JP2005162861A - 含フッ素ポリマー - Google Patents

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Abstract

【課題】下記式(3)で表される含フッ素ジエン化合物が環化重合したモノマー単位を有する含フッ素ポリマーを得ること。
【解決手段】CF=CFCF−C(CF)(R)−CHCH=CH (3)
ただし、Rは −CHR−O−Rによりブロック化された水酸基または該水酸基を有する有機基であり、Rは酸性基含有有機基を有するシクロアルキル基もしくは該酸性基含有シクロアルキル基を1つ以上有する有機基、酸性基含有有機基を有するビシクロアルキル基もしくは該酸性基含有ビシクロアルキル基を1つ以上有する有機基、または、酸性基含有有機基を有するテトラシクロアルキル基もしくは該酸性基含有テトラシクロアルキル基を1つ以上有する有機基を表わす。
【選択図】なし

Description

本発明は、新規な含フッ素ポリマーに関する。
近年、半導体集積回路の製造工程において、回路パターンの細密化に伴い高解像度でしかも高感度の光レジスト材料が求められている。回路パターンが微細になればなるほど露光装置の光源の短波長化が必須である。250nm以下のエキシマレーザーを用いるリソグラフィーのレジスト材料用ベースポリマーにポリビニルフェノール系樹脂、脂環式アクリル系樹脂、ポリノルボルネン系樹脂(例えば、特許文献1など)、フッ素系樹脂(例えば、特許文献2など)等が提案されているが、高いドライエッチング耐性を有しながら十分なる解像度、感度および高透過性を同時に有するレジスト材料用ベースポリマーを得るまでには至っていないのが現状である。
WO01/63362号パンフレット WO00/17712号パンフレット
本発明が解決しようとする課題は、レジスト材料としての優れた性質、特に250nm以下の光に対して透明性が良好であり、ブロック化基骨格に脂環式骨格を導入することにより耐ドライエッチング耐性に優れ、かつ下地に対する密着性をも兼ね備えた、レジスト材料用のベースポリマーを提供することである。
本発明は、下記式(1)で表される含フッ素ジエンが環化重合したモノマー単位を有する含フッ素ポリマーである。
CF=CR−R−C(R)(R)−R−CR=CH (1)
(ただし、R、Rは、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、炭素数3以下のアルキル基または炭素数3以下のフルオロアルキル基、R、Rはそれぞれ独立に、単結合、酸素原子、エーテル性酸素原子を有していてもよい炭素数3以下のアルキレン基またはエーテル性酸素原子を有していてもよい炭素数3以下のフルオロアルキレン基を表し、Rは水素原子、フッ素原子、炭素数3以下のアルキル基またはエーテル性酸素原子を有していてもよい炭素数3以下のフルオロアルキル基を表し、Rは式(2)で表されるブロック化基によりブロック化された水酸基または式(2)で表されるブロック化基によりブロック化された水酸基を有する有機基を表す。)。
−CHR−O−R (2)
(ただし、Rは、水素原子または炭素数3以下のアルキル基であり、Rは酸性基含有有機基を有するシクロアルキル基もしくは該酸性基含有シクロアルキル基を1つ以上有する有機基、酸性基含有有機基を有するビシクロアルキル基もしくは該酸性基含有ビシクロアルキル基を1つ以上有する有機基、または、酸性基含有有機基を有するテトラシクロアルキル基もしくは該酸性基含有テトラシクロアルキル基を1つ以上有する有機基を表わす。)
本発明によれば、特定のブロック化基を有する含フッ素ポリマーが得られる。該含フッ素ポリマーは、主鎖に環構造を有し、高い化学的安定性、基盤密着性や耐熱性を備えているとともに、250nm以下のエキシマレーザーに対して透明性を有しているため、250nm以下のエキシマレーザーを用いるリソグラフィーのレジスト材料用ベースポリマーに適している。また、該含フッ素ポリマーは、光ファイバー、電子用部材、透明フィルム材、農ビ用フィルム、接着剤、繊維材、耐候性塗料などに利用可能である。
本発明は、下記式(1)で表される含フッ素ジエン(以下、含フッ素ジエン(1)と記す。)が環化重合したモノマー単位を有する含フッ素ポリマーである。
CF=CR−R−C(R)(R)−R−CR=CH (1)。
ここで、R、Rは、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、炭素数3以下のアルキル基または炭素数3以下のフルオロアルキル基を表す。Rはフッ素原子またはトリフルオロメチル基であることが好ましく、特にフッ素原子であることが好ましい。Rは水素原子またはメチル基であることが好ましく、特に水素原子であることが好ましい。さらに、Rがフッ素原子であり、かつRが水素原子であることが最も好ましい。
、Rはそれぞれ独立に、単結合、酸素原子、エーテル性酸素原子を有していてもよい炭素数3以下のアルキレン基またはエーテル性酸素原子を有していてもよい炭素数3以下のフルオロアルキレン基を表す。Rは特にジフルオロメチレン基であることが好ましい。Rは特にメチレン基であることが好ましい。さらに、Rがジフルオロメチレン基であり、かつRがメチレン基であることが特に好ましい。Rは水素原子、フッ素原子、炭素数3以下のアルキル基またはエーテル性酸素原子を有していてもよい炭素数3以下のフルオロアルキル基を表す。Rは特にフッ素原子またはトリフルオロメチル基であることが好ましい。最も好ましい含フッ素ジエン(1)は、下記式(3)で表される含フッ素ジエン(3)である。
CF=CFCF−C(CF)(R)−CHCH=CH (3)。
式(1)におけるRは式(2)で表されるブロック化基によりブロック化された水酸基または式(2)で表されるブロック化基によりブロック化された水酸基を有する有機基を表す。特に、式(2)で表されるブロック化基によりブロック化されている水酸基であることが好ましい。ブロック化されているとは、水酸基の水素がブロック化基により置換されていることをいう。本発明におけるブロック化基は酸により脱離しやすく、アルカリでは脱離しにくいことを特徴とするブロック化基である。
−CHR−O−R ・・・(2)。
は水素原子もしくは炭素数3以下のアルキル基を表す。特に水素原子もしくはメチル基であることが好ましい。また、Fエキシマレーザー等の真空紫外線を用いる微細加工に有用な化学増幅型レジストとして用いる場合には適度な透過性を有することおよびドライエッチング耐性が優れていることから、Rは酸性基含有有機基を有するシクロアルキル基もしくは該酸性基含有シクロアルキル基を1つ以上有する有機基、酸性基含有有機基を有するビシクロアルキル基もしくは該酸性基含有ビシクロアルキル基を1つ以上有する有機基、または、酸性基含有有機基を有するテトラシクロアルキル基もしくは該酸性基含有テトラシクロアルキル基を1つ以上有する有機基を表す。
酸性基とは、酸性を示す基であり、酸性水酸基、カルボン酸基、スルホン酸基などがある。本発明においては、酸性水酸基またはカルボン酸基であることが好ましく、特に酸性水酸基であることが好ましい。酸性水酸基とは、酸性を示す水酸基であり、たとえばアリール基の環に直接結合した水酸基(フェノール性水酸基)、パーフルオロアルキル基が結合した炭素に結合した水酸基、第3級炭素原子に結合した水酸基などがある。特に1つまたは2つのパーフルオロアルキル基が結合した炭素原子に結合した水酸基が好ましい。パーフルオロアルキル基としては、炭素数1〜2のパーフルオロアルキル基が好ましい。パーフルオロアルキル基がトリフルオロメチル基の場合、たとえば、下記式(d−1)で表される2価の基における水酸基(すなわち、ヒドロキシトリフルオロメチルメチレン基の水酸基)や下記式(d−2)や下記式(d−3)で表される1価の基における水酸基(すなわち、1−ヒドロキシ−1−トリフルオロメチル−2,2,2−トリフルオロエチル基や1−ヒドロキシ−1−メチル−2,2,2−トリフルオロエチル基の水酸基)が好ましい。
Figure 2005162861
酸性基含有有機基とは、これらの酸性基を有する有機基であり、ヒドロキシフェニル基、カルボン酸基置換アルキル基、スルホン酸基置換アルキル基、上記式(d−1)〜(d−3)で表わされる酸性水酸基含有フルオロアルキル基などがある。特に好ましい酸性基含有有機基は、−(CH−C(CF(OH)である(ただし、mは0〜3の整数)。
本発明における、Rとしては、下記式(4)、式(5)または式(6)で表される基であることが好ましい。
Figure 2005162861
Figure 2005162861
Figure 2005162861
は酸性基含有有機基を表す。酸性基としては、カルボン酸基または酸性水酸基であることが好ましく、特に前述のような酸性水酸基であることが好ましい。酸性基を有する有機基とは、酸性基を有するアルキル基、酸性基を有するアリール基などが挙げられる。酸性基を有するフルオロアルキル基であることが好ましく、特に酸性水酸基を有するフルオロアルキル基であることが好ましい。特に好ましいRは前記−(CH−C(CF(OH)である。
ここで、R10、R11およびR12はそれぞれ独立にフッ素原子、炭素数3以下のアルキル基、tert−ブチル基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基または炭素数3以下のフルオロアルキル基を表し、pおよびqはそれぞれ独立に0〜10の整数を表し、rは0〜9の整数を表す。pが2以上の場合、R10はそれぞれ異なっていてもよい。qが2以上の場合、R11はそれぞれ異なっていてもよい。rが2以上の場合、R12はそれぞれ異なっていてもよい。p、q、rは0であることが好ましい。
さらにRとしては、式(4)において、pが0であり、Rが酸性水酸基を有するアルキル基であること、式(5)において、qが0であり、Rが酸性水酸基を有するアルキル基であること、式(6)において、rが0であり、Rが酸性水酸基を有するアルキル基であることが好ましい。
以下、式(5)で表される基の合成方法について、qが0である場合を例に取って簡単に説明する。シクロペンタジエンとCH=CH−Rとのディールズアルダー反応により、式(5A)で表されるノルボルネン誘導体(化合物(5A))を得ることができる。
Figure 2005162861
化合物(5A)の二重結合の部位に水酸基を導入し、化合物(5B)に変換した後、この水酸基を利用してブロック化基として使用することが可能となる。例えば、化合物(4B)にパラホルムアルデヒドと塩化水素を反応させることにより、化合物(4B)の水酸基−OHを、−O−CHClに変換することができ、後述するような方法でブロック化剤として導入することができる。
Figure 2005162861
式(6)表される基の合成方法についても、rが0である場合を例に取って簡単に説明する。シクロペンタジエンとCH=CH−Rとのディールズアルダー反応を繰り返すことにより、式(6A)で表される化合物を得ることができる。以下は上記と同様にしてブロック化基として使用することができる。
Figure 2005162861
含フッ素ジエン(1)の、R−C(R)(R)−Rを、Qで表わすと、含フッ素ジエン(1)の環化重合により、以下の(a)〜(c)のモノマー単位が生成すると考えられ、分光学的分析の結果等より含フッ素ジエン(1)の環化重合体は、モノマー単位(a)、モノマー単位(b)およびモノマー単位(c)のいずれか1種以上のモノマー単位を含む構造を有する重合体と考えられる。
Figure 2005162861
本発明の含フッ素ポリマーは、式(1)のRがフッ素原子、Rが水素原子、Rがジフルオロメチレン基、Rがトリフルオロメチル基であり、かつRがメチレン基であること、すなわち式(3)で表される構造を有する含フッ素ジエン(以下、含フッ素ジエン(3)と記す。)が環化重合したモノマー単位を有することが好ましい。
CF=CFCF−C(CF)(R)−CHCH=CH (3)。
さらに、含フッ素ジエン(1)において、Rは式(4)、式(5)または式(6)で表される構造であることが好ましい。特に、含フッ素ジエン(3)が環化重合したモノマー単位を有する含フッ素ポリマーであり、Rが式(4)、式(5)または式(6)で表される構造であることが好ましい。さらに、含フッ素ジエン(3)が環化重合したモノマー単位を有する含フッ素ポリマーであり、Rが、−O−CH−Rであり、かつRが式(4)、式(5)または式(6)で表される構造であることが最も好ましい。
本発明の含フッ素ポリマーは、含フッ素ジエン(1)が環化重合したモノマー単位(以下モノマー単位(1)と記す。)以外のモノマー単位を有していることが好ましい。
特に、式(1)においてRが、ブロック化されていない水酸基である含フッ素ジエン(以下、水酸基含有含フッ素ジエンと記す。)が環化重合したモノマー単位(以下、水酸基含有モノマー単位と記す。)を有していることが好ましい。
本発明の含フッ素ポリマー中の、モノマー単位(1)と水酸基含有モノマー単位との割合でレジスト材料の溶解性を制御できる。この場合、該含フッ素ポリマー中のブロック化率(モノマー単位(1)と水酸基含有モノマー単位合計に対する、モノマー単位(1)の割合)は5〜99モル%が好ましく、特に10〜90モル%が好ましい。
また、本発明の含フッ素ポリマーは、式(1)で表される含フッ素ジエンにおいて、Rが、式(2)で表されるブロック化基以外のブロック化基(以下、他のブロック化基と記す。)でブロック化された水酸基または他のブロック化基でブロック化された水酸基を有する有機基である含フッ素ジエンが環化重合したモノマー単位(以下、他ブロック含有モノマー単位とも記す。)を有していてもよい。モノマー単位(1)、水酸基含有モノマー単位および他ブロック含有モノマー単位をすべて有していてもよい。
本発明の含フッ素ポリマーは、その特性を損なわない範囲で上記以外のラジカル重合性モノマーに由来するモノマー単位(以下、他のモノマー単位と記す。)を含んでもよい。他のモノマー単位の割合は30モル%以下が好ましく、特に15モル%以下が好ましい。
例示しうる他のモノマー単位として、エチレン、プロピレン、イソブチレン等のα−オレフィン類、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン等の含フッ素オレフィン、パーフルオロ(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソールなどの含フッ素環状モノマー、パーフルオロ(ブテニルビニルエーテル)などの環化重合しうるパーフルオロジエン、アクリル酸メチル、メタクリル酸エチル等のアクリルエステル類、酢酸ビニル、安息香酸ビニル、アダマンチル酸ビニル等のビニルエステル類、エチルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル等のビニルエーテル類、シクロヘキセン、ノルボルネン、ノルボルナジエン等の環状オレフィン類等、無水マレイン酸、塩化ビニルなどに由来するモノマー単位が挙げられる。
本発明の含フッ素ポリマーの分子量は、有機溶媒に均一に溶解し、基材に均一に塗布できる限り特に限定されないが、通常そのポリスチレン換算数平均分子量は1000〜10万が適当であり、好ましくは2000〜3万である。数平均分子量を1000以上とすることで、より良好なレジストパターンが得られ、現像後の残膜率が充分であり、パターン熱処理時の形状安定性もより良好となる。また数平均分子量を10万以下とすることで、組成物の塗布性がより良好であり、また充分な現像性を保つことができる。
本発明の含フッ素ポリマーは、含フッ素ジエン(1)を重合開始源の下で単独重合または共重合させることにより得られる。また、前記水酸基含有含フッ素ジエンを重合開始源の下で単独重合または共重合させることにより得られる、水酸基含有モノマー単位を有するポリマー(以下、含フッ素ポリマー前駆体と記す。)の水酸基を、式(7)で表されるブロック化剤によりブロック化することによっても得ることができる。
T−CHR−O−R ・・・(7)。
ここで、Tはハロゲン原子を表し、特に塩素原子であることが好ましい。
重合開始源としては、重合反応をラジカル的に進行させるものであればなんら限定されないが、例えばラジカル発生剤、光、電離放射線などが挙げられる。特にラジカル発生剤が好ましく、過酸化物、アゾ化合物、過硫酸塩などが例示される。
重合の方法もまた特に限定されるものではなく、モノマーをそのまま重合に供するいわゆるバルク重合、モノマーを溶解するフッ化炭化水素、塩化炭化水素、フッ化塩化炭化水素、アルコール、炭化水素、その他の有機溶剤中で行う溶液重合、水性媒体中で適当な有機溶剤存在下あるいは非存在下に行う懸濁重合、水性媒体に乳化剤を添加して行う乳化重合などが例示される。
重合を行う温度や圧力も特に限定されるものではないが、モノマーの沸点、所用加熱源、重合熱の除去などの諸因子を考慮して適宜設定することが望ましい。例えば、0℃〜200℃の間で好適な温度の設定を行うことができ、室温〜100℃程度ならば実用的にも好適な温度設定を行うことができる。また重合圧力としては減圧下でも加圧下でも良く、実用的には常圧〜100気圧程度、さらには常圧〜10気圧程度でも好適な重合を実施できる。
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例にのみに限定されるものではない。なお、THFはテトラヒドロフラン、R113はトリクロロトリフルオロエタン(有機溶媒)、TFEはテトラフルオロエチレンを表す。また化合物(e)、(f)、(g)、(h)、(i)、(j)とは以下に示す多環化合物である。
Figure 2005162861
Figure 2005162861
Figure 2005162861
(合成例1)
1Lのオートクレーブに、1,1,1−トリフルオロ−2−(トリフルオロメチル)ペント−4−エン−2−オールの190g、シクロペンタジエンの80gおよびヒドロキノンの0.5gを仕込み、190℃で10時間加熱して反応させた。反応終了後、蒸留により精製して、沸点(0.5mmHg)が118〜120℃の成分39gを得た。
この成分について、ガスクロマトグラフィ−質量分析(GC−MS)を行ったところ、MS(m/e)CI[M+H+ ]=341であり、下記式(e−1)で表される1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−(テトラシクロ[6.2.1.13,6 .02,7 ]ドデカ−9−エン−4−イルメチル)−2−プロパノールと同定された。
Figure 2005162861
(合成例2)
撹拌機、還流冷却器および水素バブラーを装着したフラスコに、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−(テトラシクロ[6.2.1.13,6 .02,7 ]ドデカ−9−エン−4−イルメチル)−2−プロパノールの50g、エタノールの100gおよび炭化パラジウムの1gを加えて、水素ガスを室温で5時間バブリングした。その後、反応溶液をセライトでろ過して、得られた溶液を濃縮したのち、蒸留して、沸点(0.7mmHg)が102−105℃の成分45.2gを得た。
この成分について、ガスクロマトグラフィ−質量分析(GC−MS)を行ったところ、MS(m/e)CI[M+H+ ]=343であり、また19F、 1Hおよび13CによるNMR分析を行ったところ、下記のとおりであり、下記式(e−2)で表される1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−(テトラシクロ[6.2.1.13,6 .02,7 ]ドデカン−4−イルメチル)−2−プロパノールと同定された。
以下にNMRデータを示す。
19F−NMRスペクトル(δ;単位ppm):
−76.9、−77.4、−77.8、−77.9(以上、CF3 部)。
1H−NMRスペクトル(δ;単位ppm):
2.76、2.28〜2.19、2.15〜1.00、0.58〜0.50。
13C−NMRスペクトル(δ;単位ppm):
123.2(4重線、CF3 部)、77.5〜76.0、50.6〜50.0、
49.0、43.0、42.5〜40.9、40.0、37.4、37.2、36.6 、36.4、36.0、34.8、32.5、31.3、24.9〜23.9。
Figure 2005162861
(合成例3)
撹拌機および還流冷却器を装着したフラスコに、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−(テトラシクロ[6.2.1.13,6 .02,7 ]ドデカ−9−エン−4−イルメチル)−2−プロパノール50gおよび蟻酸(濃度90重量%)23gを加え、100℃で12時間加熱した。その後、低沸点成分を留去して、アンモニア水(濃度27重量%)30ミリリットルを加え、60℃で12時間加熱した。その後、反応溶液を冷却して、ジエチルエーテル200ミリリットルを加え、1N塩酸水溶液100ミリリットルで2回洗浄し、さらに水100ミリリットルで4回洗浄した。その後、得られた溶液に硫酸マグネシウムを添加して乾燥したのち、蒸留して、沸点(圧力0.5mmHg)が161〜163℃の成分34gを得た。
この成分について、ガスクロマトグラフィ−質量分析(GC−MS)を行ったところ、MS(m/e)CI[M+H+ ]=359であり、また19F、 1Hおよび13CによるNMR分析を行ったところ、下記のとおりであり、下記式で表される1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−(9−ヒドロキシテトラシクロ[6.2.1.13,6 .02,7 ]ドデカン−4−イルメチル)−2−プロパノール(e−3)と1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−(10−ヒドロキシテトラシクロ[6.2.1.13,6 .02,7 ]ドデカン−4−イルメチル)−2−プロパノール(e−4)との混合物と同定された。以下、この混合物を式(e)のように標記する。
以下にNMRデータを示す。
19F−NMRスペクトル(δ;単位ppm):
−77.3、−77.6、−78.0、−78.1(以上、CF3 部)
1H−NMRスペクトル(δ;単位ppm):
4.23、4.06、3.6〜3.8、2.30〜0.91、0.70〜0.50。
13C−NMRスペクトル(δ;単位ppm):
123.5(4重線、CF3 部)、77.5〜76.0、75.8〜75.0、
71.0、53.0、50.0〜31.0。
Figure 2005162861
(合成例4)[化合物(e)のクロロメチル化体(f)の合成例]
A.Warshawsky,A.Deshe,R.Gutman, British Polymer Journal,16(1984)234.,およびJ.Polym.Sci.Polym.Chem.Ed.,23(6)(1985)1839.に基づいて合成を行った。
1Lのガラス製反応容器を窒素置換し、ここに化合物(e)の25.0gと脱水塩化メチレンの600mLとを仕込み、撹拌子により溶液を撹拌し、溶解したところでパラホルムアルデヒドの2.09gを加えた。次に氷浴により0〜5℃に反応容器を冷却し、溶液内にバブラーにて塩化水素を導入した。パラホルムアルデヒドによる溶液の懸濁がなくなり、溶液が透明になった時点で、塩化水素の導入を止めた。下層を分取し、無水塩化カルシウム粉の7.75gを加えて乾燥させた後、溶媒を留去して27.2gのクロロメチル化体(f)を得た(収率は96%、H NMRによる純度87%)。
以下に、H NMRのデータを示す。
H NMR(399.8MHz、溶媒:CDCl、基準:テトラメチルシラン)δ(ppm):0.55〜0.73(m,1H(exo,endo体混合)),1.00〜2.50(m,16H(exo,endo体混合)),2.83(S,1H),3.81〜4.24(m,1H(exo,endo体混合)),5.50(d,2H)。
(合成例5)[化合物(g)のクロロメチル化体(h)の合成例]
合成例4における化合物(e)の25.0gの替わりに、化合物(g)の20.4gを用いる以外は合成例4と同様の操作を行い、21.6gのクロロメチル化体(h)を得た。収率は91%であり、H NMRによる純度は90%であった。
以下に、H NMRのデータを示す。
H NMR(399.8MHz、溶媒:CDCl、基準:テトラメチルシラン)δ(ppm): 0.53〜0.74(m,1H(exo,endo体混合)),1.00〜2.50(m,10H(exo,endo体混合)),2.88(S,1H),3.84〜4.25(m,1H(exo,endo体混合)),5.52(d,2H)。
(合成例6)[化合物(i)のクロロメチル化体(j)の合成例]
合成例4における化合物(e)の25.0gの替わりに、化合物(i)の18.6gを用いる以外は合成例1と同様の操作を行い、19.3gのクロロメチル化体(j)を得た。収率は88%であり、H NMRによる純度は90%であった。以下に、H NMRのデータを示す。
H NMR(399.8MHz、溶媒:CDCl、基準:テトラメチルシラン)δ(ppm): 0.55〜0.73(m,1H(exo,endo体混合)),1.06〜2.43(m,8H(exo,endo体混合)),2.90(S,1H),3.82〜4.27(m,1H(exo,endo体混合)),5.55(d,2H)。
(合成例7)[1,1,2,3,3−ペンタフルオロ−4−トリフルオロメチル−4−ヒドロキシ−1,6−ヘプタジエンの合成例]
2Lのガラス製反応反応器にCFClCFClCFC(O)CFの108gと脱水THFの500mLとを仕込み、0℃に冷却した。ここにCH=CHCHMgClの2MのTHF溶液200mLをさらに200mLの脱水THFで希釈した溶液を、窒素雰囲気下で約5.5時間かけて滴下した。滴下終了後0℃で30分、室温で17時間撹拌した後、2N塩酸200mLを滴下した。水200mLとジエチルエーテル300mLを加え分液し、ジエチルエーテル層を有機層として得た。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、ろ過し粗液を得た。この粗液をエバポレーターで濃縮し、次いで減圧蒸留して、85gのCFClCFClCFC(CF)(OH)CHCH=CH(60〜66℃/0.7kPa)を得た。
次いで500mLのガラス製反応器に亜鉛の81gとジオキサンの170mLとを仕込み、ヨウ素で亜鉛の活性化をおこなった。その後100℃に加熱し、上記で合成したCFClCFClCFC(CF)(OH)CHCH=CHの84gをジオキサン50mLに希釈した溶液を1.5時間かけて滴下した。滴下終了後、100℃で40時間撹拌した。反応液をろ過し、少量のジオキサンで洗浄した。ろ液を減圧蒸留し、30gのCF=CFCFC(CF)(OH)CHCH=CH(36〜37℃/1kPa)を得た。
以下に、H NMRおよび19F NMRのデータを示す。
H NMR(399.8MHz、溶媒:CDCl、基準:テトラメチルシラン)δ(ppm):2.74(d,J=7.3,2H),3.54(boad s,1H),5.34(m,2H),5.86(m,1H)。
19F NMR(376.2MHz、溶媒:CDCl、基準:CFCl)δ(ppm):−75.7(m,3F),−92.2(m,1F),−106.57(m,1F),−112.6(m,2F),−183.5(m,1F)。
(合成例8)[1,1,2,3,3−ペンタフルオロ−4−トリフルオロメチル−4−メトキシメトキシ−1,6−ヘプタジエンの合成例]
10Lのガラス製反応器にCFClCFClCFC(O)CFの758gと脱水THFの4.5Lを仕込み、0℃に冷却した。ここに窒素雰囲気下でCH=CHCHMgClの2MのTHF溶液1.4Lを約10.5時間かけて滴下した。滴下終了後0℃で30分、室温で12時間撹拌した後、クロロメチルメチルエーテルの350gを滴下し、さらに室温で92時間撹拌した。水1.5Lを添加、分液し、有機層をエバポレーターで濃縮し得られた粗液を1.5Lの水で2回水洗した。次いで減圧蒸留して、677gのCFClCFClCFC(CF)(OCHOCH)CHCH=CH(53〜55℃/0.17kPa)を得た。
次いで3Lのガラス製反応器に亜鉛の577gとジオキサンの1.3Lを仕込み、ヨウ素で亜鉛の活性化行った。その後100℃に加熱し、上記で合成したCFClCFClCFC(CF)(OCHOCH)CHCH=CHの677gを2時間かけて滴下した。滴下終了後、100℃で47時間撹拌した。反応液をろ過し、少量のジオキサンで洗浄した。ろ液に水2.5Lとエーテル1.5Lを加えて分液した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、ろ過して粗液を得た。粗液をエバポレーターで濃縮し、次いで減圧蒸留し、177gのCF=CFCFC(CF)(OCHOCH)CHCH=CH(43〜45℃/0.6kPa)を得た。
以下に、H NMRおよび19F NMRのデータを示す。
H NMR(399.8MHz、溶媒:CDCl、基準:テトラメチルシラン)δ(ppm):3.16(broad,2H),3.44(s,3H),4.95(m,2H),5.22(m,2H),5.92(m,1H)。
19F NMR(376.2MHz、溶媒:CDCl、基準:CFCl)δ(ppm):−72.5(m,3F),−92.9(m,1F),−106.8(m,1F),−109.7(m,2F),−183.0(m,1F)。
(合成例9)[含フッ素ポリマー前駆体の合成例]
1,1,2,3,3−ペンタフルオロ−4−トリフルオロメチル−4−ヒドロキシ−1,6−ヘプタジエン[CF=CFCFC(CF)(OH)CHCH=CH]の7.50g、1,4−ジオキサンの3.66gおよび酢酸メチルの16.6gを、内容積30mLのガラス製耐圧反応器に仕込んだ。次に、重合開始剤としてパーフルオロベンゾイルパーオキシドの0.22gを添加した。系内を凍結脱気した後、恒温振とう槽内(70℃)で18時間重合させた。重合後、反応溶液をヘキサン中に滴下して、ポリマーを再沈させた後、150℃で15時間真空乾燥を実施した。その結果、主鎖に含フッ素環状モノマー単位を有する白色粉末状の非結晶性ポリマー(以下、前駆体ポリマーAと記す。)の5.40gを得た。前駆体ポリマーAの分子量をGPC(THF溶媒)にて測定したところ、ポリスチレン換算で、数平均分子量(Mn)は7,600、重量平均分子量(Mw)は15,000であり、Mw/Mnは1.99であった。示差走査熱分析(DSC)により測定したガラス転移温度は152℃であった。
(合成例10)[含フッ素ポリマー前駆体の合成例]
1,1,2,3,3−ペンタフルオロ−4−トリフルオロメチル−4−ヒドロキシ−1,6−ヘプタジエン[CF=CFCFC(CF)(OH)CHCH=CH]の4.82g、1,1,2,3,3−ペンタフルオロ−4−トリフルオロメチル−4−メトキシメチルオキシ−1,6−ヘプタジエン[CF=CFCFC(CF)(OCHOCH)CHCH=CH]の1.00g、1,4−ジオキサンの0.78gおよび酢酸メチルの15.4gを、内容積30mLのガラス製耐圧反応器に仕込んだ。次に、重合開始剤としてパーフルオロベンゾイルパーオキシドの0.088gを添加した。系内を凍結脱気した後、恒温振とう槽内(70℃)で18時間重合させた。重合後、反応溶液をヘキサン中に滴下して、ポリマーを再沈させた後、150℃で15時間真空乾燥を実施した。その結果、主鎖に含フッ素環状モノマー単位を有する白色粉末状の非結晶性ポリマー(以下、前駆体ポリマーBと記す。)の5.16gを得た。前駆体ポリマーBの分子量をGPC(THF溶媒)にて測定したところ、ポリスチレン換算で、数平均分子量(Mn)は12,800、重量平均分子量(Mw)は31,000であり、Mw/Mnは2.42であった。示差走査熱分析(DSC)により測定したガラス転移点は140℃であった。
19F NMRおよびH NMR測定により計算されたポリマー組成は、1,1,2,3,3−ペンタフルオロ−4−トリフルオロメチル−4−ヒドロキシ−1,6−ヘプタジエンからなるモノマー単位/1,1,2,3,3−ペンタフルオロ−4−トリフルオロメチル−4−メトキシメチルオキシ−1,6−ヘプタジエンからなるモノマー単位=85.0/15.0モル%であった。
(合成例11)[含フッ素ポリマー前駆体の合成例]
1,1,2,3,3−ペンタフルオロ−4−トリフルオロメチル−4−ヒドロキシ−1,6−ヘプタジエン[CF=CFCFC(CF)(OH)CHCH=CH]の6.43gおよびtert−ブチルメタクリレートの0.18g、1,4−ジオキサンの0.93gおよび酢酸メチルの20.4gを内容積30mLのガラス製耐圧反応器に仕込んだ。次に、重合開始剤としてパーフルオロベンゾイルパーオキシドの0.112gを添加した。系内を凍結脱気した後、恒温振とう槽内(70℃)で18時間重合させた。重合後、反応溶液をヘキサン中に滴下して、ポリマーを再沈させた後、150℃で15時間真空乾燥を実施した。その結果、主鎖に含フッ素環状モノマー単位およびtert−ブチルメタクリレートからなるモノマー単位を有する白色粉末状の非結晶性ポリマー(以下、前駆体ポリマーCと記す。)の5.28gを得た。前駆体ポリマーCの分子量をGPC(THF溶媒)にて測定したところ、ポリスチレン換算で、数平均分子量(Mn)は8,300、重量平均分子量(Mw)は16,800であり、Mw/Mnは2.01であった。示差走査熱分析(DSC)により測定したガラス転移点は162℃であった。
19F NMRおよびH NMR測定により計算されたポリマー組成は、1,1,2,3,3−ペンタフルオロ−4−トリフルオロメチル−4−ヒドロキシ−1,6−ヘプタジエンからなるモノマー単位/tert−ブチルメタクリレートからなるモノマー単位=95/5モル%であった。
(実施例1)
合成例9にて合成した前駆体ポリマーAの5.00gおよびメタノールの100mLを500mLの丸底フラスコに入れ、マグネチックスターラーにて撹拌した。ポリマーが溶解した後水酸化ナトリウムのメタノール溶液(水酸化ナトリウム0.30gにメタノール3.37gを加え予め溶解させておく。)を加えて一晩室温にて撹拌した。溶媒を留去した後、脱水THF300mLおよび合成例4にて調製したクロロメチル化体(f)の1.51gおよびクロロメチルメチルエーテルの0.30gを加えて激しく撹拌した。2日間室温にて撹拌を続けた後、溶媒を留去した。残渣をジエチルエーテル100mLにて溶かし、純水200mLにて分液し水溶性成分を除去した。有機層から溶媒を留去した後、アセトン15mLに溶かし、ヘキサン中に滴下して、ポリマーを再沈させた。得られたポリマーを125℃で15時間真空乾燥し、白色粉末状の非結晶性ポリマー(以下、重合体3Aという。)を4.59g得た。
H NMR測定により計算された保護化率(ブロック化されていない水酸基とブロック化された水酸基の合計に対するブロック化された水酸基の割合(%))は38%(内訳:17%(クロロメチル化体(f)によりブロック化された水酸基(以後保護基(f)とする)、他も同様。)、21%(メトキシメチル基))であった。
(実施例2)
実施例1において、ポリマー前駆体Aの替わりに合成例10にて合成したポリマー前駆体Bを用いたこと、水酸化ナトリウム溶液の量を水酸化ナトリウム0.13gにメタノール1.44gを加えて溶解させたものに変えたこと、クロロメチル化体(f)の量を1.28gに変えたこと、およびクロロメチルエーテルを用いないこと以外は、実施例1と同様の操作を行い、白色粉末状の非結晶性ポリマーを4.41g得た。
H NMR測定により計算された保護化率(ブロック化されていない水酸基とブロック化された水酸基の合計に対するブロック化された水酸基の割合(%))は24%(内訳:9%(保護基(f))、15%(メトキシメチル基))であった。
(実施例3)
実施例2におけるクロロメチル化体(f)の1.28gの替わりに、合成例5にて調製したクロロメチル化体(h)の1.07gを用いる以外は、実施例2と同様の操作を行い、白色粉末状の非結晶性ポリマーを4.50g得た。
H NMR測定により計算されたブロック化率(ブロック化されていない水酸基とブロック化された水酸基の合計に対するブロック化された水酸基の割合(%))は27%(内訳:12%(保護基(h))、15%(メトキシメチル基))であった。
(実施例4)
実施例2におけるクロロメチル化体(f)の1.28gの替わりに、合成例6にて調製したクロロメチル化体(j)の0.99gを用いる以外は、実施例2と同様の操作を行い、白色粉末状の非結晶性ポリマーを4.52g得た。
H NMR測定により計算されたブロック化率(ブロック化されていない水酸基とブロック化された水酸基の合計に対するブロック化された水酸基の割合(%))は30%(内訳:15%(保護基(j))、15%(メトキシメチル基))であった。
(実施例5)
実施例1において、ポリマー前駆体Aの替わりに合成例11にて合成したポリマー前駆体Cを用いたこと以外は、実施例1と同様の操作を行い、白色粉末状の非結晶性ポリマーを4.00g得た。
H NMR測定により計算された保護化率(ブロック化されていない水酸基とブロック化された水酸基の合計に対するブロック化された水酸基の割合(%))は37%(内訳:16%(保護基(f))、21%(メトキシメチル基))であった。
本発明で得られる含フッ素ポリマーは主鎖に環構造を有し、高い化学安定性や耐熱性を備えている。しかも環側鎖に特定のブロック化基によりブロック化された水酸基が導入されているため、従来の含フッ素ポリマーでは達成困難であった、エキシマレーザー用レジスト材料のベースポリマーとして利用可能である。また、本発明の含フッ素ポリマーはそのほかにも光ファイバー、電子用部材、透明フィルム材、農ビ用フィルム、接着剤、繊維材、耐候性塗料などに利用可能である。

Claims (5)

  1. 下記式(1)で表される含フッ素ジエンが環化重合したモノマー単位を有する含フッ素ポリマー。
    CF=CR−R−C(R)(R)−R−CR=CH (1)
    (ただし、R、Rは、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、炭素数3以下のアルキル基または炭素数3以下のフルオロアルキル基、R、Rはそれぞれ独立に、単結合、酸素原子、エーテル性酸素原子を有していてもよい炭素数3以下のアルキレン基またはエーテル性酸素原子を有していてもよい炭素数3以下のフルオロアルキレン基を表し、Rは水素原子、フッ素原子、炭素数3以下のアルキル基またはエーテル性酸素原子を有していてもよい炭素数3以下のフルオロアルキル基を表し、Rは式(2)で表されるブロック化基によりブロック化された水酸基または式(2)で表されるブロック化基によりブロック化された水酸基を有する有機基を表す。)
    −CHR−O−R (2)
    (ただし、Rは、水素原子または炭素数3以下のアルキル基であり、Rは酸性基含有有機基を有するシクロアルキル基もしくは該酸性基含有シクロアルキル基を1つ以上有する有機基、酸性基含有有機基を有するビシクロアルキル基もしくは該酸性基含有ビシクロアルキル基を1つ以上有する有機基、または、酸性基含有有機基を有するテトラシクロアルキル基もしくは該酸性基含有テトラシクロアルキル基を1つ以上有する有機基を表わす。)
  2. 酸性有機基が−(CH−C(CF(OH)[ただし、mは0〜3の整数]である請求項1に記載の含フッ素ポリマー。
  3. 下記式(3)で表される含フッ素ジエンが環化重合したモノマー単位を有する含フッ素ポリマー。
    CF=CFCF−C(CF)(R)−CHCH=CH (3)
    (ただし、Rは式(2)で表されるブロック化基によりブロック化された水酸基または式(2)で表されるブロック化基によりブロック化された水酸基を有する有機基を表す。)
    −CHR−O−R (2)
    (ただし、Rは、水素原子または炭素数3以下のアルキル基であり、Rは酸性基含有有機基を有するシクロアルキル基もしくは該酸性基含有シクロアルキル基を1つ以上有する有機基、酸性基含有有機基を有するビシクロアルキル基もしくは該酸性基含有ビシクロアルキル基を1つ以上有する有機基、または、酸性基含有有機基を有するテトラシクロアルキル基もしくは該酸性基含有テトラシクロアルキル基を1つ以上有する有機基を表わす。)
  4. 酸性有機基が−(CH−C(CF(OH)[ただし、mは0〜3の整数]である請求項3に記載の含フッ素ポリマー。
  5. 前記Rが下記式(4)、式(5)または式(6)で表される基である請求項1〜4のいずれかに記載の含フッ素ポリマー。
    Figure 2005162861
    Figure 2005162861
    Figure 2005162861
    (ただし、Rは酸性基含有有機基であり、R10、R11およびR12はそれぞれ独立にフッ素原子、炭素数3以下のアルキル基、tert−ブチル基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基または炭素数3以下のフルオロアルキル基を表し、pおよびqはそれぞれ独立に0〜10の整数を表し、rは0〜9の整数を表す。pが2以上の場合、R10はそれぞれ異なっていてもよい。qが2以上の場合、R11はそれぞれ異なっていてもよい。rが2以上の場合、R12はそれぞれ異なっていてもよい。)
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