JP2005164579A - 境界線の位置の検出方法およびこの検出方法を用いた磁気ヘッドの位置決め方法および位置決め装置 - Google Patents

境界線の位置の検出方法およびこの検出方法を用いた磁気ヘッドの位置決め方法および位置決め装置 Download PDF

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Abstract

【課題】光の反射率の相違する領域の境界線の位置をカメラで捉えた画像上で検出する際、カメラの光検出素子(画素)のピッチよりも短い距離で境界線を特定する。
【解決手段】光検出素子で検出された拡大映像の輝度の必要ピークを残す画像処理を施し、ピーク輝度の微分値を得る。それぞれの光検出素子で検出される画像の区画を単位区画とし、輝度の微分値の高い単位区画とそのX軸方向の左側及び右側に隣接する単位区画(又は微分値の高い単位区画と、そのY軸方向の上側及び下側に隣接する単位区画)からなる領域の各単位区画の前記輝度の微分値をai(ただしiは正の整数)とし、X軸方向に隣接する前記各単位区画の位置座標をXi(又は各Y軸方向に隣接する前記単位区画の位置座標をYi)としたときに、Σ(ai×Xi)/Σai(またはΣ(ai×Yi)/Σai)により、前記境界線のX座標位置(またはY座標位置)を特定する。
【選択図】図6

Description

本発明は、反射光量が相違する領域間の境界線を、画像処理により特定する境界線の検出方法、およびこの検出方法を用いて、例えばハードディスク装置用などの磁気ヘッド本体とロードビームなどの支持部材との位置決めを行う位置決め方法および位置決め装置に関する。
図8(A)は、従来の磁気ヘッドの位置決め装置を示す平面図、図8(B)は、その側面図である。
磁気ヘッド本体1は、ハードディスク装置用であり、スライダと、このスライダのトレーリング側端部に設けられた薄膜構造の記録部および再生部とから構成されている。このヘッド本体1を支持する支持部材であるロードビーム2は、板ばね材料で形成されている。ロードビーム2の先端部分において、ヘッド本体1はフレキシャと称される薄い板ばねを介して支持されている。ロードビーム2の先端には凹球面状に形成されたピボット3が設けられ、その頂点がヘッド本体の上面に点接触し、ピボット3の頂点を支点として、ヘッド本体1はロール方向およびピッチ方向へ揺動可能に支持されている。
従来のヘッド本体1とロードビーム2との位置決め工程では、各工程ごとにL方向へ間欠移送されるキャリア4の上面に、直角に位置する段差4aと4bが形成されており、ヘッド本体1のスライダの2側面が治具により前記段差4aと4bに押圧されて位置決め保持されている。ヘッド本体1が保持されているキャリア4が、所定の工程位置でキャリア位置決めブロック5および5間で位置決めされ、この工程位置でキャリア4上にロードビーム2が設置される。
キャリア4の上面には一対の位置決めピン4cおよび4dが植設されており、ロードビーム2に形成された位置決め穴2aおよび2bが、前記位置決めピン4cおよび4dに嵌着されて、キャリア4上にてロードビーム2が位置決めされる。ロードビーム2は、キャリア4上で位置決めされた状態で治具で保持される。この状態で、ロードビーム2の先端に設けられたフレキシャと、ヘッド本体1とが接着されて固定される。
この種の磁気ヘッドでは、ヘッド本体1とピボット3との相対位置が、ハードディスクなどの記録媒体上でのヘッド本体1の浮上姿勢に大きな影響を与える。しかし、図8に示す位置決め装置を用いた位置決め方法では、ヘッド本体1とピボット3との相対位置を高精度に決めることに限界があった。
すなわち、ロードビーム2においては、位置決め穴2aおよび2bを基準としてその設置位置が決められるが、ロードビーム2の位置決め穴2a,2bとピボット3との相対位置の加工公差が、キャリア4上でのピボット3の位置に誤差を生じさせる。また、ヘッド本体1は、キャリア4上での段差4aと4bを基準として位置決めされるため、ピボット3とヘッド本体1との相対位置に関しては、前記加工公差に加え、キャリア4の段差4a,4bと位置決めピン4c,4dとの位置寸法公差、位置決めピン4c,4dと、位置決め穴2a,2bとの嵌合隙間公差などが累積される。
その結果、ヘッド本体1上における設計上でのピボット3の当接位置と、実際にピボット3とヘッド本体1とが当たる位置との間には、最大で±20μm程度の公差が生じる。ヘッド本体1がハードディスクなどの記録媒体上で浮上姿勢となるとき、前記ピボット位置の前記±20μmの誤差は、ロール方向への浮上距離で±7.8nm、ピッチ方向への浮上距離で±1.6nm程度の差を生じさせる。
さらに、ヘッド本体1とロードビーム2が組み合わされた組み立て体が、ハードディスク装置などに組み込まれた状態で、記録媒体上でのヘッド本体1の静姿勢および、ロードビームのばね圧の変動などにより、ヘッド本体1の浮上距離に、±7.6nm程度の公差が生じる。
上記のヘッド本体1とロードビームとの位置決め誤差に起因する前記浮上距離の変動と、静姿勢やばね圧などに起因する浮上距離の変動とを、単純に加算すると非常に大きくなり、ヘッド本体1の浮上距離の変動の許容値を越える不良品が現れ、不良率が高くなる。
最近では、記録密度の増大に伴ってヘッド本体1のスライダが小型になり、また浮上距離も短くなって、その許容範囲が狭くなっているため、前記の浮上距離の管理は高精度に行う必要がある。
そこで、前記の浮上距離の変動の要素に着目すると、静姿勢やばね圧の変動に起因するものは、ヘッド全体の構造で制約をうけるため、浮上距離の変動を小さくするためには、ヘッド本体1と、ロードビーム2に形成されたピボット3との相対位置を高精度に位置決めすることが必要である。
また、ヘッド本体1と、ピボット3との相対位置を決めるために、ロードビーム2とヘッド本体1との接合部周辺をカメラで拡大して撮影し、画像上にて、ヘッド本体1のスライダの縁部と、ピボットの中心位置との距離を求め、この距離が許容差内であるか否か観察する方法も考えられる。
しかし、カメラで撮影した映像では、CCDなどの光検出素子の配列ピッチよりも短い距離については観察することができず、例えばヘッド本体1のスライダの縁部を特定しようとしても、光検出素子の配列ピッチよりも短い寸法にて位置を特定することができない。
本発明は上記従来の課題を解決するものであり、ヘッド本体と支持部材との相対位置を高精度に決めることができるようにすることを目的としている。
さらに、本発明は、カメラの光検出素子の配列ピッチよりもさらに細かな寸法まで、ヘッド本体などの境界部の検出が可能とすることを目的としている。
本発明は、多数の光検出素子が配列されたカメラを用いて、光の反射率の相違する領域間の境界線の位置を検出する検出方法において、それぞれの光検出素子により検出された拡大映像にウインドウを設定し、このウインドウ内の輝度のピークを表した後、不要な前記ピークを消去して必要な前記ピークを残した画像を構成するように画像処理を施し、
前記残された必要なピークの輝度を微分してアナログ的に変化する多値の微分値を得た画像上で、それぞれの光検出素子により検出される画像の区画を単位区画としたときに、
前記境界線を含む領域において、輝度の微分値の高い単位区画と、そのX軸方向の左側および右側に隣接する単位区画(または微分値の高い単位区画と、そのY軸方向の上側および下側に隣接する単位区画)からなる領域の各単位区画の前記輝度の微分値をai(ただしiは正の整数)とし、X軸方向に隣接する前記各単位区画の位置座標をXi(または各Y軸方向に隣接する前記単位区画の位置座標をYi)としたときに、Σ(ai×Xi)/Σai(またはΣ(ai×Yi)/Σai)により、1つの前記輝度の高い単位区画内における前記境界線のX座標位置(またはY座標位置)を特定することを特徴とするものである。
また、前記境界線が円弧または曲線軌跡である場合に、前記境界線を含む領域において、輝度の微分値の高い単位区画と、そのX軸方向の左側および右側に隣接する単位区画およびそのY軸方向の上側および下側に隣接する単位区画からなる領域の各単位区画の輝度の微分値をai(ただしiは正の整数)とし、X軸方向に隣接する前記各単位区画のX座標上での位置をXi、Y軸方向に隣接する前記各単位区画のY座標上での位置をYiとしたときに、Σ(ai×Xi)/ΣaiおよびΣ(ai×Yi)/Σaiにより、1つの前記輝度の微分値の高い単位区画内での輝度の微分値のピーク位置を特定して、前記境界線のX座標位置およびY座標位置を特定するものとして構成することができる。
この場合、前記ピーク位置を結ぶことにより、前記境界線を特定するものとして構成することができる。
次に本発明は、記録媒体に対向するヘッド本体と、このヘッド本体が支持される支持部材との間の位置決めを行う方法において、
前記ヘッド本体と前記支持部材との組合せ箇所に光を与え、多数の光検出素子が配列されたカメラを用いてその反射光を検出し、
請求項1に記載の境界線の位置の検出方法を用いて、前記ヘッド本体の縁部を検出する工程と、
請求項2または3記載の境界線の位置の検出方法を用いて、前記支持部材に設けられてヘッド本体の揺動支点となる凹状のピボットの頂点の輪郭を検出する工程と、
前記工程で得られた前記輪郭から前記ピボットの中心を特定する工程と、
前記工程で得られた前記ヘッド本体の縁部とピボットの中心との間の距離が許容範囲内となるように、ヘッド本体と支持部材との相対位置を調整する工程と、
前記調整後に、ヘッド本体と支持部材とを互いに固定する工程と、
を備えたことを特徴とするものである。
さらに、本発明は、記録媒体に対向するヘッド本体と、このヘッド本体が支持される支持部材との間の位置決めを行う装置において、
前記ヘッド本体と前記支持部材との組合せ箇所に光を与える照光手段と、
前記ヘッド本体および支持部材からの反射光を検出する、多数の光検出素子が配列されたカメラと、
前記カメラの光検出素子により検出された画像を処理する画像処理手段と、
この画像処理手段により検出されたヘッド本体の縁部と、前記支持部材に設けられてヘッド本体の揺動支点となる凹状のピボットの中心との距離が許容範囲内となるように、ヘッド本体と支持部材の相対位置を調整する調整手段とを有し、
前記画像処理手段では、請求項1ないし3のいずれかに記載の検出方法によって境界線の位置を検出することを特徴とするものである。
本発明の境界線の検出方法は、前記のように、磁気ヘッドの位置決め方法と位置決め装置にかかわらず、光の反射率の相違する領域の境界線の検出として、他の部品間の距離の検出などに応用が可能である。
本発明の境界線の位置の検出方法では、光の反射輝度の相違する領域の境界線の位置をきわめて高精度に検出でき、画素の配列ピッチよりも細かい寸法で境界線の位置を特定できる。
また、この検出方法を用いて磁気ヘッドと支持部材の位置決めを行うと、ヘッド本体の位置を高精度に決めることができ、浮上距離の安定化を図ることができる。
図1は本発明の磁気ヘッドの位置決め装置を示す側面図である。
この磁気ヘッドの位置決め装置では、図2に示すようなハードディスク装置用などの磁気ヘッド装置の位置決めが行なわれる。
図2に示すように、この磁気ヘッド装置は、スライダおよび薄膜構造の記録部および再生部を有するヘッド本体1と、このヘッド本体1をフレキシャと称される薄い板ばねを介して支持する支持部材としてのロードビーム2とから成り、ロードビーム2の先部には、凹球面形状のピボット3が形成され、ヘッド本体1は、このピボット3の頂点で支持され、その支持点を支点としてヘッド本体1は、前記フレキシャの弾性変形でロール方向とピッチ方向の各方向へ揺動可能となっている。
図1に示すように、キャリア4の上面には、ヘッド本体1を位置決めする位置決め部およびヘッド本体を保持固定する治具が設けられている。
キャリア4の上方には、調整スライダ10がX−Y平面内で移動自在に支持されており、この調整スライダ10に調整ピン11aと11bが固定されている。ロードビーム2の前記位置決め穴2aと2bは、この調整ピン11aと11bに嵌着されて保持される。
前記調整スライダ10は、X軸アクチュエータ12xとY軸アクチュエータ12yとでX−Y平面内で微小距離移動させられ、これにより、ヘッド本体1に対するロードビーム2の相対位置の調整が行われる。
前記X軸アクチュエータ12xおよびY軸アクチュエータ12yは、調整スライダ10を移動させるボールねじと、これを回転させるステッピングモータで構成でき、あるいは調整スライダ10をX−Y平面内で微動させる圧電素子などにより構成できる。
ヘッド本体1とロードビーム2の先部との組み合わせ部に対向する位置に、カメラ13が対向している。このカメラ13には拡大レンズ14が組み込まれ、カメラ13内のCCDなどの光検出素子により、拡大した映像が検出される。カメラ13で得られた映像は、画像処理装置15で画像処理される。この画像処理装置15は、コンピュータにてソフトウエアにより実行される。この画像処理に基づき、コントローラ16が駆動され、アクチュエータ12xと12yによる調整スライダ10の送り量が制御される。
図3(A)(B)(C)は、ヘッド本体1とロードビーム2の先部との組み合わせ部の映像の画像処理を説明する説明図、図4(A)(B)(C)はヘッド本体1の縁部の境界線を特定する過程を説明する説明図である。
図3(A)は、ロードビーム2の先部と、ヘッド本体1との組み合わせ部分に照光装置により真上から平行な光を与え、拡大レンズ14で拡大してカメラ13で捉えた画像を示している。
ロードビーム2は、その両側部に折曲部2c,2cが形成されているが、この折曲部2c,2cの端面はプレス機での破断面であるため、光の反射率が低い。よって、図3(A)の画像では、ロードビーム2の平面部2dは輝度が高く、折曲部2c,2cの端面は輝度が低い。
ロードビーム2に形成されたピボット3は凹球面であるため、上方から当てられるほぼ平行な光は、凹球面の内面で乱反射される。よってピボット3は全体として輝度が低い。ただしピボット3の凹球面の頂点(底点)の部分では、光が真上に反射してくるため、この頂点3aの小径の円の領域は輝度が高くなる。
ロードビーム2の先部に支持されているヘッド本体1では、スライダ1aのトレーリング側端面に、薄膜素子1bが取付けられ、この薄膜素子1bにより、インダクティブ構造の記録部およびMR素子などを用いた再生部が構成されている。図3(A)に示す画像では、スライダ1aの上面からの反射光が強く、この上面の輝度が最も高い。その次に薄膜素子2bの輝度が高く、その周囲は暗くなっている。
この画像処理では、スライダ1aのX方向の側面の縁部X0およびY方向の側面の縁部Y0を特定し、且つピボット3の頂点3aの中心Oを特定し、その結果、スライダ1aの縁部X0およびY0と、ピボット3の頂点の中心Oとの距離を測定する。そしてこの距離が許容範囲外であるときには、X軸アクチュエータ12XとY軸アクチュエータ12Yを動作させ、調整スライダ10およびロードビーム2の位置を、XーY平面内で微動させ、ヘッド本体1とロードビーム2との相対位置を調整する。そして、スライダ1aの縁部X0およびY0と、ピボット3の頂点の中心Oとの距離が許容範囲内になった状態で、ヘッド本体1を、ロードビーム2のフレキシャに接着して固定する。
次に、画像処理を用いて、スライダ1の縁部X0の境界線を特定する手順を説明する。
まず図3(A)の画像において、スライダ1aの縁部X0を含む部分にウインドウWxを設定し、縁部Y0を含む部分にウインドウWyを設定する。
前記ウインドウWxではX方向への輝度の変化を微分し、ウインドウWy内では、Y方向への輝度の変化を微分する。その結果、輝度の変化が最も急激に変化する部分に輝度のピークPxとピークPy,Py′が現れる(図3(B)参照)。
前記ピークPy′は、薄膜素子1bのトレーリング側の端面の境界線であるため、これを消去し、図3(C)に示すように、ピークPxとピークPyを残す。本来は、ピークPxがスライダ1aのX側の縁部X0の境界線を表わし、ピークPyが、スライダ1aのY側の縁部Y0の境界線を示しているはずである。しかし、実際に、ロードビーム2の先部とヘッド本体1との組み合わせ部を拡大して、画像に取り込んだときには、カメラ13のCCD(光検出素子)の間隔より短い精度で、スライダ1aの境界線を特定することができない。
例えば、拡大レンズ14により拡大してカメラ13で映像を捉えたとき、1個の光検出素子(画素)の幅をスライダ1aの寸法に対応させたときに、1個の光検出素子により検出できる範囲は4μm程度になる。この場合、画像の輝度を2値化して、輝度のピークPxまたはPyの位置を2値で特定しようとすると、そのピークPxまたはPyの位置には、±4μmの誤差が生じる。この誤差は、図8に示す従来の機械的な位置決め方法による、ヘッド本体1とピボット3との相対位置の公差の±20μmよりも十分に小さいため、2値化の輝度のピークを基にして、スライダ1aの縁部X0およびY0を特定することにより、従来よりも高精度な位置決めは可能である。
しかし、この実施の形態では、光検出素子(画素)の幅(例えば4μm)よりもさらに小さい値でスライダの縁部の境界線を特定できるようにしている。
図4(A)は、図3(C)の画像における輝度のピークPxの部分を拡大して示している。図4における画像の単位区画Gは、カメラ13の1つの光検出素子により検出される画像の区画を示しており、そのX方向とY方向の幅は、前記のように例えば4μmである。なお、図4(A)では、画素(単位区画G)のX軸方向の座標位置を、151〜157で示している。
画像処理では、ウインドウWxを設定した領域で輝度の変化をX軸で微分したものであり、各単位区画Gでは、微分した輝度が2値ではなく、アナログ的に変化する多値で表される。
図4(A)で示す画像では、輝度がもっともピークとなる単位区画が、座標上でばらつきを生じており、輝度がピークとなる単位区画GのほとんどがX座標の「154」の位置にあり、(イ)の部分の2つの単位区画Gでは、X座標の「155」で輝度がピークとなっている。
本発明の境界線の検出方法では、例えば、X座標の「154」が輝度のピークとなる単位区画の数と、X座標の「155」が輝度のピークとなる単位区画の数との比から、スライダ1aの縁部X0の位置を特定することができる。例えば、図4では、X座標の「154」に輝度のピークがある単位区画の数が「8」で、X座標の「155」に輝度のピークがある単位区画の数が「2」であるので、154+(8/10)=154.8のX座標位置に、縁部X0の境界線が存在すると特定することができる。
または、図4(B)に示すように、スライダ1aの縁部X0の境界線が延びる方向と平行に延びる列の単位区画Gの各輝度を加算することにより、輝度のピーク位置を特定できる。図4(B)では、X座標「157」にてY方向に並ぶ各単位区画の輝度を数値化し、X座標「157」の列の各輝度を加算する。図4(B)では、X座標「157」に位置する単位区画の輝度が上から「23」「19」「19」…と数値化されているが、その列の各輝度を加算すると、その加算値は「207」となる。
前記のY方向に並ぶ各単位区画のX座標「151」、「152」…の各列、すなわち画像上でのピーク値が位置する列およびこれに隣接する各列にて単位区画の輝度を加算する。
図4(C)では、Y方向に並ぶ列のそれぞれの輝度の加算値をグラフで示している。X座標「151」「152」「153」…のそれぞれの列において、輝度を加算し、図4(C)において、各加算値を結ぶ曲線を描くと、その曲線のピーク位置(ピーク予測位置)を、スライダ1aの縁部X0の境界線の位置であると特定することができる。
なお、Y方向へ延びる各列において、各単位区画(画素)の輝度の平均値を求めて、図4(C)に示す曲線を求め、そのピーク値を縁部X0の位置と特定してもよい。
また、図3(A)に示すウインドウWy内において、X方向へ並ぶ列のそれぞれにおいて単位区画の画素の輝度を加算しまたはその平均値をとることにより、図4と同様にして、スライダ1aのY側の縁部Y0の境界線を特定することができる。
次に、図5(A)〜(C)、図6(A)〜(D)、および図7は、ロードビーム2に形成されたピボット3の頂点3aのさらにその中心を特定する画像処理方法を示している。
まず図5(B)に示すように、ピボット3の頂点3aの小径の輝度の高い円形を含む領域にウインドウWoを設定する。このとき所定の大きさの円以外の輝度の変化部分を図5(B)で「×印」で示すように無視する。図5(B)のウインドウWo内に現れている円の曲率中心を求めることにより、ピボット3の頂点3aの中心Oを特定することができるが、以下の例では、中心Oをさらに正確に特定するために、図5(C)に示すように、頂点3aの円の輪郭(境界線)の付近の輝度の変化を微分して、輝度がピーク値となる円を得る。
ただし、輝度がピークとなる円は、その直径がきわめて小さいため、例えば図7に示すように、画像上で最も輝度が高くなるピーク画素により正確な円が形成されない。よって、円の中心Oを特定する精度に限界が生じる。
そこで、図6に示す画像処理を行うことにより、1つの画素(単位区画G)内での、本来の輝度のピーク位置すなわち本来の円の軌跡の通過点を特定できるようにしている。
まず図6(A)に示すように、円の輪郭に沿って、各部分ごとに円の輪郭が通過する点を特定する。図6(B)は、図6(A)のWo1の部分を拡大して示している。円が通過するWo1の部分で、画素(単位区画G)が位置するX座標位置Xiを「135」「136」「137」とし、Y座標位置Yiを「311」「312」「313」とする。
図6(B)では、その中心に位置する(Xi,Yi)=(136,312)の座標位置の単位区画G(136,312)の輝度が高くなっている。そこで、円の輪郭が通過する点Ggが、単位区画G(136,312)内のどの位置にあるか特定する。
まずX軸に対して、図6(C)では、各単位区画の輝度aiを数値化して示している。単位区画G(136,312)の輝度aiは「121」、単位区画G(135,312)の輝度aiは「56」、単位区画G(137,312)の輝度aiは「135」である。
そこで、Σ(ai×Xi)/Σaiを計算すると、{(56×135)+(121×136)+(135×137)}/(56+121+135)=136.25である。これが単位区画G(136,312)内での、輝度のピーク位置すなわち円の輪郭が通過する点GgのX座標位置である。
Y軸に対しては、図6(C)に示すように、単位区画G(136,312)の輝度aiは「121」、単位区画G(136,311)の輝度aiは「90」、単位区画G(136,313)の輝度aiは「70」である。
そこで、Σ(ai×Yi)/Σaiを計算すると、{(90×311)+(121×312)+(70×313)}/(90+121+70)=311.92である。これが単位区画G(136,312)内での、輝度のピーク位置すなわち円の輪郭が通過する点GgのY座標位置である。
以上から単位区画G(136,312)内での実際の境界線の円の輪郭が通る点Ggの座標はGg(136.25,311.92)である。
この点を、それぞれ輝度が高い単位区画においてそれぞれ点Ggの座標を求め、このGg点を結ぶと、ピボット3の頂点3aの輪郭を図7に示すように正確な円として特定できる。この円の曲率中心を算出することにより、頂点3aの中心Oを特定できる。
図1に示す位置決め装置では、スライダ1aの縁部X0およびY0と、ピボット3aの中心OとのX座標距離とY座標距離が許容範囲内になるように、ヘッド本体1とロードビーム2との想定位置を決め、ヘッド本体1をロードビーム2に対して固定する。
前記の画像処理を用いると、約4μm角の単位区画(画素)G内において、輝度の境界(微分ではピーク)の位置を特定できるため、スライダ1の縁部X0およびY0の位置と、ピボットの中心Oの座標の誤差を±1μm以下にすることが可能であり、ヘッド本体1とロードビーム2との位置決めを高精度に行うことができる。
また、ピボット中心の座標の誤差を±1μm以下とすることにより、ロール方向への浮上距離の変動を±0.39nm以下とすることができる。これは従来のロール方向への浮上変動(±7.8nm)のほぼ1/20である。また、ピッチ方向の浮上距離の変動を±0.08nm以下とすることができる。これは従来のピッチ方向への浮上変動(±1.6nm)のほぼ1/20である。
本発明の磁気ヘッドの位置決め装置を示す側面図、 ヘッド本体と支持部材との組み合わせを示す平面図、 (A)(B)(C)は、ヘッド本体の縁部を検出するための画像処理の説明図、 (A)(B)(C)は、ヘッド本体の縁部の位置を特定する検出方法の一例を示す説明図、 (A)(B)(C)は、支持部材に設けられたピボットの中心を検出するための画像処理の説明図、 (A)(B)(C)(D)は、ピボットの中心を特定する検出方法の一例を示す説明図、 ピボットの長円部分の円の輪郭を特定した平面図、 (A)は従来の磁気ヘッドの位置決め装置を示す平面図、(B)はその側面図、
符号の説明
1 ヘッド本体
1a スライダ
1b 薄膜素子
2 ロードビーム(支持部材)
3 ピボット
3a ピボットの頂点
4 キャリア
10 調整スライダ
12x,12y アクチュエータ
13 カメラ
15 画像処理装置

Claims (5)

  1. 多数の光検出素子が配列されたカメラを用いて、光の反射率の相違する領域間の境界線の位置を検出する検出方法において、それぞれの光検出素子により検出された拡大映像にウインドウを設定し、このウインドウ内の輝度のピークを表した後、不要な前記ピークを消去して必要な前記ピークを残した画像を構成するように画像処理を施し、
    前記残された必要なピークの輝度を微分してアナログ的に変化する多値の微分値を得た画像上で、それぞれの光検出素子により検出される画像の区画を単位区画としたときに、
    前記境界線を含む領域において、輝度の微分値の高い単位区画と、そのX軸方向の左側および右側に隣接する単位区画(または微分値の高い単位区画と、そのY軸方向の上側および下側に隣接する単位区画)からなる領域の各単位区画の前記輝度の微分値をai(ただしiは正の整数)とし、X軸方向に隣接する前記各単位区画の位置座標をXi(または各Y軸方向に隣接する前記単位区画の位置座標をYi)としたときに、Σ(ai×Xi)/Σai(またはΣ(ai×Yi)/Σai)により、1つの前記輝度の高い単位区画内における前記境界線のX座標位置(またはY座標位置)を特定することを特徴とする境界線の位置の検出方法。
  2. 前記境界線が円弧または曲線軌跡である場合に、前記境界線を含む領域において、輝度の微分値の高い単位区画と、そのX軸方向の左側および右側に隣接する単位区画およびそのY軸方向の上側および下側に隣接する単位区画からなる領域の各単位区画の輝度の微分値をai(ただしiは正の整数)とし、X軸方向に隣接する前記各単位区画のX座標上での位置をXi、Y軸方向に隣接する前記各単位区画のY座標上での位置をYiとしたときに、Σ(ai×Xi)/ΣaiおよびΣ(ai×Yi)/Σaiにより、1つの前記輝度の微分値の高い単位区画内での輝度の微分値のピーク位置を特定して、前記境界線のX座標位置およびY座標位置を特定する請求項1記載の境界線の位置の検出方法。
  3. 前記ピーク位置を結ぶことにより、前記境界線を特定する請求項2記載の境界線の位置の検出方法。
  4. 記録媒体に対向するヘッド本体と、このヘッド本体が支持される支持部材との間の位置決めを行う方法において、
    前記ヘッド本体と前記支持部材との組合せ箇所に光を与え、多数の光検出素子が配列されたカメラを用いてその反射光を検出し、
    請求項1に記載の境界線の位置の検出方法を用いて、前記ヘッド本体の縁部を検出する工程と、
    請求項2または3記載の境界線の位置の検出方法を用いて、前記支持部材に設けられてヘッド本体の揺動支点となる凹状のピボットの頂点の輪郭を検出する工程と、
    前記工程で得られた前記輪郭から前記ピボットの中心を特定する工程と、
    前記工程で得られた前記ヘッド本体の縁部とピボットの中心との間の距離が許容範囲内となるように、ヘッド本体と支持部材との相対位置を調整する工程と、
    前記調整後に、ヘッド本体と支持部材とを互いに固定する工程と、
    を備えたことを特徴とする磁気ヘッドの位置決め方法。
  5. 記録媒体に対向するヘッド本体と、このヘッド本体が支持される支持部材との間の位置決めを行う装置において、
    前記ヘッド本体と前記支持部材との組合せ箇所に光を与える照光手段と、
    前記ヘッド本体および支持部材からの反射光を検出する、多数の光検出素子が配列されたカメラと、
    前記カメラの光検出素子により検出された画像を処理する画像処理手段と、
    この画像処理手段により検出されたヘッド本体の縁部と、前記支持部材に設けられてヘッド本体の揺動支点となる凹状のピボットの中心との距離が許容範囲内となるように、ヘッド本体と支持部材の相対位置を調整する調整手段とを有し、
    前記画像処理手段では、請求項1ないし3のいずれかに記載の検出方法によって境界線の位置を検出することを特徴とする磁気ヘッドの位置決め装置。
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