JP2005161086A - 手術用顕微鏡 - Google Patents

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Abstract

【課題】指標の投影が必要なとき、発光手段の発光を制御し、その指標を観察物体面上に投影することができる手術用顕微鏡を提供することにある。
【解決手段】手術用顕微鏡で観察する物体25の面上に指標を投影するレーザーダイオード15a,15bと、前記手術用顕微鏡の顕微鏡部2の焦準を変更するとき、前記レーザーダイオード15a,15bを駆動し、前記物体25の面上に指標28〜34を投影させる制御回路を備え、前記制御回路は、前記顕微鏡部2の焦準状態を変更する操作を検知し、前記レーザーダイオード15a,15bの発光を制御する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、脳外科、眼科、形成外科などの分野で、特に微細部位の手術に使用される手術用顕微鏡に関する。
近年、手術手法、手術器具の発達により手術用顕微鏡で拡大観察を行いながら微細部位の手術を行う、いわゆるマイクロサージャリーが頻繁に行われるようになってきた。特に、脳神経外科の分野では対象とする手術部位が脳であることから、術後の後遺症を避けるため、正常組織を傷付けることは避ける必要があり、非常に正確な手術が望まれていることは言うまでもない。そのため、最近では、より正確な手術を行うための補助手段として、手術用顕微鏡の観察位置や処置具の位置を検出し、術前の診断画像(CT、MRI画像)上にその位置を表示するといった、いわゆるナビゲーション装置が使用されるようになってきた。手術用顕微鏡のナビゲーション装置においては、手術用顕微鏡の鏡体部に3ケ以上の発光ダイオードを取り付け、その位置をCCDカメラで3角測距すると共に、手術用顕微鏡鏡体部の焦点距離情報を加え、観察位置を算出するといった光学式ナビゲーション装置が主流である。
このようなナビゲーション装置ではその焦点位置を手術用顕微鏡の観察位置として表示するため、術者はより正確な焦準が必要となる。
しかしながら、手術用顕微鏡では比較的凹凸の大きい術部を観察するため、その光学系の結像には比較的深い焦点深度が常に存在し、該焦点深度は数cmにも及ぶものである。このため、術者が観察対象部位に対して焦準作業を行い十分な鮮明度で見えているにも拘らず、観察対象部位が実際の焦点面の位置にないといったことが発生する。この場合、当然にナビゲーション装置で表示される手術用顕微鏡による観察位置は術者が認識している観察位置と大きくずれるといった事態になるので、手術を行う上で、その点の事情を考慮した細心の注意を払って慎重に作業を逐行する必要がある等、能率的な作業を行う上で支障を来していた。
このような問題を解決するために独国特許4134481号公報では顕微鏡の中間結像面上もしくは顕微鏡像を撮像するTVカメラの撮像素子上に2重クロス線を設け、また、対物光学系の中心光軸上にレーザーダイオードによるレーザー光線である、クロス線の光を入射させ、該クロス線を投影指標として観察対象物上に投影するようにしている。そして、前記中間結像面、もしくは撮像素子上において前記2重クロス線の中に、前記投影クロス線が入るように焦準操作することで正確な焦準を可能ならしめている。
一方、特表平9−512922号公報や独国特許4131717号公報等では正確な焦準を行うための別の方法として、いわゆるオートフォーカスが開示されている。
独国特許4134481号公報 特表平9−512922号公報 独国特許4131717号公報
手術用顕微鏡においては、観察物体面に指標を投影する発光手段による不用意な指標の投影を防止し、看護婦などの手術スタッフの眼に指標が入射されるのを未然に防止することが望まれる。
そこで、本発明の目的は、指標の投影が必要なとき、その指標を観察物体面上に投影することができる手術用顕微鏡を提供することにある。
請求項1に係る発明は、対物光学系の焦準を調節する焦準機構を備えた顕微鏡部と、前記対物光学系の焦点位置と関連付けられて物体面上に指標を投影する指標投影手段と、
前記焦準機構による焦準動作を検出する検出手段と、前記検出手段からの信号に基づいて前記指標投影手段による指標の投影を制御する指標投影制御手段と、を有することを特徴とする手術用顕微鏡である。
請求項2に係る発明は、対物光学系の焦準を調節する焦準機構を備えた顕微鏡部と、前記対物光学系の焦点位置と関連付けられて物体面上に指標を投影する指標投影手段と、
前記焦準機構による焦準動作を制御する焦準駆動制御手段と、前記指標投影手段による指標の投影を制御する指標投影制御手段と、前記焦準機構制御手段及び前記指標投影制御手段に制御信号を送信する焦準スイッチと、を有することを特徴とする手術用顕微鏡である。
請求項3に係る発明は、前記指標投影制御手段は、前記焦準機構の動作が停止されたとき、前記指標投影手段による指標の投影を停止させる制御を行うことを特徴とする請求項1及び2記載の手術用顕微鏡である。
請求項4に係る発明は、移動自在に保持され、対物光学系の焦準を調節する焦準機構を備えた顕微鏡部と、前記対物光学系の焦点位置と関連付けられて物体面上に指標を投影する指標投影手段と、前記指標投影手段を駆動する騒動回路と、前記顕微鏡部の位置ならびに観察角度を検出する位置検出装置と、前記位置検出装置により検出した前記顕微鏡部の位置及び観察角度を予め設定してある設定値と比較する判定回路と、前記判定回路が前記顕微鏡部の位置ならびに観察角度を予め設定してある設定値と異なると判断したとき、その結果により前記駆動回路を制御し、前記指標投影手段による指標の投影を停止させる制御回路と、を有することを特徴とする手術用顕微鏡である。
本発明によれば、観察物体面に指標を投影する発光手段を制御する制御手段を設けたため、指標の投影が不必要な場合、医師や看護婦などの手術スタッフの眼に指標が観察の邪魔にならず、手術中の観察がし易い。
<第1実施形態>
図1乃至図6に基づいて本発明の第1実施形態を説明する。図1は光学式ナビゲーション装置の顕微鏡位置検出装置を含めた手術用顕微鏡のシステムを示す全体的構成の説明図、図2はその手術用顕微鏡の顕微鏡部の構成を示す説明図、図3は手術用顕微鏡の顕微鏡部の光学系の構成を示す説明図、図4は手術用顕微鏡における指標投影手段の駆動制御を示すブロック図、図5は手術用顕微鏡の焦準状態における顕微鏡焦点面と観察対象物の関係を示す状況説明図、図6(A)(B)(C)は図5における各焦準状態において観察対象物に投影される投影指標の観察視野における観察像を示す説明図である。
(構成)
まず、図1に従い、手術用顕微鏡1の全体構成について説明する。手術用顕微鏡1は、顕微鏡部2と、この顕微鏡部2を所望の位置角度に変更、固定する鏡体俯仰アーム3と、この鏡体俯仰アーム3を懸垂するアーム4と、このアーム4を保持する架台5を備えて構成される。また、前記顕微鏡部2には発光素子6が取付けられ、この発光素子6は例えば、図示しない駆動回路によって赤外線を発光する3個のLED6a,6b,6cによって構成されている。
前記架台5とは別に位置検出装置7が設けられている。位置検出装置7には前記発光素子6のLED6a,6b,6cが発する赤外線を検知する2つのCCDカメラ7a,7bが設けられ、この2つのCCDカメラ7a,7bにより前記発光素子6のLED6a,6b,6cが発する赤外線による3次元的画像情報を検出する。位置検出装置7は後述するワークステーション23と共に光学式ナビゲーション装置を構成する。この位置検出装置7はここで検出した3次元的画像情報を前記ワークステーション23に送信すべくそのワークステーション23に電気的に接続されている。
次に、図2及び図3に従って前記顕微鏡部2の部分における構成について説明する。顕微鏡部2は前方に位置する第1鏡体8と後方に位置する第2鏡体11を有しており、図3に示すように、前方に位置する第1鏡体8には固定焦点式対物光学系である対物レンズ9と、左右一対のアフォーカル変倍光学系10が収納されている。後方に位置する第2鏡体11には左右一対の結像光学系12及び左右一対の接眼光学系13が収納されている。前記第1鏡体8は図2に示す駆動部14aと鏡体保持部14bとから構成される焦準機構14によって焦準操作がなされる。駆動部14aは鏡体俯仰アーム3に保持されており、この駆動部14aには鏡体保持部14bを介して第1鏡体8が取り付けられている。第1鏡体8は鏡体保持部14bに一体的に取り付けられている。前記駆動部14aの内部には図示しない駆動機構及び駆動モータが内蔵されている。そして、これらの駆動機構及び駆動モータは図示しないフットスイッチ等の入力手段からの入力信号によって、鏡体保持部14b、すなわち第1鏡体8を図2の矢印11a,11b方向、すなわち観察光軸O1 ,O2 に平行な方向に移動させる手段を構成している。
図3で示す如く、第1鏡体8の内部には、マーカー用LD駆動回路16a,16bにより略円形のスポット光を発光させる発光手段であるレーザーダイオード15a,15bが固定されている。レーザーダイオード15a,15bによって発せられたスポット光はそれぞれリレーレンズ17a,17bによりプリズム18a,18bまでリレーされる。また、プリズム18a,18bは、各々のスポット光を、観察光軸O1 ,O2 方向に向かって反射させる。
図3で示す如く、前記アフォーカル変倍光学系10と結像光学系12の間には、前記プリズム18a,18bによって反射された各々のスポット光を、フォーカル光束中の観察光軸O1 ,O2 上に導く導光手段19a,19bが設置されている。本実施形態においての導光手段19a,19bはスポット光をアフォーカル光束中の観察光軸O1 ,O2 上に導くと同時に観察光束を結像光学系12に導くビームスプリッタを利用して構成されている。
次に、前述した構成の指標投影手段の駆動制御系を図4に基づいて説明する。図4中、符号21は、前記レーザーダイオード15a,15bの発光信号を入力する入力スイッチであり、これは、図示しないフットスイッチ等により構成されている。符号22は、レーザーダイオード15a,15bの発光の制御手段として構成される判定回路であり、この判定回路22は、LD駆動回路16a,16bに電気的に接続されている。
上述したように、ワークステーション23には、位置検出装置7が接続されており、このワークステーション23は、顕微鏡部2に取り付けられている前記発光素子6の空間座標信号によって顕微鏡部2の位置及び観察角度を算出し、この算出した顕微鏡部2の位置及び観察角度を判定回路22に入力させる。
(作用)
以上の構成の作用を説明する。図5において、符号24は顕微鏡部2の焦点面であり、符号25は観察対象物であり、符号26及び27は前記顕微鏡部2の焦点深度Lの範囲を示している。
術者は、まず、鏡体俯仰アーム3を移動させ、観察対象物25が顕微鏡部2の焦点深度Lの範囲内で、例えば図5における焦点深度Lの範囲26の位置になるように前記顕微鏡部2を配置する。
次に、正確な焦準作業として焦点面24を焦点深度Lの範囲26の位置に移動させる。ここで、術者が図示しないフットスイッチなどの入力手段に設けられた入力スイッチ21を押すと、該入力スイッチ21から判定回路22に入力信号が入力される。一方、位置検出装置7は、顕微鏡部2に取り付けられているLED6a,6b,6cのそれぞれの3次元空間画像情報をワークステーション23に入力する。ワークステーション23では前記LED6a,6b,6cの3次元空間画像を計算すると共に、その位置から顕微鏡部2の位置ならびに観察角度を算出する。また、これにより得られた観察角度は判定回路22に送信され、判定回路22では本観察角度とあらかじめ設定してある設定値(例えば水平)と比較する演算を行う。そして、前記判定回路22によって観察角度が設定値より小さい(観察光軸が下方)と判定された場合、その判定回路22よりLD駆動回路16a,16bに駆動信号が送信され、駆動回路16a,16bによってレーザーダイオード15a,15bは略円形状を有するスポット光を発光する。左右一対のスポット光は、リレーレンズ17a,17b、プリズム18a,18b、導光手段19a,19bによって観察光軸O1 ,O2 上に導かれ、アフォーカル変倍光学系10及び対物レンズ9を介して観察対象物25上に投影される。
このとき、観察対象物25が図5における焦点深度Lの範囲26の位置に存在する場合、観察点P’は焦点深度Lの範囲内に存在するため、術者により明瞭に観察されているものの、レーザーダイオード15a,15bによって観察物体面上に投影されたスポット光は顕微鏡観察視野において、図6(A)に示すように、2つの略円形状を有する指標28,29として観察される。従って、術者は焦点面24を焦点深度Lの範囲26の位置、すなわち焦点Pを観察対象物25上の観察点P’の位置に移動させるべく、図示しないフットスイッチなどにより前記焦準機構14を操作し、前記第1鏡体8を図2中矢印11a方向に移動させる。この操作に伴い前記指標28,29は図6(A)に示すような矢印30,31の方向にそれぞれ移動し、焦点面24が焦点深度Lの範囲26の位置に達したとき、術者は図6(B)に示すような1つの指標32として観察するから顕微鏡部2が正確な合焦状態であると判断する。
また、同様に観察対象物25が焦点深度Lの範囲27の位置に存在する場合にあっては、前記レーザーダイオード15a,15bによって発光されたスポット光は、顕微鏡観察視野内において図6(C)に示すように2つの指標33,34として観察される。術者は同様に焦点面24を焦点深度Lの範囲27の位置に移動させるべく、焦準機構14を操作し、第1鏡体8を逆に矢印11b方向に移動させる。よって、指標33,34は図6(C)に示すような矢印35,36方向にそれぞれ移動し、焦点面24が焦点深度Lの範囲27の位置に達した時、図6(B)に示すように1つの指標32として観察され、術者は顕微鏡部2が正確な合焦状態に達したものと判断する。
一方、上述のレーザーダイオード15a,15bの駆動状態において、術者が鏡体俯仰アーム3を操作し、顕微鏡部2の観察角度を変更した場合、位置検出装置7は顕微鏡部2に取り付けられた前記発光素子6のLED6a,6b,6cの位置を撮像し、それぞれの3次元空間画像情報をワークステーション23に送信する。ワークステーション23は前記LED6a,6b,6cの3次元空間画像から、顕微鏡部2の位置ならびに観察角度を算出し、この観察角度の検出結果を前記判定回路22に送信する。判定回路22は本観察角度とあらかじめ設定してある設定値(例えば水平)とを再度比較演算を行い、新たに検出された観察角度が前述の設定値より大きいと判断された場合、LD駆動回路16a,16bに駆動停止信号が停止され、LD駆動回路16a,16bによるレーザーダイオード15a,15bの駆動が停止される。
(効果)
本実施形態は、観察対象物面上に2つの略円形状の指標を投影し、その合致状態で、正確な焦準判断を行うため、線状の投影指標に比べて眼の調整能力による誤った指標の合致判断を抑えることができ、より正確な合焦判断が可能となる。
また、前記顕微鏡部2の観察角度を検出することにより、顕微鏡部2の観察光軸O1 ,O2 が観察対象物以外の方向を向いている場合のレーザーダイオード15a,15bの不用意な発光による観察対象物以外への指標の投影を防止できるため、手術スタッフの眼に誤ってスポット光が入射することを未然に防ぐことができる。
なお、本実施形態においては、顕微鏡の観察角度検出手段として、光学式ナビゲーション装置を構成する位置検出装置7を使用したが、顕微鏡部2の内部にジャイロを設けたり、俯仰アーム3の各関節にエンコーダを取り付けたりして、アーム回転角度を検出することでも、前記同様の効果が得られることは言うまでもない。
<第2実施形態>
図7乃至図11に基づいて本発明の第2実施形態を説明する。但し、第1実施形態と同名称、同番号のものは第1実施形態と同様であるので、ここでの具体的な説明は省略する。図7は本実施形態における顕微鏡部の光学系の構成図、図8は図7において紙面左方向から見た側面図であり、術者は紙面右側に位置する。図9は指標投影手段の駆動制御を示すブロック図、図10は顕微鏡部の焦準状態における顕微鏡焦点面と観察対象物の関係を示す状況の説明図、図11(A)(B)(C)は図10における焦準状態において観察対象物に投影される投影指標の顕微鏡観察視野における観察像を示す説明図である。
(構成)
図7及び図8に従い、顕微鏡部2の光学系について説明する。図7及び図8中、符号40は焦点距離可変対物光学系であって、これは2つ以上のレンズ群から構成され、該レンズ群の間隔を変化させることによって焦点面24の位置を変更可能なものである。符号41は焦点距離可変対物光学系40の出射するアフォーカル光束の全て、もしくはそのほとんどを包含する一つのアフォーカル変倍光学系であって、結像光学系12によって左右一対の左右眼像を形成すべく接眼光学系13に光学的に接続されている。図8において示す符号42a,42bは観察光軸O1 ,O2 を含む平面に対して対称な位置に配置される2つの投影光軸O3 ,O4 を持つように、前記アフォーカル変倍光学系41と結像光学系12の間に配置された導光手段であり、本実施形態においては、プリズムにて構成されている。レーザーダイオード15a,15b及びリレーレンズ17a,17bは第1鏡体8内においてプリズム42a,42bと共に光学的に接続固定されている。
また、図9において、符号44は図示しないフットスイッチ等の入力手段としての焦準スイッチであって、前記焦点距離可変対物光学系40のレンズ群間隔を変更する図示しない焦準機構を駆動するための信号を入力するものである。焦準スイッチ44はレーザーダイオード15a,15bの駆動制御手段として構成される制御回路45に接続されている。制御回路45は前記焦準機構を駆動する焦準駆動回路46と前記マーカー用LD駆動回路16a,16bと電気的に接続されている。
(作用)
以上の構成の作用を説明する。術者は、まず、第1実施形態と同様に鏡体俯仰アーム3を移動させ、観察対象物25が焦点深度Lの範囲内、例えば図10における焦点深度Lの範囲26の位置になるように前記顕微鏡部2を配置する。次に、焦点面24を焦点深度Lの範囲26の位置に配置し、焦点Pを観察対象物25上の観察点P’の位置に移動させるといった正確な焦準作業を行うために、焦準スイッチ44を入力する。焦準スイッチ44から入力信号が制御回路45に送信され、制御回路45は入力信号に従って、焦点距離可変対物光学系40の焦準機構を駆動する焦準駆動回路46に駆動信号を出力し、焦準駆動回路46によって、前記焦点距離可変対物光学系40のレンズ群の間隔が変更され、焦点面24の位置が変更される。
一方、制御回路45は入力スイッチとしての焦準スイッチ44からの入力信号によってマーカー用LD駆動回路16a,16bに駆動信号を出力し、LD駆動回路16a,16bによって、レーザーダイオード15a,15bが略円形状を有するスポット光を発光する。レーザーダイオード15a,15bから発せられたスポット光はリレーレンズ17a,17bによってプリズム42a,42bに導かれ、プリズム42a,42bによって、左右観察光軸O1 ,O2 を含む平面に対して略対称な光軸O3 ,O4 を経て、アフォーカル変倍光学系41、焦点距離可変対物光学系40を介して観察対象物25上に投影される。然るに、観察対象物25上に投影された2つのスポット光は図11(A)に示す如く、その観察内において上下方向に2つの略円形状を有した指標47,48として観察される。さらに、上述のように術者が焦準作業を行い、焦点面24を移動させ、点Pを観察対象物25上の観察点P’の位置に移動させることによって、指標47,48は図11(A)に示す矢印49,50の方向に移動し、焦点面24上の点Pが観察点P’に一致した際、図11(B)に示すように合致し、1つの指標51として観察される。この時、術者は正確な合焦状態と判断し、焦準スイッチ44の入力操作を停止する。従って、制御回路45は焦準駆動回路46、LD駆動回路16a,16bへの駆動信号を停止し、焦準操作が停止されると共に、レーザーダイオード15a,15bによるスポット光の発光も停止される。
また、観察対象物25が焦点深度Lの範囲27の位置にある場合も同様に、術者の焦準作業によって観察対象物25上におけるスポット光は観察視野内において図11(C)に示すごとく、術者に対して上下方向に略円形状を有する2つの指標52,53として観察され、この場合も焦準操作を行うことによって2つの指標52,53は矢印54,55方向にそれぞれ移動し、焦点面24上の点Pが観察対象物25上の観察点P”上に一致した状態で、図11(B)に示すように合致し、1つの指標51として観察され、術者は正確な合焦状態と判断する。
(効果)
本実施形態では観察対象物面上に2つの略円形状の指標が、術者に対して垂直方向に観察されることで、観察視野内における焦準操作による指標の移動も垂直方向となり、投影指標が左右方向に移動しない。従って、観察視野において上下方向にずれた指標を観察する際、眼の調整能力による左右像の合致を完全に防止することができるので、2つの指標が微妙に一致していない場合であっても非合焦状態と判断することが可能となり、より正確な焦準作業が可能となる。
また、指標投影は、焦点距離可変対物光学系40による焦準操作中のみ行われる。焦準操作は少なくとも観察対象物が観察光軸O1 ,O2 上に存在する時の操作であるため、指標が誤って観察対象物以外に対して照射されることを防止できるため、手術スタッフの眼に誤ってスポット光が入射することを未然に防ぐことができる。さらに前記レーザーダイオード15a,15bは焦準操作に伴って点灯、消灯するため、点灯に際して入力用焦準スイッチ44を操作する必要がなくなり、操作性の向上にもつながる。
<第3実施形態>
図12乃至図16に基づいて本発明の第3実施形態を説明する。但し、第1、第2実施形態と同一の名称、同番号のものは第1、第2実施形態と同様であるので、その具体的な説明は省略する。図12は本実施形態における顕微鏡部の光学系の構成を示す説明図、図13は図12において紙面左方向から見た光学系の側面図であり、術者は図12において紙面右側に位置する。図14は指標投影手段の駆動制御を示すブロック図、図15(A)(B)は顕微鏡の焦準状態における顕微鏡焦点面と観察対象物の関係を示す説明図であって、(B)は(A)において紙面左方向から見た状態のものである。図16(A)(B)(C)はそれぞれ図15における焦準状態において観察対象物に投影される投影指標の観察視野内における観察像を示す説明図である。
(構成)
図12及び図13に従い、顕微鏡部2の光学系について説明する。第1鏡体8内にはレーザーダイオード60が配置され、このレーザーダイオード60はLD駆動回路61によって略円形状のスポット光を発光する。前記レーザーダイオード60によって発せられたスポット光はリレーレンズ62によって第1鏡体8内の第3導光手段に導かれる。ここでの第3導光手段はプリズム63であって、前記リレーレンズ62と光学的に接続される。また、前記プリズム63は、その光軸O5 の導光側光軸部分が観察光軸O1 ,O2 を含む平面に直交し、かつその光軸O5 の導出側光軸部分が、前記観察光軸O1 ,O2 を略面対称な位置に配置する平面内において、前記観察光軸O1 ,O2 を含む平面以外のアフォーカル光束内になるべく、前記第1鏡体8内においてアフォーカル変倍光学系41と結像光学系2の間に配置されている。
次に、図14を参照して制御手段として構成される制御回路64について説明する。同図中、符号65は第2判定回路であって、これは判定回路22からの入力信号と前記ワークステーション23からの顕微鏡焦点位置信号に応じてLD駆動回路16a,16b,61に駆動信号を出力する。また、符号66は焦点距離可変対物光学系40を構成するレンズ群間隔を検出し、そのレンズ間隔データから焦点距離可変対物光学系40の焦点距離を算出し、その算出結果をワークステーション23に送信する焦点距離検出回路である。
(作用)
以上の構成において、術者はまず、ワークステーション23を操作し、観察対象物25における観察目標点を入力する。このような目標点の設定作業に関しては従来のナビゲーション装置にて行われるように、実際の術部上の一点を指示しても、術前診断画像(CT、MRI画像)から構築した3次元画像上で指示しても構わない。ワークステーション23は観察目標点の3次元空間座標情報をメモリーに登録する。
次に、術者は、前述した第1、第2実施形態と同様に鏡体俯仰アーム3を操作し、観察対象物25を焦点深度L内、例えば図15(A)(B)における焦点深度Lの範囲26の位置に来るように顕微鏡部2を配置した後、正確な焦準操作を行う。本焦準操作に合わせて観察対象物25上に略円形状を有する指標を投影するため、前記入力スイッチ21の入力操作を行う。
すると、前述した第1実施形態と同様に入力信号が判定回路22に送信され、判定回路22は顕微鏡部2の観察方向を判定し、指標投影の可否を判断し、可と判断された場合、第2判定回路65に点灯信号を出力する。また、ワークステーション23は位置検出装置7によって得られる、顕微鏡部2に取付けられているLED6a,6b,6cの画像情報と焦点距離検出回路66からの焦点距離信号によって、顕微鏡部2の焦点位置Pの3次元空間座標を算出し、前述の観察目標点の3次元空間座標とからその2点間距離を算出し、2点間距離を第2判定回路に送信する。第2判定回路は2点間距離とあらかじめ設定されている比較基準値(例えば10mmや焦点深度距離)と比較し、前記2点間距離の値が比較基準値よりも小さい場合、顕微鏡部2が観察目標点に近い、すなわち顕微鏡部2が観察対象物以外の方向を向いていると判断し、この場合に限ってLD駆動回路16a,16b,61に駆動信号を送信する。前記レーザーダイオード15a,15b,60は前記LD駆動回路16a,16b,61からの駆動信号によって略円形状のスポット光を発光する。
一方、レーザーダイオード15a,15b,60から発せられた3つのスポット光はリレーレンズ17a,17b,62によってアフォーカル光束内に導かれた後、ビームスプリッタを用いた導光手段19a,19bおよびプリズム63によって左右観察光軸O1 ,O2 上、及び観察光軸O1 ,O2 を含む平面に直交し、かつ、観察光軸O1 ,O2 に対し略対称な位置に配置する平面内において、観察光軸O1 ,O2 を含む平面に含まれない光軸O5 としてアフォーカル変倍光学系41、焦点距離可変対物光学系40を介して観察対象物25上に投影される。また、この3つのスポット光は観察視野内において、図16(A)に示す如く、略円形状を有した指標67,68,69として観察される。
ここで、該3つの指標67,68,69は観察視野内において上方向を示す矢印のごとく三角形70として観察される。術者はこの三角形70の形状(矢の向き)から、正確な焦準操作は焦点面24を上方向に移動させることと判断し、図示しないフットスイッチ等の入力手段によって、焦点距離可変対物光学系40を操作する。この操作によって焦点面24は観察対象物25の存在する焦点深度Lの範囲26の位置に向かって移動し、併せて、指標67,68,69はそれぞれ矢印71,72,73の方向に移動する。焦点面24が焦点深度Lの範囲26の位置、すなわち焦点位置Pが観察対象物25上のP’位置に達した時、図16(B)に示すように3つの指標67,68,69は指標74として観察対象物25上で合致し、術者は正確な合焦状態を判断する。
一方、観察対象物25が、図15(A)(B)における焦点深度Lの範囲27の位置ある場合、レーザーダイオード15a,15b,60から発せられる、3つのスポット光は図16(C)に示すように観察視野内において指標75,76,77として観察される。3つの指標75,76,77によって構成される三角形78は前記三角形70とは逆向き、すなわち矢の向きが下方向を向いた三角形として表示され、この場合、術者はその三角形78の形状(矢の向き)から、正確な焦準操作は焦点面24を下方向へ移動させることと判断し、図示しないフットスイッチ等の入力手段によって焦点距離可変対物光学系40を操作する。この操作によって焦点面24は観察対象物25が存在する焦点深度Lの範囲27の位置に向かって移動し、合わせて、指標75,76,77はそれぞれ矢印79,80,81の方向へ移動し、焦点面24が焦点深度Lの範囲27の位置、すなわち焦点位置Pが観察対象物25上のP”位置に達した時、図16(B)に示すように3つの指標67,68,69は指標74として観察対象物25上で合致し、術者は正確な合焦状態にあることを判断する。
(効果)
本実施形態では観察対象物25と焦点面24の位置がずれている場合、観察対象物上に3つの略円形状の指標が、三角形を成して投影されるため、眼の調整能力による左右像の合致を防止できるとともに、その三角形の矢の向きから焦準方向として、顕微鏡部2の焦点面24を移動させる向きを術者に告知することが可能となり、焦準操作において焦点面を間違った方向に動かしてしまうことを防止できるので、非常に効率的な焦準作業が可能となる。
また、顕微鏡部2の焦点位置Pとあらかじめ定めた観察目標点との距離によって、顕微鏡部2が観察対象物である術部に向かっているかどうかを判断し、レーザーダイオード15a,15b,60の点灯を制御するため、より確実に不用意な発光を防止できる。
<第4実施形態>
図17乃至図20に基づいて本発明の第4実施形態を説明する。但し、第1、第2、第3実施形態と同名称、同番号のものは第1、第2、第3実施形態と同様であるので、具体的な説明は省略する。図17は本実施形態における顕微鏡部の光学系の構成を示す説明図、図18は図17において紙面左方向から見た光学系の側面図である。図19(A)(B)(C)はそれぞれ焦準状態において顕微鏡観察視野内における観察状態を示す説明図である。図20は指標投影手段の駆動制御を示すブロック図である。
(構成)
本実施形態における顕微鏡部2の構成について説明する。図17及び図18で示すように、顕微鏡部2の観察光軸O2 上において結像光学系12の焦点位置に作り出される左右眼像の位置には焦点板90が配置されている。焦点板90の中心には図19で示すように、クロス線91が刻印されている。観察光軸O1 上において、前記アフォーカル変倍光学系41と結像光学系12の間のアフォーカル光束中にはビームスプリッタ92が配置、固定されている。前記第1鏡体8には撮影鏡筒93が取付けられ、その撮影鏡筒93の一端にはスチルカメラ94が取り付けられる。また、撮影鏡筒93内にはビームスプリッタ92による反射光軸O6 上においてスチルカメラ94内のフィルム面96上にその結像点がくるようにするためのリレーレンズ95が配置、固定されている。また、前記スチルカメラ94内において光軸O6 上には図示しないフットスイッチ等に設けられた入力スイッチ103による入力信号に応じて開閉するシャッター機構97が設けられている。
図20において、符号104は本実施形態におけるレーザーダイオード60の発光を制御する制御手段として構成される判定回路であり、この判定回路104は第1実施形態と同様、顕微鏡部2の観察角度情報を得るべく、ワークステーション23と接続されており、さらにスチルカメラ94による写真撮影状態を検知するべく、入力スイッチ103からの入力信号によってシャッター機構97を駆動するシャッター駆動回路105と電気的に接続されている。
(作用)
以上の構成から、第1、第2、第3実施形態の場合と同様に、術者は正確な焦準作業を行う。入力スイッチ21を入力することで、第1実施形態と同様に判定回路104によってレーザーダイオード60の点灯可否が判断され、可と判断された場合に限ってLD駆動回路61からの駆動信号により、レーザーダイオード60から略円形状のスポット光が発せられる。
そして、観察対象物25が図18における焦点深度Lの範囲26の位置にある場合、レーザーダイオード60による観察対象物25上へ投影されるスポット光は顕微鏡部2の観察視野内において図19(A)示すように、指標98として焦点板90に刻印されたクロス線91とともに観察される。この場合、指標98はクロス線91の水平線91aに対して上方に観察される。この状態で、術者は焦準操作として焦点面24を上方向に移動すると認識し、焦点距離可変対物光学系41を操作し、焦点面24を焦点深度Lの範囲26の位置に向かって移動させ、合わせて観察視野内において指標98は矢印99の方向へ移動する。また、焦点面24が焦点深度Lの範囲26の位置に、すなわち焦点Pが観察対象物25上のP’の位置に来た際において、図19(B)に示す如く、クロス線91のクロス中心位置に指標100として観察される。
逆に、観察対象物25が焦点深度Lの範囲27の位置に存在する場合には、前記レーザーダイオード60による観察対象物25上へ投影されるスポット光は、顕微鏡部2の観察視野内において、図19(C)に示すように、指標101としてクロス線91と共に観察される。この場合、指標101はクロス線91の水平線91aに対して下方に観察される。この状態で術者は焦準操作として焦点面24を下方向に移動すると認識し、焦点距離可変対物光学系40を操作し、焦点面24を焦点深度Lの範囲27の位置に向かって移動させ、合わせて観察視野内において指標101は矢印102方向に移動する。焦点面24が焦点深度Lの範囲27の位置に、すなわち焦点Pが観察対象物25上のP”の位置に来た際に、同様に図19(B)に示す如く、クロス線91のクロス中心位置に指標100として観察される。
一方、手術用顕微鏡部2の観察像は教育や供覧の目的から、頻繁にスチルカメラにて撮影される。本実施形態において顕微鏡観察像を撮影する場合、術者は図示しないフットスイッチ等に設けられた入力スイッチ103を操作することで、シャッター駆動回路105に入力信号が送信される。シャッター駆動回路105はスチルカメラ94内に設けられているシャッター機構97にシャッター駆動信号を出力し、シャッター機構97は開放状態となり、リレーレンズ95によって、顕微鏡部2の観察像がフイルム面96上に投影される。
一方、シャッター駆動回路105は同時に判定回路104にもシャッター駆動信号を出力する。そして、判定回路104はシャッター駆動信号によってスチルカメラ94が撮影状態にあると判断し、LD駆動回路61に対して発光停止信号を送信する。この時、レーザーダイオード60がスポット光の発光状態にある場合、発光停止信号によって、LD駆動回路61の駆動が停止され、レーザーダイオード60によるスポット光の発光が停止される。
(効果)
本実施形態では、観察対象物に一つのスポット光を投影することで、観察対象物25と焦点面24の位置がずれている場合、観察視野内において、焦点板に刻印されたクロス線に対して、略円形状を有する指標が、上下方向にずれて観察できるため、前述した第3実施形態と同様な効果、すなわち眼の調整能力による左右像の合致を防止し、さらに顕微鏡部2の焦点面24を移動させる方向を術者に告知するといったことが、比較的容易かつ安価に実施できる。
また、観察像のスチル写真は教育や供覧の目的で使用されるため、その画質、色彩の劣化は必ず避ける必要がある。本実施形態においては写真撮影時に、強制的にレーザーダイオード60による発光を停止するため、撮影写真に誤って投影指標が写ってしまうことを防止でき、さらに顕微鏡部2の内部でのレーザー光の散乱によるスチル写真の画質、色彩の劣化を確実に防止できる。
尚、上述した実施形態によれば、物体からの観察像は、顕微鏡部の対物光学系、結像光学系、接眼光学系を介して拡大観察される。一方、手術用顕微鏡の観察状態に応じた出力信号が検出手段から制御手段に送られる。前記制御手段により発光手段が駆動され、該発光手段によって発光されたスポット光が導光手段により、アフォーカル光束中に導かれ、変倍光学系、対物光学系を介して観察対象物上に投影される。
また、撮影手段としては前述したスチルカメラ94に限らず、電子式カメラ等、他の方式のものを利用して撮影を行ってもよい。さらに、本発明は前述した実施形態のものに限定されるものではない。
<付記> 前述した実施形態のものによれば、以下の各事項及びそれらの事項を任意に組み合わせた事項等が得られる。
(1)物体からの光を入射する単一の対物光学系とアフォーカル変倍光学系とを有し、さらに前記アフォーカル変倍光学系から出射されるアフォーカル光束を左右眼像として結像する左右一対の結像光学系と、前記左右眼像を観察者の左右眼にそれぞれ導く左右一対の接眼光学系とを有する手術用顕微鏡において、スポット光を発光する発光手段と、該発光手段により生じるスポット光を前記アフォーカル変倍光学系と前記結像光学系の間に前記アフォーカル光束中に導く導光手段を設けたことを特徴とする手術用顕微鏡。
(2)前記アフォーカル変倍光学系が左右一対のアフォーカル変倍光学系からなることを特徴とする付記項1に記載の手術用顕微鏡。
(3)2つの前記発光手段を有し、各発光手段により生じる2つのスポット光を前記アフォーカル変倍光学系と前記結像光学系の間の前記アフォーカル光束中に、それぞれ導く導光手段を有したことを特徴とする付記項1に記載の手術用顕微鏡。
(4)物体からの光を入射する単一の対物光学系と単一のアフォーカル変倍光学系とを有し、該単一のアフォーカル変倍光学系から出射されるアフォーカル光束を左右眼像として結像する左右一対の結像光学系と前記左右眼像を観察者の左右眼にそれぞれ導く左右一対の接眼光学系とを有する手術用顕微鏡において、スポット光を発光する発光手段と、該発光手段により生じるスポット光を前記単一のアフォーカル変倍光学系と前記結像光学系の間の前記アフォーカル光束中に導く導光手段とを有したことを特徴とする手術用顕微鏡。
(5)少なくとも2つ以上の前記発光手段を有し、該発光手段により生じるそれぞれのスポット光を前記単一のアフォーカル変倍光学系と前記結像光学系の間の前記アフォーカル光束中にそれぞれ導く導光手段を有したことを特徴とする付記項4に記載の手術用顕微鏡。
(6)前記導光手段が左右観察光軸を含む平面に対して略対称な位置に配置されることを特徴とする付記項4に記載の手術用顕微鏡。
(7)物体からの光を入射し、アフォーカル光束として出射する対物光学系と、前記アフォーカル光束を左右眼像として結像する左右一対の結像光学系と前記左右眼像を観察者の左右眼にそれぞれ導く左右一対の接眼光学系とを有する手術用顕微鏡において、スポット光を発光する3つの発光手段と、該発光手段により生じる3つのスポット光を前記対物光学系と結像光学系の間のアフォーカル光束中のうち、前記結像光学系に導かれるアフォーカル光束内と、前記結像光学系に導かれるアフォーカル光束外の光束内に導く導光手段とを有したことを特徴とする手術用顕微鏡。
(8)前記発光手段がレーザーダイオードからなることを特徴とする付記項1、4または7に記載の手術用顕微鏡。
(9)前記発光手段により生じるスポット光が略円形状であることを特徴とする付記項1、4または7に記載の手術用顕微鏡。
(10)手術用顕微鏡の観察状態を検知する検出手段と、該検出手段によって得られる検出結果に応じて、前記発光手段の発光を制御する制御手段を有したことを特徴とする付記項1、4または7に記載の手術用顕微鏡。
(11)前記検出手段が鏡体位置検出装置からなることを特徴とする付記項10に記載の手術用顕微鏡。
(12)前記検出手段が焦準機構駆動回路からなることを特徴とする付記項10に記載の手術用顕微鏡。
(13)前記検出手段が写真撮影判定回路からなることを特徴とする付記項10に記載の手術用顕微鏡。
(付記項10〜13の課題)
独国特許4134481号公報では、その物体面への指標を投影する光としてレーザーダイオードによるレーザー光線を使用している。レーザー光線はその指向性が非常に高いといった性質から、物体への指標投影する際の発光手段としては非常に有効である。その反面、一点に光りが集中するため、その光りが直接、眼に入らないように気を付ける必要がある。特に脳神経外科における手術用顕微鏡はその観察位置、観察角度を頻繁に変えることが要求される。そのため、術者が観察方向を変化させる過程においてその観察方向を略水平状態にしてしまうことが十分に考えられる。このような場合には顕微鏡観察光軸が観察物体面から外れる可能性もあり、この場合を考慮して看護婦などの手術フタッフに常に顕微鏡の観察方向に対して、術者の顕微鏡操作に対して注意を払わなくてはならないといった問題があった。
(付記項10〜13の目的)
付記項10〜13はレーザー光線による指標を観察物体面上に指標を投影する手術用顕微鏡において、レーザー光線が誤って観察物体面以外に投影されるのを防止することを目的としている。
(付記項10〜13の作用及び効果)
付記項10〜13においては、物体からの観察光束は、対物光学系、結像光学系、接眼光学系を介して拡大観察される。一方、手術用顕微鏡の観察状態に応じた出力信号が検出手段から制御手段に送られる。前記制御手段により発光手段が駆動され、該発光手段によって発光されたスポット光が導光手段により、アフォーカル光束中に導かれ、変倍光学系、対物光学系を介して観察対象物上に投影される。前記顕微鏡の観察状態に応じて観察物体面に指標を投影する発光手段の発光を制御する制御手段を設けたため、不用意な指標の発光、特に前記顕微鏡が観察対象物以外の方向を向いている際の発光を防止でき、看護婦などの手術スタッフが前記顕微鏡の観察状態に注意を払うことなく、眼に指標が入射されるのを未然に防止することが可能となる。
第1実施形態における手術用顕微鏡においての光学式ナビゲーション装置の顕微鏡位置検出装置を含めたシステムを示す全体的な構成の説明図。 第1実施形態における手術用顕微鏡の顕微鏡部の構成を示す説明図。 第1実施形態における手術用顕微鏡の顕微鏡部の光学系の構成を示す説明図。 第1実施形態における手術用顕微鏡の指標投影手段の駆動制御を示すブロック図。 第1実施形態における手術用顕微鏡の焦準状態における顕微鏡焦点面と観察対象物の関係を示す状況説明図。 (A)(B)(C)は図5における各焦準状態において観察対象物に投影される投影指標の観察視野における観察像を示す説明図。 第2実施形態における顕微鏡部の光学系の構成図。 図7において紙面左方向から見た側面図。 第2実施形態における顕微鏡の指標投影手段の駆動制御を示すブロック図。 第2実施形態における顕微鏡の焦準状態における顕微鏡焦点面と観察対象物の関係を示す状況の説明図。 (A)(B)(C)は図10における焦準状態において観察対象物に投影される投影指標の顕微鏡観察視野における観察像を示す説明図。 第3実施形態における顕微鏡部の光学系の構成を示す説明図。 図12において紙面左方向から見た光学系の側面図。 第3実施形態における顕微鏡の指標投影手段の駆動制御を示すブロック図。 (A)(B)は第3実施形態における顕微鏡の焦準状態における顕微鏡焦点面と観察対象物の関係を示す説明図であって、(B)は(A)において紙面左方向から見た状態のもの。 (A)(B)(C)はそれぞれ図15における焦準状態において観察対象物に投影される投影指標の観察視野内における観察像を示す説明図。 第4実施形態における顕微鏡部の光学系の構成を示す説明図。 図17において紙面左方向から見た光学系の側面図。 (A)(B)(C)は第4実施形態における顕微鏡部の光学系のそれぞれ焦準状態において顕微鏡観察視野内における観察状態を示す説明図。 第4実施形態における顕微鏡の指標投影手段の駆動制御を示すブロック図。
符号の説明
1…手術用顕微鏡、2…顕微鏡部、7…位置検出装置、9…対物レンズ(対物光学系)、10…アフォーカル変倍光学系、12…結像光学系、13…接眼光学系、16a,16b…駆動回路、14…焦準機構、15a,15b…レーザーダイオード(発光手段)、16a,16b…駆動回路、19a,19b…導光手段、28〜34…指標。

Claims (4)

  1. 対物光学系の焦準を調節する焦準機構を備えた顕微鏡部と、
    前記対物光学系の焦点位置と関連付けられて物体面上に指標を投影する指標投影手段と、
    前記焦準機構による焦準動作を検出する検出手段と、
    前記検出手段からの信号に基づいて前記指標投影手段による指標の投影を制御する指標投影制御手段と、
    を有することを特徴とする手術用顕微鏡。
  2. 対物光学系の焦準を調節する焦準機構を備えた顕微鏡部と、
    前記対物光学系の焦点位置と関連付けられて物体面上に指標を投影する指標投影手段と、
    前記焦準機構による焦準動作を制御する焦準駆動制御手段と、
    前記指標投影手段による指標の投影を制御する指標投影制御手段と、
    前記焦準機構制御手段及び前記指標投影制御手段に制御信号を送信する焦準スイッチと、
    を有することを特徴とする手術用顕微鏡。
  3. 前記指標投影制御手段は、前記焦準機構の動作が停止されたとき、前記指標投影手段による指標の投影を停止させる制御を行うことを特徴とする請求項1または請求項2記載の手術用顕微鏡。
  4. 移動自在に保持され、対物光学系の焦準を調節する焦準機構を備えた顕微鏡部と、
    前記対物光学系の焦点位置と関連付けられて物体面上に指標を投影する指標投影手段と、
    前記指標投影手段を駆動する騒動回路と、
    前記顕微鏡部の位置ならびに観察角度を検出する位置検出装置と、
    前記位置検出装置により検出した前記顕微鏡部の位置及び観察角度を予め設定してある設定値と比較する判定回路と、
    前記判定回路が前記顕微鏡部の位置ならびに観察角度を予め設定してある設定値と異なると判断したとき、その結果により前記駆動回路を制御し、前記指標投影手段による指標の投影を停止させる制御回路と、
    を有することを特徴とする手術用顕微鏡。
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