせねばならないという問題があった。
課題を解決するための手段
本発明の目的は
項に述べた、別装置の恒温槽なしにレーザ・プリンタ自体にメディアの発色部分を消去する機能を有することである。メディアを加熱する手段としてはヒータもしくはサーマルヘッドによる加熱が考えられるが、たとえば140℃にその温度を固定する制御や更には時々刻々その制御温度を正確に変化させることは従来のそれら手段では困難であったがヘッドの発熱温度およびその発生エネルギーを時々刻々安定制御する新サーマルヘッドを用いて制御する機能を本発明では実現している。
発明の効果
印刷済みのメディアに新たな文字や図形を印刷するために、あらかじめ上記恒温槽にて消去作業をする必要がなくなる結果、上記恒温箱は不要となり、プリント時の操作も簡単になる。上記、恒温槽による消去は消去加熱に2時間、その除熱に1時間を要するが本方式によれば印刷時の速度と同様速度で消去できるから印刷時に同時消去も可能となるし、省エネ効果も大きい。上記恒温槽が不要になるので、システム費用の大幅減となる。
また、常に過熱温度とならぬ様、ヘッド自身で温度監視するので、きわめて安全性の高い加熱制御が可能となる。
通常の構成のレーザー・プリンタに第1図もしくは第2図に示すごとく新方式のサーマルヘッド100を付加し、メディアに対する加熱による消去作業がブリンタ内でできる配置とする。また同ヘッドを制御するための回路も付加される。
第1図を用いて、実施例1について説明する。なお、消去ヘッド付近の詳細図を第3図に示す。
この実施例は
項に記載のトナーを使用して印刷されたメディアをサーマルヘッドで加熱することで印刷面を消去し、そのあと、消色時よりも低い温度でメディア上に塗市された顕色剤を加熱することより、新しい印刷内容で発色させることが実現される。
この実施例ではスタッカ11に使用済みメディアもしくは新品メディアをセットし、プレフィードローラ12により1枚ずつプリンタ内に繰り出し、セパレーションローラ13、レジストローラ14を順次、メディア先端が通過していく。ついで、同メディアの先端はサーマルヘッド100へ到達するがそのメディア先端が同ヘッド100に到達するときはあらかじめ、同先端が通過しやすいよう、ヘッド100はプラテン104とは接せず開状態となっている。このヘッド100はこれに付属するリンク部材101により回転支点101Bを中心に回転することが可能となっており、その端部はスプリング102により常に引っ張られている。そしてメディア先端がヘッド100の直下に到達したときに同期して偏心ローラ103によりヘッド100はプラテン104と接し、スプリング102によりヘッド100とプラテン104とはほぼヘッド100の長さ1センチあたり200グラム程度の圧力で接してしいる。そしてこのヘッド100に対し、発熱制御が行われ、そのエネルギーがメディア表面に加わる結果、メディア先端から順次、80ミクロン程度のピッチで、ヘッドの発熱素子の発熱エネルギーが所定の固定の値に達するまで加えられて画像消去が行われる。この画像消去の実現のためは発熱温度を自己で時々刻々検知できるサーマルヘッド100を使用する。
このヘッド100をメディア先端が、通過するとメディア走行路を切り替えるための切り替え弁106により本実施例では左方向に走行を切り替えられる。詳細は第3図に示す。ヘッド100を通過するメディアは安定して140℃の温度でかつ0.3mJ程度の発熱エネルギーをうけて紙面上の印刷内容が消色される。この上限温度140℃で発熱エネルギー値0.3mJを大きく超えるとこの紙面上の印刷内容の消色がされないばかりか過去に消色した内容が再び、発色し現れたりして、完全な消去が行えないことになるが、従来の固定抵抗を使ったサーマルヘッドでは、印刷が進むに従い、蓄熱により、ヘッド自体が高温となるために高温状態となり、消色動作が安定して行えない問題があった。この従来の方法では、サーマルヘッドによる加熱は一般的には熱履歴制御と呼ばれる、サーマルヘッド上の固定抵抗発熱素子の温度を過去の加熱履歴情報によって推測計算し、サーマルヘッド上の同固定抵抗素子で発生させる熱量を制御する方法が一般的であった。この方式は推測計算により行うので、寒冷地と熱帯地では、サーマルヘッドで発生する熱の放熱条件が異なり、かつ、メディア面上の温度も異なることもあり、制御に誤差を生じやすい欠点があった。しかも、推測計算で制御を行うため、高精度で安定した消色制御を行うのは、困難であった。
更に、従来方式では制御上の信頼度にかかわることとして、サーマルヘッドの温度が異常に上昇し、ついには破損に至る状況になりつつあってもこれを検知できない問題もあった。たとえば、サーマルヘッドがメディア紙面に接することなく置かれた状態で、発熱制御された場合には、ヘッド発熱体は異常に高温となり、そのため、発熱体が焼損することがあった。
本発明は、各々が発熱機能と温度検知機能を兼ねる微少な発熱体の直線的な配列集合と、同配列集合に対し電流駆動する駆動回路よりなるサーマルヘッドと、その各発熱体に流れる電流回路について、発熱駆動時と温度検知時に切り替える制御回路と、温度検知時に流れる電流から前記の各発熱体の温度値を電圧値に変換し検知する回路と、同電圧をデジタル変換するアナログ/デジタル変換回路と、そのデジタル値を加熱開始時から積算する積算器と、同積算器の積算値とあらかじめ設定された上位装置から送られてきた該当部分の消色濃度設定値とを大小比較する比較器と、その比較器で目標の消色濃度に達したことを検出したならば、該当発熱体の発熱駆動を停止する回路、とから構成される消色用ヘッドであり、本発明では、発色済み媒体を適正に加熱制御して良好な消色動作を行い白紙状態を得るために、加熱サーマルヘッドの各発熱素子の発熱温度を測定して発熱エネルギを時々刻々算出することにより、メディアへの消色動作を行う機能を実現している。
本方式のサーマルヘッド100はたとえば、1インチあたり200ドットとか300ドットとかの密度で微小発熱体が一列に並んでいる構造のものを使用する例を述べる。この微小発熱体はドットごとに独立しており、その組成はAlとCrとBoの合金であり、第5図に示すごとく、その温度が高温に変化するとともに直線的に低抵抗値へ変化する。 この特性により後述のごとく、制御回路において各素子ごとに独立してその抵抗値がわかると、第5図の関係から時々刻々の同素子の温度を知ることができる。
すなわち発熱体の発熱温度を同発熱体自身で時々刻々知ることができるのである。
このヘッドにより消色時は、媒体上を、ヘッドが200ドット/インチの密度のものであれば2百分の1インチのピッチで移動しつつ、消色動作を行う。
以下、そのピッチごとに消色動作を行う際の、1ピッチ分の消色における熱制御動作について説明する。本発明の場合、今、印字する1ピッチ分の消色制御においては、その消色制御自体はそれ以前に消色が終わったピッチ分の熱制御について一切考慮する必要がなく、あくまで、各消色ピッチの印字する時点における、サーマルヘッドの測定温度のみを測定しつつ、消色制御を行う点が、従来のいわゆる履歴制御方式とよばれる印刷制御方式と異なる点である。すなわち過去の履歴にかかわらず、常に、各ピッチごとに独立した制御を行っている点が本発明の特徴である。
すなわち、6において縱軸に温度、横軸に時間をとり、加熱時のサーマルヘッドの微小発熱体の温度上昇と時間経過の関係を見ると初期温度:taから加熱され、制御目標温度:toになり、時刻:Tdで駆動停止した場合と、温度:tbから加熱され、制御目標温度:toになり、時刻:Tdで駆動停止した場合とを比較すると、ハッチングの部分に比例する熱量分だけ、温度:tbから加熱した場合は、発熱熱量が大きくなっていることが加熱熱量の誤差原因となる。
すなわち、図6で各時刻変化Tdに対応する温度変化(ta−tb)の合計がエネルギ誤差Eとなる。すなわちE=KΣ(ta−tb)・Tdであらわすエネルギ分だけ誤差となるのである。ここに、Kは事項に述べる比熱熱容量qを含む比例定数である。
このことは実際の動作でも確認され、両者で消去濃度に差が出ることが確認されている。そこで、7に示すごとく、媒体上の微少発熱体の各ドット毎の発熱開始時以降、時々刻々一定周期で、発熱素子の温度測定を行い、その値:txを時々刻々、積算しつつ、その値が目標設定値:sOになるまで、加熱していき、積算値がsOになると加熱駆動を停止させる制御を行ったところ、初期温度にかかわらず、常に消色濃度は一定となることが確認された。
このことは、下記のごとく、温度変化に伴う総発熱エネルギsOが計算できることからも自明のことである。
今、微少発熱体の比熱熱容量をqとし、任意の時点での温度をtxとすると、その時刻での発生エネルギ:ExはEx=q×txである。
従って、全発熱量:sOは測定する周期としての微小時間をTdとすると全発熱置:sOは全時間の積算値となり、sO=ΣEx・Td=q×Σtx・Tdとなる。
ここにTdは定数であるから、sO=q・Td×Σtxとなり、q・Td=Kとおくと結局、全発熱量:sOはsO=K×Σtxとなる。
この式から媒体に印加された全発熱量sOは時々刻々の測定温度の積算値に比例することが判明する。よってsO=K・Σtxとなるまで毎回、測定した温度測定値を加算していき、加算結果に比例常数kを掛け合わせたものが濃度目標値:sOとなるまで加熱すればよいことを示す。
言い換えれば、上記のことは7において温度変化曲線の下の面積が消去のための加熱エネルギーに比例することを示す。
ここで、比例定数Kは実用的には後述の消去制御回路において、温度測定結果信号の電圧増幅率やアナログ/デジタル変換器でのレンジにより決まる定数である。
本発明では、発生エネルギを上記方法で算出し、所定のエネルギー値に到達するまでそのドットの加熱を行う。
以下、更に具体的に制御回路について説明する。8は本発明の一実施例の構成図である。まず消去はサーマルヘッド上に一列に並んだ抵抗値がその発熱温度により変化する発熱体の発熱により、一斉に各々のラインごとに加熱が開始されることにより行われる。サーマルヘッドのドットピッチが例えば300dpiとすれば、副走査すなわち一斉消去のラインピッチもまた300dpiであるのが通常であり、このピッチでヘッドより紙面上への加熱印字が周期的に繰り返される。
図8の回路図において、微小発熱体100は一般にサーミスタと呼称される、発熱温度で、その抵抗値が変化する抵抗体が使用される。そのサーミスタの金属組成は、発熱温度変化分と、抵抗値変化分が極力、直線的に比例関係にあるものを選択している。一例としてはアルミニウム、クロウム、ボロン等で合金としたものが用いられる。以下に回路動作について説明する。それら微少発熱体の任意の一素子に対応したデータレジスタ101に上位装置からデータとしてデータ”1”が、入力端子102へ、タイミング信号105で、書き込まれ記憶される。
その後、上位装置から入力端子108に信号“0”が入力されると、インバータ109により信号反転し、“1”としてアンドゲート110に入力される。
ゲート110のもうひとつの入力端子には、前述のデータレジスタ101の出力信号106が“1”で入力されているのでゲート110の論理積がとられる結果として駆動トランジスタ120が駆動されON状態となる。なおトランジスタ121は、加熱駆動時は制御信号108が“0”であるからOFF状態となっている。上記の結果、発熱体100とトランジスタ120に電流が流れる。前述のごとく、この発熱体100は電流が流れると、発熱し、その抵抗値が変化する。この実施例では温度上昇するとその抵抗値が減少する素子を用いている。この結果、温度上昇とともにトランジスタ120を流れる電流値は増加していく。
この発熱素子100の温度上昇の状況を検知する手段につき、以下に記す。温度上昇中はトランジスタ120がONとすることにより、電流が流れるが温度検知のタイミングでは同トランジスタ120を制御信号108が“1”となることでOFF状態にし、もうひとつのトランジスタ121をOFFからONへ変化させる。この結果、電流検出抵抗としてもうけられた、例えば実施例では70オーム程度の固定抵抗122に電流が流れる。
発熱素子100が発熱し温度上昇するにつれその抵抗値が減少し、電流値が増加する結果、固定抵抗122に流れる電流は増加し、抵抗122の端子間電圧は上昇する。同抵抗122の出力電圧をリニアアンプ回路111にて増幅し、さらに増幅された信号を次段のアナログ/デジタル変換器112へ入力する。この結果、同変換器112の出力値は、ヘッドの発熱体108の温度値として8ビット程度のビット数で表現されたデジタル値に変換されて検知される。
この検知したデータを加熱開始から連続的に実施例では20μ秒程度の周期で、測定の都度、積算器113へ加算入力して、積算する。この結果、積算器113のデジタル出力により加熱開始時以降の発生エネルギ値が検知できる。以後、この発生エネルギ値を検出エネルギ値“A”と略記する。この“A”は上記作用の項で説明したsO=K・Σtxに比例するものである。この検出値“A”は大小比較回路117へ比較のため入力される。なお、積算器113は各ラインの印字制御開始前にセット信号103でゼロクリアされ、各ラインの印字制御中は信号108が“0”より“1”となる都度、遅延回路127で若干遅延させた信号128でアナログ/デジタル変換器112のデジタル出力を積算器113に加算させる。
一方、上位装置から今、制御している該微小発熱体について消去濃度の指定値データが入力端子116へ、例えば8ビットデータで送られてくる。このデータは、通常は一定値であって、使用メディアの消去特性により決まる定数値である。
この値はテーブル114で使用メディアごとに決まる値に変換され、レジスタ115で記憶され、目標消去エネルギー制御値“B”として前述の大小比較回路117へ入力され、前述の検出値“A”と比較される。この値Bとしては本実施例では0.3mJに対応した値が使用される。
検出値“A”が目標値“B”よりも小さいうちは制御ライン118が“0”であることにより、加熱が続行されるが、徐々に、積算エネルギ値が増加し、検出値“A”が目標値“B”よりも大となると、比較回路117の出力の制御ライン118が“0”から“1”へ変化し、結果、論理和ゲート125および126の出力が“1”となるため、レジスタ101がリセットされ、論理積110の出力が“0”となり、従って、駆動トランジスタ120がOFFとなり、サーミスタ発熱体109は電流が流れなくなり、発熱は停止する。つまり、消去濃度までエネルギが印加されたので、発熱駆動が停止したのである。このような加熱動作制御はサーマルヘッド上に1列に並んでいる、全微小発熱体に対し、独立して同様に行われる。なお、上位装置から以降、温度検出信号108が入力されてもレジスタ101がリセットされているので、信号106が“0”となるため、論理積ゲート129が“0”のままとなることにより、トランジスタ121もOFFとなり、サーミスタ100が駆動され発熱することはなくなる。
なお、消去動作中に動作故障により、サーマルヘッドが異常高温となり損傷するのを防止するための保護手段として、消去開始時に高温度としての限界温度の値すなわち目標の消去温度を上位装置から入力端子200に送り、セットタイミング201でレジスタ123にセットしておき、アナログ/デジタル変換器112の出力と比較器124で大小比較し、もしもレジスタ123にセットした値よりもアナログ/デジタル変換器112の出力値の方が大きくなった場合には、その比較器124の出力は“0”から“1”へ変化して論理和ゲート125、126を経由してレジスタ101のリセット信号として入力され、上記と同様に上記動作は停止することにより、異常過熱を防止し、装置信頼度を向上させている。なお、上記入力端子200にセットされる上限温度としては本実施例では140℃に比例した値が設定される。
全発熱体の発熱が完了し、1ピッチ分、ヘッド位置が紙面上を移動したならば次ドットラインの消色動作が再び、一斉に開始され、以下、上述の動作が媒体上で繰り返し行われる。これらの説明に基づくタイミングチャートを9に記載する。
いずれの場合も、媒体表面の各々のライン毎に与える熱エネルギー積算値を、逐次、その表面温度を検知しつつ行うので、メディアに対してはきわめて高精度の消色濃度管理が可能となる。
以上のごとくメディアの先端から後端まで印刷面に対する消去が終了するまで、各ドットラインが順次消去されている間に用紙先端は図1の走行路切り替えレバー106により、ローラー105の方向へ進み搬送ローラー15へと進んだ後、トナー転写チャージャー21へ進む。このとき定着されるトナーはトナータンク16に貯蔵されている。
なお、OPCベルト18上に静電気発生器としての帯電チャージャー19により、静電気がチャージされるが、レーザー像形成ユニットとしての光学ユニット17でレーザー光のスキャニングで形成された潜像が、OPCベルト18の上の静電気上に照射されて、レーザー光のあたった部分の静電気が除電されることにより、トナータンクの現像ユニット16のトナーが、静電気の残っている部分に静電気によりひきつけられ付着する。OPCベルト18の上のこのトナーの付着した部分は進行してきたメディアと転写チャージャー21にて接して、トナーはメディアへ転写される。残存するOPCベルト18上のトナーはクリーニングローラー20で除去される。
メディア上のトナーは定着部22で定着され、排紙ローラー23を通過してスタック部24に収納される。トナーは発色消去機能を持つ
で記載したものに準拠したものが使用される。なお、上記のレーザープリント機構部分は従来の感光ドラム方式であってもよい。
なお、メディアによっては消去したはすの図形部分が、消色されているものの、斜め位置から見ると、メディア上のトナー部分とメディア白紙部分との反射光の反射方向の違いにより、原イメージが読み取れることがある。このことがセキュリティ上、不都合の場合には、上記ではじめに全面の発色印刷のパタンを印刷し、トナーを全面に付着させることで、図形を斜めからも読み取り不能にすることができる。ただし、この場合には全面発色状態で排出されるから、次に印刷するときのためにあらかじめ、次の実施例2により全画面の消去作業のみを行っておくことも可能である。
実施例1が消去後レーザープリントまで行って印刷発行するのに対し、本実施例は消去のみを行う場合の実施例である。
本実施例は図2およびその詳細図の図4において各メディアはヘッド100において実施例1と同じ、動作で消去作業を行った後、メディア走行路を切り替えるための切り替え弁106により、実施例1の走行方向ではなく、すなわち、レーザープリンタ部へ行かずにそのままスタッカー部25へ排出される点が異なる。
したがって、印刷業務を行わない空き時間を使って、消去作業を行う場合にこの走行路を使うことで、秘密保持したいメディアについてあらかじめ消去してしまうことが可能となる。
本発明の使用のメリットは次記である。
1.普通紙を繰り返し消去して、新画面や新しい文章を印刷するのに使用できる。
これにより、メディアの使用枚数を削減でき省資源を実現できる。
2.消去用の専用の恒温槽が不要である。恒温槽では消去に3時間必要であるが本考案で はほぼ印刷時間と同じ時間で消去可能となる。
メディアの印刷面の消去後、新しい画像をレーザープリントする場合の実施例を示す図 消去動作のみで印刷動作は行わない場合の実施例を示す図 図1の場合の部分的詳細図 図2の場合の部分的詳細図 微小発熱体の抵抗値変化と温度変化の関係を示す図 異なる初期温度から加熱時、同一時間加熱させると印加エネルギーに差が出ることを示す図 小刻みに発熱体の温度を測定し積算することにより、加熱エネルギーの大きさを検知する方式を説明する図 本発明の制御回路図 本実施例での加熱制御に関するタイムチャート図
符号の説明
<符号の説明>
10 本発明の装置
11 メディア 11A 印刷済みメディア 11B 消去済みメディア
12 プレフィードローラ
13 セパレーションローラ
14 レジストローラ
15 搬送ローラ
16 現像ユニット
17 光学ユニット
18 OPCベルト
19 帯電チャージャー
20 クリーニングローラ
21 転写チャージャー
22 定着ユニット
23 排紙ローラ
24 印刷済みメディアトレー
25 消去済みメディアトレー
100 サーマルヘッド
101 ヘッドブラケト 101A ヘッド揺動支点 101B カムフォロワ
102 スプリング
103 カム
104 ローラ
105 ピンチローラ
106 切替ゲート
107 排紙ローラ

Claims (2)

  1. レーザプリンタ部と、給紙されたメディアに対し、加熱温度と加熱エネルギー値が目標値になるまで各ドットに対する加熱駆動と時々刻々の温度測定をを行うサーマルヘッドユニットとから構成され、前記レーザプリンタ部で印刷された紙面を前記サーマルユニットにて印刷時と異なる温度で消去することを可能とするための発色と消去を行えるレーザートナーを使用することを特徴とする消去機能付きプリンタ。
  2. 前記請求項1のプリンタに印刷を行わず、前期サーマルヘッドユニットで印刷面の消去のみを行った後、排出する搬送路を有するプリンター
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