JP2005157662A - 運転者心理状態判定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両が走行する周囲の走行環境と、当該道路状況下における運転者の運転操作を監視することにより、運転者の心理状態を判定すること。
【解決手段】交差点内の交通状況と、自車両に接近する他車両や周辺物の状況と、路面上の凹凸などの道路状況とに基づいて、自車両の進行を抑制する要因が発生しているか否かを判断する。自車両の進行を抑制する要因が発生している場合には、その発生回数をカウンタ記憶メモリ112に記憶し、さらに運転者の行動を監視して運転者による無理な行動の回数をカウンタ記憶メモリ112に記憶する。上記自車両の進行を抑制する要因が発生回数と、運転者の無理な行動の回数とに基づいて、心理状態判定部111aは運転者の心理状態を判定する。
【選択図】 図11

Description

本発明は、運転者の心理状態を判定する運転者心理状態判定装置に関する。
自車両の走行速度および自車両と他車両との車間距離を検出し、当該車間距離と車速に応じて設定された車間距離の基準値とを比較することにより、運転者の心理状態を判定する運転者心理判定装置が特許文献1によって知られている。
特開2003−51097号公報
しかしながら、一般には、信号機の変わり目や合流分岐などの道路状況によって、同じ車速で走行していても車間距離は変化するものであり、あらゆる道路状況を考慮して車速に応じた車間距離を1つの代表値で得ることは難しいという問題が生じていた。
請求項1に記載の運転者心理状態判定装置は、自車両の進行を抑制する要因(以下、「進行抑制要因」と呼ぶ)の発生を検出する進行抑制要因検出手段と、進行抑制要因に逆らった運転者の無理な行動を検出する無理な行動検出手段と、進行抑制要因検出手段と無理な行動検出手段の検出結果に基づいて、運転者の心理状態を判定する心理状態判定手段とを有することを特徴とする。
本発明によれば、自車両の進行を抑制する要因と進行抑制要因に逆らった運転者の無理な行動を検出することにより運転者の心理状態を判定することとした。このため、走行中の種々の交通状況に応じて運転者の心理状態を判定することができる。
―第1の実施の形態―
本発明の一実施の形態による運転者心理状態判定装置を搭載した車両100の構成を図1に示す。この運転者心理状態判定装置は、車両が走行する道路状況と、当該道路状況下における運転者の運転操作を監視することにより、運転者の心理状態を判定する。
図1の心理状態判定装置を搭載した車両100は、自車両の車速を検出する車速センサ101と、自車両の現在位置や走行中の道路種別を検出するナビゲーションシステム102と、不図示のインフラ側情報発信装置から交差点の情報を受信する交差点情報受信装置103と、運転者が自車両の進行を抑制する要因に遭遇した際に運転者が無理な行動をとった回数を記憶するカウンタ記憶メモリ112とを有する。インフラ側情報発信装置は、交差点近傍に設置され、信号機の移行状態,交差点付近での渋滞状態,交差点内の横断歩道を横断する歩行者の存在を無線により車両に向けて発信する。
マイクロプロセッサおよびその周辺回路から構成された制御装置111は、運転者の心理状態を判定する心理状態判定部111aを有し、RAM108を作業エリアとしてROM107に格納された制御プログラムを実行することによって、運転者の心理状態を判定する。心理状態の判定結果はモニタ109およびスピーカー110を介して運転者に通知される。心理状態判定部111aは、上述した交差点情報受信装置103の受信した情報に基づいて、交差点内で自車両の進行を抑制する何らかの要因が発生しているか否かを判断することができる。
以下、本実施の形態による心理状態判定装置においては、車両が走行する交差点の状況を監視し、交差点内で自車両の進行を抑制する何らかの要因が発生している状態で運転者がどのような運転を行うかを監視する。すなわち、通常であれば減速や停止が必要な交通環境下で、運転者が強引な運転を行っていないかを監視する。もし運転者が強引な運転を行っている場合には、運転者の心理状態は不安定であると判定する。以下詳細に説明する。
図2は、本実施の形態における運転者の心理状態を判定する処理のフローチャートである。なお、図2に示す処理は、不図示のイグニションスイッチがオンされると起動するプログラムとして実行される。
ステップS10において、道路に設置されたインフラ側情報発信装置から交差点情報受信装置103が情報を受信したか否かが判断される。交差点情報受信装置103が情報を受信したと判断した場合には、交差点内で自車両の進行を抑制する要因が発生していると判断され、ステップS20へ進む。
ステップS20においては、交差点情報受信装置103によって受信された情報が、信号が青から移行するという情報であるか否かを判断する。受信した情報が信号が青から移行するという情報であった場合には、自車両の進行を抑制する要因として、信号が青から黄色に変わったと判断される。この場合、ステップS30へ進み、図3に示す無理な行動のカウント処理がなされる。以下、図3の無効な行動のカウント処理について説明する。
図3のステップS160において、車速センサ101により自車速を検出する。検出した自車速に基づいて、ステップS170において、運転者が危険回避行動をとったか否かが判断される。危険回避行動とは、「停止線で停止する」あるいは「徐行する」など、運転者が危険を回避するためにとる行動のことをいう。なお、自車両の進行を抑制する要因が発生した場合に運転者がどのような危険回避行動をとるべきかは、不図示の危険回避行動ファイルに自車両の進行を抑制する要因ごとに設定され、格納されている。なお、危険回避行動ファイルは、RAM内に格納されたデータベース構造を有するデータファイルであり、必要に応じてデータの修正を行うことができる。
信号が青から移行したことにより自車両の進行を抑制する要因が発生した場合に、運転者がとるべき危険回避行動としては、「停止線で停止する」が危険回避行動ファイルに設定されているものとして、以下説明する。
ステップS170においては、運転者がとるべき危険回避行動に基づいて、自車両が停止線で停止しているか否かを判断する。自車両が停止していると判断されれば、信号の移行に伴って既に運転者は自車両を停止したと判断することができる。この場合、運転者は安全な運転を行っており、無理な行動はとっていないことから、そのまま図2のステップS40へ進む。
例えば、交差点情報受信装置103が交差点の手前100mの地点で信号が青から移行する情報を受信した場合に、車速センサ101は当該交差点の停止線位置における自車速を検出する。このときに検出された自車速が0km/hであれば、自車両は信号が青から移行したことにより、停止線位置で停止したと判断される。
また、危険回避行動として「徐行する」が設定されている場合には、以下のように自車両の車速から自車両が徐行しているか否かを判断してもよい。なお、徐行とは例えば20km/h以下の速度のように、当該信号の停止線位置で停止できる十分に遅い速度をいう。上記と同様に交差点情報受信装置103が交差点の手前100mの地点で信号が青から移行する情報を受信した場合に、車速センサ101は80m走行後、すなわち交差点の手前20mの地点における自車速を検出する。このときに検出された自車速が20km/h未満であれば、運転者は信号が青から移行するのを見て停止線位置で停止するために徐行を行っていると判断される。
これに対して、ステップS170において、運転者が危険回避行動をとっていないと判断された場合には、運転者は信号が青から移行したにも関わらず、強引に交差点へ進入したと判断できる。このため、運転者は無理な行動をとったと判断し、ステップS180へ進みカウンタ記憶メモリ112に格納された無理な行動カウンタに1を加算し、図2のステップS40へ進む。なお、無理な行動カウンタは走行開始時に0に初期化され、運転者による無理な行動が検出されるごとに1ずつ加算されていく。
図4(a)は、信号が青から移行したにも関わらず、運転者が運転者が危険回避行動をとらずに、強引に交差点へ進入したときの具体例を示す図である。図4(a)においては、自車両4aは、信号4cが青から黄色に移行したにも関わらず交差点に進入して自車両位置4bに到達していることを示している。
図2のステップS40においては、交差点情報受信装置103によって交差点付近が渋滞しているという情報が受信されたか否かが判断される。交差点付近が渋滞している場合には、自車両の進行を抑制する要因として、交差点内に自車両の通過スペースがないと判断されるため、ステップS50へ進み、図3に示す無理な行動のカウント処理がなされる。
ステップS50においては、ステップS30と同様に、運転者がとるべき危険回避行動に基づいて、交差点内が渋滞しているにも関わらず、運転者が強引に交差点へ進入したか否かが自車両の車速に基づいて判断される。
例えば、交差点付近が渋滞していることにより自車両の進行を抑制する要因が発生した場合には、運転者がとるべき危険回避行動として「停止線で停止する」が設定されているものとする。このとき、交差点情報受信装置103が交差点の手前100mの地点で交差点内が渋滞している情報を受信した場合に、車速センサ101は当該交差点の停止線位置における自車速を検出する。このときに検出された自車速が0km/hであれば、自車両は交差点内が渋滞していることにより、停止線位置で停止したと判断される。
また、危険回避行動として「徐行する」が設定されている場合には、以下のように自車両の車速から自車両が徐行しているか否かを判断してもよい。上記と同様に交差点情報受信装置103が交差点の手前100mの地点で交差点内が渋滞している情報を受信した場合に、車速センサ101は80m走行後、すなわち交差点の手前20mの地点における自車速を検出する。このときに検出された自車速が20km/h未満であれば、自車両は交差点内が渋滞しているのを見て停止線位置で停止するために徐行を行っていると判断される。
上記判断の結果、運転者が危険回避行動をとらず、強引に交差点へ進入したと判断された場合には、カウンタ記憶メモリ112に格納された無理な行動カウンタに1を加算し、ステップS60へ進む。
図4(b)は、交差点内が渋滞しているにも関わらず、運転者が強引に交差点へ進入したときの具体例を示す図である。図4(b)においては、先行車両4dが前方に停止しており、交差点内に自車両4aが通過するスペースが無いにも関わらず、自車両4aは交差点に進入して自車両位置4bに到達していることを示している。
ステップS60においては、交差点情報受信装置103によって交差点内の横断歩道を横断する歩行者がいるという情報が受信されたか否かが判断される。交差点内の横断歩道を横断する歩行者がいる場合には、自車両の進行を抑制する要因が存在すると判断されるため、ステップS70へ進み、図3に示す無理な行動のカウント処理がなされる。
ステップS70においては、ステップS30と同様に、運転者がとるべき危険回避行動に基づいて、交差点内の横断歩道を横断する歩行者がいるにも関わらず、運転者が強引に交差点へ進入したか否かが自車両の車速に基づいて判断される。
例えば、交差点内の横断歩道を横断する歩行者がいることにより自車両の進行を抑制する要因が発生した場合には、運転者がとるべき危険回避行動として「横断歩道直前で停止する」が設定されているものとする。このとき、交差点情報受信装置103が交差点の手前100mの地点で交差点内の横断歩道を横断する歩行者がいる情報を受信した場合に、車速センサ101は当該横断歩道の直前における自車速を検出する。このときに検出された自車速が0km/hであれば、自車両は歩行者が横断歩道を横断中であることにより、横断歩道直前で停止したと判断される。
また、危険回避行動として「徐行する」が設定されている場合には、以下のように自車両の車速から自車両が徐行しているか否かを判断してもよい。上記と同様に交差点情報受信装置103が交差点の手前100mの地点で交差点内の横断歩道を横断する歩行者がいる情報を受信した場合に、車速センサ101は100m走行後、すなわち交差点に到達し、横断歩道の手前10mの地点における自車速を検出する。このときに検出された自車速が20km/h未満であれば、自車両は歩行者が横断歩道を横断中であるのを見て、横断歩道直前で停止するために徐行を行っていると判断される。
上記判断の結果、運転者が危険回避行動をとらず、強引に交差点へ進入したと判断された場合に、カウンタ記憶メモリ112に格納された無理な行動カウンタに1を加え、ステップS80へ進む。
図4(c)は、歩行者が横断歩道を横断中にも関わらず、運転者が強引に交差点へ進入したときの具体例を示す図である。図4(c)においては、歩行者4eが横断歩道を横断中であるにも関わらず、自車両4aは停止することなく自車両位置4bに到達していることを示している。
ステップS80においては、心理状態判定部111aによって、上記処理にてカウントされた無理な行動カウンタに値が設定されているか、すなわちカウント値が0であるか否かの判定がなされる。無理な行動カウンタに値が設定されている場合、すなわちカウント値が0でない場合には、ステップS20〜ステップS70までの処理において、少なくとも1つの自車両の進行を抑制する要因が発生している際に運転者が無理な行動をとっていたと判断できる。このため、この場合にはステップS100へ進み、心理状態判定部111aは、運転者の心理状態は不安定であると判定する。これに対して、無理な行動カウンタのカウント値が0の場合は、自車両の進行を抑制する要因が発生していないか、あるいは発生していたとしても運転者は無理な行動をとっていないと判断できることから、心理状態判定部111aは転者の心理状態は正常と判定する。
上記にて判定された運転者の心理状態は、モニタ109やスピーカー110を介して運転者に通知される。このとき、運転者の心理状態が不安定であると判定された場合には、心理状態が平常に戻るよう、運転者を落ち着かせるためのメッセージや音楽あるいは映像等をモニタ109やスピーカー110から出力してもよい。
以上の説明は、交差点の状況に基づいて運転者の心理状態を判定したが、インフラ側情報発信装置からの道路情報が受信可能な道路であれば、あらゆる道路環境下において、本発明は適用可能である。
以上のように、本実施の形態によれば、次のような作用効果が得られる。
(1)自車両の進行を抑制する要因と、抑制要因に逆らった運転者の無理な行動を検出し、運転者による無理な行動が検出された場合に、運転者の心理状態は不安定であると判定することとした。これにより、他車との車間距離だけで心理状態を判定する場合に比べて、種々の走行中の交通状況下における運転者の心理状態を正確に判定することができる。
(2)運転者の無理な行動を検出するに当たって、車速センサ101により取得した自車両の車速から、危険回避行動をとったか否かを判定した。これにより、自車両の進行を抑制する要因に遭遇した際の、運転者の無理な行動を、迅速に検出することができる。
(3)自車両の進行を抑制する要因として、信号機の青からの移行状態、交差点内の渋滞、および横断歩道を横断中の歩行者の存在を検出した。換言すると、自車両の進行が交通法規に照らして抑制されるべき交通状況に遭遇しているか否かを検出した。これにより、他車との車間距離を用いることなく、一般的な道路環境において、運転者の心理状態を的確に判定することができる。
―第2の実施の形態―
第1の実施の形態においては、車両が走行する交差点の状況を監視し、交差点内で自車両の進行を抑制する何らかの要因が発生している状態で運転者がどのような運転を行うかを監視することにより、運転者の心理状態の判定を行った。これに対して、第2の実施の形態においては、自車両が他車両や周辺物に異常接近した際に運転者がどのような運転を行うかを監視することにより、運転者の心理状態の判定を行う。
図5は、本実施の形態における運転者心理状態判定装置を搭載する車両の構成を示すブロック図である。図5においては、第1の実施の形態における図1と共通する構成要素については、図1と同じ符号を付与し、その説明を省略する。図5の心理状態判定装置を搭載した車両100は、運転者が誰であるかを識別する信号を出力する運転者識別装置201と、自車両と自車両に接近する他車両との車間距離を計測する電波レーダ202と、自車両の周辺に存在する周辺物への接近距離を検出する超音波センサ203と、運転者によって方向指示器が操作された際に、その操作信号を出力する方向指示器操作スイッチ204と、運転者識別装置201によって認識された運転者のごとに、運転者固有の車間距離や周囲物への接近距離の基準値を格納する基準値記憶メモリ205とを有する。なお、車間距離は、先行車との車間距離、右折操作時の対向車との車間距離、非優先道路から進入する際の交差車両との車間距離といったように、他車両への接近要因別に記録されている。また、運転者識別装置201は、キーレスエントリーシステムやイモビライザのキー信号に、運転者の識別を可能とする情報を含めることにより実現される。
図6は、本実施の形態における運転者の心理状態を判定する処理のフローチャートである。なお、図6に示す処理は、不図示のイグニションスイッチがオンされると起動するプログラムとして実行される。以下、図6に基づいて、本実施の形態における運転者の心理状態を判定する処理について説明する。
図6のステップS210において、運転者識別装置201によって現在の運転者が誰であるかが識別され、制御装置110へ識別信号が出力される。ステップS220において、電波レーダ202により対向車両や交差車両と自車両との車間距離が計測されたか、あるいは超音波センサ203により周囲に存在する周辺物と自車両との距離が計測されたかの判断がなされる。他車両と自車両との車間距離、あるいは自車両の周囲に存在する周辺物と自車両との距離が計測された場合には、計測範囲内に他車両か周辺物が存在すると判断できるため、ステップS230進む。
ステップS230においては、ステップS210で識別した運転者ごとに予め設定された、車間距離や周囲物への接近距離の基準値を基準値記憶メモリ205から読み込む。基準値は以下に説明する各処理において比較を行うための基準値、すなわち右折時の対向車両との車間距離の基準値、非優先道路から進入する際の交差車両との車間距離の基準値、周辺物との距離の基準値がそれぞれ個別に設定されている。なお、これらの距離の基準値として対向車両、および交差車両および周辺物と自車両とが衝突する危険のない十分余裕をもった距離が設定されている。
ステップS240においては、自車両が走行している道路と前方で交差する道路のどちらが優先道路であるかの道路情報をナビゲーションシステム102から取得し、現在走行中の道路が非優先道路であるか否かの判断がなされる。現在走行中の道路が前方で交差する道路に対して非優先道路でない場合にはステップS270へ進み、非優先道路である場合にはステップS250へ進む。ステップS250においては、電波レーダ202により計測した、交差する優先道路を走行する交差車両との距離と、ステップS230で読み込んだ基準値とが比較される。
ここでの基準値は、非優先道路から進入する際の交差車両との車間距離の基準値を用いる。この実施の形態では、自車両が直進のために交差点へ進入しても十分に安全な車間距離として例えば50mが設定されている。自車両と交差車両との距離が基準値以上であれば、交差車両の通過を待たずに走行を続けることができるため、ステップS270へ進む。これに対して、自車両と交差車両との距離が基準値未満であれば、自車両と交差車両は異常接近していると判断され、ステップS260へ進む。
図7(a)は、自車両が非優先道路からの交差点進入する際に交差車両が接近しているときの具体例を示す図である。図7(a)においては、自車両7aが非優先道路から交差点に到達したときの交差車両7cとの車間距離が車間距離7dであることを示している。この場合において、車間距離7dが基準値未満であれば、自車両と交差車両は異常接近していると判断されることになる。なお、図7(a)においては、そのまま運転者が交差点に進入したときの自車両位置を7bで示している。
ステップS260においては、第1の実施の形態の図3に示した無理な行動のカウント処理を実行する。すなわち、図3のステップ160において、車速センサ101により自車速を検出する。検出した自車速に基づいて、ステップS170において、運転者が危険回避行動をとったか否かが判断される。運転者がとるべき危険回避行動として「停止線で停止する」が設定されている場合に、自車両が停止線位置で停止していると判断されれば、安全のために優先道路を走行している交差車両の通過を待っていると判断できるため、図6のステップS270へ進む。
これに対して、自車両が停止していないと判断された場合には、通常であれば、自車両は非優先道路を走行しているため、安全のため一時停止して優先道路を走行している交差車両の通過を待つ必要があるにも関わらず、自車両は強引に交差点へ進入したと判断できる。このため、運転者は無理な行動をとったと判断し、ステップS180へ進み、カウンタ記憶メモリ112に格納された無理な行動カウンタに1を加算し、図6のステップS270へ進む。
ステップS270においては、方向指示器操作スイッチ204からの出力信号に基づいて、自車両が右折を行うか否かの判断がなされる。自車両が右折を行うと判断されない場合にはステップS300へ進み、右折を行うと判断された場合には、ステップS280へ進む。ステップS280においては、対向車両と自車両との車間距離と、ステップS230で読み込んだ基準値とが比較される。
ここでの基準値は、右折時の対向車両との車間距離の基準値を用いる。この実施の形態では、自車両が右折のために交差点へ進入しても十分に安全な車間距離として例えば50mが設定されている。自車両と対向車両との距離が基準値以上であれば、対向車両の通過を待たずに右折を行うことができるため、ステップS300へ進む。これに対して、自車両と対向車両との距離が基準値未満であれば、自車両と交差車両は異常接近していると判断され、ステップS290へ進む。
図7(b)は、自車両が右折を行う際に対向車両が接近しているときの具体例を示す図である。図7(b)においては、自車両7aが右折を行う際の右折レーンの停止線位置(右折待機位置)に到達した時点において、自車両7aと対向車両7cとの車間距離が車間距離7dであり、自車両は右折後に右折後の自車両位置7bに到達していることを示している。この場合において、自車両位置7aの時点で車間距離7dが基準値未満であれば、自車両と対向車両は異常接近していると判断されることになる。
ステップS290においても、ステップS260と同様に図3に示した無理な行動のカウント処理を実行する。すなわち、図3のステップ160において、車速センサ101により自車速を検出する。検出した自車速に基づいて、ステップS170において、運転者が危険回避行動ファイルに設定された危険回避行動をとったか否かを判断する。ここでは運転者が取るべき危険回避行動として「右折待機位置で停止」が設定されていたとする。ステップS170において、運転者が危険回避行動をとったと判断されれば、安全のために右折レーン等の右折待機位置で対向車両の通過を待っていると判断できるため、図6のステップS300へ進む。
これに対して、運転者が危険回避行動をとっていないと判断された場合には、通常であれば、自車両は安全のために接近している対向車両の通過を待ってから右折を行う必要があるにも関わらず、自車両は強引に交差点へ進入したと判断できる。このため、運転者は無理な行動をとったと判断し、ステップS180へ進み、カウンタ記憶メモリ112に格納された無理な行動カウンタに1を加算し、図6のステップS300へ進む。
ステップS300においては、超音波センサ203からの出力に基づいて、自車両が周辺物へ接近したか否かが判断される。自車両が周辺物へ接近したと判断されない場合にはステップS330へ進み、自車両が周辺物へ接近したと判断された場合には、ステップS310へ進む。ステップS310においては、周辺物と自車両との距離と、ステップS230で読み込んだ基準値とが比較される。
ここでの基準値は、周辺物と自車両との距離の基準値を用いる。この実施の形態では、自車両が周辺物と接触することなく走行できる十分に安全な距離として例えば20cmが設定されている。自車両と周辺物との距離が基準値以上であれば、減速や停止をせずに走行を続けることができるため、ステップS330へ進む。これに対して、自車両と周辺物との距離が基準値未満であれば、自車両と周辺物は異常接近していると判断され、ステップS320へ進む。
図7(c)は、自車両が周辺物と接近しているときの具体例を示す図である。図7(c)においては、自車両7aが左折をする際に塀7eに接近しながら、左折後の自車両位置7bに到達している。そして、自車両7aと塀7eとの距離が距離7fであることを示している。この場合において、距離7fが基準値未満であれば、自車両と周辺物である塀は異常接近していると判断されることになる。
ステップS320においても、ステップS260やステップS290と同様に図3に示した無理な行動のカウント処理を実行する。すなわち、図3のステップ160において、車速センサ101により自車速を検出する。検出した自車速に基づいて、ステップS170において、運転者が危険回避行動ファイルに設定された危険回避行動をとったか否かを判断する。ここでは運転者が取るべき危険回避行動として「徐行する」が設定されていたとする。ステップS170において、運転者が危険回避行動をとったと判断されれば、周辺物と接触しないように慎重に運転を行っていると判断できるため、図6のステップS330へ進む。
これに対して、運転者が危険回避行動をとっていないと判断された場合には、通常であれば、自車両は周辺物への接触を防ぐために徐行する必要があるにも関わらず、自車両は強引に走行を続けたと判断できる。このため、運転者は無理な行動をとったと判断し、ステップS180へ進み、カウンタ記憶メモリ112に格納された無理な行動カウンタに1を加算し、図6のステップS330へ進む。
ステップS330においては、第1の実施の形態におけるステップS80と同様に、上記処理にてカウントされた無理な行動カウンタに値が設定されているか否かの判定がなされる。無理な行動カウンタに値が設定されている場合、すなわち無理な行動カウンタのカウント値が0でない場合には、運転者の心理状態は不安定であると判定される。これに対して、無理な行動カウンタのカウント値が0の場合は、運転者の心理状態は正常と判定される。
上記にて判定された運転者の心理状態は、モニタ109やスピーカー110を介して運転者に通知される。このとき、運転者の心理状態が不安定であると判定された場合には、心理状態が平常に戻るよう、運転者を落ち着かせるためのメッセージや音楽あるいは映像等をモニタ109やスピーカー110から出力してもよい。
以上、第2の実施の形態によれば、次の効果が得られる。交差車両が接近する際の自車両の非優先道路からの無理な進入,対向車が接近する際の自車の無理な右折,および静止物の近傍をすり抜ける際の異常な接近に基づいて運転者の心理状態を判定することとした。これにより、事故に結びつきやすい状況での運転者の意思による無理な行動に基づいて、的確な心理状態の判定を行うことができる。
―第3の実施の形態―
本実施の形態においては、路面の状態を監視し、路面上の凹凸など、路面状態が自車両の進行を抑制する要因となっている場合に、運転者がどのような運転を行うかを監視し、当該監視結果に基づいて運転者の心理状態を判定する。
図8は、本実施の形態における運転者心理状態判定装置を搭載する車両の構成を示すブロック図である。図8においては、第1の実施の形態における図1および第2の実施の形態における図5と共通する構成要素については、それぞれの図と同じ符号を付与し、その説明を省略する。図8の心理状態判定装置を搭載した車両100は、道路の凹凸に伴う車体のピッチ方向の角速度を計測することにより、進行に伴う車体姿勢の急激な変化を検出する角速度センサ301を有する。
図9は、本実施の形態における運転者の心理状態を判定する処理のフローチャートである。なお、図9に示す処理は、不図示のイグニションスイッチがオンされると起動するプログラムとして実行される。以下、図9に基づいて、本実施の形態における運転者の心理状態を判定する処理について説明する。
図9のステップS410において、角速度センサ301により進行に伴う車体姿勢の急激な変化が検出されたか否かの判断がなされる。車体姿勢の急激な変化が検出されない場合には、ステップS430へ進む。これに対して、車体姿勢の急激な変化が検出された場合には、路面の凹凸等によりそのまま進行すると車両へのダメージや同乗者への乗り心地に影響を与える道路状況によって、自車両の進行を抑制する要因が発生していると判断され、ステップS420へ進む。
図10は、路面の凹凸により自車両の車体姿勢が急激に変化したときの具体例を示す図である。図10においては、自車両10aの前方の路面10cに凹凸があり、自車両10aが進行後の自車両位置10bに到達するまでの間に車体姿勢の急激な変化が発生したことを示している。
ステップS420においては、車体姿勢の急激な変化によって、自車両の進行を抑制する要因が発生しており、当該自車両の進行を抑制する要因によって運転者の心理状態が変化すると考えられるため、図3に示す無理な行動のカウント処理を実行する。
図3の無理な行動のカウント処理においては、上述した通り以下の処理が行われる。図3のステップS160において、車速センサ101により自車速を検出する。検出した自車速に基づいて、ステップS170において、運転者が危険回避行動ファイルに設定された危険回避行動をとったか否かを判断する。ここでは運転者が取るべき危険回避行動として「徐行する」が設定されていたとする。ステップS170において、運転者が危険回避行動をとったと判断されれば、運転者は、車両へのダメージや同乗者への乗り心地を配慮して徐行していると判断できるため、図9のステップS430へ進む。
これに対して、運転者が危険回避行動をとっていないと判断された場合には、通常であれば、車両へのダメージや同乗者への乗り心地を配慮して徐行を行う必要があるにも関わらず、自車両は強引に路面の凹凸へ進入したと判断できる。このため、運転者は無理な行動をとったと判断し、図3のステップS180へ進み、カウンタ記憶メモリ112に格納された無理な行動カウンタに1を加算し、図9のステップS430へ進む。
ステップS430においては、第1の実施の形態におけるステップS80および第2の実施の形態におけるステップS330と同様に、上記処理にてカウントされた無理な行動カウンタに値が設定されているか否かの判定がなされる。無理な行動カウンタに値が設定されている場合、すなわち無理な行動カウンタのカウント値が0でない場合には、運転者の心理状態は不安定であると判定される。これに対して、無理な行動カウンタの値が0の場合は、運転者の心理状態は正常と判定される。
上記にて判定された運転者の心理状態は、モニタ109やスピーカー110を介して運転者に通知される。このとき、運転者の心理状態が不安定であると判定された場合には、心理状態が平常に戻るよう、運転者を落ち着かせるためのメッセージや音楽あるいは映像等をモニタ109やスピーカー110から出力してもよい。
以上、第3の実施の形態によれば、次の効果が得られる。急激な車体姿勢の変化から路面の凹凸のようにそのまま進行すると車両へのダメージや同乗者への乗り心地配慮に影響を与える道路状況に遭遇したことを検出し、このときの運転者の行動に基づいて運転者の心理状態を判定することとした。これにより、車間距離のような他車両との関係を考慮することなく、一般的な道路環境下で的確な心理状態の判定を行うことができる。
―第4の実施の形態―
本実施の形態においては、車両が走行する交差点の状況を監視し、交差点内で自車両の進行を抑制する何らかの要因が発生している状態で運転者がどのような運転を行うかを監視する。次に、自車両の他車両や周辺物への接近を監視し、他車両や周辺物への接近が自車両の進行を抑制する要因となっている場合に、運転者がどのような運転を行うかを監視する。そして、路面の状態を監視し、路面の状態が自車両の進行を抑制する要因となっている場合に、運転者がどのような運転を行うかを監視する。上記、自車両の進行を抑制する要因が発生した際に運転者の無理な行動をとった回数をカウントし、自車両の進行を抑制する要因が発生した回数に対する運転者が無理な行動をとった回数の割合を算出することにより、運転者の心理状態を判定する。以下、詳細に説明する。
図11は、本実施の形態における運転者心理状態判定装置を搭載する車両の構成を示すブロック図である。図11においては、第1の実施の形態における図1、第2の実施の形態における図5および第3の実施の形態における図8と共通する構成要素については、それぞれの図と同じ符号を付与し、その説明を省略する。図11の心理状態判定装置を搭載した車両100における、カウンタ記憶メモリ112には、第1〜第3の実施の形態において格納した無理な行動カウンタと共に、運転者が自車両の進行を抑制する要因に遭遇した回数を記憶する進行抑制状況カウンタが格納される。
図12は、本実施の形態における運転者の心理状態を判定する処理のフローチャートである。なお、図12に示す処理は、不図示のイグニションスイッチがオンされると起動するプログラムとして実行される。以下、図12に基づいて、本実施の形態における運転者の心理状態を判定する処理について説明する。
図12のステップS510において、運転者識別装置201により現在の運転者が誰であるかを識別する。ステップS520において、道路に設置されたインフラ側情報発信装置から交差点情報受信装置103が情報を受信したか否かが判断される。交差点情報受信装置103が情報を受信していないと判断した場合には、ステップS530へ進む。これに対して、交差点情報受信装置103が情報を受信したと判断した場合には、交差点内で自車両の進行を抑制する要因が発生していると判断され、ステップS521へ進む。
ステップS521においては、交差点内の交通状況により、交差点内で自車両の進行を抑制する要因が発生しており、当該自車両の進行を抑制する要因によって運転者の心理状態が変化することが考えられるため、図13に示す交通状況による不安定性判定処理を実行する。
図13に示す交通状況による不安定性判定処理においては、第1の実施例において運転者の心理状態を判定したときと同様に、交差点内に自車両の進行を抑制する要因が発生してたときの運転者の行動を監視する。そしてこのとき運転者が無理な行動をとっている場合には、「無理な行動カウンタ」の更新を行う。また、本実施の形態においては、自車両の進行を抑制する要因が発生した回数に対する運転者が無理な行動をとった回数の割合を算出することにより、運転者の心理状態を判定する。このため、自車両の進行を抑制する要因が発生した場合には、自車両の進行を抑制する要因が発生した回数を記憶する「進行抑制状況カウンタ」の更新も行う。なお、「進行抑制状況カウンタ」は、「無理な行動カウンタ」と共にカウンタ記憶メモリ112に格納されており、走行開始時に0に初期化され、自車両が進行を抑制する要因に遭遇するごとに1ずつ加算されていく。
図13のステップS610においては、交差点情報受信装置103によって受信された情報が、信号が青から移行するという情報であるか否かを判断する。受信した情報が信号が青から移行するという情報でない場合には、ステップS620へ進む。これに対して、受信した情報が信号が青から移行するという情報であった場合には、ステップS611へ進み、カウンタ記憶メモリ112に格納された進行抑制状況カウンタに1を加算した後、ステップS612へ進む。ステップS612においては、上述した図3に示す無理な行動のカウント処理を行い、運転者が無理な行動をとっていると判断された場合には「無理な行動カウンタ」の加算が行われる。処理終了後、ステップS620へ進む。
ステップS620においては、交差点情報受信装置103によって交差点付近が渋滞しているという情報が受信されたか否かが判断される。交差点付近が渋滞していない場合には、ステップS630へ進む。これに対して、交差点付近が渋滞している場合には、ステップS621へ進み、カウンタ記憶メモリ112に格納された進行抑制状況カウンタに1を加算した後、ステップS622へ進む。ステップS622においては、上述した図3に示す無理な行動のカウント処理を行い、運転者が無理な行動をとっていると判断された場合には「無理な行動カウンタ」の加算が行われる。処理終了後、ステップS630へ進む。
ステップS630においては、交差点情報受信装置103によって交差点内の横断歩道を横断する歩行者がいるという情報が受信されたか否かが判断される。交差点内の横断歩道を横断する歩行者がいない場合には、図12のステップS530へ進む。これに対して、交差点内の横断歩道を横断する歩行者がいる場合には、ステップS631へ進み、カウンタ記憶メモリ112に格納された進行抑制状況カウンタに1を加算した後、ステップS632へ進む。ステップS632においては、上述した図3に示す無理な行動のカウント処理を行い、運転者が無理な行動をとっていると判断された場合には「無理な行動カウンタ」の加算が行われる。処理終了後、図12のステップS530へ進む。
図12のステップS530においては、電波レーダ202により対向車両や交差車両と自車両との車間距離が計測されたか、あるいは超音波センサ203により周囲に存在する周辺物と自車両との距離が計測されたかの判断がなされる。他車両と自車両との車間距離、あるいは自車両の周囲に存在する周辺物と自車両との距離が計測されない場合には、ステップS540へ進む。これに対して、他車両と自車両との車間距離、あるいは自車両の周囲に存在する周辺物と自車両との距離が計測された場合には、周辺に自車両の進行を抑制する要因が発生していると判断され、ステップS531へ進む。
ステップS531においては、周辺の他車両や周囲物により、自車両の進行を抑制する要因が発生しており、当該自車両の進行を抑制する要因によって運転者の心理状態が変化することが考えられるため、図14に示す車間距離による不安定性判定処理を実行する。
図14に示す車間距離による不安定性判定処理においては、第2の実施例において運転者の心理状態を判定したときと同様に、自車両が他車両や周辺物に異常接近した際に運転者がどのような運転を行うかを監視する。そしてこのとき運転者が無理な行動をとっている場合には、「無理な行動カウンタ」の加算を行う。また、ステップS521における処理と同様に、自車両の進行を抑制する要因が発生した場合には、カウンタ記憶メモリ112に格納されている「進行抑制状況カウンタ」の加算も行う。
図14のステップS710においては、図12のステップS510で識別した運転者ごとに、予め設定された右折時の対向車両との車間距離の基準値、非優先道路から進入する際の交差車両との車間距離の基準値、周辺物との距離の基準値を基準値記憶メモリ205から読み込む。
ステップS720においては、自車両が走行している道路が前方で交差する道路のどちらが優先道路であるかをナビゲーションシステム102から取得し、現在走行中の道路が非優先道路であるか否かの判断がなされる。現在走行中の道路が前方で交差する道路に対して、非優先道路でない場合にはステップS750へ進み、非優先道路である場合にはステップS721へ進む。
ステップS721においては、優先道路への進入という自車両の進行を抑制する要因に遭遇したため、カウンタ記憶メモリ112に格納された進行抑制状況カウンタに1を加算し、ステップS730へ進む。以下の処理においては、ステップS751とステップS781においても同様に進行抑制状況カウンタの加算を行う。このステップS751とステップS781を除いたステップS730〜ステップS800までの処理については、第2の実施の形態における図6の処理と同様のため、説明は省略する。
図12のステップS540においては、角速度センサ110により進行に伴う車体姿勢の急激な変化を検出されたか否かの判断がなされる。車体姿勢の急激な変化が検出されない場合には、ステップS550へ進む。これに対して、車体姿勢の急激な変化が検出された場合には、路面の凹凸等により自車両の進行を抑制する要因が発生していると判断され、ステップS541へ進む。
ステップS541においては、車体姿勢の急激な変化によって、自車両の進行を抑制する要因が発生しているため、カウンタ記憶メモリ112に格納されている「進行抑制状況カウンタ」の加算を行う。ステップS542においては、当該自車両の進行を抑制する要因によって運転者の心理状態が変化すると考えられるため、上述した図3に示す無理な行動のカウント処理を行い、運転者が無理な行動をとっていると判断された場合には「無理な行動カウンタ」の加算が行われる。その後、ステップS550へ進む。
図12のステップS550においては、運転者が自車両の進行を抑制する要因に遭遇した際に、無理な行動をとった割合が算出され、算出された割合に基づいて運転者の心理状態の判定がなされる。本実施の形態においては、運転者が自車両の進行を抑制する要因に遭遇した回数と、運転者が無理な行動をとった回数は、それぞれカウンタ記憶メモリ112に格納された進行抑制状況カウンタと無理な行動カウンタとに記憶されている。よって、次式(1)により無理な行動の発生割合が算出される。
無理な行動の発生割合(%)=無理な行動カウンタの値/進行抑制状況カウンタの値×100・・・(1)
式(1)により算出した無理な行動の発生割合と、以下の判定基準とに基づいて、心理状態判定部111aは運転者の心理状態の判定を行う。
(a)無理な行動の発生割合が70%以上の場合・・・運転者の心理状態を「焦り、イライラ」と判定
(b)無理な行動の発生割合が20%以上かつ70%未満・・・運転者の心理状態を「注意散漫」と判定
(c)無理な行動の発生割合が20%未満・・・運転者の心理状態を「平常」と判定
上記(a)に示す判定基準の状況においては、自車両の進行を抑制する要因に遭遇した回数の70%以上の割合で運転者が無理な行動をとっている。これにより、運転者は目的地に早く着きたいという焦りの心理状態で運転をしているか、あるいはイライラした心理状態で強引な運転をしていると判定することができる。
(b)に示す判定基準の状況においては、「焦り、イライラ」の状況ほど無理な行動は多くないが、所定の水準以上の頻度で無理な行動をとっていることから、運転者は運転に集中しておらず、注意散漫な心理状態と判定することができる。
(c)に示す判定基準においては、自車両の進行を抑制する要因に遭遇した場合に、運転者はほとんど無理な行動をとっていないことから、平常心で運転を行っていると判定することができる、
なお、本実施の形態においては、上記(a)〜(c)の判定基準に基づいて、運転者の心理状態を判定したが、さらに詳細な判定基準を設けて運転者の心理状態を判定してもよい。
上記にて判定された運転者の心理状態は、モニタ109やスピーカー110を介して運転者に通知される。このとき、運転者の心理状態が「焦り、イライラ」であると判定された場合には心理状態が平常に戻す効果があり、また「注意散漫」であると判定された場合には運転に集中できる効果があるようなメッセージや音楽あるいは映像等を、運転者の心理状態に合わせてモニタ109やスピーカー110から出力してもよい。
本実施の形態においては、交差点内の状況、および自車両と他車両や周辺物との車間距離、および車体姿勢の急激な変化のいずれかに基づいて自車両の進行を抑制する要因が発生したか否かを識別し、運転者の心理状態を判定した。しかし、本発明はこれに限定されず、その他の自車両の進行を抑制する要因も考慮に入れて運転者の心理状態を判定してもよい。
以上、第4の実施の形態によれば、第1〜第3の実施の形態で得られる効果に加えて次の効果が得られる。自車両の進行を抑制する要因が発生した回数に対する運転者が無理な行動をとった回数の割合を算出し、当該割合に基づいて運転者の心理状態を判定した。これにより、運転者の心理状態が不安定か平常かだけでなく、不安定さの度合いまでを判定することができる。
特許請求の範囲の構成要素と実施の形態との対応関係について説明する。車速センサ101は車速検出手段および無理な行動検出手段に、交差点情報受信装置103、電波レーダ202および超音波センサ203は進行抑制要因検出手段に、運転者識別装置201は運転者識別手段に相当する。心理状態判定部111aは心理状態判定手段および心理内容判定手段に、カウンタ記憶メモリ112は進行抑制要因回数計数手段および無理な行動回数計数手段に相当する。なお、本発明の特徴的な機能を損なわない限り、本発明は、上述した実施の形態における構成に何ら限定されない。
第1の実施の形態における心理状態判定装置を搭載した車両の構成を示す図である。 第1の実施の形態における運転者の心理状態判定処理を示すフローチャート図である。 無理な行動のカウント処理を示すフローチャート図である。 第1の実施の形態における運転者の無理な行動の具体例を示す図である。 第2の実施の形態における心理状態判定装置を搭載した車両の構成を示す図である。 第2の実施の形態における運転者の心理状態判定処理を示すフローチャート図である。 第2の実施の形態における運転者の無理な行動の具体例を示す図である。 第3の実施の形態における心理状態判定装置を搭載した車両の構成を示す図である。 第3の実施の形態における運転者の心理状態判定処理を示すフローチャート図である。 第3の実施の形態における運転者の無理な行動の具体例を示す図である。 第4の実施の形態における心理状態判定装置を搭載した車両の構成を示す図である。 第4の実施の形態における運転者の心理状態判定処理を示すフローチャート図である。 第4の実施の形態における交通状況による不安定性判定処理を示すフローチャート図である。 第4の実施の形態における車間距離による不安定性判定処理を示すフローチャート図である。
符号の説明
100 車両
101 車速センサ
102 ナビゲーションシステム
103 交差点情報受信装置
111 制御装置
111a 心理状態判定部
112 カウンタ記憶メモリ
201 運転者識別装置
202 電波レーダ
203 超音波センサ
204 方向指示器スイッチ
205 基準値記憶メモリ
301 角速度センサ

Claims (7)

  1. 自車両の進行を抑制する要因(以下、「進行抑制要因」と呼ぶ)の発生を検出する進行抑制要因検出手段と、
    前記進行抑制要因に逆らった運転者の無理な行動を検出する無理な行動検出手段と、
    前記進行抑制要因検出手段と前記無理な行動検出手段の検出結果に基づいて、運転者の心理状態を判定する心理状態判定手段とを有することを特徴とする運転者心理状態判定装置。
  2. 請求項1に記載の運転者心理状態判定装置において、
    前記心理状態判定手段は、前記進行抑制要因検出手段および前記無理な行動検出手段により前記進行抑制要因の発生と前記運転者の無理な行動が検出されたときに、運転者の心理状態は不安定であると判定することを特徴とする運転者心理状態判定装置。
  3. 請求項1または2に記載の運転者心理状態判定装置において、
    前記進行抑制要因の発生回数をカウントする進行抑制要因回数計数手段と、
    前記運転者の無理な行動の発生回数をカウントする無理な行動回数計数手段と、
    前記進行抑制要因回数計数手段によりカウントされた前記進行抑制要因の発生回数に対する前記無理な行動回数計数手段によりカウントされた前記運転者の無理な行動の発生回数の割合(以下、「無理な行動の発生割合」と呼ぶ)に基づいて運転者の心理状態の内容を判定する心理内容判定手段とをさらに有することを特徴とする運転者心理状態判定装置。
  4. 請求項3に記載の運転者心理状態判定装置において、
    前期心理内容判定手段は、前記無理な行動の発生割合が第1の割合以上である場合に、運転者の心理状態は「焦り」または「イライラ」の状態であると判定し、第2の割合(<第1の割合)以上、かつ前記第1割合未満である場合に、運転者の心理状態は「注意散漫」の状態であると判定し、前記第2の割合未満である場合に、運転者の心理状態は「平常」であると判定することを特徴とする運転者心理状態判定装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の運転者心理状態判定装置において、
    前記進行抑制要因検出手段は、自車両が進入する交差点内の交通状況、自車両と自車両に接近する車両または周囲物との車間距離、および自車両の進行する道路状況の少なくともいずれか一つに基づいて進行抑制要因の発生を検出することを特徴とする運転者心理状態判定装置。
  6. 請求項5に記載の運転者心理状態判定装置において、
    運転者を識別する運転者識別手段をさらに有し、
    前記進行抑制要因検出手段は、前記自車両と自車両に接近する車両との車間距離、および前記自車両と周囲物との車間距離の少なくともいずれか一方が所定の基準値未満である場合に前記進行抑制要因の発生を検出し、
    前記基準値は、前記運転者ごとに設定することを特徴とする運転者心理状態判定装置。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の運転者心理状態判定装置において、
    自車両の車速を検出する車速検出手段をさらに有し、
    前記無理な行動検出手段は、前記車速検出手段において検出された自車両の車速に基づいて運転者による危険回避行動を検出し、前記運転者による危険回避行動が検出されないときに運転者が無理な行動をしているものと検出することを特徴とする運転者心理状態判定装置。
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