JP2005162756A - β−グルクロニダーゼ阻害剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】β−グルクロニダーゼ阻害活性を有する生薬及び化合物を探索し、天然物であるため副作用の少ないβ−グルクロニダーゼ阻害剤、引いては、膀胱癌や大腸癌の発生を低減させうる薬剤を提供する。
【解決手段】木通、山梔子、大黄、連翹、竹茹、厚朴、ボクソク、牛蒡子、釣藤鉤、桂皮、荊芥、黄ゴン及び黄連のうち少なくとも1種を含有することを特徴とするβ−グルクロニダーゼ阻害剤。
【選択図】なし
【解決手段】木通、山梔子、大黄、連翹、竹茹、厚朴、ボクソク、牛蒡子、釣藤鉤、桂皮、荊芥、黄ゴン及び黄連のうち少なくとも1種を含有することを特徴とするβ−グルクロニダーゼ阻害剤。
【選択図】なし
Description
本発明は、β−グルクロニダーゼ阻害活性を有する生薬及び化合物に関し、該生薬又は該化合物を用いた膀胱癌及び大腸癌の予防薬に関する。医薬品、医薬部外品、食品で利用される。
体外より摂取され、あるいは代謝されてできた発癌性物質は、肝臓においてグルクロン酸抱合体化されることにより不活化され、尿中に排泄される。しかしながら、腸内細菌もしくは膀胱粘膜由来のβ−グルクロニダーゼにより加水分解されて再び活性型に変換され、発癌作用や腸管粘膜障害を呈することがあった(非特許文献1参照)。
Boyland,E.,Wallace,D.M.,Williams,D.C:The activity of the enzymes sulphatase and β−glucuronidase in the urine,serum and bladder tissue.:Br.J.Cancer.9,62−79,1955
本発明の目的は、β−グルクロニダーゼ阻害活性を有する生薬及び化合物を探索し、天然物であるため副作用の少ないβ−グルクロニダーゼ阻害剤、引いては、膀胱癌や大腸癌の発生を低減させうる薬剤を提供することである。
本発明者らは前記課題を解決するために多くの生薬のβ−グルクロニダーゼ阻害活性を探索した結果、木通をはじめとする数種の生薬がβ−グルクロニダーゼ阻害活性を有することを見出し、また、木通より抽出されるグルクロン酸誘導体が、β−グルクロニダーゼ阻害活性を示す化合物であることを見出した。
本発明の他の態様は、式(I)で示される化合物を含有することを特徴とするβ−グルクロニダーゼ阻害剤である。
本発明の他の態様は、式(I)で示される化合物を含有することを特徴とする膀胱癌予防薬又は大腸癌予防薬である。
本発明の他の態様は、式(I)で示される化合物を含有することを特徴とする膀胱癌予防薬又は大腸癌予防薬である。
また、本発明の他の態様は、木通、山梔子、大黄、連翹、竹茹、厚朴、ボクソク、牛蒡子、釣藤鉤、桂皮、荊芥、黄ゴン及び黄連のうち少なくとも1種を含有することを特徴とするβ−グルクロニダーゼ阻害剤である。
本発明の他の態様は、木通、山梔子、大黄、連翹、竹茹、厚朴、ボクソク、牛蒡子、釣藤鉤、桂皮、荊芥、黄ゴン及び黄連のうち少なくとも1種を含有することを特徴とする膀胱癌予防薬又は大腸癌予防薬である。
本発明の他の態様は、木通、山梔子、大黄、連翹、竹茹、厚朴、ボクソク、牛蒡子、釣藤鉤、桂皮、荊芥、黄ゴン及び黄連のうち少なくとも1種を含有することを特徴とする膀胱癌予防薬又は大腸癌予防薬である。
本発明により、生薬由来の副作用の少ないβ−グルクロニダーゼ阻害剤を提供することが可能となった。
本発明において前記した各化合物は、生薬から水、極性溶媒(アルコール類など)を用いて抽出した抽出物を、従来知られているカラムクロマトグラフィー等の精製単離操作を行い、得ることができる。
式(I)で示される化合物の有効投与量はおおよそ成人1人に対して1日当たり1.5〜3.0gであり、好ましくは2.0〜3.0gである。
式(I)で示される化合物の有効投与量はおおよそ成人1人に対して1日当たり1.5〜3.0gであり、好ましくは2.0〜3.0gである。
本発明において各生薬は、原末のみならず、エキス等の抽出物であってもよく、その形態には特に限定はない。その有効投与量(原生薬換算量)は、おおよそ成人1人に対して1日当たり0.5〜5.0gであり、好ましくは1.5〜4.0gである。
本発明において前記各生薬及び各化合物は単独で配合するのみならず、数種を組み合わせて配合してもよい。
本発明において前記各生薬及び各化合物は単独で配合するのみならず、数種を組み合わせて配合してもよい。
本発明における「β−グルクロニダーゼ阻害剤」は、例えば、上記生薬をそのまま、あるいはエキス、または上記2種の化合物を、必要に応じて他の公知の添加剤、例えば賦形剤、崩壊剤、結合剤、懸濁化剤、溶解補助剤、緩衝剤、水溶性基剤、乳化剤、滑沢剤、矯味矯臭剤、pH調整剤、清涼化剤、消泡剤、粘稠剤、コーティング剤、着色剤、界面活性剤、可塑剤、香料などを用いて、一般的な製剤化方法により、液剤、錠剤、顆粒剤、カプセル剤、ドライシロップ剤などの製剤とすることができ、1日1乃至数回患者に投与することができる。
[生薬熱水抽出液の調製]
13種の各生薬(木通、山梔子、大黄、連翹、竹茹、厚朴、ボクソク、牛蒡子、釣藤鉤、桂皮、荊芥、黄ゴン、黄連)100gを800mLの水で40分間煎じ、シルクの布で濾過した。その生薬に再び400mLの水を加え40分間煎じ、濾過した後凍結乾燥させた。
13種の各生薬(木通、山梔子、大黄、連翹、竹茹、厚朴、ボクソク、牛蒡子、釣藤鉤、桂皮、荊芥、黄ゴン、黄連)100gを800mLの水で40分間煎じ、シルクの布で濾過した。その生薬に再び400mLの水を加え40分間煎じ、濾過した後凍結乾燥させた。
[β−グルクロニダーゼ(β−glucuronidase)阻害活性の測定]
BSA(3mg/mL)又は水、phosphate buffer(200mMpH6.8)、上記の各凍結乾燥エキスを水に溶解し、終濃度が200μg/mLとなるよう調製したサンプルを含む溶液に酵素、E.coli由来β−glucuronidase(8.6units;SigmaG−7396)を加え、37℃、30分でインキュベートした。次に、基質としてPNP−β−glucuronide(1mM;Sigma N−1627)を加え、37℃、30分でインキュベートした。その後、Na2CO3(400mM)を加え、反応によって生成するPNP量を分光光度計を用いて、吸収波長400nmにて測定した。また吸光度は、測定値より各生薬のブランク値を引いて算出した。
その結果、各生薬は反応終濃度200μg/mLにおいて、50%以上の阻害作用がみられた。特に阻害率の高かった生薬は、木通89.0%、山梔子78.7%、大黄76.9%であった。それらの結果を図1に示す(図1参照)。
BSA(3mg/mL)又は水、phosphate buffer(200mMpH6.8)、上記の各凍結乾燥エキスを水に溶解し、終濃度が200μg/mLとなるよう調製したサンプルを含む溶液に酵素、E.coli由来β−glucuronidase(8.6units;SigmaG−7396)を加え、37℃、30分でインキュベートした。次に、基質としてPNP−β−glucuronide(1mM;Sigma N−1627)を加え、37℃、30分でインキュベートした。その後、Na2CO3(400mM)を加え、反応によって生成するPNP量を分光光度計を用いて、吸収波長400nmにて測定した。また吸光度は、測定値より各生薬のブランク値を引いて算出した。
その結果、各生薬は反応終濃度200μg/mLにおいて、50%以上の阻害作用がみられた。特に阻害率の高かった生薬は、木通89.0%、山梔子78.7%、大黄76.9%であった。それらの結果を図1に示す(図1参照)。
(2)各生薬のIC50値
阻害作用を示した13種の生薬の、阻害活性IC50値を測定した。中でも強い阻害活性を示した生薬は、木通、竹茹、大黄であって、それぞれのIC50値は39.1μg/mL、41.2μg/mL、51.0μg/mLであった(表1参照)。
阻害作用を示した13種の生薬の、阻害活性IC50値を測定した。中でも強い阻害活性を示した生薬は、木通、竹茹、大黄であって、それぞれのIC50値は39.1μg/mL、41.2μg/mL、51.0μg/mLであった(表1参照)。
以上の結果は、生薬13種が強いβ−グルクロニダーゼ阻害活性を有することを示す。
[β−glucuronidase阻害物質の単離・精製]
(1)木通からβ−glucuronidase阻害物質の単離・精製
木通(Akebiae Caulis)の細末1kg(乾燥重量)を熱水で1時間抽出をおこなった。得られた熱水エキスを冷却後、沈殿物をセライトで濾過した。濾液を合成吸着カラムDiaion HP−20にアプライし100%MeOHで溶出される画分を減圧濃縮した。得られたアメ状の混合物を酢酸エチルで分配し、得られた酢酸エチル層をToyopearl HW−40にアプライし、1分画が8mLとなるように50%MeOHで溶出し、40−60分画をI画分61−130分画をII画分、131−160分画をIII画分、161−230分画をIV画分に分画した。それぞれ減圧下で濃縮し、I画分から176mg、II画分から2.4g、III画分から444mg、IV画分から480mgのアメ状の化合物を得た。各画分をScphadex LH−20にアプライし、1分画が5mLとなるように100%MeOHで溶出し精製をおこなった。その結果、II画分から単一の活性化合物Aを、III画分から単一の活性化合物Bを得た。なお、I画分およびIV画分からも強い阻害活性を示す画分が得られたが、単一の化合物を得るまでには至らなかった。それぞれのβ−glucuronidaseに対する阻害活性(IC50)を測定したところ、I画分から得られた混合画分は115.4μg/mL、II画分から得られた化合物Aは15.2μg/mL.III画分から得られた化合物Bは5.1μg/mL、IV画分から得られた混合画分は3.9μg/mLであった。
(1)木通からβ−glucuronidase阻害物質の単離・精製
木通(Akebiae Caulis)の細末1kg(乾燥重量)を熱水で1時間抽出をおこなった。得られた熱水エキスを冷却後、沈殿物をセライトで濾過した。濾液を合成吸着カラムDiaion HP−20にアプライし100%MeOHで溶出される画分を減圧濃縮した。得られたアメ状の混合物を酢酸エチルで分配し、得られた酢酸エチル層をToyopearl HW−40にアプライし、1分画が8mLとなるように50%MeOHで溶出し、40−60分画をI画分61−130分画をII画分、131−160分画をIII画分、161−230分画をIV画分に分画した。それぞれ減圧下で濃縮し、I画分から176mg、II画分から2.4g、III画分から444mg、IV画分から480mgのアメ状の化合物を得た。各画分をScphadex LH−20にアプライし、1分画が5mLとなるように100%MeOHで溶出し精製をおこなった。その結果、II画分から単一の活性化合物Aを、III画分から単一の活性化合物Bを得た。なお、I画分およびIV画分からも強い阻害活性を示す画分が得られたが、単一の化合物を得るまでには至らなかった。それぞれのβ−glucuronidaseに対する阻害活性(IC50)を測定したところ、I画分から得られた混合画分は115.4μg/mL、II画分から得られた化合物Aは15.2μg/mL.III画分から得られた化合物Bは5.1μg/mL、IV画分から得られた混合画分は3.9μg/mLであった。
(2)β−glucuronidase阻害物質の構造決定
化合物Aは、[α]D−12.9(MeOH)を示す無色アメ状物質として得られた。また、ナフトレゾルシン−硫酸反応に陽性であり、β−glucodidaseにより加水分解すると、アグリコン(mp70−71℃、C9H12O3)と糖部を与えた。アグリコンは、標品との直接比較により、3−hydroxy−4−methoxyphenethyl alcoholと決定した。また、糖部はGC−MS分析によりD−glucuronic acidを確認した。13C−NMRスペクトルにおけるアノメリック炭素(102.87ppm)を含む6個分の糖部分のケミカルシフトから、化合物Aはβ−D−glucuronideが1モル結合していると考えられた。これらのことから化合物A`を2−(3−hydroxy−4−methoxyphenyl)ethyl−1−O−β−D−glucuronideと決定した。
化合物Aは、[α]D−12.9(MeOH)を示す無色アメ状物質として得られた。また、ナフトレゾルシン−硫酸反応に陽性であり、β−glucodidaseにより加水分解すると、アグリコン(mp70−71℃、C9H12O3)と糖部を与えた。アグリコンは、標品との直接比較により、3−hydroxy−4−methoxyphenethyl alcoholと決定した。また、糖部はGC−MS分析によりD−glucuronic acidを確認した。13C−NMRスペクトルにおけるアノメリック炭素(102.87ppm)を含む6個分の糖部分のケミカルシフトから、化合物Aはβ−D−glucuronideが1モル結合していると考えられた。これらのことから化合物A`を2−(3−hydroxy−4−methoxyphenyl)ethyl−1−O−β−D−glucuronideと決定した。
化合物Bは、[α]D−31.2(MeOH)を示す無色アメ状物質として得られた。化合物Bを0.5N KOHでアルカリ加水分解すると、化合物Aとtrans−フェルラ酸を与えることから、化合物Bは、化合物Aのmono−ferulateと推察された。フェルラ酸の結合位置は、化合物Aと化合物Bの13C−NMRスペクトルの比較において、フェネチルアルコール部分のシグナルパターンは両者とよく一致するが、グルクロン酸の5位ならびに3位が共に高磁場シフトし、4位が低磁場シフトしているアシレーションシフトが認められたことから、化合物Bは、2−(3−hydroxy−4−methoxyphenyl)ethyl−1−O−β−D−(4−O−feruloyl)−glucuronideと決定した。
(化合物A)
[α]D−12.9(MeOH).FAB−MS m/z 335[M+H];1H−NMR(400MHz,DMSO−d6)2.70(2H,m,β−H),2.92−3.49(m,sugar moiety),3.55(1H,dt,J=6.6,9.2Hz,α−H),3.71(3H,s,4−OCH3),3.87(1H,dt,J=7.0,9.2Hz,α−H),4.16(1H,d,J=8.1Hz,anomeric H of glucronic acd unit),6.69(1H,br d,J=8.1Hz,6−H),6.68(1H,d,J=1.8Hz,2−H),6.79(1H,d,J=8.1Hz,5−H),8.43(1H,br s,3−OH).13C−NMR(100MHz,DMSO−d6)δ/ppm=35.1(β),55.7(4−OMe),69.8(α),71.4(C4’),72.9(C2’),75.2(C3’),75.9(C5’),102.8(C1’),112.9(C5),116.3(C2),119.3(C6),131.3(C1),146.1(C4),146.4(C3),170.4(6’)
[α]D−12.9(MeOH).FAB−MS m/z 335[M+H];1H−NMR(400MHz,DMSO−d6)2.70(2H,m,β−H),2.92−3.49(m,sugar moiety),3.55(1H,dt,J=6.6,9.2Hz,α−H),3.71(3H,s,4−OCH3),3.87(1H,dt,J=7.0,9.2Hz,α−H),4.16(1H,d,J=8.1Hz,anomeric H of glucronic acd unit),6.69(1H,br d,J=8.1Hz,6−H),6.68(1H,d,J=1.8Hz,2−H),6.79(1H,d,J=8.1Hz,5−H),8.43(1H,br s,3−OH).13C−NMR(100MHz,DMSO−d6)δ/ppm=35.1(β),55.7(4−OMe),69.8(α),71.4(C4’),72.9(C2’),75.2(C3’),75.9(C5’),102.8(C1’),112.9(C5),116.3(C2),119.3(C6),131.3(C1),146.1(C4),146.4(C3),170.4(6’)
(化合物B)
[α]D−31.2(MeOH);FAB−MS m/z 521[M+H];1H−NMR(400MHz,DMSO−d6):2.74(2H,m,β−H),3.35−3.48(m,sugar moiety),3.62(1H,dt,J=7.0,9.6Hz,α−H),3.73(3H,s,4−OCH3),3.82(3H,s,3’−OCH3),3.91(1H,dt,J=7.3,9.6Hz,α−H),4.30(1H,d,J=7.7Hz,anomeric H of glucronic acd unit),4.60(1H,t,J=9.5Hz,4”−H),6.47(1H,d,J=15.8Hz,α’−H),6.63(1H,dd,J=1.8,8.1Hz,6−H),6.69(1H,d,J=1.8Hz,2−H),6.80(1H,d,J=8.1Hz,5’−H),6.81(1H,d,J=8.1Hz,5−H),7.12(1H,dd,J=1.8,8.1Hz,6’−H),7.33(1H,d,J=1.8Hz,2’−H),7.55(1H,d,J=15.8Hz,β−H),8.78(1H,s,3−OH),9.58(1H,s,4’−OH).13C−NMR(100MHz,DMSO−d6)δ/ppm=35.0(β),55.7(3−OMe’),55.7(4−OMe),70.0(α),72.4(C3’),72.6(C4’),73.0(C2’),73.8(C5’),102.8(C1’),111.1(C2”),112.3(C5),114.5(α”),115.5(C5”),116.3(C2),119.4(C6),123.2(C6”),125.6(C1”),131.1(C1),145.3(β”),146.1(C4),146.3(C3),147.9(C3”),149.4(C4”),170.4(C6’)
[α]D−31.2(MeOH);FAB−MS m/z 521[M+H];1H−NMR(400MHz,DMSO−d6):2.74(2H,m,β−H),3.35−3.48(m,sugar moiety),3.62(1H,dt,J=7.0,9.6Hz,α−H),3.73(3H,s,4−OCH3),3.82(3H,s,3’−OCH3),3.91(1H,dt,J=7.3,9.6Hz,α−H),4.30(1H,d,J=7.7Hz,anomeric H of glucronic acd unit),4.60(1H,t,J=9.5Hz,4”−H),6.47(1H,d,J=15.8Hz,α’−H),6.63(1H,dd,J=1.8,8.1Hz,6−H),6.69(1H,d,J=1.8Hz,2−H),6.80(1H,d,J=8.1Hz,5’−H),6.81(1H,d,J=8.1Hz,5−H),7.12(1H,dd,J=1.8,8.1Hz,6’−H),7.33(1H,d,J=1.8Hz,2’−H),7.55(1H,d,J=15.8Hz,β−H),8.78(1H,s,3−OH),9.58(1H,s,4’−OH).13C−NMR(100MHz,DMSO−d6)δ/ppm=35.0(β),55.7(3−OMe’),55.7(4−OMe),70.0(α),72.4(C3’),72.6(C4’),73.0(C2’),73.8(C5’),102.8(C1’),111.1(C2”),112.3(C5),114.5(α”),115.5(C5”),116.3(C2),119.4(C6),123.2(C6”),125.6(C1”),131.1(C1),145.3(β”),146.1(C4),146.3(C3),147.9(C3”),149.4(C4”),170.4(C6’)
(3)β−glucuronidase阻害活性の測定
1mg/mL BSA含有0.2M phosphate buffer(pH=6.8)650μLおよび大腸菌由来β−glucuronidase(8.6units;SigmaG−7396)を含む反応溶液に化合物AおよびBを水に溶解し調製したサンプルを加え37℃でプレインキュベーションした。30分後基質として0.2mM p−Nitrophenyl−β−D−glucuronide(Sigma N−1627)を加え、30分インキュベーションした。Na2CO3を2mL加えることにより反応を停止させ、反応により生成したPNP量を吸光波長400nmで測定した。各サンプルのβ−glucuronidase阻害率はコントロールと比較することにより算出した。
その結果、化合物Aの阻害活性(IC50)は15.2mg/mLであった。また、化合物Bの阻害活性(IC50)は5.1mg/mLであった。
1mg/mL BSA含有0.2M phosphate buffer(pH=6.8)650μLおよび大腸菌由来β−glucuronidase(8.6units;SigmaG−7396)を含む反応溶液に化合物AおよびBを水に溶解し調製したサンプルを加え37℃でプレインキュベーションした。30分後基質として0.2mM p−Nitrophenyl−β−D−glucuronide(Sigma N−1627)を加え、30分インキュベーションした。Na2CO3を2mL加えることにより反応を停止させ、反応により生成したPNP量を吸光波長400nmで測定した。各サンプルのβ−glucuronidase阻害率はコントロールと比較することにより算出した。
その結果、化合物Aの阻害活性(IC50)は15.2mg/mLであった。また、化合物Bの阻害活性(IC50)は5.1mg/mLであった。
本発明により、腸内細菌もしくは膀胱粘膜由来のβ−グルクロニダーゼによって加水分解され、再活性化された発癌性物質に基因する大腸癌や膀胱癌の発生を低減する医薬品・医薬部外品・食品の開発が期待される。
Claims (7)
- 請求項1記載の式(I)で示される化合物を含有することを特徴とするβ−グルクロニダーゼ阻害剤。
- 請求項1記載の式(I)で示される化合物を含有することを特徴とする膀胱癌予防薬。
- 請求項1記載の式(I)で示される化合物を含有することを特徴とする大腸癌予防薬。
- 木通、山梔子、大黄、連翹、竹茹、厚朴、ボクソク、牛蒡子、釣藤鉤、桂皮、荊芥、黄ゴン及び黄連のうち少なくとも1種を含有することを特徴とするβ−グルクロニダーゼ阻害剤。
- 木通、山梔子、大黄、連翹、竹茹、厚朴、ボクソク、牛蒡子、釣藤鉤、桂皮、荊芥、黄ゴン及び黄連のうち少なくとも1種を含有することを特徴とする膀胱癌予防薬。
- 木通、山梔子、大黄、連翹、竹茹、厚朴、ボクソク、牛蒡子、釣藤鉤、桂皮、荊芥、黄ゴン及び黄連のうち少なくとも1種を含有することを特徴とする大腸癌予防薬。
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WO2009037861A1 (ja) | 2007-09-20 | 2009-03-26 | Kao Corporation | β-グルクロニダーゼ阻害剤 |
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2004
- 2004-11-01 JP JP2004347580A patent/JP2005162756A/ja active Pending
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