JP2005161404A - レーザ溶接用集光ヘッド - Google Patents

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Abstract


【課題】 レーザエネルギーの照射密度の均一化を図るとともに、その構造を簡単化できるレーザ溶接用集光ヘッドを提供する。
【解決手段】 レーザ溶接されるべき被溶接部材2の集光位置とコリメートレンズ9との光路間に配設され、光軸方向に略直交する第1方向だけに集光作用を有する第1円筒面レンズ10と、集光位置と第1円筒面レンズ10との光路間に配設され、光軸方向および第1方向に略直交する第2方向だけに集光作用を有する第2円筒面レンズ11であって、第1および2円筒面レンズ10,11の焦点位置が略一致するように配設される第2円筒面レンズ11とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、たとえばレーザ光源から発せられるレーザ光を、被溶接部材に集光させてレーザ溶接するためのレーザ溶接用集光ヘッドに関する。
本発明において、「略平行」は「平行」を含み、「略直交」は「直交」を含み、「略一致」は「一致」を含む。
従来、金属から成る被溶接部材にレーザ光を照射して溶接するためのレーザ加工機が実用に供されている。このレーザ加工機は、たとえばレーザ光を発するレーザ光源と、被溶接部材に臨む集光ヘッドと、レーザ光源から発せられるレーザ光を集光ヘッドまで導く光ファイバと、シールドガス供給手段などを有する。このようなレーザ加工機を用いてレーザ溶接するに際し、総板厚がたとえば8mm以上の材料をレーザ溶接すると、溶着金属中に生じる球状または略球状の空洞、いわゆるブローホールが発生しやすい。前記ブローホールを防止するための手段として、施工中に形成されるキーホールであって、溶融池の先端で熱源が母材裏側へ貫通して形成される孔であるキーホールを拡張することが挙げられる。このキーホールを拡張すべく次の(1)〜(4)の技術が提案されている(たとえば特許文献1参照)。
(1)被溶接部材に、複数の位置からレーザ光を照射する。(2)被溶接部材の厚み方向に対しレーザ光を傾斜させて発し、集光位置で楕円形となる楕円形ビームとする。(3)反射光学系を用いて、集光位置で楕円形となるビームを照射する。(4)レーザ光の光路途中に、1枚のシリンドリカルレンズを配設し、集光ビームを歪ませて楕円形ビームとする。
特開平6−190575号公報
(1)の複数の位置からレーザ光を照射する技術では、光学系が複雑になり、かつ一般的に入手可能な光学部品のみで前記光学系を構成することは困難である。(2)のレーザ光を傾斜させる技術では、たとえば集光ヘッドを、被溶接部材の厚み方向に対し傾斜させなければならないので、装置の配置に制約が生じるうえ、レーザエネルギーの照射密度が不均一になる。(3)の反射光学系を用いる技術では、光学系が複雑になるだけでなく、組立時の光軸調整が難しい。(4)のシリンドリカルレンズを用いる技術では、デフォーカス位置での集光となるので、(2)と同様にレーザエネルギーの照射密度が不均一になる。
本発明の目的は、レーザエネルギーの照射密度の均一化を図るとともに、その構造を簡単化することができるレーザ溶接用集光ヘッドを提供することである。
本発明は、レーザ光源から発せられるレーザ光を、レーザ溶接されるべき被溶接部材に集光させる光学部品を備えるレーザ溶接用集光ヘッドであって、
前記光学部品は、
レーザ光源から発せられるレーザ光を略平行化する第1のレンズと、
レーザ溶接されるべき被溶接部材の集光位置と第1のレンズとの光路間に配設され、光軸方向に略直交する第1方向だけに集光作用を有する第2のレンズと、
前記集光位置と第2のレンズとの光路間に配設され、前記光軸方向および第1方向に略直交する第2方向だけに集光作用を有する第3のレンズであって、この第3のレンズの焦点位置と第2のレンズの焦点位置とが略一致するように配設される第3のレンズとを備えることを特徴とするレーザ溶接用集光ヘッドである。
本発明に従えば、レーザ光源から発せられるレーザ光は、光学部品を介してレーザ溶接されるべき被溶接部材に集光される。光学部品は、第1〜第3のレンズを備える。これらレンズのうち、第1のレンズは、レーザ光源から発せられるレーザ光を略平行化する。第2レンズは、レーザ溶接されるべき被溶接部材の集光位置と、第1のレンズとの光路間に配設される。この第2のレンズは、光軸方向に略直交する第1方向だけに集光作用を有する。第3のレンズは、前記集光位置と、第2のレンズとの光路間に配設される。この第3のレンズは、前記光軸方向および第1方向に略直交する第2方向だけに集光作用を有する。さらに第3のレンズは、この焦点位置と第2のレンズの焦点位置とが略一致するように配設される。第2のレンズは第1方向だけに集光作用を有し、かつ第3のレンズは第2方向だけに集光作用を有するうえ、第2および第3のレンズの焦点位置が略一致するので、レーザ光源から発せられたレーザ光は、焦点位置で概ね楕円形となる。
また本発明は、第2および第3のレンズは、少なくとも一つの円柱面を含む円柱レンズであることを特徴とする。
本発明に従えば、少なくとも一つの円柱面を含む円柱レンズによって、第2および第3のレンズを実現することができる。
また本発明は、集光位置と第3のレンズとの光路間に配設される第4のレンズであって、第2および第3のレンズの焦点距離を拡大する第4のレンズを、さらに備えることを特徴とする。
本発明に従えば、第4のレンズは、集光位置と第3のレンズとの光路間に配設される。この第4のレンズは、第2および第3のレンズの焦点距離を拡大する。
また本発明は、前記第4のレンズは、凹レンズ群と凸レンズ群とを有することを特徴とする。
本発明に従えば、これら凹レンズ群と凸レンズ群とを組み合わせて配設することで、第2および第3のレンズの焦点距離の拡大を図ることができる。
また本発明は、前記凸レンズ群は発光方向最下流側に配設され、凸レンズ群のうち、発光方向上流側および下流側の凸レンズの集光比が変更可能に構成されることを特徴とする。
本発明に従えば、凹レンズ群および凸レンズ群のうち、凸レンズ群は発光方向最下流側に配設される。この凸レンズ群のうち、発光方向上流側および下流側の凸レンズの集光比を変更することで、集光サイズを相似に変更することができる。つまり焦点位置で概ね楕円形となるレーザ光の前記楕円形の長軸および短軸サイズを、容易に変更することができる。
本発明によれば、第2のレンズは第1方向だけに集光作用を有し、かつ第3のレンズは第2方向だけに集光作用を有するうえ、第2および第3のレンズの焦点位置が略一致するので、レーザ光源から発せられたレーザ光は、焦点位置で概ね楕円形となる。それ故、溶融池の先端で熱源が被溶接部材の母材裏側へ貫通して形成される孔、つまりキーホールを拡張することが可能となる。これによってレーザ溶接する際のブローホールを解消することができる。このように本発明によれば、従来のようにレーザ光を傾斜させて照射することなく、レーザ光を、焦点位置で楕円形にすることができる。したがってレーザエネルギーの照射密度の均一化を図るとともに、その構造を簡単化することができる。
また本発明によれば、少なくとも一つの円柱面を含む円柱レンズによって、第2および第3のレンズを実現することができる。
また本発明によれば、第4のレンズは、集光位置と第3のレンズとの光路間に配設される。この第4のレンズは、第2および第3のレンズの焦点距離を拡大する。これによって、集光ヘッドの先端部つまり被溶接部材に臨む先端部に配設されるレンズの汚損の低減を図ることができる。また輻射熱による影響を回避することができる。しかも溶接施工に必要な機器を配設し得る空間を確保することができる。
また本発明によれば、凹レンズ群と凸レンズ群とを組み合わせて配設することで、第2および第3のレンズの焦点距離の拡大を図ることができる。
また本発明によれば、凸レンズ群のうち、発光方向上流側および下流側の凸レンズの集光比を変更することで、集光サイズを相似に変更することができる。つまり焦点位置で概ね楕円形となるレーザ光の前記楕円形の長軸および短軸サイズを、容易に変更することができる。これによって施工対象に応じた最適なレーザ光を得ることができる。
図1は、本発明の実施形態に係るレーザ加工機1の構成を概略示す系統図である。レーザ加工機1は、被溶接部材2にレーザ光を照射して溶接するためのものである。このレーザ加工機1は、たとえば、車両構体の台枠と側構との接合などに適用される。ただし本発明の適用対象は、車両すなわち鉄道車両だけに限定されるものではなく、たとえば自動車なども含む。レーザ加工機1は、主に、レーザ光源3と、レーザ溶接用集光ヘッド4と、光ファイバ5と、シールドガス供給手段6とを有する。レーザ光源3は、レーザ光を発することが可能である。本実施形態では、レーザ光源3には、たとえば固体レーザであるYAGレーザであって、たとえば発振器出力4000ワットのYAGレーザが用いられる。ただしレーザ光源3は、必ずしもYAGレーザに限定されるものではない。
レーザ溶接用集光ヘッド4は、被溶接部材2に臨んで離隔して配設される。以後レーザ溶接用集光ヘッド4を、単に、集光ヘッド4という場合がある。集光ヘッド4は、レーザ光源3から発せられるレーザ光を、レーザ溶接されるべき被溶接部材2に集光させる機能を有する。光ファイバ5は、レーザ光源3から発光されるレーザ光を集光ヘッド4まで導く。光ファイバ5には、たとえばコア径0.6mmのものが適用される。シールドガス供給手段6は、被溶接部材2に形成される溶融部を大気から遮断するためのガスを供給する。被溶接部材2には、たとえば日本工業規格(JIS)G4305に規定されるSUS304ステンレス鋼板などが適用される。
図2は、集光ヘッド4の楕円形集光光学系を示す斜視図である。図3は集光ヘッド4の楕円形集光光学系を示し、図3(a)は集光位置F1で形成すべき楕円形状の長軸方向に平行な方向から楕円形集光光学系を見た図、図3(b)は楕円形状の短軸方向に平行な方向から楕円形集光光学系を見た図である。図1も参照しつつ説明する。
集光ヘッド4は、ヘッド本体7と光学部品8とを備える。本集光ヘッド4は、溶接線方向に移動駆動可能に構成されている。具体的に、集光ヘッド4をたとえば図示外のマウントに装着し、このマウントに駆動手段を設ける。前記マウントを移動させることによって、集光ヘッド4の溶接線方向への移動を実現することができる。逆に被溶接部材2を、多軸方向に移動可能な図示外のテーブルの一表面部に載置支持し、このテーブルを移動させることによって、集光ヘッド4を相対的に溶接線方向へ移動させるようにしてもよい。
ヘッド本体7は、後述する光学部品8および光ファイバ5の一端部5aを保持するものであり、たとえば金属製で有底略円筒状に形成される。ヘッド本体7には、光軸方向に沿って順次、光ファイバ5の一端部5aと、第1のレンズとしてのコリメートレンズ9と、第1円筒面レンズ10と、第2円筒面レンズ11とが保持される。円筒面レンズは、「円柱レンズ」と同義である。なお光ファイバ5の他端部は、レーザ光源3に保持される。第1円筒面レンズ10が第2のレンズに相当し、第2円筒面レンズ11が第3のレンズに相当する。本実施形態においてコリメートレンズ9は、たとえば焦点距離120mmでかつ直径寸法が50mmのものが適用される。このコリメートレンズ9は、ヘッド本体7に支持される光ファイバ5の一端部5aから発せられるレーザ光を略平行光にする。前記「略平行光」は「平行光」を含む。本実施形態においては、第1のレンズとして、コリメートレンズ9だけが適用されるが、必ずしもこの形態に限定されるものではない。つまり第1のレンズはレンズ群を含み、これらレンズ群によって、レーザ光を略平行光にし得る形態であってもよい。
本実施形態において第1円筒面レンズ10は、たとえば焦点距離250mmでかつ30mm角のものが適用される。この第1円筒面レンズ10は、コリメートレンズ9よりも光軸方向にやや離隔して配設される。つまり第1円筒面レンズ10は、レーザ溶接されるべき被溶接部材2の集光位置F1とコリメートレンズ9との光路間に配設される。この第1円筒面レンズ10は、光軸方向に略直交する第1方向だけに集光作用を有する。図2および図3(b)において、前記第1方向を矢符xで表記する。第1円筒面レンズ10は少なくとも一つの円筒面10aを含む円筒面レンズであり、その円筒面10aがコリメートレンズ9に臨むように配設される。本実施形態においては、第2のレンズとして、第1円筒面レンズ10だけが適用されるが、必ずしもこの形態に限定されるものはない。つまり第2のレンズはレンズ群を含み、これらレンズ群によって、光軸方向に略直交する第1方向だけに集光作用を有する形態とすることも可能である。
本実施形態において第2円筒面レンズ11は、たとえば焦点距離100mmでかつ30mm角のものが適用される。この第2円筒面レンズ11は、集光位置F1と第1円筒面レンズ10との光路間に配設される。この第2円筒面レンズ11は、光軸方向および第1方向に略直交する第2方向だけに集光作用を有する。図2および図3(a)において、前記第2方向を矢符yで表記する。第2円筒面レンズ11は少なくとも一つの円筒面11aを含む円筒面レンズであり、その円筒面11aが第1円筒面レンズ10に臨むように配設される。本実施形態においては、第3のレンズとして、第2円筒面レンズ11だけが適用されるが、必ずしもこの形態に限定されるものではない。つまり第3のレンズはレンズ群を含み、これらレンズ群によって、光軸方向におよび第1方向に略直交する第2方向だけに集光作用を有する形態とすることも可能である。
これら第1および第2円筒面レンズ10,11の焦点位置は略一致するように配設される。換言すれば第2円筒面レンズ11は、第1円筒面レンズ10よりも、第1円筒面レンズ10の焦点距離250mmからこの第2円筒面レンズ11の焦点距離100mmを減じた150mm間隔をあけて配設される。以上の構成によって図4に示すように、直径0.6mmの光ファイバ5から導光されたレーザ光を、前記焦点位置において、短軸方向長さα(αはたとえば0.5mm)、長軸方向長さβ(βはたとえば1.25mm)の楕円形に集光することができる。しかも本構成によれば、従来のようにレーザ光を傾斜させて照射することなく、レーザ光を焦点位置で楕円形にすることができる。
図4は、レーザ溶接される被溶接部材2を厚み方向に見た平面図である。図5は、円形集光ビームによる施工ビードの試験結果と、楕円形集光ビームによる施工ビードの試験結果とを比較する図表である。本実施形態では、シールドガス供給手段6から供給されるシールドガスとしてArガスまたはNガスを用いる。シールドガスはたとえば1分間あたり30リットル供給される。またシールガスを用いない場合もある。被溶接部材2に対する集光ヘッド4の溶接線方向への相対移動速度は、たとえば30cm/min.または40cm/min.または50cm/min.に設定される。被溶接部材2として適用されるSUS304ステンレス鋼板には、たとえば板厚2mmのものと板厚4mmのものとが採用され、これら被溶接部材2が厚み方向に重ね合わされてレーザ溶接される。
以上説明したレーザ加工機1によれば、第1円筒面レンズ10は第1方向だけに集光作用を有し、第2円筒面レンズ11は第2方向だけに集光作用を有するうえ、第1および第2円筒面レンズ10,11の焦点位置が略一致するので、レーザ光源3から発せられたレーザ光は、焦点位置F1で概ね楕円形となる。それ故、溶融池の先端で熱源が被溶接部材の母材を溶融して形成される孔、つまりキーホールを拡張することが可能となる。このように本実施形態のレーザ加工機1によれば、従来のようにレーザ光を傾斜させて照射することなく、レーザ光を焦点位置で楕円形にすることができる。したがってレーザエネルギーの照射密度の均一化を図るとともに、その構造を簡単化することができる。
図6は、ワークディスタンスを拡張するための楕円形集光光学系を示す斜視図である。図7は、ワークディスタンスを拡張するための楕円形集光光学系を示す図である。ただし前記実施形態と同一の部材には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。集光ヘッド4Aは、図示外のヘッド本体と、コリメートレンズ9と、第1円筒面レンズ10と、第2円筒面レンズ11とを有し、さらに球面平凹レンズ群12と、球面平凸レンズ群13とを有する。これらのうち球面平凹レンズ群12は、集光位置F2と第2円筒面レンズ11との光路間に配設される。
本実施形態においては、球面平凹レンズ群12は2つの球面平凹レンズ14から成る。各球面平凹レンズ14は、たとえば焦点距離100mmでかつ直径50mmのものが適用される。これら球面平凹レンズ14は、各凹面14aを対向させ、かつ対向する外周縁部14bが当接するように配設される。球面平凸レンズ群13は、集光位置F2と球面平凹レンズ群12との光路間に配設される。本実施形態においては、球面平凸レンズ群13は2つの球面平凸レンズ15から成る。各球面平凸レンズ15は、たとえば焦点距離200mmでかつ直径50mmのものが適用される。これら球面平凸レンズ15は、各凸面15aを対向させ、近接するように配設される。
以上の構成によって、直径0.6mmの光ファイバ5から導光されたレーザ光を、焦点位置F2において、たとえば短軸方向長さ0.5mm、長軸方向長さ1.25mmの楕円形に集光することができる。しかも本構成によれば、従来のようにレーザ光を傾斜させて照射することなく、レーザ光を、焦点位置で楕円形にすることができる。このとき発光方向最下流側のレンズ15から焦点位置F2までの距離(前記距離をワークディスタンスともいう)は、約170mmとなっている。
逆に言えば、第2円筒面レンズ11から焦点位置までの距離を拡張することができる。つまり球面平凹レンズ群12および球面平凸レンズ群13によって、第1および第2円筒面レンズ10,11の焦点距離を拡大することができる。これら球面平凹レンズ群12および球面平凸レンズ群13が、第4のレンズに相当する。これによって、集光ヘッド4Aの先端部つまり被溶接部材2に臨む先端部に配設されるレンズ15の汚損の低減を図ることができる。また輻射熱による影響を回避することができる。しかも溶接施工に必要な機器、具体的にはシールドガス供給ノズル、スパッタやヒュームが光学系を汚損することを防ぐエア噴出ノズルなどを配設し得る空間を確保することができる。なお球面平凹レンズ群12および球面平凸レンズ群13を用いることなく、ワークディスタンスを拡張しようとすれば、たとえば60mm角程度のレンズが必要となるが、このようなレンズは入手困難である。
図8は、集光寸法を変更可能な楕円形集光光学系の図である。ただし前記実施形態と同一の部材には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。集光ヘッド4Bは、図示外のヘッド本体と、コリメートレンズ9と、第1円筒面レンズ10と、第2円筒面レンズ11とを有し、さらに球面平凹レンズ群12と、球面平凸レンズ群16とを有する。これらのうち前記球面平凸レンズ群16は発光方向最下流側に配設される。
球面平凸レンズ群16は2つの球面平凸レンズ15,17から成る。これら球面平凸レンズ15,17は、各凸面15a,17aを対向させて近接するように配設される。発光方向最下流側の球面平凸レンズ17は、たとえば焦点距離150mmでかつ直径50mmのものが適用される。本実施形態においては、特に球面平凸レンズ群16のうち、発光方向上流側および下流側の球面平凸レンズ15,17の集光比が変更可能に構成される。換言すれば、前述の図6および図7に示す光学系に対して、発光方向最下流側の球面平凸レンズ17を変更するだけで、楕円形寸法を変更可能である。具体的には、前述の構成によって、直径0.6mmの光ファイバから導光されたレーザ光を、焦点位置F3において、たとえば短軸方向長さ0.38mm、長軸方向長さ0.92mmの楕円形に集光することができる。このとき発光方向最下流側のレンズ17から焦点位置F3までの距離は、約130mmとなっている。したがって数種類の発光方向最下流側のレンズ17を用意しておき、発光方向最下流側のレンズ17から焦点位置F3までの距離を可変とすることができる。それ故、本集光ヘッド4Bを各種用途に適用でき、本集光ヘッド4Bの汎用性を高くすることができる。その他図6および図7に示す光学系と同様の効果を奏する。
本実施形態においてレーザ光源には、固体レーザが適用されるが、たとえばレーザ光源に半導体レーザを適用することも可能である。レーザ加工機は、光ファイバを省略した構成も可能である。シールガス供給手段からシールガスを供給しない場合もあり得る。被溶接部材には、ステンレス鋼板以外の金属製材料を適用してもよい。
本発明の実施形態に係るレーザ加工機1の構成を概略示す系統図である。 集光ヘッド4の楕円形集光光学系を示す斜視図である。 集光ヘッド4の楕円形集光光学系を示し、図3(a)は集光位置F1で形成すべき楕円形状の長軸方向に平行な方向から楕円形集光光学系を見た図、図3(b)は楕円形状の短軸方向に平行な方向から楕円形集光光学系を見た図である。 レーザ溶接される被溶接部材2を厚み方向に見た平面図である。 円形集光ビームによる施工ビードの試験結果と、楕円形集光ビームによる施工ビードの試験結果とを比較する図表である。 ワークディスタンスを拡張するための楕円形集光光学系を示す斜視図である。 ワークディスタンスを拡張するための楕円形集光光学系を示す図である。 集光寸法を変更可能な楕円形集光光学系の図である。
符号の説明
2 被溶接部材
3 レーザ光源
4,4A,4B 集光ヘッド
9 コリメートレンズ
10 第1円筒面レンズ
11 第2円筒面レンズ
12 球面平凹レンズ群
13 球面平凸レンズ群
15,17 球面平凸レンズ
F1〜F3 焦点位置

Claims (5)

  1. レーザ光源から発せられるレーザ光を、レーザ溶接されるべき被溶接部材に集光させる光学部品を備えるレーザ溶接用集光ヘッドであって、
    前記光学部品は、
    レーザ光源から発せられるレーザ光を略平行化する第1のレンズと、
    レーザ溶接されるべき被溶接部材の集光位置と第1のレンズとの光路間に配設され、光軸方向に略直交する第1方向だけに集光作用を有する第2のレンズと、
    前記集光位置と第2のレンズとの光路間に配設され、前記光軸方向および第1方向に略直交する第2方向だけに集光作用を有する第3のレンズであって、この第3のレンズの焦点位置と第2のレンズの焦点位置とが略一致するように配設される第3のレンズとを備えることを特徴とするレーザ溶接用集光ヘッド。
  2. 第2および第3のレンズは、少なくとも一つの円柱面を含む円柱レンズであることを特徴とする請求項1に記載のレーザ溶接用集光ヘッド。
  3. 集光位置と第3のレンズとの光路間に配設される第4のレンズであって、第2および第3のレンズの焦点距離を拡大する第4のレンズを、さらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載のレーザ溶接用集光ヘッド。
  4. 前記第4のレンズは、凹レンズ群と凸レンズ群とを有することを特徴とする請求項3に記載のレーザ溶接用集光ヘッド。
  5. 前記凸レンズ群は発光方向最下流側に配設され、凸レンズ群のうち、発光方向上流側および下流側の凸レンズの集光比が変更可能に構成されることを特徴とする請求項4に記載のレーザ溶接用集光ヘッド。
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