JP2005164429A - ホログラム製品の欠陥検出装置および欠陥検出方法 - Google Patents

ホログラム製品の欠陥検出装置および欠陥検出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ホログラム製品において、ホログラム領域と非ホログラム領域とのそれぞれにおける欠陥を同時に検出すること。
【解決手段】本発明のホログラム製品欠陥検出装置によれば、ホログラム製品60の表面に対する法線方向を除く表面側全方向から検査光hを照射し、このホログラム製品から発せられ法線方向に沿って進む光kを撮像して画像データを取得する撮像部18と、基準画像データに基づいてホログラム領域を認識する認識部38とを備える。また、基準画像データにおけるホログラム領域と、被検体画像データにおけるホログラム領域との比較から、被検体ホログラム製品のホログラム領域における欠陥有無を判定し、基準画像データにおける非ホログラム領域と、被検体画像データにおける非ホログラム領域との比較から、被検体ホログラム製品の非ホログラム領域における欠陥有無を判定する判定部40を備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ホログラム製品の欠陥を検出する装置および方法に係り、更に詳しくは、反射材の反射面側にホログラムを積層してなるホログラム領域と、それ以外の領域である非ホログラム領域とからなるホログラム製品において、ホログラム領域と非ホログラム領域とのそれぞれにおける欠陥有無を検出する装置および方法に関する。
通常、転写型ホログラムは、レリーフ状の回折格子を平面上に記録したスタンパを、例えば樹脂表面に押しつけることによって回折格子パターンを樹脂表面に転写した後に、表面に金属が蒸着され、反射材が形成されることによって製造されている。もちろん、樹脂以外の種々の材料が使われることもある。
このようにして製造されたホログラムのデザインは多種多様であり、回折方向は様々で任意の方向を取る。一般に、ホログラム記録時における参照光の角度で光を照射することにより、ホログラム像を再生させることが可能である。このように、ホログラムは、光が入射する角度によって様々なパターンの画像を再生することができることから、ICカードや、クレジットカードに貼り付けることによって、偽造防止や、セキュリティ管理等に応用がなされている。このようにホログラムは、偽造防止や、セキュリティ管理等に応用されていることから、確実に製作することが要求される。
このようなホログラムを用いたホログラム製品は、ホログラム単体で製品化されることは少なく、非ホログラムの任意のパターンと組み合わせになることが多い。図12は、ホログラム製品の平面を模式的に示す図である。また、図13は、図12中に示すa−a線に沿った断面図である。
すなわち、ホログラム製品60は、接着材や強度保持のための下部基材層62、反射材65を設けるための反射層64、ホログラム67を設けるためのホログラム層66、およびホログラムを保護するための上部基材層68を積層した層状構造からなる。下部基材層62はデザインや使用用途などにより構成が変わることがある。たとえば、材料固有の色相を持っていたり、複数の異なる材質から構成された複合層であってもよい。反射層64の一部には反射材65が設けられている。なお、反射材65は、ベタ状の印刷である必要はなく、ホログラム67と同様、デザインされた任意のパターンであってよい。反射材65としてはホログラムの回折強度を維持することも兼ねて、例えばアルミニウムが用いられる。ホログラム層66の一部にはホログラム67が設けられている。ホログラム67には回折格子が刻まれているが視覚的には見えない。上部基材層68としては、透過率の高い材料を用いる。
本明細書では、反射層64に反射材65が設けられ、かつホログラム層66にホログラム67が設けられている領域をホログラム領域72と称し、それ以外の領域は非ホログラム領域74と称している。ホログラム領域72のみにおいてホログラムは観察される。ホログラム層66にホログラム67が設けられていても、反射層64に反射材65が設けられていなければホログラムは観察されず、このような領域である非可視領域71は非ホログラム領域74に属する。また、ホログラム製品60は、反射層64に反射材65が設けられているか否かの観点から、反射材65が設けられている反射材領域76と、反射材65が設けられていない非反射材領域77とに分類される。また、反射層64に反射材65が設けられているものの、ホログラム層66にホログラム67が設けられていない領域を反射材非ホログラム領域75と称するものとする。
このように構成されたホログラム製品60は、ミクロンオーダでかつ非常に複雑な回折格子のパターンを有するホログラム67を用いているので、その製造は容易ではなく、製造段階においても十分に注意を払う必要がある。
例えば、スタンパにゴミ等の異物が付着し、異物が付いたままの状態でホログラム製品60が製造されると、スタンパを押すたび毎にホログラム67の回折格子の凹凸が潰れてしまい、正しい回折格子パターンが得られなくなる。
あるいは、ホログラム67自体の欠陥に限らず、反射材65や反射層64自体の欠陥、反射層64に対するホログラム67の貼り合わせズレ等があった場合においても、同様に正しい回折格子パターンが得られなくなる。
したがって、製造後においても、欠陥の有無を厳重に検査する必要がある。そして、検査の結果、欠陥を発見した場合には、それは、ホログラム領域72における欠陥なのか、あるいは非ホログラム領域74における欠陥なのかまでを把握することができれば、欠陥に関するより詳細な情報を把握することができ、欠陥再発防止の観点からも好ましい。
特願2003−31134号公報
ホログラム製品60のホログラム領域72を自動検査する方法は、上記特許文献1にて提案されている。しかしながら、ホログラム製品60には非ホログラム領域74が色刷りなどされている場合があり、この方法では以下を考慮する必要が出てくる。
すなわち、例えば色刷りされている等により下部基材層62の輝度がある場合には、ホログラム67の回折光と、非ホログラム領域74からの散乱光とを識別する必要性が生じる。また、一般に、非ホログラム領域74の散乱光成分に対して、ホログラム領域72の回折光成分は十分小さい。このため、下部基材層62の色が白色のように、輝度が高い場合には、撮像系のダイナミックレンジを大幅に上げる必要性が生じる。
以上の理由から、ホログラム製品60のホログラム領域72と非ホログラム領域74とを同時に検査することは容易なことではない。このため、ホログラム領域72と、非ホログラム領域74といった検査対象毎に専用の検査装置を用意する必要があるという問題がある。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、ホログラム領域と、非ホログラム領域とからなるホログラム製品において、ホログラム領域と非ホログラム領域とのそれぞれにおける欠陥有無を同時に検出することが可能なホログラム製品の欠陥検出装置および欠陥検出方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明では、以下のような手段を講じる。
すなわち、請求項1の発明は、反射材の反射面側にホログラムを積層してなるホログラム領域と、それ以外の領域である非ホログラム領域とからなるホログラム製品の欠陥を検出する装置であって、検査光用光源と、撮像手段と、認識手段と、第1および第2の判定手段とを備えている。
検査光用光源は、反射材の反射面側であるホログラム製品の表面に対する法線方向を除く実質的な表面側全方向から、ホログラム製品に検査光を照射する。撮像手段は、検査光が照射されたホログラム製品から発せられた光のうち、法線方向に沿って進む各光を撮像し、2次元画像データを取得する。認識手段は、基準とするホログラム製品に対し予め取得された2次元画像データに基づいて、2次元画像データのうち反射材が存在する領域に相当する反射材領域を認識し、更に反射材領域のうちホログラム領域に相当する領域を認識する。第1の判定手段は、基準とするホログラム製品の2次元画像データのうち、認識手段によって認識されたホログラム領域に相当する領域の2次元画像データと、被検体であるホログラム製品の2次元画像データのうち、ホログラム領域に相当する領域の2次元画像データとを比較することによって、被検体であるホログラム製品のホログラム領域における欠陥有無を判定する。第2の判定手段は、基準とするホログラム製品の2次元画像データのうち、認識手段によってホログラム領域と認識されなかった領域である非ホログラム領域に相当する2次元画像データと、被検体であるホログラム製品の2次元画像データのうち、非ホログラム領域に相当する2次元画像データとを比較することによって、被検体であるホログラム製品の非ホログラム領域における欠陥有無を判定する。
従って、請求項1の発明のホログラム製品欠陥検出装置においては、以上のような手段を講じることにより、ホログラム領域と、非ホログラム領域とのそれぞれにおける欠陥有無を同時に検出することができる。その結果、ホログラム領域用と、非ホログラム領域用とにそれぞれ検出装置を設ける必要はなくなり、装置構成を簡素化できるので、コストダウンを図ることが可能となる。また、ホログラム領域と非ホログラム領域との欠陥検出を同時に行うことができることから、検出時間を短縮することができ、もって、検出効率の向上を図ることが可能となる。
請求項2の発明は、請求項1の発明のホログラム製品欠陥検出装置において、認識手段は、基準とするホログラム製品に対し予め取得された2次元画像データにおいて、予め定めた第1の閾値以下の輝度の光が撮像されている領域を、反射材が存在する反射材領域と認識し、更に反射材領域のうち、予め定めた第2の閾値以上輝度の光が撮像されている領域をホログラム領域と認識する。また、第1の判定手段は、基準とするホログラム製品の2次元画像データにおいて、ホログラム領域に相当する領域に撮像された光の輝度と、被検体であるホログラム製品の2次元画像データにおいて、ホログラム領域に相当する領域に撮像された光の輝度との差が予め定めた第3の閾値以上である場合には、被検体であるホログラム製品のホログラム領域に欠陥があると判定し、第3の閾値未満である場合には、欠陥がないと判定する。更に第2の判定手段は、基準とするホログラム製品の2次元画像データにおいて、非ホログラム領域に相当する領域に撮像された光の輝度と、被検体であるホログラム製品の2次元画像データにおいて、非ホログラム領域に相当する領域に撮像された光の輝度との差が予め定めた第4の閾値以上である場合には、被検体であるホログラム製品の非ホログラム領域に欠陥があると判定し、第4の閾値未満である場合には、欠陥がないと判定する。
従って、請求項2の発明のホログラム製品欠陥検出装置においては、以上のような手段を講じることにより、請求項1の発明によって奏される作用効果に加えて、欠陥の認識精度を高めることが可能となる。
請求項3の発明は、反射材の反射面側にホログラムを積層してなるホログラム領域と、それ以外の領域である非ホログラム領域とからなるホログラム製品の欠陥を検出する装置であって、反射材の反射面側であるホログラム製品の表面に対する法線方向を除く実質的な表面側全方向から、ホログラム製品に検査光を照射する検査光用光源を備えている。更に、検査光が照射されたホログラム製品から発せられた光のうち、法線方向に沿って進む各光を撮像し、2次元画像データを取得する撮像手段を備えている。更に、ホログラム領域と非ホログラム領域とが予め識別された、基準とするホログラム製品の2次元画像データと、被検体であるホログラム製品の2次元画像データとを比較することによって、被検体であるホログラム製品のホログラム領域、非ホログラム領域における欠陥有無をそれぞれ判定する判定手段を備えている。
従って、請求項3の発明のホログラム製品欠陥検出装置においては、以上のような手段を講じることにより、ホログラム領域と、非ホログラム領域とのそれぞれにおける欠陥有無を同時に検出することができる。その結果、ホログラム領域用と、非ホログラム領域用とにそれぞれ検出装置を設ける必要はなくなり、装置構成を簡素化できるので、コストダウンを図ることが可能となる。また、ホログラム領域と非ホログラム領域との欠陥検出を同時に行うことができることから、検出時間を短縮することができ、もって、検出効率の向上を図ることが可能となる。
請求項4の発明は、請求項1乃至3のうち何れか1項の発明のホログラム製品欠陥検出装置において、撮像手段は、検査光が照射されたホログラム製品から発せられ、法線方向に沿って進む各光のうち、反射材が存在する領域に相当する反射材領域からの光による信号強度を、ホログラム製品のうち反射材領域以外の領域である非反射材領域からの光による信号強度よりも高い増幅率で増幅したのちに撮像する。
従って、請求項4の発明のホログラム製品欠陥検出装置においては、以上のような手段を講じることにより、領域によって信号強度が大きく異なるようなホログラム製品に対しても適用することができる。
請求項5の発明は、請求項4の発明のホログラム製品欠陥検出装置において、撮像手段は、強度が高い信号ほど低い増幅率で増幅するような非線形増幅手段を備え、この非線形増幅手段によって、反射材領域からの光による信号強度を、非反射材領域からの光による信号強度よりも高い増幅率で増幅する。
従って、請求項5の発明のホログラム製品欠陥検出装置においては、非線形増幅手段を備えることにより、領域によって信号強度が大きく異なるようなホログラム製品に対しても適用することができる。
請求項6の発明は、反射材の反射面側にホログラムを積層してなるホログラム領域と、それ以外の領域である非ホログラム領域とからなるホログラム製品の欠陥を検出する方法であって、まず、基準とするホログラム製品の反射材の反射面側である表面に対する法線方向を除く実質的な表面側全方向から、このホログラム製品に検査光を照射する。そして、基準とするホログラム製品から発せられた光のうち、法線方向に沿って進む各光を撮像手段によって撮像して、2次元画像データを取得し、2次元画像データに基づいて、2次元画像データのうち反射材が存在する領域に相当する反射材領域を認識し、更に反射材領域のうちホログラム領域に相当する領域を認識する。
次に、被検体であるホログラム製品の表面に対する法線方向を除く実質的な表面側全方向から、このホログラム製品に検査光を照射し、被検体であるホログラム製品から発せられた光のうち、法線方向に沿って進む各光を撮像手段によって撮像して、2次元画像データを取得し、この2次元画像データと基準画像データとを比較することによって、この2次元画像データにおけるホログラム領域に相当する部分と、非ホログラム領域に相当する部分とを認識する。
更に、基準とするホログラム製品の2次元画像データのうち、認識されたホログラム領域に相当する領域の2次元画像データと、被検体であるホログラム製品の2次元画像データのうち、ホログラム領域に相当する領域の2次元画像データとを比較することによって、被検体であるホログラム製品のホログラム領域における欠陥有無を判定する。
同様に、基準とするホログラム製品の2次元画像データのうち、ホログラム領域と認識されなかった領域である非ホログラム領域に相当する2次元画像データと、被検体であるホログラム製品の2次元画像データのうち、非ホログラム領域に相当する2次元画像データとを比較することによって、被検体であるホログラム製品の非ホログラム領域における欠陥有無を判定する。
従って、請求項6の発明のホログラム製品欠陥検出方法においては、以上のような手段を講じることにより、ホログラム領域と、非ホログラム領域とのそれぞれにおける欠陥有無を同時に検出することができる。その結果、ホログラム領域用と、非ホログラム領域用とにそれぞれ検出装置を設ける必要はなくなり、装置構成を簡素化できるので、コストダウンを図ることが可能となる。また、ホログラム領域と非ホログラム領域との欠陥検出を同時に行うことができることから、検出時間を短縮することができ、もって、検出効率の向上を図ることが可能となる。
請求項7の発明は、請求項6の発明のホログラム製品欠陥検出方法において、ホログラム領域に相当する領域を認識する場合は、基準とするホログラム製品の2次元画像データにおいて、予め定めた第1の閾値以下の輝度の光が撮像されている領域を、反射材が存在する反射材領域と認識し、更に反射材領域のうち、予め定めた第2の閾値以上輝度の光が撮像されている領域をホログラム領域と認識する。更に、ホログラム領域に欠陥があるか否かを判定する場合は、基準とするホログラム製品の2次元画像データにおいて、ホログラム領域に相当する領域に撮像された光の輝度と、被検体であるホログラム製品の2次元画像データにおいて、ホログラム領域に相当する領域に撮像された光の輝度との差が予め定めた第3の閾値以上である場合には、被検体であるホログラム製品のホログラム領域に欠陥があると判定し、第3の閾値未満である場合には、欠陥がないと判定する。同様に、非ホログラム領域に欠陥があるか否かを判定する場合は、基準とするホログラム製品の2次元画像データにおいて、非ホログラム領域に相当する領域に撮像された光の輝度と、被検体であるホログラム製品の2次元画像データにおいて、非ホログラム領域に相当する領域に撮像された光の輝度との差が予め定めた第4の閾値以上である場合には、被検体であるホログラム製品の非ホログラム領域に欠陥があると判定し、第4の閾値未満である場合には、欠陥がないと判定する。
従って、請求項7の発明のホログラム製品欠陥検出装置においては、以上のような手段を講じることにより、請求項6の発明によって奏される作用効果に加えて、欠陥の認識精度を高めることが可能となる。
請求項8の発明は、反射材の反射面側にホログラムを積層してなるホログラム領域と、それ以外の領域である非ホログラム領域とからなるホログラム製品の欠陥を検出する方法であって、被検体であるホログラム製品の反射材の反射面側である表面に対する法線方向を除く実質的な表面側全方向から、ホログラム製品に検査光を照射し、検査光が照射されたホログラム製品から発せられた光のうち、法線方向に沿って進む各光を撮像手段によって撮像して、2次元画像データを取得する。そして、ホログラム領域と非ホログラム領域とが予め識別された、基準とするホログラム製品の2次元画像データと、撮像手段によって取得された2次元画像データとを比較することによって、被検体であるホログラム製品のホログラム領域、非ホログラム領域における欠陥有無をそれぞれ判定する。
従って、請求項8の発明のホログラム製品欠陥検出方法においては、以上のような手段を講じることにより、ホログラム領域と、非ホログラム領域とのそれぞれにおける欠陥有無を同時に検出することができる。その結果、ホログラム領域用と、非ホログラム領域用とにそれぞれ検出装置を設ける必要はなくなり、装置構成を簡素化できるので、コストダウンを図ることが可能となる。また、ホログラム領域と非ホログラム領域との欠陥検出を同時に行うことができることから、検出時間を短縮することができ、もって、検出効率の向上を図ることが可能となる。
請求項9の発明は、請求項6乃至8のうち何れか1項の発明のホログラム製品欠陥検出方法において、撮像手段は、検査光が照射されたホログラム製品から発せられ、法線方向に沿って進む各光のうち、反射材が存在する領域に相当する反射材領域からの光による信号強度を、ホログラム製品のうち反射材領域以外の領域である非反射材領域からの光による信号強度よりも高い増幅率で増幅したのちに撮像する。
従って、請求項9の発明のホログラム製品欠陥検出方法においては、以上のような手段を講じることにより、領域によって信号強度が大きく異なるようなホログラム製品に対しても適用することができる。
本発明のホログラム製品の欠陥検出装置および欠陥検出方法によれば、ホログラム領域と、非ホログラム領域とからなるホログラム製品において、ホログラム領域と非ホログラム領域とのそれぞれにおける欠陥有無を同時に検出することが可能となる。
以下に、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照しながら説明する。
なお、以下の各形態の説明に用いる図中の符号は、図12および図13と同一部分については同一符号を付して示すことにする。
本発明の実施の形態を図1から図11を用いて説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係るホログラム製品の欠陥検出方法を適用したホログラム製品欠陥検出装置の一例を示す機能構成図である。
すなわち、同実施の形態に係るホログラム製品の欠陥検出方法を適用したホログラム製品欠陥検出装置は、被検体である薄板状のホログラム製品60の表面の欠陥を検出する装置であって、光照射部10と、画像データ処理部12と、欠陥表示部14とを備えている。
光照射部10は、被検体であるホログラム製品60を連続的に搬送する検査ローラ11と、検査ローラ11によって搬送された製品60に、周囲から検査光を照射する光源を備えた円筒状の照光部15と、ホログラム製品60の表面直上側に設けられ、検査光が照射されたホログラム製品60からその表面に対する法線方向に発生される光を撮像する撮像部18とを備えている。
照光部15で用いられる光源としては、蛍光管の如く点灯を繰り返す光源でも良いが、ハロゲンやキセノンなど直流点灯し、十分な強度を取れる光源がより好ましい。図示しないが、光源は、発光部とそれを導光する透明もしくは半濁色の部材によって構成している。また、光照射部10内部の上部側には、光源に電力もしくは光束を供給する照明光源部16を備えている。
照光部15の高さHを十分にとることによって、ホログラム製品60の表面に対して実質的な全方向から検査光h(最小角検査光hminから最大角検査光hmaxまで)を照射できるようにしている。
このように、ホログラム製品60の表面側の全方向から検査光hが照射されると、このホログラム製品60のホログラム領域72におけるホログラム67に欠陥がない場合には、このホログラム67の表面の各場所で回折した回折光の中には、必ずホログラム製品60の表面に対して垂直方向に回折する回折光kが存在する。
この理由は以下の通りである。すなわち、図2(a)に示すように、ホログラム67表面上のある微少領域において、該領域に対して垂直方向から絞った検査光hを照射すると、該領域を中心とした全天球(半球)21のどこかの方向に必ず回折光(1次)kが発生する。これは、図2(b)に示すように、逆に、回折光kが発生した方向から検査光hをホログラム67の該領域に照射すると、該領域に対して垂直方向に回折光kを生じるとも言える。なお、回折光は±1,±2,・・,±N次回折光の成分があるが、回折次数とは無関係であるため以下、1次回折光についてのみ言及する。
これを利用すれば、全天球(半球)方向から検査光hを照射することにより、任意の回折角を持つホログラム67上の微少領域から、ホログラム67の表面に対して垂直方向に必ず回折光kを生じさせることができる。ここで、垂直方向に撮像部18を配置することにより、全ての微少領域から生じる回折光kを撮像するようにしている。この撮像部18は、レンズ22、撮像素子24、および非線形変換回路26を備えている。
レンズ22は、撮像素子24とホログラム製品60との間に備えられ、前述した法線方向へ沿って直進する回折光kのみを撮像素子24へと導く。このようなレンズとしては、テレセントリックレンズが好適である。以下、レンズ22にテレセントリックレンズを用いた場合について説明する。
テレセントリックレンズは、図3(a)に示すように、2枚のレンズ22(#a),22(#b)と、ピンホールPとがセットになって構成されており、検査光hによって照射されたホログラム67の表面を、真上から見た像を撮像するのに適している。すなわち、図3(a)に示すように、テレセントリックレンズは、直進してくる光のみを使って結像するので、図3(a)中の記号bで示すように、斜めから入ってくる光は結像しない。このため、例えば円筒体25を真上から見た場合、図3(b)に示すように、胴部25(#a)と中空部25(#b)とからのみなる画像を得ることができる。
一方、テレセントリックレンズではない一般の撮影レンズは、図4(a)に示すように、2枚のレンズ27(#a),27(#b)がセットになって構成されており、図4(a)中の記号cに示すように、斜めから入ってくる光も結像する。このため、円筒体25を真上から見た場合であっても、図4(b)に示すように、胴部25(#a)と中空部25(#b)との間に内側面25(#c)が存在するように結像する。
テレセントリックレンズは、片側テレセン、両側テレセンのどちらを使用しても可能であるが、撮像素子24のサイズと撮像視野サイズの関係を満たす倍率であることが望ましい。
撮像素子24は、ライン型センサが望ましいが、エリア型センサを用いてもよい。そして、レンズ22によって導かれた光を撮像し、光の強度からアナログの電気信号に変換し、この電気信号を非線形変換回路26へと出力する。
また、後述するように、ホログラム67の品質は通常、可視光領域(波長λ=380〜780nm)で評価されることが多いため、可視光領域における検査について説明する。
ホログラム67に対する検査光hの照射角度範囲に死角が無いことが理想であるが、撮像部18が所定の物理的空間を占有するため、物理空間としての死角を完全になくすことは困難である。しかしながら、ホログラム67の諸特性を利用することにより、図1に示すように、光照射部10の内部に撮像部18を配置している場合であっても、ホログラム67の回折角に対する死角を実質的になくすことが可能である。その理由は以下の通りである。
すなわち、一般にホログラム67の回折光特性を決定する因子として、回折格子ピッチd、ホログラム67の面方向の回折格子回折方向の向き、ホログラム面の法線方向とのなす入射角θi、出射角θo、検査光hの波長λがある。
これらは、以下に示す(1)式の関係がある。
λ=d(sinθi+sinθo)・・・(1)
ここで、説明を簡単にするために、θi=0とする(検査光hをホログラム67の法線方向から照射する)と、以下に示す(2)式の通りとなる。
λ=d×sinθo・・・(2)
ここで、検査光hの波長λが可視光の場合、λ=380〜780nmであるから、θoの取りうる角度は、以下に示す(3)式および(3’)式の通りとなる。なお、本実施例では、照光部15に備えられた光源は左右対称であるため、90°以内の回折角のみを対象としても差し支えない。
arcsin(380/dmax)≦θo≦arcsin(780/dmin)
ただし、780/dmin<1の場合 ・・・(3)
arcsin(380/dmax)≦θo≦ 90°
ただし、780/dmin≧1の場合 ・・・(3’)
回折格子ピッチdは、ホログラム67の品種や製造条件等に依存するので一概には決められないが、500nm〜2500nm程度が多いとされている。この場合、出射角θo、すなわち検査光hの回折範囲は以下に示す(4)式の通りとなる。
10.95°≦θo≦90° ・・・・・(4)
すなわち、出射角θo<10.95°となる範囲は死角であり、この範囲では、ホログラム67に対する回折光kは存在しない。したがって、ホログラム67からの回折光kの出射範囲は、図5中にハッチングで示す領域となり、ハッチングで示されない領域が死角領域Jとなる。つまり、図5中に示す死角領域Jから検査光hをホログラム67に向けて照射しても、ホログラム67からの回折光kは存在しない。
本実施例では、撮像部18を、この死角領域Jに配置するようにしている。これによって、撮像部18が、上述したような回折光kの撮像に影響を及ぼすことがないようにしている。
また、最小角検査光hminの照射角は、出射角θoの最小値より小さければよく、円筒状の照光部15の場合、このような条件を満たす高さHは、円筒内径をrとすると、上記(4)式と、以下に示す(5)式とにしたがって、
H≧r/tan(θo) ・・・(5)
下限方向(10.95°≦θo)のH≧230mmとなる(r=35mmの場合)。この高さHを取ることにより死角が発生しない。
一方、上限方向(θo≦90°)では、ホログラム67に対して真横から検査光hを入射させることになるので、平坦なホログラム製品60の中心側の領域に対して検査光hを入射させることが困難なこと、あるいは照光部15やホログラム67近辺の作業性が悪くなる等の装置構成上の理由から困難であることが多い。そこで、図6に示すように、検査ローラ11によって、ホログラム製品60を、照光部15側から見て凸状に湾曲した状態にして検査エリア30に供給する。
この検査ローラ11によってホログラム製品60を湾曲した状態で検査エリア30に配置した状態で照光部15から検査光hを照射することによって、通常は平坦なホログラム67であっても、表面の任意場所に対して、90°以上の角度からも検査光hを照射できるようにしている。
以上のような構成によって、検査光hの照射角度範囲は下限方向検査光hmin(10.95°)から上限方向検査光hmax(90°)を含む範囲をカバーできるようになる。
ところで、ホログラム層66、および反射層64は、基材の性質上、光沢度の高い材料が用いられる。このため、正反射光は、ほぼ鏡面反射になり、その反射角は入射角と等しくなる。撮像部18では、ホログラム製品60の表面に対する法線方向の検査光hはないため、撮像素子24上に正反射光成分は結像しない。したがって、反射層64からの反射光は撮像素子24には入射しない。
また、ホログラム製品60に検査光hを照射した場合、下部基材層62の材質によっては、散乱光が生じる。例えば、下部基材層62の材質が白色であればあるほど、表面が拡散面であればあるほど散乱光の成分が強くなり、この成分が撮像素子24に結像される。
一般に、下部基材層62が白色、かつ散乱面を有している場合、この部位からの輝度は、ホログラム67の回折格子により生じる回折光の強度よりも一桁近く大きくなることが多い。したがって、撮像素子24の感度レンジを散乱光強度に合わせた場合は当然のことながら全輝度範囲の撮像ができるが、相対的に回折光の有無に対するコントラストが落ちてしまう。逆に、回折光強度に感度レンジを合わせた場合は、下部基材層62からの散乱光が飽和することとなり、撮像素子24で撮像するとハレーション等の好ましくない現象を引き起こしてしまう。
これを解決する一案としては、撮像素子24を高ダイナミックレンジ化することが挙げられる。しかしながら、これは実現するまでに時間がかかり、かつ費用を要する等の事情により容易に達成できるものではない。その代替案として、撮像素子24からの電気信号に対して、図7に示すような非線形処理を施すことにより、暗輝度部(入力強度信号が低い側)を強調するとともに、明輝度部(入力強度信号が高い側)を圧縮し、輝度差の大きい2つのオブジェクトを同時に撮像できるようにする。
すなわち、非線形変換回路26は、図7に示すような、入出力特性を有している。このような入出力特性によって、撮像素子24から出力された電気信号のうち、強度が小さい暗輝度部からの信号については、ほぼ比例的に増幅し、強度が大きい明輝度部からの信号については、さほど増幅しないような信号処理を行う。そして、このような信号処理を行った後に、デジタル信号に変換することによって2次元画像データを生成する。そして、生成した2次元画像データを画像データ処理部12へと出力する。なお、アナログの電気信号を画像データ処理部12へと出力し、画像データ処理部12においてアナログの電気信号をデジタル変換することによって画像データを生成するようにしても良い。
画像データ処理部12は、画像取込部32と、被検体画像取得部34と、基準画像格納部36と、認識部38と、欠陥判定部40とを備えている。
画像取込部32は、撮像部18から出力されたデジタルの電気信号である2次元画像データを取得する。そして、撮像部18から出力された2次元画像データが、良品であり、基準とされたホログラム製品60のものである場合には、この2次元画像データである基準2次元画像データを、基準画像格納部36へと格納する。一方、撮像部18から出力された2次元画像データが、被検体であるホログラム製品60のものである場合には、この2次元画像データである被検体2次元画像データを、被検体画像取得部34へと出力する。本実施例に係るホログラム製品欠陥検出装置は、被検体2次元画像データを、基準2次元画像データと比較することによって、欠陥有無の判定を行う。このため、必ず、基準2次元画像データを取得し、基準画像格納部36に格納する必要がある。したがって、基準2次元画像データを基準画像格納部36に一旦格納すると、それ以降は、新たな基準2次元画像データを格納する場合以外は、撮像部18から出力された2次元画像データを被検体2次元画像データとして被検体画像取得部34に出力すればよい。
基準画像格納部36は、画像取込部32から出力された基準2次元画像データを、認識部38に提供可能な状態で格納する。一方、被検体画像取得部34は、画像取込部32から出力された被検体2次元画像データを欠陥判定部40へと出力する。
認識部38は、基準画像格納部36からの基準2次元画像データに基づいて、この2次元画像データのうち反射材65が存在する領域に相当する反射材領域76を認識し、更に反射材領域76のうちのホログラム領域72を認識する。そして更に、非ホログラム領域74を認識する。この認識方法について具体的に、図8を用いて説明する。
図8(c)は、検査ローラ11によって検査エリア30に搬送されたホログラム製品60の一単位のある撮像ラインに沿った立断面図である。なお、一単位とは、ホログラム製品60は、通常、テープ上に複数連続して製造されるために、その中の1つであるという意味である。このホログラム製品60は、検査ローラ11の搬送方向に沿ったA、B、C、D、Eの各領域からなっている。
領域Aは、反射材65もホログラム67も設けられていない非ホログラム領域74である。同時に非反射材領域77でもある。領域Bは、反射材65もホログラム67も設けられているホログラム領域72である。同時に反射材領域76でもある。領域Cは、反射材65は設けられているものの、ホログラム67は設けられていない反射材非ホログラム領域75である。同時に反射材領域76でかつ非ホログラム領域74でもある。領域Dは、領域Aと同様、非ホログラム領域74である。また、非反射材領域77でもある。領域Eは、ホログラム67は設けられているものの、反射材65は設けられていないので非反射材領域77であり、かつ非可視ホログラム領域71である。
領域A、領域D、および領域Eの場合、ホログラム製品60に検査光hが照射されると、下部基材層62によって散乱した光が撮像される。前述したように、下部基材層62からの散乱光は明るいために、図8(b)に示すように、白い画像として撮像され、図8(a)に示すように、高輝度範囲Xに属する。
一方、領域Bの場合、ホログラム製品60に検査光hが照射されると、ホログラム67からの回折光が撮像される。前述したように、この回折光は、領域Aや領域Dからの散乱光に比べて強度が一桁ほど小さい。したがって、図8(b)に示すように、黒っぽい画像として撮像され、図8(a)に示すように、領域Aや領域Dからの散乱光の輝度よりも、一桁ほど小さい輝度である回折光輝度範囲Yに属する。
更に、領域Cの場合、ホログラム67が存在せず、反射材65が存在する。反射材65に直接的に検査光hが照射されると、この検査光hは反射材65の表面において全反射するために、レンズ22によって集光される光はない。このため、図8(b)に示すように、真黒な画像として撮像され、図8(a)に示すように、領域Bからの回折光の輝度よりも更に小さい輝度である低輝度範囲Zに属する。高輝度範囲Xと回折光輝度範囲Y、および回折光輝度範囲Yと低輝度範囲Zとの閾値t1,t2は、各領域A〜Eと、それらが属する輝度範囲とが一致するように、予め定めておく。
認識部38は、このような、ある撮像ラインに沿った画像データを組み合わせてなる基準2次元画像データに基づいて、閾値t1以下の輝度の光が撮像されている領域を、反射材65が存在する反射材領域76と認識し、更に反射材領域76のうち、閾値t2以上輝度の光が撮像されている領域をホログラム領域72と認識し、認識結果を欠陥判定部40へと出力する。
欠陥判定部40は、認識部38からの認識結果と、被検体画像取得部34からの被検体2次元画像データとを比較することによって、被検体であるホログラム製品60のホログラム領域72および非ホログラム領域74に欠陥があるか否かをそれぞれ判定する。
具体的には、図8(a)に示すような基準2次元画像データの輝度分布と、例えば図9(a)に示すような被検体2次元画像データの輝度分布とを比較する。そして、認識部38によって認識された各領域A〜Eにおける基準2次元画像データが属する輝度範囲と、該領域に相当する被検体2次元画像データが属する輝度範囲とが異なる場合には、該領域に欠陥があると判定し、同じ場合には欠陥が無いと判定する。
図9(c)に示すホログラム製品60(#a)は、ホログラム67の2箇所で回折格子が欠陥している。すなわち回折格子欠陥42(#a),42(#b)が存在する。また、反射材65にも2箇所の抜け、すなわち反射材抜け44(#a),44(#b)が存在する。更に、下部基材層62にも3箇所の抜け、すなわち下部基材抜け46(#a),46(#b),46(#c)が存在する。
このように欠陥のあるホログラム製品60(#a)の画像は、図9(b)のように見え、回折格子欠陥42(#a),42(#b)、反射材抜け44(#a),44(#b)、および下部基材抜け46(#b),46(#c)に相当する領域において、図8(b)に示すものと異なる。下部基材抜け46(#a)については、いずれにせよ検査光hと下部基材層62との相互作用がないことから図8(b)に示すものと同じになる。これにしたがって、輝度分布は、図9(a)中において点線で示す通りとなり、図9(a)中において実線で示す基準画像データによる輝度分布と異なるものとなる。
図9(a)に示すピーク部N1〜N6は、それぞれ回折格子欠陥42(#a)、反射材抜け44(#a)、回折格子欠陥42(#b)、反射材抜け44(#b)、下部基材抜け46(#b)、下部基材抜け46(#c)に対応して生じたものである。ホログラム領域72である領域Bにおける輝度は、本来回折光輝度範囲Yになくてはならないところが、低輝度範囲Zにあることから、ピーク部N1に相当する位置において欠陥があるものと判定する。このようにして、ホログラム領域72である領域Bのピーク部N1〜N3に相当する位置において、ホログラム領域72以外の領域A、C〜Eでは、ピーク部N4〜N6に相当する位置において、それぞれ欠陥があると判定する。
なお、上記では、基準画像データが属する輝度範囲と異なる輝度範囲に属する場合について欠陥があると判定する例について説明したが、このような判定方法とは別に、基準画像データの輝度に対して、被検体画像データの輝度が、予め定めた閾値以上乖離した場合には、それに対応する位置において欠陥があるものと判定するようにしてもよい。この場合、認識部38において、閾値は、ホログラム領域72(回折光輝度範囲Y)と、それ以外の領域(高輝度範囲X、低輝度範囲Z)とでそれぞれ異なる値を用いても、また同じ値を用いるようにしてもよい。
次に、以上のように構成した本発明の実施の形態に係るホログラム製品の欠陥検出方法を適用したホログラム製品欠陥検出装置の動作について説明する。
すなわち、同実施の形態に係るホログラム製品の欠陥検出方法を適用したホログラム製品欠陥検出装置を用いて、被検体であるホログラム製品60におけるホログラム領域72と非ホログラム領域74とにおける欠陥の有無をそれぞれ判定するためには、まず、良品であり、基準となるホログラム製品60の2次元画像データである基準2次元画像データを取得する必要がある。この動作について、図10に示すフローチャートを用いて説明する。
この場合、まず、基準となるホログラム製品60が、検査ローラ11によって検査エリア30に設置される(S1)。このようにして検査エリア30に基準となるホログラム製品60が配置されると、次に、照光部15からホログラム製品60の表面側に向けて可視光である検査光hが照射される(S2)。検査光hがホログラム67の表面で回折し、ホログラム67の全域から法線方向への回折光kを得られるようにするためには、検査光hとして可視光を用いた場合、検査光hの照射角度範囲は下限方向検査光hmin(10.95°)から上限方向検査光hmax(90°)を含む範囲を少なくても範囲をカバーできなければならない。
これに対し、照光部15は十分な高さHがとられているので、ホログラム製品60は、実質的に表面側の全方向から検査光hが照射される。これによって、ホログラム領域72からは、ホログラム製品60の表面に対する法線方向に向かって進む回折光kが発せられる。なお、ホログラム領域72からは、法線方向に沿って進む回折光k以外にも、様々な方向へと高次の回折光が発せられる。また、非可視領域71からも、同法線方向に向かって進む回折光kが発せられるが、これは可視光ではないために、撮像部18では感知されない。
非ホログラム領域74のうち、反射材非ホログラム領域75では、検査光hが全反射するために、同法線方向に沿って進む光は存在しない。また、非ホログラム領域74のうち、反射材非ホログラム領域75以外の領域からは、下部基材層62によって散乱した光のうち、同法線方向に沿って進む光がある。
このようにして、基準とするホログラム製品60に、検査光hを照射すると、このホログラム製品60からは様々な方向に進む光が発せられる(S3)。そのうち、このホログラム製品60の表面に対して法線方向に沿って進む光は、例えばテレセントリックレンズが用いられているレンズ22によって抽出され、撮像素子24に導かれる(S4)。
なお、上述したように撮像部18は、光照射部10の内部に配置されているが、照光部15から発せられる検査光hの照射角度範囲に該当しない領域に配置されているので、検査光hのホログラム製品60への照射は阻害されない。
そして、ステップS4において導かれた光は、ライン型センサあるいはエリア型センサが用いられた撮像素子24によって撮像され、光の強度からアナログ電気信号に変換された後に非線形変換回路26へと出力される。前述したように、撮像素子24に導かれた光のうち、非ホログラム領域74の反射領域75以外の領域からの散乱光の強度は大きく、ホログラム67からの回折光の強度はそれより一桁程度小さい。これに対処するために、非線形変換回路26では、図7に示すような入出力特性とされており、撮像素子24から出力された電気信号のうち、強度が小さい回折光に対する信号については、ほぼ比例的に増幅される一方、強度が大きい散乱光からの信号については、さほど増幅されない。これによって、暗輝度である回折光を強調するとともに、明輝度である散乱光を圧縮するような信号処理が行われ(S5)、しかる後に、デジタル信号に変換され、基準2次元画像データが生成される(S6)。これによって、回折光用と、散乱光用との撮像部をそれぞれ設けることがなくても、輝度差の大きい2つのオブジェクトが共通の撮像部18によって撮像される。このようにして生成された基準2次元画像データは、非線形変換回路26から画像データ処理部12の画像取込部32へと出力される。なお、アナログの電気信号を画像データ処理部12へと出力し、画像データ処理部12においてアナログの電気信号をデジタル変換することによって画像データを生成するようにしても良い。
画像取込部32に出力された基準2次元画像データは、画像取込部32から基準画像格納部36へと出力され、ここで格納される(S7)。
次に、同実施の形態に係るホログラム製品の欠陥検出方法を適用したホログラム製品欠陥検出装置を用いて、被検体であるホログラム製品60における可視ホログラム領域72とその他の領域における欠陥をそれぞれ検出する場合における動作について、図11に示すフローチャートを用いて説明する。
ステップS7において、基準画像格納部36に基準2次元画像データが格納されると、被検体であるホログラム製品60におけるホログラム領域72と非ホログラム領域74における欠陥を検出する準備が整う。そして、先ず、ステップS1と同様に、被検体であるホログラム製品60が検査ローラ11によって検査エリア30に設置される(S11)。そして、ステップS2と同様にして照光部15からホログラム製品60の表面側に向けて可視光である検査光hが照射される(S12)。このようにして、被検体であるホログラム製品60に検査光hが照射されると、このホログラム製品60から様々な方向に進む光が発せられる(S13)。そして、そのうち、このホログラム製品60の表面に対して法線方向に沿って進む光が、例えばテレセントリックレンズが用いられているレンズ22によって抽出され、撮像素子24に導かれる(S14)。そして、ステップS5と同様に、暗輝度である回折光を強調するとともに、明輝度である散乱光を圧縮するような信号処理が行われ(S15)、しかる後に、デジタル信号に変換され、被検体2次元画像データが生成される(S16)。
これによって、回折光用と、散乱光用との撮像部をそれぞれ設けることがなくても、輝度差の大きい2つのオブジェクトが共通の撮像部18によって撮像される。このようにして生成された被検体2次元画像データは、非線形変換回路26から画像データ処理部12の画像取込部32へと出力される。なお、アナログの電気信号を画像データ処理部12へと出力し、画像データ処理部12においてアナログの電気信号をデジタル変換することによって画像データを生成するようにしても良い。画像取込部32に出力された被検体2次元画像データは、画像取込部32から被検体画像取得部34へと出力される。このようにして被検体2次元画像データが被検体画像取得部34へと出力されると、この被検体2次元画像データは、更に欠陥判定部40へと出力される(S17)。また、基準画像格納部36から基準2次元画像データが認識部38へと出力される(S18)。
認識部38では、基準画像格納部36からの基準2次元画像データに基づいて、この2次元画像データのうち反射材65が存在する領域に相当する反射材領域76が認識され、更に、反射材領域76のうちホログラム領域72が認識される。更に、それ以外の領域が非ホログラム領域74として認識される(S19)。例えば、図8(c)にその立断面を示すようなホログラム製品60が被検体である場合、領域A、領域D、および領域Eに検査光hが照射されると、下部基材層62によって散乱した光が撮像される。前述したように、下部基材層62からの散乱光は明るいために、図8(b)に示すように、白い画像として撮像され、図8(a)に示すように、高輝度範囲Xに属する。一方、領域Bの場合、ホログラム製品60に検査光hが照射されると、ホログラム67からの回折光が撮像される。前述したように、この回折光は、領域Aや領域Dからの散乱光に比べて強度が一桁ほど小さい。したがって、図8(b)に示すように、黒っぽい画像として撮像され、図8(a)に示すように、領域Aや領域Dからの散乱光の輝度よりも、一桁ほど小さい輝度である回折光輝度範囲Yに属する。更に、領域Cの場合、ホログラム67が存在せず、反射材65が存在する。反射材65に直接的に検査光hが照射されると、この検査光hは反射材65の表面において全反射するために、レンズ22によって集光される光はない。このため、図8(b)に示すように、真黒な画像として撮像され、図8(a)に示すように、領域Bからの回折光の輝度よりも更に小さい輝度である低輝度範囲Zに属する。高輝度範囲Xと回折光輝度範囲Y、および回折光輝度範囲Yと低輝度範囲Zとの閾値t1,t2は、各領域A〜Eと、それらが属する輝度範囲とが一致するように、予め定めてある。認識部38では、このように、基準2次元画像データに基づいて、閾値t1以下の輝度の光が撮像されている領域が、反射材65が存在する反射材領域76と認識され、更に、反射材領域76のうち、閾値t2以上輝度の光が撮像されている領域がホログラム領域72と認識される。そして、それ以外の領域は、非ホログラム領域74として認識される。これら認識結果は欠陥判定部40へと出力される。
欠陥判定部40では、ステップS19において認識部38から出力された認識結果と、ステップS17において被検体画像取得部34から出力された被検体2次元画像データとが比較される。そして、被検体であるホログラム製品60のホログラム領域72および非ホログラム領域74に欠陥があるか否かがそれぞれ判定される(S20)。すなわち、ステップS19において認識された各領域A〜Eにおける基準2次元画像データが属する輝度範囲と、該領域に相当する被検体2次元画像データが属する輝度範囲とが異なる場合には、該領域に欠陥があると判定され、同じ場合には欠陥が無いと判定される。例えば、図9(c)に示す被検体ホログラム製品60(#a)は、ホログラム67の2箇所で回折格子が欠陥し、回折格子欠陥42(#a),42(#b)が存在する。また、反射材65にも2箇所の反射材抜け44(#a),44(#b)が存在する。更に、下部基材層62にも3箇所の下部基材抜け46(#a),46(#b),46(#c)が存在する。このように欠陥のあるホログラム製品60(#a)のある撮像ラインに沿って得られる画像は、図9(b)のように見え、回折格子欠陥42(#a),42(#b)、反射材抜け44(#a),44(#b)、および下部基材抜け46(#b),46(#c)に相当する領域において、図8(b)に示すものと異なる。下部基材抜け46(#a)については、いずれにせよ検査光hと下部基材層62との相互作用がないことなら図8(b)に示すものと同じになる。これにしたがって、対応する輝度分布は、図9(a)中において点線で示す通りとなり、図9(a)中において実線で示す基準画像による輝度分布と異なるものとなる。ホログラム領域72である領域Bにおける輝度は、本来回折光輝度範囲Yになくてはならないところが、低輝度範囲Zにあることから、ピーク部N1に相当する位置において欠陥があるものと判定される。このようにして、ホログラム領域72である領域Bのピーク部N1〜N3に相当する位置において、非ホログラム領域74である領域A、C〜Eでは、ピーク部N4〜N6に相当する位置において、それぞれ欠陥があると判定される。
このようにして、ある被検体ホログラム製品60の欠陥有無の判定を終える。そして、引き続き、次の被検体について欠陥検出の判定を行う場合には、ステップS11からステップS20までの処理を繰り返す(S21:Yes)。これによって、被検体ホログラム製品60の欠陥検出を連続して行うことができる。仕様の異なるホログラム製品60の欠陥検出を行う場合には、図10のフローチャート示す処理を行うことによって、先ず対応する基準2次元画像データを基準画像格納部36に格納したのちに図11のフローチャートに示す処理を行う。また、同じ仕様のホログラム製品60であっても、異なる基準2次元画像データを用いて欠陥判定を行う場合には、図10のフローチャートに示す処理を行うことによって、先ず新たな基準2次元画像データを基準画像格納部36に格納したのちに図11のフローチャートに示す処理を行うことによって対応可能である。
上述したように、本発明の実施の形態に係るホログラム製品の欠陥検出方法を適用したホログラム製品欠陥検出装置においては、上記のような作用により、ホログラム領域72と、非ホログラム領域74とのそれぞれにおける欠陥有無を同時に検出することができる。
これによって、ホログラム領域72用と、非ホログラム領域74用とにそれぞれ検出装置を設ける必要はなくなり、装置構成を簡素化できるので、コストダウンを図ることが可能となる。
また、ホログラム領域72と非ホログラム領域74との欠陥検出を同時に行うことができることから、検出時間を短縮することができ、もって、検出効率の向上を図ることが可能となる。
以上、本発明を実施するための最良の形態について、添付図面を参照しながら説明したが、本発明はかかる構成に限定されない。特許請求の範囲の発明された技術的思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
本発明の実施の形態に係るホログラム製品の欠陥検出方法を適用したホログラム製品欠陥検出装置の一例を示す機能構成図。 ホログラムによる回折光の回折方向を説明するための図。 テレセントリックレンズの原理を説明するための模式図。 非テレセントリックレンズの原理を説明するための模式図。 本発明の実施の形態に係るホログラム製品の欠陥検出方法を適用したホログラム製品欠陥検出装置において撮像部を配置する空間を示す図。 検査エリアに配置されたホログラムの一例を示す詳細図。 非線形変換回路の入力信号強度と出力信号強度との関係の一例を示す特性図。 基準ホログラム製品のある撮像ラインに沿った輝度分布、画像としての見え方、および立断面図の一例を示す図。 被検体ホログラム製品のある撮像ラインに沿った輝度分布、画像としての見え方、および立断面図の一例を示す図。 同実施の形態に係るホログラム製品の欠陥検出方法を適用したホログラム製品欠陥検出装置による基準2次元画像データの取得時の動作を示すフローチャート。 同実施の形態に係るホログラム製品の欠陥検出方法を適用したホログラム製品欠陥検出装置による欠陥検出時の動作を示すフローチャート。 一般的なホログラム製品を模式的に示す平面図。 図12中に示すA−A線に沿った断面図。
符号の説明
A〜E…領域、H…照光部高さ、J…死角領域、N1〜N12…ピーク部、P…ピンホール、X…高輝度範囲、Y…回折光輝度範囲、Z…低輝度範囲、d…回折格子ピッチ、h…検査光、hmin…下限方向検査光、hmax…上限方向検査光、k…回折光、t1,t2…閾値、θi…入射角、θo…出射角、λ…波長、10…光照射部、11…検査ローラ、12…画像データ処理部、14…欠陥表示部、15…照光部、16…照明光源部、18…撮像部、21…全天球、22,22…レンズ、24…撮像素子、25…円筒体、25(#a)…胴部、25(#b)…中空部、25(#c)…内側面、26…非線形変換回路、27…一般レンズ、30…検査エリア、32…画像取込部、34…被検体画像取得部、36…基準画像格納部、38…認識部、40…欠陥判定部、42…回折格子欠陥、44…反射材抜け、46…下部基材抜け、48…ズレ部分、60…ホログラム製品、62…下部基材層、64…反射層、65…反射材、66…ホログラム層、67…ホログラム、68…上部基材層、71…非可視領域、72…ホログラム領域、74…非ホログラム領域、75…反射材非ホログラム領域、76…反射材領域、77…非反射材領域

Claims (9)

  1. 反射材の反射面側にホログラムを積層してなるホログラム領域と、それ以外の領域である非ホログラム領域とからなるホログラム製品の欠陥を検出する装置であって、
    前記反射材の反射面側である前記ホログラム製品の表面に対する法線方向を除く実質的な表面側全方向から、前記ホログラム製品に検査光を照射する検査光用光源と、
    前記検査光が照射されたホログラム製品から発せられた光のうち、前記法線方向に沿って進む各光を撮像し、2次元画像データを取得する撮像手段と、
    基準とするホログラム製品に対し予め取得された前記2次元画像データに基づいて、前記2次元画像データのうち前記反射材が存在する領域に相当する反射材領域を認識し、更に前記反射材領域のうち前記ホログラム領域に相当する領域を認識する認識手段と、
    前記基準とするホログラム製品の2次元画像データのうち、前記認識手段によって認識されたホログラム領域に相当する領域の2次元画像データと、被検体であるホログラム製品の2次元画像データのうち、前記ホログラム領域に相当する領域の2次元画像データとを比較することによって、前記被検体であるホログラム製品のホログラム領域における欠陥有無を判定する第1の判定手段と、
    前記基準とするホログラム製品の2次元画像データのうち、前記認識手段によってホログラム領域と認識されなかった領域である前記非ホログラム領域に相当する2次元画像データと、前記被検体であるホログラム製品の2次元画像データのうち、前記非ホログラム領域に相当する2次元画像データとを比較することによって、前記被検体であるホログラム製品の非ホログラム領域における欠陥有無を判定する第2の判定手段と
    を備えたホログラム製品欠陥検出装置。
  2. 請求項1に記載のホログラム製品欠陥検出装置において、
    前記認識手段は、前記基準とするホログラム製品に対し予め取得された前記2次元画像データにおいて、予め定めた第1の閾値以下の輝度の光が撮像されている領域を、前記反射材が存在する反射材領域と認識し、更に前記反射材領域のうち、予め定めた第2の閾値以上輝度の光が撮像されている領域を前記ホログラム領域と認識し、
    前記第1の判定手段は、前記基準とするホログラム製品の2次元画像データにおいて、前記ホログラム領域に相当する領域に撮像された光の輝度と、前記被検体であるホログラム製品の2次元画像データにおいて、前記ホログラム領域に相当する領域に撮像された光の輝度との差が予め定めた第3の閾値以上である場合には、前記被検体であるホログラム製品のホログラム領域に欠陥があると判定し、前記第3の閾値未満である場合には、欠陥がないと判定し、
    前記第2の判定手段は、前記基準とするホログラム製品の2次元画像データにおいて、前記非ホログラム領域に相当する領域に撮像された光の輝度と、前記被検体であるホログラム製品の2次元画像データにおいて、前記非ホログラム領域に相当する領域に撮像された光の輝度との差が予め定めた第4の閾値以上である場合には、前記被検体であるホログラム製品の非ホログラム領域に欠陥があると判定し、前記第4の閾値未満である場合には、欠陥がないと判定する
    ようにしたホログラム製品欠陥検出装置。
  3. 反射材の反射面側にホログラムを積層してなるホログラム領域と、それ以外の領域である非ホログラム領域とからなるホログラム製品の欠陥を検出する装置であって、
    前記反射材の反射面側である前記ホログラム製品の表面に対する法線方向を除く実質的な表面側全方向から、前記ホログラム製品に検査光を照射する検査光用光源と、
    前記検査光が照射されたホログラム製品から発せられた光のうち、前記法線方向に沿って進む各光を撮像し、2次元画像データを取得する撮像手段と、
    前記ホログラム領域と前記非ホログラム領域とが予め識別された、基準とするホログラム製品の2次元画像データと、被検体であるホログラム製品の2次元画像データとを比較することによって、前記被検体であるホログラム製品のホログラム領域、非ホログラム領域における欠陥有無をそれぞれ判定する判定手段と
    を備えたホログラム製品欠陥検出装置。
  4. 請求項1乃至3のうち何れか1項に記載のホログラム製品欠陥検出装置において、
    前記撮像手段は、前記検査光が照射されたホログラム製品から発せられ、前記法線方向に沿って進む各光のうち、前記反射材が存在する領域に相当する反射材領域からの光による信号強度を、前記ホログラム製品のうち前記反射材領域以外の領域である非反射材領域からの光による信号強度よりも高い増幅率で増幅したのちに撮像するようにしたホログラム製品欠陥検出装置。
  5. 請求項4に記載のホログラム製品欠陥検出装置において、
    前記撮像手段は、強度が高い信号ほど低い増幅率で増幅するような非線形増幅手段を備え、この非線形増幅手段によって、前記反射材領域からの光による信号強度を、前記非反射材領域からの光による信号強度よりも高い増幅率で増幅するようにしたホログラム製品欠陥検出装置。
  6. 反射材の反射面側にホログラムを積層してなるホログラム領域と、それ以外の領域である非ホログラム領域とからなるホログラム製品の欠陥を検出する方法であって、
    基準とするホログラム製品の前記反射材の反射面側である表面に対する法線方向を除く実質的な表面側全方向から、このホログラム製品に検査光を照射し、
    前記基準とするホログラム製品から発せられた光のうち、前記法線方向に沿って進む各光を撮像手段によって撮像して、2次元画像データを取得し、
    前記2次元画像データに基づいて、前記2次元画像データのうち前記反射材が存在する領域に相当する反射材領域を認識し、更に前記反射材領域のうち前記ホログラム領域に相当する領域を認識し、
    被検体であるホログラム製品の前記表面に対する法線方向を除く実質的な表面側全方向から、このホログラム製品に検査光を照射し、
    前記被検体であるホログラム製品から発せられた光のうち、前記法線方向に沿って進む各光を撮像手段によって撮像して、2次元画像データを取得し、
    この2次元画像データと前記基準画像データとを比較することによって、この2次元画像データにおける前記ホログラム領域に相当する部分と、前記非ホログラム領域に相当する部分とを認識し、
    前記基準とするホログラム製品の2次元画像データのうち、前記認識されたホログラム領域に相当する領域の2次元画像データと、前記被検体であるホログラム製品の2次元画像データのうち、前記ホログラム領域に相当する領域の2次元画像データとを比較することによって、前記被検体であるホログラム製品のホログラム領域における欠陥有無を判定し、
    前記基準とするホログラム製品の2次元画像データのうち、前記ホログラム領域と認識されなかった領域である前記非ホログラム領域に相当する2次元画像データと、前記被検体であるホログラム製品の2次元画像データのうち、前記非ホログラム領域に相当する2次元画像データとを比較することによって、前記被検体であるホログラム製品の非ホログラム領域における欠陥有無を判定する
    ようにしたホログラム製品欠陥検出方法。
  7. 請求項6に記載のホログラム製品欠陥検出方法において、
    前記ホログラム領域に相当する領域を認識する場合は、前記基準とするホログラム製品の2次元画像データにおいて、予め定めた第1の閾値以下の輝度の光が撮像されている領域を、前記反射材が存在する反射材領域と認識し、更に前記反射材領域のうち、予め定めた第2の閾値以上輝度の光が撮像されている領域を前記ホログラム領域と認識し、
    前記ホログラム領域に欠陥があるか否かを判定する場合は、前記基準とするホログラム製品の2次元画像データにおいて、前記ホログラム領域に相当する領域に撮像された光の輝度と、前記被検体であるホログラム製品の2次元画像データにおいて、前記ホログラム領域に相当する領域に撮像された光の輝度との差が予め定めた第3の閾値以上である場合には、前記被検体であるホログラム製品のホログラム領域に欠陥があると判定し、前記第3の閾値未満である場合には、欠陥がないと判定し、
    前記非ホログラム領域に欠陥があるか否かを判定する場合は、前記基準とするホログラム製品の2次元画像データにおいて、前記非ホログラム領域に相当する領域に撮像された光の輝度と、前記被検体であるホログラム製品の2次元画像データにおいて、前記非ホログラム領域に相当する領域に撮像された光の輝度との差が予め定めた第4の閾値以上である場合には、前記被検体であるホログラム製品の非ホログラム領域に欠陥があると判定し、前記第4の閾値未満である場合には、欠陥がないと判定する
    ようにしたホログラム製品欠陥検出方法。
  8. 反射材の反射面側にホログラムを積層してなるホログラム領域と、それ以外の領域である非ホログラム領域とからなるホログラム製品の欠陥を検出する方法であって、
    被検体であるホログラム製品の前記反射材の反射面側である表面に対する法線方向を除く実質的な表面側全方向から、前記ホログラム製品に検査光を照射し、
    前記検査光が照射されたホログラム製品から発せられた光のうち、前記法線方向に沿って進む各光を撮像手段によって撮像して、2次元画像データを取得し、
    前記ホログラム領域と前記非ホログラム領域とが予め識別された、基準とするホログラム製品の2次元画像データと、前記撮像手段によって取得された2次元画像データとを比較することによって、前記被検体であるホログラム製品のホログラム領域、非ホログラム領域における欠陥有無をそれぞれ判定する
    ようにしたホログラム製品欠陥検出方法。
  9. 請求項6乃至8のうち何れか1項に記載のホログラム製品欠陥検出方法において、
    前記撮像手段は、前記検査光が照射されたホログラム製品から発せられ、前記法線方向に沿って進む各光のうち、前記反射材が存在する領域に相当する反射材領域からの光による信号強度を、前記ホログラム製品のうち前記反射材領域以外の領域である非反射材領域からの光による信号強度よりも高い増幅率で増幅したのちに撮像するようにしたホログラム製品欠陥検出方法。
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