JP2005156541A - 漏液センサ及び漏液検知システム - Google Patents

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Abstract

【課題】床面や漏液収容部等のシステムの最下部に設置される漏液センサを、漏液異常が発生した場合に、漏液発生箇所を容易に特定可能とする。
【解決手段】漏液が浸透し得る気体層又は漏液浸透層を介して、前記漏液と接触し得る少なくとも1つの漏液検知部を具えた漏液センサを、少なくとも1つ使用する漏液検知システムにおいて、漏液センサの設置位置に対し、所定の空間範囲以内に、発音手段を含む警報手段を設け、漏液センサがセンサ異常を検知した場合、少なくとも前記発音手段により、前記所定の空間範囲の外側に設置された漏液センサと区別して、当該漏液センサの設置位置が特定可能なように、当該漏液センサのセンサ異常検知を警報する。
【選択図】図2

Description

本発明は、水、酸性溶液、アルカリ溶液等の電気的導通を有する液体や、超純水、アルコール、シンナー、ベンジン等の有機性溶液等の絶縁性を有する液体の漏液を検知する漏液センサ及び漏液検知システムの改良に関する。
従来工場等の設備では配管により液体を供給している。しかし、配管には多くの個所に接続用の継手が設けられているため継手から液体が漏液する場合が多い。そこで、液体の種類によっては漏液の監視を人間が常時行わなければならなかった。かかる従来の漏液センサとしては、電極間のインピーダンス変化を検知する導電方式の漏液センサや、所望の液体の液量を、所定の容量の液体が供給されたか否か計測する液量計測方式の漏液センサが知られている。又、特許文献1には漏液を吸収すると透明になるフイルタに透光部(光源)より光を照射しておき、漏液があった時に上記フイルタからの透過光又は反射光の受光量の変化量を検知することにより漏液を確実に検知できるようにした光学式漏液センサ技術が記載されている。かかる従来の漏液センサでは、一般に、漏液を検知した漏液検知異常や、センサが所定の空間位置に設置されていない、センサの設置異常を検知すると、これらの異常ステイタス情報をLED等の表示手段により警報表示すると共に、接点信号等で外部にデジタル出力するようになっていた。
一方、特許文献2には、複数の漏液センサの電極間インピーダンス等の所望情報を、子機−親機間で通信し、親機側で演算処理した後又はそのまま、親機側の表示手段に表示する漏液監視装置が紹介されており、特許文献2では、漏液等の異常が発生したと判定した場合、その漏液等の警報表示は、映像及び/又は記録手段に表示すると共に、ブザー等の音声でも表示するようになっている。
ところで、(A) 洗浄剤/溶剤として、例えば、20℃において、6×10−2N/m以下である低表面張力を有する液体の漏液を検知する場合であって、特に、塩素や臭素を含まない低分子のクロロフルオロカーボン(CFCs)やハロン等の、表面張力が、20℃において、3×10−2N/m以下である低表面張力を有する液体の漏液2aを検知する場合には、漏液が非常に薄い層状を形成しながら拡散し、例えば、図6(B)に示すように、かかる漏液層の厚さd1が、0.5mm以下の薄膜層状に均一に素早く拡散すると共に、0.1mm以下の非常に間隔の狭い空隙部にも、容易に浸透してしまうので、漏液センサ本体を収納するケースのホルダと床面との隙間d2(<d1)に、先ず漏液が浸透し(図6(C))、ホルダ上面まで漏液が拡散するのに長時間を要し、結果として、小量の漏液検知が全くできなかったり、漏液の検知が遅れるといった問題点が発生した。
(B) 又、従来、漏液センサは、複数の漏液センサが、その警報デジタル出力をワイヤード・オア演算されて、所定のグループ毎に、一括して、シーケンサや親機等により警報出力されるので、漏液検知異常の警報が出力された場合、実際に、何処に設置したセンサが漏液を検知したのか、プラント等システムの保守側からは、直ちに漏液発生箇所が特定できないといった問題点や、漏液センサが、一般に、床面や漏液収容パン等のシステムの最下部に設置される一方で、その上方空間には、様々なシステム構成部材等が架設される使用環境条件で、漏液センサ自体に取付られたLED等の発光式警報表示手段が、漏液異常が発生した場合に、一般には、非常に、視認し難く、漏液発生箇所を容易に特定し難いという問題点もあった。
(C) 更に、特許文献2等の漏液検知システムでは、一般に、漏液センサを設置する人間と、プラント等のシステムを保守・管理する人間とは、全く完全に関係が無く、漏液センサを設置する人間にとっては、多数の漏液センサを、短時間で、正確に全て所定の位置に設置することが要求されるので、机上の理論としては、センサの設置位置を監視装置に1つづつ登録するという操作を要求することが可能であっても、実際に、40以上のセンサを、配線ミス無く、正確に登録し、確認することを要求することは1人の作業者では不可能であり、システム構築作業において、複数の作業者で設置作業を実行することは、装置の購入コストをいたずらに暴騰させることとなり、漏液センサの実際の設置作業者からは、まったく、実用にならない技術となっていた。
又、特許文献2の技術では、親機側で演算処理した後又はそのまま、親機側の表示手段に表示するシステム構成なので、親機が故障した場合には、漏液センサが正常に漏液を検知しても、漏液検知異常の警報を全く出力できないという問題点もあった。
更に又、特許文献2の技術では、親機側で演算処理した後又はそのまま、親機側の警報手段により音声メッセージにより漏液異常を通告するシステムなので、漏液発生箇所が音声メッセージの内容に含まれることが必須であると共に、プラント等のシステムを保守・管理する人間にとって、漏液発生場所情報が実際には、空間的にどこの位置に該当するのか、音声場所情報を正確に聞き取り理解できる人でないと、正確な漏液発生箇所の空間位置情報を特定不能であり、特に、派遣社員や人事移動の激しい職場/現場環境では,漏液センサの設置箇所の教育などにかけられる時間/費用等はほとんど皆無であり、新人のオペレータや記憶力/学習能力の十分でないオペレータでは、全く役に立たない警報システムとなってしまうという問題点もあった。
(D) 又、漏液センサと警報手段とを一体に形成した場合には、漏液センサは、一般に、狭く床面に近い下方設置空間に設置されると共に、作業者の通行空間と干渉しやすいので、センサ全体の床面からの高さは、極力、低いものが望ましい。
特公平4−70572号公報 特開2002−350275公報
よって本発明は上述のような事情に鑑みて成されたものであり、本発明の目的は、20℃において、6×10−2N/m以下である低表面張力を有する液体の小量の漏液でも、高速に検知することの可能な漏液センサを提供することにある。
又、本発明の目的は、複数の漏液センサが、所定のグループ毎に、一括して制御システムに組み込まれていても、漏液検知異常の警報が出力された場合、実際に、何処に設置した漏液センサが作動して漏液検知したのか、プラント等システムの保守側で、漏液発生の空間位置/箇所が、正確かつ容易に特定可能な漏液センサ及び漏液検知システムを提供することにもある。
更に又、本発明の目的は、複数の漏液センサを、所定のグループ毎に、一括して制御システムに設置する場合、1人の作業者でも、多数の漏液センサを、短時間で、正確に全て所定の空間位置に設置することが可能な漏液センサ及び漏液検知システムを提供することにもある。又、制御システムが故障したり、親機が無い場合でも、漏液センサが正常に漏液を検知した場合には、確実に漏液検知異常の警報を出力し、プラント等システムの保守側で漏液発生の空間位置/箇所を、正確かつ容易に特定可能な漏液センサ及び漏液検知システムを提供することにもある。
本発明は、漏液が浸透し得る気体層又は漏液浸透層を介して、前記漏液と接触し得る少なくとも1つの漏液検知部を具えた漏液センサを、少なくとも1つ使用する漏液検知システムに関し、本発明の上記目的は、
前記漏液センサの設置位置に対し、所定の空間範囲以内に、発音手段を含む警報手段を設け、前記漏液センサのセンサ異常を検知した場合、少なくとも前記発音手段により、前記所定の空間範囲の外側に設置された漏液センサと区別して、当該漏液センサの設置位置が特定可能なように、当該漏液センサのセンサ異常検知を可聴周波数の発信音で警報することによって達成される。
又、本発明は、漏液が浸透し得る気体層又は漏液浸透層を介して、前記漏液と接触し得る少なくとも1つの反射境界面と、投光部、受光部及びこれらに結合された制御手段とから成る漏液センサにも関し、本発明の上記目的は、
前記投光部及び受光部を底部が透明材又は半透明材で構成されたケースに収納し一体化すると共に、又は、
前記投光部及び受光部を底部が透明材又は半透明材で構成されたケースに収納し一体化すると共に、該ケース先端に当該漏液センサの床等の設置箇所の表面性状又は表面色からの影響を受けにくくし、かつ、当該ケースの転倒防止を兼ねたケースホルダを装着するようにすると共に、
前記漏液センサの異常検知手段、及び、発音手段を含む警報手段を設け、
前記異常検知手段によりセンサ異常を検知した場合、少なくとも前記発音手段により異常検知を可聴周波数の発信音で警報することによっても達成される。
本発明に係る漏液検知システムによれば、漏液センサの設置位置に対し、所定の空間範囲以内に、発音手段を含む警報手段を設け、前記漏液センサが当該漏液センサのセンサ異常を検知した場合、少なくとも前記発音手段により、前記所定の空間範囲の外側に設置された他の漏液センサ設置箇所と区別して、当該漏液センサの設置位置が特定可能なように、当該漏液センサのセンサ異常検知をオペレータ等に可聴周波数の発信音で警報/通報することが可能なので、複数の漏液センサを、所定のグループ毎に、一括して制御システム内に設置する場合、1人の作業者でも、多数の漏液センサを、短時間で、正確に全て所定の位置に設置し、かかる設置状態を1人で確認することが、従来のセンサのように床面を1つ1つ覗いて確認することなく実施可能であり、漏液検知システムの信頼性を非常に向上させることができる。
又、本発明の漏液センサ及び漏液検知システムでは、当該システムの親機が不要であり、システムの中継器等が故障した場合でも、漏液センサが単独で作動可能であれば、正常に漏液状態を検知し可聴周波数の発信音で警報することが可能であり、かかる漏液状態を当該漏液センサが検知した場合、確実に漏液検知警報を、所定の空間範囲の外側に設置された他の漏液センサ設置箇所と区別して、当該漏液センサの設置位置が特定可能なように、オペレータ等に可聴周波数の発信音で警報/通報することが可能なので、漏液センサ及び漏液検知システムを保守する場合、複数の同一機能のセンサが並列に配置された半導体製造工程のような混同/誤認の発生しやすい保守環境でも、的確な漏液発生箇所の特定/発見が、警報発信音を頼りに音源に接近していくだけで可能であり、漏液センサの配置マップの学習等の特別な訓練を受けなくても実際に保守する担当者にとって他のセンサと混同/誤認することなく非常に容易に漏液発生箇所を特定/識別可能であり、非常に有用である。
更に、本発明の漏液センサ及び漏液検知システムでは、水、酸性溶液、アルカリ溶液等の電気的導通を有する液体や、超純水、アルコール、シンナー、ベンジン等の有機性溶液等の絶縁性を有する液体の漏液を、小量の漏液量でも確実に検知可能であると共に、20℃において、6×10−2N/m以下である低表面張力を有する液体、特に3×10−2N/m以下である低表面張力を有する薄層状液体、即ち、微小量の漏液でも、高速に検知することが可能である。
本発明の漏液検知システムでは、漏液が浸透し得る気体層又は漏液浸透層を介して、前記漏液と接触し得る少なくとも1つの漏液検知部を具えた漏液センサを、少なくとも1つ使用する構成となっており、
前記漏液センサの設置位置に対し、所定の空間範囲以内に、発音手段を含む警報手段を設け、前記漏液センサのセンサ異常を検知した場合、少なくとも前記発音手段により、前記所定の空間範囲の外側に設置された漏液センサと区別して、当該漏液センサの設置位置が特定可能なように、当該漏液センサのセンサ異常検知を可聴周波数の発信音で警報すると共に、
前記所定の空間範囲の内側に設置された単独又は複数の漏液センサにより、前記警報手段が共通して利用可能であることが好ましく、更に、当該警報手段の警告灯が容易に視認可能な空間位置に設置されていると、より一段と好ましい。
しかして、本発明の漏液検知システムで使用する漏液センサでは、漏液センサと、発音手段を含む警報手段とを、一体に形成してもよく、及び/又は、漏液センサと、発音手段を含む警報手段とを、分離して設置し、有線及び/又は無線により、漏液センサと発音手段を含む警報手段とを、相互に接続してもよい。
上記漏液センサと、発音手段を含む警報手段とを、一体に形成するシステム構成では、漏液センサの設置位置に警報手段も一体に固定配置されるので、特別な接続番号等の設定操作は一切不要であり、システムの構築が非常に容易で、接続の確認作業も容易であり、かかるシステムの保守・監視作業も、非常に直感的で、理解しやすいシステムを提供することが可能である。
又、上記漏液センサと、発音手段を含む警報手段とを、分離して設置し、有線により、漏液センサと発音手段を含む警報手段とを、相互に接続するシステム構成では、かかる分離した警報手段を当該システムの上部空間で、視認性の良好な位置に設置することが可能であり、システムの調整作業や、保守・管理作業が、誰でも容易にできる利点がある。
更に、上記漏液センサと、発音手段を含む警報手段とを、分離して設置し、無線により、漏液センサと発音手段を含む警報手段とを、相互に接続するシステム構成では、かかる分離した警報手段を当該システムの上部空間で、視認性の良好な位置に設置すると共に、防爆構造の警報手段を提供することができ、揮発性の液体や引火性の液体の漏液検知及び/又は警報・監視処理を、非常に安全かつ確実に実施でき、又、システムの調整作業や、保守・管理作業が、特別なセンサ配置マップ等を学習することなく誰でも容易にできる利点もある。
更に又、本発明の漏液センサの1例では、漏液が浸透し得る気体層又は漏液浸透層を介して、前記漏液と接触し得る少なくとも1つの反射境界面と、投光部、受光部及びこれらに結合された制御手段とから成る漏液センサが利用可能であり、
前記投光部及び受光部を底部が透明材又は半透明材で構成されたケースに収納し一体化すると共に、又は、
前記投光部及び受光部を底部が透明材又は半透明材で構成されたケースに収納し一体化すると共に、該ケース先端に当該漏液センサの床等の設置箇所の表面性状又は表面色からの影響を受けにくくし、かつ、当該ケースの転倒防止を兼ねたケースホルダを装着するようにすると共に、
前記漏液センサの異常検知手段、及び、発音手段を含む警報手段を、所定の空間範囲の外側に設置された他の漏液センサ設置箇所と区別して、当該漏液センサの設置位置が特定可能なように、当該漏液センサのセンサ異常検知を可聴周波数の発信音で警報すると共に、
前記所定の空間範囲の内側に設置された単独又は複数の漏液センサにより、前記警報手段が単独又は共通して利用可能であることが好ましく、更に、当該警報手段が容易に視認可能な空間位置に設置されていると、より一段と好ましい。
本発明に係る漏液センサ及び漏液検知システムについて、以下、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の漏液検知システム1aを塗布現像装置に適用した場合の機械的1構成例を示すブロック図である。
図2は、その漏液検知部(漏液センサ部)を、漏液センサ20aと、発音手段を含む警報手段70aとを、一体に形成した構成の1例である。
図2(A)は、本発明の漏液センサ20aの構造を示す平面図である。
図2(B)は、その2B−2Bでの、横断面図である。
図2(C)は、その側面図である。
図3(A)は、その3A−3Aでの縦断面図である。
図3(B)は、図2(B)の拡大図である。
図3(C)は、その3C−3Cでの横断面図である。
図4(A)は、本発明のホルダ5の平面図である。
図4(B)は、その中央横断面図である。
図4(C)は、切断部8dを有する薄紙8の平面図である。
図5は、本発明の高速漏液引込手段6の動作原理を示す拡大断面図である。
図6は、本発明の漏液センサ20aの信号処理の1構成例を示すブロック図である。
図7は、本発明の防爆型漏液検知システム1bの機械的1構成例を示すブロック図である。
図8は、その漏液検知部(漏液センサ部)を、漏液センサ20bと、発音手段を含む警報手段70bとを、分離して設置した構成の1例である。
図9は、本発明の防爆型警報手段70bの信号処理の1構成例を示すブロック図である。
本発明の漏液検知システムを、半導体ウエハ(以下、ウエハと呼ぶ)の塗布現像装置に適用した場合に関して、図1乃至図6を参照し、以下に説明する。
先ず、図1は、本発明の漏液検知部(漏液センサ)20aを、漏液センサ部20aと、発音手段72を含む警報手段70aとを、一体に形成して構成した漏液検知システム1aの1例であり、漏液が浸透し得る気体層又は漏液浸透層を介して、漏液と接触し得る少なくとも1つの漏液検知部(図1では、当該漏液検知部が、少なくとも1つの光学式反射境界面を含む光学式漏液検知部から構成されているが、非絶縁性液体の存在によって電極間インピーダンスが変化する電極対を含む導電式漏液検知部、又は、液量計測式漏液検知部を利用することも可能である)を具えた漏液センサを、少なくとも1つ使用するように構成された(図1の例では、1つであるが、面積の広い同一の底面や床面では、複数の漏液センサを複数箇所に分散して設置することも可能である)漏液検知システム1aの1例であり、漏液センサ20aを、それぞれ、後述する各漏液収容部98の底面99に、各漏液収容部がシステムの管理者/保守担当者にとって、区別して空間的に識別可能なように設置し、この設置位置に対し、所定の空間範囲以内(漏液収容部98の底面上方空間)に、後述する発音手段を含む警報手段70aを設け、漏液センサ20aのセンサ異常(漏液検知異常やセンサ設置異常)を検知した場合、少なくとも発音手段により、上記所定の空間範囲の外側に設置された他の漏液センサ設置箇所と区別して(各漏液収容部をそれぞれ独立して区別可能なように)、漏液センサの設置位置が容易かつ直接的に特定可能なように、漏液センサのセンサ異常検知を可聴周波数の発信音で警報するようにしたもので、漏液センサ20aと警報手段70aとは、信号線により接続されると共に、一体に形成され設置されている。
しかして、上記ウエハの塗布現像装置は、ウエハに種々の処理を施す処理機構が配設された処理機構ユニットと、処理機構ユニットにウエハを搬入・搬出するための搬入搬出機構とから一般に構成され、搬入搬出機構は、処理前のウエハを収納するウエハキャリアと、処理後のウエハを収納するウエハキャリアと、ウエハを吸着保持するア−ムと、このア−ムを水平のX方向、Y方向及びθ(回転)方向にそれぞれ移動させるためのX方向移動機構、Y方向移動機構及びθ方向移動機構と、処理機構ユニットとの間でウエハの受渡しを行う載置台とを有し、又、上記処理機構ユニットには、ウエハとレジスト膜との密着性を向上させるための前処理を行うアドヒ−ジョン塗布機構と、ウエハの上面にレジスト液を塗布する塗布機構81aと、塗布機構81aでレジスト液を塗布する前のウエハを冷却して所定温度に調整する冷却機構と、ウエハに塗布されたレジスト膜中に残存する溶剤を蒸発させるための加熱処理を行うベ−ク機構と、露光後のレジストを現像処理する現像機構81bとからなる各処理機構が設けられている。更に、処理機構ユニットには、上記の各処理機構81a、81b等にウエハの搬入/搬出を行うためのア−ムを有する搬送機構が搬送路に沿って配設され、上記のように構成された処理ユニットにおいて、搬入搬出機構から搬入されたウエハは、アドヒ−ジョン塗布機構で前処理された後、冷却処理及び塗布処理され、ベ−ク機構で加熱処理され、又、現像機構81bで現像処理されたりして、その後、搬入搬出機構へ送られ、ウエハキャリアに収納される。かかる構成において、本発明の漏液検知システム1aを具えた処理液タンク82から、レジスト液塗布機構81aへ、処理液、すなわちレジスト液が供給される。
上記半導体ウエハ処理装置における処理液タンク82の配置及び処理液用温度制御部84の配置が、図1に示され、これら処理液タンク82及び温度制御部84に、それぞれ漏液検知システム1aが設けられている。しかして、処理液タンク82から出た送出導管83は、塗布機構81aに接続され、処理液タンク82の上部周囲に設けられた外槽89にも漏液センサを設けることができ、送出導管83には温度制御ユニット85が設けられており、それにより塗布機構81aに供給される処理液は一定の温度に維持される。温度制御ユニット85には、温調ユニット84aにより一定の温度に制御された温度制御用液である恒温水が循環供給される。温度制御部84は、恒温水タンク91と、ポンプ90及びサーモモジュール88を有する送り導管87と、戻し導管86等からなる温調ユニット84aと、熱交換器として構成された温度制御ユニット85とから構成されている。サーモモジュール88は、詳細には図示されていないが、ここに制御電流を流すことにより温調水を一定の温度に維持することができる。
恒温水タンク91には液レベル検出用のフロート94が設けられており、このフロート94は、その支持部95の近くに電気接点96を有する。この接点96は図示しない論理回路を介してソレノイドバルブ97の動作を制御可能に接続されている。この恒温水タンク91と処理液タンク82の下方に漏液収容パン98がそれぞれ独立して配置されており、この漏液収容パン98の底部99に漏液検出用漏液センサ20aがそれぞれ独立して相互に区別可能なように配置されている。
上記図示しない論理回路は、液量が減少した際にソレノイドバルブ97を開状態にして温度制御用液(以下に温調液という)を供給するためのものである。切換スイッチは、温調液供給の自動と手動を切換えするために使われる。スイッチの接点が右側に接続されていると、ソレノイドバルブ97には電流が流れ、バルブが開き、手動にて温調液が補充供給される。スイッチの接点が左側に接続されていると、温調液の供給は自動的に行われる。
タンク91の液面が低下すると、フロート94が低下し、接点96はONになる。この時インバータA1の入力は0となり、出力は1(正論理のHレベル状態)になる。インバータA1の出力は、それぞれの遅延回路D1とD2を介してインバータA2とA3に伝達されるが、遅延回路D1は約1分の遅延時間を有し、遅延回路D2は約2秒の遅延時間を有する。従って接点96がONになってから約2秒後に、インバータA4の出力端子に信号1が生じるので、この時トランジスタTrがONとなり、ソレノイドバルブ97に電流が流れる。さらに約1分後にはインバータA2の出力が0になるので、トランジスタTrは再びOFFとなり、ソレノイドバルブ97の電流は遮断される。各遅延回路D1、D2にはダイオードが設けられており、これら遅延回路D1、D2は、0→1の信号を遅延するが、1→0の信号は遅れなく伝達する。従って遅延回路D1により、ソレノイドバルブ97が1分以上の期間開くことを防止し、遅延回路D2により、ソレノイドバルブ97が液面の波立ち等によってONとOFFを頻繁に繰返すことを防止することができる。
図2は、本発明における発音手段を含む警報手段70aを光学式漏液センサ(漏液検出部が光学反射面で構成された漏液センサ)20aと一体に形成した構成を拡大して示す1例であり、漏液センサ20aは、光源手段14a及び受光手段16を、底部12dが透明材又は半透明材で構成されたケースに収納し一体化したケース12と、当該ケースを装着するケースホルダ5とで構成され、漏液収容部98の漏液検出対象底面(漏液センサを直接、建物等の床面に設置する場合には、設置用床面をさす)99に、ネジ/釘等の固定部材により固定設置されるか、図示しない他の固定手段により漏液収容部98の所定の漏液検知箇所に固定されると共に、表面張力が、20℃において、6×10−2N/m以下である低表面張力の漏液を、所定の隙間及び所定の断面形状の毛管現象を発現しうる空隙部を利用して(例えば、隙間1mm以下の平行空隙部、及び/又は、最大隙間1mm以下で上方に向けて漸次狭くなる楔状空隙部)、重力に抗して、漏液検知用反射境界面の漏液検知位置まで漏液検出対象床面99から、小量の漏液でも、直接速やかに引き上げ導くための後述する高速漏液引込手段6を、少なくとも1つ設けたもので、
ABS樹脂、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリビニルアルコール、メタクリル樹脂、石油樹脂、ポリアミド、ポリ塩化ビニリデン、ポリカーボネート、ポリアセタール、弗素樹脂、ポリイミド、ポリエーテルエステルケトン、ポリフェニレンスルフィド、ポリベンズイミダゾール、ポリシクロオレフィン等の熱可塑性樹脂、又は、フェノール樹脂、尿素樹脂、不飽和ポリエステル、ポリウレタン、アルキド樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂、則ち、熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂等の合成樹脂部材/プラスチック部材、又は、ポリアミノ酸、脂肪族ポリエステル、ポリーεーカプロラクトン、ポリビニルアルコール、キトサン、澱粉、セルロース等と汎用性ポリマーとの混合物等の生分解樹脂部材、又は、これらの組合せから成るグループから選択されたもの、
更に、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンエーテル、ポリエーテルエステルケトン、ポリフェニレンスルフィド、ポリアリレート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリケトンスルフィド、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリ四弗化エチレン、芳香族ポリエステル、ポリアミノビスマレイミド、トリアジン樹脂等のエンジニアリングプラスチック部材、又は、ガラス、又は、セラミックスを少なくとも1つを含む透明材又は半透明材で構成されたケース底部12dに、図5に示すような凸形状で、その底面12pが漏液収容部98の漏液検出対象底面99に直接密着接触可能な漏液検知部の一端を突設して設け、
この検知部には、漏液検出対象底面(又は床面)99に対して約35度〜50度の所定の傾斜角度で平面状の漏液検知用全反射面12m及び12nを設け、これらの平面状全反射面12m及び12nは、コーナーキューブと同等の機能を果たすように、全反射面の延長が相互に所定の角度で交差するように形成し、少なくとも1つの光源手段、受光手段及びこれらに結合された制御手段を、上記各反射境界面のそれぞれに対し、同一の側に配設し、上記第1の全反射境界面12mに対しては光源手段から光を投射し、第1の全反射境界面12mからの反射光を第2の全反射境界面12nに投射し、第2の全反射境界面12nからの反射光を受光手段で受光し、その出力を前記制御手段により演算処理して漏液を検知するため、
先ず、漏液検知用の第1の光学系を形成する光源手段14aからの投射光22uが、全反射面12mに上方から下方に全反射面12mで所定の臨界角以上で全反射するように、透明材又は半透明材12dの屈折率に応じた所定の入射角で照射され、その反射光22vが全反射面12nに投射され、全反射面12nからの全反射光24uが、透明材又は半透明材12dの屈折率に応じた所定の受光角度でCCDやMOS型ホトダイオード等から成る光電変換素子の受光手段16で受光され、かかる光学経路を伝搬した漏液検知光が電気信号に変換され、その出力が、例えば、図6に示すようなマルチプレクサ31を介して、所定のサンプリング周期毎にA/D変換手段32によりデジタル信号に変換され、マイクロプロセッサ(MPU)36を含み漏液検知手段18を兼ねた制御手段30内の、バッファメモリ34に順次書込まれ、デジタル処理されたり、受光手段16のアナログ出力が、直接、図示しないアナログ比較器等から成るアナログ演算手段に入力され、アナログ回路から構成された検知手段18を兼ねた制御手段30内で、所定の基準レベルと比較し、反射光量の大小により漏液の有無をアナログ処理することも可能である。
しかして、漏液センサ20aの内部で演算処理され生成された漏液の有無を示す漏液検知情報は、外部出力設定器33及び信号線26を介して(設定器33内部のディップ・スイッチ等で特定されたPNP出力又はNPN出力の外部出力形式で)外部にディジタル出力されると共に、かかる外部出力情報とは独立して作動する警報手段、例えば、共鳴体を打つことにより発音する手段を含む発音手段、及び/又は、ホイッスル又はサイレンを含む発音手段、及び/又は、振動することにより発音する手段(例えば、圧電ブザー等)、及び/又は、振動することにより発音する手段とこれに結合された共鳴手段とを含む発音手段72を、少なくとも1つ具えた警報手段70aにも出力され、更に警報手段70aには、警告灯29も接続するのが好ましく、当該漏液検知箇所を他の漏液検知箇所と区別して、初心者でも可聴周波数の発信音で直接認知可能なように、保守人に警報・通知するようになっている。
上記光源手段/投光手段としては、LEDや赤外線発光素子、半導体レーザ、投光用光ファイバ等が利用可能であり、又、発音手段72を含む警報手段70aと漏液センサ20aとを、一体に形成して構成した漏液検知システム1aでは、上記光源手段14a、受光手段16、警告灯29、検知手段18、発音手段72への駆動電力を供給制御する警報手段70aの制御部700、及び/又は、制御手段30等は、遮光材を兼ねた回路基板7に、一体に形成し、固定するのが好ましい。尚、警報手段70aの電気的制御部700の内部には、有線又は無線の通信手段702を設けることが好ましく、かかる通信手段702により、発音手段72のオン−オフ制御や出力発信音の音量制御、発音手段72のリセット操作等が外部からの遠隔操作指令を介して実行できると、漏液発生後の保守・復旧作業が、確実/迅速に実施でき好ましい。
しかして、警報手段70aの電気的制御部700は、制御手段30に兼用させることが可能であり、その固定台71は、回路基板7にネジ等の固定具により固定されると共に、その上面に、圧電振動素子(例えば、京都府にある株式会社村田製作所の圧電振動素子PKLCS1212E4001−R1)等からなる発音手段72が振動可能な状態で、所定の位置に固定され、その上面に、中空下部の内側下面に振動伝達面74が形成され、警報手段70aの本体部をなす円筒殻体73が、光学式漏液センサ20aの上部円周周縁部に形成された嵌合凹部溝に、下端周縁部に形成された嵌合凸部78を介してワンタッチ着脱可能に一体形成され、円筒殻体73の中空上部は蓋部76と共に発音手段72の共鳴器75を形成し、更に、円筒殻体73の中空上部側壁及び/又は蓋部76には、発音手段72の共鳴音を放射する窓部77が単独、又は、複数個形成されるようになっている。尚、上記窓部77は、殻体73の上面に形成するよりは側面に形成するのが、漏液が直接共鳴器75の内部に流入することを防止でき好ましい。
更に、共鳴器75は、透明材及び/又は半透明材で構成すると、回路基板7の上面に配設した警告灯29の点灯状態が外部から直接観測可能となり好ましい。
又、上記実施例では、警報手段70aを漏液センサ本体のケース12と一体に形成する構成で説明したが、警報手段70aの発音手段の振動源/振動部は、ホルダ5側に設けることも可能であり、又、ケースとホルダとの2箇所に分散させて形成することも可能である。又、上記共鳴手段/共鳴器も、ケース12側に配設する構成の他か、ホルダ5側に配設したり、ケースとホルダとの2箇所に分散させて配置・形成することも可能であり、更に又、後述するように、漏液センサの設置箇所とは分離した上方の所定の空間位置に、別途、有線・無線の通信手段を介して設置することも可能である。
尚、共鳴手段/共鳴器を、ケース12側及びホルダ5側の2箇所に分散させて配置・形成すると、保守点検/漏液発生後の復旧作業時に、本体ケース12をホルダ5から取り外した場合、警報音の音量を低減でき、復旧作業等での不要な高い警報音を減らすことができ好ましい。
次に、ケース12の漏液検出対象底面99に対する浮き/傾斜が発生していないか平行度をチェックする設置異常検知手段4として第2の光学系が、上記第1の漏液検知用光学系とは、独立して設けられ、この第2の光学系では、光源手段14cからの投射光がケース底部12dを屈折・透過して上方より薄紙8に向かって投射され、ホルダ5の中空部を有するリング状枠体5aの内周部に、内側リング中心方向に向かって、突起部5hが枠体5aと一体に形成され、この突起部5hの上面に、光の吸収材/透光材で形成された薄紙載置平面5jが形成され、かかる平面5jの上に薄紙8の一部分が載置され、第3の光学的反射(境界)面である薄紙8に対し、ケース底部12dの臨界角未満の入射角で光22zが照射され、薄紙に屈折して投射され、その反射光24zが受光手段16cにより受光され、上述と同様にして電気信号に変換されて制御手段30に入力されるようになっている。尚、光源手段14cと受光手段16cとの間に、光源手段14cから受光手段16cへ直接入射する投射光の遮光材12qを充填/形成するのが好ましく、これとは別に、上記第1の光学系と第2の光学系とを光学的に分離するために、第1及び第2の光学系の間にも、遮光材12qを充填/形成するのが好ましい。
又、制御手段30は、漏液の有無判定手段(漏液検知手段)と、ケースの設置異常判定手段と、警報手段70aの制御部700とを兼ねて動作せしめることが可能であり、又、ケース12の底面(又は床面)99に対する平行度をチェックする設置異常検知手段4は、上記例では、光学式設置異常検知手段であるが、この他に、磁石や静電容量の変化を利用した設置異常検知手段も利用可能である。
又、ケース底部12dの内側には、金属箔等の遮光材を貼着することも可能であり、かかる遮光材は、ケース底部の光の照射面及び受光手段近傍の反射光受光面を除いた空間範囲に配設すると、床面が白色又は鏡面で構成された床面に漏液が浸入した場合でも、受光手段が不要な床面からの反射光を受光しない光学的効果がある。更に、制御手段30で処理した漏液の検知出力や設置異常等のセンサ異常情報は外部にケーブル26を介して電気信号として出力されると共に、更にケース12の回路基板7の上面に設けられた表示手段29にも、緑色/赤色切換点灯可能なLED等により警告表示されるようになっている。
尚、ホルダ5の外径がケース12の外径の1.3倍以上の大きさのものを使用した方が、センサ20aの転倒防止の面から好ましく、ケーブル26の腰が強い場合、ケース12を単独で設置すると、ケース12が容易に転倒しやすいので、通常は、ケース12を挿入したホルダ5を漏液検出対象底面99にネジ等の固定材によりしっかりと固定し、更に/又は、建物や装置等の側壁や側面61からケース12を固定するためのアーム状の圧接手段60をケース側面部に延設し、その一端62をネジ、釘等の固定材64により建物61側に固定すると共に、他端66をケース側面部に圧接し、ケース12の転倒防止を図ってもよい。
又、ケース底部12dと漏液検出対象底面99との間隔d4は、検知する液体の粘度/表面張力に対応して種々のものに変更できることが好ましいが、地震や重量物の移動等により、反射境界面12m,12nと漏液検出対象底面99との角度や間隔が変化すると、漏液センサの漏液有無判定の誤動作の原因となりやすいので、ホルダ5とケース12とは、後述するようなワンタッチ着脱可能で、かつ、間隔d4が外部の振動に対しても変化しない構造のものが好ましい。又、ホルダ5は遮光材で構成すると、ケース12の周囲からノイズ光が侵入したり、床面からの不要な反射光の受光を防止する効果がある。又、ホルダ5を使用せず、ケース12を単体で漏液センサ20aとして使用する場合は、上述の間隔d4が外部の振動に対しても変化しないように、別途設置した圧接手段60等により底面99に固定するのが好ましい。尚、上記光源手段14c、受光手段16c、及び、表示手段29等も、遮光材を兼ねた回路基板7に、一体に形成し、固定するのが好ましい。
次に、漏液検知用投射光22uの全反射面12mへの照射位置は、全反射面12mの部位であって漏液検出対象底面99に近い下方の位置が好ましく、ケース12の底部に設けられた凸形状の漏液検知部底面12p等は、図4(C)に示すような切断線条8dを所定箇所に形成した薄紙8に対する密着シート押さえとして利用可能である。又、光源手段14aと受光手段16との間に、光源手段14aから受光手段16へ直接入射する投射光の遮光材12qを充填/形成するのが好ましい。
しかして、ケース12全体は、本発明の主として中央中空部を有するリング状枠体5aから成るホルダ5(図4(A),(B))に挿入/装着により嵌合されて固定されるようになっており(図2)、枠体5aの漏液検出対象底面99に対向する底面5b(図4(B))は、漏液検出対象底面99から所定の間隔d5(通常2mm〜5mmの範囲の空隙部が形成できる間隔が好ましい)を保って略平行に形成され、ケース12の底部12dに、凸形状で底面12pが薄紙8を挟持して底面99に直接密着接触する漏液検知部が突設して設けられているので((図2(B),図5)、漏液検出対象底面99に薄膜状に拡散する低表面張力の漏液2aを、中央中空部に拡散した漏液検出対象底面99から直接検出することが可能であり、一方、ホルダ5は、リング中心から外側方向の外周部に設けられた単一又は複数箇所の突起子5cに形成された貫通穴5dを利用して、底面99にクギ/ネジ等の固定材により固定してもよいし、突起子5cの扇状底面に接着剤を貼着し底面99に密着して接着固定してもよい(図4)。又、固定せず、単に漏液検出対象底面99に移動自在に載置しておくだけでもよい。更に、建物や装置等の側壁や側面61からケース12を固定するためのアーム状の圧接手段60をケース側面部に延設し、その一端62を固定部材64により建物61側に固定する(図8)と共に、他端66をケース側面部に圧接し、ケース12の転倒防止を図ってもよい。
更に、図2の例では、光源手段14a,14c及び受光手段16、16cを、底部12dが透明材又は半透明材で構成されたケース内部に収納し一体化したケースの1例となっており、ケース12を装着するケースホルダ5とケース12とで高速漏液引込手段6を構成するようになっており、その構成(図5)は、例えば、枠体5aの内周部に、内側リング中心方向に向かって、先端部5fが楔状の矩体突起部5eを、枠体5aと一体に形成し、この突起部5eは、漏液検知用投射光の吸収材/透光材で形成するのが好ましく、突起部5eの底面5gは、漏液検出対象底面99と密着せず、漏液検出対象底面99との間に、所定の隙間d6=1mm以下(好ましくは、0.9mm以下、より好ましくは、0.5mm以下)の平行空隙部d6を形成し、20℃で、6×10−2N/m以下である低表面張力の漏液2aを、平行空隙部d6の毛管現象を利用して、漏液検出対象底面99に対向する底面5gに、高速に拡散せしめるようになっており、又、底面5gの一端で突起部5eの先端部5fは、ケース12の全反射面12mとの間に、所定の隙間d7=1mm以下(好ましくは、0.9mm以下、より好ましくは、0.5mm以下)の平行空隙部d7を形成し、及び/又は、下端部の最大隙間d7=1mm以下(好ましくは、0.9mm以下、より好ましくは、0.5mm以下)で上方に向けて漸次狭くなる楔状空隙部d7を形成し、かかる空隙部d7の毛管現象を利用して、20℃で、6×10−2N/m以下である低表面張力の漏液2aを、重力に抗して、漏液検知用反射境界面12mの所定の漏液検知位置の上方まで底面99から、小量でも、直接速やかに引き上げ導くようになっている。
尚、空隙部d7には、切断片8dを有する漏液検知用薄紙8の一部分を介挿させることも可能であり、低表面張力の漏液2aを検知する速度は、実験によると、薄紙8が空隙部d7に介在させてあっても、無くても、ほぼ同程度の検知速度であった。又、ケース12全体は、リング状枠体5aの上面内周部に複数箇所立設して設けられた嵌合係止部5nに挿入/装着により嵌合されて、回転自在に固定されるようになっており(図2(A),(B))、係止部5nの先端部5pには、斜め上方にテーパ面を形成し、ケース12の着脱操作が、ワンタッチで可能な構造が好ましい(図4(B))。
かかる構成において漏液センサ20aの動作を図3(C)及び図5を参照して説明すると、先ず、ケース12がホルダ5や圧接手段60により、しっかりと漏液検出対象底面99に固定されていない場合には、ケース12とホルダ5とが、浮いたり、斜めに傾斜したり、転倒した設置異常状態となり、このため光学式設置異常検知手段4の投射光/反射光の光学経路22z/24zが正常な位置に形成できず、光源手段14cの投射光22zは、本体部12dの光学的反射境界面12aから空気等の気体層に透過/拡散して、反射部材(薄紙8)に到達しないか、又は、所定の角度以上に曲げられて投射され、その反射光24zは、ほとんど受光手段16cに到達しなくなるので、大幅に受光量の減少した受光手段16cの出力を検知手段18により正常な反射光レベルと比較することにより、容易に漏液センサ20aの設置異常が検知され、MPU等からなる制御手段30を介して設置異常アラーム信号(又はエラーコードER−A)が、外部出力設定器33に設定されたPNP出力又はNPN出力のディジタル出力形式でケーブル26を介して外部に出力され、更に、図示しない電源制御部により、光源手段14a,14c及び受光手段16、16cへの電源供給が停止され、漏液センサ20aはエラー待機状態となる。
この時点で、設置異常検知手段4から警報手段70aに上記設置異常アラーム信号とは独立して可聴周波数の警報発信信号を出力し、発音手段72の振動が共鳴器75により増幅されて空中に放射され、設置異常アラーム信号で警告されたオペレータ(通常、保守室等で待機している)は、警報発生現場に急行した場合に、直ちに、何処の箇所に設置された漏液センサの設置異常が発生しているか、従来のように、1つ1つ床面や漏液収容部の底面を点検する必要がなく、発音手段72及び共鳴器75から発信される可聴周波数の警報音を頼りに発音源に近づけば、極めて容易に、当該設置異常箇所を他の漏液センサ設置箇所と区別して特定可能である。尚、発音手段72及び共鳴器75から発信される警報音は、周波数が一定又は可変の断続音及び/又は連続音である、音色が一定又は可変の断続音及び/又は連続音である、音の強さが一定又は可変の断続音及び/又は連続音である、音のピッチが一定又は可変の断続音及び/又は連続音である、デュウティイ比が一定又は可変の断続音及び/又は連続音である、又は、これらを組み合わせた警報音を含む発信音が利用可能である。
更に、警報手段70aでは、警告灯/表示手段29をエラー(赤色)点灯させることが可能であるが、発音手段72から発信される可聴周波数の警報音の変動に対応して、警告灯29の明るさを変動せしめることも可能であり、その対応関係は、警報音の変動に同期させて明るさや発光波長等を変動させてもよいし、それぞれ独立に変動させてもよい。
かかるアラーム信号の出力されない通常の正常設置された状態では、電源制御部から、光源手段14a,14c及び受光手段16、16cへ電源が供給され、漏液センサ20aは作動状態となり、いかなる漏液も存在しない場合には、図3(C)に示すように光学式設置異常検知手段4の投射光/反射光の光学経路22z/24zが正常な位置に形成され、光源手段14cからの投射光22zが、ホルダ底面5jに載置された反射材(薄紙8)の反射面で反射され、その反射光24zが受光素子16cに入力され、その出力を検知手段18により正常な反射光レベルと比較することにより、容易に漏液センサ20aの正常設置状態が検知される。
又、漏液検知用光学系を形成する光源手段14aからの投射光22uが、第1の全反射面12mに上方から下方に全反射面12mで所定の臨界角以上で全反射するように、透明材又は半透明材12dの屈折率に応じた所定の入射角で照射され、その全反射光22vが第2の全反射面12nに投射され、全反射面12nからの全反射光24uが、透明材又は半透明材12dの屈折率に応じた所定の受光角度で受光手段16により受光され、かかる光学経路を伝搬した漏液検知光が光電変換素子により電気信号に変換され、その出力が、検知手段18を兼ねた制御手段30内で、デジタル処理されたり、受光手段16のアナログ出力が、直接、アナログ比較器等から成るアナログ演算手段に入力され、アナログ回路から構成された検知手段18を兼ねた制御手段30内で、アナログ処理される。尚、漏液が存在しない場合には、上記例では、何れの受光手段でも正常な受光量が検知され、受光量の低下現象は発生しない。
次に、20℃で、6×10−2N/m以下である低表面張力の漏液2aが、漏液検出対象底面99に薄膜状に拡散してきた場合には、高速漏液引込手段6の一部を形成する矩体突起部5eの底面5gに対向する漏液検出対象底面99の領域まで、液位d1の漏液2aが拡散してきた時点で、漏液検出対象底面99と底面5gとの間に形成された平行空隙部d6により、空隙部d6の間隔と漏液2aの液位d1との長さを、略同程度の長さ、又は、液位d1>間隔d6の長さに設定しておくと、空隙部d6の毛管現象を利用して、漏液2aが平行空隙部d6に急速に引き込まれ(図5の2a1)、漏液2aが底面5gに接触すると共に、漏液検出対象底面99に対向する底面5g全体に、高速に拡散される。
その後、底面5gの一端で、突起部5eの先端部5fの一端を形成する最下端部まで漏液2aが拡散すると(図5の2a2)、漏液2aは、更に、ケース12の全反射面12mと先端部5fとで形成された平行空隙部d7の一端に到達し、空隙部d7は、所定の隙間d7で漏液2aの毛管現象が発現するように設定されているので、漏液2aの漏れ量が小量であっても、重力に抗して、漏液検知用反射境界面12mの所定の漏液検知位置より上方まで、漏液検出対象底面99から直接速やかに引き上げ導かれる(図5の2a3)。かくして、漏液2aが、漏液検知用反射境界面12mの所定の漏液検知位置を上方に通過すると、光源手段14aからの投射光22uの大半の光は、全反射面12mで全反射せず、底部12d及び全反射面12mを、大略直進し、更に、空隙部d7に充満した漏液2aを屈折直進した後、投射光の吸収材/透光材で形成された矩体突起部5e及び空隙部d6に充満した漏液2a中を大略直進して、漏液検出対象底面99で反射され、全反射面12nと反対方向に伝搬・進行する。
従って、漏液検知用光学経路の一部を形成する全反射面12mで全反射し、その後全反射面12nでも全反射された光24uが、受光手段16で受光される光量は、大幅に低下し、その出力を制御手段30により演算処理して、小量の漏液2aが、漏液検出対象底面99に薄く拡散し始めた非常に初期の段階で、非常に高速に検知することができる。又、低表面張力の漏液2aが、漏液検出対象底面99に一度に大量に漏れだした場合には、ケース12の外周は全て漏液2aで水浸しになり、かつ、漏液検知用反射境界面12nの所定の漏液検知位置も漏液2a中に水没するので、光源手段14aからの投射光22uが、全反射面12mで全反射され、その全反射光22vが全反射面12nに投射されても、漏液2aのために全反射面12nで全反射せず、直ちに、全反射面12nを大略直進し、更に、空隙部d4に充満した漏液2aの中を屈折直進した後、ケース12の外周方向に拡散・放射され、受光手段16の設置位置と全く関係ない方向に伝搬・進行する。従って、漏液検知用光学経路の一部を形成する全反射面12nで全反射された光24uが、受光手段16で受光される光量は、大幅に低下し、その出力を制御手段30により演算処理して漏液2aの大量発生を、非常に初期の段階で、非常に高速に検知することができる。
かくして、漏液検知手段18を兼ねた制御手段30により、漏液2aが検出されると、表示手段29を正常(緑色)点灯からエラー(赤色)点灯させると共に、外部出力設定器33に設定されたPNP出力又はNPN出力のディジタル出力形式で、ケーブル26を介して外部に漏液検知信号をディジタル出力する(漏液検知エラーコードER−B)。
この時点で、漏液検知部18から警報手段70aに、外部にディジタル出力される漏液検知信号とは別に警報音発信信号が出力されると、発音手段72が駆動され、例えば、圧電素子等による振動により生成された発振音が共鳴器75により共鳴増幅されて空中に放射されるので、保守監視室等で待機しているオペレータは、漏液検知信号ER−Bで漏液の発生が警告された後、警報発生現場に急行した場合に、直ちに、何処の箇所に設置された漏液センサが漏液を検知したのか、従来のように、1つ1つ床面や漏液収容部の底面を点検する必要がなく、発音手段72及び共鳴器75から発信される増幅警報音を頼りに発音源に近づけば、極めて容易に、当該漏液発生箇所を他の漏液センサ設置箇所と区別して特定可能である。
尚、発音手段72及び共鳴器75から発信される警報音は、周波数が一定又は可変の断続音及び/又は連続音である、音色が一定又は可変の断続音及び/又は連続音である、音の強さが一定又は可変の断続音及び/又は連続音である、音のピッチが一定又は可変の断続音及び/又は連続音である、デュウティイ比が一定又は可変の断続音及び/又は連続音である、又は、これらを組み合わせた警報音を含む発信音が利用可能である。
更に、警報手段70aでは、警告灯/表示手段29をエラー(赤色)点灯させることが可能であるが、発音手段72から発信される可聴周波数の警報音の変動に対応して、警告灯29の明るさを変動せしめることも可能であり、その対応関係は、警報音の変動に同期させて明るさや発光波長等を変動させてもよいし、それぞれ独立に変動させてもよい。
更に、発音手段72から漏液検知時に放射される警報発信音は、ケースの設置異常時に放射される警報発信音と同一音でなく、いずれのセンサ異常か識別可能なように相互に区別可能な異なる発信音が好ましく、かかる相互に区別可能な異なる発信音としては、例えば、警報発信音の音量を変更する、警報発信音の音色を変更する、警報発信音の周波数を変更する、警報発信音のデューティ比を変更する、警報発信音を連続音と断続音とで出力する、又は、これらの組合せた発信音とする等、種々の組合せが利用可能である。
次に、20℃で、6×10−2N/m以上の表面張力の漏液2が、漏液検出対象底面99に拡散してきた場合には、漏液検出対象底面99とケース底部12dとの間に形成された平行空隙部d4に、薄紙8が介挿されているので、液位d3の漏液2が、薄紙8の外周部又は一部に接触した(図5)直後に、漏液2が薄紙8の全面に浸透/拡散し、漏液2が薄紙8を介して全反射面12n近傍まで急速に引き込まれる。かくして、漏液2が、漏液検知用反射境界面12nの所定の漏液検知位置に到達すると、光源手段14aからの投射光22uは、全反射面12mで全反射され、その全反射光22vが全反射面12nでは、漏液2のために全反射せず、全反射面12nを、大略直進し、更に、漏液2の浸透した薄紙8の中を屈折直進した後、漏液検出対象底面99で反射され、受光手段16の設置位置と全く関係ない方向に伝搬・進行する。従って、漏液検知用光学経路の一部を形成する全反射面12nで全反射された光24uが、受光手段16で受光される光量は、大幅に低下し、その出力を制御手段30により演算処理して漏液2を、底面99に薄く拡散し始めた非常に初期の段階で、非常に高速に検知することができる。
又、一度に大量の漏液2が発生した場合には、ケース12の外周は全て漏液2で水浸し、かつ、漏液検知用反射境界面12nの所定の漏液検知位置も漏液2中に水没するので、光源手段14aからの投射光22uが、全反射面12mが漏液2中に水没している場合には、全反射せず全反射面12mを大略直進し、更に、空隙部d7に充満した漏液2の中を屈折直進し、全反射面12nと全く関係ない方向に伝搬・進行したり、又は、
全反射面12mで全反射され、その全反射光22vが全反射面12nに投射された場合には、漏液2のために全反射面12nでは全反射せず、直ちに、全反射面12nを大略直進し、更に、空隙部d4に充満した漏液2の中を屈折直進した後、漏液検出対象底面99で反射され、受光手段16の設置位置と全く関係ない方向に伝搬・進行する。
従って、一度に大量の漏液2が発生した場合には、漏液検知用光学経路の一部を形成する全反射面12nで全反射された光24uが、受光手段16で受光される光量は、漏液2が存在しない場合と比較すると、大幅に低下し、その出力を制御手段30により演算処理して、漏液2の大量発生を、非常に初期の段階で、非常に高速に検知することができる。
かくして、漏液検知手段18を兼ねた制御手段30により、漏液2a又は漏液2が検出されると、表示手段29をエラー点灯させると共に、ケーブル26を介して外部に漏液の有無をディジタル出力する(漏液検知エラーコードER−B)。
と同時に、漏液検知手段18から警報手段70aに警報音発信信号を出力し、発音手段72の振動が共鳴器75により共鳴増幅されて空中に放射され、漏液検知信号ER−Bで警告された保守監視室のオペレータ等は、漏液発生現場に急行した場合、直ちに、何処の箇所に設置された漏液センサが漏液を検知したのか、従来のように、1つ1つ床面や漏液収容部の底面を点検する必要がなく、共鳴増幅し放射された警報音発信箇所に近づくことにより、極めて容易に、当該漏液発生箇所を他の漏液センサ設置箇所と区別して容易に特定可能である。
尚、上述の受光処理で受光手段として1次元又は2次元のアレイセンサを使用する場合には、複数の各受光素子のA/D変換後のデジタル出力をダブルバッファメモリ34に書込んだ後、MPU36等により以下の処理を行なうと良い。
a)各受光素子28i(i=a〜n)の感度補正を行なった後、受光パターンを移動平均処理等により平滑化する。
b1)平滑化した受光パターンの明暗のピーク位置を演算し、この位置が漏液無し範囲内にあるか否かで漏液の有無を判定する。
b2)平滑化した受光パターンR(j)の反射光量の輝度分布の重心XGを次式により演算し、この重心位置が、漏液無し範囲内にあるか否かで漏液の有無を判定する。
XG=ΣR(j)・j/Σj (j=1からn) ・・・(1)
但し、R(j):受光レベル 、j=1からn:受光位置
b3)予め、反射光の明暗パターンの、波形立上り部分及び/又は、波形ピーク部分、及び/又は、波形立下り部分等を、漏液有りの反射光パターンの中から切出してテンプレートメモリ35等に、漏液テンプレートパターンT(j)として登録しておき、このテンプレートパターンT(j)と類似した波形位置を、平滑化した受光パターンR(j)の中で相関値CR(m)の演算をすることにより求める。
例えば、漏液無し位置より所定の距離(mth)以上離れた位置(m>mth)で、かつ、所定の類似度Thcr以上テンプレート波形と類似した明暗パターンCR(m)が検出された場合、漏液有りと判定し、それ以外の場合には漏液無しと判定する。
c)かくして、漏液検知手段18を兼ねた制御手段30により、b1)からb3)の演算の中から、所望の演算又は組合わせた演算により、漏液2が検出されると、ケーブル26を介して外部に漏液の有無をディジタル出力する(漏液検知エラーコードER−B)。
尚、上述のb1)及びb2)の処理では、レンズ、凹面鏡等の集光手段により広く反射光を集めることにより、最小限2箇所の受光部(素子)により、漏液の有無演算が実行できる。又、b3)の相関演算では、最小限4〜8箇所の異なる位置からの受光部(受光素子)による反射光データの収集が好ましい。
更に又、漏液センサ20aでは、ケース12とホルダ5との間に、薄紙8を介挿しているので、漏液検出対象底面99に拡散してきた漏液2が、薄紙8を順次浸透して、薄紙8を透明層に変換しながら拡散し、リング状枠体5aの内周側に設けられた突起部5hの上面に形成された載置平面5jまで漏液2が浸透し拡散すると、第3の光学的(反射)境界面である薄紙8に対し、ケース底部12dから照射された光22zが、薄紙8の表面では反射せず、そのまま漏液の浸透した薄紙8の中を直進し、更に、光の吸収材/透光材で形成された載置平面5jの内部に、所定の屈折角で直進するので、受光手段16cにより受光される反射光24zの光量が大幅に減少し、ケースの設置異常検知手段4としての制御手段30が作動し、ケースの設置異常エラーとしても、漏液2が検知可能である。従って、漏液検知用の第1の光学系が故障して正常に動作しない場合でも、ケースの設置異常エラーとして、漏液2が検知可能となり、センサのエラー検知機能を、一段と向上させることができる。
かくして、図2(B)及び図5の漏液センサ20aは、漏液が浸透し得る気体層d6、d7又は漏液浸透層(例えば、図5では、漏液収容部98の漏液検出対象底面99とケース底面12pとに挟持された薄紙8の一部)を介して、前記漏液と接触し得る少なくとも1つの漏液検知用反射境界面12m,12nと、光源手段14a、受光手段16及びこれらに結合された制御手段30とから成る漏液センサの一種であり、気体層d6又は漏液浸透層(d4又は漏液検出対象底面99と底面12pとに挟持された薄紙8)の漏液収容部98の底面99に対向する面の一部又は全体を、直接、漏液検出対象底面99側に開放し(図5の例では、気体層d6は、床面側全体)、又は、気体層又は漏液浸透層の一部として床面を構成せしめ(例えば、図5では、漏液収容部98の漏液検出対象底面99とケース底面12pとに挟持された薄紙8の一部)、更に、表面張力が、20℃において、6×10−2N/m以下である低表面張力の漏液2aを、所定の隙間d0及び所定の断面形状の毛管現象を発現しうる空隙部を利用して、重力に抗して、漏液検知用反射境界面12mまで漏液収容部98の漏液検出対象底面99から、小量でも、直接速やかに引き上げ導くための高速漏液引込手段6を、少なくとも1つ具え、光源手段14aの投射光22uを漏液検知用反射境界面12mに照射し、反射境界面12mからの反射光を受光手段16で受光し、その出力を制御手段30により演算処理して、低表面張力の漏液2aの有無を速やかに判定できるようにした漏液センサということができる。
又、図2(B)及び図5の漏液センサ20aは、漏液に接触し得る少なくとも2つの漏液検知用全反射境界面12m,12nを、気体層d6、d7又は漏液浸透層(例えば、図5では、漏液収容部98の漏液検出対象底面99とケース底面12pとに挟持された薄紙8の一部)を介在させて形成し、少なくとも1つの光源手段14a、受光手段16及びこれらに結合された制御手段30を、各反射境界面のそれぞれに対し、同一の側に配設し、第1の全反射境界面12mに対しては光源手段14aから光22uを投射し、第1の全反射境界面12mからの反射光22vを第2の全反射境界面12nに投射し、第2の全反射境界面12nからの反射光24uを受光手段16で受光し、その出力を制御手段30により演算処理して漏液を検知するようにした漏液センサの一種であり、気体層d6,d7又は漏液浸透層の漏液検出対象底面99に対向する面の一部又は全体を、直接、漏液検出対象底面99側に開放し、又は、気体層又は漏液浸透層の一部として漏液収容部98の底面99側を構成せしめ、更に、表面張力が、20℃において、6×10−2N/m以下である低表面張力の漏液2aを、所定の隙間d0及び所定の断面形状の毛管現象を発現しうる空隙部を利用して、重力に抗して、漏液検知用反射境界面12mまで漏液検出対象底面99から、小量でも、直接速やかに引き上げ導くための高速漏液引込手段6を、少なくとも1つ具え、低表面張力の漏液2aの有無を、小量の漏れ量でも、速やかに判定できるようにした漏液センサということもできる。
尚、上記毛管現象を発現しうる空隙部の所定の隙間d0としては、低表面張力の漏液2aを、小量、漏液収容部98の漏液検出対象底面99に垂らした場合の、図1(C)に示す漏液2aの厚さd1と同等の長さ、又は、これより小さい(d0<d1)長さであって、漏液2aの毛管現象を安定的に発現可能な長さが好ましく、又、上記毛管現象を安定的に発現しうる空隙部の所定の断面形状としては、例えば、隙間d0以下の平行空隙部断面、及び/又は、最大隙間d0以下で上方に向けて漸次狭くなる楔状空隙部断面等が利用可能であり、毛管現象を安定的に発現しうる断面形状であれば、いかなる形状のものでも利用可能である。
次に、図1乃至図6に対応させて示す図7乃至図9は、本発明の漏液検知部(漏液センサ部)を、漏液センサ本体20bと、発音手段を含む警報手段70bとを、分離して設置した漏液検知システム1b及び1cの別の1実施例を示すものであり、それぞれ同一の番号を付した装置は同一の機能を果たすと共に、図7の漏液検知システム1bでは、漏液センサ20bと、分離設置された警報手段70bとが、無線を介して信号が中継された防爆型漏液検知システム1bとなっており、又、漏液検知システム1cでは、漏液センサ20bと、分離設置された警報手段70bとが、有線を介して中継された防爆型漏液検知システム1cとなっている。
更に、防爆型漏液検知システムでは、図8に示すように危険空間に設置される漏液センサ部(漏液検知部)20bと、安全な空間に設置され電気回路を構成する制御部39とが物理的に分離して設置されると共に、ケース12側のみで高速漏液引込手段6bを構成し、かつ、漏液検知部20b側には電気配線を完全に無くし、電気的発火/引火の事故が絶対発生しない防爆構造を実現すると共に、ホルダ5を不要とし、センサケース単体で作動可能なように構成したもので、光ファイバ等の第1の光伝送手段40a、40cにより、遠隔地の安全地帯に設置された制御部39内に別途隔離して設けられた光源手段14から、投射光22x,22zを、それぞれ、光伝送手段40a、42aにより、漏液検知部20bまで伝送し、反射境界面12m,12nへの光の投受光を行なう第1の光学系(14−40a−12m−12n−42a−16)を形成し、光伝送手段40c、42cにより、後述する高速漏液引込手段6bの上面に形成された反射載置面5j(この例では、面5jは、薄紙8を利用しないので光反射材(白色又は鏡面)を使用するのが好ましい)への光の投受光を行なう第2の光学系(光学式設置異常検知手段4bの光学経路:14−40c−5j−42c−16c)を形成するようにしたため、漏液検知用液体2/2aが揮発性で引火、爆発の危険がある場合でも、極めて安全に漏液検知ができるようにしたものである。
則ち、上述の第1の光学系では、遠隔地に設けられた光源手段14からの照射光の一部が、光伝送手段40aによりケース12内に導かれ、全反射を生ずるような臨界角以上の所定の角度で、ケース底部の反射境界面12mへ投射光22uとして照射され、反射境界面12nで更に全反射され、その反射光24uは、光伝送手段42aにより受光され、遠隔地に設けられた制御部39内の受光素子16に伝送され、マルチプレクサ31、AD変換手段32、ダブルバッファ34を介して検知手段18を兼ねた制御手段30に入力されるようになっている。
又、上述の第2の光学系では、遠隔地に設けられた光源手段14からの照射光の他の一部が、光伝送手段40cによりケース12内に導かれ、臨界角以内又は臨界角以上の所定の角度で、反射部材5jへ投射光22zとして照射され、その反射光24zは光伝送手段42cにより受光され、遠隔地に設けられた受光素子16cに伝送され、マルチプレクサ31、AD変換手段32、ダブルバッファ34を介して検知手段18を兼ねた制御手段30に入力されるようになっている。更に、ケース12の底部は、透明材又は半透明材からなる透過光部材12dを基材として構成し、その外側を光の照射面及び反射面/受光面を除いて遮光性の合成樹脂等の遮光材で被覆又は構成し、透過光部材12dと一体成形するのが好ましく、かかる遮光部材を使用すると、ホルダ5がなくても周囲ノイズ光の影響を受けにくく、又漏液浸入時に漏液検出対象となる床面が白色又は鏡面であっても、不要な反射光を床面から受光しないような光学的構造が実現できる。
しかして、制御部39では、受光手段16及び16cにより、漏液検知面の反射光量が絶えずチェックされ、図8の例では、所定の反射光量が検出されない場合、漏液を検知した、又は、設置異常が発生したと判定され、異常検知信号が、従来と同様に有線26を介して外部の制御部に出力されると共に、ワイヤレスLAN等を含む無線通信手段37を介して、異常検知信号が後述する警報手段70bの無線受信手段79cに伝送されるようになっている。
又、漏液センサ20bでは、ホルダ5を使用せず、ケース12を単体で漏液センサとして使用するので、建物や装置等の側壁や側面61からケース12を固定するためのアーム状の圧接手段60をケース上蓋に延設し、その一端62を固定部材64により建物61側に固定すると共に、他端66をケース上部に圧接し、ケース12の転倒防止を図るのが好ましい。
更に図8の例では、ケース12側のみで高速漏液引込手段6bを構成するようになっており、その構成は、例えば、ケース底部12dと漏液検出対象底面99との間に、ケース12の中心方向に向かって、先端部12vが楔状の矩体突起部12uを、ケース底部12dに対して、透明材又は半透明材で構成し、かつ、本体部12dと高速漏液引込手段6bとに折曲/分割可能な一体成形された合成樹脂材で構成するようになっている。この突起部12uは、漏液検知用投射光の吸収材/透光材で形成するのが好ましく、突起部12uの底面12wは、漏液検出対象底面99と密着せず、底面99との間に、所定の隙間d6=1mm以下(好ましくは、0.9mm以下、より好ましくは、0.5mm以下)の平行空隙部d6を形成し、20℃で、6×10−2N/m以下である低表面張力の漏液2aを、平行空隙部d6の毛管現象を利用して、漏液検出対象底面99に対向する底面12wに、高速に拡散せしめるようになっており、又、底面12wの一端で突起部12uの先端部12vは、ケース12の全反射面12mとの間に、所定の隙間d7=1mm以下(好ましくは、0.9mm以下、より好ましくは、0.5mm以下)の平行空隙部d7を形成し、及び/又は、下端部の最大隙間d7=1mm以下(好ましくは、0.9mm以下、より好ましくは、0.5mm以下)で上方に向けて漸次狭くなる楔状空隙部d7を形成し、かかる空隙部d7の毛管現象を利用して、20℃で、6×10−2N/m以下である低表面張力の漏液2aを、重力に抗して、漏液検知用反射境界面12mの所定の漏液検知位置の上方まで漏液検出対象底面99から、小量でも、直接速やかに引き上げ導くようになっている。
かかる一体成形用の合成樹脂部材としては、一般の熱可塑性プラスチック樹脂や熱可塑性エラストマーが利用でき、熱可塑性プラスチック樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレ−ト、非晶性ポリエチレンテレフタレ−ト、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン等が使用でき、また、一体成形用の熱可塑性エラストマーとしては、ポリブタジエン樹脂が使用可能である。
具体的には、ケース底部は、本体部12dと高速漏液引込手段6bとがヒンジで連結されて一体に形成され、本体部12dと高速漏液引込手段6bとが外周縁でV字状の溝部により連結され、合成樹脂材、すなわち、熱可塑性プラスチック樹脂または熱可塑性エラストマーにより一体成形されるようになっており、V字状の溝部を介して、全反射面12m側に折曲すると、面12vの先端部側に形成した所定の高さd7の複数の小突起を介して空隙部d7を形成し、又、高速漏液引込手段6bの面12w側に形成された所定の高さd6の複数の小突起を介して、折曲した場合に漏液検出対象底面99との間で空隙部d6を形成すると共に、反発力を生成する開閉機構を構成するようになっている。従って、ケースの本体部12dと高速漏液引込手段6bとを全反射面12m側に折曲して、ケース12の設置面に対して略水平状態に閉じたときには、自重または外部からの圧接手段60により本体部12dと高速漏液引込手段6bとが空隙部d7を形成した状態を維持でき、かつ、光学式設置異常検知手段4bの光学経路の一部を形成するようになっている。則ち、水平な漏液検出対象底面99にケース12を設置した場合は、ケース12の設置面は、水準器等から規定される基準水平面に対し水平/平行となる。
次に、図9を参照して、分離設置した防爆型警報手段70bの1構成例を説明すると、制御部39と共に安全な空間(非危険場所)に分離設置された電源79aからツェナーバリア78aを介して、危険場所に分離設置された警報手段70bに所定の電源が供給され、又、当該警報手段70bを別途設置された他の警報手段70b等と区別し識別するための識別番号設定手段79d(例えば、ディップ・スイッチ等から成る)の出力が制御部79bに入力され、更に、警報手段70bでは、制御部79bに、制御部39から漏液を検知した場合又は設置異常が発生したと判定された場合に、無線通信手段37から出力される異常検知信号を受信する無線受信手段79cが設けられ、スイッチ手段79eを介してツェナーバリア78aからの電源電力が出力駆動手段79hに供給されると、赤色LED等から構成されたパトライト等の警告灯79kを点灯駆動すると共に、発音手段72、共鳴器75等を介して異常発生警告音が空中に放射されるようになっている。
かかる漏液センサ20bと、発音手段72を含む警報手段70bとを、分離して設置し、無線により、漏液センサ20bと警報手段70bとを、相互に接続する構成では、かかる分離した警報手段70bを、漏液検知システム1bの上部空間で、漏液収容部98の水平断面を略鉛直上方に延長して形成される上部空間内で、他の漏液収容器98と識別可能なように所定の距離(例えば、2m以内、より好ましくは、1.5m以内、更に好ましくは、1m以内)だけ相互に分離した視認性の良好な上部空間位置に設置するのが好ましく、かかる防爆構造の警報手段70bを利用すると、揮発性の液体や引火性の液体の漏液検知及び/又は警報処理を、非常に安全かつ確実に実施でき、又、システムの調整作業や、保守・監視作業が、特別な訓練を受けなくても誰でも容易にできる利点もある。
かかる構成において、その動作を次に説明すると、図5の高速漏液引込手段6と、図8の高速漏液引込手段6bとでは、高速漏液引込手段6及び6bの構成が、薄紙8を使用せず、又、光学経路の一部に、投光/受光用の光伝送手段が、それぞれ、追加されている点を除いては、全く同様であるから、その動作も、基本的に全く同様である。
具体的には、先ず、光学式設置異常検知手段4bでは、光源手段14ー光伝送手段40cからの投射光22zが、高速漏液引込手段6bの上面に設けられた反射材5jに、臨界角未満の入射角で照射され、その反射光24zが光伝送手段42cー受光手段16cにより受光され、電気信号に変換されて制御手段30に入力されるようになっている。尚、白色または鏡面状等の反射材5jに基づく反射面は、突起部12uの上面に設けることが可能であり、突起部12uに接着、溶融、圧入して形成するようにし、又は、突起部12uの上面に凸凹の反射面を刻設して、投射光22zの反射面を形成してもよい。
一方、ケース12の本体部12dと突起部12uとが所定の間隔で空隙部d7を形成していない場合は、上記ヒンジ機構から生成される反発力により、本体部12dと突起部12uとが、浮いたり、斜めに傾斜したり、転倒した設置異常状態となり、本体部12dと突起部12uとが間隔d7以上に開いた状態を維持できる開閉機構が予めケース12には付勢されており、このため設置異常状態では、正常な第2の光学経路が形成されず、投射光が空気等の気体層に拡散し、上述の光学式設置異常検知手段4bの投射光および反射光の光学経路22z/24zが、正常な位置に形成できず、容易にケース12の設置異常が検知され、非危険地帯に設けられた制御部39では、MPU等からなる制御手段30を介して設置異常アラーム信号(又はエラーコードER−A)がケーブル26により外部にディジタル出力され、漏液センサ20bはエラー待機状態となる。
この時点で、更に、設置異常検知手段4bから非危険地帯に設けられた制御部39内の無線通信手段37により設置異常検知信号が無線信号で放射され、危険地帯に設けられた警報手段70b内の受信手段79cによりこの無線異常検知信号が受信されると、制御部79bでは、スイッチ手段79eを介してツェナーバリア78aからの供給電力が出力駆動手段79hに供給され、パトライト等の警告灯79kが点灯駆動されると共に、発音手段72、共鳴器75等を介して異常発生警告音が外部に放射される。尚、複数の漏液センサ20bにより共通の警報手段70bを共同して利用する場合や、近くの空間に警報手段70bが複数個設置されている場合には、かかる複数の警報手段70bを相互に区別するために、通信手段37から放射される無線異常信号の中に、各警報手段を特定する識別番号等を付加して、上記無線検知信号を出力するのが好ましい。かかる識別番号は、制御部79bにより自動的に抽出され、設定手段79dから出力される識別番号と比較して、当該警報手段70bが選択されたか否かが判定される。
かくして、識別番号等で警報手段70bが特定されると、当該警報手段70bの出力駆動手段79hにより、発音手段72が駆動され、その振動が共鳴器75により増幅されて空中に放射され、別途処理された設置異常アラーム信号26で警告されたオペレータは、直ちに、何処の箇所に設置された漏液センサの設置異常が発生しているか、従来のように、1つ1つ床面や漏液収容部の底面を点検する必要がなく、警報発生現場に急行した場合に、極めて容易に、共鳴増幅された漏液源警告発信音を頼りに、当該設置異常検出箇所を他の漏液センサ設置箇所と区別して特定可能である。
かかるアラーム信号の出力されない通常の正常設置状態では、漏液センサ20bは作動状態となり、いかなる漏液も存在しない場合には、光学式設置異常検知手段4bの投射光/反射光の光学経路22z/24zが正常な位置に形成され、光源手段14ー光伝送手段40cからの投射光22zが、突起部12uの反射面5jで反射され、その反射光24zが、光伝送手段42cを介して伝送され、受光素子16cに入力され、その出力を検知手段18により正常な反射光レベルと比較することにより、容易に漏液センサ20bの正常設置状態が検知される。
更に、漏液検知用光学系を形成する光源手段14ー光伝送手段40aからの投射光22uが、第1の全反射面12mに上方から下方に全反射面12mで所定の臨界角以上で全反射するように、透明材又は半透明材12dの屈折率に応じた所定の入射角で照射され、その全反射光22vが第2の全反射面12nに投射され、全反射面12nからの全反射光24uが、透明材又は半透明材12dの屈折率に応じた所定の受光角度で、光伝送手段42aの一端で受光され、光伝送手段42aを介して受光手段16に伝送され、かかる光学経路を伝搬した漏液検知光が光電変換素子16により電気信号に変換され、その出力が、検知手段18を兼ねた制御手段30内で、デジタル処理されたり、受光手段16のアナログ出力が、直接、アナログ比較器等から成るアナログ演算手段に入力され、アナログ回路から構成された検知手段18を兼ねた制御手段30内で、アナログ処理される。尚、漏液が存在しない場合には、上記例では、何れの受光手段でも正常な受光量が検知され、受光量の低下現象は発生しない。
次に、20℃で、6×10−2N/m以下である低表面張力の漏液2aが、漏液検出対象底面99に薄膜層状に拡散してきた場合には、高速漏液引込手段6bの一部を形成する矩体突起部12uの底面12wに対向する漏液検知対象底面99の領域まで、液位d1の漏液2aが拡散してきた時点で、漏液検知対象底面99とケース底面12wとの間に形成された平行空隙部d6により、空隙部d6の間隔と漏液2aの液位d1との長さを、略同程度の長さ、又は、液位d1>間隔d6の長さに設定しておくと、空隙部d6の毛管現象を利用して、漏液2aが平行空隙部d6に急速に引き込まれ(図5の2a1)、漏液2aが底面12wに接触すると共に、漏液検出対象底面99に対向するケース底面12w全体に、高速に拡散される。
その後、底面12wの一端で、突起部12uの先端部12vの一端を形成する最下端部まで漏液2aが拡散すると(図5の2a2)、漏液2aは、更に、ケース12の全反射面12mと先端部12vとで形成された平行空隙部d7の一端に到達し、空隙部d7は、所定の隙間d7で漏液2aの毛管現象が発現するように設定されているので、漏液2aの漏れ量が小量であっても、重力に抗して、漏液検知用反射境界面12mの所定の漏液検知位置より上方まで、漏液検出対象底面99から直接速やかに引き上げ導かれる(図5の2a3)。かくして、漏液2aが、漏液検知用反射境界面12mの所定の漏液検知位置を上方に通過すると、光源手段14からの投射光22uの大半の光は、全反射面12mで全反射せず、底部12d及び全反射面12mを、大略直進し、更に、空隙部d7に充満した漏液2aを屈折直進した後、投射光の吸収材/透光材で形成された矩体突起部12u及び空隙部d6に充満した漏液2a中を大略直進して、漏液検出対象底面99で反射され、全反射面12nと反対方向に伝搬・進行する。従って、漏液検知用光学経路の一部を形成する全反射面12mで全反射し、その後全反射面12nでも全反射された光24uが、光伝送手段42aの一端で受光され、光伝送手段42aを介して受光手段16に伝送される受光光量は、大幅に低下し、その出力を制御手段30により演算処理して、小量の漏液2aが、漏液検出対象底面99に薄く拡散し始めた非常に初期の段階で、非常に高速に検知することができる。
又、低表面張力の漏液2aが、漏液検出対象底面99に一度に大量に漏れだした場合には、ケース12の外周は全て漏液2aで水浸しになり、かつ、漏液検知用反射境界面12nの所定の漏液検知位置も漏液2a中に水没するので、光源手段14からの投射光22uが、全反射面12mで全反射され、その全反射光22vが全反射面12nに投射されても、漏液2aのために全反射面12nで全反射せず、直ちに、全反射面12nを屈折して大略直進し、更に、空隙部d4に充満した漏液2aの中を屈折直進した後、漏液検出対象底面99で反射され、光伝送手段42aの設置位置と全く関係ない方向に伝搬・進行する。従って、漏液検知用光学経路の一部を形成する全反射面12nで全反射された光24uが、光伝送手段42aの一端で受光される光量は、大幅に低下し、光伝送手段42aを介して受光手段16に伝送される受光出力を制御手段30により演算処理して漏液2aの大量発生を、非常に初期の段階で、非常に高速に検知することができる。
かくして、漏液検知手段18を兼ねた制御手段30により、漏液2a及び/又は漏液2が検出されると、ケーブル26を介して外部に漏液の有無をディジタル出力する(漏液検知エラーコードER−B)。
この時点で、更に、漏液検知手段18/30から非危険地帯に設けられた制御部39内の無線通信手段37により漏液検知エラー信号が放射され、危険地帯に設けられた警報手段70b内の受信手段79cによりこの漏液エラー検知信号が受信されると、制御部79bでは、スイッチ手段79eを介してツェナーバリア78aからの供給電力が出力駆動手段79hに供給され、パトライト等の警告灯79kがエラー点灯駆動されると共に、発音手段72、共鳴器75等を介して共鳴増幅された異常発生警告音が外部に放射される。尚、複数の漏液センサ20bにより共通の警報手段70bを共同して利用する場合や、近くの空間に警報手段70bが複数個設置されている場合には、かかる複数の警報手段70bを相互に区別するために、通信手段37から放射される無線異常信号の中に、警報手段を特定する識別番号等を付加して、上記無線検知信号を出力するのが好ましい。かかる識別番号は、制御部79bにより自動的に抽出され、設定手段79dから出力される識別番号と比較して、当該警報手段70bが選択されたか否かが判定される。
かくして、識別番号等で警報手段70bが特定されると、当該警報手段70bの出力駆動手段79hにより、発音手段72が駆動され、その振動が共鳴器75により共鳴増幅されて空中に放射され、別途処理された漏液検知エラー信号で警告されたオペレータは、直ちに漏液発生現場に急行した場合に、共鳴増幅された警報音発信源に接近していくことにより、何処の箇所に設置された漏液センサの設置異常が発生しているか、従来のように、1つ1つ床面や漏液収容部の底面を点検する必要がなく、極めて容易に、当該漏液発生箇所を他の漏液センサ設置箇所と区別して特定可能である。
次に、20℃で、6×10−2N/m以上の表面張力の漏液2(図6(D)に示すような)が、漏液検出対象底面99に拡散してきた場合には、図8の例では、液位d3の漏液2が底面99とケース底部12dとの間に形成された平行空隙部d4に拡散していっても、薄紙8が介挿されていないので、そのまま漏液検出対象底面99を全反射面12nの方向に拡散していく。かくして、漏液2が、漏液検知用反射境界面12nの所定の漏液検知位置に到達すると、光源手段14ー光伝送手段40aからの投射光22uは、全反射面12mで全反射され、その全反射光22vが全反射面12nでは、漏液2のために全反射せず、全反射面12nを屈折し、大略直進し、更に、漏液2の中を屈折直進した後、漏液検出対象底面99で反射され、光伝送手段42aの一端が設置されている所定の位置と全く関係ない方向に伝搬・進行する。従って、漏液検知用光学経路の一部を形成する全反射面12nで全反射された光24uが、光伝送手段42aの一端で受光される光量は、大幅に低下し、光伝送手段42aを介して伝送される受光手段16の出力を制御手段30により演算処理して、漏液2が漏液検出対象底面99に薄く拡散し始めた非常に初期の段階で、非常に高速に検知することができる。
又、一度に大量の漏液2が発生した場合には、ケース12の外周は全て漏液2で水浸し、かつ、漏液検知用反射境界面12nの所定の漏液検知位置も漏液2中に水没するので、光源手段14ー光伝送手段40aからの投射光22uが、全反射面12mで全反射され、その全反射光22vが全反射面12nに投射されても、漏液2のために全反射面12nでは全反射せず、直ちに、全反射面12nを屈折し大略直進し、更に、空隙部d4に充満した漏液2の中を屈折直進した後、漏液検出対象底面99で反射され、光伝送手段42aの一端が設置されている位置と全く関係ない方向に伝搬・進行する。従って、漏液検知用光学経路の一部を形成する全反射面12nで全反射された光24uが、光伝送手段42aを介して受光手段16で受光される光量は、大幅に低下し、その出力を制御手段30により演算処理して、漏液2の大量発生を、非常に初期の段階で、非常に高速に検知することができる。
かくして、漏液検知手段18を兼ねた制御手段30により、漏液2a又は2が検出されると、ケーブル26を介してオペレータ等に警告するため、外部に漏液の有無をディジタル出力する(漏液検知エラーコードER−B)。尚、上述の受光処理では、レンズ、凹面鏡等の集光手段により広く反射光を集めることにより、受光手段(素子)16、16cの感度を向上させることも可能である。
この時点で、更に、漏液検知手段18/30から非危険地帯に設けられた制御部39内の無線通信手段37により無線漏液検知エラー信号が放射され、危険地帯に設けられた警報手段70b内の受信手段79cによりこの無線漏液エラー検知信号が受信されると、制御部79bでは、スイッチ手段79eを介してツェナーバリア78aからの供給電力が出力駆動手段79hに供給され、パトライト等の警告灯79kが点灯駆動されると共に、発音手段72、共鳴器75等を介して共鳴増幅された可聴周波数の異常発生警告音が外部に放射される。かくして、識別番号等で警報手段70bが特定されると、当該警報手段70bの出力駆動手段79hにより、発音手段72が駆動され、その振動が共鳴器75により増幅されて空中に放射され、別途処理された漏液検知エラー信号で警告されたオペレータは、直ちに、何処の箇所に設置された漏液センサの設置異常が発生しているか、従来のように、1つ1つ床面や漏液収容部の底面を点検する必要がなく、警報発生現場に急行した場合に、極めて容易に、当該漏液発生箇所を他の漏液センサ設置箇所と区別して特定可能である。
従って図8に示すような構造の漏液センサ20bによれば、漏液センサ20bを漏液検出対象底面99に置くだけで、ホルダ4、5や薄紙8がなくても外来光の影響をほとんど受けずに、かつ、漏液2aや2が、ホルダ4の上面まで到達する以前の、漏液検出対象底面99に小量だけ流出した漏液流出の初期段階で、素早く漏液を検出することができる利点がある。又、漏液検知部には電気信号が一切流れないので、揮発性の漏液に対しても、極めて安全に検出処理を行なうことができ、一度に大量の漏液が流出しても、この漏液を2重、3重にチェックして検出し、漏液検出処理の信頼性を一段と向上させることができると共に、光伝送手段40/42の長さを変更することにより、光源手段14並びに受光手段16、16c等と、反射境界面12m/12n等との物理的距離を所望の可変距離に変更することができる。
又、ケースの本体部12dと突起部12uとが所定の間隔d6,d7を保持できない状態では、光学式設置異常検知手段4bの光学経路が所定の位置に形成されず、ヒンジ機構から生成される反発力により、本体部12dと突起部12uとが、浮いたり、斜めに傾斜したり、転倒した設置異常状態となり、本体部12dと突起部12uとが開いた状態を維持できる開閉機構により、投射光の反射経路が大きく曲げられるので、設置異常状態が容易に検知することができ、漏液エラーと設置異常エラーとを区別して検知すると共に、伝送したり、対処することができる。
尚、図8の漏液センサ20bでも、図5と同様に薄紙8を使用することは可能である。
上記実施例では、レジスト液塗布機構81aへ供給されるレジスト液の漏液及びレジスト液用温調液の漏液の検出について説明したが、現像機構81bへ供給される現像液の漏液及び現像液用温調液の漏液の検出にも、同様にして上記説明の通り、適用することができる。又、エッチング処理、洗浄処理等にも適用できる。更に、上記各処理液を一時貯留するタンクからの漏液の検出にも適用できる。上記漏液の原因としては、例えば、各液タンクの破損、供給系の故障によるオーバーフロー、配管部等からの漏れ、排出系の故障によるオーバーフロー等があげられる。
尚、上記実施例では本発明の処理装置を半導体ウエハの塗布現像装置に適用した場合について説明したが、必ずしもこの装置にされるものではなく、半導体ウエハのその他の処理装置やLCD基板、ガラス基板あるいはCD/DVD基板等の処理装置にも適用できることは勿論である。本発明の漏液検知システムによれば、上記のように構成されているので、処理液や温度制御用液の漏液を正確かつ安全に検知することができ、漏液による周辺部の汚染や腐食等を防止することができる。又、漏液発生を検知した場合、空間的に何処の箇所から漏液が漏れているのか、共鳴増幅された可聴周波数の警告発信音により直感的に理解できるので、メンテナンスが容易となり、処理装置の処理効率の向上を図ることができる。

尚、上記高速漏液引込手段は、ホルダ側のみでも、光学的に構成することは可能である。又、防爆構造の漏液センサでなくても、図7に示すように、漏液センサ部と、警報手段とを無線通信手段により、相互に接続することは可能である。
本発明の漏液検知システム1aを塗布現像装置に適用した場合の機械的1構成例を示すブロック図である。 本発明の漏液検知部を、漏液センサ20aと、発音手段を含む警報手段70aとを、一体に形成した構成の1例である。 その断面図及び拡大図である。 本発明のホルダ5の1構成例を示す図である。 本発明の高速漏液引込手段6の動作原理を示す拡大断面図である。 本発明の漏液センサ20aの信号処理の1構成例を示すブロック図である。 本発明の防爆型漏液検知システム1bの機械的1構成例を示すブロック図である。 その漏液検知部を、漏液センサ20bと、警報手段70bとを、分離して設置した構成の1例である。 本発明の防爆型警報手段70bの信号処理の1構成例を示すブロック図である。
符号の説明
1a、1b、1c 漏液検知システム
2,2a 漏液
4 設置異常検知手段
5 ホルダ
5s,5t、12m,12n 光学的境界面
6、6b 高速漏液引込手段
8 薄紙
d、d1〜d8 空隙部
12 ケース
14、14b 光源手段
16、16c 受光手段
20a、20b 漏液センサ
22u、22z 投射光
24u、24z 反射光
30 制御手段
37、79c 通信手段
39、700 制御部
40a、40c、42a、42c 光伝送手段
70a,70b 警報手段
72 発音手段
75 共鳴器
79k 警告灯
98 漏液収容部
99 底面、床面

Claims (32)

  1. 漏液が浸透し得る気体層又は漏液浸透層を介して、前記漏液と接触し得る少なくとも1つの漏液検知部を具えた漏液センサを、少なくとも1つ使用する漏液検知システムにおいて、
    前記漏液センサの設置位置に対し、所定の空間範囲以内に、発音手段を含む警報手段を設け、
    前記漏液センサのセンサ異常を検知した場合、少なくとも前記発音手段により、前記所定の空間範囲の外側に設置された漏液センサと区別して、当該漏液センサの設置位置が特定可能なように、当該漏液センサのセンサ異常検知を可聴周波数の発信音で警報するようにしたことを特徴とする漏液検知システム。
  2. 前記所定の空間範囲が、前記漏液収容部の内部空間、前記漏液収容部の上方の空間の少なくとも1つを含む請求項1に記載の漏液検知システム。
  3. 前記漏液センサと前記警報手段とを、信号線により接続した、及び/又は、ワイヤレス通信手段により接続した、及び/又は、一体に形成した請求項1又は2に記載の漏液検知システム。
  4. 前記漏液検知部が、少なくとも1つの光学式反射境界面を含む光学式漏液検知部からなる、及び/又は、少なくとも1つの光学式透過境界面を含む光学式漏液検知部からなる、及び/又は、非絶縁性液体の存在によって電極間インピーダンスが変化する電極対を含む導電式漏液検知部からなる請求項1乃至3のいずれか1項に記載の漏液検知システム。
  5. 前記発音手段が、共鳴体を打つことにより発音する手段を含む、及び/又は、ホイッスル又はサイレンを含む、振動することにより発音する手段を含む、及び/又は、振動することにより発音する手段とこれに結合された共鳴手段とを含む、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の漏液検知システム。
  6. 前記発音手段から発信される可聴周波数の警報音が、周波数が一定又は可変の断続音及び/又は連続音である、音色が一定又は可変の断続音及び/又は連続音である、音の強さが一定又は可変の断続音及び/又は連続音である、音のピッチが一定又は可変の断続音及び/又は連続音である、デュウティイ比が一定又は可変の断続音及び/又は連続音である、又は、これらを組み合わせた警報音を含む請求項1乃至5のいずれか1項に記載の漏液検知システム。
  7. 前記警報手段が、警告灯を更に含む請求項1乃至6のいずれか1項に記載の漏液検知システム。
  8. 前記警報手段が、前記発音手段から発信される可聴周波数の警報音の変動に対応して、前記警告灯の明るさを変動せしめるようにした請求項7に記載の漏液検知システム。
  9. 前記発音手段から発信される可聴周波数の前記センサ異常検知警報音が、当該センサの漏液異常と当該センサの設置異常とを警報する場合、いずれのセンサ異常か識別可能なように、それぞれ異なる発信音で警報するようにした請求項1乃至8のいずれか1項に記載の漏液検知システム。
  10. 前記警報手段が、当該警報手段を特定するための識別番号設定手段を含む請求項1乃至9のいずれか1項に記載の漏液検知システム。
  11. 前記漏液センサを、防爆構造で構成した請求項1乃至10のいずれか1項に記載の漏液検知システム。
  12. 前記警報手段が、防爆構造で構成されると共に、ツェナー・バリアを介して電源が供給されるようになっている請求項1乃至11のいずれか1項に記載の漏液検知システム。
  13. 前記警報手段が、外部からの操作指令で、前記警報音のオン−オフ制御、リセット、及び、再スタートの制御可能な請求項1乃至12のいずれか1項に記載の漏液検知システム。
  14. 前記漏液センサが、20℃において、6×10−2N/m以下である低表面張力を有する液体の小量の漏液でも、高速に検知することの可能な高速漏液引込手段を更に具えた請求項1乃至13のいずれか1項に記載の漏液検知システム。
  15. 漏液が浸透し得る気体層又は漏液浸透層を介して、前記漏液と接触し得る少なくとも1つの反射境界面と、投光部、受光部及びこれらに結合された制御手段とから成る漏液センサにおいて、
    前記投光部及び受光部を底部が透明材又は半透明材で構成されたケースに収納し一体化すると共に、又は、
    前記投光部及び受光部を底部が透明材又は半透明材で構成されたケースに収納し一体化すると共に、該ケース先端に当該漏液センサの床等の設置箇所の表面性状又は表面色からの影響を受けにくくし、かつ、当該ケースの転倒防止を兼ねたケースホルダを装着するようにすると共に、
    前記漏液センサの異常検知手段、及び、発音手段を含む警報手段を設け、
    前記異常検知手段によりセンサ異常を検知した場合、少なくとも前記発音手段により異常検知を可聴周波数の発信音で警報するようにしたことを特徴とする漏液センサ。
  16. 漏液に接触し得る少なくとも2つの全反射境界面を、気体層又は漏液浸透層を介在させて形成し、少なくとも1つの投光部、受光部及びこれらに結合された制御手段を、前記各反射境界面のそれぞれに対し、同一の側に配設し、前記第1の全反射境界面に対しては前記投光部から光を投射し、前記第1の全反射境界面からの反射光を前記第2の全反射境界面に投射し、前記第2の全反射境界面からの反射光を前記受光部で受光し、その出力を前記制御手段により演算処理して漏液を検知するようにした漏液センサにおいて、
    前記投光部及び受光部を底部が透明材又は半透明材で構成されたケースに収納し一体化すると共に、又は、
    前記投光部及び受光部を底部が透明材又は半透明材で構成されたケースに収納し一体化すると共に、該ケース先端に当該漏液センサの床等の設置箇所の表面性状又は表面色からの影響を受けにくくし、かつ、当該ケースの転倒防止を兼ねたケースホルダを装着するようにすると共に、
    前記漏液センサの異常検知手段、及び、発音手段を含む警報手段を設け、
    前記異常検知手段によりセンサ異常を検知した場合、少なくとも前記発音手段により異常検知を可聴周波数の発信音で警報するようにしたことを特徴とする漏液センサ。
  17. 前記制御手段が前記異常検知手段を兼ねており、又、
    前記異常検知手段により、前記漏液の有無判定及び/又は前記センサの設置異常状態判定を実行できるようにした請求項15又は16に記載の漏液センサ。
  18. 前記発音手段が、共鳴体を打つことにより発音する手段を含む、及び/又は、ホイッスル又はサイレンを含む、振動することにより発音する手段を含む、及び/又は、振動することにより発音する手段とこれに結合された共鳴手段とを含む請求項15乃至17のいずれか1項に記載の漏液センサ。
  19. 前記発音手段を、前記ケース側に配設した、前記ケースホルダ側に配設した、又は、前記ケース側と前記ケースホルダ側とで構成した、請求項15乃至18のいずれか1項に記載の漏液センサ。
  20. 前記発音手段を、前記ケース側に、前記ケースホルダ側に、又は、前記ケース側と前記ケースホルダ側とで、ワンタッチ着脱可能に構成した請求項15乃至19のいずれか1項に記載の漏液センサ。
  21. 前記発音手段から発信される可聴周波数の警報音が、周波数が一定又は可変の断続音及び/又は連続音である、音色が一定又は可変の断続音及び/又は連続音である、音の強さが一定又は可変の断続音及び/又は連続音である、音のピッチが一定又は可変の断続音及び/又は連続音である、デュウティイ比が一定又は可変の断続音及び/又は連続音である、又は、これらを組み合わせた警報音を含む請求項15乃至20のいずれか1項に記載の漏液センサ。
  22. 前記警報手段が、警告灯を更に含む請求項15乃至21のいずれか1項に記載の漏液センサ。
  23. 前記警報手段が、前記発音手段から発信される可聴周波数の警報音の変動に対応して、前記警告灯の明るさを変動せしめるようにした請求項22に記載の漏液センサ。
  24. 前記発音手段から発信される可聴周波数の警報音が、当該センサの漏液異常と当該センサの設置異常とを警報する場合、いずれのセンサ異常か識別可能なように、それぞれ異なる発信音で警報するようにした請求項17乃至23のいずれか1項に記載の漏液センサ。
  25. 前記警報手段が、当該警報手段を特定するための識別番号設定手段を含む請求項15乃至24のいずれか1項に記載の漏液センサ。
  26. 前記漏液センサを、防爆構造で構成した請求項15乃至25のいずれか1項に記載の漏液センサ。
  27. 前記警報手段が、外部からの操作指令で、前記警報音のオン−オフ制御、リセット、及び、再スタートの制御可能な請求項15乃至26のいずれか1項に記載の漏液センサ。
  28. 前記ケースを本体部と蓋部とに分割して構成し、
    前記発音手段を、前記蓋部に一体に構成した請求項15乃至27のいずれか1項に記載の漏液センサ。
  29. 前記反射境界面が前記ケース底部である、及び/又は、前記ケースホルダの上面である請求項15乃至28のいずれか1項に記載の漏液センサ。
  30. 前記反射境界面の少なくとも1つに漏液の浸透により透明となる薄紙を並設し、密着させるようにした請求項15乃29のいずれか1項に記載の漏液センサ。
  31. 前記気体層又は漏液浸透層に、前記漏液の浸透により透明となり、かつ、消耗品として交換する薄紙を並設せず、空隙部を形成するようにした請求項15乃至30のいずれか1項に記載の漏液センサ。
  32. 前記受光部の出力を演算処理して反射光量の大小により、漏液の有無判定及び前記設置異常状態判定ができるようにした、及び/又は、
    前記受光部を複数個それぞれの受光角度が相互に異なるように配設し、前記複数の受光部により反射光の受光位置が相互に識別できるようにして電気信号に変換し、これら受光部の出力を演算処理して前記反射光の明暗パターンの配置を所定の周期毎に決定し、該反射光の明暗パターンの変動により、漏液の有無判定及び前記設置異常状態判定ができるようにした請求項15乃至31のいずれか1項に記載の漏液センサ。
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