JP2005167329A - 画像処理装置および方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 グラデーション部分において、明度および彩度の滑らかな階調変化を実現すること。
【解決手段】 出力デバイスに適した色変換処理を行う画像処理装置において、視覚特性に対応した色信号情報をあらかじめ記憶しておき、指定された目標色信号を獲得し(ステップS302)、その目標色信号と上記視覚特性に対応した色信号情報とに基づいて出力デバイスにおける色域の情報を獲得し(ステップS303)、得られた出力デバイスにおける色域の情報に基づいて、その色域の形状を判定する(ステップS306,S309)。
【選択図】 図3
【解決手段】 出力デバイスに適した色変換処理を行う画像処理装置において、視覚特性に対応した色信号情報をあらかじめ記憶しておき、指定された目標色信号を獲得し(ステップS302)、その目標色信号と上記視覚特性に対応した色信号情報とに基づいて出力デバイスにおける色域の情報を獲得し(ステップS303)、得られた出力デバイスにおける色域の情報に基づいて、その色域の形状を判定する(ステップS306,S309)。
【選択図】 図3
Description
本発明は、出力デバイスに適した色変換処理を行う画像処理装置および方法に関する。
従来より、処理対象の画像が写真、グラフィックスといった種類に応じた色補正が行われている。例えばプレゼンテーション資料のようなグラフィックス画像に対しては、グラフィックス色補正が行われることになる。
ところで、最近のプレゼンテーション資料には、ある色からある色へ段階的に変化するグラデーションパターンが、画像の背景や図形のテクスチャとして多用される傾向にある。とりわけ、白色(W)―プライマリカラー(Primary Color:赤(Red)、緑(Green)、青(Blue)、シアン(Cyan)、マゼンタ(Magenta)、イエロー(Yellow))―黒色(Bk)間のグラデーションが用いられることが多い。また、鮮やかな色によるグラデーションの再現が一般的に好まれるため、白色(W)―プライマリカラー―黒色(Bk)間の色再現については、出力デバイスのもつ色域の最外縁部の色が使用される場合が多い。
このとき、白色(W)―プライマリカラー(Col)―黒色(Bk)間の色再現については、同じ色味の変化となるように、すなわち、同一の色相変化となるように、なおかつ、グラデーションにおける階調変化について、明度および彩度が滑らかに変化するように、色補正処理が行われることが望まれる。
特開平8−256275(特許文献1)は、W−Col−Bk間における再現色について、均等表色系であるLab色空間やLCH色空間における色相角の角度が同じであるように写像点を定義する。
また、特開2000−287096(特許文献2)は、モニタ(入力色空間)とカラープリンタにおけるガマット圧縮方法において、色差最小という条件や、明度維持という明度に限定された条件に従って明度を決定する。
しかしながら、Lab色空間やLCH色空間は、人間の視覚特性と必ずしも一致しておらず、同じ色相角上にある色であっても明度や彩度の違いにより同じ色相として見えないという問題がある。また、プリンタのもつ色再現域の形状によって、その外郭部における色度点の明度および彩度の変化の度合いが異なる。そして、これらの要因のために、グラデーション部分における明度および彩度の滑らかな階調変化を実現することができない場合があった。
本発明はこのような問題を解決するためになされたものであり、グラデーション部分における明度および彩度の滑らかな階調変化を実現するための画像処理技術を提供することを目的とする。
本発明の一側面は例えば、出力デバイスに適した色変換処理を行う画像処理装置に係り、目標色信号を指定する指定手段と、視覚特性に対応した色信号情報を記憶する色信号情報記憶手段と、前記目標色信号と前記視覚特性に対応した色信号情報とに基づいて前記出力デバイスにおける色域の情報を獲得する色域獲得手段と、前記色域獲得手段によって得られた前記出力デバイスにおける色域の情報に基づいて、その色域の形状を判定する形状判定手段とを有することを特徴とする。
本発明によれば、グラデーション部分において、明度および彩度の滑らかな階調変化を実現することができる。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。以下ではいくつかの実施形態を説明するが、同様の構成要素およびステップには共通の参照番号を付して、重複した説明を避けることにする。
<第1の実施形態>
上述したように、従来の画像処理技術では、グラデーション部分における明度および彩度の滑らかな変化を実現することができない場合があった。これを解決するためには、あらかじめ階調特性制御を行うためのプリンタの色再現域上の所望する色相における色度点の変化を把握するべく、プリンタにおける色再現域の形状を判別する必要がある。本発明によれば、入力画像信号を出力デバイスに適した画像信号に変換する色変換処理において、その出力デバイスにおける色再現域の形状を、簡単な処理で判定することができる。第1の実施形態ではこの点について説明する。
上述したように、従来の画像処理技術では、グラデーション部分における明度および彩度の滑らかな変化を実現することができない場合があった。これを解決するためには、あらかじめ階調特性制御を行うためのプリンタの色再現域上の所望する色相における色度点の変化を把握するべく、プリンタにおける色再現域の形状を判別する必要がある。本発明によれば、入力画像信号を出力デバイスに適した画像信号に変換する色変換処理において、その出力デバイスにおける色再現域の形状を、簡単な処理で判定することができる。第1の実施形態ではこの点について説明する。
図1は、本実施形態における画像処理装置の構成を示すブロック図である。
101は装置全体の制御を司るCPU、102はOS(オペレーティングシステム)をはじめ各種データや制御プログラム、カラーマッチング処理モジュール、デバイスドライバ等を記憶するROM、103は主記憶装置として作業領域及び一時待避領域を提供するRAMである。
107は入力デバイスで、例えば、CCDセンサを備えたイメージスキャナ等の画像読取装置である。108は出力デバイスで、例えば、インクジェットプリンタ、熱転写プリンタ、ドットプリンタなどである。以下では、出力デバイス108を、単に「プリンタ」ということもある。また、104は操作部であり、キーボードやマウスなどで構成される。
105は画像処理部であり、後述する階調点情報設定や、設定された階調点情報を用いた色域形状判定処理写像処理、および判定結果を用いた色補正処理によるプロファイル作成処理などをを行う。106はモニタであり、画像処理部105の処理結果や操作部104で入力されたデータ等を表示する。
図2は、画像処理部105における、出力デバイス108の色再現域における所定の色相領域の形状の判定(形状判定処理)を行う形状判定部201の構成を示すブロック図である。
端子209からは出力デバイスであるプリンタ108の色再現域に関する情報が入力され、端子210からは入力デバイス107の色域に関する情報である入力色空間情報が入力される。入力色域記憶装置202は、端子210から入力された入力色空間情報を記憶し、プリンタ色域記憶装置203は、端子209から入力された出力デバイス108の色再現域情報を記憶する。また、色相データ記憶装置204は、端子211を介して入力される所定のプライマリカラー(Col)における色相値の情報を記憶している。
色相領域獲得装置205は、色相データ記憶装置204から所定のプライマリカラーにおける色相値の情報を目標色相として入力し、入力色域記憶装置202に記憶されている入力色空間情報とプリンタ色域記憶装置203に記憶されている出力デバイス108の色再現域情報とを参照して、当該目標色相の出力色再現域を抽出する。
基準座標データ記憶装置207は、所定の色相領域の外郭データおよび色相領域上の色度点情報をプライマリカラー色度点情報として記憶している。プライマリカラー色度点情報は、端子212を介して入力される。色域形状判定装置206は、色相領域獲得装置205によって獲得された所定色相の領域の外郭データから、その外郭の形状を判定する。この外郭形状の判定においては、基準座標データ記憶装置207に記憶されている所定の色相におけるプライマリカラー色度点情報を参照し、形状の判定を行う。色域形状判定装置206による外郭形状判定結果は、形状データ記憶装置208に入力され、記憶される。そしてこの判定結果は、端子213を通じて出力される。
図3は、上記した形状判定部201による形状判定処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS301で、出力デバイス108の色再現域に関する情報(色空間情報)を獲得する。
次に、ステップS302で、形状判定の対象となる色相値(目標色相)を獲得する。
次に、ステップS303で、ステップS302で指定された色相を実現する等色相領域の外郭座標データを、ステップS301で獲得された出力デバイス108の色再現域より獲得する。
次に、ステップS304で、ステップS302で指定された色相における等色相領域の外郭座標データ上のプライマリカラー色度点座標を設定する。ここで、プライマリカラー色度点明度を境界明度として、等色相領域の外郭座標データをW−Col間領域とCol−Bk間領域に分割する。
次に、ステップS305で、W−Col間領域における外郭座標データを獲得する。
次に、ステップS306で、ステップS305において獲得された、W−Col間の外郭データの形状を判定する。
次に、ステップS307で、ステップS306において判定されたW−Col間の外郭データの形状情報を形状データ記憶装置208に格納する。
次に、ステップS308で、Col−Bk間領域における外郭座標データを獲得する。
次に、ステップS309で、ステップS308において獲得された、Col−Bk間の外郭データの形状を判定する。
次に、ステップS310で、ステップS309において判定されたCol−Bk間の外郭データの形状情報を形状データ記憶装置208に格納する。
そして、ステップS311で、階調制御のための形状判定を行う色相値の全ての値に対して上記ステップS302〜ステップS310の処理が行われたかどうかを判断する。ここで、上記ステップS302〜ステップS310の処理が、階調制御のための形状判定を行う色相値の全ての値に対して行われていないときは、ステップS302に戻って、残りの色相値に対する処理を繰り返す。そして、上記ステップS302〜ステップS310の処理が、階調制御のための形状判定を行う色相値の全ての値に対して行われると、この処理が終了する。
ここで、入力される色空間情報をRGB色空間とし、RGB色空間上におけるRed面の表面標本点の分布の一例を、図4に示す。
図4は、RGB色空間上での色再現範囲をWhite、Red、Blackの3点を通る平面で切断した切断平面を表している。縦軸は明度(L*)を表す軸で、Black(0,0,0)からWhite(255,255,255)まで変化するグレー軸を表す。横軸は彩度を表す。Ri(1≦i≦11)は、Red面における表面標本点を表し、インデックスiは標本点に対して明度の高い順に番号をふったものである。R6がプライマリカラーRedに対応する。さらに、Green面、Blue面、Cyan面、Magenta面、Yellow面においても、上記と同様にして標本点に対してインデックス番号をふる。
以下、White、Red、Blackの3点を通る階調変化について、滑らかな色相変化を実現する処理について詳細に説明する。Green、Blue、Cyan、Magenta、Yellowにおいても、同様の処理によって実現されることはいうまでもない。
図5は、色相領域獲得装置205の構成を示すブロック図である。
501は入力色空間情報を格納する入力色空間メモリ、502は出力デバイス108の出力色空間情報を均等表色色空間座標情報として格納する出力色空間情報メモリ、505は出力色空間に対して階調点情報を求める明度を格納した分割明度情報データメモリである。
また、504は指定された色に対する再現すべき色相情報を格納した色相格納データメモリ、506は明度分割情報データより指定される明度における指定された色相情報に基づく等色相線を設定する等色相線設定部、509は設定した等色相線データを格納する等色相線データ格納メモリである。
503は、等色相線の設定において、色相、明度、彩度情報について人間の目に均等なHVC色空間に基づき、出力色空間情報における均等表色色空間の座標値へ変換するためのHVC色空間参照データメモリである。なお、言うまでもないことであるが、CIELab座標またはHVC座標は、人間が色を見た場合に、色みや明るさの間隔について均等に見える(知覚される)ように変化する均等色空間として一般的に定義されている。
ここで、本発明は、HVC色空間以外にも、JCh色空間といった均等表色色空間を用いても良い。
ここで、本発明は、HVC色空間以外にも、JCh色空間といった均等表色色空間を用いても良い。
507は出力色空間情報より出力色空間の外郭座標情報を求める外郭算出処理部、508は外郭座標情報と明度毎の等色相線座標との交点を求める交点算出処理部、510は指定された明度における階調点として、外郭座標情報と明度毎の等色相線座標との交点の座標情報を格納する階調点データメモリである。
図6は、上記のような構成の色相領域獲得装置205による処理を示すフローチャートである。この処理によって、出力デバイス108の色再現域に基づいて、目標色相値の滑らかな階調変化を実現する階調点情報が獲得される。
まず、ステップS601で、入力色空間情報および出力色空間情報を獲得する。ここで、入力色空間情報はRGBデータであり、入力色空間情報メモリ501に格納される。また、出力色空間情報は、プリンタ色再現域情報をLabデータで記述したものであり、出力色空間情報メモリ502に格納される。
次に、ステップS602で、指定された色の目標色相値を獲得する。ここでは、図4に示されるRGBデータにおいては、Redが指定される色となり、プリンタ色再現域においてRedについて好ましい色再現を行う色相を目標色相値として獲得する。目標色相値は、人間が見たときに均明度、色相、および彩度が均等に変化するHVC色空間における色相値である。本実施形態では、プライマリカラーのような主要な色に対してはそれぞれ、あらかじめ最適な色相値が定義されており、その情報が色相格納データメモリ504に格納されている。そして、指定された色(Red)について、色相格納データメモリ504を参照し、HVC色空間における対象となる目標色相値を選択する。
図8は、色相格納データメモリ504の構成例を示す図である。図示のように、メモリ領域801〜806にはそれぞれ、Red、Green、Blue、Cyan、Magenta、Yellowに対応する目標色相値が格納されている。同図の例では、目標色相値はマンセル表色色空間における色相で表現されている。
図8の例に従えば、このステップS602で色相格納データメモリ504を参照すると、指定された色Redの目標色相値としてマンセル色相値5Rが獲得されることになる。
従って、本実施形態では、明度毎の等色相線を求めるためのHVC空間にはマンセル表色色空間が設定される。また、HVC色空間参照データ503には、マンセル表色色空間とLab色空間との座標点を対応づける情報が格納されるとともに、目標色相値と明度分割情報によって、明度毎の等色相線データが設定される。
なお、色相格納データメモリ504においては、ユーザによって目標となる色相値を指定し、登録できるような構成を持つものであってもよい。例えば、図8における807、808以降のメモリ領域はユーザの指定による色相値が登録できるメモリ領域である。ユーザが任意に指定する標本点に対して、ユーザが指定する色についての色相値を対応色相値として格納したデータを登録しておき、ユーザが指定する標本点の写像点について、W−指定色−Bk間において滑らかな階調特性を持つように写像することが可能となる。
説明を図6のフローチャートに戻す。
次に、ステップS603で、出力色空間における明度分割数nを獲得する。出力色空間であるプリンタ色再現域に対して、W−Col―Bk間における明度分割情報があらかじめ任意に決定されている。本実施形態においては、明度の分割数nおよび明度情報L*=L1〜Lnが、分割明度情報データメモリ505に格納されている。したがって、このステップS603では、分割明度情報データメモリ505に格納されている明度分割数nを読み出せばいよい。
次に、ステップS604で、等色相線情報を設定するための明度カウンタをセットする。具体的には、ステップS603で獲得した明度分割数nを等色相線設定部506内にある分割数カウンタ(図示せず)に格納する。
次に、ステップS605で、分割数カウンタに格納された明度分割情報に基づき、分割明度情報データメモリ505に格納されている明度情報を一つ選択し、等色相線設定対象明度として獲得する。
次に、ステップS606で、プリンタ色再現域の外郭における目標色相値を実現する座標点を求めるための等色相線情報を設定する。具体的には、等色相線設定部506は、ステップS605で選択した等色相線設定対象明度における目標色相値がHVC色空間上で実現し、HVC色空間参照データメモリ503におけるデータを参照することにより、彩度方向に変化する等色相線情報をHVC色空間座標値として獲得する。このとき、等色相線情報は連続する座標点(線分)の情報であっても、いくつかの離散的な座標点情報として求められるものであってもよい。本実施形態では、後者の形態で等色相線情報を持つものとする。そして等色相線設定部506は、求めた等色相線情報HVC色空間座標値をLabデータに変換し、等色相線データメモリ509に格納する。
図10に、等色相線データメモリ509の構造例を示す。データメモリ1001、1009、1010はそれぞれ、等色相線設定対象明度L*=L1,L2、Lnにおける等色相線を表すLab座標データの集合となっている。データメモリ1001のメモリ領域1002〜1008における左端のインデックスは、等色相線を求める際に等色相線に対して彩度の低い順に番号をふったものであり、対応する等色相線上のab座標点がそれぞれ格納される。
次に、ステップS607で、交点算出処理部508は、等色相線設定対象明度におけるプリンタ色再現域の外郭における目標色相を実現する座標点を求めるため、プリンタ色再現域情報とステップS606で求められた等色相線設定対象明度における等色相線情報とに基づいて、プリンタ色再現域の外郭と等色相線との交点座標を算出する。このように対象明度におけるプリンタ色再現域の外郭と等色相線との交点座標が求められると、ステップS608において、分割数カウンタの値をデクリメントする。
次に、ステップS609に進み、分割数カウンタの値をチェックする。ここでカウンタ数が0であれば、ステップS610に進み、カウンタ数が0でなければ、ステップS605に戻って処理を繰り返す。
ステップS610では、これまでの処理によって等色相線設定対象明度の全てに対してプリンタ色再現域の外郭における全ての目標色相値を実現する座標点が算出されたので、算出した全ての座標点を、階調点データメモリ510に格納し、本処理を終了する。
図9は、算出した全ての交点座標を格納する階調点データメモリ510の構造例を示す図である。
図示のように、指定される色別に、プリンタ色再現域の外郭および等色相線との交点座標が、分割明度毎に格納される。例えば図4に示したRedデータについては、標本点R1〜R11、ならびにW、Bk点のそれぞれに対応するLab空間上の写像点座標が格納される。
上記した処理の結果について、図7を参照して説明する。この図は、Lab均等表色系を表している。縦軸は明度軸(L*)で、上方向がW、下方向Bkである。ここで、プリンタ色再現域が実線にて示されている。また、Redの目標色相値であるマンセル色相5Rを再現する等色相線が、各明度毎に破線によって示されている。そして、同図には、プリンタ色再現域におけるW−Red−Bkの外郭と、破線で示される等色相線との交点が黒丸で示されるとともに、W−Red−Bkの外郭線とW−Bkのグレイラインとによって囲まれる領域が示される。ここで、WからBkに向かうW−Red−Bkの外郭上の黒丸の列が実際の交点座標であり、人間の目に対して均等な明度、色相、彩度変化をするHVC空間に基づいて求められた色度点となる。よって、黒丸によって示される明度に対する色相の変化が、W−Red―Bk間において人間の視覚に対して滑らかな色相変化を生じさせることになる。
図11は、色域形状判定装置206の構成を示すブロック図である。
プライマリカラー色度点データメモリ1104は、あらかじめ設定された階調点データ上のプライマリカラー色度点情報を格納する。図34に、プライマリカラー色度点データメモリ1104に格納されるプライマリカラー色度点情報の構造例を示す。図示のように、主要な色相である、Red、Green、Blue、Cyan、Magenta、 Yellowをはじめ、ユーザが指定する任意の色相の色度点と、各色度点に対応するLab座標点が格納されている。プライマリカラー色度点は、あらかじめユーザによって設定される座標値であってもよいし、階調点情報から、プライマリカラー色度点設定条件に基づいて算出される座標値であってもよい。
説明を図11に戻す。
領域形状参照データメモリ1102は、あらかじめ設定された形状条件データを格納している。リニア領域算出処理部1101は、色相領域獲得装置205の階調点データメモリ510より読み出した階調点データに対する、対象色相のプライマリカラー色度点情報をプライマリカラー色度点データメモリ1104より読み出し、基準色相領域としての色相リニア領域をW−Col側、Col−Bk側についてそれぞれ算出する。対リニア差分算出処理部1105は、対象色相における階調点データとリニア領域との差分を算出する。領域判定参照処理部1106は、対リニア差分算出処理部1105によって求められた対象色相における階調点データとリニア領域との差分について、領域形状参照データメモリ1102に格納されている形状条件データとの比較参照を行い、判定結果である形状情報を決定する。色域形状情報格納データメモリ1103は、領域判定参照処理部1106で決定された形状情報を格納する。
図12は、上記のような構成の色域形状判定装置206による色域形状判定処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS1201で、形状判定を行う対象の色相を設定する。以下では、このステップS1201でRedが対象色相として設定された場合について説明を行う。
次のステップS1202では、出力色空間より求めたWhite、Red、Black間のLabデータ階調点情報を獲得する。
次に、ステップS1203で、プライマリカラー色度点データメモリ1104から、Redのプライマリカラー色度点Labデータを獲得する。
次に、ステップS1204で、ステップS1202で得られたWhite、Red、Black 間のLabデータ階調点情報から、W−Red間のLabデータ階調点情報を獲得する。
次に、ステップS1205で、リニア領域算出処理部1101により、W−Red間のLabデータ階調点情報による領域内のリニア領域を設定する。
ここで、図15を参照して、このリニア領域の設定について説明する。同図中、曲線1505が、Col(この場合はRed)における色再現域外郭を示している。また、色度点1503がプライマリカラー色度点である。色度点1501は白色点(W)、色度点1502は黒色点(Bk)を示す。軸は色再現域における無彩色軸を示す。
リニア領域算出処理部1101はまず、プライマリカラー色度点1503の明度Lと等明度の色度点1504を無彩色軸上に設定する。ここで、プライマリカラー色度点1503と無彩色軸上の色度点1504とを結ぶ直線を「領域分割線」とよぶ。そして、無彩色軸上の色度点1504、プライマリカラー色度点1503、および白色点1501を直線1506で結んで得られる領域をW−Colのリニア領域として設定し、また、無彩色軸上の色度点1504、プライマリカラー色度点1503、および黒色点1502を直線で結んだ領域をCol−Bkのリニア領域として設定する。
次に、ステップS1206で、領域分割線(1503−1504)、W−col間の無彩色軸(1501−1504)、および出力色相領域の外郭線1505で囲まれる外郭領域と、ステップS1205で設定されたW−Colのリニア領域との差分をとる。差分の算出の一例としては、外郭領域の積分値とリニア領域の積分値との差およびその符号(プラス/マイナス)を求めればよい。
またこのステップでは、出力色相領域の外郭線1505とリニア領域の外郭線(以下、「リニア線分」という。)1506との交点の有無を調べる。交点がある場合は、交点を間に挟む2つの差分領域に係る差分値を獲得する。そして、その差分値の符号によって、リニア線分との交点によって分割される差分領域がそれぞれリニア領域よりも外側(差分プラス)の領域であるか内側(差分マイナス)の領域であるかについて判定を行う。
次に、ステップS1207で、例えば図24に示されるような構成をもつ領域形状参照データメモリ1102を参照し、ステップS1208で、各条件に合致する形状情報を、対象外郭データの形状として決定する。
次に、ステップS1209で、ステップS1208において決定された外郭形状情報を、領域形状情報格納データメモリ1103に、所定の色相におけるW−Col間の外郭形状情報として格納する。
ここで、外郭形状の表現態様について説明する。実施形態における外郭形状は例えば以下の5類型に分類される。図14〜図21を参照して、それぞれ説明する。もっとも、本発明はこの類型の数や型に限定されるものではない。
(第1の形状:リニア型)
図14において、色度点1403はプライマリカラー色度点、色度点1401は白色点(W)、色度点1402は黒色点(Bk)である。軸は色再現域における無彩色軸を示している。ここでは、Col(例えばRed)における外郭が直線140で示されている。この場合、外郭領域とリニア領域とが一致し、よって両者の差分は0であるし、交点もない状態となる。このように、W−col、Bk−Colの外郭線が直線となっている外郭領域の形状を「リニア型」と分類する。
図14において、色度点1403はプライマリカラー色度点、色度点1401は白色点(W)、色度点1402は黒色点(Bk)である。軸は色再現域における無彩色軸を示している。ここでは、Col(例えばRed)における外郭が直線140で示されている。この場合、外郭領域とリニア領域とが一致し、よって両者の差分は0であるし、交点もない状態となる。このように、W−col、Bk−Colの外郭線が直線となっている外郭領域の形状を「リニア型」と分類する。
なお、リニア領域と外郭領域との差分について一定の閾値を設けておき、差分が閾値未満に収まっている場合には、交点の有無に関係なくリニア型に分類してもよい。
(第2の形状:凸型)
図15を参照すると、W−Col間、もしくは、Col―Bk間において、外郭線1505とリニア線分1506との交点が、白色点1501、黒色点1502、およびプライマリカラー色度点1503以外になく、なおかつ、外郭線1505がリニア線分1506に対し全体的に膨らんでいる。このような形状を「凸型」と分類する。
図15を参照すると、W−Col間、もしくは、Col―Bk間において、外郭線1505とリニア線分1506との交点が、白色点1501、黒色点1502、およびプライマリカラー色度点1503以外になく、なおかつ、外郭線1505がリニア線分1506に対し全体的に膨らんでいる。このような形状を「凸型」と分類する。
図19において、ハッチングされた領域1901は、図15におけるリニア領域と外郭領域の差分領域を示している。この場合、リニア領域に対して外郭領域が大きいため、差分の符号は「プラス」である。
また、外郭線とリニア線分との交点が現実にはあったとしても、交点によって分割される領域の一方がリニア領域よりも外側にあり、他方の差分領域がほぼ0と判断された場合には、凸型と判定することが好ましい。
(第3の形状:凹型)
図16を参照すると、外郭線1605とリニア線分1606との交点が、白色点1601、黒色点1602、およびプライマリカラー色度点1603以外になく、なおかつ、外郭線1605全体がリニア領域内にある。このような形状を「凹型」と分類する。
図16を参照すると、外郭線1605とリニア線分1606との交点が、白色点1601、黒色点1602、およびプライマリカラー色度点1603以外になく、なおかつ、外郭線1605全体がリニア領域内にある。このような形状を「凹型」と分類する。
この場合、リニア領域に対して外郭領域が小さいため、領域差分の符号は「マイナス」である。
また、外郭線とリニア線分との交点が現実にはあったとしても、交点によって分割される領域の一方がリニア領域よりも内側にあり、他方の差分領域がほぼ0と判断された場合においては、凹型と判定することが好ましい。
(第4の形状:凸凹型)
図17を参照すると、外郭線1705とリニア線分1706との交点が、白色点1701、黒色点1702、プライマリカラー色度点1703以外に、1707、1708で存在している。また、図20に示すように、グレイ軸側の差分領域2001および2003が、リニア領域に対して外側にあり(すなわち、領域差分の符号が「プラス」)、プライマリカラー側の差分領域2002および2004は逆に、リニア領域に対して内側にある(すなわち、領域差分の符号が「マイナス」)。このような形状を「凸凹型」と分類する。
図17を参照すると、外郭線1705とリニア線分1706との交点が、白色点1701、黒色点1702、プライマリカラー色度点1703以外に、1707、1708で存在している。また、図20に示すように、グレイ軸側の差分領域2001および2003が、リニア領域に対して外側にあり(すなわち、領域差分の符号が「プラス」)、プライマリカラー側の差分領域2002および2004は逆に、リニア領域に対して内側にある(すなわち、領域差分の符号が「マイナス」)。このような形状を「凸凹型」と分類する。
(第5の形状:凹凸型)
図18を参照すると、外郭線1805とリニア線分1806との交点が、白色点1801、黒色点1802、プライマリカラー色度点1803以外に、1807、1808で存在している。また、図21に示すように、グレイ軸側の差分領域1805および2103が、リニア領域に対して内側にあり(、すなわち、差分領域の符号が「マイナス」)、プライマリカラー側の差分領域2102および2104は逆に、リニア領域に対して外側にある(すなわち、領域差分の符号が「プラス」)。このような形状を「凹凸型」と分類する。
図18を参照すると、外郭線1805とリニア線分1806との交点が、白色点1801、黒色点1802、プライマリカラー色度点1803以外に、1807、1808で存在している。また、図21に示すように、グレイ軸側の差分領域1805および2103が、リニア領域に対して内側にあり(、すなわち、差分領域の符号が「マイナス」)、プライマリカラー側の差分領域2102および2104は逆に、リニア領域に対して外側にある(すなわち、領域差分の符号が「プラス」)。このような形状を「凹凸型」と分類する。
図24は、領域形状参照データメモリ1102に記憶される領域形状参照データの構造例を示す図である。
メモリ領域2401〜2418にはそれぞれ、色再現域の外郭形状判定のための参照データとして、(1)リニア線分と外郭線との交点が(白色点、黒色点、およびプライマリカラー色度点以外に)あるか否か、(2)対象領域がW−Col間の領域であるかCol−Bk間の領域であるかの情報、(3)リニア線分と外郭線との交点が(白色点、黒色点、およびプライマリカラー色度点以外に)ある場合、その交点によって分割されるリニア領域と外郭領域との差分領域に係る無彩色軸側の符号、および、(4)プライマリカラー側の差分領域に係る符号、が格納されている。そして、各メモリ領域の一番右の欄には、上記(1)〜(4)に対する判定結果としての形状情報が格納されている。
以下、各メモリ領域の内容について具体的に説明していく。本実施形態では交点がない場合においては、交点によって差分領域が分割されることがないことから、その場合には(4)の条件を参照する必要はない。
メモリ領域2401には、(1)交点なし、(2)対象がW−Col側の外郭データ、(3)無彩色軸側の差分領域の領域の符号は「なし」(∵領域差分がほぼ0)、という条件に対して、その判定結果として「リニア型」という形状情報が格納されている。
メモリ領域2402には、(1)交点なし、(2)対象がW−Col側の外郭データ、(3)無彩色軸側の差分領域の符号は「+」、いう条件に対して、その判定結果として「凸型」という形状情報が格納されている。
また、メモリ領域2408には、(1)交点あり、(2)対象がW−Col側の外郭データ、(3)無彩色軸側の差分領域の符号は「+」、(4)プライマリカラー色度点側の差分領域の符号は「−」、という条件に対して、その判定結果として「凸凹型」という形状情報が格納されている。
このようにして、各条件および判定結果(形状情報)が格納されている。
説明を図12のフローチャートに戻す。
次のステップS1210で、ステップS1202において出力色空間より求めたWhite、Red、Black 間のLabデータ階調点情報から、R―Bk間のLabデータ階調点情報を獲得する。
次に、ステップS1211で、R―Bk間のLabデータ階調点情報による領域内におけるリニア領域を設定する。
次に、ステップS1212で、ステップS1211において設定されたリニア領域と、外郭データにおいてグレイ軸上の点とプライマリカラー色度点によって分割されるCol−Bk間の外郭に囲まれる領域との差分を獲得する。差分の算出の一例としては、外郭領域の積分値とリニア領域の積分値との差およびその符号(プラス/マイナス)を求めればよい。ここでは、外郭データのR―Bk間の曲線とリニア領域のR―Bk間の直線との交点の有無を調べる。交点がある場合は、交点を間に挟む2つの差分領域について、その差分を獲得する。そして、リニア領域のCol−Bk間の直線と交点によって分割される外郭領域についてそれぞれリニア領域よりも外側(差分プラス)の領域であるか内側(差分マイナス)の領域であるかについて判定を行う。
次に、ステップS1213に進み、ステップS1211、ステップS1212で求められたリニア領域と外郭データとの差分、外郭データとリニア領域の交点情報、および、図24に示した領域形状参照データを参照し、ステップS1214で、各条件に合致する形状情報を対象外郭データの形状として決定する。
次に、ステップS1215に進み、ステップS1214で決定された外郭形状情報を、領域形状情報格納データメモリ1103に、所定の色相におけるCol−Bk間の外郭形状情報として格納する。
そして、ステップS1216で、所定の色相全てに対してステップS1201〜S1215の処理が済んだかどうかを判定する。ここで、全ての色相について処理が終了していなければ、ステップS1201に戻って残りの色相について処理を行うが、所定の色相全てに対してステップS1201〜S1215の処理が済んだときはこの処理を終了する。
以上、ステップS1201〜1216の処理を行うことで、所定の色相における外郭データの形状判定を行うことができる。
以上説明した、図3、図6、図12のフローチャートに示した所望の色相値について階調変化を行うプリンタ色再現域上の形状判定処理を、少なくとも、プライマリカラーであるRed、Green、Blue、Cyan、Magenta、YellowのW−Col間の外郭データ形状、Col−Bk間の外郭データ形状について行う。
以上、本実施形態によれば、少なくともプライマリカラーであるRed、Green、Blue、Cyan、Magenta、Yellow についてWhite− プライマリカラー−Black間の色相変化を人間の視覚特性基づいて滑らかに変化し、かつ、滑らかな階調特性を再現するために必要な色域形状判定を、容易な処理によって実現することが可能となる。
<第2の実施形態>
上述の第1の実施形態では、出力色相領域の外郭線とリニア線分とで形成される差分領域が、リニア線分よりも外側にあるのか内側にあるのかという情報は、外郭線とリニア線分との交点で分割される出力色相領域とリニア領域との差分値の符号で表現された。しかし、この情報はそのような差分値の符号ではなく他の情報によっても表現することが可能である。第2の実施形態では、出力色相領域の外郭線とリニア線分とで形成される差分領域が、リニア線分よりも外側にあるのか内側にあるのかという情報を、出力色相領域の外郭線およびリニア線分の角度を用いて表現する。
上述の第1の実施形態では、出力色相領域の外郭線とリニア線分とで形成される差分領域が、リニア線分よりも外側にあるのか内側にあるのかという情報は、外郭線とリニア線分との交点で分割される出力色相領域とリニア領域との差分値の符号で表現された。しかし、この情報はそのような差分値の符号ではなく他の情報によっても表現することが可能である。第2の実施形態では、出力色相領域の外郭線とリニア線分とで形成される差分領域が、リニア線分よりも外側にあるのか内側にあるのかという情報を、出力色相領域の外郭線およびリニア線分の角度を用いて表現する。
図13は、本実施形態における色域形状判定処理を示すフローチャートである。
図12のフローチャートと対照すると分かるように、図13のフローチャートは図12のフローチャートとほぼ同様である。相違する点は、図12のステップS1206のかわりにステップS1306が実行され、ステップS1212のかわりにステップS1312が実行される点である。そこで以下ではこのステップS1306およびS1312について説明する。
ステップS1306では、リニア線分と無彩色軸とのなす角度α1と、出力色相領域の外郭線の白色点における接線と無彩色軸とのなす角度β1を検出し、両者の差分β1−α1を獲得する。また同様に、リニア線分と領域分割線(プライマリカラー色度点と、それと等明度の無彩色軸上の点とを結ぶ直線)とのなす角度α2と、出力色相領域の外郭線のプライマリカラー色度点における接線と領域分割線とのなす角度β2を検出し、両者の差分β2−α2を獲得する。
図22は、色相領域の外郭線とリニア線分とで交点がない場合を示している。
2201はリニア線分1706と無彩色軸とのなす角度、2202は、出力色相領域の外郭線1705の白色点1701における接線2203と無彩色軸とのなす角度である。ここで両者の差分(角度2202−角度2201)をとる。同図の例の場合、接線2203はリニア線分1706より外側にあることから、この角度差分の符号は「プラス」である。また、2204はリニア線分1706と領域分割線2208とのなす角度、2205は、出力色相領域の外郭線1705のプライマリカラー色度点1703における接線2206と領域分割線2208とのなす角度である。ここで両者の差分(角度2205−角度2204)をとる。同図の例の場合、接線2206はリニア線分1706より外側にあることから、この角度差分の符号は「プラス」である。説明は省略するが、Col−Bk間の領域についても同様に行われる。
またこのステップでは、W−Col間における外郭曲線とリニア線分との交点の有無を調べる。交点がある場合は、(1)白色点における外郭曲線の接線とリニア線分とのなす角度、(2)交点における外郭曲線の接線とリニア線分とのなす角度、および、(3)プライマリカラー色度点における外郭曲線の接線とリニア線分とのなす角度、をそれぞれ獲得する。そして、交点で分割される各差分領域ごとに、その領域がリニア領域よりも外側(プラス角度)の領域であるか内側(マイナス角度)の領域であるかについて判定を行う。
図23は、色相領域の外郭線とリニア線分とで交点がある場合を示している。
2301はリニア線分1706と無彩色軸とのなす角度、2302は出力色相領域の外郭線1705の白色点1701における接線2303と無彩色軸とのなす角度である。ここで両者の差分(角度2302−角度2301)をとる。同図の例の場合、接線2303はリニア線分1707より内側にあることから、この角度差分の符号は「マイナス」である。
また、外郭曲線1705の交点1707における接線2305とリニア線分1706とのなす角度についてみると、この場合、交点1707の左側では、接線2305はリニア線分1706より内側にあることから、この交点1707の左側の角度2306lの符号は「マイナス」、逆に、交点1707の右側では、接線2305はリニア線分1706より外側にあることから、この交点1707の右側の角度2306rの符号は「プラス」となる。
また、2304はリニア線分1706と領域分割線2208とのなす角度、2303は出力色相領域の外郭線1705のプライマリカラー色度点1703における接線2307と領域分割線2208とのなす角度である。ここで両者の差分(角度2304−角度2303)をとる。同図の例の場合、接線2307はリニア線分1706より外側にあることから、この角度差分の符号は「プラス」である。
図25は、領域形状参照データメモリ1102に記憶される領域形状参照データの構造例を示す図である。
構造としては図24に示した例とほぼ同様であるが、図24では差分領域に係る差分量の符号を保持するようにしていたところ、図25の例では、差分領域の両端の交点における外郭線とリニア線分との角度の符号の組み合わせが保持されている。この例では、差分領域の両端の交点における外郭線とリニア線分との角度の符号が正であれば「+/+」と表現され、負であれば「−/−」と表現されている。
ステップS1312では、ステップS1306と同様な方法で、ステップS1211により求められたCol−Bk側のリニア線分と無彩色軸とのなす角度と、出力色相領域の外郭線の白色点における接線と無彩色軸とのなす角度を検出し、両者の差分を獲得する。また同様に、リニア線分と領域分割線(プライマリカラー色度点と、それと等明度の無彩色軸上の点とを結ぶ直線)とのなす角度と、出力色相領域の外郭線のプライマリカラー色度点における接線と領域分割線とのなす角度を検出し、両者の差分を獲得する。
またこのステップでは、Col−Bk間における外郭曲線とリニア線分との交点の有無を調べる。交点がある場合は、(1)黒色点における外郭曲線の接線とリニア線分とのなす角度、(2)交点における外郭曲線の接線とリニア線分とのなす角度、および、(3)プライマリカラー色度点における外郭曲線の接線とリニア線分とのなす角度、をそれぞれ獲得する。そして、交点で分割される各差分領域ごとに、その領域がリニア領域よりも外側(プラス角度)の領域であるか内側(マイナス角度)の領域であるかについて判定を行う。
以上、第2の実施形態として、出力色相領域の外郭線およびリニア線分の角度を用いて、出力色相領域の外郭形状を判定する手法を説明したが、この手法を単独ではなく、第1の実施形態と組み合わせて判定するようにしてもよいであろう。その場合、組み合わせ判定を行うことによって、外郭形状についてさらに詳細に分類、判定を行ってももちろんよい。
<第3の実施形態>
グラデーション部における滑らかな明度および彩度の変化を実現するために、上述した第1、第2の実施形態により、出力デバイスの色再現域の形状が判別された。本実施形態では、判別された出力デバイスの色再現域の形状に応じた階調補正処理について説明する。
グラデーション部における滑らかな明度および彩度の変化を実現するために、上述した第1、第2の実施形態により、出力デバイスの色再現域の形状が判別された。本実施形態では、判別された出力デバイスの色再現域の形状に応じた階調補正処理について説明する。
本実施形態における画像処理装置の概略構成は図1と同様であるので、この図1を援用することにする。
図26は、本実施形態における画像処理部105における、任意の入力色空間における入力情報を出力色空間に写像するプロファイル作成部の構成を示すブロック図である。
端子2609、2610からは出力デバイスであるプリンタ108の色再現域に関する情報が入力され、端子2610からは入力デバイス107の色域に関する情報である入力色空間情報が入力される。入力色域記憶装置2604は、端子2610から入力された入力色空間情報を記憶し、プリンタ色域記憶装置2605は、端子2609から入力された出力デバイス108の色再現域情報を記憶する。
また、写像パラメータ作成装置2606は、プリンタ色再現域情報と入力色空間情報とを参照して、後述の色域写像装置2607において必要とされる色空間圧縮パラメータの算出を行う。この写像パラメータ作成装置2606は、図示のように、階調点設定装置2613、色域形状判定装置2614、および、階調制御データ設定装置2615を含む。
階調点設定装置2613は、入力画像におけるグラデーション部について人間の視覚に対して色相が滑らかな変化となるようなグラデーションを実現する色再現域の外郭データである階調点情報を獲得する。これは第1の実施形態における色相領域獲得装置205に相当するもので、その具体的構成は図5に示したとおりである。
色域形状判定装置2614は、色相毎の階調点情報である色再現域の外郭データの形状の判定を行う。これは第1の実施形態における色域形状判定装置206に相当するもので、その具体的構成は図11に示したとおりである。
そして、階調制御データ設定装置2615は、色域形状判定装置2614による形状判定結果に基づく階調制御要素の設定、ならびに、階調制御要素における目標値の設定を行う。この具体的構成については後述する。
2607は色域写像装置であり、入力色空間情報とプリンタ色再現域情報とを参照し、入力情報に対して所望の階調を持つ画像品質を再現するように入力色空間の色域をプリンタ色再現域へ写像する。以下では、この写像結果を「写像色再現域」という。
2608はプロファイル作成装置であり、入力色再現域と写像色再現域との対応関係、並びに前記入力色空間上にて所定の色を出力する入力色情報(RGBデータ)と、プリンタ上にて所定の色を出力するプリンタ出力色情報(CMYKデータ)とを参照して、入力データからプリンタ出力要素データへの変換用プロファイルを作成する。作成されたプロファイルがRAM2602に書きこまれる。
端子2611からはホストコンピュータ上にあるRGB画像データが補間装置2603に入力される。補間装置2603は、RAM2602に格納されたプロファイルを参照し、RGB画像データ情報から出力要素データへの変換を行い、端子2612を介して出力装置に渡される。
本実施形態におけるプロファイル作成部の構成は概ね上記のとおりである。次に、このプロファイル作成部の動作内容について説明する。なお本実施例におけるプロファイル作成部の写像動作においては、均等表色系としてL*a*b*色空間を用いることとする。
まずはじめに、CPU101からの指令により入力色空間の色域情報ならびにプリンタの色再現域情報が送信される。送信された前記2つの色再現域情報はそれぞれ、プロファイル作成部内の入力色空間色域記憶装置2604とプリンタ色域記憶装置2605に、入力色空間色再現域情報とプリンタ色再現域情報として記憶される。
次に、写像パラメータ算出装置2606は、色域写像装置2607により行われる色空間圧縮に必要とされる各種パラメータを算出する。このパラメータ算出が終了すると、色域写像装置2607が、均等表色系において入力色空間の色域をプリンタ色再現域へ写像する。本実施形態における色域写像装置2607は、図27のフローチャートに従って写像動作を行うが、この動作に関しては後述する。
次に、プロファイル作成装置2609が、最終写像結果であるところの写像色再現域を参照して入力情報からプリンタ色情報への変換用プロファイルを作成し、RAM2602へプロファイルを書き込む。以上で、一連の動作が終了する。
続いて、色域写像装置2607による写像処理の動作について、図27のフローチャートを用いて説明する。なお、本説明において、ある色とある色とを結ぶ連続した軌跡を「階調線」と呼称する。
まずステップS2701にて、色域の写像を規定するための標本点を決定する。標本点は、入力情報色再現域表面の写像を規定する表面標本点と、入力情報色再現域内部の写像を規定する内部標本点とに分かれる。
次にステップS2702で、表面標本点に関し、プリンタ色再現域のどこに写像すべきかを定める。なお、表面標本点の写像結果は必ずしもプリンタ色再現域の表面に位置するとは限らない。
続くステップS2703では、内部標本点に関し、プリンタ色再現域のどこに写像すべきかを定める。ただし、内部標本点の写像結果が必ずプリンタ色再現域の内部に位置するよう、写像は制御される。
続いて、ステップS2704にて、所定の異なる2つの表面標本点を結ぶ階調線(以下、表面階調線)を規定する。
次に、ステップS2705に進み、ステップS2704で規定された表面階調線について、プリンタ色再現域のどこに写像すべきかを定める。なお、表面階調線の写像結果は必ずしもプリンタ色再現域の表面に位置するとは限らない。
続いて、ステップS2706にて、所定の異なる2つの内部標本点を結ぶ階調線(以下、内部階調線)を規定する。
次に、ステップS2707に進み、ステップS2706で規定された内部階調線について、プリンタ色再現域のどこに写像すべきかを定める。内部階調線の写像結果は必ずプリンタ色再現域の内部に位置するように、写像は制御される。
最後に、ステップS2708で、写像色再現域を表現するために所望される色について、入力色空間色再現域から写像色再現域への写像結果を、表面階調線ならびに内部階調線より取得する。
続いて、写像パラメータ算出装置2606の動作を、図28のフローチャートを用いて説明する。
まず、ステップS2801において、入力色空間色域記憶装置2604とプリンタ色域記憶装置2605にそれぞれ、入力色空間色再現域情報とプリンタ色再現域情報が格納される。
次に、ステップS2802で、指定された色について対象色相値を決定する。
次に、ステップS2803において、均等表色系において、プリンタ色再現域の外郭情報と、あらかじめ求められた明度毎の等色相線情報より、明度毎の等色相線とプリンタ色再現域の外郭との交点座標を獲得する。以降、明度毎の等色相である交点座標を「階調点情報」と呼ぶ。
次に、ステップS2804に進み、ステップS2803において求められた階調点情報に対する色度点を設定する。
続いて、ステップS2805で、プライマリカラー色度点明度によって白色側と黒色側に分割された階調点情報に対して、それぞれ形状の判定を行う。
次に、ステップS2806で、ステップS2805において求められた色域形状判定結果に基づく階調特性制御要素の設定を行う。
次に、ステップS2807に進み、ステップS2806において設定された階調特性制御要素における階調目標値を設定する。
続くステップS2808では、ステップS2803において求められた階調点情報と、ステップS2806において獲得された階調制御要素、ステップS2807において設定された階調目標値に基づいて、入力色空間上において白から黒へ対象色相を保持して連続的に変化する標本点について、標本点の対象色相に対応する階調点情報より、各標本点に対する写像点座標を決定する。
次に、ステップS2809において、決定された写像点をRAMの所定の領域に格納する。
次に、ステップS2810で、本処理の対象となる色について全て上記処理を行ったか否かを判別する。ここで、まだ未処理のものがあれば、ステップS2802に戻り残りの本処理の対象となる色について上記処理を繰り返す。一方、全ての本処理の対象となる色について処理が行なわれていれば、ステップS2811に進み、本フローによって設定された階調制御要素に対する目標値を用いて決定された入力信号に対する外郭データである階調点情報上の写像点を含んだ、色域写像装置2607における上記図27のフローに則った手順による写像処理によって、入力信号からプリンタ色信号への変換を行うためのプロファイルを作成する。
以上のように、写像パラメータ算出装置2606は、指定された色相値について滑らかな階調変化を実現する階調点情報をプリンタ色再現域から、等色相線情報に基づいて獲得し、また、階調点情報である色再現域の外郭形状を判別し、最適な階調特性制御要素ならびに目標値を、外郭形状判定結果より求める。
色域写像装置2607において行われる図27に示したフローに則った写像処理において、ステップS2702以降の入力色空間上の標本点を写像する処理を行なう際には、格納した階調点および階調特性制御要素ならびに目標値に基づいて、写像点を決定する。そして、決定された写像点に基づいて色域写像処理を行ないプロファイルを作成する。こうして本実施形態によって作成されたプロファイルを用いて、指定された色相値について滑らかな階調変化を実現する色補正処理が実現される。
前述したように、階調点設定装置2613は、第1の実施形態における色相領域獲得装置に相当するもので、指定される色相値について滑らかな階調変化を実現する階調点情報をプリンタ色再現域から獲得する。具体的には、第1の実施形態と同様に、図6のフローチャートに従って行われる。また、色域形状判定装置2614は、第1の実施形態における色域形状判定装置206に相当するもので、階調点設定装置2613により獲得された階調点データからプリンタ色再現域の形状判定を行う。具体的には、第1の実施形態と同様に図12のフローチャートに従って行われる。あるいは、第2の実施形態と同様に図13のフローチャートに従って行われる。
図29は、本実施形態における階調制御データ設定装置2615の構成を示すブロック図である。
階調制御要素設定部2901は、色域形状判定装置2614の処理によって獲得された各色相における階調点座標情報の色域形状情報を格納した色域形状情報格納データメモリ1103(図11を参照)から、対応する色相のW−Col側、Col−Bk側の形状情報をそれぞれ読み出し、階調制御要素参照データメモリ2903を参照して、W−Col側、Col−Bk側のそれぞれの形状情報に対応する階調制御要素を獲得する。
階調目標設定部2902は、階調目標参照データメモリ2904を参照して、W−Col側、Col−Bk側それぞれの形状情報に対応する階調制御要素における目標値を獲得する。獲得した対象色相のW−Col側、Col−Bk側における階調制御要素ならびに目標値は、階調設定情報格納データメモリ2905に格納される。
図30は、階調制御要素参照データメモリ2903および階調目標参照データメモリ2904の構成例を示す図である。同図に示す例は、格納されている階調制御要素に対して目標値が設定されたひとつのデータメモリとして構成されたものである。
本実施形態では、Lab色空間における階調制御を行うものとして、階調制御要素・目標値格納領域3001〜3015には、色域形状判定装置2614における形状判定結果である、リニア型、凸型、凹型、凸凹型、凹凸型の形状情報に対して、階調制御要素に明度のみの変化量を制御要素とするL*、彩度の変化量を制御要素とするa*b*、Lab色空間における3次元距離の変化量を制御要素とするL*a*b*の3種類の要素のいずれかが設定される。また、形状情報に対して、最適な制御要素であるものに優先順位付けをあらかじめ行い、ユーザからの指示等がなければ、優先順位の一番高いものを推奨階調制御要素として設定する。さらに、形状情報および制御要素の種類に応じたW−Col側、Col−Bk側における目標値が階調制御要素・目標値格納領域3001〜3015に格納される。ここで、階調制御要素ならびに階調制御要素における推奨順番、目標値については、ユーザの任意の値を設定できる構成であってもよい。
図31は、色域写像装置2607の構成を示すブロック図である。
標本点情報メモリ3101は、White、Col、Black 間のRGBデータである表面標本点情報を格納する。検索処理部3102は、階調点設定装置2613における階調点データメモリ510(図5)より読み出した離散的な階調点データに対して、標本点情報メモリ3101より読み出した所定の色相における各標本点に対応する写像点データを、階調設定情報格納データメモリ2905より写像要素として獲得した階調制御要素ならびに階調目標値に基づいて獲得する。また、補間処理部3104は、検索処理部3102によって獲得された写像点データの補間処理を行う。これら検索処理部3102および補間処理部3104の処理によって得られた写像点データは、出力データメモリ3103に格納される。
続いて、色域写像装置2607による写像処理の例を、図32のフローチャートを用いて説明する。
まず、ステップS3201で、入力色空間におけるWhite、Red、Black 間のRGBデータ標本点情報を標本点情報メモリ3101より獲得する。次に、ステップS3202で、出力色空間より求めたWhite、Red、Black 間のLabデータ階調点情報を、階調点設定装置2613における階調点データメモリ510より獲得する。
次に、ステップS3203において、標本点を出力色空間上の階調点に基づいて写像するためのRed色相における階調制御要素を、階調設定情報格納データメモリ2905より獲得する。続いて、ステップS3204に進み、標本点を出力色空間上の階調点に基づいて写像するためのRed色相における階調目標値を、階調設定情報格納データメモリ2905より獲得する。
本実施形態では、獲得された階調制御要素および目標値によって、RGBデータに対する各標本点におけるプリンタ色再現域に写像する際の対応明度が、色域写像装置2607によって、標本点の写像を行なう時に算出、決定されるものとする。
次に、ステップS3205で、White、Red、Black 間の写像対象標本点を選択する。
次に、ステップS3206において、選択された写像対象標本点がプライマリカラー対象標本点であるか否かを判定する。ここで、選択された写像対象標本点がプライマリカラー対象標本点であった場合はステップS3208に進み、あらかじめ設定されているプライマリカラー色度点を、写像点として決定する。一方、ステップS3206において、選択された写像対象標本点がプライマリカラー対象標本点でなければ、ステップS3207に進み、設定された階調制御要素と目標値に基づき、階調点情報上の対応する写像点座標を算出し、標本点に対する写像点として決定する。このステップの詳細は後ほど、図33のフローチャートを用いて説明することにする。
次に、ステップS3209において、全対象標本点への写像点の決定が終わったかどうかを判断する。この時点で全対象標本点への写像点の決定が終わっていなければ、ステップS3205に戻り、残りの標本点に対応する写像点を決定する。一方、ステップS3209において、全対象標本点への写像点の決定が終わっていれば、本フローにおける処理を終了する。
図33は、上記ステップS3207における標本点に対する写像点を決定する処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS3301で、図7に示されるW−Bk間において点線で示される明度情報L1〜Lnに対応づけられた色相Hを再現する等色相線情報と、プリンタ色再現域外郭上の黒点で示される交点の座標情報を、階調点データメモリ510より獲得する。
次に、ステップS3302で、W−カラー−Bk間の標本点に対して、写像点の階調制御要素を用いて、写像目標明度を獲得する。
次に、ステップS3303において、階調点データメモリ510より獲得した階調点情報において、写像目標明度を挟む明度を持つ両側の交点座標を獲得する。
次に、ステップS3304において、写像点の目標明度、及び階調点情報のもつ明度情報に基づき、写像点の均等表色系における座標点を補間により求める。このとき、線形補間、非線形補間といった各種補間方法を用いても良い。また、補間処理部3104において、あらかじめいくつかの補間処理が格納されており、ライン情報に格納された交点座標情報に基づいて、W−カラー−Bk間の階調点の連なりにおける線形性の程度に応じて適宜補間処理方法を選択し、補間を行っても良い。
そして、ステップS3305で、ステップS3304において補間により求められた写像点の座標点情報を、写像点座標として決定、出力データメモリ3103に格納する。
以上の図33のフローチャートに則った処理によって、White、Red、Black 間のRGBデータに対し、所望の赤の色相値を保持するとともに滑らかな階調特性を実現する階調制御要素ならびに階調目標値によるプリンタ色再現域における写像点が決定され、White、Red、Black間においてプリンタ色再現領域の形状に対して最適化された、人間の視覚に対しても明度・色相・彩度の滑らかな階調変化を再現するプリンタ出力色が決定される。
以上、図6、図12(もしくは図13)、図32、図33のフローチャートによって示される、所望の色相値においてプリンタ色再現領域の形状に対して最適化された階調変化を行なうプリンタ色再現域上の写像点を決定する処理を、少なくとも、プライマリカラーであるGreen、Blue、Cyan、Magenta、Yellowについて行う。
以降、色域写像装置2607によって決定された写像点に基づき、他のRGBデータについても出力プリンタ色再現域情報への色補正処理が行なわれる。そして、プロファイル作成装置2608によって、この色補正処理結果に基づいて色補正カラープロファイルが作成される。
以上説明した第3の実施形態によれば、作成されたプロファイルを用いて、RGB色空間情報をもつ画像データをプリンタによって出力する際に、プライマリカラーであるRed、Green、Blue、Cyan、Magenta、Yellow についてWhite− プライマリカラー−Black間のRGB画像データの出力における明度・色相・彩度についてプリンタ色再現域に最適化された人間の視覚特性に基づく滑らかな階調変化を再現する画像を実現することができる。
<第4の実施形態>
第1および第2の実施形態では、出力デバイスの色再現域の形状を判別する手法について説明した。また、第3の実施形態では、第1または第2の実施形態に従い判別された出力デバイスの色再現域の形状に応じた階調補正処理(色補正処理)について説明した。これらの処理によって、グラデーション部における滑らかな明度および彩度の変化が実現される。
第1および第2の実施形態では、出力デバイスの色再現域の形状を判別する手法について説明した。また、第3の実施形態では、第1または第2の実施形態に従い判別された出力デバイスの色再現域の形状に応じた階調補正処理(色補正処理)について説明した。これらの処理によって、グラデーション部における滑らかな明度および彩度の変化が実現される。
ところで、上述の第3の実施形態は、出力デバイスの色再現域の形状に応じて色変換用の制御要素を設定するとともに、その制御要素に対する制御目標を設定し、そして、これらの制御要素および制御目標に基づいて目標色信号の各標本点に対する写像点を決定する、というものであった。ここで、設定された制御要素および制御目標がユーザに表示され、さらにそれらをユーザが変更可能な構成とすれば、さらに高品位のグラデーション等を提供することができるであろう。そこで本実施形態では、そのような制御要素や制御目標を表示し、変更することのできるユーザインタフェースを提供する技術について説明する。
本実施形態における画像処理装置の概略構成は図1と同様であるが、画像処理部105の構成は図35に示すとおりである。
同図に示すように、この画像処理部105は、図2と同様の構成の形状判定部201を含んでいる。この形状判定部201の内部構成については第1の実施形態と同様であるので説明を省略する。また、画像処理部105は、形状判定部201による色域形状判定結果に基づいて、階調制御要素および階調制御目標値を設定する階調パラメータ設定装置3502を含む。ここで、3509は、色域形状に対して階調特性制御を行うのに最適な制御要素の対応情報を格納してある階調特性制御要素データ記憶装置である。また、3510は、色域形状に対して設定された階制御要素における制御目標値を格納してある階調目標データ記憶装置である。また、階調制御要素・目標値設定装置3511は、階調特性制御要素データ記憶装置3509および階調目標データ記憶装置3510における各データから階調設定情報データを生成し、この階調設定情報データを参照することにより、形状データ格納装置208に格納されている色属性および色域形状に基づく階調特性制御要素および階調制御目標値を設定する。設定された階調特性制御要素および階調制御目標値は、色補正値記憶装置3516に格納される。また、獲得した階調特性制御要素および階調制御目標値は、色域形状情報とともに表示装置であるモニタ106に出力される。
さらに、画像処理部105は、設定された階調特性制御要素および階調制御目標値を用いた色補正装置として以下の構成を有する。
表示装置106が、色補正対象色(色相)に対する色域形状、階調制御要素および制御要素における階調制御目標値を表示すると、ユーザはそれを見て色補正対象色に対する制御要素ならびに色補正量を決定し、U/I513を介して決定した色補正情報を入力することができる。ユーザから入力された色補正量情報は色補正値記憶装置3516に格納される。プロファイル作成装置3515は、色補正処理を行うためのプロファイル作成指示があると、入力色域記憶装置3504に格納された入力色空間情報およびプリンタ色域記憶装置3503に格納されたプリンタの色域情報と、色補正値記憶装置3516に格納された色補正値を参照して、プロファイルを作成し、端子518を介して出力する。
図36は、本実施形態におけるU/Iを介した階調特性制御要素および階調制御目標の設定を含むカラープロファイルの作成処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS3601において、プロファイルを作成する入力色空間情報およびプリンタの出力色空間情報を獲得する。
次に、ステップS3602において、階調制御を行う色相を設定する。
次に、ステップS3603で、ステップS3602において設定された色相に対して人間の視覚的に等色相と感じるHVC色空間における色相値を用いてプリンタの出力色空間の外郭情報を獲得する。
次に、ステップS3604に進み、設定色相におけるプライマリカラー色度点を、ステップS3603で獲得された外郭情報上の色度点より設定する。
次に、ステップS3605において、ステップS3603で獲得された外郭情報に基づいて、ステップS3604で設定されたプライマリカラー色度点を境界点として、W−プライマリカラーにおける外郭、および、プライマリカラー−Bkにおける外郭の形状について形状判定を行う。
続いてステップS3606に進み、ステップS3605で判定されたW−プライマリカラーの外郭形状判定結果およびプライマリカラー−Bkの外郭形状判定結果に基づいて、それぞれ階調制御を行うための制御要素を設定する。
次に、ステップS3607で、ステップS3606において設定された階調制御要素における階調目標値を、W−プライマリカラーの外郭およびプライマリカラー−Bk外郭に対して設定する。
次に、ステップS3608において、ステップS3606で設定された階調制御要素およびステップS3607で設定された階調目標値を用いて、入力色空間に対する出力色空間上の写像点を決定する。
次に、ステップS3609において、ステップS3608で決定された写像点をプロファイルを作成するための所定のメモリに格納する。
次に、ステップS3610に進み、以上のステップS3602からS3609までの処理が、対象となる全色相に対して行われたか否かを判定する。ここで、対象となる全色相に未処理の色相があれば、ステップS3602に戻り、未処理の色相に対してステップS3602からS3609までの処理を繰り返す。また、ステップS3610において、対象となる全色相において処理が行なわれていたら、ステップS3611に進み、ステップS3609において格納された写像点情報を基にプロファイルの作成を行い、本処理を終了する。
図37は、階調制御要素・目標値設定装置3511において生成される階調設定情報データの構造例を示す図である。図示のように、各色属性、外郭形状判定結果に基づく階調特性制御要素、ならびに推奨目標値(色補正設計目標データ)が対応付けられて記述されている。領域3701はインデックス1の色補正対象色Redにおける色補正値を格納する領域である。色補正値には、評価対象色の色属性、外郭形状情報、設定された階調特性制御要素、設定された階調特性目標値がそれぞれ格納されている。本実施形態における色補正処理においては、色補正対象となる色について、少なくとも、プライマリカラーであるGreen、Blue、Cyan、Magenta、Yellowについて行う。もちろんプライマリカラー以外の中間彩度における中間色について本補正処理を行う構成であってもよい。そのため、ユーザが指定する任意の色相をもつ色補正対象色においても色補正処理を行うためのユーザインタフェース(U/I)を介して、ユーザによる色補正対象色の登録、および色補正値決定を行う構成を有していてもよい。
図38は、色補正処理における階調制御要素およびその階調目標値をユーザが指定することができるように、形状判定結果、推奨階調制御要素およびその階調目標値、ならびに写像結果をモニタ106に表示し、また、操作部104より色補正量を入力するためのU/Iの一例を示す図である。
同図において、色補正の対象色について、RGBCMY、その他、ツールに分かれており、ユーザは操作部104よりモニタ106上のU/Iについて、所望のページを選択することによって、色補正を行いたいU/Iを表示させることができる。
3801は、RGBの階調特性に関する色補正量を入力するためのU/Iである。外郭形状表示部3802にはそれぞれ、形状データ格納装置208(図35を参照)に格納された外郭形状判定結果に基づいて、W−ColもしくはCol−Bk間の外郭形状データが表示される。また、外郭形状から設定された階調特性制御要素が、制御要素表示部3803、3804、3805のうちいずれかが有効となって表示される。制御要素表示部3803、3804、3805はラジオボタン形式となっており、ユーザは、ラジオボタンに対応する制御要素を有効にすることで任意に設定を変更することができる。また、ボタン3809、3810、3811によって、各色相における制御要素を、1階調特性制御要素に一括変更することもできる。
目標設定表示部3806にはそれぞれ、W−ColもしくはCol−Bk間の設定された階調特性制御要素の目標値が表示される。目標設定表示部3806には、階調設定情報格納データメモリ1305に格納されているデータを参照して得られる初期値が表示される。ユーザはこの初期値を変更することが可能である。目標値の変更については、目標設定表示部3806に対して直接数値を入力するか、目標設定表示部3806の横にあるポインタ3807、3808を使用して値を変更することが可能である。
また、ボタン3812によって、ユーザの変更した各値を初期値に戻すことも可能である。
RGB色補正U/I3801において、RGBの全ての色補正値の決定を終了したら、OKボタン3813を押すことによって、U/I3801においてユーザが決定した色補正値が、色補正値記憶装置3516に格納される。一方、キャンセルボタン3814が押されると、U/I3801においてユーザが決定した色補正値は初期値データに戻り、その初期値データが色補正値記憶装置3516に格納されるとともに、U/I3801が閉じられる。
CMYの階調特性に関する色補正量を入力するためのU/I3815は、「CMY」と表示されたタブをクリックすることでアクティブになるが、その構成は、上記したRGB用のU/I3801と同様である。
また、上記したU/Iの一部として、図42に示すような外郭形状を視覚的に表示する表示部4201を有していてもよい。表示部4201は、外郭形状4203を表示すると同時に、任意の数の離散明度ポイント4206を表示することにより、階調特性制御要素および補正目標値に基づく色補正結果4204を視覚的に表示することができる。ここで、ポイント4205、4207は、プライマリカラー色度点を示す。また、明度ガンマ表示部4209には、階調特性制御要素および補正目標値に基づく色補正結果について、明度ガンマ値を算出した結果を表示する。
表示される色相は、色相切り替え指示部4208によって、ユーザの指定により切り換えることが可能である。また、表示方法については、色相による断面表示の他、3D表示等も選択する機能があっても良い。
外郭データ表示部4201は、図38に示したU/Iを用いた色補正に対して、色補正結果をリアルタイムに表示することによって、ユーザが写像結果を参照しながら、階調特性制御要素ならびに階調特性目標値といった色補正値を決定することが可能となる。
図35における色相領域獲得装置205は、色相格納データメモリ504および階調点データメモリ510を有している(図5を参照)。この色相格納データメモリ504の構成例は図8に示したとおりであり、また、階調点データメモリ510の構造例は図9に示したとおりである。ここで、これらのデータにおける色相値を変更可能であることが好ましい。図39は、色属性色相を設定するためのU/Iの一例を示す図である。
図39において、3901は、RGBの設定色相値を変更するためのU/Iである。ここには、RGBそれぞれについて、L値を入力する入力表示部3902、a値を入力する入力表示部3903、b値を入力する入力表示部3904が設けられている。また、3906および3907はラジオボタンで、3906が選択されたときは、Lab色空間における色相hueによる階調点が獲得され、3907が獲得されたときは、入力表示部3902〜3904において入力されたLab値に対するHVC値による色相値が獲得される。また、色相値入力表示部3905には、ラジオボタン3906、3907の選択に従いHVC色空間またはLab色空間における色相値を入力することができる。HVC空間が選択された場合、ユーザによって設定された値は、色相格納データメモリ504に格納される。一方、Lab色空間における色相値(Lch)が選択された場合は、指定した色相値に対応する階調点データが算出され、階調点データメモリ510に格納される。
なお、デフォルト設定ボタン3908によって、入力した設定値を所定の初期値に戻すことも可能である。
また、ユーザは、各色属性における階調点データに対して、任意に決定した色度点座標による階調点データを格納したファイルを、ファイル設定部3909に記述することによって、階調データを直接設定することも可能である。3910は、階調点データを格納したファイルを指定するための参照ボタンである。
OKボタン3911を使用することによって、このU/Iを介して入力されたRGBの設定色相値が確定され、色相格納データメモリ504および階調点データメモリ510に設定される。また、キャンセルボタン3912を使用することによって、U/I3901において入力された値が消去され、あらかじめ格納されていた設定色相が設定される。
3913は、CMY色属性における設定色相を変更するためのU/I、3914は、ユーザの任意の色属性に対する設定色相を変更するためのU/Iである。
以上、詳細に説明したように、ユーザは、図38、図39、または図42に示すようなU/Iを介して、出力色空間の形状に基づく階調特性制御要素を用いた色補正条件設定を行うことができる。
色補正値の設定が終了し、ユーザがU/I上のプロファイル作成ボタン(図示せず)をクリックすることにより、色補正値に基づく色補正プロファイルを作成するよう指示が出される。以降、色補正値記憶装置3516に格納された色補正値に従い、プロファイル作成装置3515によって上記色補正値において決定された写像点に基づき、出力プリンタ色再現域情報への色補正処理が行なわれ、色補正カラープロファイルが作成される。
以上のU/Iを用いた色補正処理を、図43、図44のフローチャートを用いて説明する。
階調制御要素・目標値設定装置で生成された階調設定情報データは、いったん色補正情報として色補正値記憶装置3516に格納された後、図43のフローチャートに沿って、U/I3513を介してユーザによって色補正値が変更、決定されうる。
まず、ステップS4301では、初期化処理として、色補正値記憶装置3516に格納された色補正情報に基づいて、U/I3901または3913(図39)において、色域形状および初期値である階調特性制御要素および階調特性目標値を表示する。
次に、ステップS4302で、U/I3901または3913における入力に基づいて、対象となる色の指定情報を獲得する。
次に、ステップS4303で、U/I3901・3913における入力に基づいて色補正情報を獲得する。
次に、ステップS4304に進み、ステップS4303で入力された色補正値を、色補正値記憶装置3516の、ステップS4302で獲得された色指定情報に対応するメモリ領域に格納する。
次のステップS4305では、OKボタンが押されたか否かを判断する。ここでOKボタンが押されたときは、U/I3901または3913による色補正値の入力を終了する。一方、この時点でOKボタンが押されていないときは、ステップS4306に進み、キャンセルボタンが押されたか否かを判断する。ここでキャンセルボタンが押されたときは、ステップS4307に進み、ステップS4304において格納されたメモリ領域の色補正値を消去し、初期値に戻す。一方、この時点でキャンセルボタンが押されていないときは、ステップS4308に進み、U/I3901または3913は、色補正値が入力されるまで待機状態となる。
以上のようにU/I3901または3913において色補正値が入力され、ユーザによって色補正テーブル作成の指示があると、プロファイル作成装置3515は、図44のフローチャートに沿って色補正値記憶装置3516に格納された色補正値に基づく色補正処理を実行する。
まず、ステップS4401で、色補正処理を行う入力色域情報および出力色域情報を獲得する。
次に、ステップS4402で、色補正値記憶装置3516に格納された色補正値メモリ領域における色補正対象色を選択する。
次に、ステップS4403で、選択した色補正対象色の色補正値を色補正値記憶装置3516から獲得する。
次に、ステップS4404に進み、ステップS4403で獲得した色補正値情報に基づいて、色補正色におけるLab座標値を設定し、次のステップS4405で、その設定値を色補正値記憶装置3516に記憶させる。
次に、ステップS4406において、全ての補正対象色についてステップS4403からステップS4405までの処理を終えたかどうかを判別する。ここで全ての対象色について処理を終了していなかったらステップS4402に戻り、処理を繰り返す。一方、ステップS4406において、全ての補正対象色について処理を終えたのであれば、ステップS4407に進み、補正対象色の色補正色Lab座標に基づく色補正処理を行う。
そして、ステップS4408で、色補正処理の結果に基づいて色補正プロファイルを作成し、続くステップS4408で、その色補正プロファイルをRAM103(図1)に格納する。
以上の図43、44のフローチャートに従う処理によって、色補正対象色に対する色域形状に基づく階調特性制御要素を用いた色補正処理が実現される。これによれば、ある色について色補正を行うにあたり、色補正量を出力色空間の形状に基づいた適切な階調特性となる色補正処理を実現するためのユーザインターフェースを提供することができる。
以上の処理によって、White−Red−Black 間のRGBデータに対し、所望のRedの色相値を保持するとともに滑らかな階調特性を実現する階調制御要素ならびに階調目標値によるプリンタ色再現域における写像点が決定され、White−Red−Black 間においてプリンタ色再現領域の形状に対して最適化された、人間の視覚に対しても明度・色相・彩度の滑らかな階調変化を再現するプリンタ出力色が決定された。
以上の、所望の色相値においてプリンタ色再現領域の形状に対して最適化された階調変化を行うプリンタ色再現域上の写像点を決定する色補正処理を、少なくとも、プライマリカラーであるGreen、Blue、Cyan、Magenta、Yellowについて行う。
ところで、図42に示したU/Iを用いて色補正を行う際に、プライマリカラー色度点座標によっては、出力装置の色域と、色補正値に基づく写像結果による色空間の結果とが異なる場合がある。そこで、表示部4201は、色域形状データと共に写像結果を表示するように構成することが好ましい。同図において、表示部4201は、横軸を彩度、縦軸を明度にとって示される色空間において、任意の色相における断面を表示している。色空間断面4203は出力色空間の全ての色空間断面を示し、色空間断面4204は、色補正値に基づく写像結果による色空間の結果を示している。このとき、色域形状を判定し、その形状結果より設定される階調特性制御要素について、最初に写像結果による色空間の色域形状を算出し、写像結果の色域形状について形状判定を行い、写像結果色空間に対する階調特性制御要素を決定する。
また、図41に示すように、階調制御要素として色度点4101における彩度情報を設定する際に、彩度情報を算出するための原点情報として、白色点座標4102、黒色点座標4103、および座標平面原点(無彩色軸)4104を、選択できるものとし、階調点データにおける彩度の算出において、いずれか一点を選択するように構成してもよい。
さらに、白色点側階調点を選択するために白色点4102を原点として彩度Cw4105を参照し、一方、黒色点側階調点を選択するために黒色点4103を原点として彩度Ck4106を参照する、といった、原点の選択肢の中から適宜原点の切り替えを行うようにしてもよい。
また、階調制御要素として明度・彩度情報による3次元距離データを設定する場合においても、彩度情報を算出するための原点情報に、白色点座標4102、黒色点座標4103、および座標平面原点(無彩色軸)4104が、選択できるものであってもよい。
図40は、彩度算出条件を変更するためのU/Iの一例を示す図である。
同図中、4001は、RGBの彩度算出条件を変更するためのU/Iである。ここでは、図41に示したRedの最大彩度色度点4101に対して、白色点側の階調データの彩度算出条件を変更する場合に、白色点4102を原点に設定する選択ボタン4002、黒色点4203を原点に設定する選択ボタン4003、座標平面原点(無彩色軸)4204を原点に設定する選択ボタン4004がそれぞれ表示されている。G,Bにおける設定色相値の変更についても同様である。
また、RGBの最大彩度色度点に対する白色点側および黒色点側の全ての彩度算出条件を一括して設定する場合の、白色点4102を原点に設定する選択ボタン4005、黒色点4103を原点に設定する選択ボタン4006、座標平面原点(無彩色軸)4104を原点に設定する選択ボタン4007もそれぞれ表示されている。
OKボタン4008をクリックすることによって、U/I4001において設定された彩度算出条件が、彩度獲得装置に設定される。一方、キャンセルボタン4009をクリックすることによって、入力された値をキャンセルし、あらかじめ設定されている彩度算出条件に戻すことができる。
また、4010は、CMY色属性における彩度算出条件を変更U/Iである。
このように、出力色空間に基づいた明度許容範囲の算出において、ユーザの任意の彩度算出条件を設定することによって、ユーザが所望する条件による色補正値の設定が可能となる。
<その他の実施形態>
以上、本発明の実施形態を詳述したが、本発明は、例えばシステム、装置、方法、プログラムもしくは記憶媒体等としての実施態様をとることが可能である。また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用してもよいし、また、一つの機器からなる装置に適用してもよい。
以上、本発明の実施形態を詳述したが、本発明は、例えばシステム、装置、方法、プログラムもしくは記憶媒体等としての実施態様をとることが可能である。また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用してもよいし、また、一つの機器からなる装置に適用してもよい。
なお、本発明は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムを、システムあるいは装置に直接あるいは遠隔から供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータがその供給されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される場合を含む。その場合、プログラムの機能を有していれば、その形態はプログラムである必要はない。
従って、本発明の機能処理をコンピュータで実現するために、そのコンピュータにインストールされるプログラムコード自体も本発明を実現するものである。つまり、本発明の特許請求の範囲には、本発明の機能処理を実現するためのコンピュータプログラム自体も含まれる。
その場合、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等、プログラムの形態を問わない。
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、MO、CD−ROM、CD−R、CD−RW、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、DVD(DVD−ROM,DVD−R)などがある。
その他、プログラムの供給方法としては、クライアントコンピュータのブラウザを用いてインターネットのホームページに接続し、そのホームページから本発明のコンピュータプログラムそのもの、もしくは圧縮され自動インストール機能を含むファイルをハードディスク等の記録媒体にダウンロードすることによっても供給できる。また、本発明のプログラムを構成するプログラムコードを複数のファイルに分割し、それぞれのファイルを異なるホームページからダウンロードすることによっても実現可能である。つまり、本発明の機能処理をコンピュータで実現するためのプログラムファイルを複数のユーザに対してダウンロードさせるWWWサーバも、本発明のクレームに含まれるものである。
また、本発明のプログラムを暗号化してCD−ROM等の記憶媒体に格納してユーザに配布し、所定の条件をクリアしたユーザに対し、インターネットを介してホームページから暗号化を解く鍵情報をダウンロードさせ、その鍵情報を使用することにより暗号化されたプログラムを実行してコンピュータにインストールさせて実現することも可能である。
また、コンピュータが、読み出したプログラムを実行することによって、前述した実施形態の機能が実現される他、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSなどが、実際の処理の一部または全部を行い、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現され得る。
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現される。
Claims (16)
- 出力デバイスに適した色変換処理を行う画像処理装置であって、
目標色信号を指定する指定手段と、
視覚特性に対応した色信号情報を記憶する色信号情報記憶手段と、
前記目標色信号と前記視覚特性に対応した色信号情報とに基づいて前記出力デバイスにおける色域の情報を獲得する色域獲得手段と、
前記色域獲得手段によって得られた前記出力デバイスにおける色域の情報に基づいて、その色域の形状を判定する形状判定手段と、
を有することを特徴とする画像処理装置。 - 前記形状判定手段は、
前記色域獲得手段によって得られた前記出力デバイスにおける色域の情報に基づいて、基準色域を設定する手段と、
前記出力デバイスにおける色域と前記基準色域とを比較し、その比較結果に基づいて前記出力デバイスにおける色域の形状を判定する判定手段と、
を含むことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。 - 前記指定手段により指定される目標色信号は、色相信号であることを特徴とする、請求項1または2に記載の画像処理装置。
- 前記視覚特性に対応した色信号情報は、CIELab座標またはHVC座標で定義される色信号情報であることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
- 前記基準色域は、前記出力デバイスにおける色域の白色点もしくは黒色点と、前記出力デバイスにおける色域の外郭線上のプライマリカラー色度点と、当該プライマリカラー色度点と等明度の無彩色軸上の色度点と、を直線で結んで得られる領域とすることを特徴とする、請求項2に記載の画像処理装置。
- 前記判定手段は、前記出力デバイスにおける色域と前記基準色域との差分をとり、その差分値に基づいて前記出力デバイスにおける色域の形状を判定することを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
- 前記判定手段は、前記出力デバイスにおける色域の外郭線と前記基準色域の外郭線との交点を求め、その交点において分割された領域毎に、前記出力デバイスにおける色域と前記基準色域との差分をとり、それら分割された領域毎の差分値に基づいて前記出力デバイスにおける色域の形状を判定することを特徴とする請求項6に記載の画像処理装置。
- 前記判定手段は、前記出力デバイスにおける色域の外郭線の、前記基準色域の外郭線に対する角度差に基づいて前記出力デバイスにおける色域の形状を判定することを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
- 前記判定手段は、前記出力デバイスにおける色域の外郭線と前記基準色域の外郭線との交点を求め、その交点において分割された領域毎に、前記出力デバイスにおける色域の外郭線の、前記基準色域の外郭線に対する角度差をとり、それら分割された領域毎の角度差に基づいて前記出力デバイスにおける色域の形状を判定することを特徴とする請求項8に記載の画像処理装置。
- 前記目標色信号と、前記視覚特性に対応した色信号情報と、前記形状判定手段による判定結果とに基づいて、色変換を行う色変換手段を更に有することを特徴とする請求項1から9までのいずれかに記載の画像処理装置。
- 前記色変換手段は、
前記形状判定手段による判定結果に応じて色変換用の制御要素を設定する手段と、
設定された前記制御要素に対する制御目標を設定する手段と、
設定された前記制御要素および前記制御目標に基づいて、前記目標色信号の各標本点に対する写像点を決定する手段と、
を含むことを特徴とする請求項10に記載の画像処理装置。 - 前記制御目標設定手段は、
前記形状判定手段による判定結果に応じた、前記制御要素に対する制御目標を表示する表示手段と、
ユーザの操作に基づいて、前記制御目標を変更する変更手段と、
を含むことを特徴とする請求項11に記載の画像処理装置。 - 前記表示手段は更に、前記形状判定手段により判定された前記出力デバイスの色域の形状を表示することを特徴とする請求項12に記載の画像処理装置。
- 出力デバイスに適した色変換処理を行うための画像処理方法であって、
目標色信号を指定する指定ステップと、
前記目標色信号と予めメモリに記憶された視覚特性に対応した色信号情報とに基づいて前記出力デバイスにおける色域の情報を獲得する色域獲得ステップと、
前記色域獲得ステップによって得られた前記出力デバイスにおける色域の情報に基づいて、その色域の形状を判定する形状判定ステップと、
を有することを特徴とする画像処理方法。 - 出力デバイスに適した色変換処理を行うために、コンピュータに、
目標色信号を指定する指定ステップ、
前記目標色信号と予めメモリに記憶された視覚特性に対応した色信号情報とに基づいて前記出力デバイスにおける色域の情報を獲得する色域獲得ステップ、
前記色域獲得ステップによって得られた前記出力デバイスにおける色域の情報に基づいて、その色域の形状を判定する形状判定ステップ、
を実行させるためのプログラム。 - 請求項15に記載のプログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003399743A JP2005167329A (ja) | 2003-11-28 | 2003-11-28 | 画像処理装置および方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2003399743A JP2005167329A (ja) | 2003-11-28 | 2003-11-28 | 画像処理装置および方法 |
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JP2005167329A true JP2005167329A (ja) | 2005-06-23 |
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ID=34724206
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009159580A (ja) * | 2007-12-26 | 2009-07-16 | Samsung Sdi Co Ltd | 画質評価装置及びその方法 |
-
2003
- 2003-11-28 JP JP2003399743A patent/JP2005167329A/ja not_active Withdrawn
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