JP2005158085A - 信号読取装置の構成部品およびセンサーの構成部品 - Google Patents
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- G11B7/22—Apparatus or processes for the manufacture of optical heads, e.g. assembly
Abstract
【課題】 高耐熱性を有しながら高共振周波数特性を有することにより、信号読取装置またはセンサーの構成部品として好適な信号読取制御安定性を維持する樹脂材料を提供する。
【解決手段】 2,6−ナフタレン残基を40モル%以上且つ75モル%以下含有し、溶融時に光学異方性を示す全芳香族ポリエステル樹脂および/または全芳香族ポリエステルアミド樹脂により信号読取装置及びセンサーの構成部品を形成する。
【選択図】 なし
【解決手段】 2,6−ナフタレン残基を40モル%以上且つ75モル%以下含有し、溶融時に光学異方性を示す全芳香族ポリエステル樹脂および/または全芳香族ポリエステルアミド樹脂により信号読取装置及びセンサーの構成部品を形成する。
【選択図】 なし
Description
本発明は、高耐熱性を有しながら高共振周波数特性を有することにより、信号読取制御安定性を維持する樹脂材料からなる信号読取装置またはセンサーの構成部品に関する。
近年の信号読取装置、特にデジタルディスク駆動装置の扱う情報の大容量化、高速化には目覚ましいものがある。例えば、CD−ROMのディスク回転速度の高倍速化、DVDの普及による記録情報密度の高密度化等であるが、MOの信号読取装置、ハードディスクの信号読取装置等でも同じ傾向にある。デジタルディスク駆動装置のディスクは偏心、面振れ、回転振動等に起因した振動を生じることから、ディスクの情報を読み取るために、例えばレーザーを用いている場合、レーザーの焦点とディスク上の読み取るべき情報の位置が相対的にずれてしまい、読み取りエラーが発生する。これを防止するため、従来から信号読取装置には振動等によりずれた量を補正する機構が設けられているが、上記したような、近年のデジタルディスク駆動装置の高速化により振動が増大したことや、振動周波数の高周波数化や情報密度の高密度化により、信号読取装置の振動減衰特性の向上や共振周波数の高周波数化が求められるようになってきている。そのため、従来信号読取装置に用いていた熱可塑性樹脂材料では、安定した読取性能が得られなくなってきた。
近年、高振動減衰特性かつ高共振周波数特性を有する全芳香族系の液晶性ポリマーが信号読取装置を構成する樹脂材料として多用されている一方で、最近の信号読取装置は軽薄短小化が進んでおり、特に信号読取装置を構成する電線が巻かれるボビン等の部品は、樹脂で一体成形されている場合がある。電線に電流を通すためには、端子に絡めた電線終端の被覆材(ウレタン等)を剥がして電力供給線に接続する必要がある。被覆材を剥がす方法としては、ハンダ浴にディップする方法や手動によるハンダ付けの方法等が用いられている場合が多いが、近年、ハンダの鉛フリー化が進み、ハンダ温度の高温化が進んでいる。そのため、樹脂端子は勿論のこと、金属端子の場合でも樹脂部品の軽薄短小化に伴い樹脂部品に熱が伝導しやすいことから、溶けたり変形したりしないよう樹脂部に高い耐熱性が必要とされ、近年では300℃以上の耐熱性が要求されるようになってきている。また、手動によるハンダ付けの方法においては、低温のハンダでも作業者の熟練度合いにより樹脂部への熱の影響が異なり、初心作業者では変形等の不良が多いという問題があった。以上の状況を鑑み、信号読取装置を構成する樹脂部品は高耐熱化が進んでいるが、樹脂部の高耐熱化に伴い、共振周波数が低下するという問題があった。
また、センサー類、特に角速度センサー等においても同様な問題があり、角速度センサーかつ高制振性を有することが求められていた。角速度センサーは振動素子と加速度センサーで構成され、振動素子を10kHzを超える周波数で振動させておき、回転により発生したコリオリの力を集積した加速度センサーで検出し、演算処理することで角速度を求めるものである。センサーのケースは樹脂で構成することが一般的であるが、振動素子の周波数とケースの固有振動数が一致すると共振し角速度が正しく検知されない。角速度センサーはカーナビゲーションシステム等に応用されるが、角速度が正しく検知されないとナビゲーションの機能が機能しなくなる。このため、ケースの固有振動数は可能な限り高くしておかなければならない。また、センサーには回路も組み込まれており、ハンダ付けが行われるため、信号読取装置と同様な理由から高い耐熱性が求められていた。
共振周波数の高周波数化の対策として、パワー社発行の山田伸志監修「振動工学入門」には、
を上昇させることにより、共振周波数を上昇させることが記載されている。そこで、信号読取装置及びセンサーの構成部品として、A値の大きな樹脂材料を用いることにより、信号読取装置及びセンサーの共振周波数を上昇させ、振動制御周波数を広域化することが一般的に行われてきた。
一方で、信号読取装置及びセンサー部品を構成する全芳香族液晶性ポリマーの高耐熱化のために、樹脂のモノマー構成比率を変えることが行われてきたが、従来の方法では共振周波数を低下させてしまう問題があった。例えば、特許文献1には、2−ヒドロキシ−6−ナフトエ酸から導入される構成単位(I)、ジカルボン酸単位(II)、ジオール単位(III)、4−ヒドロキシ安息香酸から導入される構成単位(IV)からなり、構成単位(I)、(II)、(III)、(IV)を夫々20〜40モル%、5〜30モル%、5〜30モル%、10〜50モル%の割合で含む共重合ポリエステルが提案されている。この共重合ポリエステルは、構成単位(I)の割合を少なくすることで樹脂の耐熱性を向上させているが、逆に構成単位(I)の割合を少ないため信号読取装置及びセンサーの共振周波数を低下させてしまうという問題があった。
高共振周波数を達成するには、ガラス繊維やカーボン繊維を充填する方法もあるが、ガラス繊維の場合、大量に充填しなければならないため、射出成形等の加工性に問題があるばかりか、樹脂組成物の比重が増大するため、信号読取装置及びセンサー自身が重くなり応答性を悪化させるという問題があった。また、カーボン繊維の場合、導電性を有するため、ボビンのようなコイルが巻かれる部品の場合、使用が不可能であるばかりか、カーボン繊維自身が非常に高価であるため、使用できる部品に大きな制約があり、コストアップにつながることから利用が大幅に制限されていた。
特開昭55−144024号公報
本発明は、上記従来技術の問題点の解決を図るものであり、高耐熱性を有しながら高共振周波数特性を有することにより、信号読取装置またはセンサーの構成部品として好適な信号読取制御安定性を維持する樹脂材料の提供を目的とする。
本発明者等は上記目的を達成すべく、耐熱性に優れると共に、高共振周波数特性を有する液晶性ポリマー材料について鋭意検討した結果、全芳香族ポリエステル樹脂および/または全芳香族ポリエステルアミド樹脂のモノマー構成比率を特定の限定された比率で組み合わせることが上記目的達成に有効であることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち本発明は、全構成単位に関して、2,6−ナフタレン残基を40モル%以上且つ75モル%以下含有し、溶融時に光学異方性を示す全芳香族ポリエステル樹脂および/または全芳香族ポリエステルアミド樹脂から形成されたことを特徴とする信号読取装置の構成部品及びセンサーの構成部品である。
以下、本発明を詳細に説明する。本発明において、信号読取装置の構成部品としては、例えば、対物レンズを保持するレンズホルダー、ディスク上の情報とレーザービームの焦点位置が相対的にずれた場合、ずれた量に応じて対物レンズを動かすためのコイルの芯となるアクチュエータボビン、光ピックアップの各部品を支えるボディーであるアクチュエータボディー等が挙げられるが、これらに制限されるものではない。同様にセンサーの構成部品としては、センサーケース等が挙げられるが、これらに制限されるものではない。
共振周波数を上昇させる判断の指標として、前述のA値がある。共振周波数が20kHz以上であれば読取エラーもなく安定した性能を得られると判断できるが、共振周波数20kHz以上を達成するには、A値>120(MPa1/2)である必要がある。尚、ここで言うところの曲げ弾性率の測定方法は、実使用条件を考慮すると一般的に行われているISO 178にて測定を行うことは適切でなく、次に示す方法で測定を行わなければならない。即ち、試験片は、図1に示す130mm×13mm×0.8mmの試験片を用いる。試験片は、射出成形で得られたものを用いなければならず、また試験片中にウェルドが存在すると正しい測定が行えないため、試験片を得るためのゲートの数は1点でなければならない。測定は、図2に示すような、両端自由支持で行うが、スパンは20mmで試験片中央部にヘッドを設置し曲げる。試験片を曲げるヘッドスピードは100mm/minという極めて速い速度で行わなければならない。振動現象は極めて速度の速い現象であるため、曲げ弾性率に関してもこのような極めて速い速度で測定を行わなければならない。
次に本発明に用いる液晶性ポリマーを説明する。本発明で使用する液晶性ポリマーとは、光学異方性溶融相を形成し得る性質を有する溶融加工性ポリマーを指す。異方性溶融相の性質は、直交偏光子を利用した慣用の偏光検査法により確認することが出来る。より具体的には、異方性溶融相の確認は、Leitz偏光顕微鏡を使用し、Leitzホットステージに載せた溶融試料を窒素雰囲気下で40倍の倍率で観察することにより実施できる。本発明に適用できる液晶性ポリマーは直交偏光子の間で検査したときに、たとえ溶融静止状態であっても偏光は通常透過し、光学的に異方性を示す。本発明の液晶性ポリマーは、全芳香族ポリエステル又は全芳香族ポリエステルアミドであり、これらは60℃でペンタフルオロフェノールに濃度0.1重量%で溶解したときに、好ましくは少なくとも約2.0dl/g、さらに好ましくは2.0〜10.0dl/gの対数粘度(I.V.)を有するものが使用される。
本発明に適用できる液晶性ポリマーとしての全芳香族ポリエステル又は全芳香族ポリエステルアミドとして特に好ましくは、芳香族ヒドロキシカルボン酸、芳香族ヒドロキシアミン、芳香族ジアミンの群から選ばれた少なくとも1種以上の化合物を構成成分として有する芳香族ポリエステル、芳香族ポリエステルアミドである。
本発明で用いられる液晶性ポリマーの全構成単位に関して、2,6−ナフタレン残基は40モル%以上且つ75モル%以下でなければならない。40モル%未満であると、前記A値が120(MPa1/2)以下となり、共振周波数が20kHz以下まで低下し、安定した制御が得られない。また、75モル%を超えるとポリマーの加工温度が高くなり過ぎ、一般的な射出成形技術で成形が困難になるので好ましくない。
また、全液晶性ポリマー中の4−ヒドロキシ安息香酸含量が、モノマー成分として8モル%以下であることが好ましい。4−ヒドロキシ安息香酸をモノマーとして8モル%より多く含有すると、2,6−ナフタレン残基とのバランスの関係から耐熱性が低下する。
本発明に用いる全芳香族ポリエステル又は全芳香族ポリエステルアミドは、全液晶性ポリマー中の2,6−ナフタレン残基の割合が限定される以外は特に制限はなく、当業者に広く知られている液晶性ポリマーに用いられる通常のモノマーを用い、重合、混合、改質等、通常の手法により製造することができる。
尚、本発明で用いられる液晶性ポリマーに対して、本発明の目的を損なわない範囲で針状の補強材、無機・有機充填剤、フッ素樹脂や金属石鹸類等の離型改良剤、染料、顔料、カーボンブラック等の着色剤、酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、界面活性剤、高級脂肪酸、高級脂肪酸エステル、高級脂肪酸金属塩、フルオロカーボン系界面活性剤等の滑剤効果を有する配合剤等の通常の添加剤を1種以上添加することができる。
また、本発明で用いられる液晶性ポリマーに対して、本発明の目的を損なわない範囲で、ポリカーボネート等の他の樹脂を配合することもできる。
本発明の液晶性ポリマー樹脂材料を得るための原料成分の配合手段は特に限定されない。含有成分、更に必要に応じてホウ酸アルミニウムウィスカー等の補強材、無機充填剤、離型改良剤、熱安定剤等の各成分を各々別々に溶融混合機に供給するか、またはこれらの原料成分をスタティックミキサー、乳鉢、ヘンシェルミキサー、ボールミル、リボンブレンダー等を利用して予備混合してから溶融混合機に供給することもできる。また、液晶性ポリマー樹脂と添加剤を別個に溶融混合機に供給してペレット化し、ペレット状態でこれらを組み合わせて混合し、所望の配合量とすることもできる。
本発明の液晶性ポリマー樹脂材料は、信号読取装置及びセンサーの構成部品、特にデジタルディスク駆動装置用部品、水晶角速度センサー用部品等に好適に利用される。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。尚、実施例中の物性の測定および試験は次の方法で行った。
(1) 共振周波数の測定
図3に示すCD−ROM光ピックアップの位置決め磁気回路のコイルに白色雑音電気信号を入力し、ピックアップを振動させ、共振点の周波数を測定した。測定チャートの例を図4に示す。図中の2次共振点の周波数を測定し、この値が20kHz以上であれば読取エラーもなく安定した読取性能があると判断できるため、20kHzを判断指標とした。
(2) 曲げ弾性率の測定
前述の通り、曲げ弾性率の測定方法は、実使用条件を考慮すると一般的に行われているISO 178にて測定を行うことは適切でないので、図1に示す130mm×13mm×0.8mmの試験片を射出成形で成形し(ゲートの数は1点とし、ゲート位置は図1に示すように試験片の長手方向末端部とした)、測定は図2に示すような、両端自由支持で、スパンは20mmで試験片中央部にヘッドを設置し曲げることにより行った(試験片を曲げるヘッドスピードは100mm/min)。
(3) 熱変形温度の測定
ISO75/Aに準じて、測定圧力1.8MPaにて測定した。
(4) センサーの作動試験
前記CD−ROM光ピックアップ(図3)の共振周波数の測定とは別に、カーナビゲーション用角度センサーの作動試験を行った。
参考例1(ポリマーAの製造)
攪拌機、還流カラム、モノマー投入口、窒素導入口、減圧/流出ラインを備えた重合容器に、2−ヒドロキシ−6−ナフトエ酸166g、テレフタル酸76g、4,4’−ジヒドロキシビフェニル86g、4−ヒドロキシ安息香酸5g、酢酸カリウム22.5mg、無水酢酸191gを仕込んだ後、反応系の温度を140℃に上げ、140℃で1時間反応させた。その後、更に360℃まで5.5時間かけて昇温し、そこから30分かけて5Torr(即ち667Pa)まで減圧にして、副生酢酸、過剰の無水酢酸、その他の低沸分を留出させながら溶融重縮合を行った。撹拌トルクが所定の値に達した後、窒素を導入して減圧状態から常圧を経て加圧状態にして、重合容器の下部からポリマーを排出し、ストランドをペレタイズしてペレット化し、ポリマーAを得た。ポリマーAの4−ヒドロキシ安息香酸含量はモノマーとして2モル%であり、融点は352℃であった。
参考例2(ポリマーBの製造)
参考例1の重合容器に、2−ヒドロキシ−6−ナフトエ酸266g、テレフタル酸66g、4−アセトキシアミノフェノール60g、酢酸カリウム22.5mg、無水酢酸167gを仕込んだ後、反応系の温度を140℃に上げ、140℃で1時間反応させた。その後、参考例1と同様の方法により重合して、ポリマーBを得た。ポリマーBはモノマーとして4−ヒドロキシ安息香酸を含まず、融点は280℃であった。
参考例3(ポリマーCの製造)
参考例1の重合容器に、4−ヒドロキシ安息香酸184g、テレフタル酸55g、イソフタル酸18g、4,4’−ジヒドロキシビフェニル83g、酢酸カリウム22.5mg、無水酢酸231gを仕込んだ後、反応系の温度を140℃に上げ、140℃で1時間反応させた。その後、参考例1と同様の方法により重合して、ポリマーCを得た。ポリマーCの4−ヒドロキシ安息香酸含量はモノマーとして60モル%であり、融点は335℃であった。
参考例4(ポリマーDの製造)
参考例1の重合容器に、2−ヒドロキシ−6−ナフトエ酸114g、4−ヒドロキシ安息香酸226g、酢酸カリウム22.5mg、無水酢酸234gを仕込んだ後、反応系の温度を140℃に上げ、140℃で1時間反応させた。その後、参考例1と同様の方法により重合して、ポリマーDを得た。ポリマーDの4−ヒドロキシ安息香酸含量はモノマーとして73モル%であり、融点は280℃であった。
実施例1〜2、比較例1〜2
参考例1〜4で得られた各ポリマー(A、B、C、D)70重量部に対し、ガラス繊維(繊維径10μm)を30重量部添加し、二軸押出機にて溶融混練したものをストランドカットして、ペレットを作成した。このペレットから射出成形機を用いて上記試験に用いる試験片を作成し、評価した。結果を表1に示す。
(1) 共振周波数の測定
図3に示すCD−ROM光ピックアップの位置決め磁気回路のコイルに白色雑音電気信号を入力し、ピックアップを振動させ、共振点の周波数を測定した。測定チャートの例を図4に示す。図中の2次共振点の周波数を測定し、この値が20kHz以上であれば読取エラーもなく安定した読取性能があると判断できるため、20kHzを判断指標とした。
(2) 曲げ弾性率の測定
前述の通り、曲げ弾性率の測定方法は、実使用条件を考慮すると一般的に行われているISO 178にて測定を行うことは適切でないので、図1に示す130mm×13mm×0.8mmの試験片を射出成形で成形し(ゲートの数は1点とし、ゲート位置は図1に示すように試験片の長手方向末端部とした)、測定は図2に示すような、両端自由支持で、スパンは20mmで試験片中央部にヘッドを設置し曲げることにより行った(試験片を曲げるヘッドスピードは100mm/min)。
(3) 熱変形温度の測定
ISO75/Aに準じて、測定圧力1.8MPaにて測定した。
(4) センサーの作動試験
前記CD−ROM光ピックアップ(図3)の共振周波数の測定とは別に、カーナビゲーション用角度センサーの作動試験を行った。
参考例1(ポリマーAの製造)
攪拌機、還流カラム、モノマー投入口、窒素導入口、減圧/流出ラインを備えた重合容器に、2−ヒドロキシ−6−ナフトエ酸166g、テレフタル酸76g、4,4’−ジヒドロキシビフェニル86g、4−ヒドロキシ安息香酸5g、酢酸カリウム22.5mg、無水酢酸191gを仕込んだ後、反応系の温度を140℃に上げ、140℃で1時間反応させた。その後、更に360℃まで5.5時間かけて昇温し、そこから30分かけて5Torr(即ち667Pa)まで減圧にして、副生酢酸、過剰の無水酢酸、その他の低沸分を留出させながら溶融重縮合を行った。撹拌トルクが所定の値に達した後、窒素を導入して減圧状態から常圧を経て加圧状態にして、重合容器の下部からポリマーを排出し、ストランドをペレタイズしてペレット化し、ポリマーAを得た。ポリマーAの4−ヒドロキシ安息香酸含量はモノマーとして2モル%であり、融点は352℃であった。
参考例2(ポリマーBの製造)
参考例1の重合容器に、2−ヒドロキシ−6−ナフトエ酸266g、テレフタル酸66g、4−アセトキシアミノフェノール60g、酢酸カリウム22.5mg、無水酢酸167gを仕込んだ後、反応系の温度を140℃に上げ、140℃で1時間反応させた。その後、参考例1と同様の方法により重合して、ポリマーBを得た。ポリマーBはモノマーとして4−ヒドロキシ安息香酸を含まず、融点は280℃であった。
参考例3(ポリマーCの製造)
参考例1の重合容器に、4−ヒドロキシ安息香酸184g、テレフタル酸55g、イソフタル酸18g、4,4’−ジヒドロキシビフェニル83g、酢酸カリウム22.5mg、無水酢酸231gを仕込んだ後、反応系の温度を140℃に上げ、140℃で1時間反応させた。その後、参考例1と同様の方法により重合して、ポリマーCを得た。ポリマーCの4−ヒドロキシ安息香酸含量はモノマーとして60モル%であり、融点は335℃であった。
参考例4(ポリマーDの製造)
参考例1の重合容器に、2−ヒドロキシ−6−ナフトエ酸114g、4−ヒドロキシ安息香酸226g、酢酸カリウム22.5mg、無水酢酸234gを仕込んだ後、反応系の温度を140℃に上げ、140℃で1時間反応させた。その後、参考例1と同様の方法により重合して、ポリマーDを得た。ポリマーDの4−ヒドロキシ安息香酸含量はモノマーとして73モル%であり、融点は280℃であった。
実施例1〜2、比較例1〜2
参考例1〜4で得られた各ポリマー(A、B、C、D)70重量部に対し、ガラス繊維(繊維径10μm)を30重量部添加し、二軸押出機にて溶融混練したものをストランドカットして、ペレットを作成した。このペレットから射出成形機を用いて上記試験に用いる試験片を作成し、評価した。結果を表1に示す。
表1の結果より明らかなように、実施例1〜2の液晶性ポリマー材料を用いることで、共振周波数が20kHz以上で読取エラーが少ない信号読取装置を得ることができる。
更に、実施例1〜2、比較例1〜2の液晶性ポリマー材料を用いて作成したカーナビゲーション用角度センサーの作動試験を行ったところ、比較例1〜2の場合、読取エラーを生じて正しい作動が行われなかったが、実施例1〜2に関しては問題なく作動した。
Claims (6)
- 2,6−ナフタレン残基を40モル%以上且つ75モル%以下含有し、溶融時に光学異方性を示す全芳香族ポリエステル樹脂および/または全芳香族ポリエステルアミド樹脂から形成されたことを特徴とする信号読取装置の構成部品。
- 溶融時に光学異方性を示す全芳香族ポリエステル樹脂および/または全芳香族ポリエステルアミド樹脂中の4−ヒドロキシ安息香酸含量が、モノマー成分として8モル%以下である請求項1記載の信号読取装置の構成部品。
- 信号読取装置がデジタルディスク読取装置である請求項1又は2記載の信号読取装置の構成部品。
- 2,6−ナフタレン残基を40モル%以上且つ75モル%以下含有し、溶融時に光学異方性を示す全芳香族ポリエステル樹脂および/または全芳香族ポリエステルアミド樹脂から形成されたことを特徴とするセンサーの構成部品。
- 溶融時に光学異方性を示す全芳香族ポリエステル樹脂および/または全芳香族ポリエステルアミド樹脂中の4−ヒドロキシ安息香酸含量が、モノマー成分として8モル%以下である請求項4記載のセンサーの構成部品。
- センサーが角速度センサーである請求項4又は5記載のセンサーの構成部品。
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