JP2005163546A - スロットルボデー及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 吸気通路7が形成されたボデー本体3と、ボデー本体3に回動可能に設けられ、その回動により吸気通路7を開閉するバルブ体14とを備える。ボデー本体3は、樹脂成形され、その内壁面に全閉時のバルブ体14の外周端14aが当接するバルブシール面5が形成される。バルブ体14は、ボデー本体3をインサートして樹脂成形され、そのボデー本体3のボア壁部4のバルブシール面5を成形面として外周端14aが成形される。バルブシール面5は、バルブ体14の収縮に応じてバルブ体14の全閉位置がずれた場合でもそのバルブ体14の外周端14aが周方向に亘ってシール可能な形状に形成される。
【選択図】 図3
Description
すなわち、請求項1に記載されたスロットルボデーによると、樹脂成形されたボデー本体の内壁面に全閉時のバルブ体の外周端が当接するバルブシール面が形成される。また、バルブ体は、ボデー本体をインサートして樹脂成形され、そのボデー本体のバルブシール面を成形面として外周端が形成される。そして、バルブシール面が、バルブ体の収縮に応じてバルブ体の全閉位置がずれた場合でもそのバルブ体の外周端が周方向に亘ってシール可能な形状に形成されている。
したがって、バルブ体の収縮に応じてバルブ体の全閉位置がずれた場合でも、ボデー本体のバルブシール面に対してバルブ体の外周端が周方向に亘ってシールすることができる。これにより、相互間の隙間の発生による空気洩れ量の増加を防止あるいは低減することができる。
スロットルボデー2は、図2に示すように、樹脂製のボデー本体3と樹脂製のバルブ体14とにより構成されている。
ボデー本体3は、ボア壁部4とモータ収容部6とを一体に有している。ボア壁部4内には、図2において紙面表裏方向に貫通するほぼ中空円筒状の吸気通路7が形成されている(図3及び図4参照)。なお、図示しないが、ボア壁部4の上流側にはエアクリーナが接続され、また、ボア壁部4の下流側にはインテークマニホルドが接続される。
前記スロットルシャフト8には、前記吸気通路7を回動により開閉可能な樹脂製のバルブ体14が樹脂成形されている(図3参照)。バルブ体14は、モータ20(後述する)の駆動により吸気通路7を開閉することにより、その吸気通路7を流れる吸入空気量を制御する。
ボデー本体3とスロットルギヤ18との間には、ほぼ同一軸線上に位置するバックスプリング19が介在されている。バックスプリング19は、常にスロットルギヤ18をバルブ体14の閉じ方向へ付勢している。
また、モータ20の出力回転軸24には、例えば樹脂製のモータピニオン26が一体的に設けられている。
なお、スロットルギヤ18とモータピニオン26とカウンタギヤ28とにより、減速ギヤ機構29が構成されている。
図1に示すように、カバー30にはコネクタ部33が設けられている。コネクタ部33には、図示しない外部コネクタが接続可能となっている。また、コネクタ部33内には、図示しないが、前記モータ20につながるターミナル、回転角センサ38(後述する)につながるターミナルが配置されている。
また、前記カバー30の内側面には、磁気抵抗素子を内蔵するセンサIC39を備えた回転角センサ38が配置されている。回転角センサ38は、前記スロットルシャフト8の回転軸線L上において、前記両磁石36,37の相互間に所定の間隔を隔てた位置に配置されている。回転角センサ38のセンサIC39は、磁気抵抗素子からの出力を計算して、前記ECU等の制御手段に磁界の方向に応じた出力信号を出力することにより、磁界の強度に依存することなく、磁界の方向を検出できるように構成されている。
また、ECU等の制御手段は、回転角センサ38のセンサIC39から出力されかつ一対の磁石36,37の磁気的物理量としての磁界の方向によって検出されたスロットル開度と、車速センサ(図示省略)によって検出された車速と、クランク角センサによるエンジン回転数と、アクセルペダルセンサ、O2センサ、エアフローメータ等のセンサからの検出信号等に基づいて、燃料噴射制御、バルブ体14の開度の補正制御、オートトランスミッションの変速制御等の、いわゆる制御パラメータを制御する。
図3に示すように、ボデー本体3のボア壁部4の内壁面には、全閉時のバルブ体14の外周端14aが当接するバルブシール面5が形成されている。
また、バルブ体14はボデー本体3をインサートして樹脂成形され、バルブシール面5を成形面として外周端14aが形成されている。
なお、バルブシール面5及び外周端14aは、図3において左半部と右半部とがスロットルシャフト8の回転軸線Lを中心として点対称状に形成されている。図3の場合、バルブ体14は、左回り方向(図3中、矢印O参照)に開かれ、逆に右回り方向(図3中、矢印S参照)に閉じられるようになっている。
R>r
の関係を満たす。
そして、テーパ状曲面により形成されるバルブシール面5において、バルブ体14の自由端部に対応する位置においては、テーパ角θ(α)(図5(b)参照)とする。また、両軸受部側に対応する位置においては、テーパ角θ(β)(図5(c)参照)とする。このとき、テーパ角θ(α)、θ(β)は、
θ(α)>θ(β)
の関係を満たす。さらに、バルブシール面5は、バルブ体14の自由端部に対応する位置のテーパ角θ(α)から両軸受部側に対応する位置のテーパ角θ(β)に向かって徐々にテーパ角θが小さくなるように形成されている。
したがって、バルブ体14の収縮に応じてバルブ体14の全閉位置がずれた場合でも、ボデー本体3とバルブ体14との間の隙間の発生による空気洩れ量の増加を防止あるいは低減することができる。
R>r
の関係を満たす。
また、テーパ状曲面により形成されるバルブシール面5において、バルブ体14の自由端部に対応する位置、及び、両軸受部側に対応する位置にかかわらず、周方向に一定のテーパ角θ(α)とする(図7(b),(c)参照)。
逆に、バルブ体14の自由端部に対応する位置(図8(b)参照)において、バルブ体14の外周端14aがバルブシール面5に当接するものと考えるならば、両軸受部側に対応する位置(図8(c)参照)においては、バルブ体14の外周端14aがバルブシール面5にくいついてしまい、バルブ体14の作動不良が発生することになる。
これと異なり、本実施例によれば、前にも述べたように、バルブ体14の収縮に応じてバルブ体14の全閉位置がずれた場合にも、ボデー本体3のバルブシール面5に対してバルブ体14の外周端14aが周方向に亘ってシールすることができるので、バルブ体の作動不良や空気洩れ量の増加を防止あるいは低減することができる。
また、図4において、左側のメタル軸受10は、ボデー本体3の当該軸受部9の内壁面に突出する抜止部3aにより、反バルブ側(図4において左方)への抜け止めがなされている。また、右側のメタル軸受12は、ボデー本体3の当該軸受部11の内壁面に突出する抜止部3bにより、反バルブ側(図4において左方)への抜け止めがなされている。
また、左側の軸受部9内には、その開口側(図4において左側)から当該抜止部3aに当接するゴム性のシール材17が嵌着されている。そのシール材17の内周部は、スロットルシャフト8の外周面に形成された周方向に環状をなす環状溝8c内に摺動可能に嵌合されている。シール材17は、カバー30内から吸気通路7内への空気洩れ、及び、吸気通路7内からカバー30内へのガス洩れを防止する。
この製造方法は、ボデー成形工程とバルブ成形工程とを備える。
ボデー成形工程では、図9に示すように、ボデー本体3が、図示しない周知のボデー成形型(金型)を使用して射出成形により樹脂成形される。このとき、ボデー本体3のボア壁部4の内壁面には、全閉時のバルブ体14の外周端14a(図3参照)が当接する所定形状のバルブシール面5が形成される。また、ボデー本体3の成形型内に、予め両メタル軸受10,12をインサートしておき、ボデー本体3を射出成形により樹脂成形する。
バルブ成形型40は、ボデー本体3を内部に収容する上型41、下型42及び複数の側面型43と、ボデー本体3のボア壁部4内に挿入されて全閉状態のバルブ体14を成形するキャビティ46を形成する上補助型44及び下補助型45を備えている。上補助型44には、その上面からキャビティ46に連通する樹脂注入口47が設けられている。
そして、ボデー本体3をインサートするとともにスロットルシャフト8をボデー本体3の両メタル軸受10,12(図9参照)に支持した状態で、各型41〜45を型閉じする。この状態で、画定されるキャビティ46内に、樹脂注入口47から樹脂材料を射出してバルブ体14を樹脂成形する(図3参照)。このとき、バルブ体14の外周端面が、ボデー本体3のボア壁部4のバルブシール面5を成形面として形成される。
次に、バルブ体14の硬化後において、各型41〜45を型開きして、製品すなわちスロットルボデー2を取り出せばよい。
上記のようにして、製造されたスロットルボデー2に対して、プラグ16、シール材17、バックスプリング19、モータ20、減速ギヤ機構29、カバー30等を組付けることにより、スロットル制御装置1(図2参照)が完成する。
また、前記複合材料には、繊維材料や充填材料が含まれるもので、例えば、ガラス繊維,炭素繊維,セラミックス繊維,セルロース繊維,ビニロン繊維,黄銅繊維,アラミド繊維等の繊維類、炭酸カルシウム、酸化亜鉛、酸化チタン、アルミナ、シリカ、水酸化マグネシウム、タルク、珪酸カルシウム、マイカ、ガラス、炭素、黒鉛、熱硬化性樹脂粉末、カシューダスト等を採用することができる。また、場合によっては、複合材料に難燃剤、紫外線防止剤、酸化防止剤、滑剤等を配合してもよい。
したがって、バルブ体14の収縮に応じてバルブ体14の全閉位置がずれた場合でも、ボデー本体3のボア壁部4のバルブシール面5に対してバルブ体14の外周端14aが周方向に亘ってシールすることができる。これにより、相互間の隙間の発生による空気洩れ量の増加を防止あるいは低減することができる。
図11に示すように、本実施例のバルブ体14は、その板厚のうちの半分にボデー本体3のボア壁部4のバルブシール面5に対応する外周端14aを形成したものである。
本実施例によっても、前記実施例1と同様の作用・効果が得られる。
図12に示すように、本実施例のボデー本体3のボア壁部4のバルブシール面5は、図12における左半部と右半部とで軸方向(図12において上下方向)に所定量ずらして形成したものである。これに対応して、バルブ体14の左半部の外周端14aと右半部の外周端14aとが、ボデー本体3の軸方向(図12において上下方向)に所定量ずらして形成されている。
本実施例によっても、前記実施例1と同様の作用・効果が得られる。
3 ボデー本体
7 吸気通路
5 バルブシール面
14 バルブ体
14a 外周端
Claims (3)
- 吸気通路が形成されたボデー本体と、
前記ボデー本体に回動可能に設けられ、その回動により前記吸気通路を開閉するバルブ体と
を備えるスロットルボデーであって、
前記ボデー本体は樹脂成形され、その内壁面に全閉時の前記バルブ体の外周端が当接するバルブシール面が形成され、
前記バルブ体は前記ボデー本体をインサートして樹脂成形され、そのボデー本体のバルブシール面を成形面として前記外周端が形成され、
前記バルブシール面は、前記バルブ体の収縮に応じて前記バルブ体の全閉位置がずれた場合でもそのバルブ体の外周端が周方向に亘ってシール可能な形状に形成されている
ことを特徴とするスロットルボデー。 - 請求項1に記載のスロットルボデーであって、
前記ボデー本体のバルブシール面を、ほぼテーパ状でかつ前記バルブ体の自由端部に対応する位置から両軸受部側に向かってテーパ角が徐々に小さく変化するテーパ状曲面により形成したことを特徴とするスロットルボデー。 - 吸気通路が形成されたボデー本体と、
前記ボデー本体に回動可能に設けられ、その回動により前記吸気通路を開閉するバルブ体と
を備えるスロットルボデーの製造方法であって、
前記ボデー本体を樹脂成形するボデー成形工程と、
前記ボデー本体をインサートして前記バルブ体を樹脂成形するバルブ成形工程と
を備え、
前記ボデー成形工程において、前記ボデー本体の内壁面に全閉時の前記バルブ体の外周端が当接するバルブシール面を形成しておき、
前記バルブ成形工程において、前記ボデー本体のバルブシール面を成形面として前記バルブ体の外周端を成形し、
前記バルブシール面は、前記バルブ体の収縮に応じて前記バルブ体の全閉位置がずれた場合でもそのバルブ体の外周端が周方向に亘ってシール可能な形状に形成される
ことを特徴とするスロットルボデーの製造方法。
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- 2003-11-28 JP JP2003399411A patent/JP2005163546A/ja active Pending
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