JP2005158759A - シリコン体のアルカリ処理技術 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】高濃度NaOH溶液(51%)を80℃に上昇させ、その溶液にアルミニウム板を溶解した。得られたアルカリ溶液中に、P型のCZウェーハ(面方位〈100〉、比抵抗0.01〜0.02Ω・cm)を10分間、撹拌中のアルカリ溶液に浸漬し、その後、流水中で5分間だけシリコンウェーハをリンスした。アルカリ溶液にアルミニウムを含有させたので、シリコンウェーハのアルカリ処理時に、シリコンウェーハに対するNiを含む金属不純物による汚染を低減することができる。
【選択図】なし
Description
このうち、ラッピング工程では、シリコンウェーハを互いに平行なラップ定盤間に配置し、アルミナ砥粒と分散剤と水との混合物であるラップ液をラップ定盤間に流し込む。そして、加圧下で回転・擦り合わせることで、ウェーハの表裏両面をラッピングする。これにより、スライス加工により発生したウェーハ毎の厚さのばらつき、ウェーハ面内でのばらつき、および加工ダメージ層を除去することができる。ただし、ラッピング後のシリコンウェーハには、その表裏両面側に、ラッピングに伴う新たな加工ダメージ層が現出する。
しかしながら、アルカリ溶液によればシリコンウェーハに対して金属不純物を吸着、拡散させ易いという問題点があった。そのため、アルカリエッチングによれば、現在の最高純度のアルカリ溶液を使用しても、デバイスメーカが要請する高いウェーハ清浄度を満足させることはできなかった。
そこで、発明者らは、鋭意研究の結果、アルカリ溶液中にアルミニウムを含有させれば、シリコンウェーハに対する金属不純物、特にNiの吸着、拡散を抑制可能になることを見出し、この発明を完成させた。
アルミニウムがアルカリ溶液中に存在する際、金属、特にNiのシリコン体への吸着、拡散を抑制するメカニズムは不明である。おそらく、1つはアルミニウムがアルカリ溶液中に溶解する際、アルミニウムが還元剤として働き、Niが非イオン化されることが考えられる。もう1つは、アルミニウム水酸化物がNiとともに共沈する効果により、シリコン体へのNiの吸着が抑制されることが推察される。
シリコン体に対するアルカリ処理としては、例えばアルカリ溶液をエッチング液の全部(アルカリエッチング)または一部(混酸エッチングなど)として使用するエッチングが挙げられる。その他、アルカリ溶液を洗浄液の全部または一部として使用する洗浄でもよい。また、アルカリ溶液を研磨液の全部または一部として使用する研磨などでもよい。研磨液は遊離砥粒を含んでもよいし、含まなくてもよい。
アルミニウムは塊、粒、粉などの任意の性状でアルカリ溶液に添加される。予めアルミニウムをイオン化し、それをアルカリ溶液に添加してもよい。アルミニウムの添加量は限定されない。
アルミニウムの好ましい濃度は0.2〜5.0g/リットルである。0.1g/リットル未満では、Niの低減が不十分である。
固体のアルミニウムとしては、塊状、粒状、粉状のアルミニウムが挙げられる。
シリコンとしては、塊状、粒状、粉状のものが挙げられる。イオン化されたシリコンでも良い。シリコンの含有量は限定されない。
シリコンの好ましい濃度は1〜10g/リットルである。0.25g/リットル未満では、Niの低減が不十分である。
アルカリ溶液中に、塊状、粒状、粉状またはイオン化されたアルミニウムを、アルミニウム濃度が0.1g/リットル以上となる量だけ添加し、これを溶解させる。こうして、アルミニウムを含有したアルカリ溶液が製造される。
アルカリ溶液中に、塊状、粒状、粉状またはイオン化されたシリコンを、シリコン濃度が0.25g/リットル以上となる量だけ添加し、これを溶解させる。こうして、アルミニウムおよびシリコンを含有したアルカリ溶液が製造される。
(試験例1〜試験例3)
高濃度NaOH溶液(51%)を80℃に上昇させ、その溶液にアルミニウム板を溶解させた。得られたアルカリ溶液中に、直径200mm、厚さ725μm、P型のCZウェーハ(面方位〈100〉、比抵抗0.01〜0.02Ω・cm)を10分間、撹拌中のアルカリ溶液に浸漬し、その後、流水中で5分間だけシリコンウェーハをリンスした。シリコンウェーハに対するNiの汚染量を測定した結果を表1に示す。
シリコンウェーハの汚染量は、気相分解を用いた全溶解法により分析して測定した。気相分解を用いた全溶解法とは、フッ酸と硝酸の蒸気を用いてシリコンウェーハを全て溶解させ、残留物を分析することにより、シリコンウェーハに吸着、拡散した金属汚染物質を評価する方法である。
高濃度NaOH溶液(51%)を80℃に上昇させ、その溶液に、まずシリコン(P型のCZウェーハ、面方位〈100〉、比抵抗0.005〜0.01Ω・cm)を溶解させた。次に、アルミニウム板を所定量溶解させた。その後、得られたアルカリ溶液に、試験例1で用いたシリコンウェーハと同じウェーハを10分間、撹拌中のアルカリ溶液に浸漬し、それから流水中でシリコンウェーハを5分間リンスした。シリコンウェーハに対するNiの汚染量を測定した結果を表1に示す。
アルミニウム板を溶解させていない高濃度NaOH溶液(51%)を80℃に上昇させ、この溶液に、試験例1で用いたシリコンウェーハと同じウェーハを10分間、撹拌中のアルカリ溶液に浸漬し、その後、流水中でシリコンウェーハを5分間リンスした。シリコンウェーハに対するNiの汚染量を測定した結果を表1に示す。
Claims (10)
- シリコン体をアルカリ処理するときに使用されるアルカリ溶液において、
アルミニウムを含有したアルカリ溶液。 - 前記アルカリ処理は、前記アルカリ溶液を使用したエッチング、該アルカリ溶液を使用した洗浄および該アルカリ溶液を使用した研磨のうち、何れかである請求項1に記載のアルカリ溶液。
- アルミニウムの濃度が、0.1g/リットル以上である請求項1または請求項2に記載のアルカリ溶液。
- 固体のアルミニウムを溶解させた請求項1〜請求項3のうち、何れか1項に記載のアルカリ溶液。
- シリコンを含有した請求項1〜請求項4のうち、何れか1項に記載のアルカリ溶液。
- シリコンの濃度が、0.25g/リットル以上である請求項5に記載のアルカリ溶液。
- 前記アルカリ溶液に含まれるアルカリ成分が、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムで、
該アルカリ溶液に、0.1g/リットル以上のアルミニウムを溶解させるアルカリ溶液の製造方法。 - 前記アルカリ溶液に、0.25g/リットル以上のシリコンを溶解させる請求項7に記載のアルカリ溶液の製造方法。
- 請求項1〜請求項6のうち、何れか1項に記載のアルカリ溶液を使用し、シリコンウェーハをアルカリ処理するシリコンウェーハのアルカリ処理方法。
- 前記アルカリ処理は、前記アルカリ溶液を使用したエッチング、該アルカリ溶液を使用した洗浄および該アルカリ溶液を使用した研磨のうち、何れかである請求項9に記載のシリコンウェーハのアルカリ処理方法。
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WO2007129555A1 (ja) * | 2006-05-02 | 2007-11-15 | Mimasu Semiconductor Industry Co., Ltd. | 半導体基板の製造方法、ソーラー用半導体基板及びエッチング液 |
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2003
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