JP2005165042A - 撮像装置及び駆動モーター - Google Patents

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俊 香山
Yukiko Shimizu
有希子 清水
Atsushi Takano
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Abstract

【課題】 駆動モーターの小型化及びトルクの向上を図る。
【解決手段】 回転中心となるシャフト40と、2極着磁されシャフトを中心として回転されるマグネット41と、可動部材26、27に係合されると共にマグネットと一体となって回動され可動部材を回動方向に応じた方向へ移動させる回動アーム42と、マグネットの回転方向と直交する方向に巻回されると共にマグネットを外側から囲むように配置されたステーターコイル46と、該ステーターコイルが巻回されたコイルボビン35と、強磁性体によって形成されマグネットの外面に近接して配置されたコア45、45と、マグネットの回転位置を検出する位置検出手段52とを設けた。
【選択図】 図7

Description

本発明は撮像装置及び駆動モーターについての技術分野に関する。詳しくは、アイリス又はシャッターを構成する可動部材を移動させるための駆動モーターの小型化及びトルクの向上を図る技術分野に関する。
ビデオカメラやスチルカメラ等の撮像装置には、フォーカス制御やズーミングのための各種のレンズを光軸方向へ移動させるレンズ移動機構と、光量調節用のアイリスとを備え、アイリスを構成する一対の可動部材(絞り羽根)を撮像光学系の光軸に対して直交する面内において駆動モーターの駆動力によって移動させることにより光学系の光路を開閉し光量調節を行うようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
このような撮像装置にあっては、例えば、駆動モーターの駆動力を可動部材に伝達する回動アームを設け、該回動アームの長手方向における中央部を駆動モーターのシャフト(モーター軸)に固定し、回動アームの長手方向における両端部にそれぞれ設けた係合部を各可動部材に形成した係合長孔に摺動自在に係合し、駆動モーターの回転に伴って回動される回動アームの回動力を各可動部材の並進移動力に変換して可動部材を移動させるようにしている。
特開2003−43552号公報
ところが、特許文献1に記載された従来の撮像装置は、マグネットを有するローターの側方にコイルを有するステーターが配置され、ローターとステーターとが互いに独立した配置構成とされているため、その分、駆動モーターが大型となり撮像装置の小型化に支障を来たすという問題がある。
また、駆動モーターにあっては、図18の波形図に示すように、可動部材を閉塞方向へ移動させる動作時及び開放方向へ移動させる動作時において、それぞれリップル状の電圧変化Vpo、Vpcが生じる場合があり、このような電圧変化が生じた場合に駆動モーターのトルクが小さいと、可動部材の円滑な移動が妨げられ、最悪の場合には可動部材の移動が停止してしまうおそれがある。
そこで、本発明は、上記した問題点を克服し、駆動モーターの小型化及びトルクの向上を図ることを課題とする。
本発明は、上記した課題を解決するために、回転中心となるシャフトと、2極着磁され上記シャフトを中心として回転されるマグネットと、上記可動部材に係合されると共にマグネットと一体となって回動され可動部材を回動方向に応じた方向へ移動させる回動アームと、マグネットの回転方向と直交する方向に巻回されると共にマグネットを外側から囲むように配置されたステーターコイルと、該ステーターコイルが巻回されたコイルボビンと、強磁性体によって形成され上記マグネットの外面に近接して配置されたコアと、上記マグネットの回転位置を検出する位置検出手段とを設けたものである。
従って、本発明撮像装置及び駆動モーターにあっては、マグネットがステーターコイルの内側に配置される。
本発明撮像装置は、内部に撮像光学系が配置されたレンズ鏡筒とアイリス又はシャッターを構成し撮像光学系の光路を開閉する可動部材を有する移動機構と該移動機構の駆動源となる駆動モーターとを備えた撮像装置であって、上記駆動モーターは、回転中心となるシャフトと、2極着磁され上記シャフトを中心として回転されるマグネットと、上記可動部材に係合されると共にマグネットと一体となって回動され可動部材を回動方向に応じた方向へ移動させる回動アームと、マグネットの回転方向と直交する方向に巻回されると共にマグネットを外側から囲むように配置されたステーターコイルと、該ステーターコイルが巻回されたコイルボビンと、強磁性体によって形成され上記マグネットの外面に近接して配置されたコアと、上記マグネットの回転位置を検出する位置検出手段とを備えたことを特徴とする。
従って、ステーターコイルがマグネットを外側から囲むように配置された構成とされているため、駆動モーターの小型化に伴う撮像装置の小型化を図ることができる。
また、マグネットに近接して配置されるコアを有しているため、駆動モーターの大きなトルクが得られ、ローターの回転時にリップル状の電圧変化が生じても、これにより可動部材が停止することがなく、可動部材を所望の位置まで確実に移動させることができると共に可動部材の動作の高速化を図ることができる。
さらに、駆動モーターのトルクの向上による低消費電力化を図ることができる。
請求項2に記載した発明にあっては、上記マグネットを可動部材が撮像光学系の光路を閉塞する第1の回転位置と撮像光学系の光路を開放する第2の回転位置との間で回転させ、上記コアとマグネットとの間の磁気的な平衡状態が保持されるマグネットの回転位置を平衡位置としたときに、マグネットの第2の回転位置から第1の回転位置へ向かう回転方向において、順に、第2の回転位置、第1の回転位置及び平衡位置を設定し、マグネットが第2の回転位置にあるときに、平衡位置から第1の回転位置を経て第2の回転位置へ向かう周方向において、マグネットの磁極間のニュートラルラインが平衡位置から90°未満に位置されるようにしたので、常にマグネットに第2の回転位置から第1の回転位置を経て平衡位置へ向かう方向への回転力が付与され、ステーターコイルへの通電が停止された状態においても、確実に光学系の光路を閉塞することができる。
請求項3に記載した発明にあっては、上記コアを、マグネットを挟んだ互いに反対側に位置に一対配置したので、駆動モーターの一層のトルクの向上を図ることができる。
請求項4に記載した発明にあっては、少なくとも一部がコイルボビンの外側に配置されるステーターヨークを設け、ステーターヨークとコアとによってマグネットの回転方向において閉じた閉磁路を形成したので、磁束の漏れが少なく、駆動モーターのトルクの向上に寄与する。
本発明駆動モーターは、アイリス又はシャッターを構成する可動部材を有しレンズ鏡筒の内部に配置された撮像光学系の光路を開閉する移動機構の駆動源となる駆動モーターであって、回転中心となるシャフトと、2極着磁され上記シャフトを中心として回転されるマグネットと、上記可動部材に係合されると共にマグネットと一体となって回動され可動部材を回動方向に応じた方向へ移動させる回動アームと、マグネットの回転方向と直交する方向に巻回されると共にマグネットを外側から囲むように配置されたステーターコイルと、該ステーターコイルが巻回されたコイルボビンと、強磁性体によって形成され上記マグネットの外面に近接して配置されたコアと、上記マグネットの回転位置を検出する位置検出手段とを備えたことを特徴とする。
従って、ステーターコイルがマグネットを外側から囲むように配置された構成とされているため、小型化を図ることができる。
また、マグネットに近接して配置されるコアを有しているため、大きなトルクが得られ、ローターの回転時にリップル状の電圧変化が生じても、これにより可動部材が停止することがなく、可動部材を所望の位置まで確実に移動させることができると共に可動部材の動作の高速化を図ることができる。
さらに、トルクの向上による低消費電力化を図ることができる。
請求項6に記載した発明にあっては、上記マグネットを可動部材が撮像光学系の光路を閉塞する第1の回転位置と撮像光学系の光路を開放する第2の回転位置との間で回転させ、上記コアとマグネットとの間の磁気的な平衡状態が保持されるマグネットの回転位置を平衡位置としたときに、マグネットの第2の回転位置から第1の回転位置へ向かう回転方向において、順に、第2の回転位置、第1の回転位置及び平衡位置を設定し、マグネットが第2の回転位置にあるときに、平衡位置から第1の回転位置を経て第2の回転位置へ向かう周方向において、マグネットの磁極間のニュートラルラインが平衡位置から90°未満に位置されるようにしたので、常にマグネットに第2の回転位置から第1の回転位置を経て平衡位置へ向かう方向への回転力が付与され、ステーターコイルへの通電が停止された状態においても、確実に光学系の光路を閉塞することができる。
請求項7に記載した発明にあっては、上記コアを、マグネットを挟んだ互いに反対側に位置に一対配置したので、一層のトルクの向上を図ることができる。
請求項8に記載した発明にあっては、少なくとも一部がコイルボビンの外側に配置されるステーターヨークを設け、ステーターヨークとコアとによってマグネットの回転方向において閉じた閉磁路を形成したので、磁束の漏れが少なく、トルクの向上に寄与する。
以下に、本発明撮像装置及び駆動モーターを実施するための最良の形態を添付図面に従って説明する。以下に示す最良の形態は、本発明撮像装置をビデオカメラに適用し、本発明駆動モーターをビデオカメラにおいて用いられる駆動モーターに適用したものである。尚、本発明の適用範囲はビデオカメラ又はこれに用いられる駆動モーターに限られることはなく、本発明は、スチルカメラの他、動画撮影又は静止画撮影の機能を有する各種の撮像装置又はこれらに用いられる駆動モーターに適用することができる。
先ず、撮像装置(ビデオカメラ)の基本構成を説明する(図1参照)。
撮像装置1は、外筐として設けられたレンズ鏡筒2に所要の各部が配置されて成り、レンズ鏡筒2には、レンズ又はレンズ群3(図には単レンズとして簡略化して示す。)と、固体撮像素子等の撮像手段4と、アイリス若しくはシャッター又はこれらの双方の機能を兼用する移動機構5とが設けられている。
移動機構5を構成する一対の可動部材6、6は駆動モーター7の駆動力によって移動され、可動部材6、6が移動されることにより光学系の光路が開閉される。駆動モーター7としてはローターがステーターの内側に配置された所謂インナーローター型のモーターが用いられ、駆動モーター7の駆動力が回動アーム等の中間部材を介することなく可動部材6、6に伝達されて該可動部材6、6が移動される。
被写体からレンズ又はレンズ群3を通った光は、一対の可動部材6、6として設けられた絞り羽根やシャッター部材によって形成される開口を通して撮像手段4に入射される。尚、光量調節時には、可動部材6、6が光軸OLに直交する面内で並進移動されるが、本発明の適用においては、可動部材の数や形状等の如何は問わず、1つ又は複数の可動部材を用いた各種形態での実施が可能である。
駆動モーター7としては、発生トルクを十分に確保すること及びシャッタースピードの高速化への対応等を考慮した場合に、ボイスコイル型を用いることが好ましいが、必要に応じてリニアモーター等を用いることも可能である。
次に、撮像装置の具体的な構成例について説明する(図2乃至図17参照)。
撮像装置8のレンズ鏡筒9には、図2に示すように、被写体側から順に、対物レンズ10、変倍レンズ11、レンズ12、移動機構13、駆動モーター14、フォーカスレンズ15及び固体撮像素子16が配置されている。移動機構13はアイリス若しくはシャッター又はこれらの双方の機能を有しているが、以下には移動機構13がアイリスとシャッターの双方の機能を有している場合について説明する。
レンズ鏡筒9の内部には、移動機構13を挟んで光軸OL方向における互いに反対側の位置に、それぞれ光軸OLに対して平行なガイドバー17、17とガイドバー18、18が配置されている。
変倍レンズ11はホルダー19に保持されており、該ホルダー19がガイドバー17、17に摺動自在に支持されている。ホルダー19に保持された変倍レンズ11は、変倍レンズ用駆動部20の駆動力がホルダー19に伝達されることにより光軸OLに沿う方向へ移動される。
フォーカスレンズ15はホルダー21に保持されており、該ホルダー21がガイドバー18、18に摺動自在に支持されている。ホルダー21に保持されたフォーカスレンズ15は、フォーカスレンズ用駆動部22の駆動力がホルダー21に伝達されることにより光軸OLに沿う方向へ移動される。
固体撮像素子16によって得られる画像出力は画像処理部23に送出されて所定の処理が行われる。画像処理部23は、制御等に必要な情報を演算処理部24に送出したり、撮影画像をビユーファインダーやモニター等に送って表示させ、あるいはユーザーの操作指示に従って画像情報等を記録媒体に記録させる。尚、マイクロコンピュータ等を有する演算処理部24は、制御部25に制御指令信号を送出し、該制御部25から駆動モーター14、変倍レンズ用駆動部20及びフォーカスレンズ用駆動部22等に制御信号が供給されることによって各部が制御される。
移動機構13は、図3に示すように、可動部材26、27として機能する一対の絞り羽根を有しており、可動部材26、27を移動させることにより、入射光量の調節機能及びシャッター機能を兼用している。移動機構13はレンズ鏡筒9の外周面から突出されることなく、レンズ鏡筒9の内部に組み込まれているため、他の部品との干渉の問題に煩わされることがなく、小型化やコンパクト化に好適である。
可動部材26は主部28と該主部28の左右両端部からそれぞれ下方へ突出された突部29、29とが一体に形成されて成る。可動部材26には下方に開口された開口用切欠26aが形成されている。
主部28には、一方の側縁に上下に長い被案内孔28aが形成され、上端部に左右に長い係合長孔28bが形成されている。
突部29、29にはそれぞれ上下に長い被案内孔29a、29aが形成されている。
可動部材27は主部30と該主部30の一方の側縁部から上方へ突出された突部31とが一体に形成されて成る。可動部材27には上方に開口された開口用切欠27aが形成されている。主部30には、左右両側縁にそれぞれ上下に長い被案内孔30a、30aが形成されている。
突部31には上下に長い被案内孔31aが形成されている。突部31の上端部には左右に長い係合長孔31bが形成されている。
可動部材26、27はそれぞれベース体32に上下方向へ移動自在に支持される(図4及び図5参照)。
ベース体32は縦長の形状に形成され、左右両側縁にそれぞれ取付溝32a、32aを有している。ベース体32には上下左右に離隔して4つの案内ピン32b、32b、・・・が設けられている。ベース体32の略中央部には透過孔32cが形成され、光学系の光軸OLが透過孔32cの中心を通る位置に設定されている。
ベース体32の3つの案内ピン32b、32b、32bは、それぞれ可動部材26の被案内孔28a、29a、29aに挿入されて摺動自在に係合される。また、ベース体32の3つの案内ピン32b、32b、32bは、それぞれ可動部材27の被案内孔30a、30a、31aに挿入されて摺動自在に係合される。即ち、2つの案内ピン32b、32bは可動部材26の被案内孔29a、29aと可動部材27の被案内孔30a、30aとに係合され、別の案内ピン32bは可動部材26の被案内孔28aのみに係合され、また別の案内ピン32bは可動部材27の被案内孔31aのみに係合される。
ベース体32に可動部材26、27が支持された状態において、カバー体33が取り付けられる。カバー体33は縦長の形状に形成され、カバー体33の中央部には大きな開口33aが形成されている。カバー体33の左右両側縁にはそれぞれ被取付突部33b、33bが設けられている。カバー体33には4つの被取付孔33c、33c、・・・が形成されている。
カバー体33は被取付突部33b、33bがそれぞれ取付溝32a、32aに取り付けられると共に被取付孔33c、33c、・・・にそれぞれ案内ピン32b、32b、・・・が挿入されることにより、可動部材26、27を覆うようにしてベース体32に取り付けられる(図5参照)。カバー体33の開口33aはベース体32の透過孔32cより大きくされており、カバー体33がベース体32に取り付けられた状態において、開口33a内に透過孔32cが位置される。
ベース体32の上端部にはモーター取付部材34が取り付けられる(図4及び図5参照)。モーター取付部材34には左右に離隔して挿入孔34a、34aが形成され、該挿入孔34a、34aはそれぞれ外方へ凸の円弧状に形成されている。
駆動モーター14はインナーローター型であり、ローターにマグネットを設けステーターにコイルを設けた可動マグネットタイプである(図6乃至図9参照)。
駆動モーター14はコイルボビン35を備え、該コイルボビン35は第1の部材36と第2の部材37とが結合されて成る(図7参照)。
第1の部材36は外形が厚みの薄い略円柱状に形成され、中心部に軸受孔36aを有している。軸受孔36aは後述するシャフトのラジアル軸受けとして機能する。第1の部材36には放射方向に延びる配置用溝36b、36bが形成され、該配置用溝36b、36bは第1の部材36の中心部を挟んで互いに180°反対側に位置されている。第1の部材36には、配置用溝36b、36bが形成された面と反体側の面に、平行に位置された巻回用突条36c、36cが設けられている(図9参照)。
第2の部材37は外形が厚みの厚い略円柱状に形成され、中心部に配置凹部37aが形成されている(図7参照)。配置凹部37aの内部には軸受部37bが設けられ、該軸受部37bは後述するシャフトのスラスト軸受け及びラジアル軸受けとして機能する。第2の部材37には放射方向に延びる配置用溝37c、37cが形成され、該配置用溝37c、37cは第2の部材37の中心部を挟んで互いに180°反対側に位置されている。第2の部材37には、配置用溝37c、37cが形成された面と反体側の面に、互いに離隔して位置された4つの巻回用突部37d、37d、・・・が設けられている(図6参照)。
第1の部材36と第2の部材37は配置用溝36b、36bと配置用溝37c、37cとがそれぞれ対向した状態で結合されコイルボビン35が構成される(図7参照)。コイルボビン35が構成された状態において、互いに対向する配置用溝36b、36bと配置用溝37c、37cとによって、コイルボビン35の内外を連通する2つの配置孔38、38が形成される。
コイルボビン35の外周面には、互いに180°反対側の位置に放射方向に開口された配置用切欠35a、35aが形成され(図6及び図9参照)、該配置用切欠35a、35aはコイルボビン35の周方向において配置孔38、38間の各中央部に位置されている。
駆動モーター14のローター39は、シャフト40とマグネット41を有している(図7参照)。
シャフト40は軸方向が光軸OLに沿うように配置され、コイルボビン35の内部において両端部がそれぞれ第1の部材36の軸受孔36aと第2の部材37の軸受部37bとに回転自在に支持されている。
マグネット41は円筒状に形成され2極着磁されている。マグネット41は第2の部材37の配置凹部37aに配置され、シャフト40の軸方向における両端部を除いた部分に外嵌状に固定されている。
回動アーム42はシャフト40に一体に形成されている。回動アーム42はアーム部42a、42aと該アーム部42a、42aの各先端部に設けられた係合軸部42b、42bとから成る。アーム部42a、42aはシャフト40に連続され、該シャフト40の軸方向と直交する方向へ突出されている。アーム部42a、42aはシャフト40から互いに180°反対方向へ突出されている。係合軸部42b、42bはアーム部42a、42aに対して直交する同じ方向へ突出されている。
駆動モーター14のステーター43は、ステーターヨーク44、コア45、45及びステーターコイル46を有している。
ステーターヨーク44はベース面部47と周面部48、48とが磁性金属材料によって一体に形成されて成る(図7参照)。
ベース面部47には互いに反対方向に開口された切欠47a、47aが形成され(図6参照)、該切欠47a、47aはコイルボビン35の配置用切欠35a、35aに対応した大きさ及び形状に形成されている。ベース面部47の外周縁は、切欠47a、47a間の部分が円弧状に形成されている。ベース面部47には、一方の周面部48に寄った位置に挿入孔47bが形成されている。
周面部48、48はベース面部47の円弧状に形成された外周縁からそれぞれ直交する同じ方向へ突出されている。周面部48、48にはそれぞれその長手方向に開口された挿通用切欠48a、48aが形成され(図7乃至図9参照)、該挿通用切欠48a、48aは周面部48、48の周方向における幅がコイルボビン35の配置孔38、38に対応した大きさに形成されている。
ステーターヨーク44はコイルボビン35に外嵌状に取り付けられ、ステーターヨーク44がコイルボビン35に取り付けられた状態においては、切欠47a、47aがそれぞれ配置用切欠35a、35aに対応して位置され、挿通用切欠48a、48aがそれぞれ配置孔38、38に対応して位置され、第2の部材37の巻回用突部37d、37d、・・・がそれぞれ切欠35a、35aからベース面部47の外面側へ突出される。
ステーターヨーク44がコイルボビン35に取り付けられた状態において、回動アーム42のアーム部42a、42aの先端部がコイルボビン35の配置孔38、38及びステーターコイル46の挿通用切欠48a、48aから外方へ突出される(図7参照)。
コア45は鉄等の強磁性体によって形成され、複数の部材、例えば、同一の大きさ及び形状に形成された7枚の部材が積層されて構成されている(図10参照)。コア45は緩やかな円弧状に形成された基部49と該基部49の長手方向における両端部からそれぞれ突出された突出部50、50とから成り、該突出部50、50の基部49寄りの位置にそれぞれ係合凹部50a、50aが形成されている。コア45には基部49と突出部50、50とによって凹部45aが形成される。
コア45、45はコイルボビン35の配置用切欠35a、35aに配置され(図6及び図8参照)、係合凹部50a、50a、・・・がそれぞれコイルボビン35の図示しない係合突部に係合されてコイルボビン35に取り付けられる。コア45、45がコイルボビン35に取り付けられた状態においては、突出部50、50、・・・の各先端部50b、50b、・・・がステーターヨーク44の周面部48、48の内面側の各側縁部に接した状態とされる。従って、駆動モーター14にはステーターヨーク44とコア45、45とによって周方向において閉じた閉磁路が形成される。また、ステーターヨーク44の周面部48、48はコア45、45を外側から押さえ該コア45、45のコイルボビン35からの脱落を防止する押さえ手段としても機能する。
コア45、45は基部49、49がマグネット41の外周面に近接した状態で位置される。
尚、コア45、45は、マグネット41に対してその軸方向における一端側に稍偏倚して位置されており、マグネット41は、この偏倚した側に引き寄せられる。従って、シャフト40は第2の部材37の軸受部37b側に付勢され、スラスト軸受けとして機能する軸受部37bの底面部に押し付けられる。
ステーターコイル46はコイルボビン35の外面側において、それぞれ巻回用突条36c、36c間及び巻回用突部37d、37d、・・・間に巻回される(図6乃至図9参照)。ステーターコイル46はマグネット41の回転方向と直交する方向に巻回され、一部がコア45、45の凹部45a、45aに位置されてマグネット41を外側から囲むように配置される。
コイルボビン35には配線板51が取り付けられる(図6参照)。配線板51は、例えば、フレキシブルプリント配線板であり、先端部が折り曲げられている。配線板51の図示しない端子電極にはステーターコイル46の両端部がそれぞれ接続され、配線板51を介して図示しない電源回路からステーターコイル46に通電される。配線板51の先端部にはマグネット41の回転方向及び回転位置を検出する位置検出手段として機能するホール素子52が設けられている。ホール素子52が設けられた配線板51の先端部はステーターヨーク44の挿入孔47bに挿入されてコイルボビン35に形成された図示しない挿入配置孔に挿入され、ホール素子52がマグネット41の外周面に対向した位置に配置される。
駆動モーター14はモーター取付部材34に取り付けられる(図4及び図5参照)。駆動モーター14がモーター取付部材34に取り付けられた状態においては、回動アーム42の係合軸部42b、42bがそれぞれ挿入孔34a、34aに挿入されて可動部材26、27の係合長孔28b、31bに摺動自在に係合される。
回動アーム42の係合軸部42b、42bがそれぞれ可動部材26、27の係合長孔28b、31bに係合されることにより、ローター39の回転に伴って回動アーム42が回動されると、可動部材26、27が案内ピン32b、32b、・・・に案内されて互いに離接する方向へ並進移動される。
ローター39の回転可能角度θは、例えば、60°とされており(図11参照)、ステーターヨーク44の挿通用切欠48a、48aの開口縁がローター39の回転を規制するためのストッパーとして機能する。従って、ローター39は回転角0°及び60°の回転角度において、それぞれ回動アーム42のアーム部42a、42aが挿通用切欠48a、48aの開口縁に接して回転が規制される。
ホール素子52は、ローター39の回転可能角度θの2分の1の角度の位置(中央位置)、例えば、30°の位置に配置されている(図11参照)。回転可能角度θはマグネット41の回転によってその磁極間の位置であるニュートラルラインNLが通る範囲であり、中央位置を基準としてマグネット41の回転方向及び回転位置に応じた検出信号をホール素子52が出力する。
図12は、ホール素子52の検出レベルを概略的に示したものであり、図中の水平線「V0」は中央位置における検出レベル(基準レベル)を示している。
ローター39の回転方向が、例えば、図11に示す第1の方向「CW」である場合には、ホール素子52の検出レベルが「ga」に示すように次第に小さくなり、V0を横切った後さらに検出レベルが小さくなる。一方、ローター39の回転方向が図11に示す第2の方向「CCW」である場合には、ホール素子52の検出レベルが「gb」に示すようにV0未満の状態から次第に大きくなり、V0を横切った後、さらに検出レベルが大きくなる。このように、V0を境とした極性の変化に基いてローター39のマグネット41の回転方向が検出され、また、V0を基準とした検出レベルの大きさからマグネット41の回転位置を検出することができる。尚、ホール素子52の検出信号は、上記制御部25に送出されて処理され、この検出情報に基いて駆動モーター14に送出される信号によってローター39の回転制御が行われる。
上記のように、ローター39は回転角度60°の間で回転され、回転角度における一端(回転角度0°)は可動部材26、27が撮像光学系の光路を閉塞する第1の回転位置(図13参照)とされ、回転角度における他端(回転角度60°)は可動部材26、27が撮像光学系の光路を開放する第2の回転位置(図14参照)とされている。
駆動モーター14にあっては、図13及び図14に示すように、第2の回転位置が第1の回転位置よりも周方向において一方のコア45に接近した位置に設定されている。このときマグネット41とコア45、45との磁気的な平衡状態が保持されるマグネット41の回転位置、即ち、マグネット41のニュートラルラインNLがコア45、45間の周方向における中央に一致する位置を平衡位置(図15参照)とすると、マグネット41が第2の回転位置から第1の回転位置へ向けて回転される状態において、順に、第2の回転位置、第1の回転位置及び平衡位置となるように設定されている。
また、ニュートラルラインNLは、平衡位置から第1の回転位置を経て第2の回転位置へ向かう回転方向、即ち、図15に示すCW方向において、マグネット41が第2の回転位置にあるときに、平衡位置を基準として90°(図15に示す角度α)未満の角度に位置されるように設定されている。
従って、ローター39には、マグネット41のニュートラルラインNLとコア45、45との位置関係によって、常に第2の回転位置から第1の回転位置を経て平衡位置へ向かう方向への回転力(図15に示すCCW方向への回転力)が付与されている。尚、上記のように、ローター39は、ステーターヨーク44の挿通用切欠48a、48aの開口縁に回動アーム42のアーム部42a、42aが接する位置までしか回転できないため、マグネット41が平衡位置まで回転されることはなく第1の回転位置において停止される。
次に、ローター39の回転に伴う可動部材26、27の動作について説明する(図16及び図17参照)。
ステーターコイル46への通電によるローター39の回転に伴って回動アーム42が、図11に示す時計回り方向(CW)へ回転されると、図16に示すように、可動部材26、27が互いに離れる方向へ移動され、可動部材26、27の開口用切欠26a、27aによって形成される開口53の面積が大きくなり透過孔32cが開放されていくことにより入射光量が増加する。逆に、回動アーム42が、図11に示す反時計回り方向(CCW)へ回転されると、図17に示すように、可動部材26、27が互いに近づく方向へ移動され、可動部材26、27の開口用切欠26a、27aによって形成される開口53の面積が小さくなり透過孔32cが閉塞されていくことにより入射光量が減少する。
従って、ベース体32の透過孔32cを通過する光については、可動部材26、27による開口53の大きさによって光量調節が行われる。
ローター39がCW方向へ回転された状態においてステーターコイル46への通電を停止すると、ローター39はマグネット41が磁気的に平衡状態となる平衡位置へ向けてCCW方向へ回転され、マグネット41が第1の回転位置に戻り光学系の光路が閉塞される。従って、例えば、駆動モーター14への電力の供給が遮断されたとしても、確実に光学系の光路が閉塞され、固体撮像素子16を保護することができる。
尚、マグネット41を第1の回転位置に高速で戻すには、ローター39がCCW方向へ回転される向きでステーターコイル46に通電すればよい。
以上に記載した通り、駆動モーター14にあっては、ステーターコイル46がマグネット41を外側から囲むように配置された構成とされているため、小型化を図ることができる。
また、マグネット41に近接して配置されるコア45、45を有しているため、大きなトルクが得られ、ローター39の回転時にリップル状の電圧変化が生じても、これにより可動部材26、27が停止することがなく、可動部材26、27を所望の位置まで確実に移動させることができると共に可動部材26、27の動作の高速化を図ることができる。
さらに、駆動モーター14のトルクの向上による低消費電力化を図ることができる。
さらにまた、駆動モーター14にあっては、一対のコア45、45を設け、2極着磁されたマグネット41を挟んだ互いに反対側の位置に配置しているため、一層のトルクの向上を図ることができる。
加えて、駆動モーター14にあっては、ステーターヨーク44とコア45、45とによって周方向において閉じた閉磁路を形成しているため、磁束の漏れが少なく、トルクの向上に寄与する。
尚、駆動モーター14にあっては、ローター39の回転方向及び回転位置の検出手段としてホール素子52を用いているため、ローター39の回転方向及び回転位置を容易かつ高精度で行うことができる。
上記には、例として、7枚の部材が積層されたコア45、45を示したが、この積層枚数は任意であり、積層枚数は、必要とするトルクの大きさやコアの配置スペース等を考慮して決定すればよい。また、コアを複数の部材を積層するものではなく、全体が一体に形成されたコアを用いてもよい。
また、上記には、2つのコア45、45を設けた例を示したが、コア45の数は1つでもよく、コア45の数は、必要とするトルクの大きさやコア45の配置スペース等を考慮して決定すればよい。
上記した最良の形態において示した各部の具体的な形状及び構造は、何れも本発明を実施する際の具体化のほんの一例を示したものにすぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されることがあってはならないものである。
図2乃至図17と共に本発明撮像装置及び駆動モーターの最良の形態を示すものであり、本図は、撮像装置の基本構成を示す概念図である。 撮像装置の構成例を示す断面図である。 可動部材の拡大背面図である。 移動機構と駆動モーターを示す分解斜視図である。 移動機構と駆動モーターを示す拡大斜視図である。 駆動モーターの拡大背面図である。 駆動モーターの拡大断面図である。 駆動モーターの拡大平面図である。 駆動モーターの拡大正面図である。 コアの拡大斜視図である。 マグネットの回転可能角度とコアの位置関係を示す概念図である。 ホール素子の検出状態を示す波形図である。 マグネットが第1の回転位置にある状態を示す概念図である。 マグネットが第2の回転位置にある状態を示す概念図である。 平衡位置を示す概念図である。 図17と共に可動部材の動作を示すものであり、本図は透過孔が開放された状態を示す拡大背面図である。 透過孔が閉塞された状態を示す拡大背面図である。 可動部材が動作したときにリップル状の電圧変化が生じた例を示す波形図である。
符号の説明
1…撮像装置、2…レンズ鏡筒、5…移動機構、6…可動部材、7…駆動モーター、8…撮像装置、9…レンズ鏡筒、13…移動機構、14…駆動モーター、26…可動部材、27…可動部材、35…コイルボビン、40…シャフト、41…マグネット、42…回動アーム、44…ステーターヨーク、46…ステーターコイル、52…ホール素子

Claims (8)

  1. 内部に撮像光学系が配置されたレンズ鏡筒とアイリス又はシャッターを構成し撮像光学系の光路を開閉する可動部材を有する移動機構と該移動機構の駆動源となる駆動モーターとを備えた撮像装置であって、
    上記駆動モーターは、
    回転中心となるシャフトと、
    2極着磁され上記シャフトを中心として回転されるマグネットと、
    上記可動部材に係合されると共にマグネットと一体となって回動され可動部材を回動方向に応じた方向へ移動させる回動アームと、
    マグネットの回転方向と直交する方向に巻回されると共にマグネットを外側から囲むように配置されたステーターコイルと、
    該ステーターコイルが巻回されたコイルボビンと、
    強磁性体によって形成され上記マグネットの外面に近接して配置されたコアと、
    上記マグネットの回転位置を検出する位置検出手段とを備えた
    ことを特徴とする撮像装置。
  2. 上記マグネットを可動部材が撮像光学系の光路を閉塞する第1の回転位置と撮像光学系の光路を開放する第2の回転位置との間で回転させ、
    上記コアとマグネットとの間の磁気的な平衡状態が保持されるマグネットの回転位置を平衡位置としたときに、
    マグネットの第2の回転位置から第1の回転位置へ向かう回転方向において、順に、第2の回転位置、第1の回転位置及び平衡位置を設定し、
    マグネットが第2の回転位置にあるときに、平衡位置から第1の回転位置を経て第2の回転位置へ向かう周方向において、マグネットの磁極間のニュートラルラインが平衡位置から90°未満の角度に位置されるようにした
    ことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 上記コアを、マグネットを挟んだ互いに反対側に位置に一対配置した
    ことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  4. 少なくとも一部がコイルボビンの外側に配置されるステーターヨークを設け、
    ステーターヨークとコアとによってマグネットの回転方向において閉じた閉磁路を形成した
    ことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  5. アイリス又はシャッターを構成する可動部材を有しレンズ鏡筒の内部に配置された撮像光学系の光路を開閉する移動機構の駆動源となる駆動モーターであって、
    回転中心となるシャフトと、
    2極着磁され上記シャフトを中心として回転されるマグネットと、
    上記可動部材に係合されると共にマグネットと一体となって回動され可動部材を回動方向に応じた方向へ移動させる回動アームと、
    マグネットの回転方向と直交する方向に巻回されると共にマグネットを外側から囲むように配置されたステーターコイルと、
    該ステーターコイルが巻回されたコイルボビンと、
    強磁性体によって形成され上記マグネットの外面に近接して配置されたコアと、
    上記マグネットの回転位置を検出する位置検出手段とを備えた
    ことを特徴とする駆動モーター。
  6. 上記マグネットを可動部材が撮像光学系の光路を閉塞する第1の回転位置と撮像光学系の光路を開放する第2の回転位置との間で回転させ、
    上記コアとマグネットとの間の磁気的な平衡状態が保持されるマグネットの回転位置を平衡位置としたときに、
    マグネットの第2の回転位置から第1の回転位置へ向かう回転方向において、順に、第2の回転位置、第1の回転位置及び平衡位置を設定し、
    マグネットが第2の回転位置にあるときに、平衡位置から第1の回転位置を経て第2の回転位置へ向かう周方向において、マグネットの磁極間のニュートラルラインが平衡位置から90°未満の角度に位置されるようにした
    ことを特徴とする請求項5に記載の駆動モーター。
  7. 上記コアを、マグネットを挟んだ互いに反対側に位置に一対配置した
    ことを特徴とする請求項5に記載の駆動モーター。
  8. 少なくとも一部がコイルボビンの外側に配置されるステーターヨークを設け、
    ステーターヨークとコアとによってマグネットの回転方向において閉じた閉磁路を形成した
    ことを特徴とする請求項5に記載の駆動モーター。
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