JP2005156541A - 漏液センサ及び漏液検知システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】漏液が浸透し得る気体層又は漏液浸透層を介して、前記漏液と接触し得る少なくとも1つの漏液検知部を具えた漏液センサを、少なくとも1つ使用する漏液検知システムにおいて、漏液センサの設置位置に対し、所定の空間範囲以内に、発音手段を含む警報手段を設け、漏液センサがセンサ異常を検知した場合、少なくとも前記発音手段により、前記所定の空間範囲の外側に設置された漏液センサと区別して、当該漏液センサの設置位置が特定可能なように、当該漏液センサのセンサ異常検知を警報する。
【選択図】図2
Description
又、特許文献2の技術では、親機側で演算処理した後又はそのまま、親機側の表示手段に表示するシステム構成なので、親機が故障した場合には、漏液センサが正常に漏液を検知しても、漏液検知異常の警報を全く出力できないという問題点もあった。
前記漏液センサの設置位置に対し、所定の空間範囲以内に、発音手段を含む警報手段を設け、前記漏液センサのセンサ異常を検知した場合、少なくとも前記発音手段により、前記所定の空間範囲の外側に設置された漏液センサと区別して、当該漏液センサの設置位置が特定可能なように、当該漏液センサのセンサ異常検知を可聴周波数の発信音で警報することによって達成される。
前記投光部及び受光部を底部が透明材又は半透明材で構成されたケースに収納し一体化すると共に、又は、
前記投光部及び受光部を底部が透明材又は半透明材で構成されたケースに収納し一体化すると共に、該ケース先端に当該漏液センサの床等の設置箇所の表面性状又は表面色からの影響を受けにくくし、かつ、当該ケースの転倒防止を兼ねたケースホルダを装着するようにすると共に、
前記漏液センサの異常検知手段、及び、発音手段を含む警報手段を設け、
前記異常検知手段によりセンサ異常を検知した場合、少なくとも前記発音手段により異常検知を可聴周波数の発信音で警報することによっても達成される。
前記漏液センサの設置位置に対し、所定の空間範囲以内に、発音手段を含む警報手段を設け、前記漏液センサのセンサ異常を検知した場合、少なくとも前記発音手段により、前記所定の空間範囲の外側に設置された漏液センサと区別して、当該漏液センサの設置位置が特定可能なように、当該漏液センサのセンサ異常検知を可聴周波数の発信音で警報すると共に、
前記所定の空間範囲の内側に設置された単独又は複数の漏液センサにより、前記警報手段が共通して利用可能であることが好ましく、更に、当該警報手段の警告灯が容易に視認可能な空間位置に設置されていると、より一段と好ましい。
前記投光部及び受光部を底部が透明材又は半透明材で構成されたケースに収納し一体化すると共に、又は、
前記投光部及び受光部を底部が透明材又は半透明材で構成されたケースに収納し一体化すると共に、該ケース先端に当該漏液センサの床等の設置箇所の表面性状又は表面色からの影響を受けにくくし、かつ、当該ケースの転倒防止を兼ねたケースホルダを装着するようにすると共に、
前記漏液センサの異常検知手段、及び、発音手段を含む警報手段を、所定の空間範囲の外側に設置された他の漏液センサ設置箇所と区別して、当該漏液センサの設置位置が特定可能なように、当該漏液センサのセンサ異常検知を可聴周波数の発信音で警報すると共に、
前記所定の空間範囲の内側に設置された単独又は複数の漏液センサにより、前記警報手段が単独又は共通して利用可能であることが好ましく、更に、当該警報手段が容易に視認可能な空間位置に設置されていると、より一段と好ましい。
図1は、本発明の漏液検知システム1aを塗布現像装置に適用した場合の機械的1構成例を示すブロック図である。
図2は、その漏液検知部(漏液センサ部)を、漏液センサ20aと、発音手段を含む警報手段70aとを、一体に形成した構成の1例である。
図2(A)は、本発明の漏液センサ20aの構造を示す平面図である。
図2(B)は、その2B−2Bでの、横断面図である。
図2(C)は、その側面図である。
図3(A)は、その3A−3Aでの縦断面図である。
図3(B)は、図2(B)の拡大図である。
図3(C)は、その3C−3Cでの横断面図である。
図4(A)は、本発明のホルダ5の平面図である。
図4(B)は、その中央横断面図である。
図4(C)は、切断部8dを有する薄紙8の平面図である。
図5は、本発明の高速漏液引込手段6の動作原理を示す拡大断面図である。
図6は、本発明の漏液センサ20aの信号処理の1構成例を示すブロック図である。
図7は、本発明の防爆型漏液検知システム1bの機械的1構成例を示すブロック図である。
図8は、その漏液検知部(漏液センサ部)を、漏液センサ20bと、発音手段を含む警報手段70bとを、分離して設置した構成の1例である。
図9は、本発明の防爆型警報手段70bの信号処理の1構成例を示すブロック図である。
先ず、図1は、本発明の漏液検知部(漏液センサ)20aを、漏液センサ部20aと、発音手段72を含む警報手段70aとを、一体に形成して構成した漏液検知システム1aの1例であり、漏液が浸透し得る気体層又は漏液浸透層を介して、漏液と接触し得る少なくとも1つの漏液検知部(図1では、当該漏液検知部が、少なくとも1つの光学式反射境界面を含む光学式漏液検知部から構成されているが、非絶縁性液体の存在によって電極間インピーダンスが変化する電極対を含む導電式漏液検知部、又は、液量計測式漏液検知部を利用することも可能である)を具えた漏液センサを、少なくとも1つ使用するように構成された(図1の例では、1つであるが、面積の広い同一の底面や床面では、複数の漏液センサを複数箇所に分散して設置することも可能である)漏液検知システム1aの1例であり、漏液センサ20aを、それぞれ、後述する各漏液収容部98の底面99に、各漏液収容部がシステムの管理者/保守担当者にとって、区別して空間的に識別可能なように設置し、この設置位置に対し、所定の空間範囲以内(漏液収容部98の底面上方空間)に、後述する発音手段を含む警報手段70aを設け、漏液センサ20aのセンサ異常(漏液検知異常やセンサ設置異常)を検知した場合、少なくとも発音手段により、上記所定の空間範囲の外側に設置された他の漏液センサ設置箇所と区別して(各漏液収容部をそれぞれ独立して区別可能なように)、漏液センサの設置位置が容易かつ直接的に特定可能なように、漏液センサのセンサ異常検知を可聴周波数の発信音で警報するようにしたもので、漏液センサ20aと警報手段70aとは、信号線により接続されると共に、一体に形成され設置されている。
恒温水タンク91には液レベル検出用のフロート94が設けられており、このフロート94は、その支持部95の近くに電気接点96を有する。この接点96は図示しない論理回路を介してソレノイドバルブ97の動作を制御可能に接続されている。この恒温水タンク91と処理液タンク82の下方に漏液収容パン98がそれぞれ独立して配置されており、この漏液収容パン98の底部99に漏液検出用漏液センサ20aがそれぞれ独立して相互に区別可能なように配置されている。
タンク91の液面が低下すると、フロート94が低下し、接点96はONになる。この時インバータA1の入力は0となり、出力は1(正論理のHレベル状態)になる。インバータA1の出力は、それぞれの遅延回路D1とD2を介してインバータA2とA3に伝達されるが、遅延回路D1は約1分の遅延時間を有し、遅延回路D2は約2秒の遅延時間を有する。従って接点96がONになってから約2秒後に、インバータA4の出力端子に信号1が生じるので、この時トランジスタTrがONとなり、ソレノイドバルブ97に電流が流れる。さらに約1分後にはインバータA2の出力が0になるので、トランジスタTrは再びOFFとなり、ソレノイドバルブ97の電流は遮断される。各遅延回路D1、D2にはダイオードが設けられており、これら遅延回路D1、D2は、0→1の信号を遅延するが、1→0の信号は遅れなく伝達する。従って遅延回路D1により、ソレノイドバルブ97が1分以上の期間開くことを防止し、遅延回路D2により、ソレノイドバルブ97が液面の波立ち等によってONとOFFを頻繁に繰返すことを防止することができる。
ABS樹脂、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリビニルアルコール、メタクリル樹脂、石油樹脂、ポリアミド、ポリ塩化ビニリデン、ポリカーボネート、ポリアセタール、弗素樹脂、ポリイミド、ポリエーテルエステルケトン、ポリフェニレンスルフィド、ポリベンズイミダゾール、ポリシクロオレフィン等の熱可塑性樹脂、又は、フェノール樹脂、尿素樹脂、不飽和ポリエステル、ポリウレタン、アルキド樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂、則ち、熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂等の合成樹脂部材/プラスチック部材、又は、ポリアミノ酸、脂肪族ポリエステル、ポリーεーカプロラクトン、ポリビニルアルコール、キトサン、澱粉、セルロース等と汎用性ポリマーとの混合物等の生分解樹脂部材、又は、これらの組合せから成るグループから選択されたもの、
更に、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンエーテル、ポリエーテルエステルケトン、ポリフェニレンスルフィド、ポリアリレート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリケトンスルフィド、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリ四弗化エチレン、芳香族ポリエステル、ポリアミノビスマレイミド、トリアジン樹脂等のエンジニアリングプラスチック部材、又は、ガラス、又は、セラミックスを少なくとも1つを含む透明材又は半透明材で構成されたケース底部12dに、図5に示すような凸形状で、その底面12pが漏液収容部98の漏液検出対象底面99に直接密着接触可能な漏液検知部の一端を突設して設け、
この検知部には、漏液検出対象底面(又は床面)99に対して約35度〜50度の所定の傾斜角度で平面状の漏液検知用全反射面12m及び12nを設け、これらの平面状全反射面12m及び12nは、コーナーキューブと同等の機能を果たすように、全反射面の延長が相互に所定の角度で交差するように形成し、少なくとも1つの光源手段、受光手段及びこれらに結合された制御手段を、上記各反射境界面のそれぞれに対し、同一の側に配設し、上記第1の全反射境界面12mに対しては光源手段から光を投射し、第1の全反射境界面12mからの反射光を第2の全反射境界面12nに投射し、第2の全反射境界面12nからの反射光を受光手段で受光し、その出力を前記制御手段により演算処理して漏液を検知するため、
先ず、漏液検知用の第1の光学系を形成する光源手段14aからの投射光22uが、全反射面12mに上方から下方に全反射面12mで所定の臨界角以上で全反射するように、透明材又は半透明材12dの屈折率に応じた所定の入射角で照射され、その反射光22vが全反射面12nに投射され、全反射面12nからの全反射光24uが、透明材又は半透明材12dの屈折率に応じた所定の受光角度でCCDやMOS型ホトダイオード等から成る光電変換素子の受光手段16で受光され、かかる光学経路を伝搬した漏液検知光が電気信号に変換され、その出力が、例えば、図6に示すようなマルチプレクサ31を介して、所定のサンプリング周期毎にA/D変換手段32によりデジタル信号に変換され、マイクロプロセッサ(MPU)36を含み漏液検知手段18を兼ねた制御手段30内の、バッファメモリ34に順次書込まれ、デジタル処理されたり、受光手段16のアナログ出力が、直接、図示しないアナログ比較器等から成るアナログ演算手段に入力され、アナログ回路から構成された検知手段18を兼ねた制御手段30内で、所定の基準レベルと比較し、反射光量の大小により漏液の有無をアナログ処理することも可能である。
上記光源手段/投光手段としては、LEDや赤外線発光素子、半導体レーザ、投光用光ファイバ等が利用可能であり、又、発音手段72を含む警報手段70aと漏液センサ20aとを、一体に形成して構成した漏液検知システム1aでは、上記光源手段14a、受光手段16、警告灯29、検知手段18、発音手段72への駆動電力を供給制御する警報手段70aの制御部700、及び/又は、制御手段30等は、遮光材を兼ねた回路基板7に、一体に形成し、固定するのが好ましい。尚、警報手段70aの電気的制御部700の内部には、有線又は無線の通信手段702を設けることが好ましく、かかる通信手段702により、発音手段72のオン−オフ制御や出力発信音の音量制御、発音手段72のリセット操作等が外部からの遠隔操作指令を介して実行できると、漏液発生後の保守・復旧作業が、確実/迅速に実施でき好ましい。
更に、共鳴器75は、透明材及び/又は半透明材で構成すると、回路基板7の上面に配設した警告灯29の点灯状態が外部から直接観測可能となり好ましい。
尚、共鳴手段/共鳴器を、ケース12側及びホルダ5側の2箇所に分散させて配置・形成すると、保守点検/漏液発生後の復旧作業時に、本体ケース12をホルダ5から取り外した場合、警報音の音量を低減でき、復旧作業等での不要な高い警報音を減らすことができ好ましい。
尚、ホルダ5の外径がケース12の外径の1.3倍以上の大きさのものを使用した方が、センサ20aの転倒防止の面から好ましく、ケーブル26の腰が強い場合、ケース12を単独で設置すると、ケース12が容易に転倒しやすいので、通常は、ケース12を挿入したホルダ5を漏液検出対象底面99にネジ等の固定材によりしっかりと固定し、更に/又は、建物や装置等の側壁や側面61からケース12を固定するためのアーム状の圧接手段60をケース側面部に延設し、その一端62をネジ、釘等の固定材64により建物61側に固定すると共に、他端66をケース側面部に圧接し、ケース12の転倒防止を図ってもよい。
更に、警報手段70aでは、警告灯/表示手段29をエラー(赤色)点灯させることが可能であるが、発音手段72から発信される可聴周波数の警報音の変動に対応して、警告灯29の明るさを変動せしめることも可能であり、その対応関係は、警報音の変動に同期させて明るさや発光波長等を変動させてもよいし、それぞれ独立に変動させてもよい。
又、漏液検知用光学系を形成する光源手段14aからの投射光22uが、第1の全反射面12mに上方から下方に全反射面12mで所定の臨界角以上で全反射するように、透明材又は半透明材12dの屈折率に応じた所定の入射角で照射され、その全反射光22vが第2の全反射面12nに投射され、全反射面12nからの全反射光24uが、透明材又は半透明材12dの屈折率に応じた所定の受光角度で受光手段16により受光され、かかる光学経路を伝搬した漏液検知光が光電変換素子により電気信号に変換され、その出力が、検知手段18を兼ねた制御手段30内で、デジタル処理されたり、受光手段16のアナログ出力が、直接、アナログ比較器等から成るアナログ演算手段に入力され、アナログ回路から構成された検知手段18を兼ねた制御手段30内で、アナログ処理される。尚、漏液が存在しない場合には、上記例では、何れの受光手段でも正常な受光量が検知され、受光量の低下現象は発生しない。
かくして、漏液検知手段18を兼ねた制御手段30により、漏液2aが検出されると、表示手段29を正常(緑色)点灯からエラー(赤色)点灯させると共に、外部出力設定器33に設定されたPNP出力又はNPN出力のディジタル出力形式で、ケーブル26を介して外部に漏液検知信号をディジタル出力する(漏液検知エラーコードER−B)。
尚、発音手段72及び共鳴器75から発信される警報音は、周波数が一定又は可変の断続音及び/又は連続音である、音色が一定又は可変の断続音及び/又は連続音である、音の強さが一定又は可変の断続音及び/又は連続音である、音のピッチが一定又は可変の断続音及び/又は連続音である、デュウティイ比が一定又は可変の断続音及び/又は連続音である、又は、これらを組み合わせた警報音を含む発信音が利用可能である。
更に、警報手段70aでは、警告灯/表示手段29をエラー(赤色)点灯させることが可能であるが、発音手段72から発信される可聴周波数の警報音の変動に対応して、警告灯29の明るさを変動せしめることも可能であり、その対応関係は、警報音の変動に同期させて明るさや発光波長等を変動させてもよいし、それぞれ独立に変動させてもよい。
更に、発音手段72から漏液検知時に放射される警報発信音は、ケースの設置異常時に放射される警報発信音と同一音でなく、いずれのセンサ異常か識別可能なように相互に区別可能な異なる発信音が好ましく、かかる相互に区別可能な異なる発信音としては、例えば、警報発信音の音量を変更する、警報発信音の音色を変更する、警報発信音の周波数を変更する、警報発信音のデューティ比を変更する、警報発信音を連続音と断続音とで出力する、又は、これらの組合せた発信音とする等、種々の組合せが利用可能である。
全反射面12mで全反射され、その全反射光22vが全反射面12nに投射された場合には、漏液2のために全反射面12nでは全反射せず、直ちに、全反射面12nを大略直進し、更に、空隙部d4に充満した漏液2の中を屈折直進した後、漏液検出対象底面99で反射され、受光手段16の設置位置と全く関係ない方向に伝搬・進行する。
従って、一度に大量の漏液2が発生した場合には、漏液検知用光学経路の一部を形成する全反射面12nで全反射された光24uが、受光手段16で受光される光量は、漏液2が存在しない場合と比較すると、大幅に低下し、その出力を制御手段30により演算処理して、漏液2の大量発生を、非常に初期の段階で、非常に高速に検知することができる。
かくして、漏液検知手段18を兼ねた制御手段30により、漏液2a又は漏液2が検出されると、表示手段29をエラー点灯させると共に、ケーブル26を介して外部に漏液の有無をディジタル出力する(漏液検知エラーコードER−B)。
a)各受光素子28i(i=a〜n)の感度補正を行なった後、受光パターンを移動平均処理等により平滑化する。
b1)平滑化した受光パターンの明暗のピーク位置を演算し、この位置が漏液無し範囲内にあるか否かで漏液の有無を判定する。
b2)平滑化した受光パターンR(j)の反射光量の輝度分布の重心XGを次式により演算し、この重心位置が、漏液無し範囲内にあるか否かで漏液の有無を判定する。
XG=ΣR(j)・j/Σj (j=1からn) ・・・(1)
但し、R(j):受光レベル 、j=1からn:受光位置
例えば、漏液無し位置より所定の距離(mth)以上離れた位置(m>mth)で、かつ、所定の類似度Thcr以上テンプレート波形と類似した明暗パターンCR(m)が検出された場合、漏液有りと判定し、それ以外の場合には漏液無しと判定する。
c)かくして、漏液検知手段18を兼ねた制御手段30により、b1)からb3)の演算の中から、所望の演算又は組合わせた演算により、漏液2が検出されると、ケーブル26を介して外部に漏液の有無をディジタル出力する(漏液検知エラーコードER−B)。
尚、上述のb1)及びb2)の処理では、レンズ、凹面鏡等の集光手段により広く反射光を集めることにより、最小限2箇所の受光部(素子)により、漏液の有無演算が実行できる。又、b3)の相関演算では、最小限4〜8箇所の異なる位置からの受光部(受光素子)による反射光データの収集が好ましい。
又、上述の第2の光学系では、遠隔地に設けられた光源手段14からの照射光の他の一部が、光伝送手段40cによりケース12内に導かれ、臨界角以内又は臨界角以上の所定の角度で、反射部材5jへ投射光22zとして照射され、その反射光24zは光伝送手段42cにより受光され、遠隔地に設けられた受光素子16cに伝送され、マルチプレクサ31、AD変換手段32、ダブルバッファ34を介して検知手段18を兼ねた制御手段30に入力されるようになっている。更に、ケース12の底部は、透明材又は半透明材からなる透過光部材12dを基材として構成し、その外側を光の照射面及び反射面/受光面を除いて遮光性の合成樹脂等の遮光材で被覆又は構成し、透過光部材12dと一体成形するのが好ましく、かかる遮光部材を使用すると、ホルダ5がなくても周囲ノイズ光の影響を受けにくく、又漏液浸入時に漏液検出対象となる床面が白色又は鏡面であっても、不要な反射光を床面から受光しないような光学的構造が実現できる。
又、漏液センサ20bでは、ホルダ5を使用せず、ケース12を単体で漏液センサとして使用するので、建物や装置等の側壁や側面61からケース12を固定するためのアーム状の圧接手段60をケース上蓋に延設し、その一端62を固定部材64により建物61側に固定すると共に、他端66をケース上部に圧接し、ケース12の転倒防止を図るのが好ましい。
具体的には、ケース底部は、本体部12dと高速漏液引込手段6bとがヒンジで連結されて一体に形成され、本体部12dと高速漏液引込手段6bとが外周縁でV字状の溝部により連結され、合成樹脂材、すなわち、熱可塑性プラスチック樹脂または熱可塑性エラストマーにより一体成形されるようになっており、V字状の溝部を介して、全反射面12m側に折曲すると、面12vの先端部側に形成した所定の高さd7の複数の小突起を介して空隙部d7を形成し、又、高速漏液引込手段6bの面12w側に形成された所定の高さd6の複数の小突起を介して、折曲した場合に漏液検出対象底面99との間で空隙部d6を形成すると共に、反発力を生成する開閉機構を構成するようになっている。従って、ケースの本体部12dと高速漏液引込手段6bとを全反射面12m側に折曲して、ケース12の設置面に対して略水平状態に閉じたときには、自重または外部からの圧接手段60により本体部12dと高速漏液引込手段6bとが空隙部d7を形成した状態を維持でき、かつ、光学式設置異常検知手段4bの光学経路の一部を形成するようになっている。則ち、水平な漏液検出対象底面99にケース12を設置した場合は、ケース12の設置面は、水準器等から規定される基準水平面に対し水平/平行となる。
かかる漏液センサ20bと、発音手段72を含む警報手段70bとを、分離して設置し、無線により、漏液センサ20bと警報手段70bとを、相互に接続する構成では、かかる分離した警報手段70bを、漏液検知システム1bの上部空間で、漏液収容部98の水平断面を略鉛直上方に延長して形成される上部空間内で、他の漏液収容器98と識別可能なように所定の距離(例えば、2m以内、より好ましくは、1.5m以内、更に好ましくは、1m以内)だけ相互に分離した視認性の良好な上部空間位置に設置するのが好ましく、かかる防爆構造の警報手段70bを利用すると、揮発性の液体や引火性の液体の漏液検知及び/又は警報処理を、非常に安全かつ確実に実施でき、又、システムの調整作業や、保守・監視作業が、特別な訓練を受けなくても誰でも容易にできる利点もある。
具体的には、先ず、光学式設置異常検知手段4bでは、光源手段14ー光伝送手段40cからの投射光22zが、高速漏液引込手段6bの上面に設けられた反射材5jに、臨界角未満の入射角で照射され、その反射光24zが光伝送手段42cー受光手段16cにより受光され、電気信号に変換されて制御手段30に入力されるようになっている。尚、白色または鏡面状等の反射材5jに基づく反射面は、突起部12uの上面に設けることが可能であり、突起部12uに接着、溶融、圧入して形成するようにし、又は、突起部12uの上面に凸凹の反射面を刻設して、投射光22zの反射面を形成してもよい。
更に、漏液検知用光学系を形成する光源手段14ー光伝送手段40aからの投射光22uが、第1の全反射面12mに上方から下方に全反射面12mで所定の臨界角以上で全反射するように、透明材又は半透明材12dの屈折率に応じた所定の入射角で照射され、その全反射光22vが第2の全反射面12nに投射され、全反射面12nからの全反射光24uが、透明材又は半透明材12dの屈折率に応じた所定の受光角度で、光伝送手段42aの一端で受光され、光伝送手段42aを介して受光手段16に伝送され、かかる光学経路を伝搬した漏液検知光が光電変換素子16により電気信号に変換され、その出力が、検知手段18を兼ねた制御手段30内で、デジタル処理されたり、受光手段16のアナログ出力が、直接、アナログ比較器等から成るアナログ演算手段に入力され、アナログ回路から構成された検知手段18を兼ねた制御手段30内で、アナログ処理される。尚、漏液が存在しない場合には、上記例では、何れの受光手段でも正常な受光量が検知され、受光量の低下現象は発生しない。
かくして、漏液検知手段18を兼ねた制御手段30により、漏液2a及び/又は漏液2が検出されると、ケーブル26を介して外部に漏液の有無をディジタル出力する(漏液検知エラーコードER−B)。
かくして、漏液検知手段18を兼ねた制御手段30により、漏液2a又は2が検出されると、ケーブル26を介してオペレータ等に警告するため、外部に漏液の有無をディジタル出力する(漏液検知エラーコードER−B)。尚、上述の受光処理では、レンズ、凹面鏡等の集光手段により広く反射光を集めることにより、受光手段(素子)16、16cの感度を向上させることも可能である。
尚、図8の漏液センサ20bでも、図5と同様に薄紙8を使用することは可能である。
尚、上記高速漏液引込手段は、ホルダ側のみでも、光学的に構成することは可能である。又、防爆構造の漏液センサでなくても、図7に示すように、漏液センサ部と、警報手段とを無線通信手段により、相互に接続することは可能である。
2,2a 漏液
4 設置異常検知手段
5 ホルダ
5s,5t、12m,12n 光学的境界面
6、6b 高速漏液引込手段
8 薄紙
d、d1〜d8 空隙部
12 ケース
14、14b 光源手段
16、16c 受光手段
20a、20b 漏液センサ
22u、22z 投射光
24u、24z 反射光
30 制御手段
37、79c 通信手段
39、700 制御部
40a、40c、42a、42c 光伝送手段
70a,70b 警報手段
72 発音手段
75 共鳴器
79k 警告灯
98 漏液収容部
99 底面、床面
Claims (32)
- 漏液が浸透し得る気体層又は漏液浸透層を介して、前記漏液と接触し得る少なくとも1つの漏液検知部を具えた漏液センサを、少なくとも1つ使用する漏液検知システムにおいて、
前記漏液センサの設置位置に対し、所定の空間範囲以内に、発音手段を含む警報手段を設け、
前記漏液センサのセンサ異常を検知した場合、少なくとも前記発音手段により、前記所定の空間範囲の外側に設置された漏液センサと区別して、当該漏液センサの設置位置が特定可能なように、当該漏液センサのセンサ異常検知を可聴周波数の発信音で警報するようにしたことを特徴とする漏液検知システム。 - 前記所定の空間範囲が、前記漏液収容部の内部空間、前記漏液収容部の上方の空間の少なくとも1つを含む請求項1に記載の漏液検知システム。
- 前記漏液センサと前記警報手段とを、信号線により接続した、及び/又は、ワイヤレス通信手段により接続した、及び/又は、一体に形成した請求項1又は2に記載の漏液検知システム。
- 前記漏液検知部が、少なくとも1つの光学式反射境界面を含む光学式漏液検知部からなる、及び/又は、少なくとも1つの光学式透過境界面を含む光学式漏液検知部からなる、及び/又は、非絶縁性液体の存在によって電極間インピーダンスが変化する電極対を含む導電式漏液検知部からなる請求項1乃至3のいずれか1項に記載の漏液検知システム。
- 前記発音手段が、共鳴体を打つことにより発音する手段を含む、及び/又は、ホイッスル又はサイレンを含む、振動することにより発音する手段を含む、及び/又は、振動することにより発音する手段とこれに結合された共鳴手段とを含む、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の漏液検知システム。
- 前記発音手段から発信される可聴周波数の警報音が、周波数が一定又は可変の断続音及び/又は連続音である、音色が一定又は可変の断続音及び/又は連続音である、音の強さが一定又は可変の断続音及び/又は連続音である、音のピッチが一定又は可変の断続音及び/又は連続音である、デュウティイ比が一定又は可変の断続音及び/又は連続音である、又は、これらを組み合わせた警報音を含む請求項1乃至5のいずれか1項に記載の漏液検知システム。
- 前記警報手段が、警告灯を更に含む請求項1乃至6のいずれか1項に記載の漏液検知システム。
- 前記警報手段が、前記発音手段から発信される可聴周波数の警報音の変動に対応して、前記警告灯の明るさを変動せしめるようにした請求項7に記載の漏液検知システム。
- 前記発音手段から発信される可聴周波数の前記センサ異常検知警報音が、当該センサの漏液異常と当該センサの設置異常とを警報する場合、いずれのセンサ異常か識別可能なように、それぞれ異なる発信音で警報するようにした請求項1乃至8のいずれか1項に記載の漏液検知システム。
- 前記警報手段が、当該警報手段を特定するための識別番号設定手段を含む請求項1乃至9のいずれか1項に記載の漏液検知システム。
- 前記漏液センサを、防爆構造で構成した請求項1乃至10のいずれか1項に記載の漏液検知システム。
- 前記警報手段が、防爆構造で構成されると共に、ツェナー・バリアを介して電源が供給されるようになっている請求項1乃至11のいずれか1項に記載の漏液検知システム。
- 前記警報手段が、外部からの操作指令で、前記警報音のオン−オフ制御、リセット、及び、再スタートの制御可能な請求項1乃至12のいずれか1項に記載の漏液検知システム。
- 前記漏液センサが、20℃において、6×10−2N/m以下である低表面張力を有する液体の小量の漏液でも、高速に検知することの可能な高速漏液引込手段を更に具えた請求項1乃至13のいずれか1項に記載の漏液検知システム。
- 漏液が浸透し得る気体層又は漏液浸透層を介して、前記漏液と接触し得る少なくとも1つの反射境界面と、投光部、受光部及びこれらに結合された制御手段とから成る漏液センサにおいて、
前記投光部及び受光部を底部が透明材又は半透明材で構成されたケースに収納し一体化すると共に、又は、
前記投光部及び受光部を底部が透明材又は半透明材で構成されたケースに収納し一体化すると共に、該ケース先端に当該漏液センサの床等の設置箇所の表面性状又は表面色からの影響を受けにくくし、かつ、当該ケースの転倒防止を兼ねたケースホルダを装着するようにすると共に、
前記漏液センサの異常検知手段、及び、発音手段を含む警報手段を設け、
前記異常検知手段によりセンサ異常を検知した場合、少なくとも前記発音手段により異常検知を可聴周波数の発信音で警報するようにしたことを特徴とする漏液センサ。 - 漏液に接触し得る少なくとも2つの全反射境界面を、気体層又は漏液浸透層を介在させて形成し、少なくとも1つの投光部、受光部及びこれらに結合された制御手段を、前記各反射境界面のそれぞれに対し、同一の側に配設し、前記第1の全反射境界面に対しては前記投光部から光を投射し、前記第1の全反射境界面からの反射光を前記第2の全反射境界面に投射し、前記第2の全反射境界面からの反射光を前記受光部で受光し、その出力を前記制御手段により演算処理して漏液を検知するようにした漏液センサにおいて、
前記投光部及び受光部を底部が透明材又は半透明材で構成されたケースに収納し一体化すると共に、又は、
前記投光部及び受光部を底部が透明材又は半透明材で構成されたケースに収納し一体化すると共に、該ケース先端に当該漏液センサの床等の設置箇所の表面性状又は表面色からの影響を受けにくくし、かつ、当該ケースの転倒防止を兼ねたケースホルダを装着するようにすると共に、
前記漏液センサの異常検知手段、及び、発音手段を含む警報手段を設け、
前記異常検知手段によりセンサ異常を検知した場合、少なくとも前記発音手段により異常検知を可聴周波数の発信音で警報するようにしたことを特徴とする漏液センサ。 - 前記制御手段が前記異常検知手段を兼ねており、又、
前記異常検知手段により、前記漏液の有無判定及び/又は前記センサの設置異常状態判定を実行できるようにした請求項15又は16に記載の漏液センサ。 - 前記発音手段が、共鳴体を打つことにより発音する手段を含む、及び/又は、ホイッスル又はサイレンを含む、振動することにより発音する手段を含む、及び/又は、振動することにより発音する手段とこれに結合された共鳴手段とを含む請求項15乃至17のいずれか1項に記載の漏液センサ。
- 前記発音手段を、前記ケース側に配設した、前記ケースホルダ側に配設した、又は、前記ケース側と前記ケースホルダ側とで構成した、請求項15乃至18のいずれか1項に記載の漏液センサ。
- 前記発音手段を、前記ケース側に、前記ケースホルダ側に、又は、前記ケース側と前記ケースホルダ側とで、ワンタッチ着脱可能に構成した請求項15乃至19のいずれか1項に記載の漏液センサ。
- 前記発音手段から発信される可聴周波数の警報音が、周波数が一定又は可変の断続音及び/又は連続音である、音色が一定又は可変の断続音及び/又は連続音である、音の強さが一定又は可変の断続音及び/又は連続音である、音のピッチが一定又は可変の断続音及び/又は連続音である、デュウティイ比が一定又は可変の断続音及び/又は連続音である、又は、これらを組み合わせた警報音を含む請求項15乃至20のいずれか1項に記載の漏液センサ。
- 前記警報手段が、警告灯を更に含む請求項15乃至21のいずれか1項に記載の漏液センサ。
- 前記警報手段が、前記発音手段から発信される可聴周波数の警報音の変動に対応して、前記警告灯の明るさを変動せしめるようにした請求項22に記載の漏液センサ。
- 前記発音手段から発信される可聴周波数の警報音が、当該センサの漏液異常と当該センサの設置異常とを警報する場合、いずれのセンサ異常か識別可能なように、それぞれ異なる発信音で警報するようにした請求項17乃至23のいずれか1項に記載の漏液センサ。
- 前記警報手段が、当該警報手段を特定するための識別番号設定手段を含む請求項15乃至24のいずれか1項に記載の漏液センサ。
- 前記漏液センサを、防爆構造で構成した請求項15乃至25のいずれか1項に記載の漏液センサ。
- 前記警報手段が、外部からの操作指令で、前記警報音のオン−オフ制御、リセット、及び、再スタートの制御可能な請求項15乃至26のいずれか1項に記載の漏液センサ。
- 前記ケースを本体部と蓋部とに分割して構成し、
前記発音手段を、前記蓋部に一体に構成した請求項15乃至27のいずれか1項に記載の漏液センサ。 - 前記反射境界面が前記ケース底部である、及び/又は、前記ケースホルダの上面である請求項15乃至28のいずれか1項に記載の漏液センサ。
- 前記反射境界面の少なくとも1つに漏液の浸透により透明となる薄紙を並設し、密着させるようにした請求項15乃29のいずれか1項に記載の漏液センサ。
- 前記気体層又は漏液浸透層に、前記漏液の浸透により透明となり、かつ、消耗品として交換する薄紙を並設せず、空隙部を形成するようにした請求項15乃至30のいずれか1項に記載の漏液センサ。
- 前記受光部の出力を演算処理して反射光量の大小により、漏液の有無判定及び前記設置異常状態判定ができるようにした、及び/又は、
前記受光部を複数個それぞれの受光角度が相互に異なるように配設し、前記複数の受光部により反射光の受光位置が相互に識別できるようにして電気信号に変換し、これら受光部の出力を演算処理して前記反射光の明暗パターンの配置を所定の周期毎に決定し、該反射光の明暗パターンの変動により、漏液の有無判定及び前記設置異常状態判定ができるようにした請求項15乃至31のいずれか1項に記載の漏液センサ。
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