JP2005156364A - 可燃性ガス検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 少なくとも1つの熱伝導式ガス検出部を接触燃焼式ガス検出部と共に可燃性ガスの低濃度側検出に用い、当該熱伝導式ガス検出部の特徴を有効に活用して、接触燃焼式ガス検出部の触媒の劣化を抑制しつつ、可燃性ガスを精度よく検出するようにした可燃性ガス検出装置を提供する。
【解決手段】 接触燃焼式ガス検出部380及び熱伝導式ガス検出部390を採用して、水素ガス濃度が通常監視ガス濃度未満にあるとき、接触燃焼式ガス検出部380の発熱抵抗体330への通電を行うことなく、熱伝導式ガス検出部390がその発熱抵抗体330への通電のもと水素ガス濃度を監視する。そして、水素ガス濃度が上記通常監視ガス濃度以上になると、接触燃焼式ガス検出部380がその発熱抵抗体330への通電のもと水素ガス濃度を検出する。
【選択図】 図7

Description

本発明は、可燃性ガス検出装置に関するものである。
従来、この種の可燃性ガス検出装置においては、下記特許文献1にて開示された可燃性ガス濃度測定装置がある。この可燃性ガス濃度測定装置は、接触燃焼式ガスセンサ及び熱伝導式ガスセンサを備えている。当該可燃性ガス濃度測定装置でもって被測定ガス雰囲気中の対象ガスの濃度を測定するにあたり、接触燃焼式ガスセンサは、対象ガスの濃度をその低濃度側にて検出し、一方、熱伝導式ガスセンサは、対象ガスの濃度をその高濃度側にて検出するようになっている。
ここで、接触燃焼式ガスセンサでは、対象ガスが、発熱抵抗体で加熱される触媒に接触して燃焼するとき、この燃焼により当該対象ガスから発熱抵抗体に伝導される伝導熱を利用して、対象ガスの濃度が検出される。また、熱伝導式ガスセンサでは、発熱抵抗体からの熱が対象ガスに直接伝導することで当該発熱抵抗体から失われる熱を利用して、対象ガスの濃度が検出される。
特開2002−243686号公報
ところで、上記可燃性ガス濃度測定装置においては、上述のように、接触燃焼式ガスセンサが対象ガスの低濃度側を検出対象とし、一方、熱伝導式ガスセンサが対象ガスの高濃度側を検出対象としているため、対象ガスの低濃度側の検出は、接触燃焼式ガスセンサのみに依存することとなる。しかも、接触燃焼式ガスセンサは、上述のように、触媒を有する。このため、被測定ガス雰囲気中に硫黄(S)や珪素(Si)のような触媒に対する被毒物質が存在すると、触媒が当該被毒物質に影響される。
従って、接触燃焼式ガスセンサが、対象ガスの低濃度側検出のために長期に亘り使用されると、触媒の性能が経時的に劣化し、その結果、接触燃焼式ガスセンサの検出精度が低下するという不具合を招く。
一方、熱伝導式ガスセンサでは、被測定ガス雰囲気内の湿度の影響を受け易く、ガスセンサとしての検出精度の低下を招くことがある。また、熱伝導式ガスセンサでは、対象ガスの濃度が低いほど、当該対象ガスの熱伝導率によっては発熱抵抗体から熱を吸収しにくい。このため、当該熱伝導式ガスセンサの検出精度は、対象ガスの低濃度側では、接触燃焼式ガスセンサに比べ低い。
しかし、熱伝導式ガスセンサは、接触燃焼式ガスセンサのような触媒を有しないことから、接触燃焼式ガスセンサにおけるような上記不具合を生じないという特徴を有する。
そこで、本発明は、以上のようなことに対処するため、少なくとも1つの熱伝導式ガス検出部を接触燃焼式ガス検出部と共に可燃性ガスの低濃度側検出に用い、当該熱伝導式ガス検出部の特徴を有効に活用して、接触燃焼式ガス検出部の触媒の劣化を抑制しつつ、可燃性ガスを精度よく検出するようにした可燃性ガス検出装置を提供することを目的とする。
上記課題の解決にあたり、本発明に係る可燃性ガス検出装置は、請求項1の記載によれば、
通電されたとき熱を生じる発熱抵抗体(330、211)と、この発熱抵抗体(以下、接触燃焼式ガス検出用発熱抵抗体ともいう)の熱に基づき可燃性ガスを燃焼させる触媒(370)とを有し、可燃性ガスの燃焼熱に応じて変化する接触燃焼式ガス検出用発熱抵抗体の抵抗値に基づき可燃性ガスの濃度を検出する接触燃焼式ガス検出部(380)と、
通電されたとき熱を生じる他の発熱抵抗体(330、221)を有し、この発熱抵抗体(以下、熱伝導式ガス検出用発熱抵抗体ともいう)の熱に対する可燃性ガスの熱伝導による吸収に応じて変化する熱伝導式ガス検出用発熱抵抗体の抵抗値に基づき可燃性ガスの濃度を検出する熱伝導式ガス検出部(390)と、
この熱伝導式ガス検出部の検出でもって可燃性ガスの濃度を監視するように熱伝導式ガス検出用発熱抵抗体を通電制御し、熱伝導式ガス検出部の検出ガス濃度の所定の監視ガス濃度範囲内への増大に応じて接触燃焼式ガス検出部により可燃性ガスの濃度を検出するように接触燃焼式ガス検出用発熱抵抗体を通電制御する制御手段(250、400、410、411、420、421)とを備える。
このように、熱伝導式ガス検出部を接触燃焼式ガス検出部と共に可燃性ガスの低濃度側検出のために採用して、熱伝導式ガス検出部の検出でもって可燃性ガスの濃度を監視し、熱伝導式ガス検出部の検出ガス濃度の所定の監視ガス濃度範囲内への増大に応じて接触燃焼式ガス検出部により可燃性ガスの濃度を検出する。
これにより、可燃性ガスに対する検出精度はよくないが触媒を有さないという熱伝導式ガス検出部の特徴を有効に活用して、熱伝導式ガス検出部による粗い検出でもって可燃性ガスの濃度を監視し、熱伝導式ガス検出部の検出ガス濃度が上記所定の監視ガス濃度範囲内へ増大したときに、初めて接触燃焼式ガス検出部により可燃性ガスの濃度を検出することとなる。
換言すれば、熱伝導式ガス検出部の検出ガス濃度が上記所定の監視ガス濃度範囲内へ増大したときに、初めて、接触燃焼式ガス検出用発熱抵抗体が通電されて触媒を加熱して可燃性ガスを燃焼させることとなる。従って、触媒が接触燃焼式ガス検出用発熱抵抗体により加熱される時間は大幅に減少するので、触媒の経時的劣化が大幅に抑制され得る。
その結果、熱伝導式ガス検出部を接触燃焼式ガス検出部と共に可燃性ガスの低濃度側検出に採用し、当該熱伝導式ガス検出部の特徴を有効に活用することで、接触燃焼式ガス検出部の触媒の劣化を抑制しつつ、可燃性ガスを精度よく検出することができる。
また、本発明は、請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の可燃性ガス検出装置において、ガス検出素子(300)と、制御手段(250、400、410、411、420、421)とを備え、
ガス検出素子は、
半導体基板(310)と、この半導体基板の表面に形成される絶縁層(320)と、この絶縁層の表面に互いに間隔をおいて形成される複数の発熱抵抗体(330、211、221)と、これら複数の発熱抵抗体を覆うように絶縁層の表面に形成される絶縁保護層(350)と、この絶縁保護層の表面のうち複数の発熱抵抗体のうち一つの発熱抵抗体(330、211)に対応する部位に形成される触媒(370)とを有し、半導体基板のうち複数の発熱抵抗体の各々に対応する部位にそれぞれ凹部(311)を形成して、
上記一つの発熱抵抗体(以下、接触燃焼式ガス検出用発熱抵抗体ともいう)がその通電により熱を生じたときこの熱に基づき触媒により可燃性ガスを燃焼させることで当該可燃性ガスの燃焼熱に応じて変化する接触燃焼式ガス検出用発熱抵抗体の抵抗値に基づき可燃性ガスの濃度を検出する接触燃焼式ガス検出部(380)と、
複数の発熱抵抗体のうち他の一つの発熱抵抗体(330、221)がその通電により熱を生じたときこの熱に対する可燃性ガスの熱伝導による吸収に応じて変化する上記他の一つの発熱抵抗体(以下、熱伝導式ガス検出用発熱抵抗体ともいう)の抵抗値に基づき可燃性ガスの濃度を検出する熱伝導式ガス検出部(390)とを構成してなり、
制御手段は、熱伝導式ガス検出部の検出でもって可燃性ガスの濃度を監視するように熱伝導式ガス検出用発熱抵抗体を通電制御し、熱伝導式ガス検出部の検出ガス濃度の所定の監視ガス濃度範囲内への増大に応じて接触燃焼式ガス検出部により可燃性ガスの濃度を検出するように前記接触燃焼式ガス検出用発熱抵抗体を通電制御する。
これによっても、請求項1に記載の発明と同様の作用効果を達成し得る。また、上述のように構成されるガス検出素子は、マイクロマシニング技術を利用して形成されるが、接触燃焼式ガス検出部及び熱伝導式ガス検出部が、共に、共通の半導体基板に一体に形成される。従って、接触燃焼式ガス検出部及び熱伝導式ガス検出部が別体である場合に比べて、可燃性ガス検出装置がより一層コンパクトに形成され得る。その結果、請求項1に記載の発明の作用効果が、より一層コンパクトに形成した可燃性ガス検出装置でもって達成され得る。
また、発熱抵抗体が上述のように半導体基板の凹部に形成されている。このため、熱伝導式ガス検出用発熱抵抗体及び接触燃焼式ガス検出用発熱抵抗体の通電制御を容易に行うことができるとともに、熱容量が小さくなり、発熱抵抗体へ供給する電力を抑制し得る。
また、本発明は、請求項3の記載によれば、請求項1或いは2に記載の可燃性ガス検出装置において、制御手段は、
熱伝導式ガス検出部の検出ガス濃度が上記監視ガス濃度範囲内の通常監視ガス濃度(α)に増大したとき接触燃焼式ガス検出部により可燃性ガスの濃度を検出するように接触燃焼式ガス検出用発熱抵抗体を通電制御する通電制御手段(410、411)と、
接触燃焼式ガス検出部の検出ガス濃度が上記監視ガス濃度範囲内にて上記通常監視ガス濃度よりも高い危険監視ガス濃度(β)未満のとき接触燃焼式ガス検出用発熱抵抗体の通電制御を停止する通電制御停止手段(420、400)と、
熱伝導式ガス検出部の検出ガス濃度或いは接触燃焼式ガス検出部の検出ガス濃度を出力するガス濃度出力手段(420、421)とを備えて、
通電制御手段は、通電制御停止手段による通電制御停止に伴い、熱伝導式ガス検出用発熱抵抗体を通電制御することを特徴とする。
このように制御手段を構成することで、請求項1或いは2に記載の発明の作用効果をより一層具体的に達成し得る。
また、本発明は、請求項4の記載によれば、請求項3に記載の可燃性ガス検出装置において、通電制御手段は、熱伝導式ガス検出部の検出ガス濃度が上記通常監視ガス濃度に増大したか否かを判定する通常監視ガス濃度判定手段(410)を備えて、この通常監視ガス濃度判定手段による上記通常監視ガス濃度への増大との判定に伴い、接触燃焼式ガス検出用発熱抵抗体を通電制御し、
通電制御停止手段は、接触燃焼式ガス検出部の検出ガス濃度が上記危険監視ガス濃度未満か否かを判定する危険監視ガス濃度判定手段(420)を備えて、この危険監視ガス濃度判定手段による上記危険監視ガス濃度未満との判定に伴い、接触燃焼式ガス検出用発熱抵抗体の通電制御を停止するようにしたことを特徴とする。
このように通電制御手段及び通電制御停止手段を構成することで、請求項3に記載の発明の作用効果をより一層向上し得る。
また、本発明は、請求項5の記載によれば、請求項4に記載の可燃性ガス検出装置において、制御手段は、
熱伝導式ガス検出部の検出ガス濃度を経時的に繰り返しサンプリングデータとしてサンプリングする熱伝導式ガス検出用サンプリング手段と、
この熱伝導式ガス検出用サンプリング手段による各サンプリングデータの平均値を算出して熱伝導式ガス検出部の検出ガス濃度として設定する熱伝導式ガス検出用算出手段と、
接触燃焼式ガス検出部の検出ガス濃度を経時的に繰り返しサンプリングデータとしてサンプリングする接触燃焼式ガス検出用サンプリング手段と、
この接触燃焼式ガス検出用サンプリング手段による各サンプリングデータの平均値を算出し接触燃焼式ガス検出部の検出ガス濃度として設定する接触燃焼式ガス検出用算出手段とを備えることを特徴とする。
これによれば、熱伝導式ガス検出部及び接触燃焼式ガス検出部の各検出ガス濃度が、それぞれ、サンプリングデータの平均値で設定されるので、通常監視ガス濃度判定手段での上記通常監視ガス濃度との比較判定や危険監視ガス濃度判定手段での上記危険監視ガス濃度との比較判定が、各対応の検出ガス濃度と設定した各対応のサンプリングデータの平均値を用いてなされることとなる。
ここで、各サンプリングデータにノイズその他の外乱が含まれていても、当該各サンプリングデータの平均値をとることで、この平均値に対する外乱の影響が最小限に抑制される。その結果、上述した通常監視ガス濃度判定手段による判定や危険監視ガス濃度判定手段による判定が精度よくなされ、請求項4に記載の発明の作用効果をより一層精度よく達成し得る。
また、本発明は、請求項6の記載によれば、請求項3〜5のいずれか一つに記載の可燃性ガス検出装置において、制御手段は、
通常監視ガス濃度判定手段が熱伝導式ガス検出部の検出ガス濃度の上記通常監視ガス濃度への増大と判定したとき熱伝導式ガス検出用発熱抵抗体及び接触燃焼式ガス検出用発熱抵抗体の双方を同時に通電制御する同時通電制御手段(411)と、
この同時通電制御手段による同時通電制御下にて熱伝導式ガス検出部及び接触燃焼式ガス検出部の各検出濃度に基づき触媒の劣化度合いが劣化許容限界値(γ)を超えて高くなっているか否かを判定する劣化度合い判定手段(430)と、
劣化度合い判定手段により触媒の劣化度合いが上記劣化許容限界値を超えて高くなっていると判定されたとき、触媒の劣化として出力する劣化出力手段(431)とを備えることを特徴とする。
このように触媒の劣化度合いが上記劣化許容限界値を超えて高くなっているときには、触媒の劣化として出力することで、この出力を視認等により確認することができる。その結果、請求項3〜5のいずれか一つに記載の発明の作用効果を達成しつつ、触媒が劣化したときには、接触燃焼式ガス検出部のガス濃度の検出精度が低下することをも認識し得る。
また、本発明は、請求項7の記載によれば、請求項6に記載の可燃性ガス検出装置において、劣化度合い判定手段は、接触燃焼式ガス検出部の検出濃度の熱伝導式ガス検出部の検出濃度に対する比を上記劣化許容限界値と比較することで、触媒の劣化度合いが上記劣化許容限界値を超えて高くなっているか否かを判定するようにしたことを特徴とする。
このように、接触燃焼式ガス検出部の検出濃度の熱伝導式ガス検出部の検出濃度に対する比を上記劣化許容限界値と比較することで、触媒の劣化度合いの判定がより一層確実になされ、その結果、請求項6に記載の発明の作用効果をより一層向上できる。
また、本発明に係る可燃性ガス検出装置は、請求項8の記載によれば、ガス複合検出部(560)と、ガス単独検出部(570)と、制御手段(440、410、414、420、421)とを備え、
ガス複合検出部は、
ガス複合検出用発熱抵抗体(330、211)及び触媒(370)を有し、上記ガス複合検出用発熱抵抗体がその通電により熱を生じたときこの熱に基づき触媒により可燃性ガスを燃焼させることで当該可燃性ガスの燃焼熱に応じて変化するガス複合検出用発熱抵抗体の抵抗値に基づき可燃性ガスの濃度を検出するように構成した接触燃焼式ガス検出部(380)と、
補償用発熱抵抗体(330、221)を有し、周囲環境に応じて変化する上記補償用発熱抵抗体の抵抗値に基づき接触燃焼式ガス検出部の検出ガス濃度を補償する補償部(390)とを備え、
ガス単独検出部は、ガス単独検出用発熱抵抗体(510、281)を有し、このガス単独検出用発熱抵抗体がその通電により熱を生じたときこの熱に対する可燃性ガスの熱伝導による吸収に応じて変化する上記ガス単独検出用発熱抵抗体の抵抗値に基づき可燃性ガスの濃度を検出するように構成した熱伝導式ガス検出部であって、
制御手段は、ガス単独検出部の検出でもって可燃性ガスの濃度を監視するように上記ガス単独検出用発熱抵抗体を通電制御し、ガス単独検出部の検出ガス濃度の所定の監視ガス濃度範囲内への増大に応じてガス複合検出部により可燃性ガスの濃度を検出するように上記ガス複合検出用発熱抵抗体を通電制御する。
このように、ガス単独検出部をガス複合検出部と共に可燃性ガスの低濃度側検出のために採用して、ガス単独検出部の検出でもって可燃性ガスの濃度を監視し、ガス単独検出部の検出ガス濃度の所定の監視ガス濃度範囲内への増大に応じてガス複合検出部により可燃性ガスの濃度を検出する。
これにより、可燃性ガスに対する検出精度はよくないが触媒を有さないというガス単独検出部である熱伝導式ガス検出部の特徴を有効に活用して、ガス単独検出部による粗い検出でもって可燃性ガスの濃度を監視し、ガス単独検出部の検出ガス濃度が上記所定の監視ガス濃度範囲内へ増大したときに、初めてガス複合検出部により可燃性ガスの濃度を検出することとなる。
換言すれば、ガス単独検出部の検出ガス濃度が上記所定の監視ガス濃度範囲内へ増大したときに、初めて、ガス複合検出用発熱抵抗体が通電されて触媒を加熱して可燃性ガスを燃焼させることとなる。従って、触媒がガス複合検出用発熱抵抗体により加熱される時間は大幅に減少するので、触媒の経時的劣化が大幅に抑制され得る。
その結果、ガス単独検出部をガス複合検出部と共に可燃性ガスの低濃度側検出に採用し、当該ガス単独検出部の特徴を有効に活用することで、ガス複合検出部の触媒の劣化を抑制しつつ、可燃性ガスを精度よく検出することができる。ここで、接触燃焼式ガス検出部の検出ガス濃度を補償部によって補償するので、可燃性ガスの検出精度をさらに向上できる。
また、本発明に係る可燃性ガス検出装置は、請求項9の記載によれば、
ガス検出素子(500)と、制御手段(440、410、414、420、421)とを備え、
ガス検出素子は、
半導体基板(310)と、この半導体基板の表面に形成される絶縁層(320)と、この絶縁層の表面に互いに間隔をおいて形成される複数の発熱抵抗体(330、510)と、これら各発熱抵抗体を覆うように絶縁層の表面に形成される絶縁保護層(350)と、この絶縁保護層の表面のうち複数の発熱抵抗体のうちの一つの発熱抵抗体(330、211)に対応する部位に形成される触媒(370)とを有し、半導体基板のうち各発熱抵抗体に対応する部位にそれぞれ凹部(311)を形成して、
上記一つの発熱抵抗体(以下、ガス複合検出用発熱抵抗体ともいう)がその通電により熱を生じたときこの熱に基づき触媒により可燃性ガスを燃焼させることで当該可燃性ガスの燃焼熱に応じて変化するガス複合検出用発熱抵抗体の抵抗値に基づき可燃性ガスの濃度を検出する接触燃焼式ガス検出部(380)と、周囲環境に応じて変化する複数の発熱抵抗体のうちの他の一つの発熱抵抗体(330、221)(以下、補償用発熱抵抗体(330、221)ともいう)の抵抗値に基づき接触燃焼式ガス検出部の検出ガス濃度を補償する補償部(390)との双方でもって構成されるガス複合検出部(560)と、
複数の発熱抵抗体のうちその他の一つの発熱抵抗体(510、281)(以下、ガス単独検出用発熱抵抗体(510、281)ともいう)がその通電により熱を生じたときこの熱に対する可燃性ガスの熱伝導による吸収に応じて変化するガス単独検出用発熱抵抗体の抵抗値に基づき可燃性ガスの濃度を検出する熱伝導式ガス検出部からなるガス単独検出部(570)とを構成してなり、
制御手段は、ガス単独検出部の検出でもって可燃性ガスの濃度を監視するようにガス単独検出用発熱抵抗体を通電制御し、ガス単独検出部の検出ガス濃度の所定の監視ガス濃度範囲内への増大に応じてガス複合検出部により可燃性ガスの濃度を検出するようにガス複合検出用発熱抵抗体を通電制御する。
これによっても、請求項8に記載の発明と同様の作用効果を達成し得る。また、上述のように構成されるガス検出素子は、マイクロマシニング技術を利用して形成されるが、ガス複合検出部及びガス単独検出部が、共に、共通の半導体基板に一体に形成される。従って、ガス複合検出部及びガス単独検出部が別体である場合に比べて、可燃性ガス検出装置がより一層コンパクトに形成され得る。その結果、請求項8に記載の発明の作用効果が、より一層コンパクトに形成した可燃性ガス検出装置でもって達成され得る。
また、発熱抵抗体が上述のように半導体基板の凹部に形成されていることで、熱伝導式ガス検出用発熱抵抗体及び接触燃焼式ガス検出用発熱抵抗体の通電制御を容易に行うことができる。
また、本発明は、請求項10の記載によれば、請求項8或いは9に記載の可燃性ガス検出装置において、
制御手段は、ガス単独検出部の検出ガス濃度が上記監視ガス濃度範囲内の通常監視ガス濃度(α)に増大したときガス複合検出部により可燃性ガスの濃度を検出するようにガス複合検出用発熱抵抗体を通電制御する通電制御手段(410、414)と、
ガス複合検出部の検出ガス濃度が上記監視ガス濃度範囲内にて上記通常監視ガス濃度よりも高い危険監視ガス濃度(β)未満のときガス複合検出用発熱抵抗体の通電制御を停止する通電制御停止手段(420、440)と、
ガス単独検出部の検出ガス濃度或いはガス複合検出部の検出ガス濃度を出力するガス濃度出力手段(420、421)とを備えて、
通電制御手段は、通電制御停止手段による通電制御停止に伴い、ガス単独検出用発熱抵抗体を通電制御することを特徴とする。
このように制御手段を構成することで、請求項8或いは9に記載の発明の作用効果をより一層具体的に達成し得る。
また、本発明は、請求項11の記載によれば、請求項10に記載の可燃性ガス検出装置において、
通電制御手段は、ガス単独検出部の検出ガス濃度が上記通常監視ガス濃度に増大したか否かを判定する通常監視ガス濃度判定手段(410)を備えて、この通常監視ガス濃度判定手段による上記通常監視ガス濃度への増大との判定に伴い、ガス複合検出用発熱抵抗体を通電制御し、
通電制御停止手段は、ガス複合検出部の検出ガス濃度が上記危険監視ガス濃度未満か否かを判定する危険監視ガス濃度判定手段(420)を備えて、この危険監視ガス濃度判定手段による上記危険監視ガス濃度未満との判定に伴い、ガス複合検出用発熱抵抗体の通電制御を停止するようにしたことを特徴とする。
このように通電制御手段及び通電制御停止手段を構成することで、請求項10に記載の発明の作用効果をより一層向上し得る。
また、本発明は、請求項12の記載によれば、請求項11に記載の可燃性ガス検出装置において、制御手段は、
ガス単独検出部の検出ガス濃度を経時的に繰り返しサンプリングデータとしてサンプリングするガス単独検出用サンプリング手段(450)と、
このガス単独検出用サンプリング手段による各サンプリングデータの平均値を算出してガス単独検出部の検出ガス濃度として設定するガス単独検出用算出手段(460)と、
ガス複合検出部の検出ガス濃度を経時的に繰り返しサンプリングデータとしてサンプリングするガス複合検出用サンプリング手段(470)と、
このガス複合検出用サンプリング手段による各サンプリングデータの平均値を算出しガス複合検出部の検出ガス濃度として設定するガス複合検出用算出手段(480)とを備えることを特徴とする。
これによれば、ガス単独検出部及びガス複合検出部の各検出ガス濃度が、それぞれ、サンプリングデータの平均値で設定されるので、通常監視ガス濃度判定手段での上記通常監視ガス濃度との比較判定や危険監視ガス濃度判定手段での上記危険監視ガス濃度との比較判定が、各対応の検出ガス濃度と設定した各対応のサンプリングデータの平均値を用いてなされることとなる。
ここで、各サンプリングデータにノイズその他の外乱が含まれていても、当該各サンプリングデータの平均値をとることで、この平均値に対する外乱の影響が最小限に抑制される。その結果、上述した通常監視ガス濃度判定手段による判定や危険監視ガス濃度判定手段による判定が精度よくなされ、請求項11に記載の発明の作用効果をより一層精度よく達成し得る。
また、本発明は、請求項13の記載によれば、請求項10〜12のいずれか一つに記載の可燃性ガス検出装置において、制御手段は、
通常監視ガス濃度判定手段がガス単独検出部の検出ガス濃度が上記通常監視ガス濃度に増大したと判定したときガス複合検出用発熱抵抗体を同時に通電制御する同時通電制御手段(414)と、
この同時通電制御手段による同時通電制御下にてガス複合検出部及びガス単独検出部の各検出濃度に基づき触媒の劣化度合いが劣化許容限界(γ)を超えて高くなっているか否かを判定する劣化度合い判定手段(430)と、
前記劣化度合い判定手段が前記触媒の劣化度合いが上記劣化許容限界値を超えて高くなっていると判定したとき、前記触媒の劣化を出力する劣化出力手段(431)とを備えることを特徴とする。
このように触媒の劣化度合いが上記劣化許容限界値を超えて高くなっているときには、触媒の劣化として出力することで、この出力を視認等により確認することができる。その結果、請求項10〜12のいずれか一つに記載の発明の作用効果を達成しつつ、触媒が劣化したときには、ガス複合検出部のガス濃度の検出精度が低下することをも認識し得る。
また、本発明は、請求項14の記載によれば、請求項13に記載の可燃性ガス検出装置において、劣化度合い判定手段は、ガス複合検出部の検出濃度のガス単独検出部の検出濃度に対する比を上記劣化許容限界値と比較することで、触媒の劣化度合いが上記劣化許容限界値を超えて高くなっているか否かを判定するようにしたことを特徴とする。
このように、ガス複合検出部の検出濃度のガス単独検出部の検出濃度に対する比を上記劣化許容限界値と比較することで、触媒の劣化度合いの判定がより一層確実になされ、その結果、請求項13に記載の発明の作用効果をより一層向上できる。
また、本発明は、請求項15の記載によれば、請求項3〜7及び10〜14のいずれか一つに記載の可燃性ガス検出装置において、上記通常監視ガス濃度は、可燃性ガスの下限爆発濃度の4分の1以下の濃度であり、また、上記危険監視ガス濃度は、上記下限爆発濃度の4分の1を超え当該下限爆発濃度の2分の1以下であることを特徴とする。
これにより、請求項3〜7及び10〜14のいずれか一つに記載の発明の作用効果をより一層確実に達成し得る。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
以下、本発明の各実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1及び図2は、本発明に係る可燃性ガス検出装置の第1実施形態を示しており、この可燃性ガス検出装置は、例えば、燃料電池から漏れる水素ガスの濃度を検出するのに用いられる。
当該可燃性ガス検出装置は、装置ユニット100(図1参照)と、制御回路200(図2参照)とにより構成されている。装置ユニット100は、図1にて示すごとく、ケーシング110、蓋体120及びコネクタ130を備えている。ケーシング110は両ケーシング部材111、112を有しており、当該両ケーシング部材111、112は、その各開口部にて嵌合されて、ケーシング110を構成している。
ここで、ケーシング部材111は、ガス導入筒113を備えており、このガス導入筒113は、ケーシング部材111の底壁中央から外方へ円筒状に延出し、ガス導入口部114にて、外方に開口している。なお、図1にて、符号115は、Oリングを示す。また、当該Oリングは、当該可燃性ガス検出装置の取り付け箇所によっては、廃止してもよい。
蓋体120は、図1にて示すごとく、ケーシング部材111の内側からガス導入筒113内に同軸的に嵌装されており、当該蓋体120は、図1、図3及び図4にて示すごとく、円筒部材121を備えている。この円筒部材121は、その底壁側円筒部にて、図1にて示すごとく、ガス導入筒113の小径穴部内に同軸的に嵌装されており、当該円筒部材121は、その環状底壁122(図3参照)にて、ガス導入口部114にその内面側から着座している。なお、円筒部材121は、その環状底壁122の中空部にて、ガス導入口部114を通り外方に開口している。
また、円筒部材121は、その基端側環状フランジ部123にて、ガス導入筒113の基端側に形成した大径穴部内にパッキン等の環状シール(図示しない)を介し接着剤で気密的に接着嵌装されている。なお、上述のように環状シールを介し接着剤で接着することに代えて、溶着に依ってもよい。
また、蓋体120は、円筒部材121内に設けた撥水フィルタ124及び金網125を備えている。撥水フィルタ124は、その外周部にて、円筒部材121の環状底壁122と環板状スペーサ126との間に挟持されており、この撥水フィルタ124は、ガス導入口部114及び円筒部材の環状底壁122の中空部からスペーサ126内への水滴の浸入や粉塵の侵入を防止する。
金網125は、その外周部にて、環板状スぺーサ126と円筒状スペーサ127の環状底壁との間に挟持されており、この金網125は、次のような役割を果たす。即ち、発熱抵抗体330(後述する)への通電に伴い当該発熱抵抗体に電流が流れ、発熱抵抗体が水素ガスの下限爆発温度を上回ることで、水素ガスがスペーサ127内で発火した場合に、金網125は、スペーサ127の内部からその外方へ逸火することを防止する。
なお、スペーサ127は、円筒部材121の円筒部内に同軸的に圧入により嵌装されて、その環状底壁にて、金網125、環状スペーサ126及び撥水フィルタ124を、円筒部材121のガス導入口部122の内面上に固定している。
コネクタ130は、ケーシング部材111の図1にて図示右側壁に組み付けられており、このコネクタ130は、その複数のコネクタピン131(図1では、一コネクタピンのみを示す)にて、ケーシング111の右側壁を通し配線板180の配線パターン部(図示しない)に電気的に接続されている。なお、当該コネクタ130は、ケーシング部材111と一体で構成されていてもよい。
当該装置ユニット100は、図1、図3及び図5にて示すごとく、ガス検出素子(以下、ガス検出素子300という)、敷き板140及び取り付け板150を備えており、ガス検出素子300は、図1及び図3にて示すごとく、敷き板140及び取り付け板150と共に、円筒部材121内に支持されている。取り付け板150は、図3にて示すごとく、その断面L字状外周部151にて、円筒部材121の環状フランジ部123内に同軸的にかつ液密的に固定されている。敷き板140は、熱伝導率の小さい材料でもって形成されており、この敷き板140は、取り付け板150の外面(スペーサ127側の面)の中央部に接着剤で接着されている。ガス検出素子300は、敷き板140の外面(スペーサ127側の面)に接着剤で接着されて、スペーサ127内に露呈している。
また、当該装置ユニット100は、図1、図3及び図5にて示すごとく、複数本のピン状ターミナル160〜164及びヒータ170を備えており、各ターミナル160〜164は、取り付け板150に挿通されている。ヒータ170は、図5にて示すごとく、両ターミナル160、163の各先端部間に電気的に接続されており、このヒータ170は、両ターミナル160、163を介する給電によりガス検出素子300を加熱してこのガス検出素子300に付着する不純物成分を焼失させる。なお、ガス検出素子300は、後述する各電極膜360(図7参照)にて、ターミナル161、162及び164の各先端部にワイヤボンディングにより電気的に接続されている。
配線板180は、ケーシング110内に設けられており、この配線板180は、その外周部にて、ケーシング部材111の開口端部に支持されている。なお、当該配線板180には、各ターミナル160〜164が、その基端部にて、嵌着されて配線板180の上記配線パターン部に電気的に接続されている。
制御回路200は、図1にて示すごとく、配線板180の裏面に実装されており、この制御回路200は、当該配線板180の上記配線パターン部を介し、コネクタ130のコネクタピン131及び各ターミナル160〜164に電気的に接続されている。
次に、上述したガス検出素子300の構成及びその製造工程について図6〜図13に基づき説明する。ガス検出素子300はマイクロマシニング技術を用いて製造されているもので、当該ガス検出素子300は、図6にて示すごとく、珪素製半導体基板310及び上下両側絶縁層320を備えている。上側絶縁層320は、半導体基板310の表面に形成されており、一方、下側絶縁層320は、半導体基板310の裏面に形成されている。
ここで、半導体基板310には、図6にて図示左右両側凹部311が、上側絶縁層320の裏面側において、間隔をおいて形成されている。また、下側絶縁層320は、各凹部311に対応する部位にて、それぞれ除去されて、各凹部311の開口部として形成されている。これにより、上側絶縁層320は、その裏面のうち各凹部311に対する各対応裏面部にて、当該各凹部311の開口部を通して外方に露呈している。なお、半導体基板310は、各凹部311以外の部位にて基板部312を構成する。
また、ガス検出素子300は、図6及び図7にて示すごとく、左右両側発熱抵抗体330及び左側、中央側及び右側の各配線膜340を備えている。左側発熱抵抗体330は、上側絶縁層320の表面のうち左側凹部311に対応する部位上にジグザグ状に形成されており、一方、右側発熱抵抗体330は、上側絶縁層320の表面のうち右側凹部311に対応する部位上にジグザグ状に形成されている。
左側配線膜340は、図6にて示すごとく、上側絶縁層320の表面の左側部上において、半導体基板310の基板部312に対応して位置し、図7にて示すごとく、左側発熱抵抗体330の一端と一体となるように形成されている。中央側配線膜340は、上側絶縁層320の表面の中央部上にて、半導体基板310の基板部312に対応して位置し、左側発熱抵抗体330の他端及び右側発熱抵抗体330の一端と一体となるように形成されている。また、右側配線膜340は、上側絶縁層320の表面の右側部上にて、半導体基板310の基板部312に対応して位置し、右側発熱抵抗体330の他端と一体となるように形成されている。
また、当該ガス検出素子300は、図6及び図7にて示すごとく、保護絶縁層350、左側、中央側及び右側の各電極膜360並びに触媒膜370を備えており、保護絶縁層350は、各配線膜340及び各発熱抵抗体330を覆うように、上側絶縁層320の表面上に形成されている。ここで、保護絶縁層350には、左側、中央側及び右側の各コンタクトホール351が、保護絶縁層350のうち左側、中央側及び右側の各配線膜340に対応する各部位に形成されている。これにより、左側、中央側及び右側の各配線膜340は、その表面にて、左側、中央側及び右側の各コンタクトホール351を通り外方に露呈している。
左側、中央側及び右側の各電極膜360は、左側、中央側及び右側の各コンタクトホール351を通して左側、中央側及び右側の各配線膜340上に形成されている。触媒膜370は、保護絶縁層350の表面のうち左側発熱抵抗体330に対応する部位上に形成されている。
本第1実施形態では、ガス検出素子300において、左側発熱抵抗体330、左側及び中央側の各配線膜340、左側及び中央側の各電極膜360並びに触媒膜370が、主として、接触燃焼式ガス検出部380を構成し、右側発熱抵抗体330、中央側及び右側の各配線膜340並びに中央側及び右側の各電極膜360が、主として、熱伝導式ガス検出部390を構成する。
次に、上述のように構成されるガス検出素子300の製造工程について図8〜図13を参照して説明する。
(1)各絶縁層320の形成工程
珪素からなる半導体基板310を準備する(図8参照)。この半導体基板310を洗浄した上で当該半導体基板310に熱酸化処理を施す。これにより、半導体基板310の表裏面が上下両側の酸化珪素膜(SiO2膜)としてそれぞれ100(nm)の厚さにて形成される。ついで、半導体基板310の上下両側の各酸化珪素膜に減圧CVD法により上下両側の各窒化珪素膜(Si34膜)をそれぞれ積層して200(nm)の厚さにて形成する。
これにより、半導体基板310の上側酸化珪素膜及び上側窒化珪素膜が上側絶縁層320として形成され、一方、半導体基板310の下側酸化珪素膜及び下側窒化珪素膜が下側絶縁層320として形成される(図8参照)。なお、上記上側窒化珪素膜上にプラズマCVD法により酸化珪素膜(SiO2膜)を100(nm)の厚さにて形成し、この酸化珪素膜をも含めて上側絶縁層320として形成してもよい。
(2)各発熱抵抗体330及び各配線膜340の形成工程
上述のように各絶縁層320を形成した後、温度300(℃)の雰囲気内において、下側タンタル膜(Ta膜)を20(nm)の厚さにて上側絶縁層320の表面にスパッタリングにより形成し、ついで、白金膜(Pt膜)を300(nm)の厚さにて上記下側タンタル膜にスパッタリングにより積層状に形成し、さらに、上側タンタル膜を当該白金膜に20(nm)の厚さにてスパッタリングにより積層状に形成する。なお、上記下側タンタル膜は、上記白金膜の上側絶縁層320との密着強度を高める役割をもつ。
然る後、フォトリソグラフィ処理にて、上記上側タンタル膜、白金膜及び下側タンタル膜のうち各発熱抵抗体330及び各配線膜340に対する対応部以外の部位を、エッチングにより除去する。これにより、左右両側の各発熱抵抗体330並びに左側、中央側及び右側の各配線膜340が、図9にて示すごとく、上側絶縁層320の表面上に形成される。なお、配線膜340及び発熱抵抗体330の抵抗温度係数は、約2000(ppm)である。
(3)絶縁保護層350の形成工程
上述のように各発熱抵抗体330及び各配線膜340を形成した後、酸化珪素層(SiO2層)を、プラズマCVD法により、各発熱抵抗体330及び各配線膜340を覆うようにして上側絶縁層320の表面上に100(nm)の厚さにて形成する。さらに、当該酸化珪素層上に、窒化珪素層(Si34層)を、減圧CVD法により、200(nm)の厚さにて積層状に形成する。これらの形成は、絶縁層320や配線膜340のプロセス温度に比べて、低温のプロセスでなされる。
ついで、当該窒化珪素層及び酸化珪素層の積層のうち各配線膜340に対応する各部位を、フォトリソグラフィ処理のもとエッチングにより除去する。これにより、左側、中央側及び右側の各コンタクトホール351を有する絶縁保護層350が、図10にて示すごとく、各発熱抵抗体330を覆うようにして上側絶縁層320の表面上に形成される。なお、各配線膜340は各対応のコンタクトホール351を通り外方に露呈される。
(4)各電極膜360の形成工程
上述のように絶縁保護層350を形成した後、クロム膜(Cr膜)を20(nm)の厚さにて絶縁保護層350にスパッタリングにより層状に形成し、ついで、このクロム膜上に、金膜(Au膜)を600(nm)の厚さにてスパッタリングにより積層状に形成する。
然る後、このように積層した金膜及びクロム膜からなる電極層のうち各コンタクトホール351に対する対応部以外の部位を、フォトリソグラフィ処理のもとエッチングにより除去する。これにより、左側、中央側及び右側の各電極膜360が、図11に示すごとく、各コンタクトホール351に対応して形成される。なお、上記クロム膜は、上記金膜の絶縁保護層350との密着強度を高める役割を果たす。
(5)各凹部311の形成工程
上述のように各電極膜360を形成した後、下側絶縁層320のうち左右両側発熱抵抗体330に対応する各部位を、エッチングにより除去し、ついで、この除去部位に対応する半導体基板310の各部位を水酸化テトラメチルアンモニウムを用いてエッチングにより除去して、上側絶縁層320のうち各発熱抵抗体330に対応する部位を外方に露呈させる。これにより、左右両側凹部311が、図12にて示すごとく、半導体基板310及び下側絶縁層320のうち各発熱抵抗体330に対応する各部位に形成される。
(6)触媒膜370の形成工程
上述のように各凹部311を形成した後、アルミナ(Al23)にパラジウム(Pd)を担持させてなるペーストを、保護絶縁層350の表面のうち左側発熱抵抗体330に対応する表面部にスクリーン印刷し、所定の焼成条件にて焼成する。これにより、触媒膜370が、図13にて示すごとく、保護絶縁層350の表面のうち左側発熱抵抗体330に対応する表面部に形成される。以上のような工程を経て、ガス検出素子300が製造される。
次に、上述した制御回路200の構成について図2を参照して説明する。制御回路200は、両ブリッジ回路210、220を備えており、ブリッジ回路210は、図2にて示すごとく、ガス検出用発熱抵抗体211、補償用発熱抵抗体212、両固定抵抗213、214でもって、ホイートストーンブリッジ回路を形成するように構成されている。
このブリッジ回路210において、ガス検出用発熱抵抗体211は、ガス検出素子300の接触燃焼式ガス検出部380を構成する左側発熱抵抗体330でもって構成されている。補償用発熱抵抗体212は、ガス検出用発熱抵抗体211の温度補償用として機能するもので、この補償用発熱抵抗体212は、制御回路200の一素子として、ケーシング110内にて左側発熱抵抗体330(ガス検出用発熱抵抗体211)と同一温度雰囲気内に位置する。
しかして、ブリッジ回路210は、発熱抵抗体211と固定抵抗213との共通端子(一側電源端子)及び補償用発熱抵抗体212と固定抵抗214との共通端子(他側電源端子)の間に、マイクロコンピュータ260から制御電圧を受けて作動する。そして、この作動のもと、当該ブリッジ回路210は、ガス検出用発熱抵抗体211の抵抗値の変化に基づき両固定抵抗213、214の共通端子(ブリッジ回路210の一側出力端子)と両発熱抵抗体211、212の共通端子(ブリッジ回路210の他側出力端子)との間に生ずる電位差(水素ガスの濃度を表す)を出力する。なお、ブリッジ回路210への上記制御電圧は、ガス検出用発熱抵抗体211の発熱温度(抵抗値)を一定にするようにマイクロコンピュータ260から出力される。
また、ブリッジ回路220は、図2にて示すごとく、ガス検出用発熱抵抗体221、補償用発熱抵抗体222、両固定抵抗223、224でもって、ホイートストーンブリッジ回路を形成するように構成されている。このブリッジ回路220において、ガス検出用発熱抵抗体221は、ガス検出素子300の熱伝導式ガス検出部390を構成する右側発熱抵抗体330でもって構成されている。補償用発熱抵抗体222は、ガス検出用発熱抵抗体221の温度補償用として機能するもので、この補償用発熱抵抗体222は、制御回路200の一素子として、ケーシング110内にて右側発熱抵抗体330(ガス検出用発熱抵抗体221)と同一温度雰囲気内に位置する。
しかして、ブリッジ回路220は、発熱抵抗体221と固定抵抗223との共通端子(一側電源端子)及び補償用発熱抵抗体222と固定抵抗224との共通端子(他側電源端子)の間に、マイクロコンピュータ260から制御電圧を受けて作動する。そして、この作動のもと、当該ブリッジ回路220は、ガス検出用発熱抵抗体221の抵抗値の変化に基づき両固定抵抗223、224の共通端子(ブリッジ回路220の一側出力端子)と両発熱抵抗体221、222の共通端子(ブリッジ回路220の他側出力端子)との間に生ずる電位差(水素ガス濃度を表す)を出力する。なお、ブリッジ回路220への上記制御電圧は、ガス検出用発熱抵抗体221の発熱温度(抵抗値)を一定にするようにマイクロコンピュータ260から出力される。
増幅回路230は、ブリッジ回路210の両出力端子間に生ずる電位差を増幅して増幅電位差をマイクロコンピュータ260に出力する。増幅回路240は、ブリッジ回路220の両出力端子間に生ずる電位差を増幅して増幅電位差をマイクロコンピュータ260に出力する。
マイクロコンピュータ260は、直流電源250から電源スイッチ251を介し給電されて作動し、図14にて示すフローチャートに従いコンピュータプログラムを実行する。この実行中において、マイクロコンピュータ260は、増幅回路230或いは240の出力電位差に基づき水素ガス濃度の判定処理や両ブリッジ回路210、220への制御電圧の印加処理その他の処理を行う。
本第1実施形態では、ブリッジ回路210への制御電圧の印加は、マイクロコンピュータ260からブリッジ回路210の両電源端子間への制御電圧の印加でもってなされる。また、ブリッジ回路220への制御電圧の印加は、マイクロコンピュータ260からブリッジ回路220の両電源端子間への制御電圧の印加でもってなされる。また、上記コンピュータプログラムは、マイクロコンピュータ260のROMに当該マイクロコンピュータにより読み出し可能に記憶されている。
なお、上述のように構成される装置ユニット100は、次のようにして組み立てられる。まず、敷き板140、取り付け板150、ガス検出素子300、ヒータ170及び各ターミナル160〜164でもって図5にて示すような検出素子組み立て体を組み立てる。ついで、この検出素子組み立て体を、図4の蓋体120内に図3にて示すように嵌装する。然る後、このような嵌装後の蓋体120をケーシング部材111のガス導入筒113内に図1にて示すごとく嵌装収容する。
ついで、制御回路200を実装した配線板180を、各ターミナル160〜164を配線板180に挿通するようにして、ケーシング部材111の開口端部に支持する。そして、ケーシング部材112をケーシング部材111に嵌合させるとともに、コネクタ130をケーシング部材111に図1にて示すごとく組み付ける。また、コネクタ130は、外部回路(図示しない)及び電源スイッチ251に接続される。
なお、本第1実施形態にて述べたように可燃性ガス検出装置を水素ガスの濃度検出に用いる場合には、水素ガスが、装置ユニット100を配設した空間内に存在しないとき、接触燃焼式ガス検出部の消費電力は30(mW)〜50(mW)であり、熱伝導式ガス検出部の消費電力は、20(mW)〜40(mW)である。
以上のように構成した本第1実施形態において、当該可燃性ガス検出装置の装置ユニット100は、水素ガスが漏洩し得る雰囲気内に設置されているものとする。このような状態にて、漏洩した水素ガスが、装置ユニット100のガス導入筒113内にそのガス導入口部114から流入すると、当該水素ガスは、撥水フィルタ124及び金網125を通り円筒状スペーサ127内に流入し、然る後、ガス検出素子300に到達する。これに伴い、当該水素ガスが、接触燃焼式ガス検出部380の触媒膜370に接触するようにして保護絶縁層350の表面付近にて流動する。
このような状態において、電源スイッチ251がオンされ、マイクロコンピュータ260が直流電源250から給電されて図14のフローチャートに従い上記コンピュータプログラムの実行を開始すると、ステップ400において、熱伝導式ガス検出部390への通電処理及び接触燃焼式ガス検出部380への非通電処理がなされる。
これにより、接触燃焼式ガス検出部380への非通電のもと、熱伝導式ガス検出部390への通電処理において、マイクロコンピュータ260が制御電圧をブリッジ回路220の両電源端子間に印加することで、熱伝導式ガス検出部390のガス検出用発熱抵抗体221(右側発熱抵抗体330)、補償用発熱抵抗体222及び両固定抵抗223、224が通電される。
このため、ガス検出用発熱抵抗体221(右側発熱抵抗体330)がその通電により熱を発生し、周囲の水素ガスがその熱伝導により発熱抵抗体221の熱を吸収する。これに伴い、当該発熱抵抗体221の抵抗値が水素ガスによる熱の吸収量に応じて変化する。このような抵抗値の変化に基づき、ブリッジ回路220は、発熱抵抗体221(右側発熱抵抗体330)の抵抗値の変化に対応する水素ガスの濃度を電位差として発生し、両出力端子間から増幅回路240に出力する。
しかして、この増幅回路240が、ブリッジ回路220からの出力電位差を増幅して増幅電位差SAとしてマイクロコンピュータ260に入力すると、当該増幅電位差SAが、ステップ401において、検出水素ガス濃度S=SAとして設定されるとともに、当該可燃性ガス検出装置の検出ガス濃度出力としてマイクロコンピュータ260から上記外部回路に出力される。
また、上述のように増幅回路240が増幅電位差SAをマイクロコンピュータ260に入力すると、マイクロコンピュータ260は、ブリッジ回路220への制御電圧を、増幅回路240からの増幅電位差に基づき、発熱抵抗体221の抵抗値を一定にするように制御する。換言すれば、発熱抵抗体221の抵抗値の水素ガスの濃度の増大(或いは減少)に応じた増大(或いは減少)が、ブリッジ回路220への制御電圧の減少(或いは増大)に対応する。従って、ブリッジ回路220の出力電位差の増大(或いは減少)は、ブリッジ回路220への制御電圧の減少(或いは増大)に対応する。
ステップ401の処理後、ステップ410において、検出水素ガス濃度S=SAが所定の閾値α以上か否かが判定される。本第1実施形態では、閾値αは、所定の監視ガス濃度範囲に属する所定の通常監視ガス濃度、例えば、0.1(%)〜1(%)の範囲以内の水素ガス濃度(例えば、0.5(%))に設定されている。
現段階において、S=SA<αが成立すれば、ステップ410においてNOと判定される。以後、水素ガスの濃度の変化に伴う発熱抵抗体221(右側発熱抵抗体330)の抵抗値の変化でもって、ステップ401でのS=SA≧αが成立するまで、両ステップ410、401を循環する処理が繰り返される。
然る後、ステップ410において、S=SA≧αの成立によりYESと判定されると、ステップ411において、接触燃焼式ガス検出部380への通電処理がなされる。これに伴い、マイクロコンピュータ260が制御電圧をブリッジ回路210の両電源端子間に印加することで、接触燃焼式ガス検出部380のガス検出用発熱抵抗体211(左側発熱抵抗体330)、補償用発熱抵抗体212及び両固定抵抗213、214が通電される。なお、現段階では、熱伝導式ガス検出部390は通電状態に維持されている。
しかして、上述のようにガス検出用発熱抵抗体211、補償用発熱抵抗体212及び両固定抵抗213、214が通電されると、触媒膜370がガス検出用発熱抵抗体211の通電による発熱を受けて当該水素ガスを燃焼させ、発熱抵抗体211の抵抗値が水素ガスの燃焼熱量に応じて変化する。これに伴い、ブリッジ回路210は、ガス検出用発熱抵抗体211(左側発熱抵抗体330)の抵抗値の変化に対応する水素ガスの濃度を電位差として発生し増幅回路230に出力する。
すると、この増幅回路230が、ブリッジ回路210からの出力電位差を増幅して増幅電位差SBとしてマイクロコンピュータ260に入力すると、当該増幅電位差SBが、ステップ420において、所定の閾値β以上か否かが判定される。本第1実施形態では、当該閾値βは、上記監視ガス濃度範囲に属し、閾値αよりも大きい危険監視ガス濃度、例えば、0.5(%)〜2(%)の範囲以内の水素ガス濃度(例えば、2(%))に設定されている。
また、上述のように増幅回路230が増幅電位差SBをマイクロコンピュータ260に入力すると、このマイクロコンピュータ260は、ブリッジ回路210への制御電圧を、ガス検出用発熱抵抗体211の抵抗値を一定にするように制御する。換言すれば、発熱抵抗体211の抵抗値の水素ガスの濃度の増大(或いは減少)に応じた増大(或いは減少)が、ブリッジ回路210への制御電圧の減少(或いは増大)に対応する。従って、ブリッジ回路210の出力電位差の増大(或いは減少)は、ブリッジ回路210への制御電圧の減少(或いは増大)に対応する。
現段階において、SB<βが成立すれば、ステップ420においてNOと判定される。以後、ステップ400〜ステップ420を循環する処理が、SB≧βの成立まで、上述と同様に繰り返される。然る後、SB≧βが成立すると、ステップ420においてYESと判定され、ステップ421において検出水素ガス濃度S=SBとセットされ、当該可燃性ガス検出装置の検出ガス濃度出力としてマイクロコンピュータ260から上記外部回路に出力される。
なお、上述のようなS=SBのセットは、ステップ420でのYESとの判定の繰り返しの間維持されるが、ステップ420での判定がNOに変わると、ステップ400以後の処理が再び繰り返される。
以上説明したように、本第1実施形態では、S=SA<αが成立する状態では、水素ガス濃度が上記通常監視ガス濃度未満にあるため、接触燃焼式ガス検出部380の発熱抵抗体211への通電を行うことなく、熱伝導式ガス検出部390の発熱抵抗体221への通電が維持される。このような状態では、熱伝導式ガス検出部390が水素ガス濃度を監視する。
そして、S=SA≧αが成立したときに、水素ガス濃度が上記通常監視ガス濃度以上になることで、初めて、接触燃焼式ガス検出部380の発熱抵抗体211への通電を行うようにしたので、触媒膜370は、当該接触燃焼式ガス検出部380の発熱抵抗体211への通電時にのみ、水素ガスを燃焼させる。
換言すれば、触媒膜370は、S=SA≧αの成立までは、発熱抵抗体211でもって加熱されることがない。よって、触媒膜370に対する加熱時間は大幅に減少し、水素ガス雰囲気内に触媒膜370の被毒物質が含まれていても、触媒膜370の経時的劣化を大幅に抑制し得る。従って、熱伝導式ガス検出部390を接触燃焼式ガス検出部380と共に可燃性ガスの低濃度側検出に採用し、高濃度側検出に適しかつ触媒膜を有さないという熱伝導式ガス検出部390の特徴を有効に活用することで、接触燃焼式ガス検出部380の触媒膜の劣化を大幅に抑制しつつ、水素ガスの検出を高精度に維持し得る。
また、本第1実施形態では、マイクロマシニング技術により、熱伝導式ガス検出部390及び接触燃焼式ガス検出部380が単一の半導体基板310を共用して一体に形成されている。従って、水素ガスを高速かつ低消費電力下にて検出できるとともに、接触燃焼式ガス検出部380及び熱伝導式ガス検出部390が別体である場合に比べて、可燃性ガス検出装置をより一層コンパクトに構成し得る。
その結果、上述した接触燃焼式ガス検出部380の触媒膜の劣化を大幅に抑制しつつ、水素ガスの検出を高精度に維持し得るという効果が、より一層コンパクトに形成した可燃性ガス検出装置でもって達成され得る。
ちなみに、本第1実施形態にて述べた可燃性ガス検出装置の立ち上がり特性につき調べたところ、図15にて示す両グラフ271、272が得られた。ここで、グラフ271は、熱伝導式ガス検出部の立ち上がり特性を水素ガスの濃度との関係で示し、グラフ272は、接触燃焼式ガス検出部の立ち上がり特性を水素ガスの濃度との関係で示す。これらによれば、両立ち上がり特性は良好でほぼ一致することが分かる。
(第2実施形態)
図16は、本発明の第2実施形態の要部を示している。この第2実施形態では、上記第1実施形態にて述べたフローチャート(図14参照)の一部が図16にて示すフローチャートのごとく変更されている。その他の構成は上記第1実施形態と同様である。
このように構成した本第2実施形態において、上記第1実施形態と同様にステップ410(図14及び図16参照)にてYESと判定されると、ステップ411において、上記第1実施形態にて述べたステップ411(図14参照)での処理と同様に、接触燃焼式ガス検出部380への通電処理がなされる。これに伴い、ブリッジ回路210がマイクロコンピュータ260からの制御電圧を受けて作動する。
しかして、ブリッジ回路210が上述と同様に電位差を出力すると、この電位差が増幅回路230により増幅されてマイクロコンピュータ260に入力される。また、ブリッジ回路220が上述と同様に電位差を出力すると、この電位差が増幅回路240により増幅されてマイクロコンピュータ260に入力される。
すると、ステップ430(図16参照)において、両増幅回路230、240からの各増幅電位差SA、SBに基づき、両増幅電位差SA、SBの比(SB/SA)が所定の閾値γと比較判定される。ここで、当該閾値γは次のように設定されている。触媒膜370が劣化するとブリッジ回路210の出力電位差が減少する。そこで、触媒膜370の劣化許容限界値に対応する両増幅電位差SA、SBの比(SB/SA)の減少許容限界値を閾値γと設定した。
しかして、(SB/SA)≧γが成立するときには、触媒膜370の劣化度合いが上記劣化許容限界値を超えて高くなってはおらず、触媒膜370は正常である。このため、ステップ430においてYESと判定され、上記第1実施形態と同様にステップ420以後の処理がなされる。これにより、当該可燃性ガス検出装置の検出水素ガス濃度が、正常な触媒膜370の作用のもと、精度よく得られる。
一方、(SB/SA)<γが成立するときには、触媒膜370が異常に劣化していることから、ステップ430においてNOと判定される。これに伴い、ステップ431において、触媒膜370の劣化を表す値SPが出力Sと設定されて出力され、停止ステップ432にて上記コンピュータプログラムの処理が停止される。これは、触媒膜370が異常に劣化していることで、ブリッジ回路210の出力電位差が正常には得られないためである。
以上のように、触媒膜370が異常に劣化しているときには、触媒膜370の劣化を表す値SPをSと設定するとともに、ブリッジ回路210の出力電位差が正常でないにもかかわらず、検出水素ガス濃度Sを正常として出力することが未然に防止され得る。その他の構成及び作用効果は上記第1実施形態と同様である。
(第3実施形態)
図17〜図29は、本発明の第3実施形態の要部を示している。この第3実施形態では、ガス検出素子500が、上記第1実施形態にて述べたガス検出素子300に代えて、採用されている(図17及び図18参照)。
また、本第3実施形態では、上記第1実施形態にて述べた制御回路200(図2参照)が、図28にて示すごとく、変更されている。ここで、本第3実施形態では、上記第1実施形態にて述べたブリッジ回路210において補償用発熱抵抗体212が補償用固定抵抗215に変更されている。また、上記第1実施形態にて述べたブリッジ回路220において補償用発熱抵抗体222が補償用固定抵抗225に変更されている。なお、補償用固定抵抗215は、ガス検出用発熱抵抗体211の周囲温度変化による抵抗値変化を補償する。また、補償用固定抵抗225は、ガス検出用発熱抵抗体221の周囲温度変化による抵抗値変化を補償する。
ガス検出素子500は、上記第1実施形態にて述べたガス検出素子300(図6及び図7参照)において、図17或いは図18にて示すごとく、測温抵抗体540及び他の熱伝導式ガス検出部570を付加した構成となっている。
測温抵抗体540は、白金(Pt)を含む測温抵抗材料でもって、保護絶縁層350の図18にて図示上部側にて、上側絶縁層320と保護絶縁層350との間に形成されており、この測温抵抗体540は、熱伝導式ガス検出部を制御するために設けられている。また、各電極膜550は、保護絶縁層350に形成した各コンタクトホール(図示しない)内にて測温抵抗体540の左右両端部上に形成されている。なお、この測温抵抗体550は、両電極膜550を介しターミナル(図示しない)を介し配線板180の上記配線パターン部に接続されている。
熱伝導式ガス検出部570は、図18にて示すごとく、主として、発熱抵抗体510、両配線膜520及び両電極膜530でもって構成されている。ここで、発熱抵抗体510は、その両側に位置する各配線膜520と共に、上側絶縁層320と保護絶縁層350との間にて、発熱抵抗体330及び配線膜340と同様に、右側発熱抵抗体330の右側に設けられており、発熱抵抗体510の両端は、当該発熱抵抗体510の両側の各配線膜520と一体となっている。
両電極膜530は、絶縁保護層350のうち各配線膜520に対する各対応部に形成した各コンタクトホール352(図17参照)を通して各配線膜520上に設けられている。本第3実施形態では、上記第1実施形態にて述べた接触燃焼式ガス検出部380及び熱伝導式ガス検出部390が、ガス複合検出部560を構成し、また、他の熱伝導式ガス検出部570はガス単独検出部570を構成する。そして、本第3実施形態では、ガス複合検出部560において、熱伝導式ガス検出部390が接触燃焼式ガス検出部380に対する補償部として機能する。
次に、ガス検出部500の製造工程の要部について図19〜図27を参照して説明する。本第3実施形態では、上記第1実施形態にて述べた各絶縁層320の形成工程と同様の工程にて上下両側絶縁層320が形成される(図19参照)。なお、図19において、各符号321、322は、それぞれ、上記第1実施形態にて述べた絶縁層320の酸化珪素膜及び窒化珪素膜を示す。
ついで、上記第1実施形態にて述べた各発熱抵抗体330及び各配線膜340の形成工程と同様の形成工程にて、各発熱抵抗体330及び各配線膜340の形成に加え、発熱抵抗体510、各配線膜520及び測温抵抗体540を図19にて示すごとく形成する。
このような形成後、上記第1実施形態にて述べた絶縁保護層350の形成工程と同様の形成工程にて、酸化珪素層(図20にて符号353参照)及び窒化珪素層(図21にて符号354参照)を順次積層状に形成する。ついで、当該窒化珪素層及び酸化珪素層の積層のうち各配線膜340、520に対応する各部位を、フォトリソグラフィ処理のもとエッチングにより除去する。これにより、各コンタクトホール351、352を有する絶縁保護層350が、図22にて示すごとく、各発熱抵抗体330、510及び測温抵抗体540を覆うようにして上側絶縁層320の表面上に形成される。なお、各配線膜520は各対応のコンタクトホール352を通り外方に露呈される。
ついで、上記第1実施形態にて述べた各電極膜360の形成工程と同様の工程にて、金膜及びクロム膜からなる電極層(図23にて符号354参照)を絶縁保護層350上にスパッタリングにより形成する。
然る後、電極層354のうち各コンタクトホール351、352に対する対応部以外の部位をフォトリソグラフィ処理のもとエッチングにより除去する。これにより、各電極膜360、530が、図24に示すごとく、各コンタクトホール351、352に対応して形成される。
そして、上記第1実施形態にて述べた各凹部311の形成工程と同様の形成工程にて、下側絶縁層320のうち各発熱抵抗体330、510に対応する各部位を、図25にて示すごとく、エッチングにより除去し、半導体基板310の裏面のうち各発熱抵抗体330、510に対応する部位を外方に露呈させる。
ついで、半導体基板310のうち各発熱抵抗体330、510に対応する部位をエッチングにより除去し、上側絶縁層320のうち各発熱抵抗体330に対応する部位を外方に露呈させる。これにより、各凹部311が、図26にて示すごとく、半導体基板310及び下側絶縁層320のうち各発熱抵抗体330、510に対応する各部位に形成される。
然る後、上記第1実施形態にて述べた触媒膜370の形成工程と同様の形成工程にて、触媒膜370を絶縁保護層350上に形成する。ガス検出素子500は、以上のような工程を経て製造される。
次に、本第3実施形態における制御回路200の構成につき図28を参照して説明する。本第3実施形態における制御回路200は、上記第1実施形態にて述べた制御回路200(図2参照)と同様に配線板180の裏面に実装されている。
本第3実施形態における制御回路200は、上記第1実施形態にて述べた制御回路200において、演算増幅回路270、ブリッジ回路280及び増幅回路290を付加的に採用した構成を有する。
演算増幅回路270は、上記第1実施形態にて述べた両増幅回路230、240からの各増幅電位差の差分を増幅し差分増幅電位差として上記第1実施形態にて述べたマイクロコンピュータ260に入力する。
ブリッジ回路280は、図28にて示すごとく、ガス検出用発熱抵抗体281、補償用発熱抵抗体282、両固定抵抗283、284でもって、ホイートストーンブリッジ回路を形成するように構成されている。
このブリッジ回路280において、ガス検出用発熱抵抗体281は、ガス検出素子500のガス単独検出部570を構成する発熱抵抗体510でもって構成されている。補償用発熱抵抗体282は、ガス検出用発熱抵抗体281の温度補償用として機能するもので、この補償用発熱抵抗体282は、制御回路200の一素子として、ケーシング110内にて発熱抵抗体510(ガス検出用発熱抵抗体281)と同一温度雰囲気内に位置する。
しかして、ブリッジ回路280は、発熱抵抗体281と固定抵抗283との共通端子(一側電源端子)及び補償用発熱抵抗体282と固定抵抗284との共通端子(他側電源端子)の間に、マイクロコンピュータ260から制御電圧を受けて作動する。そして、この作動のもと、当該ブリッジ回路280は、ガス検出用発熱抵抗体281の抵抗値の変化に基づき両固定抵抗283、284の共通端子(ブリッジ回路280の一側出力端子)及び両発熱抵抗体281、282の共通端子(ブリッジ回路280の他側出力端子)間に生ずる電位差(水素ガス濃度を表す)を出力する。なお、ブリッジ回路280への上記制御電圧は、ガス検出用発熱抵抗体281の抵抗値を一定にするようにマイクロコンピュータ260から出力される。
増幅回路290は、ブリッジ回路280の両出力端子間に生ずる電位差を増幅して増幅電位差をマイクロコンピュータ260に出力する。マイクロコンピュータ260は、直流電源250から電源スイッチ251を介し給電されて作動し、図14のフローチャートに代わる図29にて示すフローチャートに従い上記コンピュータプログラムを実行する。
この実行中において、マイクロコンピュータ260は、演算増幅回路270或いは増幅回路290の出力電位差に基づき水素ガスの濃度の判定処理や各ブリッジ回路210、220、280への制御電圧の印加処理その他の処理を行う。本第3実施形態では、ブリッジ回路280への制御電圧の印加は、マイクロコンピュータ260からブリッジ回路280の両電源端子間への制御電圧の印加でもってなされる。その他の構成は上記第1実施形態と同様である。
以上のように構成した本第3実施形態において、上記第1実施形態にて述べたと同様に直流電源250が電源スイッチ251のオンによりマイクロコンピュータ260に給電すると、当該マイクロコンピュータ260は、図29のフローチャートに従いコンピュータプログラムの実行を開始する。
これに伴い、ステップ440において、ガス単独検出部570の通電処理及びガス複合検出部560の非通電処理がなされる。これにより、ガス複合検出部560への非通電のもと、ガス単独検出部570への通電処理において、マイクロコンピュータ260が制御電圧をブリッジ回路280の両電源端子間に印加することで、ガス単独検出部570の発熱抵抗体510であるガス検出用発熱抵抗体281、補償用発熱抵抗体282及び両固定抵抗283、284が通電される。
このため、ガス検出用発熱抵抗体281(発熱抵抗体510)の通電よる発熱が周囲の水素ガスによりその熱伝導でもって吸収されて、当該発熱抵抗体281の抵抗値が水素ガスの吸収熱量に応じて変化する。これに伴い、ブリッジ回路280は、発熱抵抗体281(発熱抵抗体510)の抵抗値の変化に対応する水素ガスの濃度を電位差として発生し両出力端子間から増幅回路290に出力する。すると、この増幅回路290は、ブリッジ回路280からの出力電位差を増幅し増幅電位差としてマイクロコンピュータ260に入力する。
上述のようにステップ440における処理が終了すると、次のステップ441において、各変数データN、Mが、共に、N=0、M=0とクリアされ、ついで、増幅回路290からの増幅電位差が、ステップ450において、サンプリング処理される。このサンプリング処理では、増幅回路290からの入力電位差は、経時的に、順次、n個のサンプリングデータSN、SN+1、・・・、SN+n-1としてサンプリングされる。本第3実施形態においては、例えば、n=10とすれば、現段階では、N=0であるから、増幅回路290からの入力電位差は、10個のサンプリングデータS0、S1、・・・、S9としてサンプリングされる。
然る後、ステップ460において、平均電位差(以下、平均電位差SAという)が、次の(1)式に基づき上記サンプリングデータを用いて算出される。
SA=(SN+SN+1+・・・+SN+n-1)/n ・・・(1)
このようにして平均電位差SAが算出されると、次のステップ401において、検出水素ガス濃度Sが、S=SAとして設定されるとともに、当該可燃性ガス検出装置の検出ガス濃度出力としてマイクロコンピュータ260から上記外部回路に出力される。然る後、ステップ410において、検出水素ガス濃度S=SAが上記第1実施形態にて述べた閾値α以上か否かが判定される。
ここで、上述のごとく、10個のサンプリングデータの中にノイズ等の外乱の影響を受けるサンプリングデータがあっても、10個のサンプリングデータの平均値(平均電位差)を算出することで、上記外乱はサンプリングデータの平均値に吸収され、当該平均値には誤差として影響しなくなる。
しかも、増幅回路290からの入力電位差のサンプリングにあたっては、常に、最古のサンプリングデータを捨てて最新のサンプリングデータを加えた10個のサンプリングデータとし、この10個のサンプリングデータの平均値が算出される。従って、上記平均値はさらに信頼性の高い値になる。よって、このような平均値を、検出水素ガス濃度S=SAとして、閾値αと比較判定することで、ステップ410での判定の精度をより一層高め得る。
現段階にて、S=SA<αが成立すれば、ステップ410においてNOと判定される。ついで、ステップ412において、N=Noか否かが判定される。本第3実施形態では、例えば、No=10とする。現段階では、N=0故、ステップ412にてNOと判定される。これに伴い、ステップ413において、変数データNがN=N+1=1と加算更新され、ステップ440以後の処理が次のように繰り返される。
即ち、ステップ450では、N=1のもと、サンプリングデータS0が捨てられ、増幅回路290からの入力電位差は、サンプリングデータS10としてサンプリングされる。このため、N=1での10個のサンプリングデータは、各サンプリングデータS1、・・・、S9、S10となる。
しかして、平均電位差SAが、ステップ460において、上記(1)式に基づき、各サンプリングデータS1、・・・、S9、S10を用いて算出され、ステップ401において、検出水素ガス濃度Sと設定される。この検出水素ガス濃度Sによっても、S<αが成立すれば、ステップ410におけるNOと判定され、ステップ412にてN=1のもとNOと判定され、ステップ413において変数データNがN=N+1=2と加算更新される。
以後、上述のような処理が、ステップ410におけるYESとの判定の成立まで、ステップ412での変数データNの加算更新及びこの加算更新変数データNに基づくステップ450での平均電位差の算出を繰り返しながら、繰り返される。なお、ステップ410でのNOとの判定後N>Noが成立していれば、上記コンピュータプログラムはステップ412でのYESとの判定後ステップ440に戻る。
以上のような処理過程において、S=SA≧αが、ステップ401での最新の検出水素ガス濃度Sに基づき成立すれば、ステップ410においてYESと判定され、ステップ414において、ガス複合検出部560への通電処理がなされる。これに伴い、マイクロコンピュータ260が制御電圧を両ブリッジ回路210、220の各両出力端子間に印加する。
このため、ガス複合検出部560におけるブリッジ回路210のガス検出用発熱抵抗体211(左側発熱抵抗体330)、補償用固定抵抗215及び両固定抵抗213、214が通電されるとともに、ブリッジ回路220のガス検出用発熱抵抗体221(右側発熱抵抗体330)、補償用固定抵抗225及び両固定抵抗223、224が通電される。
従って、触媒膜370がガス検出用発熱抵抗体211の通電による発熱を受けて当該水素ガスを燃焼させ、発熱抵抗体211の抵抗値が水素ガスの燃焼熱量に応じて変化する。これに伴い、ブリッジ回路210は、ガス検出用発熱抵抗体211(左側発熱抵抗体330)の抵抗値の変化に対応する水素ガスの濃度を電位差として発生し増幅回路230に出力する。
一方、ガス検出用発熱抵抗体221(右側発熱抵抗体330)の通電よる発熱が周囲の水素ガスによりその熱伝導でもって吸収されて、当該発熱抵抗体221の抵抗値が水素ガスの吸収熱量に応じて変化する。これに伴い、ブリッジ回路220は、発熱抵抗体221(右側発熱抵抗体330)の抵抗値の変化に対応する水素ガスの濃度を電位差として発生し、両出力端子間から増幅回路240に出力する。
すると、増幅回路230は、ブリッジ回路210からの出力電位差を増幅し増幅電位差として演算増幅回路270に入力するとともに、増幅回路240は、ブリッジ回路220からの出力電位差を増幅し増幅電位差として演算増幅回路270に入力する。これに伴い、当該演算増幅回路270は、両出力電位差の差分を増幅し差分増幅電位差としてマイクロコンピュータ260に入力する。
ここで、ブリッジ回路220の発熱抵抗体221の抵抗値が、装置ユニット100内の空気流の変動を受けて変動して増幅回路240の増幅電位差を変動させ、一方、触媒膜370の燃焼温度が、装置ユニット100内の空気流の変動を受けて変動し増幅回路230の増幅電位差を変動させても、増幅回路230の出力電位差と増幅回路240の出力増幅電位差の差分を増幅して差分増幅電位差とする。このため、当該差分増幅電位差は、増幅回路230の増幅電位差の上記変動を、増幅回路240の増幅電位差の上記変動でもって補償する電位差として、マイクロコンピュータ260に入力される。
上述のようにステップ414における処理が終了すると、演算増幅回路270からの差分増幅電位差が、次のステップ470において、サンプリング処理される。このサンプリング処理では、演算増幅回路270からの入力差分増幅電位差は、経時的に、順次、m個のサンプリングデータSM、SM+1、・・・、SM+m-1としてサンプリングされる。本第3実施形態においては、例えば、m=10とすれば、現段階では、M=0であるから、演算増幅回路270からの入力差分増幅電位差は、10個のサンプリングデータS0、S1、・・・、S9としてサンプリングされる。
然る後、ステップ480において、平均電位差(以下、平均電位差SBという)が、次の(2)式に基づき上記サンプリングデータを用いて算出される。
SB=(SM+SM+1+・・・+SM+m-1)/m ・・・(2)
このようにして平均電位差SBが算出されると、ステップ420において、上記第1実施形態にて述べた閾値β以上か否かが判定される。現段階において、SB<βが成立すれば、ステップ420においてNOと判定される。
以後、ステップ440〜ステップ420を循環する処理が、SB≧βの成立まで、上述と同様に繰り返される。然る後、SB≧βが成立すると、ステップ420においてYESと判定され、ステップ421において検出水素ガス濃度S=SBとセットされ、当該ガス検出装置の検出水素ガス濃度出力としてマイクロコンピュータ260から上記外部回路に出力される。
ステップ421における処理後、次のステップ422において、M>Moか否かが判定される。現段階では、M=0故、ステップ422における判定はNOとなり、ステップ423において、変数データMが、M=M+1=1と加算更新され、ステップ470以後の処理が次のように繰り返される。
即ち、今回のステップ470での処理では、M=1のもと、前回のステップ470にて得た各サンプリングデータのうち最古のサンプリングデータS0が捨てられ、演算増幅回路270からの入力差分増幅電位差は、サンプリングデータS10としてサンプリングされる。このため、M=1での10個のサンプリングデータは、各サンプリングデータS1、・・・、S9、S10となる。
しかして、平均電位差SBが、ステップ480において、上記(2)式に基づき、ステップ470におけるサンプリングデータS1、・・・、S9、S10を用いて算出され、ステップ420において、閾値βと比較判定される。
ここで、上述のごとく、演算増幅回路270からの入力差分増幅電位差に対する10個のサンプリングデータの中にノイズ等の外乱の影響を受けるサンプリングデータがあっても、10個のサンプリングデータの平均値(平均電位差)を算出することで、上記外乱はサンプリングデータの平均値に吸収され、当該平均値には誤差として影響しなくなる。
しかも、演算増幅回路270からの入力電位差のサンプリングにあたっては、常に、最古のサンプリングデータを捨てて最新のサンプリングデータを加えた10個のサンプリングデータとし、この10個のサンプリングデータの平均値が算出される。従って、上記平均値はさらに信頼性の高い値になる。よって、このような平均値を、検出水素ガス濃度Sとして、閾値βと比較判定することで、ステップ420での判定の精度をより一層高め得る。
現段階において、SB≧βが成立しておれば、ステップ420にてYESと判定され、ステップ421にて、S=SBとセットされ、ステップ422にて、M=1のもとNOと判定され、ステップ423において、変数データMがM=M+1=2と更新される。
以後、上述のような処理が、ステップ420でのYESとの判定のもとステップ422でのYESとの判定の成立まで、ステップ423での変数データMの加算更新、この加算更新変数データMに基づくステップ470でのサンプリング処理及びステップ480での平均電位差の算出を繰り返しながら、繰り返される。なお、ステップ421での処理後M>Moが成立しておれば、上記コンピュータプログラムは、ステップ422でのYESとの判定後ステップ440に戻る。
以上説明したように、本第3実施形態では、検出水素ガス濃度S=平均電位差SA<αが成立する状態では、水素ガス濃度が上記通常監視ガス濃度未満にあるため、ガス複合検出部560の発熱抵抗体211、221への通電を行うことなく、ガス単独検出部570の発熱抵抗体281への通電が維持される。この状態では、ガス単独検出部570が水素ガス濃度を監視する。
そして、S=SA≧αが成立したときに、水素ガス濃度が上記通常監視ガス濃度以上になることで、初めて、ガス複合検出部560の発熱抵抗体211、221への通電を行うようにしたので、触媒膜370は、当該ガス複合検出部560の発熱抵抗体211、221への通電時にのみ、水素ガスを燃焼させる。
換言すれば、触媒膜370は、S=SA≧αの成立までは、発熱抵抗体211でもって加熱されることがない。よって、触媒膜370に対する加熱時間は大幅に減少し、水素ガス雰囲気内に触媒膜370の被毒物質が含まれていても、触媒膜370の経時的劣化を大幅に抑制し得る。従って、ガス単独検出部570をガス複合検出部560と共に可燃性ガスの低濃度側検出に採用し、高濃度側検出に適しかつ触媒膜を有さないというガス単独検出部570の特徴を有効に活用することで、ガス複合検出部560の触媒膜の劣化を大幅に抑制しつつ、水素ガスの検出を高精度に維持し得る。
ここで、上述したごとく、ガス複合検出部560は、上記第1実施形態にて述べた接触燃焼式ガス検出部380及び熱伝導式ガス検出部390で構成されており、熱伝導式ガス検出部390は、接触燃焼式ガスセンサ380に対する補償部として機能する。そして、両ブリッジ回路210、220の各出力電位差、ひいては、両増幅回路230、240の各増幅電位差の差分が、演算増幅回路270により増幅される。
従って、ブリッジ回路220の発熱抵抗体221の抵抗値が空気流の変動を受けて変動し、触媒膜370の燃焼温度が空気流の変動の影響を受けたために、ブリッジ回路210、220の各出力電位差に変動が生じても、ブリッジ回路210の出力電位差の変動は、演算増幅回路270の出力において、ブリッジ回路220の出力電位差でもって補償される。その結果、空気流の変動の大きい雰囲気内でも、ガス複合検出部560、ひいては当該可燃性ガス検出装置の検出水素ガス濃度は高い精度を有する。
また、本第3実施形態では、マイクロマシニング技術により、ガス複合検出部560及びガス単独検出部570が単一の半導体基板310を共用して一体に形成されている。従って、上記第1実施形態に比べてガス単独検出部570が多くても、水素ガスを高速かつ低消費電力下にて検出できるとともに、ガス複合検出部560及びガス単独検出部570が別体である場合に比べて、可燃性ガス検出装置をより一層コンパクトに構成し得る。
その結果、上述したガス複合検出部560の触媒膜の劣化を大幅に抑制しつつ、水素ガスの検出を高精度に維持し得るという効果が、より一層コンパクトに形成した可燃性ガス検出装置でもって達成され得る。
(第4実施形態)
図30は、本発明の第4実施形態の要部を示している。この第4実施形態では、上記第3実施形態にて述べたフローチャート(図29参照)の一部が図30にて示すフローチャートのごとく変更されている。その他の構成は上記第3実施形態と同様である。
このように構成した本第4実施形態において、上記第3実施形態と同様にステップ410(図29及び図30参照)にてYESと判定されると、ステップ414において、上記第3実施形態にて述べたステップ414(図29参照)での処理と同様に、ガス複合検出部560への通電処理がなされる。これに伴い、ガス複合検出部560への通電処理では、両ブリッジ回路210、220がマイクロコンピュータ260からの制御電圧を受けて作動する。
しかして、ブリッジ回路280が上述と同様に電位差を出力すると、この電位差が増幅回路290により増幅されてマイクロコンピュータ260に入力される。また、両ブリッジ回路210、220が上述と同様にそれぞれ電位差を出力すると、これら各電位差の差分が演算増幅回路270により増幅されて差分増幅電位差としてマイクロコンピュータ260に入力される。
ステップ414での処理後、ステップ415において、変数データNがN=0とクリアされ、次の、ステップ470において、サンプリング処理がなされる。このサンプリング処理では、N=0のもと、増幅回路290からの入力電位差が、経時的に、順次、10個のサンプリングデータS0、S1、・・・、S9としてサンプリングされる。また、M=0のもと、演算増幅回路270からの入力差分増幅電位差は、経時的に、順次、10個のサンプリングデータS0、S1、・・・、S9としてサンプリングされる。
然る後、ステップ490にて、平均電位差SAが、上記(1)式に基づき、ステップ470にてサンプリングした増幅回路290からの入力電位差に対する各サンプリングデータS0、S1、・・・、S9を用いて算出される。また、平均電位差SBが、上記(2)式に基づき、ステップ470にてサンプリングした演算増幅回路270からの入力差分増幅電位差に対する各サンプリングデータS0、S1、・・・、S9を用いて算出される。
このようにしてステップ490での処理が終了すると、ステップ430において、両平均電位差SA、SBの比(SB/SA)が上記第2実施形態にて述べた閾値γと比較判定される。ここで、上記第2実施形態にて述べたと同様に(SB/SA)≧γが成立するときには、当該ステップ430にてYESと判定され、上記第3実施形態と同様にステップ420以後の処理がなされる。これにより、可燃性ガス検出装置の検出水素ガス濃度が、触媒膜370の正常な作用のもと、精度よく得られる。
一方、(SB/SA)<γが成立するときには、上記第2実施形態と同様にステップ430においてNOと判定され、ステップ431において、触媒膜370の異常劣化を表す値SPが出力Sと設定されて出力され、停止ステップ432にて上記コンピュータプログラムの処理が停止される。
これにより、上記第2実施形態にて述べたと実質的に同様に、触媒膜370が異常に劣化しているときには、触媒膜370の劣化を表す値SPをSと設定するとともに、ブリッジ回路210の出力電位差が正常でないにもかかわらず、検出水素ガス濃度Sを正常として出力することが未然に防止され得る。
また、上述のようにステップ421にてS=SBとセットした後は、ステップ424において、M>Mo及びN>Noの成立の有無が判定される。現段階では、M=0、N=0であることから、ステップ424における判定がNOとなり、ステップ425において、各変数データM、Nが、M=M+1=1、N=N+1=1と加算更新され、ステップ470以後の処理が次のように繰り返される。
即ち、今回のステップ470での処理では、N=1のもと、前回のステップ470にて得た平均電位差SAに対する各サンプリングデータの最古のサンプリングデータS0が捨てられ、増幅回路290からの入力増幅電位差は、サンプリングデータS10としてサンプリングされる。このため、M=1での10個のサンプリングデータは、各サンプリングデータS1、・・・、S9、S10となる。
一方、M=1のもと、前回のステップ470にて得た平均電位差SBに対する各サンプリングデータの最古のサンプリングデータS0が捨てられ、演算増幅回路270からの入力差分増幅電位差は、サンプリングデータS10としてサンプリングされる。このため、M=1での10個のサンプリングデータは、各サンプリングデータS1、・・・、S9、S10となる。
しかして、ステップ490において、平均電位差SAが、上記(1)式に基づき、ステップ470における平均電位差SAに対するサンプリングデータS1、・・・、S9、S10を用いて算出され、また、平均電位差SBが、上記(2)式に基づき、ステップ470における平均電位差SBに対するサンプリングデータS1、・・・、S9、S10を用いて算出される。
ここで、上記第3実施形態と同様に、各平均電位差SA、SBは、共に、10個のサンプリングデータの平均値であることから、これら各平均電位差SA、SBに対し外乱が誤差として影響することはない。
このような算出後、ステップ430以後の処理が同様に繰り返され、ステップ424におけるNOとの判定に伴い、ステップ425にて、M=M+1=2、N=N+1=2と加算更新処理される。
以後、以上のような処理が、ステップ430でのNOとの判定、ステップ420でのNOとの判定或いはステップ424でのYESとの判定の成立まで、ステップ425での変数データM、Nの加算更新及びこれら加算更新変数データM、Nに基づくステップ470でのサンプリング処理及びステップ490での平均電位差SA、SBの算出を繰り返しながら、繰り返される。
なお、本発明の実施にあたり、上記各実施形態に限ることなく、次のような種々の変形例が挙げられる。
(1)各ブリッジ回路210、220、280には、マイクロコンピュータ260からの制御電圧に代えて、直流電源の直流電圧を電源電圧として印加するようにしてもよい。
(2)発熱抵抗体330及び配線膜340の形成材料としては、高温において化学的耐久性が高く、かつ温度抵抗係数が大きいことが望ましい。このような条件を満たす金属としては、上述した白金に限らず、ニッケル(Ni)−クロム(Cr)が挙げられる。
また、上記形成材料として上記実施形態にて述べたごとく白金を用いる場合には、白金膜の上側絶縁層320との密着強度を高めるための材料として、上記実施形態にて述べたタンタルに限ることなく、チタン(Ti)、モリブテン(Mo)、タングステン(W)、クロム(Cr)或いはニオブ(Nb)等の金属或いはこれら金属の酸化物や窒化物を用いてもよい。
(3)触媒膜370の形成材料としては、上記実施形態にて述べた触媒成分のパラジウム(Pd)を担体成分のアルミナ(Al23)に担持させたものに限ることなく、当該触媒成分を、例えば、白金(Pt)、ロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)やルテニウム(Ru)としてもよい。また、当該担体成分を、例えば、酸化珪素(SiO2)、酸化マグネシウム(MgO)やジルコニア(ZrO2)としてもよい。
(4)触媒膜370の形成は、コンタクトホールや電極膜の形成前に行ってもよい。
(5)水素ガスに限らず、都市ガス等の可燃性ガスの濃度検出や当該ガスの漏洩検出に本発明を適用してもよい。特に、湿度の変動が大きい場所や触媒膜を劣化させる可燃性ガス雰囲気において、可燃性ガスを検出するのに本発明を適用してもよい。
(6)上記第1実施形態において、ステップ400(図14参照)の処理後、上記第3実施形態にて述べたステップ450でのサンプリング処理及びステップ460での平均電位差SAの算出処理(図29参照)を行った上で、ステップ401において、S=平均電位差SAと設定するようにしてもよい。これにより、上記第1実施形態において、上記第3実施形態におけるステップ450〜ステップ401の処理による効果と実質的に同様の効果が達成され得る。
また、上記第1実施形態において、ステップ411(図14参照)の処理後、上記第3実施形態にて述べたステップ470でのサンプリング処理及びステップ480での平均電位差SBの算出処理(図29参照)を行った上で、ステップ420において、S=平均電位差SB≧βの成立の有無を判定するようにしてもよい。これにより、上記第1実施形態において、上記第3実施形態におけるステップ470及びステップ480の処理による効果と実質的に同様の効果が達成され得る。
(7)通常監視ガス濃度は、水素ガスの下限爆発濃度の4分の1以下の濃度であり、また、上記危険監視ガス濃度は、上記下限爆発濃度の4分の1を超え当該下限爆発濃度の2分の1以下であってもよい。また、このようなことは、水素ガスに限らず、可燃性ガスにおいて、同様に適用してもよい。
(8)上記第1或いは第2の実施形態における熱伝導式ガス検出部390の数は複数であってもよく、これに合わせて、半導体基板310に上側絶縁層320を介し形成する発熱抵抗体の数を増大させればよい。また、前記第3或いは第4の実施形態におけるガス複合検出部560の熱伝導式ガス検出部或いはガス単独検出部350は複数であってもよく、これに合わせて、半導体基板310に上側絶縁層320を介し形成する発熱抵抗体の数を増大させればよい。
(9)上記第3実施形態にて述べたガス複合検出部560の右側発熱抵抗体330(図18にて図示左右中央の発熱抵抗体330)上に、保護絶縁層350を介し、触媒膜370と同様の熱容量を有する不活性膜を形成することで、ガス複合検出部560の補償部としてもよい。
また、ガス複合検出部560の右側発熱抵抗体330上に、保護絶縁層350を介し、触媒膜370と同様の熱容量を有する膜を形成し、この膜を外部環境から気密的に封止することで、ガス複合検出部560の補償部としてもよい。
本発明に係るガス検出装置の第1実施形態における装置ユニットの断面図である。 上記第1実施形態における制御回路を示すブロック図である。 図1の蓋体に対するガス検出素子の組み付け構造を示す断面図である。 図3の蓋体の断面図である。 図3の蓋体内に組み付けられるガス検出素子等の組立構造を示す断面図である。 図7の6−6線に沿う断面図である。 図5のガス検出素子の平面図である。 図6のガス検出素子の半導体基板及び上下両側絶縁層の形成工程を示す断面図である。 上記ガス検出素子の上側絶縁層に対する各配線膜及び各発熱抵抗体の形成する工程を示す断面図である。 上記ガス検出素子の上側絶縁層に対する絶縁保護層の形成工程を示す断面図である。 上記ガス検出素子の絶縁保護層に対する各電極膜の形成工程を示す断面図である。 上記ガス検出素子の半導体基板及び下側絶縁層に対する各凹部の形成工程を示す断面図である。 上記ガス検出素子の絶縁保護層に対する触媒膜の形成工程を示す断面図である。 図2のマイクロコンピュータの作用を示すフローチャートである。 上記第1実施形態における熱伝導式ガス検出部及び接触燃焼式ガス検出部の起動特性を水素濃度の変化との関連で示すタイミングチャートである。 本発明の第2実施形態の要部を示すフローチャートである。 図18にて17−17線に沿う断面図である。 本発明の第3実施形態のガス検出素子を示す平面図である。 上記第3実施形態において半導体基板に対する上下両側絶縁層の形成工程及び上側絶縁層に対する各配線膜及び各発熱抵抗体の形成工程を示す断面図である。 上記第3実施形態において上側絶縁層に対する絶縁保護層の酸化珪素層の形成工程を示す断面図である。 上記第3実施形態において絶縁保護層の酸化珪素層に対する窒化珪素層の形成工程を示す断面図である。 上記第3実施形態において絶縁保護層に対するコンタクトホールの形成工程を示す断面図である。 上記第3実施形態において絶縁保護層に対する電極層の形成工程を示す断面図である。 上記第3実施形態において絶縁保護層に対する電極膜の形成工程を示す断面図である。 上記第3実施形態において下側絶縁層に対する開口部の形成工程を示す断面図である。 上記第3実施形態において半導体基板に対する凹部の形成工程を示す断面図である。 上記第3実施形態において絶縁保護層に対する触媒膜の形成工程を示す断面図である。 上記第3実施形態の制御回路を示すブロック図である。 図28のマイクロコンピュータの作用を示すフローチャートである。 本発明の第4実施形態の要部を示すフローチャートである。
符号の説明
211、221、281、330、510…発熱抵抗体、250…直流電源、
260…マイクロコンピュータ、270…演算増幅回路、
300、500…ガス検出素子、310…半導体基板、311…凹部、
320…絶縁層、350…絶縁保護層、370…触媒膜、
380…接触燃焼式ガス検出部、390…熱伝導式ガス検出部、
560…ガス複合検出部、570…ガス単独検出部、α、β、γ…閾値。

Claims (15)

  1. 通電されたとき熱を生じる発熱抵抗体と、この発熱抵抗体(以下、接触燃焼式ガス検出用発熱抵抗体ともいう)の熱に基づき可燃性ガスを燃焼させる触媒とを有し、前記可燃性ガスの燃焼熱に応じて変化する前記接触燃焼式ガス検出用発熱抵抗体の抵抗値に基づき前記可燃性ガスの濃度を検出する接触燃焼式ガス検出部と、
    通電されたとき熱を生じる他の発熱抵抗体を有し、この発熱抵抗体(以下、熱伝導式ガス検出用発熱抵抗体ともいう)の熱に対する前記可燃性ガスの熱伝導による吸収に応じて変化する前記熱伝導式ガス検出用発熱抵抗体の抵抗値に基づき前記可燃性ガスの濃度を検出する熱伝導式ガス検出部と、
    この熱伝導式ガス検出部の検出でもって前記可燃性ガスの濃度を監視するように前記熱伝導式ガス検出用発熱抵抗体を通電制御し、前記熱伝導式ガス検出部の検出ガス濃度の所定の監視ガス濃度範囲内への増大に応じて前記接触燃焼式ガス検出部により前記可燃性ガスの濃度を検出するように前記接触燃焼式ガス検出用発熱抵抗体を通電制御する制御手段とを備える可燃性ガス検出装置。
  2. ガス検出素子と、制御手段とを備え、
    前記ガス検出素子は、
    半導体基板と、この半導体基板の表面に形成される絶縁層と、この絶縁層の表面に互いに間隔をおいて形成される複数の発熱抵抗体と、これら複数の発熱抵抗体を覆うように前記絶縁層の表面に形成される絶縁保護層と、この絶縁保護層の表面のうち前記複数の発熱抵抗体のうち一つの発熱抵抗体に対応する部位に形成される触媒とを有し、前記半導体基板のうち前記複数の発熱抵抗体の各々に対応する部位にそれぞれ凹部を形成して、
    前記一つの発熱抵抗体(以下、接触燃焼式ガス検出用発熱抵抗体ともいう)がその通電により熱を生じたときこの熱に基づき前記触媒により可燃性ガスを燃焼させることで当該可燃性ガスの燃焼熱に応じて変化する前記接触燃焼式ガス検出用発熱抵抗体の抵抗値に基づき前記可燃性ガスの濃度を検出する接触燃焼式ガス検出部と、
    前記複数の発熱抵抗体のうち他の一つの発熱抵抗体がその通電により熱を生じたときこの熱に対する前記可燃性ガスの熱伝導による吸収に応じて変化する前記他の一つの発熱抵抗体(以下、熱伝導式ガス検出用発熱抵抗体ともいう)の抵抗値に基づき前記可燃性ガスの濃度を検出する熱伝導式ガス検出部とを構成してなり、
    前記制御手段は、前記熱伝導式ガス検出部の検出でもって前記可燃性ガスの濃度を監視するように前記熱伝導式ガス検出用発熱抵抗体を通電制御し、前記熱伝導式ガス検出部の検出ガス濃度の所定の監視ガス濃度範囲内への増大に応じて前記接触燃焼式ガス検出部により前記可燃性ガスの濃度を検出するように前記接触燃焼式ガス検出用発熱抵抗体を通電制御するようにした可燃性ガス検出装置。
  3. 前記制御手段は、
    前記熱伝導式ガス検出部の検出ガス濃度が前記監視ガス濃度範囲内の通常監視ガス濃度に増大したとき前記接触燃焼式ガス検出部により前記可燃性ガスの濃度を検出するように前記接触燃焼式ガス検出用発熱抵抗体を通電制御する通電制御手段と、
    前記接触燃焼式ガス検出部の検出ガス濃度が前記監視ガス濃度範囲内にて前記通常監視ガス濃度よりも高い危険監視ガス濃度未満のとき前記接触燃焼式ガス検出用発熱抵抗体の通電制御を停止する通電制御停止手段と、
    前記熱伝導式ガス検出部の検出ガス濃度或いは前記接触燃焼式ガス検出部の検出ガス濃度を出力するガス濃度出力手段とを備えて、
    前記通電制御手段は、前記通電制御停止手段による通電制御停止に伴い、前記熱伝導式ガス検出用発熱抵抗体を通電制御することを特徴とする請求項1或いは2に記載の可燃性ガス検出装置。
  4. 前記通電制御手段は、前記熱伝導式ガス検出部の検出ガス濃度が前記通常監視ガス濃度に増大したか否かを判定する通常監視ガス濃度判定手段を備えて、この通常監視ガス濃度判定手段による前記通常監視ガス濃度への増大との判定に伴い、前記接触燃焼式ガス検出用発熱抵抗体を通電制御し、
    前記通電制御停止手段は、前記接触燃焼式ガス検出部の検出ガス濃度が前記危険監視ガス濃度未満か否かを判定する危険監視ガス濃度判定手段を備えて、この危険監視ガス濃度判定手段による前記危険監視ガス濃度未満との判定に伴い、前記接触燃焼式ガス検出用発熱抵抗体の通電制御を停止するようにしたことを特徴とする請求項3に記載の可燃性ガス検出装置。
  5. 前記制御手段は、
    前記熱伝導式ガス検出部の検出ガス濃度を経時的に繰り返しサンプリングデータとしてサンプリングする熱伝導式ガス検出用サンプリング手段と、
    この熱伝導式ガス検出用サンプリング手段による各サンプリングデータの平均値を算出して前記熱伝導式ガス検出部の検出ガス濃度として設定する熱伝導式ガス検出用算出手段と、
    前記接触燃焼式ガス検出部の検出ガス濃度を経時的に繰り返しサンプリングデータとしてサンプリングする接触燃焼式ガス検出用サンプリング手段と、
    この接触燃焼式ガス検出用サンプリング手段による各サンプリングデータの平均値を算出し前記接触燃焼式ガス検出部の検出ガス濃度として設定する接触燃焼式ガス検出用算出手段とを備えることを特徴とする請求項4に記載の可燃性ガス検出装置。
  6. 前記制御手段は、
    前記通常監視ガス濃度判定手段が前記熱伝導式ガス検出部の検出ガス濃度の前記通常監視ガス濃度への増大と判定したとき前記熱伝導式ガス検出用発熱抵抗体及び接触燃焼式ガス検出用発熱抵抗体の双方を同時に通電制御する同時通電制御手段と、
    この同時通電制御手段による同時通電制御下にて前記熱伝導式ガス検出部及び接触燃焼式ガス検出部の各検出濃度に基づき前記触媒の劣化度合いが劣化許容限界値を超えて高くなっているか否かを判定する劣化度合い判定手段と、
    前記劣化度合い判定手段により前記触媒の劣化度合いが前記劣化許容限界値を超えて高くなっていると判定されたとき、前記触媒の劣化として出力する劣化出力手段とを備えることを特徴とする請求項3〜5のいずれか一つに記載の可燃性ガス検出装置。
  7. 前記劣化度合い判定手段は、前記接触燃焼式ガス検出部の検出濃度の前記熱伝導式ガス検出部の検出濃度に対する比を前記劣化許容限界値と比較することで、前記触媒の劣化度合いが前記劣化許容限界値に達しているか否かを判定するようにしたことを特徴とする請求項6に記載の可燃性ガス検出装置。
  8. ガス複合検出部と、ガス単独検出部と、制御手段とを備え、
    前記ガス複合検出部は、
    ガス複合検出用発熱抵抗体及び触媒を有し、前記ガス複合検出用発熱抵抗体がその通電により熱を生じたときこの熱に基づき前記触媒により可燃性ガスを燃焼させることで当該可燃性ガスの燃焼熱に応じて変化する前記ガス複合検出用発熱抵抗体の抵抗値に基づき前記可燃性ガスの濃度を検出するように構成した接触燃焼式ガス検出部と、
    補償用発熱抵抗体を有し、周囲環境に応じて変化する前記補償用発熱抵抗体の抵抗値に基づき前記接触燃焼式ガス検出部の検出ガス濃度を補償する補償部とを備え、
    前記ガス単独検出部は、ガス単独検出用発熱抵抗体を有し、このガス単独検出用発熱抵抗体がその通電により熱を生じたときこの熱に対する前記可燃性ガスの熱伝導による吸収に応じて変化する前記ガス単独検出用発熱抵抗体の抵抗値に基づき前記可燃性ガスの濃度を検出するように構成した熱伝導式ガス検出部であって、
    前記制御手段は、前記ガス単独検出部の検出でもって前記可燃性ガスの濃度を監視するように前記ガス単独検出用発熱抵抗体を通電制御し、前記ガス単独検出部の検出ガス濃度の所定の監視ガス濃度範囲内への増大に応じて前記ガス複合検出部により前記可燃性ガスの濃度を検出するように前記ガス複合検出用発熱抵抗体を通電制御するようにした可燃性ガス検出装置。
  9. ガス検出素子と、制御手段とを備え、
    前記ガス検出素子は、
    半導体基板と、この半導体基板の表面に形成される絶縁層と、この絶縁層の表面に互いに間隔をおいて形成される複数の発熱抵抗体と、これら各発熱抵抗体を覆うように前記絶縁層の表面に形成される絶縁保護層と、この絶縁保護層の表面のうち前記複数の発熱抵抗体のうちの一つの発熱抵抗体に対応する部位に形成される触媒とを有し、前記半導体基板のうち前記各発熱抵抗体に対応する部位にそれぞれ凹部を形成して、
    前記一つの発熱抵抗体(以下、ガス複合検出用発熱抵抗体ともいう)がその通電により熱を生じたときこの熱に基づき前記触媒により可燃性ガスを燃焼させることで当該可燃性ガスの燃焼熱に応じて変化する前記ガス複合検出用発熱抵抗体の抵抗値に基づき前記可燃性ガスの濃度を検出する接触燃焼式ガス検出部と、周囲環境に応じて変化する前記複数の発熱抵抗体のうちの他の一つの発熱抵抗体(以下、補償用発熱抵抗体ともいう)の抵抗値に基づき前記接触燃焼式ガス検出部の検出ガス濃度を補償する補償部との双方でもって構成されるガス複合検出部と、
    前記複数の発熱抵抗体のうちその他の一つの発熱抵抗体(以下、ガス単独検出用発熱抵抗体ともいう)がその通電により熱を生じたときこの熱に対する前記可燃性ガスの熱伝導による吸収に応じて変化する前記ガス単独検出用発熱抵抗体の抵抗値に基づき前記可燃性ガスの濃度を検出する熱伝導式ガス検出部からなるガス単独検出部とを構成してなり、
    前記制御手段は、前記ガス単独検出部の検出でもって前記可燃性ガスの濃度を監視するように前記ガス単独検出用発熱抵抗体を通電制御し、前記ガス単独検出部の検出ガス濃度の所定の監視ガス濃度範囲内への増大に応じて前記ガス複合検出部により前記可燃性ガスの濃度を検出するように前記ガス複合検出用発熱抵抗体を通電制御するようにした可燃性ガス検出装置。
  10. 前記制御手段は、前記ガス単独検出部の検出ガス濃度が前記監視ガス濃度範囲内の通常監視ガス濃度に増大したとき前記ガス複合検出部により前記可燃性ガスの濃度を検出するように前記ガス複合検出用発熱抵抗体を通電制御する通電制御手段と、
    前記ガス複合検出部の検出ガス濃度が前記監視ガス濃度範囲内にて前記通常監視ガス濃度よりも高い危険監視ガス濃度未満のとき前記ガス複合検出用発熱抵抗体の通電制御を停止する通電制御停止手段と、
    前記ガス単独検出部の検出ガス濃度或いは前記ガス複合検出部の検出ガス濃度を出力するガス濃度出力手段とを備えて、
    前記通電制御手段は、前記通電制御停止手段による通電制御停止に伴い、前記ガス単独検出用発熱抵抗体を通電制御することを特徴とする請求項8或いは9に記載の可燃性ガス検出装置。
  11. 前記通電制御手段は、前記ガス単独検出部の検出ガス濃度が前記通常監視ガス濃度に増大したか否かを判定する通常監視ガス濃度判定手段を備えて、この通常監視ガス濃度判定手段による前記通常監視ガス濃度への増大との判定に伴い、前記ガス複合検出用発熱抵抗体を通電制御し、
    前記通電制御停止手段は、前記ガス複合検出部の検出ガス濃度が前記危険監視ガス濃度未満か否かを判定する危険監視ガス濃度判定手段を備えて、この危険監視ガス濃度判定手段による前記危険監視ガス濃度未満との判定に伴い、前記ガス複合検出用発熱抵抗体の通電制御を停止するようにしたことを特徴とする請求項10に記載の可燃性ガス検出装置。
  12. 前記制御手段は、
    前記ガス単独検出部の検出ガス濃度を経時的に繰り返しサンプリングデータとしてサンプリングするガス単独検出用サンプリング手段と、
    このガス単独検出用サンプリング手段による各サンプリングデータの平均値を算出して前記ガス単独検出部の検出ガス濃度として設定するガス単独検出用算出手段と、
    前記ガス複合検出部の検出ガス濃度を経時的に繰り返しサンプリングデータとしてサンプリングするガス複合検出用サンプリング手段と、
    このガス複合検出用サンプリング手段による各サンプリングデータの平均値を算出し前記ガス複合検出部の検出ガス濃度として設定するガス複合検出用算出手段とを備えることを特徴とする請求項11に記載の可燃性ガス検出装置。
  13. 前記制御手段は、
    前記通常監視ガス濃度判定手段が前記ガス単独検出部の検出ガス濃度が前記通常監視ガス濃度に増大したと判定したとき前記ガス複合検出用発熱抵抗体を同時に通電制御する同時通電制御手段と、
    この同時通電制御手段による同時通電制御下にて前記ガス複合検出部及びガス単独検出部の各検出濃度に基づき前記触媒の劣化度合いが劣化許容限界値を超えて高くなっているか否かを判定する劣化度合い判定手段と、
    前記劣化度合い判定手段が前記触媒の劣化度合いが前記劣化許容限界値を超えて高くなっていると判定したとき、前記触媒の劣化を出力する劣化出力手段とを備えることを特徴とする請求項10〜12のいずれか一つに記載の可燃性ガス検出装置。
  14. 前記劣化度合い判定手段は、前記ガス複合検出部の検出濃度の前記ガス単独検出部の検出濃度に対する比を前記劣化許容限界値と比較することで、前記触媒の劣化度合いが前記劣化許容限界値を超えて高くなっているか否かを判定するようにしたことを特徴とする請求項13に記載の可燃性ガス検出装置。
  15. 前記通常監視ガス濃度は、前記可燃性ガスの下限爆発濃度の4分の1以下の濃度であり、また、前記危険監視ガス濃度は、前記下限爆発濃度の4分の1を超え当該下限爆発濃度の2分の1以下であることを特徴とする請求項3〜7及び10〜14のいずれか一つに記載の可燃性ガス検出装置。
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