JP2005168202A - 制御定数調整装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 リアルタイムで同定精度のよいチューニングを実現する制御定数調整装置を提供する。
【解決手段】速度指令Vrefを出力する指令発生部11と、トルク指令Trefとモータ速度Vfbとフイードフォワード信号FFaを出力する速度制御部12と、モデルトルク指令Tref´とモデル速度Vfb´を出力する推定部13と、慣性モーメント比J/J´を求め調整部へ出力する同定部14と、制御ゲインの調整を行う調整部15を備えた制御定数調整装置において、トルク制限なら検出信号をHighレベルに、トルク制限にならない場合はLowレベルとするトルク制限検出部16と、トルク制限検出部からの検出信号レベルによりフィードフォワード信号FFaの出力を切換えるフィードフォワード判断部17を有している。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ロボットや工作機械等の制御装置において、特に、その動作中に負荷の慣性モーメントに変動を生ずる場合、該慣性モーメントの同定およびそれに伴い必要となる制御系のゲインを調整する機能を有する制御定数調整装置に関するものである。
従来の制御定数同定装置は、入力された速度指令と実際のモータ速度が一致するようにトルク指令を決定し、モータ速度を制御する速度制御部と、前記モータ速度にモデルの速度が一致するように速度制御部をシミュレートする推定部と、前記トルク指令を所定のハイパスフィルタに通した値の絶対値を所定の区間で時間積分した値と、推定部のモデルトルク指令を所定のハイパスフィルタに通した値の絶対値を同じ区間で時間積分した値との比から慣性モーメントを同定する同定部とを備え、速度制御部内のモータ速度と推定部内のモデルの速度がゼロでない値で一致する場合にのみ、同定部内で慣性モーメントを同定することを特徴とするものである(例えば、特許文献1参照)。
特許第3185857号公報(第3〜5頁、図5、図6)
図7は特許文献1のモータ制御装置のブロック図である。
図7において、11は指令発生部であり、速度指令Vrefを速度制御部12に出力する。速度制御部12は速度制御部内のモータの速度Vfbを推定部13へ出力し、また、速度偏差Ve及びモータ速度Vfbを同定部14へ出力する。推定部13はモータ速度Vfbにモデルの速度Vfb´が一致するように速度制御部12をシミュレートする。また、同定部14は速度制御部12からの速度偏差Veとモータ速度Vfb及び推定部13からの速度偏差Ve´と、速度Vfb´を入力してイナーシャを求め、イナーシャ比J/J´を受け取り所定のフィルタを通した値に基づいて前記速度制御部内の積分器の値を調節する。
次に、各部の具体的な構成について図8を参照して、速度制御部12、推定部13、同定部14、調整部15の各部について詳細に説明する。
速度制御部12は、指令発生部11より速度指令Vrefを入力すると、この速度指令Vrefに実際のモータ速度Vfbが一致するように、速度ループを組んでいて、ここではPI制御器121とし、トルク指令Trefをモータを駆動する電流制御器122へ出力し、速度Vfbを推定部13へ出力し、また、速度偏差Ve及び速度Vfbを同定部14に出力する。なお、モータには負荷JLが取付けられており、モータからは速度Vfbが出力されているとする。推定部13は、速度制御部12内のモータ速度Vfbを速度指令として、速度制御部12と同じく、PI制御器131と、電流制御器モデル132と、制御対象モデル133とで構成し、速度偏差Ve´及び速度Vfb´を同定部14に出力する。同定部14では速度制御部12から出力された速度偏差Veと速度Vfb及び推定部13から出力された速度偏差Ve´と速度Vfb´を受け取り、前記速度偏差Veに前記速度制御部の速度指令Vrefから速度Vfbまでの伝達関数をモデルとしたフィルターを通した値FVeと、速度偏差Veの絶対値をとり、積分器141でそれそれ所定区間[a,b]で時間積分を行って、求められた時間積分値|SFVe|と|SVe´|及び推定部のイナーシャJ´から速度制御部のイナーシャJを、J=(|SFVe|/|SVe´|*J´、により求める。これによって調整部15では制御ゲインの調節を行う。
以上の特許文献1のイナーシャ同定方式から、外乱成分の影響を取り除くように改善したものが、先行発明であり、図9に示す制御定数調整装置である。
図9において、制御定数調整装置は、指令発生部11と速度制御部12と推定部13と同定部14と調整部15を含み、指令発生部11は、速度指令Vrefを速度制御部12に出力する。速度制御部12は、入力された速度指令Vrefにモータ速度Vfbが一致するように速度制御を行い、トルク指令Trefおよびモータ速度Vfbを同定部14に出力するとともに、モータ速度Vfbとフィードフォワード信号FFaを推定部13に出力する。推定部13は、モータ速度Vfbおよびフィードフォワード信号FFaを入力し、目標指令として入力されたモータ速度Vfbに、この推定部13においてモータモデルを用いて推定されるモデル速度Vfb'が一致するように速度制御を行い、モデルトルク指令Tref´およびモデル速度Vfb´を同定部14に出力する。同定部14は速度制御部12より入力されたトルク指令Trefとモータ速度Vfb、推定部13より入力されたモデルトルク指令Tref´とモデル速度Vfb´を用い、モータとモータモデルの慣性モーメント比J/J'を求め、その慣性モーメント比J/J'を調整部15に出力する。調整部15は、この慣性モーメント比J/J'を受け取り、所定のフィルタに通した値に基づいて、速度制御部12内の比例ゲインKvおよび積分ゲインKiを決定するとともに、速度制御部12内の積分器12cの値を調節し、前述の慣性モーメントの変動に対応できるようにする。
次に、図10は図9に示した制御定数調整装置の詳細ブロック図であり、図11はそのブロック線図である。この図10、図11を参照して速度制御部12、推定部13、同定部14、調整部15の各部の構成をより詳細に説明する。
速度制御部12は、指令発生部11より速度指令Vrefを入力すると、この速度指令Vrefに実際のモータ速度Vfbが一致するように、図に示す速度制御器12aおよび電流制御器12bにより、所定の速度制御を行う。なお、モータには負荷JLが取り付けられており、モータからは実際のモータ速度Vfbが検出され出力されているとする。ここで、速度制御部12による制御方法では、制御の形態はPI(比例積分)制御でも、前述のIP(積分比例)制御のいずれでもよく、速度制御器12aは、トルク指令をモータ駆動する電流制御器12bに出力する。
すなわち、図11に示すブロック線図に、速度制御部12および推定部13のさらに詳細を示すが、図中、速度制御部12および推定部13のαを1に設定すればPI制御となり、αを0に設定すればIP制御となる。そして、速度制御部12は、図11に示すように、モータ速度Vfbおよびフィードフォワード信号FFaを推定部13に出力するとともに、トルク指令Trefおよびモータ速度Vfbを同定部14に出力する。推定部13は、速度制御部12内よりモータ速度Vfbおよびフィードフォワード信号FFaを入力し、モータ速度Vfbを指令とし、図10に示すモデル速度制御器13aおよび電流制御器13bにより、モデル速度Vfb'がモータ速度Vfbに一致するような速度制御を行う。モデル速度制御器13aは、モデルトルク指令Tref´をモデル電流制御器13bに出力し、このモデル電流制御器13bによりモデル化された、モータモデル13c(1/J's)が駆動される。ここで、モータモデル13cの慣性モーメント値J'は既知の値であり、モータモデル13cからはモデル速度Vfb'が出力されているとする。そして、推定部13は、モデルトルク指令Tref´およびモデル速度Vfb´を同定部14に出力する。なお、モデル速度制御器13a内の比例ゲインKv´および積分時定数Ti´は速度制御器12内の比例ゲインKvおよび積分時定数Tiと同じ値が望ましい。
同定部14は、速度制御部12から出力されるトルク指令Trefおよび速度Vfb、ならびに推定部13から出力されるモデルトルク指令Tref´およびモデル速度Vfb´を入力し、トルク指令Trefとモデルトルク指令Tref´に時定数Tkのハイパスフィルタを通した値であるFTrとFTr´の絶対値をとる。このハイパスフィルタは、図11に示すように、予め速度制御部12において、トルク指令Trefから、トルク指令に時定数Tkのローパスフィルタを通した値を減じて実現すればよく、推定部13´においてもモデルトルク指令に通すハイパスフィルタについても同様に実現すればよい。次に、ハイパスフィルタからの各出力の絶対値|FTr|および|FTr'|をとり、それぞれの絶対値|FTr|または|FTr'|を用い、所定の区間[a、b]で時間積分を行い、求められた時間積分値|SFTr|および|SFTr'|と、既知の値である推定部13の慣性モーメントJ'から、速度制御部12の慣性モーメントJを演算することができる。速度制御部12内の速度比例積分項をフィードフォワード信号として推定部13に入力することにより、ハイパスフィルタで除去できなかった外乱成分の影響を抑えることができるとともに、モータ速度とモデル速度がフィードフォワード信号を入力することで特許文献1等に示した従来技術よりも一致しやすくなるようにしている。
このように、任意の速度指令に対してリアルタイムで同定ができるため、時々刻々に負荷の慣性モーメントが変化する場合でもその同定が可能になる。
しかしながら、従来の制御定数調整装置は、慣性モーメントの同定途中にトルク制限になるような場合は慣性モーメントを正しく同定することができず、場合によっては慣性モーメント同定値が0になって制御ゲインが下がり、オーバシュートによる衝突を起こして機械を破壊するというような問題があった。
また、慣性モーメントの誤同定によって制御系が発振し、機械を破壊するというような問題があった。
そこで、本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、慣性モーメントの同定途中にトルク制限になった場合であっても、慣性モーメントの同定を確実に行うことができるとともに、リアルタイムで同定精度のよいチューニングを実現することができる制御定数調整装置を提供することを目的とする。
上記問題を解決するため、請求項1に記載の発明は、速度指令Vrefを出力する指令発生部と、前記速度指令Vrefと実際のモータ速度Vfbを入力し、前記速度指令Vrefから実際のモータ速度Vfbを減じて速度偏差Veを算出し、該速度偏差Veを積分時定数Tiで積分して速度積分値を算出する積分項と、前記速度指令Vrefに所定の定数α(α>0)を乗じた値からモータ速度Vfbを減じて速度比例値を算出する比例項とを加算して速度比例積分値を算出し、該速度比例積分値にモータ慣性モーメント値Jmと負荷慣性モーメント値JLの合計値を推定した慣性モーメント推定値Jを乗じてトルク指令Trefを決定し、該トルク指令によりモータ速度を制御する速度制御部と、前記モータ速度Vfbにモデルの速度Vfb'が一致するように前記速度制御部をシミュレートする推定部と、前記速度制御部内の速度比例積分値を前記推定部内で同様に演算されているモデル速度比例積分値に加えて新たなモデル速度比例積分値とするフィードフォワード補償機能を備え、前記速度制御部のトルク指令Trefを所定のハイパスフィルタに通した値FTrの絶対値|FTr|を所定の区間[a、b]で時間積分した値|SFTr|と、前記推定部のモデルトルク指令Tref'を所定のハイパスフィルタに通した値FTr'の絶対値|FTr'|を同じ区間で時間積分した値|SFTr'|との比から求める慣性モーメントJの同定を行う同定部と、前記同定部内で同定された慣性モーメント推定値Jと前記推定部内の慣性モーメントJ'の比J/J'に基づいて制御ゲインの調整を行う調整部とを有する制御定数調整装置において、トルク制限の有無を検出し、検出信号を出力するトルク制限検出部と、前記トルク制限検出部から出力した検出信号値により、前記速度制御部内の速度比例積分値をモデル速度比例積分値に加えるフィードフォワード信号を切換えるフィードフォワード判断部を備えることを特徴とするものである。
この制御定数調整装置によれば、トルク制限になった場合に慣性モーメントの同定を確実に行うことができ、2慣性系のような振動系においても、リアルタイムで同定を実施できる。
また、請求項2に記載の発明は、指令払い出し中に前記トルク制限検出部よりトルク制限が検出されると、フィードフォワード信号を切断し、指令払い出しが終了すると、フィードフォワード信号を入力する前記フィードフォワード判断部を備えることを特徴とするものである。
この制御定数調整装置によれば、トルク制限になった場合に慣性モーメントの同定を確実に行うことができ、次の指令が払い出された場合でも連続して慣性モーメントの同定ができる。
本発明の制御定数調整装置によれば、請求項1に記載の発明の場合は、トルク制限によりフィードフォワード信号の選択を切換えることによって、トルク制限になった場合の慣性モーメントの同定を確実に行うことができ、2慣性系のような振動系においても、リアルタイムで同定精度のよいチューニングを行うことができると言う効果がある。
また、請求項2に記載の発明によれば、指令払い出し中にトルク制限検出部よりトルク制限が検出されるとフィードフォワード信号を選択せず、指令払い出しが終了するとフィードフォワード信号を選択させることにより、トルク制限になった場合の慣性モーメントの同定を確実に行うことができ、次の指令が払い出された場合でも連続して慣性モーメントの同定ができ、リアルタイムで同定精度のよいチューニングを行うことができるという効果がある。
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
図1は本発明に係る制御定数調整装置のブロック図である。
図2は図1に示す制御定数調整装置各部の具体的な構成図である。
図3は図2に示す制御定数調整装置の詳細ブロック線図である。
図1において、制御定数調整装置は、指令発生部11と、速度制御部12と、推定部13と、同定部14と、調整部15と、トルク制限検出部16と、フィードフォワード判断部17により構成されている。(なお、図9に示した従来例のブロック図と異なる構成はトルク制限検出部16とフィードフォワード判断部17が追加されている点である)。
指令発生部11は、速度指令Vrefを速度制御部12に出力する。また、速度指令Vrefをトルク制限検出部16に出力する。速度制御部12は、入力された速度指令Vrefにモータ速度Vfbが一致するように速度制御を行い、トルク指令Trefとモータ速度Vfbを同定部14に出力するとともに、モータ速度Vfbを推定部13に出力する。また、トルク指令Trefをトルク制限検出部16に出力し、フィードフォワード信号FFaをフィードフォワード判断部17に出力する。
図2は図1に示す制御定数調整装置各部の具体的な構成図であり、図2において、トルク制限検出部16は、速度制御部12より入力されたトルク指令Trefとトルク制限値を比較し、トルク制限ならば、検出信号TLIMをHighレベル信号にする。速度指令Vrefの払い出し中に一回でもトルク制限になると、検出信号TLIMを速度指令Vrefの払い出し終了までHighレベル信号のままにする。速度指令Vrefの払い出しが終了すると、検出信号TLIMをLowレベル信号にする。速度指令Vrefの払い出し中にトルク制限にならない場合は検出信号TLIMをLowレベル信号にする。以上のように検出信号TLIMの信号レベルが決まると、検出信号TLIMをフィードフォワード判断部17に出力する。
フィードフォワード判断部17は、トルク制限検出部16より入力された検出信号TLIMから、速度制御部12より入力されたフィードフォワードFFaをそのまま出力するかどうか判断する。検出信号TLIMがHighレベル信号の場合は、0を推定部13に出力する。検出信号TLIMがLowレベル信号の場合は、速度比例積分値FFaを推定部13に出力する。
なお、図2の場合も図10に示した従来例の構成図と異なる点は、以上のトルク制限検出部16と、フィードフォワード判断部17であり、他の構成は同一構成なので重複する説明は省略する。
図3は詳細ブロック線図であり、図3において、従来例の図11に示すブロック線図と異なる点は、トルク制限検出部16と、フィードフォワード判断部17の構成であって、トルク制限検出部16はフローチャート形式により3つの、
(1)Tref≧トルク制限値、
(2)TLIM==High
(3)Vref==0
の条件による比較判断回路として示され、フィードフォワード判断部17は信号FFaと0を選択するスイッチング回路として示されている。その他の速度制御部12、推定部13、同定部14、調整部15については、従来例の図11と同一構成なので重複する説明は省略する。
つぎに以上の構成による動作について説明する。
先ず、図3を参照すると、トルク制限検出部16は、速度制御部12より入力されたトルク指令Trefとトルク制限値を比較器(1)で比較し、(トルク指令Tref≧トルク制限値)ならば、検出信号TLIMをHighレベル信号にして、比較器(3)に進む。比較器(1)で(トルク指令Tref≧トルク制限値)で無いならば、比較器(2)に進む。比較器(2)で(検出信号TLIM==High)ならば、比較器(3)に進む。比較器(2)で(検出信号TLIM==High)でなければ、Lowレベルで検出信号TLIMをフィードフォワード判断部17に出力する。比較器(3)で(速度指令Vref==0)ならば、検出信号TLIMをLowレベル信号にして、検出信号TLIMをフィードフォワード判断部17に出力する。逆に(速度指令Vref==0)でなければ、Highレベル信号で検出信号TLIMをフィードフォワード判断部17に出力する。
速度指令Vrefの払い出し中に一回でもトルク制限になると、検出信号TLIMを速度指令Vrefの払い出し終了までHighレベル信号のままにする。速度指令Vrefの払い出しが終了すると、検出信号TLIMをLowレベル信号にする。速度指令Vrefの払い出し中にトルク制限にならない場合(トルク指令Tref<トルク制限値)は検出信号TLIMをLowレベル信号にする。以上のように検出信号TLIMの信号レベルが決まると、検出信号TLIMをフィードフォワード判断部17に出力する。フィードフォワード判断部17は、トルク制限検出部16より入力された検出信号TLIMから、速度制御部12より入力されたフィードフォワード信号FFaを出力するスイッチと0を出力するスイッチのどちらかを選択して、推定部13に出力する。検出信号TLIMがHighレベル信号の場合は、0を出力するスイッチを選択し、検出信号TLIMがLowレベル信号の場合は、フィードフォワード信号FFaを出力するスイッチを選択し、推定部13に出力する。
以降は同様に、推定部13は、目標指令として入力されたモータ速度Vfbに、この推定部13においてモータモデルを用いて推定されるモデル速度Vfb´が一致するように速度制御を行い、モデルトルク指令Tref´とモデル速度Vfb´を同定部14に出力する。同定部14は速度制御部12より入力されたトルク指令Trefとモータ速度Vfb、推定部13より入力されたモデルトルク指令Tref´とモデル速度Vfb´を用い、モータとモータモデルの慣性モーメント比J/J´を求め、その慣性モーメント比J/J´を調整部15に出力する。調整部15は、この慣性モーメント比J/J´を受け取り、所定のフィルタに通した値に基づいて、速度制御部12内の比例ゲインKvと、積分ゲインKiを決定すると共に、速度制御部12内の積分器12cの値を調整し、慣性モーメントの変動に対応できるようにする。
次に、本実施の形態を用いたシミュレーション結果を、本発明の検証、効果として、図4〜図6に示す。図4〜図6の3図に共通して上・中・下の3図がある。このうち、上図は慣性モーメント比(縦軸)対時間[s(秒)](横軸)で、その同定値の変化の様子および真値(比=4.0)を示している。中図は速度指令およびモータ速度[rad/s](縦軸)対時間[s](横軸)を示している。下図はトルク指令[Nm](縦軸)対時間[s](横軸)を示している。
図4は、本発明を適用した場合であって、負荷慣性モーメントはモータ慣性モーメント(Jm=0.000011kgm2)の4倍、力学系を2慣性系でモデル化し、共振周波数を120Hz、反共振周波数を53Hzとし、トルク制限を0.07Nmとしたシミュレーション結果である。ここで、モデル慣性モーメントJ'はモータ慣性モーメントJmと同じに設定し、閾値βはゼロとしている。また、慣性モーメント同定値は、調整部15内で時定数100msのローパスフィルタを通している。
図から明らかなように、慣性モーメント同定値Jが、同定開始後100ms以内でモデル慣性モーメントJ'の4.0倍に同定されており、慣性モーメントを同定できている。
図5も、本発明を適用した場合であって、トルク制限がない条件以外は図4の場合と同じである。図から明らかなように、トルク制限にならない場合は、慣性モーメント同定値Jが、同定開始後100ms以内でモデル慣性モーメントJ'の4.0倍に同定されており、本方法の特徴であるフィードフォワード判断部があっても慣性モーメントを同定できている。
一方、図6は、従来技術を適用した場合であって、他の条件は図4の場合と同じである。図から明らかなように、本方法の特徴であるフィードフォワード信号の切り替えがない場合は、4秒後においてもモデル慣性モーメントJ’の5.5倍に同定されており、同定誤差を生じていることがわかる。これにより本発明の効果がはっきり検証できる。
本発明に係る制御定数調整装置のブロック図である。 図1に示す制御定数調整装置各部の具体的な構成図である。 図2に示す制御定数調整装置の詳細ブロック線図である。 図3に示す制御定数調整装置のシミュレーション結果を示す図である。 図3に示す制御定数調整装置のトルク制限が無い場合のシミュレーション結果を示す図である。 従来のフィードフォワード信号の切換えが無い場合の制御定数調整装置のシミュレーション結果を示す図である。 従来のモータ制御装置のブロック図である。 図7に示すモータ制御装置各部の具体的な構成図である。 従来の制御定数調整装置のブロック図である。 図9に示す制御定数調整装置各部の具体的な構成図である。 図10に示す制御定数調整装置の詳細ブロック線図である。
符号の説明
11 指令発生部
12 速度制御部
12a 速度制御器
12b 電流制御器
12c 積分器
13 推定部
13a モデル速度制御器
13b モデル電流制御器
13c モータモデル
14 同定部
15 調整部
16 トルク制限検出部
17 フィードフォワード判断部

Claims (2)

  1. 速度指令Vrefを出力する指令発生部と、前記速度指令Vrefと実際のモータ速度Vfbを入力し、前記速度指令Vrefから実際のモータ速度Vfbを減じて速度偏差Veを算出し、該速度偏差Veを積分時定数Tiで積分して速度積分値を算出する積分項と、前記速度指令Vrefに所定の定数α(α>0)を乗じた値からモータ速度Vfbを減じて速度比例値を算出する比例項とを加算して速度比例積分値を算出し、該速度比例積分値にモータ慣性モーメント値Jmと負荷慣性モーメント値JLの合計値を推定した慣性モーメント推定値Jを乗じてトルク指令Trefを決定し、該トルク指令によりモータ速度を制御する速度制御部と、前記モータ速度Vfbにモデルの速度Vfb'が一致するように前記速度制御部をシミュレートする推定部と、前記速度制御部内の速度比例積分値を前記推定部内で同様に演算されているモデル速度比例積分値に加えて新たなモデル速度比例積分値とするフィードフォワード補償機能を備え、前記速度制御部のトルク指令Trefを所定のハイパスフィルタに通した値FTrの絶対値|FTr|を所定の区間[a、b]で時間積分した値|SFTr|と、前記推定部のモデルトルク指令Tref'を所定のハイパスフィルタに通した値FTr'の絶対値|FTr'|を同じ区間で時間積分した値|SFTr'|との比から求める慣性モーメントJの同定を行う同定部と、前記同定部内で同定された慣性モーメント推定値Jと前記推定部内の慣性モーメントJ'の比J/J'に基づいて制御ゲインの調整を行う調整部とを有する制御定数調整装置において、
    トルク制限の有無を検出し、検出信号を出力するトルク制限検出部と、前記トルク制限検出部から出力した検出信号値により、前記速度制御部内の速度比例積分値をモデル速度比例積分値に加えるフィードフォワード信号を切換えることができるフィードフォワード判断部を備えることを特徴とする制御定数調整装置。
  2. 指令払い出し中に前記トルク制限検出部よりトルク制限が検出されると、フィードフォワード信号を切断し、指令払い出しが終了すると、フィードフォワード信号を入力する前記フィードフォワード判断部を備えることを特徴とする請求項1記載の制御定数調整装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN106160614A (zh) * 2016-07-18 2016-11-23 上海电机学院 一种转动惯量辨识方法

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