JP2005167265A - アレイ基板の製造方法、アレイ基板、および液晶表示装置 - Google Patents

アレイ基板の製造方法、アレイ基板、および液晶表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 高抵抗かつ高耐熱の遮光膜を有するアレイ基板を安価に製造する方法を提供する。
【解決手段】 高耐熱性遮光部材からなる遮光膜が設けられた透明基板上に、CVD法により、絶縁膜、半導体層及び電極を成膜してTFTを形成する工程及び画素電極を形成する工程を具備するアレイ基板の製造方法である。前記遮光膜は、透明基板上に、下記一般式(1)で表される加水分解性基を有するシラン化合物又はオリゴマーと、平均粒子径0.5μm以下で4〜11族かつ第4周期の金属群から選択された金属を含有する金属酸化物とを含有する塗膜を形成する工程、前記塗膜をパターニングする工程、及び前記塗膜パターンを加熱乾燥する工程により作製される。
1234Si (1)
(上記一般式(1)中、R1,R2は加水分解性基、R3,R4は夫々水素原子、置換又は非置換のアルキル基、アリール基、アリル基、加水分解性基であるが、R3,R4の少なくとも1個は水素原子又は加水分解性基である。)
【選択図】 図4

Description

本発明は、アレイ基板の製造方法、この方法により製造されたアレイ基板、およびこのアレイ基板を用いた液晶表示装置に関する。
近年、非晶質シリコン(α−Si)膜を用いた薄膜トランジスタ(TFT)をスイッチング素子として構成されたアクティブマトリックス型液晶表示素子(LCD)が注目され、パーソナルコンピュータ等の表示素子として広く普及しつつある。さらに、低温焼成が可能なα−Si膜を用いたTFTアレイを安価なガラス基板上に構成することによって、大面積、高精細、かつ高画質なパネルディスプレイ(フラット型テレビジョン)を低コストで製造することも可能であり、大きく期待されている。
ところでカラー液晶表示装置がCRTに完全に置き換わるためには、安価に提供されなければならないが、現在のところCRTとの価格差は未だ縮まっていない。液晶表示装置の価格を決定する一つの要因としてアレイ基板が挙げられるため、このアレイ基板は、高性能化はもちろんのこと、製造コストの削減が必須であり工程数の減少が求められている。
なお、従来の液晶表示装置は、例えば図9に示すような構成である。すなわち、ガラス基板71上にゲート線72および容量線79が形成され、これらのゲート線72および容量線79は、ゲート絶縁膜73により覆われている。さらに、このゲート絶縁膜73の上には、α−Si層74、n+α−Si層75a、75b、ソース電極76aおよびドレイン電極76bから構成されたTFTが形成され、ドレイン電極76bには、ITOからなる画素電極78aが接続されている。また画素電極78aの一部が露出するように、パッシベーション膜77がこの画素電極78aの上に形成されている。
一方、対向する基板80上には、ブラックマトリックス81、カラーフィルタ82、およびITOからなる対向電極83が順次形成されている。これらの2つの基板を対向配置し、この間に液晶層84が挟持されて液晶表示装置が構成される。しかしながら、図9に示す液晶表示装置のようにカラーフィルタ基板にブラックマトリックスが形成されていると、開口率に制限があり高開口率を実現できない。そこで最近では、アレイ基板とカラーフィルタ基板との合わせマージンが少なく開口率を上げるために、ブラックマトリックスをアレイ基板に形成したブラックマトリックスオンアレイ基板が作製されている。
また、スイッチング素子として、従来のα−SiTFTよりも性能が大幅に向上する多結晶シリコン(p−Si)膜を用いたTFTを採用した液晶表示装置などが提案されている。
従来から液晶表示装置のスイッチング素子として用いられているα−SiTFTには、主にスタガ構造(図10(a))と逆スタガ構造(図10(b))との2種類の構造がある。アレイ基板の製造工程数の削減のためには、図10(a)に示すようなスタガ構造の方が逆スタガ構造より有利であることが報告されているが、スタガ構造のα−SiTFTは次のような問題を有している。すなわち、逆スタガ構造ではガラス基板86上において、ゲート電極91aおよびゲート線91bが、ゲート絶縁膜90を介して半導体層89の下方に設けられているため、ソース電極87およびドレイン電極88間のTFTのチャネル領域がバックライトの光などから遮蔽されている。これに対し、スタガ構造では、ゲート電極91aとゲート線91bとが半導体層89の上部に形成されているためにバックライトの光などを遮蔽することができず、そのような光がチャネル領域に到達してTFTに光リーク電流が発生してしまう。
一方、多結晶シリコン(p−Si)膜を用いたTFTには、図10(c)に示すようなコプラナ構造と図10(d)に示すような逆コプラナ構造とがあり、一般的には、コプラナ構造(図10(c))のTFTが使用されている。このコプラナ構造も、ゲート電極91aとゲート線91bとが半導体層93の上部に設けられているために、スタガ構造の場合と同様にチャネル領域への光の侵入による光リーク電流の問題が避けられない。
スタガ構造およびコプラナ構造のTFT素子における光リーク電流の問題は、透明基板上に、遮光膜を兼ねたブラックマトリックスを予め作製した後、チャネル領域の下方にブラックマトリックスが位置するように、これらの構造のTFT素子などを構築することにより克服することができるが、現在の遮光膜には種々の問題がある。
通常、TFTは高温プロセスを経て作製されるものであり、プロセス温度は、例えばα−SiTFTでは300℃以上、p−SiTFTでは600℃以上にも及んでいる。したがって、ブラックマトリックス(遮光膜)には、このような高温に耐え得る耐熱性と、高抵抗(109Ω・cm)とが要求される。ブラックマトリックスとして金属(クロムなど)や半導体(シリコン)などの材料は、耐熱性の点では満足のいくものであるが、これらは低抵抗物質であるため、次のような問題が生じる。すなわち、低抵抗物質で作製したブラックマトリックスでは、前記ブラックマトリックスと信号線やソース電極との間に電気的な容量カップリングが生じ、液晶表示装置としてはクロストーク現象として現れ、消費電力の増大や画質低下の原因となってしまう。一方、黒色顔料分散レジストは高抵抗であるが、このレジストから作製されたブラックマトリックスでは、TFT作製のためのプロセス温度の耐熱性がないなどの問題があった。すなわち、高抵抗であるとともに高い耐熱性を有する遮光膜は、未だ得られていない。
本発明は、高開口率かつ低消費電力であり、高抵抗かつ高耐熱の遮光膜を有するアレイ基板を、低コストで製造する方法を提供することを目的とする。また本発明は、かかるアレイ基板およびこれを用いた液晶表示装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様にかかるアレイ基板の製造方法は、透明基板上に高耐熱性遮光部材からなる遮光膜を形成する工程、
前記遮光膜上にプラズマCVD法により保護膜を形成する工程、
前記保護膜上に、ソース電極とドレイン電極とを離間して形成する工程、
前記ソース電極とドレイン電極とに接触させて、これらの間の前記保護膜上に、300℃以上のプラズマCVD法により真性アモルファスシリコン層からなる半導体層を形成する工程、
前記半導体層上に、プラズマCVD法によりゲート絶縁膜を形成する工程、
前記ゲート絶縁膜上にゲート電極を形成する工程、
前記ゲート電極が形成された前記透明基板の全面に、プラズマCVD法によりパッシベーション膜を形成する工程、および
前記ソース電極またはドレイン電極に接続して、前記パッシベーション膜上に画素電極を形成する工程を具備するアレイ基板の製造方法であって、
前記遮光膜は、透明基板上に、下記一般式(1)で表される加水分解性基を有するシラン群から選ばれる1種以上のシラン化合物、あるいはこのシラン化合物から誘導される重合度10以下の直鎖状もしくは環状のシランオリゴマーまたはシロキサンオリゴマーと、平均粒子径0.5μm以下であり、少なくとも4〜11族かつ第4周期の金属群から選択された1種以上の金属を含有する着色成分としての金属酸化物とを含有する塗膜を形成する工程、
前記塗膜の上にホトレジスト膜を形成する工程、
前記ホトレジスト膜にパターン露光を施した後、現像してレジストパターンを得る工程、
前記レジストパターンをマスクとして前記塗膜をパターニングし、塗膜パターンを形成する工程、および
前記パターニングされた塗膜を加熱乾燥する工程により作製されることを特徴とする。
1234Si (1)
(上記一般式(1)中、R1,R2は加水分解性基、R3,R4はそれぞれ水素原子、置換または非置換のアルキル基、アリール基、アリル基、加水分解性基であるが、R3,R4の少なくとも1個は、水素原子または加水分解性基である。)
本発明の他の態様にかかるアレイ基板の製造方法は、透明基板上に高耐熱性遮光部材からなる遮光膜を形成する工程、
前記遮光膜上にプラズマCVD法により保護膜を形成する工程、
前記保護膜上に、プラズマCVD法により真性アモルファスシリコン層を堆積し、600℃以上でアニールして真性多結晶シリコン層からなる半導体層を形成する工程、
前記半導体層上に、プラズマCVD法によりゲート絶縁膜を形成する工程、
前記ゲート絶縁膜上にゲート電極を形成する工程、
前記ゲート電極が形成された前記透明基板の全面に、プラズマCVD法によりパッシベーション膜を形成する工程、
前記絶縁膜上に、前記半導体層と接続して、ソース電極およびドレイン電極を形成する工程、
前記ソース電極またはドレイン電極に接続して、前記絶縁膜上に画素電極を形成する工程、および
前記ソース電極およびドレイン電極上にパッシベーション膜を形成する工程を具備するアレイ基板の製造方法であって、
前記遮光膜は、透明基板上に、下記一般式(1)で表される加水分解性基を有するシラン群から選ばれる1種以上のシラン化合物、あるいはこのシラン化合物から誘導される重合度10以下の直鎖状もしくは環状のシランオリゴマーまたはシロキサンオリゴマーと、平均粒子径0.5μm以下であり、少なくとも4〜11族かつ第4周期の金属群から選択された1種以上の金属を含有する着色成分としての金属酸化物とを含有する塗膜を形成する工程、
前記塗膜の上にホトレジスト膜を形成する工程、
前記ホトレジスト膜にパターン露光を施した後、現像してレジストパターンを得る工程、
前記レジストパターンをマスクとして前記塗膜をパターニングし、塗膜パターンを形成する工程、および
前記パターニングされた塗膜を加熱乾燥する工程により作製されることを特徴とする。
1234Si (1)
(上記一般式(1)中、R1,R2は加水分解性基、R3,R4はそれぞれ水素原子、置換または非置換のアルキル基、アリール基、アリル基、加水分解性基であるが、R3,R4の少なくとも1個は、水素原子または加水分解性基である。)
本発明の他の態様にかかるアレイ基板の製造方法は、透明基板上に高耐熱性遮光部材からなる遮光膜を形成する工程、
前記遮光膜上にプラズマCVD法により保護膜を形成する工程、
前記保護膜上に、ソース電極とドレイン電極とを離間して形成する工程、
前記ソース電極とドレイン電極とに接触させて、これらの間の前記保護膜上に、300℃以上のプラズマCVD法により真性アモルファスシリコン層からなる半導体層を形成する工程、
前記半導体層上に、プラズマCVD法によりゲート絶縁膜を形成する工程、
前記ゲート絶縁膜上にゲート電極を形成する工程、
前記ゲート電極が形成された前記透明基板の全面に、プラズマCVD法によりパッシベーション膜を形成する工程、および
前記ソース電極またはドレイン電極に接続して、前記パッシベーション膜上に画素電極を形成する工程を具備するアレイ基板の製造方法であって、
前記遮光膜は、透明基板上にホトレジスト膜を形成する工程、
前記ホトレジスト膜にパターン露光を施した後、現像処理してレジストパターンを得る工程、
前記透明基板およびレジストパターン上に、下記一般式(1)で表される加水分解性基を有するシラン群から選ばれる1種以上のシラン化合物、あるいはこのシラン化合物から誘導される重合度10以下の直鎖状もしくは環状のシランオリゴマーまたはシロキサンオリゴマーと、平均粒子径0.5μm以下であり、少なくとも4〜11族かつ第4周期の金属群から選択された1種以上の金属を含有する着色成分としての金属酸化物とを含有する塗膜を形成する工程、
前記レジストパターンを除去することにより、この上に位置する前記塗膜を選択的に除去して塗膜パターンを形成する工程、および
前記塗膜パターンを加熱乾燥する工程により作製されることを特徴とする
1234Si (1)
(上記一般式(1)中、R1,R2は加水分解性基、R3,R4はそれぞれ水素原子、置換または非置換のアルキル基、アリール基、アリル基、加水分解性基であるが、R3,R4の少なくとも1個は、水素原子または加水分解性基である。)
本発明の他の態様にかかるアレイ基板の製造方法は、透明基板上に高耐熱性遮光部材からなる遮光膜を形成する工程、
前記遮光膜上にプラズマCVD法により保護膜を形成する工程、
前記保護膜上に、プラズマCVD法により真性アモルファスシリコン層を堆積し、600℃以上でアニールして真性多結晶シリコン層からなる半導体層を形成する工程、
前記半導体層上に、プラズマCVD法によりゲート絶縁膜を形成する工程、
前記ゲート絶縁膜上にゲート電極を形成する工程、
前記ゲート電極が形成された前記透明基板の全面に、プラズマCVD法によりパッシベーション膜を形成する工程、
前記絶縁膜上に、前記半導体層と接続して、ソース電極およびドレイン電極を形成する工程、
前記ソース電極またはドレイン電極に接続して、前記絶縁膜上に画素電極を形成する工程、および
前記ソース電極およびドレイン電極上にパッシベーション膜を形成する工程を具備するアレイ基板の製造方法であって、
前記遮光膜は、透明基板上にホトレジスト膜を形成する工程、
前記ホトレジスト膜にパターン露光を施した後、現像処理してレジストパターンを得る工程、
前記透明基板およびレジストパターン上に、下記一般式(1)で表される加水分解性基を有するシラン群から選ばれる1種以上のシラン化合物、あるいはこのシラン化合物から誘導される重合度10以下の直鎖状もしくは環状のシランオリゴマーまたはシロキサンオリゴマーと、平均粒子径0.5μm以下であり、少なくとも4〜11族かつ第4周期の金属群から選択された1種以上の金属を含有する着色成分としての金属酸化物とを含有する塗膜を形成する工程、
前記レジストパターンを除去することにより、この上に位置する前記塗膜を選択的に除去して塗膜パターンを形成する工程、および
前記塗膜パターンを加熱乾燥する工程により作製されることを特徴とする。
1234Si (1)
(上記一般式(1)中、R1,R2は加水分解性基、R3,R4はそれぞれ水素原子、置換または非置換のアルキル基、アリール基、アリル基、加水分解性基であるが、R3,R4の少なくとも1個は、水素原子または加水分解性基である。)
本発明の態様にかかるアレイ基板は、透明基板と、半導体層と、この半導体層の上に絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、前記半導体層の前記ゲート電極が形成されている側、またはこれに対向する側に形成され、互いに離間して設けられたソース電極およびドレイン電極と、前記ソース電極またはドレイン電極に接続された画素電極とを具備し、前記半導体層の下方に遮光膜を有するアレイ基板であって、前記遮光膜は、下記一般式(1)で表される加水分解性基を有するシラン群から選ばれる1種以上のシラン化合物、あるいはこのシラン化合物から誘導される重合度10以下の直鎖状もしくは環状のシランオリゴマーまたはシロキサンオリゴマーを、加水分解および部分縮重合させることによって得られたSi−O−Si結合の三次元構造を有するケイ素系マトリックス中に、平均粒子径0.5μm以下で少なくとも4〜11族かつ第4周期の金属群から選択された1種以上の金属を含有する高耐熱性遮光部材からなり、請求項1ないし6のいずれか1項に記載の方法により製造されたことを特徴とする。
1234Si (1)
(上記一般式(1)中、R1,R2は加水分解性基、R3,R4はそれぞれ水素原子、置換または非置換のアルキル基、アリール基、アリル基、加水分解性基であるが、R3,R4の少なくとも1個は、水素原子または加水分解性基である。)
本発明の態様にかかる液晶表示装置は、前述のアレイ基板、このアレイ基板と離間・対向して配置され、主面に対向電極が形成された対向基板、および、これらのアレイ基板と対向基板間に挟持された液晶層を具備することを特徴とする。
本発明によれば、高開口率かつ低消費電力であり、高抵抗かつ高耐熱の遮光膜を有するアレイ基板を、低コストで製造する方法が提供される。また本発明によれば、かかるアレイ基板およびこれを用いた液晶表示装置が提供される。
以下、本発明を詳細に説明する。本発明の実施形態における高耐熱性遮光部材に用いられる着色成分は、可視光領域(波長400〜800nm)の光を大きく吸収し、遮光剤として作用する。このような着色成分としては、4〜11族かつ第4周期の金属群(Ti,V,Cr,Mn,Fe,Co,Ni,Cu)から選択される1種の金属の酸化物を単独で使用してもよいが、可視光領域全体に対する遮光剤として有効に機能させるためには、上記金属群から選択される2種以上の金属を含有する酸化物を用いることが好ましい。特に、V,Cr,Mn,CoおよびNiの酸化物は、広い領域の波長の光を吸収させるうえで、複数種を組み合わせて使用することが望まれる。
同様の理由から、前述の金属群から選択された2種以上の金属の複合酸化物は、本発明における着色成分としてより好ましい。ここでの複合金属酸化物としては、具体的には、例えば、Ni−Cu,Cr−Fe,Fe−Cu,Ti−Mn−Cu,Mn−Fe−Cu,Cr−Mn−CuおよびCr−Cu−Fe等を含有する酸化物が挙げられる。
本発明の実施形態においては、上述のような金属酸化物や複合金属酸化物の平均粒子径が0.5μmを越えると、十分に高抵抗の遮光部材を得ることが困難となるので、本発明の実施形態における高耐熱性遮光部材を形成する際には、使用される金属酸化物の平均粒子径を0.5μm以下に規定した。なお、ここで、高耐熱性遮光部材におけるこうした平均粒子径の値は、例えば、断面のTEM観察により容易に求めることができる。この粒子の形状は、何等限定されず、球状、リン片状、あるいは不定形であってもよい。
本発明の実施形態において、高耐熱性遮光部材における前記金属酸化物の配合量は、30〜90wt%であることが好ましく、5〜25wt%がより好ましい。30wt%未満では十分な遮光性が得られ難く、一方90wt%を越えると十分に高抵抗の遮光部材を得ることが困難となる。
本発明の実施形態における高耐熱性遮光部材において、Si−O−Si結合の三次元構造を有するケイ素系マトリックスは、例えば、下記一般式(1)で表される加水分解性基を有するシラン群から選ばれる1種以上のシラン化合物、あるいはこのシラン化合物から誘導される重合度10以下の直鎖状もしくは環状のシランオリゴマーまたはシロキサンオリゴマーを、加水分解および部分縮重合させることによって得られたケイ素系高分子を前駆体として形成することができる。
1234Si (1)
(上記一般式(1)中、R1,R2は加水分解性基、R3,R3はそれぞれ水素原子、置換または非置換のアルキル基、アリール基、アリル基、加水分解性基であるが、R3,R4の少なくとも1個は、水素原子または加水分解性基である。)
ここで、R1,R2 の具体例としては、アルコキシ基などの加水分解性基が挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、R3,R4の具体例としては、例えば、水素原子;メチル基、エチル基、プロピル基などのアルキル基;ビニル基などのアリル基;フェニル基、ナフチル基などのアリール基;トリフルオロメチル基、トリフルオロプロピル基などのフルオロアルキル基;アルコキシ基などの加水分解性基などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。なお、特に高耐熱また高抵抗の遮光部材を得るうえでは、R1,R2としてはメトキシ基およびエトキシ基が好ましく、R3,R4としては、水素原子、メチル基、メトキシ基およびエトキシ基が好ましい。
上記一般式(1)で表される加水分解性基を有するシラン化合物としては、具体的には、テトラエトキシシラン、テトラメトキシシラン、ジエトキシシラン、メチルジエトキシシラン、トリエトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルアセトキシシラン、および3,3,3−トリフルオロプロピルエトキシシランなどが挙げられる。また、このようなシラン化合物から誘導されるシランオリゴマーまたはシロキサンオリゴマーとしては、Mシリケート51(多摩化学製)、エチルシリケート45(多摩化学製)、ペンタエトキシペンタメトキシシクロペンタシロキサン、ペンタメチルシクロペンタシロキサン、シルセスオキサンなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、加水分解性基を有するシラン化合物、あるいはこのシラン化合物から誘導されるシランオリゴマーまたはシロキサンオリゴマーは、単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
これらの加水分解性基を有するシラン化合物に、水および極性溶媒を加えて、必要に応じて加熱することで加水分解および部分縮重合反応させることにより、Si−O−Si結合の三次元構造を有するケイ素系マトリックスの前駆体としてのケイ素系高分子の溶液が得られる。さらにこのとき、上述したような加水分解および部分縮重合反応を促進させるための触媒を用いてもよい。
なおここでの極性溶媒は特に限定されないが、例えば、イソプロパノール、n−ブタノール、アセチルアセトン、およびエチルセロソルブ等が挙げられ、これらは、単独でまたは2種以上の混合溶媒として用いることができる。この極性溶媒の配合量は、適宜選択することができるが、例えば、水1重量部に対して極性溶媒0.1〜1000重量部程度とすることが好ましい。
触媒としては、塩酸、硝酸、燐酸、硫酸および酢酸等の酸触媒;アンモニア、エタノールアミン等の塩基触媒が挙げられ、シラン化合物などの種類等に応じてその種類および配合量を選択することができる。
具体的には、上述の成分を加水分解性基を有するシラン化合物などに加え、40〜80℃で10〜300分程度反応させることにより、加水分解および部分縮重合が生じてシラノール(Si−OH)を有するケイ素系高分子の溶液が得られる。なお、ここで得られるケイ素系高分子の分子量は、500〜100,000程度であることが好ましい。500未満であると、高耐熱性遮光部材を本発明の実施形態にかかるアレイ基板の遮光膜などに適用する場合に塗膜の形成が困難となり、一方100,000を越えると、溶液の流動性が失われるおそれがある。
本発明の実施形態において、Si−O−Si結合の三次元化構造を有するケイ素系マトリックス中に、着色成分としての金属酸化物が含有されてなる遮光部材を製造するための原料組成物は、上述したようなケイ素系マトリックスの前駆体としてのケイ素系高分子と着色成分としての金属酸化物とを含有する溶液からなるものであり、次のような方法で調製することができる。例えば、予め調製した着色成分を含有する分散液に、水、極性溶媒、および必要に応じて触媒とともに加水分解性基を有するシラン化合物などを直接加えて、加水分解および部分縮重合反応させる。あるいは、ケイ素系高分子溶液を別途調製し、着色成分を含有する分散液と混合することにより、着色成分とケイ素系高分子とを含む原料組成物を調製してもよい。
ここで着色成分を含有する分散液は、上述したような金属酸化物を水または有機溶媒中に分散させることで調製される。このときの有機溶媒としては、例えば、トルエン、キシレン、クメン、エチルベンゼンなどの置換芳香族炭化水素系溶媒、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテルなどのエーテル系溶媒が挙げられる。これらは、単独でまたは組み合わせて使用することができ、さらに水との混合溶媒を用いてもよい。
なお、金属酸化物は、適切な分散剤を用いて溶媒に分散させることが好ましい。このような分散剤の配合量は適宜決定することができるが、例えば、金属酸化物100重量部に対して1〜300重量部であることが好ましい。
また、原料組成物中におけるケイ素系高分子の配合量は、着色成分100重量部に対して1〜400重量部であることが好ましく、20〜200重量部であることがより好ましい。1重量部未満ではケイ素系高分子を添加した効果を十分に得られず、一方400重量部を越えると、塗膜を形成にした際に、十分な遮光性が得られないおそれがある。
得られた原料組成物には、塗膜性能を改善するために、必要に応じてレベリング剤、消泡剤、接着改良剤等を少量添加してもよい。他の実施形態におおける高耐熱性遮光部材において、AlおよびSiから選択された少なくとも1種の酸化物からなる無機酸化物ガラスは、下記一般式(2)で表される金属アルコキシドを加水分解および部分縮合させることによって得られた金属酸化物ゾルを前駆体として形成することができる。
3 xM(OR4n-x (2)
(上記一般式(2)中、R3は水素原子、置換または非置換のアルキル基、R4は置換または非置換のアルキル基であり、nは2または4、x=0または1、MはAlまたはSiである。)
ここでのR3 のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。このような金属アルコキシドは、単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。また、上述の一般式(2)におけるMがAl,Siでなく、B,ZrおよびTiである金属アルコキシドを併用してもよいが、アルミニウムおよびケイ素以外のアルコキシドの配合量は、金属アルコキシド全量中50wt%以下とすることが好ましい。これは、50wt%を越えると、十分に高抵抗の遮光部材が得られないおそれがあるためである。
上記一般式(2)で表される金属アルコキシドとしては、具体的には、アルミニウムイソプロポキシド、トリエトキシシラン、テトラエトキシシランなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。さらに、B,Zr,Tiのアルコキシドとしては、具体的には、チタンイソプロポキシド、ジルコニウムエトキシド、トリエチルボレートなどが挙げられる。
これらの金属アルコキシドに、水および極性溶媒を加えて必要に応じて加熱することで加水分解および部分縮合反応させることにより、AlおよびSiから選択された少なくとも1種の酸化物からなる無機酸化物ガラスの前駆体としての金属酸化物ゾルが得られる。なおここでも、上述したような加水分解および部分縮重合反応を促進させるための触媒を用いることができ、こうした触媒や極性溶媒としては、上記一般式(1)で表わされるシラン化合物などを加水分解および部分縮重合反応させる場合と同様のものが用いられる。以下、上記一般式(1)で表わされるシラン化合物などを、上記一般式(2)で表される金属アルコキシドに変更する以外は、前述と全く同様にして、遮光部材を製造するための他の原料組成物が得られる。
本発明の実施形態では、例えば上述したようにして得られた原料組成物を基材上に塗布し乾燥した後、加熱することによって本発明の実施形態における遮光部材が得られる。基材としては、特に限定されず、遮光が要求される任意の材料を用いることができ、例えば透明基板が挙げられる。この場合には、スピンコーティング、ディッピングなどにより前述の原料組成物を透明基板上に塗布することができる。
こうして基材上に形成された塗膜を加熱することにより、本発明の実施形態における遮光部材では、ケイ素系高分子中のシラノール(Si−OH)の縮重合が進行してSi−O−Si結合を有する三次元構造のケイ素系マトリックスが形成される。また、他の実施形態における遮光部材の場合も、金属酸化物ゾルの縮重合が進行して高分子量化することにより無機酸化物ガラスが形成される。従って、このようなケイ素系マトリックスまたは無機酸化物ガラス中に、着色成分が含有されてなる高抵抗、高耐熱の遮光部材が得られる。
なお、上述のようにして製造された遮光部材中には、4〜11族かつ第4周期の金属群、およびAl,Si,O以外の元素、例えば上記一般式(1)で表されるシラン化合物や、上記一般式(2)で表される金属アルコキシドの炭化水素基に由来する炭素や水素などが含有されてもよい。ただし、その含有量は50wt%未満であることが好ましい。
上述したの遮光部材を遮光膜として電子部品に適用する場合には、その膜厚は2μm以下とすることが好ましい。特にアレイ基板においてTFTのチャネル領域への光を遮蔽するための遮光膜として形成する場合には、焼成後に0.5μm以下の膜厚であることが好ましい。またこの場合には、広い領域の波長の光を確実に吸収させるために、上述した通り複数の金属を含有する酸化物を着色成分として使用することが好ましい。
塗膜の加熱温度は、基材の種類、用途等に応じて適宜選択することができるが、例えば、上述した遮光部材をα−SiTFTの遮光膜として製造する場合には、300〜400℃であり、p−SiTFTの遮光膜として製造する場合は、400〜650℃とすることができる。
なお、基材上に形成された塗膜は、加熱前にホトリソグラフィ法およびホトエッチング法により所定のパターンに形成することができる。この場合、レジストとしては、例えば、i線、g線に感光するアルカリ現像用または水溶性レジストを用いることができ、現像液としては、アルカリ水溶液を用いることができる。また、エッチング液としては、HF、BHF、HCl、H2SO4およびHNO3などの酸;KOH、NaOH、NH2NH2およびNH2OHなどの塩基;NH4F、NaFおよびKFなどの塩類、さらには上述したような酸類と塩類の混合液等が挙げられる。なお、KOH、NaOH、NH2NH2、NH2OHなどの塩基、これらの塩基とNaF、KFなどのフッ化物との混合物は、現像液とエッチング液とを兼ねることができるので好ましい。
こうして所定のパターンが転写された遮光部材の原料組成物の塗膜は、必要に応じて洗浄した後、上述のように加熱することによりパターン化された遮光部材が得られる。なお、ここでのレジストパターンをエッチングマスクとした塗膜のエッチングに際し、塗膜がガラス基板上に形成されている場合は、ガラス基板の裏面側をエッチング液に対する耐性を備えた材料で保護することが望まれる。
本発明の実施形態における遮光部材の製造方法は、以上の説明に限定されるものではない。例えば、着色成分としての4〜11族かつ第4周期の金属群の有機金属錯体から選択される少なくとも1種と、上記一般式(1)または一般式(2)で表される化合物とを、スパッタリング法あるいはCVD(プラズマCVDも含む)法で基板上に堆積させてもよい。
上述したような金属を含有する有機金属錯体としては、例えば、オレフィン−π錯体、η6−アレーン錯体、π−アリル錯体、シクロペンタジエニル錯体、アルキル遷移金属錯体、アリール遷移金属錯体、カルベン錯体、カルビン錯体、ヒドリド錯体、およびカルボニル錯体などが挙げられる。具体的には、マンガンアセチルアセトナート、銅アセチルアセトナート、鉄アセチルアセトナート、ジシクロペンタジエニルマンガン、フェロセン、鉄カルボニル、コバルトアセチルアセトナート、ニッケルアセチルアセトナート、クロムカルボニル、およびクロムアセチルアセトナート等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
こうして基板上に形成された膜を上述したように加熱することによって、Si−O−Si結合の三次元構造を有するケイ素系マトリックス、またはAl、Siの少なくとも一方の酸化物からなる無機酸化物ガラス中に、黒色の金属酸化物が含有された本発明の実施形態における遮光部材が形成される。
なお、加熱に先だって、上述のように遮光部材をパターニングしてもよい。本発明の実施形態における遮光部材は、Si−O−Si結合の三次元構造を有するケイ素系マトリックス、あるいはAlおよびSiから選択された少なくとも一方の酸化物からなる無機酸化物ガラスと、着色成分としての金属酸化物を成分としているので、約1.0以上の十分な光学濃度を有するとともに、109Ω・cm以上程度の高抵抗、かつ、300℃以上の高温プロセスにも耐え得る高耐熱性という優れた特性を備えている。さらに、このような遮光部材を遮光膜として形成した本発明の実施形態にかかるアレイ基板、およびこれを用いた液晶表示装置は、上述したように遮光膜が高抵抗であることに起因して、低消費電力を実現することができる。さらに、本発明の実施形態にかかるアレイ基板においては、ブラックマトリックスを兼ねた遮光膜を形成することもでき、この場合には高開口率を確保できる。
以下に、実施例および比較例を示して、本発明をさらに詳細に説明する。
実験例1
加水分解性基を有するシラン化合物から誘導されるシロキサンオリゴマーとしてのMシリケート51(多摩化学製)15.0gをエチルセロソルブ15.0gとn−ブタノール5.0gとの混合溶媒に溶解し、水5.0gを加えてよく攪拌した。次いで、濃硝酸0.06gを加え60℃で1時間加熱した後、急冷して室温に戻し、さらにエチルセロソルブ5.0gおよびn−ブタノール15.0gを加えてケイ素系高分子溶液を得た。
一方、着色成分としてのFe−Cu−Mn複合酸化物(平均粒子径0.5μm)を、イソプロピルアルコール中に分散して、固形分濃度15wt%の着色成分の分散液を調製した。
次いで、前述のケイ素系高分子溶液30.0g、着色分散液100g、およびレベリング剤としてのFC430(3M社製)の10wt%ブチルセロソルブアセテート溶液7.97gを混合して、ケイ素系高分子および着色成分を含有する黒色着色組成物を得、この着色組成物を用いて、パターニングされた黒色遮光膜を有する遮光膜基板を以下のように作製した。
図1は、遮光性基板の製造工程の一例を示す断面図である。まず、図1(a)に示すように、透明ガラス基板11(#7059、日本コーニング社製、厚さ1.1mm)上に、この黒色着色組成物を膜厚0.6μmにスピンコーティングして、塗膜12を全面に形成した。次いで、図1(b)に示すように、塗膜12上および透明ガラス基板11の裏面の両面に、ポジ型ホトレジストOFPR−800(東京応化社製)を塗布し、膜厚1.0μmのレジスト膜13を形成した。
続いて、図1(c)に示すように、所定のパターンを有する露光用ホトマスク14を介し、超高圧水銀灯光源を用いて塗膜12上のレジスト膜13に選択的に露光を施した後、ポジ型レジスト現像液NMD−3(東京応化社製)を用いてパドル現像し、さらにスプレー水洗して、図1(d)に示すようなレジストパターン15を形成した。この基板を4.7wt%HF水溶液に室温で60〜120秒浸漬することにより、レジストパターン15をマスクとして塗膜12をエッチングした後、純水スプレー(約2〜10kg/cm2)および超音波振動を印加した流水水洗を行ない、乾燥して図1(e)に示すような塗膜パターンを得た。
次に、レジスト剥離液106(東京応化社製)で両面のレジストを除去し、水洗した後、エアーブローにより乾燥させた。この際、酸素プラズマアッシングを行えば、レジストをより均一に完全に除去することができる。
その後、空気中、電気炉で330℃、1時間加熱し、室温に冷却後、水洗、乾燥することにより、図1(f)に示すような黒色遮光膜16を有する遮光性基板17を得た。
得られた遮光性基板17において黒色遮光膜16は、膜厚0.55μm、光学濃度が1.2であり、体積抵抗値は109Ω・cmであった。また、黒色遮光膜16の断面をTEM観察した結果、着色成分である金属酸化物は、着色分散液を調製した際の平均粒子径を保持していることが確認された。
実験例2
透明ガラス基板(#7913、日本コーニング社製、厚さ1.1mm)を使用し、電気炉で600℃1時間加熱する以外は、実験例1と同様にして遮光性基板を作製した。得られた遮光性基板において黒色遮光膜は、膜厚0.50μm、光学濃度が1.3であり、体積抵抗値は109Ω・cmであった。また、黒色遮光膜16の断面をTEM観察した結果、着色成分である金属酸化物は、着色分散液を調製した際の平均粒子径を保持していることが確認された。
実験例3
図2を参照して、遮光性基板の製造方法の他の例を説明する。
まず、図2(a)に示すように、透明ガラス基板11(#7059、日本コーニング社製、厚さ1.1μm)上に、水溶性ホトレジスト(PAD+アジド感光液)を膜厚1.0μmにスピンコーティングして、透明ネガ型ホトレジスト膜19を形成した。
次に、図2(b)に示すように所定のパターンを有する露光用ホトマスク20を介して超高圧水銀灯光源を用いてネガ型レジスト膜19に露光を行なった後、40℃、1.5kg/cm2の温水スプレーにより現像し、図2(c)に示すような透明ネガ型ホトレジストパターン21を形成した。
続いて、図2(d)に示すように、透明ガラス基板およびネガ型ホトレジストパターン21上に、実験例1と同様の黒色着色組成物を膜厚0.6μmにスピンコーティングし、塗膜22を全面に形成した。この基板を所定濃度のエッチング液(H22+スルファミン酸混合液)に、60℃で60〜80秒浸漬し、図2(e)に示すように透明ネガ型ホトレジストパターン21を膨潤させ、かつレジストパターン21とガラス基板11との接着性を低下させた。
その後、約3.5kg/cm2の高圧スプレーで透明ネガ型ホトレジストパターン21とその上の塗膜22とを同時に除去し、水洗した後、エアーブローにより乾燥させた。この際、酸素プラズマアッシングを行えば、レジストをより均一に完全に除去することができる。
その後、空気中、電気炉で330℃、1時間加熱し、室温に冷却後、水洗、乾燥することにより、図2(f)に示すような黒色遮光膜23を有する遮光性基板基板24を形成した。得られた遮光性基板24において黒色遮光膜23は、膜厚0.55μm、光学濃度が1.2であり、体積抵抗値は109Ω・cmであった。また、黒色遮光膜23の断面をTEM観察した結果、着色成分である金属酸化物は、着色分散液を調製した際の平均粒子径を保持していることが確認された。
実験例4
図3を参照して、遮光性基板の製造方法の他の例を説明する。
まず、図3(a)に示すように、透明ガラス基板11(#7059、日本コーニング社製、厚さ1.1mm)上に、ポジ型レジストOFPR−800(東京応化社製)を塗布し、膜厚1.0μmのレジスト膜26を形成した。
次に、図3(b)に示すように所定のパターンを有する露光用ホトマスク27を介して超高圧水銀灯光源を用いて、約80mJ/cm2(405nm)の露光強度でポジ型ホトレジスト膜26に露光を施した後、ポジ型レジスト現像液NMD−3(東京応化製)を用いてパドル現像し、さらにスプレー水洗して図3(c)に示すような透明ポジ型レジストパターン28を形成した。
続いて、図3(d)に示すように、透明ガラス基板および透明ポジ型ホトレジストパターン28上に、実験例1と同様の黒色着色組成物を膜厚0.6μmでスピンコーティングして塗膜29を全面に形成した後、図3(e)に示すように、ガラス基板11の裏面から200mJ/cm2(405nm)以上の強度で全面露光し、透明ポジ型ホトレジストパターン28を感光させた。
その後、ポジ型レジスト現像液NMD−3(東京応化社製)を用いてパドル現像方式により約30秒間浸漬することによって、透明ポジ型ホトレジストパターン28を十分に膨潤、溶解させた。さらに、約3.5kg/cm2の高圧スプレーで、透明ポジ型ホトレジストパターン28とその上の塗膜29とを同時に除去し、水洗した後、エアーブローにより乾燥させた。この際、酸素プラズマアッシングを行えば、レジストをより均一に完全に除去することができる。
その後、空気中、電気炉で330℃、1時間加熱し、室温に冷却後、水洗、乾燥することにより、図3(f)に示すような黒色遮光膜30を有する遮光性基板31を得た。
得られた遮光性基板31において黒色遮光膜30は、膜厚0.55μm、光学濃度が1.2であり、体積抵抗値は109Ω・cmであった。黒色遮光膜30の断面をTEM観察した結果、着色成分である金属酸化物は、着色分散液を調製した際の平均粒子径を保持していることが確認された。
実験例5
透明ガラス基板(#7913、日本コーニング社製、厚さ1.1mm)を使用し、電気炉で600℃1時間加熱する以外は、実験例3と同様にして遮光性基板を作製した。得られた遮光性基板において黒色遮光膜は、膜厚0.50μm、光学濃度が1.3であり、体積抵抗値は109Ω・cmであった。また、黒色遮光膜23の断面をTEM観察した結果、着色成分である金属酸化物は、着色分散液を調製した際の平均粒子径を保持していることが確認された。
実験例6
透明ガラス基板(#7913、日本コーニング社製、厚さ1.1mm)を使用し、電気炉で600℃1時間加熱する以外は、実験例4と同様にして遮光性基板を作製した。得られた遮光性基板において黒色遮光膜は、膜厚0.50μm、光学濃度が1.3であり、体積抵抗値は109Ω・cmであった。また、黒色遮光膜30の断面をTEM観察した結果、着色成分である金属酸化物は、着色分散液を調製した際の平均粒子径を保持していることが確認された。
実施例7
図4に、本発明の一実施形態にかかるアレイ基板の例の断面図を示す。
このアレイ基板は、以下のようにして製造した。まず、実験例1で作製した遮光性基板を洗浄し、この基板からのイオン物質の侵入を防ぐため、プラズマCVD法により保護膜33(Si−O−N等)を約500nmの厚さで成膜した。
次に、この保護膜33の表面にMo−Ta合金膜をスパッタリングにより300nmの厚さで成膜し、この膜をフォトリソグラフィ処理によりパターニングしてソース電極34、ドレイン電極35aおよびドレインライン35bを形成した。
続いて、プラズマCVD法により膜厚100nmの真性アモルファスシリコン(α−Si)、および50nmのSiNx(図示せず)を順次成膜し、フォトリソグラフィ処理により島状の真性アモルファスシリコン層37を形成した。
この真性アモルファスシリコン層37の上に、プラズマCVD法によりSiNx層を厚さ350nmで成膜し、さらにこの上に厚さ300nmのAl層、および50nmのMo層をスパッタリングにより順次成膜した。その後、まずAl/Mo層をフォトリソグラフィにより処理してゲート電極39aおよびゲートライン39bを形成し、続いて、選択ドライエッチング法を用いてSiNx層をパターニングしてゲート絶縁膜40を形成した。
次に、ソース電極34およびドレイン電極35aと真性アモルファスシリコン層37との接触部分のオーミックコンタクト用に、ホスフィンガスを用いてイオンドーピングを行い、n+型半導体層38を形成した後、プラズマCVD法によりパッシベーション膜(SiNx)41を厚さ200nmでゲート電極39aおよびゲートライン39bの上に形成した。
さらに、ソース電極34と画素電極とのコンタクトをとるために、パッシベーション膜(SiNx)41の一部にフォトリソグラフィ処理を行った。最後に、ITOをスパッタリングにより形成し、フォトリソグラフィ処理を施して透明画素電極42を形成してアレイ基板を得た。
上述したようなアレイ基板の製造プロセスにおいて、遮光性基板はプラズマCVDの際に減圧条件下に曝されたが、脱ガスなどの問題は特に生じなかった。また、α−Siの成膜時の約300℃の高温プロセスを経た後も、黒色遮光膜16において何等退色は認められなかった。
実施例8
図5は、本発明の他の実施形態にかかるアレイ基板の例を示す断面図である。
このアレイ基板は、以下のようにして製造した。まず、実験例1で作製した遮光性基板を洗浄し、この基板からのイオン物質の侵入を防ぐため、プラズマCVD法により保護膜33(Si−O−N等)を約500nmの厚さで成膜した。
次に、この保護膜33の表面にMo−Ta合金膜をスパッタリングにより300nmの厚さで成膜し、この膜をフォトリソグラフィ処理によりパターニングしてソース電極34、ドレイン電極35aおよびドレインライン35bを形成した。
続いて、プラズマCVD法により膜厚100nmの真性アモルファスシリコン(α−Si)、および50nmのSiNx(図示せず)を順次成膜し、フォトリソグラフィ処理により島状の真性アモルファスシリコン層37を形成した。
この真性アモルファスシリコン層37の上に、プラズマCVD法によりSiNx層を厚さ350nmで成膜し、さらにこの上に厚さ300nmのAl層、および50nmのMo層をスパッタリングにより順次成膜した。その後、まずAl/Mo層をフォトリソグラフィにより処理してゲート電極39aおよびゲートライン39bを形成し、続いて、選択ドライエッチング法を用いてSiNx層をパターニングしてゲート絶縁膜40を形成した。
次に、ソース電極34およびドレイン電極35aと真性アモルファスシリコン層37との接触部分のオーミックコンタクト用に、ホスフィンガスを用いてイオンドーピングを行い、n+型半導体層38を形成した。
続いて、プラズマCVD法によりパッシベーション膜(SiNx)41を厚さ200nmでゲート電極39aおよびゲートライン39bの上に形成し、さらにレジスト(日本合成ゴム社製HRC−104)をスピンコーティングして、膜厚2μmのレジスト膜を形成した。このレジスト膜に露光、現像、選択ウェットエッチング等を順次行うことにより、ソース電極34と画素電極とのコンタクトをとるためのコンタクトホールをパッシベーション膜(SiNx)41に形成した。
その後、残存するレジスト膜を160℃に加熱することにより、増感剤を完全に分解するとともにポリマーを架橋して、無色透明の絶縁膜43を形成し、最後に、ITOをスパッタリングし、フォトリソグラフィ処理を施して透明画素電極42を形成してアレイ基板を得た。
上述したようなアレイ基板の製造プロセスにおいて、遮光性基板はプラズマCVDの際に減圧条件下に曝されたが、脱ガスなどの問題は特に生じなかった。また、α−Siの成膜時の約300℃の高温プロセスを経た後も、黒色遮光膜16において何等退色は認められなかった。
実施例9
図6は、本発明の他の実施形態にかかるアレイ基板の例を示す断面図である。
このアレイ基板は、以下のようにして製造した。まず、実験例2で作製した遮光性基板を洗浄し、この基板からのイオン物質の侵入を防ぐため、プラズマCVD法により保護膜33(Si−O−N等)を約500nmの厚さで成膜した。
次に、プラズマCVD法により厚さ100nmの真性アモルファスシリコン(α−Si)、および50nmのSiNx(図示せず)を、保護膜33の上に順次成膜し、フォトリソグラフィ処理により島状の真性アモルファスシリコン層を形成した後、電気炉での600℃のアニールによって結晶化して真性多結晶シリコン層46を形成した。
この真性多結晶シリコン層46の上に、プラズマCVD法によりSiNxからなるゲート絶縁膜を兼ねる絶縁膜47を厚さ350nmで成膜し、さらにこの絶縁膜47の上に厚さ300nmのAl層、および50nmのMo層をスパッタリングにより順次成膜した。その後、Al/Mo層をフォトリソグラフィにより処理してゲート電極48aおよびゲートライン48bを形成した。
次に、ゲート電極48aおよびゲートライン48bとソース電極、ドレイン電極およびドレインラインとの間の絶縁膜(SiOx)49を、プラズマCVD法により厚さ200nmで成膜した。これらの絶縁膜47および49には、ソース電極およびドレイン電極と真性多結晶シリコン(p−Si)層46とのコンタクトをとるため、選択ドライエッチング法によりコンタクトホールを形成した。
さらに、ソース電極およびドレイン電極と真性多結晶シリコン層46との接触部分をオーミックコンタクトにするために、ホスフィンガスを用いてイオンドーピングを行ない、n+型半導体層50を形成した。
次いで、絶縁膜49上に、Mo−Ta合金膜をスパッタリングにより500nmの厚さで成膜し、この膜をフォトリソグラフィ処理によりパターニングして、ソース電極51、ドレイン電極52aおよびドレインライン52bを形成した。さらに、これらソース電極51、ドレイン電極52aおよびドレインライン52bの上をレジスト膜で覆い、全面にITOをスパッタリングにより成膜した後、レジスト膜を除去するリフトオフ法により透明画素電極54を形成した。最後に、プラズマCVD法により厚さ200nmのSiNxを成膜し、フォトリソグラフィにより透明画素電極54を露出するように処理して、パッシベーション膜53を形成してアレイ基板を得た。
上述したようなアレイ基板の製造プロセスにおいて、遮光性基板はプラズマCVDの際に減圧条件下に曝されたが、脱ガスなどの問題は特に生じなかった。また、α−Si膜の成膜時の約300℃の高温プロセス、さらにはこのα−Siに対する600℃でのアニールを経た後も、黒色遮光膜16において何等退色は認められなかった。
実施例10
図7は、本発明の他の実施形態にかかるアレイ基板の例を示す断面図である。
このアレイ基板は、以下のようにして製造した。まず、実験例5で作製した遮光性基板を洗浄し、この基板からのイオン物質の侵入を防ぐため、プラズマCVD法を用いて保護膜33(Si−O−N等)を約500nmの厚さで成膜した。
次に、プラズマCVD法により厚さ100nmの真性アモルファスシリコン(α−Si)、および50nmのSiNx(図示せず)を、保護膜33の上に順次成膜し、フォトリソグラフィ処理により島状の真性アモルファスシリコン層を形成した後、電気炉での600℃のアニールによって結晶化して真性多結晶シリコン層46を形成した。
この真性多結晶シリコン層46の上に、プラズマCVD法によりSiNxからなるゲート絶縁膜を兼ねる絶縁膜47を厚さ350nmで成膜し、続いて、この絶縁膜47の上に厚さ300nmのAl層、および50nmのMo層をスパッタリングにより順次成膜した。その後、Al/Mo層をフォトリソグラフィにより処理してゲート電極48aおよびゲートライン48bを形成した。
次に、ゲート電極48aおよびゲートライン48bとソース電極、ドレイン電極およびドレインラインとの間の絶縁膜(SiOx)49を、プラズマCVD法により厚さ200nmで成膜した。これらの絶縁膜47および49には、ソース電極およびドレイン電極と真性多結晶シリコン(p−Si)層46とのコンタクトをとるため、選択ドライエッチング法によりコンタクトホールを形成した。
さらに、ソース電極およびドレイン電極と真性多結晶シリコン層46との接触部分をオーミックコンタクトにするために、ホスフィンガスを用いてイオンドーピングを行ない、n+型半導体層50を形成した。
次いで、絶縁膜49上に、Mo−Ta合金膜をスパッタリングにより500nmの厚さで成膜し、この膜をフォトリソグラフィ処理によりパターニングしてソース電極51、ドレイン電極52およびドレインライン52bを形成した。これらの上に、プラズマCVD法を用いてパッシベーション膜(SiNx)53を200nmの膜厚で形成し、さらにその上に、レジスト(日本合成ゴム社製HRC−104)をスピンコーティングして、厚さ2μmのレジスト膜を形成した。このレジスト膜に露光、現像、選択ウェットエッチング等を順次行うことにより、ソース電極51と画素電極とのコンタクトをとるためのコンタクトホールをパッシベーション膜(SiNx)53に形成した。
続いて、残存するレジスト膜を160℃に加熱することにより増感剤を完全に分解するとともに、ポリマーを架橋して無色透明の絶縁膜55を形成した。最後に、ITOをスパッタリングにより成膜し、フォトリソグラフィ処理を施して透明画素電極54を形成してアレイ基板を得た。
上述したようなアレイ基板の製造プロセスにおいて、遮光性基板はプラズマCVDの際に減圧条件下に曝されたが、脱ガスなどの問題は特に生じなかった。また、α−Si膜の成膜時の約300℃の高温プロセス、さらにはこのα−Siに対する600℃でのアニールを経た後も、黒色遮光膜23において何等退色は認められなかった。
実施例11
実施例7で作製されたアレイ基板上に、溶媒可溶性のポリイミドのワニスを塗布した後、熱処理、ラビング処理を順次施し液晶配向膜を形成した。
一方、透明ガラス基板上に、既知の方法でカラーフィルターを作製し、さらにその上にITOをスパッタリングにより成膜して対向電極を形成した。次に、この基板上に溶媒可溶性のポリイミドのワニスを塗布して熱処理、ラビング処理を順次施し、液晶配向膜が設けられて成るカラーフィルタ基板を得た。
次に、これらのカラーフィルタ基板とアレイ基板とを、それぞれの液晶配向膜が対向するようにスペーサを介して5μmの間隔で配置しシールして液晶セルを形成し、この液晶セルに、液晶として6CB(4,4′−ヘキシルシアノビフェニル)を封入して液晶表示装置を得た。
この液晶表示装置について、室温での電圧保持率を測定したところ、98%と良好な値を示した。
実施例12〜14
実施例8〜10で作製されたアレイ基板を用いる以外は、実施例11と同様にして、実施例12〜14の液晶表示装置を作製し、得られた液晶表示装置の室温での電圧保持率を測定したところ、いずれも98%と良好な値を示した。
ここで、本発明の実施形態にかかる液晶表示装置の一例を表す断面図を図8に示す。図8に示す液晶表示装置63においては、実施例10で作製したアレイ基板を用い、この基板上には液晶配向膜57が設けられている。なお、図中、58は透明ガラス基板であり、この基板の上には、カラーフィルタ59、対向電極60および液晶配向膜61が順次形成されている。
液晶配向膜57が形成されたアレイ基板と、カラーフィルタ基板との間には、液晶層62が挟持されて液晶表示装置を構成している。
実験例15
加水分解性基を有するシラン化合物から誘導されるシロキサンオリゴマーとしてのMシリケート51(多摩化学製)10.0g、および加水分解性基を有するシラン化合物であるメチルトリエトキシシラン5.0gを、エチルセロソルブ15gとn−ブタノール5.0gとの混合溶媒に溶解し、水5.0gを加えてよく攪拌した。次いで、濃硝酸0.06gを加え60℃で1時間加熱した後、急冷して室温に戻し、さらにエチルセロソルブ5.0gおよびn−ブタノール15.0gを加えてケイ素系高分子溶液を得た。
一方、着色成分としてのFe−Cu−Mn複合酸化物(平均粒子径0.5μm)を、イソプロピルアルコール中に分散して、固形分濃度15wt%の着色成分の分散液を調製した。
次いで、前述のケイ素系高分子溶液30.0g、着色分散液100g、およびレベリング剤としてのFC430(3M社製)の10wt%ブチルセロソルブアセテート溶液7.97gを混合して、金属酸化物ゾルおよび着色成分を含有する黒色着色組成物を得、この着色組成物を用いる以外は、実験例1と同様にして所定の黒色遮光膜のパターンを有する遮光性基板を作製した。
得られた遮光性基板において黒色遮光膜は、膜厚0.55μm、光学濃度が1.2であり、体積抵抗値は109Ω・cmであった。また、黒色遮光膜の断面をTEM観察した結果、着色成分である金属酸化物は、着色分散液を調製した際の平均粒子径を保持していることが確認された。
実験例16
金属アルコキシドとしてのトリイソプロポキシアルミニウム2.5gを、2,4−ペンタジオン5.0gとエチルセロソルブ10.0gとn−ブタノール5.0gの混合溶媒に溶解し、Mシリケート51(多摩化学製)12.5gと水5.0gを加えてよく攪拌した。次いで、濃硝酸0.06gを加え60℃で1時間加熱した後、急冷して室温に戻し、さらにエチルセロソルブ5.0gおよびn−ブタノール15.0gを加えて金属酸化物ゾル溶液を得た。
一方、着色成分としてのFe−Cu−Mn複合酸化物(平均粒子径0.5μm)を、イソプロピルアルコール中に分散して、固形分濃度15wt%の着色成分の分散液を調製した。
次いで、前述のゾル溶液30.0g、着色分散液100g、およびレベリング剤としてのFC430(3M社製)の10wt%ブチルセロソルブアセテート溶液7.97gを混合して、金属酸化物ゾルおよび着色成分を含有する黒色着色組成物を得、この着色組成物を用いる以外は、実験例1と同様にして所定の黒色遮光膜のパターンを有する遮光性基板を作製した。
得られた遮光性基板において黒色遮光膜は、膜厚0.55μm、光学濃度が1.2であり、体積抵抗値は109Ω・cmであった。また、黒色遮光膜の断面をTEM観察した結果、着色成分である金属酸化物は、着色分散液を調製した際の平均粒子径を保持していることが確認された。
実験例17
金属アルコキシドとしてのトリイソプロポキシアルミニウム5.0gを、2,4−ペンタジオン15.0gとn−ブタノール5.0gとの混合溶媒に溶解し、水5.0gを加えてよく攪拌した。次いで、濃硝酸0.06gを加え60℃で1時間加熱した後、急冷して室温に戻し、さらにエチルセロソルブ15.0gおよびn−ブタノール5.0gを加えて金属酸化物のゾル溶液を得た。
一方、着色成分としてのFe−Cu−Mn複合酸化物(平均粒子径0.5μm)を、イソプロピルアルコール中に分散して、固形分濃度15wt%の着色成分の分散液を調製した。
次いで、前述のゾル溶液50.0g、着色分散液100g、およびレベリング剤としてのFC430(3M社製)の10wt%ブチルセロソルブアセテート溶液6.38gを混合して、金属酸化物ゾルを含有する黒色着色組成物を得、この着色組成物を用いる以外は、実験例1と同様にして所定の黒色遮光膜のパターンを有する遮光性基板を作製した。
得られた遮光性基板において黒色遮光膜は、膜厚0.50μm、光学濃度が1.0であり、体積抵抗値は109Ω・cmであった。また、黒色遮光膜の断面をTEM観察した結果、着色成分である金属酸化物は、着色分散液を調製した際の平均粒子径を保持していることが確認された。
実験例18
透明ガラス基板(#7913、日本コーニング社製、厚さ1.1mm)を使用し、電気炉で600℃で1時間加熱する以外は、実験例16と同様にして遮光性基板を作製した。得られた遮光性基板において黒色遮光膜は、膜厚0.50μm、光学濃度が1.3であり、体積抵抗値は109Ω・cmであった。また、黒色遮光膜の断面をTEM観察した結果、着色成分である金属酸化物は、着色分散液を調製した際の平均粒子径を保持していることが確認された。
実験例19
透明ガラス基板(#7913、日本コーニング社製、厚さ1.1mm)を使用し、電気炉で600℃で1時間加熱する以外は、実験例17と同様にして遮光性基板を作製した。得られた遮光性基板において黒色遮光膜は、膜厚0.50μm、光学濃度が1.1であり、体積抵抗値は109Ω・cmであった。また、黒色遮光膜の断面をTEM観察した結果、着色成分である金属酸化物は、着色分散液を調製した際の平均粒子径を保持していることが確認された。
実験例20
加水分解性基を有するシラン化合物から誘導されるシロキサンオリゴマーとしてのMシリケート51(多摩化学製)15.0gを、エチルセロソルブ15.0gとn−ブタノール5.0gとの混合溶媒に溶解し、水5.0gを加えてよく攪拌した。次いで、濃硝酸0.06gを加え60℃で1時間加熱した後、急冷して室温に戻し、さらにエチルセロソルブ5.0gおよびn−ブタノール15.0gを加えてケイ素系高分子溶液を得た。
一方、着色成分としての酸化銅(II)(平均粒子径0.3μm)を、イソプロピルアルコール中に分散して、固形分濃度15wt%の着色成分の分散液を調製した。
次いで、前述のケイ素系高分子溶液30.0g、着色分散液100g、およびレベリング剤としてのFC430(3M社製)の10wt%ブチルセロソルブアセテート溶液7.97gを混合して、ケイ素系高分子および着色成分を含有する黒色着色組成物を得、この着色組成物を用いる以外は実験例1と同様にして所定の黒色遮光膜のパターンを有する遮光性基板を作製した。
得られた遮光性基板において黒色遮光膜は、膜厚0.55μm、光学濃度が1.0であり、体積抵抗値は10 Ω・cmであった。また、黒色遮光膜の断面をTEM観察した結果、着色成分である金属酸化物は、着色分散液を調製した際の平均粒子径を保持していることが確認された。
実験例21
透明ガラス基板(#7913、日本コーニング社製、厚さ1.1mm)を使用し、電気炉で600℃で1時間加熱する以外は、実験例20と同様にして遮光性基板を作製した。得られた遮光性基板において黒色遮光膜は、膜厚0.50μm、光学濃度が1.1であり、体積抵抗値は109Ω・cmであった。また、黒色遮光膜の断面をTEM観察した結果、着色成分である金属酸化物は、着色分散液を調製した際の平均粒子径を保持していることが確認された。
比較例1
ブラックマトリックス用顔料分散レジスト(富士ハント社製CK2000)をガラス基板上にスピナーで塗布し、120℃で10分間プリベークして厚さ0.6μmの遮光膜を形成した。この遮光膜は、1013Ω・cmという高い体積抵抗値を有していたが、600℃で30分加熱すると分解してしまい、ブラックマトリックスオンアレイ基板には適用できないことがわかった。
比較例2
加水分解性基を有するシラン化合物から誘導されたシロキサンオリゴマーとしてのMシリケート51(多摩化学製)10.0g、および加水分解性基を有するシラン化合物であるメチルトリエトキシシラン5.0gを、イソプロピルアルコール15.0gとn−ブタノール5.0gとの混合溶媒に溶解し、水5.0gを加えてよく攪拌した。次いで、濃硝酸0.06gを加え60℃で1時間加熱した後、急冷して室温に戻し、さらにIPA5.0gおよびn−ブタノール15.0gを加えてケイ素系高分子溶液を得た。
このケイ素系高分子溶液10.0gと、カーボンブラックアルコール分散液(冨士色素製、平均粒子径0.3μm、カーボンブラック濃度25wt%)10.0gとを混合して、黒色着色組成物を得た。
このようにして得られた黒色着色組成物をガラス基板上にスピナーで塗布し、120℃で10分間プリベークし形成した遮光膜(膜厚0.6μm)は、体積抵抗値105Ω・cmと低い値であった。さらに、窒素中で600℃で30分加熱した後も、膜(膜厚0.5μm)として保持されていたが、体積抵抗値は10Ω・cmで著しく低い値であった。
本発明の一実施形態における遮光膜の製造工程を示す断面図。 本発明の他の実施形態における遮光膜の製造工程を示す断面図。 本発明の他の実施形態における遮光膜の製造工程を示す断面図。 本発明の一実施形態にかかるアレイ基板を示す断面図。 本発明の一実施形態にかかるアレイ基板を示す断面図。 本発明の一実施形態にかかるアレイ基板を示す断面図。 本発明の一実施形態にかかるアレイ基板を示す断面図。 本発明の実施形態にかかる液晶表示装置の一例を示す断面図。 従来の液晶表示装置の一例を示す断面図。 α−SiTFTおよびp−SiTFTの例を示す断面図。
符号の説明
11,71…透明基板; 12,22,29…塗膜; 13,19,26…レジスト膜
14,20,27…マスク; 15,21,28…レジストパターン
16,23,30…黒色遮光膜; 17,24,31…遮光性基板; 33…保護膜
34,51,76a,87…ソース電極
35a,52a,76b,88…ドレイン電極; 35b,52b…ドレインライン
37,74、89…アモルファスシリコン層; 38,50,75…n+ 型半導体層
39a,48a,91a…ゲート電極
39b,48b,72,91b…ゲートライン; 40,73…ゲート絶縁膜
41,53,77…パッシベーション膜; 42,54,78a…透明画素電極
43,55…透明絶縁膜; 46,93…多結晶シリコン層; 47,49…絶縁膜
57,61…液晶配向膜; 58,80…透明基板; 59,82…カラーフィルタ
60,83…対向電極; 62,84…液晶層; 63,70…液晶表示装置
79…容量線; 81…ブラックマトリックス; 86…ガラス基板。

Claims (9)

  1. 透明基板上に高耐熱性遮光部材からなる遮光膜を形成する工程、
    前記遮光膜上にプラズマCVD法により保護膜を形成する工程、
    前記保護膜上に、ソース電極とドレイン電極とを離間して形成する工程、
    前記ソース電極とドレイン電極とに接触させて、これらの間の前記保護膜上に、300℃以上のプラズマCVD法により真性アモルファスシリコン層からなる半導体層を形成する工程、
    前記半導体層上に、プラズマCVD法によりゲート絶縁膜を形成する工程、
    前記ゲート絶縁膜上にゲート電極を形成する工程、
    前記ゲート電極が形成された前記透明基板の全面に、プラズマCVD法によりパッシベーション膜を形成する工程、および
    前記ソース電極またはドレイン電極に接続して、前記パッシベーション膜上に画素電極を形成する工程を具備するアレイ基板の製造方法であって、
    前記遮光膜は、透明基板上に、下記一般式(1)で表される加水分解性基を有するシラン群から選ばれる1種以上のシラン化合物、あるいはこのシラン化合物から誘導される重合度10以下の直鎖状もしくは環状のシランオリゴマーまたはシロキサンオリゴマーと、平均粒子径0.5μm以下であり、少なくとも4〜11族かつ第4周期の金属群から選択された1種以上の金属を含有する着色成分としての金属酸化物とを含有する塗膜を形成する工程、
    前記塗膜の上にホトレジスト膜を形成する工程、
    前記ホトレジスト膜にパターン露光を施した後、現像してレジストパターンを得る工程、
    前記レジストパターンをマスクとして前記塗膜をパターニングし、塗膜パターンを形成する工程、および
    前記パターニングされた塗膜を加熱乾燥する工程により作製されることを特徴とするアレイ基板の製造方法。
    1234Si (1)
    (上記一般式(1)中、R1,R2は加水分解性基、R3,R4はそれぞれ水素原子、置換または非置換のアルキル基、アリール基、アリル基、加水分解性基であるが、R3,R4の少なくとも1個は、水素原子または加水分解性基である。)
  2. 透明基板上に高耐熱性遮光部材からなる遮光膜を形成する工程、
    前記遮光膜上にプラズマCVD法により保護膜を形成する工程、
    前記保護膜上に、プラズマCVD法により真性アモルファスシリコン層を堆積し、600℃以上でアニールして真性多結晶シリコン層からなる半導体層を形成する工程、
    前記半導体層上に、プラズマCVD法によりゲート絶縁膜を形成する工程、
    前記ゲート絶縁膜上にゲート電極を形成する工程、
    前記ゲート電極が形成された前記透明基板の全面に、プラズマCVD法によりパッシベーション膜を形成する工程、
    前記絶縁膜上に、前記半導体層と接続して、ソース電極およびドレイン電極を形成する工程、
    前記ソース電極またはドレイン電極に接続して、前記絶縁膜上に画素電極を形成する工程、および
    前記ソース電極およびドレイン電極上にパッシベーション膜を形成する工程を具備するアレイ基板の製造方法であって、
    前記遮光膜は、透明基板上に、下記一般式(1)で表される加水分解性基を有するシラン群から選ばれる1種以上のシラン化合物、あるいはこのシラン化合物から誘導される重合度10以下の直鎖状もしくは環状のシランオリゴマーまたはシロキサンオリゴマーと、平均粒子径0.5μm以下であり、少なくとも4〜11族かつ第4周期の金属群から選択された1種以上の金属を含有する着色成分としての金属酸化物とを含有する塗膜を形成する工程、
    前記塗膜の上にホトレジスト膜を形成する工程、
    前記ホトレジスト膜にパターン露光を施した後、現像してレジストパターンを得る工程、
    前記レジストパターンをマスクとして前記塗膜をパターニングし、塗膜パターンを形成する工程、および
    前記パターニングされた塗膜を加熱乾燥する工程により作製されることを特徴とするアレイ基板の製造方法。
    1234Si (1)
    (上記一般式(1)中、R1,R2は加水分解性基、R3,R4はそれぞれ水素原子、置換または非置換のアルキル基、アリール基、アリル基、加水分解性基であるが、R3,R4の少なくとも1個は、水素原子または加水分解性基である。)
  3. 前記画素電極を形成する前に、透明絶縁膜を形成する工程をさらに具備することを特徴とする請求項1または2に記載のアレイ基板の製造方法。
  4. 透明基板上に高耐熱性遮光部材からなる遮光膜を形成する工程、
    前記遮光膜上にプラズマCVD法により保護膜を形成する工程、
    前記保護膜上に、ソース電極とドレイン電極とを離間して形成する工程、
    前記ソース電極とドレイン電極とに接触させて、これらの間の前記保護膜上に、300℃以上のプラズマCVD法により真性アモルファスシリコン層からなる半導体層を形成する工程、
    前記半導体層上に、プラズマCVD法によりゲート絶縁膜を形成する工程、
    前記ゲート絶縁膜上にゲート電極を形成する工程、
    前記ゲート電極が形成された前記透明基板の全面に、プラズマCVD法によりパッシベーション膜を形成する工程、および
    前記ソース電極またはドレイン電極に接続して、前記パッシベーション膜上に画素電極を形成する工程を具備するアレイ基板の製造方法であって、
    前記遮光膜は、透明基板上にホトレジスト膜を形成する工程、
    前記ホトレジスト膜にパターン露光を施した後、現像処理してレジストパターンを得る工程、
    前記透明基板およびレジストパターン上に、下記一般式(1)で表される加水分解性基を有するシラン群から選ばれる1種以上のシラン化合物、あるいはこのシラン化合物から誘導される重合度10以下の直鎖状もしくは環状のシランオリゴマーまたはシロキサンオリゴマーと、平均粒子径0.5μm以下であり、少なくとも4〜11族かつ第4周期の金属群から選択された1種以上の金属を含有する着色成分としての金属酸化物とを含有する塗膜を形成する工程、
    前記レジストパターンを除去することにより、この上に位置する前記塗膜を選択的に除去して塗膜パターンを形成する工程、および
    前記塗膜パターンを加熱乾燥する工程により作製されることを特徴とするアレイ基板の製造方法。
    1234Si (1)
    (上記一般式(1)中、R1,R2は加水分解性基、R3,R4はそれぞれ水素原子、置換または非置換のアルキル基、アリール基、アリル基、加水分解性基であるが、R3,R4の少なくとも1個は、水素原子または加水分解性基である。)
  5. 透明基板上に高耐熱性遮光部材からなる遮光膜を形成する工程、
    前記遮光膜上にプラズマCVD法により保護膜を形成する工程、
    前記保護膜上に、プラズマCVD法により真性アモルファスシリコン層を堆積し、600℃以上でアニールして真性多結晶シリコン層からなる半導体層を形成する工程、
    前記半導体層上に、プラズマCVD法によりゲート絶縁膜を形成する工程、
    前記ゲート絶縁膜上にゲート電極を形成する工程、
    前記ゲート電極が形成された前記透明基板の全面に、プラズマCVD法によりパッシベーション膜を形成する工程、
    前記絶縁膜上に、前記半導体層と接続して、ソース電極およびドレイン電極を形成する工程、
    前記ソース電極またはドレイン電極に接続して、前記絶縁膜上に画素電極を形成する工程、および
    前記ソース電極およびドレイン電極上にパッシベーション膜を形成する工程を具備するアレイ基板の製造方法であって、
    前記遮光膜は、透明基板上にホトレジスト膜を形成する工程、
    前記ホトレジスト膜にパターン露光を施した後、現像処理してレジストパターンを得る工程、
    前記透明基板およびレジストパターン上に、下記一般式(1)で表される加水分解性基を有するシラン群から選ばれる1種以上のシラン化合物、あるいはこのシラン化合物から誘導される重合度10以下の直鎖状もしくは環状のシランオリゴマーまたはシロキサンオリゴマーと、平均粒子径0.5μm以下であり、少なくとも4〜11族かつ第4周期の金属群から選択された1種以上の金属を含有する着色成分としての金属酸化物とを含有する塗膜を形成する工程、
    前記レジストパターンを除去することにより、この上に位置する前記塗膜を選択的に除去して塗膜パターンを形成する工程、および
    前記塗膜パターンを加熱乾燥する工程により作製されることを特徴とするアレイ基板の製造方法。
    1234Si (1)
    (上記一般式(1)中、R1,R2は加水分解性基、R3,R4はそれぞれ水素原子、置換または非置換のアルキル基、アリール基、アリル基、加水分解性基であるが、R3,R4の少なくとも1個は、水素原子または加水分解性基である。)
  6. 前記画素電極を形成する前に、透明絶縁膜を形成する工程をさらに具備することを特徴とする請求項4または5に記載のアレイ基板の製造方法。
  7. 透明基板と、半導体層と、この半導体層の上に絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、前記半導体層の前記ゲート電極が形成されている側、またはこれに対向する側に形成され、互いに離間して設けられたソース電極およびドレイン電極と、前記ソース電極またはドレイン電極に接続された画素電極とを具備し、前記半導体層の下方に遮光膜を有するアレイ基板であって、前記遮光膜は、下記一般式(1)で表される加水分解性基を有するシラン群から選ばれる1種以上のシラン化合物、あるいはこのシラン化合物から誘導される重合度10以下の直鎖状もしくは環状のシランオリゴマーまたはシロキサンオリゴマーを、加水分解および部分縮重合させることによって得られたSi−O−Si結合の三次元構造を有するケイ素系マトリックス中に、平均粒子径0.5μm以下で少なくとも4〜11族かつ第4周期の金属群から選択された1種以上の金属を含有する高耐熱性遮光部材からなり、請求項1ないし6のいずれか1項に記載の方法により製造されたことを特徴とするアレイ基板。
    1234Si (1)
    (上記一般式(1)中、R1,R2は加水分解性基、R3,R4はそれぞれ水素原子、置換または非置換のアルキル基、アリール基、アリル基、加水分解性基であるが、R3,R4の少なくとも1個は、水素原子または加水分解性基である。)
  8. 前記遮光膜は、耐熱温度が300℃以上であり、109Ω・cm以上の高抵抗値を有し、光学濃度が1.0以上であることを特徴とする請求項7に記載のアレイ基板。
  9. 請求項7または8に記載のアレイ基板、
    このアレイ基板と離間・対向して配置され、主面に対向電極が形成された対向基板、および
    これらのアレイ基板と対向基板間に挟持された液晶層を具備することを特徴とする液晶表示装置。
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