JP2005156134A - 熱交換器 - Google Patents
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Abstract
【課題】熱交換器単独で、水を流す管内に複雑な製造工程が必要な漏洩検知手段を設けずとも、簡単な構造で熱交換性能の向上ができ、かつ断熱材などの周辺部材も簡素にでき、給湯器等の製品に組み込む際には十分なコンパクト化、軽量化及び断熱材などの周辺部材削減が図れる熱交換器を提供するものである。
【解決手段】二酸化炭素が流通する流路3を複数本1列に配列した多穴管2が放射状に複数個配設し、多穴管2の周方向間に水が流通する異型管4を複数個配置し、多穴管2の外壁と、異型管4の外壁は熱的に直接伝導するように接していることにより、二酸化炭素からの熱を多穴管2のほぼ外壁全体から、多穴管に接する異型管4の管内を流れる水に伝熱することができるため、熱交換性能が高く、熱交換器1に取り付ける断熱材も簡素にでき、ヒートポンプ給湯器等の製品に組み込む際には十分なコンパクト化、軽量化が図れる。
【選択図】図1
【解決手段】二酸化炭素が流通する流路3を複数本1列に配列した多穴管2が放射状に複数個配設し、多穴管2の周方向間に水が流通する異型管4を複数個配置し、多穴管2の外壁と、異型管4の外壁は熱的に直接伝導するように接していることにより、二酸化炭素からの熱を多穴管2のほぼ外壁全体から、多穴管に接する異型管4の管内を流れる水に伝熱することができるため、熱交換性能が高く、熱交換器1に取り付ける断熱材も簡素にでき、ヒートポンプ給湯器等の製品に組み込む際には十分なコンパクト化、軽量化が図れる。
【選択図】図1
Description
本発明は、ヒートポンプ式の給湯機や家庭用、業務用の空気調和機などにおいて、水と冷媒とを熱交換させるための熱交換器に関するものである。
たとえば、ヒートポンプ式給湯機用の水と冷媒とを熱交換させるための熱交換器などは、給湯器本体のコンパクト化、低価格化に対する市場要望に対応するため、熱交換器本体のコンパクト・高性能化や、軽量化及び断熱材などの周辺部材削減が一層求められている。
以下、図面を参照しながら、従来から知られているヒートポンプ式給湯機用の水熱交換器を説明する。
図17において、100は水熱交換器本体であり、芯管101の周りに冷媒管102を螺旋状に巻きつけており、芯管101と冷媒管102はロウ付けで接合されている。又、他の例として、冷媒管102が図18で示すように、複数本の分岐冷媒管(102a,102b,102c)を1つの分流器103に接続して芯管101に巻きつけられている。
芯管101及び冷媒管102の材料は、銅又は鉄、SUS、真ちゅう又はアルミニウム等が使用されている。
以上のように構成された熱交換器について、以下その動作を説明する。
まず、温熱(以下、単に「熱」という)を伝達される水が流通する芯管101の外周に熱を伝達する冷媒が流通する冷媒管102を螺旋状に巻き付け、ロウ付けで伝熱的に接合するだけの簡易な構成にすることによって、水を流す芯管101に複雑な製造工程が必要な漏洩検知手段を設けず、水・冷媒両流体間で伝熱を行わせようとするものである。
さらに、芯管101が必ずしも直管でなくてもよく、また、芯管101の長さも比較的自由に設計できるため、熱交換性能の向上、製造の容易性、運搬の容易性、コスト低減等の面で効果がある(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−228370号公報
しかしながら、上記従来の水熱交換器100の構成では、熱を伝達する冷媒が流通する冷媒管102を芯管101の外側に螺旋状に巻き付けているため、冷媒管102の芯管101との接合部104(図示せず)で部分的に熱を芯管101に伝達しており、非接合部から外側に熱を放出している。従って、水熱交換器100の熱交換性能を向上させるためには、外側を断熱材等の熱伝達を抑制する部材で覆う必要がある。そのため、水熱交換器単独では、簡単な構造で熱交換性能の向上ができ、製造の容易性、運搬の容易性、コスト低減等が図れても、断熱材などの周辺部材が必要不可欠となり給湯器等の製品に組み込む際には十分なコンパクト化、軽量化及び断熱材などの周辺部材削減が図れないという課題があった。
本発明は、上記課題を解決するもので、熱交換器単独としても、水を流す管内に複雑な製造工程が必要な漏洩検知手段を設けずとも、簡単な構造で熱交換性能の向上ができ、かつ断熱材などの周辺部材も簡素にでき、給湯器等の製品に組み込む際には十分なコンパクト化、軽量化及び断熱材などの周辺部材削減が図れる熱交換器を提供するものである。
上記従来の課題を解決するために、本発明の熱交換器は、流体1が流通する流路が複数本ある多穴管を放射状に複数個配設し、多穴管の周方向間に流体2が流通する異型管を複数個設置し、多穴管の外壁と流体2が流通する異型管の外壁が互いに接するものである。
これによって、流体1を二酸化炭素とし流体2を水とした場合、二酸化炭素からの熱を多穴管のほぼ全体から多穴管に接する管内部を流れる水に伝熱することができ、熱交換器に取り付ける断熱材も簡素にできる。
本発明の熱交換器は、流体1が流通する管を複数本並列に並べた管群を放射状に複数個配設し、管群の周方向間に流体2が流通する異型管を複数個設置し、管の外壁と異型管の外壁が互いに接するものである。
これによって、流体1を二酸化炭素とし流体2を水とした場合、二酸化炭素からの熱を管群のほぼ全体から管群に接する異型管内部を流れる水に伝熱することができ、熱交換器に取り付ける断熱材も簡素にでき、さらに、流体1が流通する流路を多穴管に比べ、量産が容易な丸管状にできる。
本発明の熱交換器は、流体1が流通する流路が複数本ある多穴管を放射状に複数個配設し、多穴管の周方向間に流体2が流通する異型管を複数個設置し、多穴管の外壁と流体2が流通する異型管の外壁が互いに接するものであり、熱交換性能を高くすることができ、断熱材も簡素にできるため、ヒートポンプ給湯器等の製品に組み込む際には十分なコンパクト化、軽量化を図ることができる。
また、本発明の熱交換器は、流体1が流通する管を複数本並列に並べた管群を放射状に複数個配設し、管群の周方向間に流体2が流通する異型管を複数個設置し、管の外壁と異型管の外壁が互いに接するものであり、熱交換性能を高くすることができ、断熱材も簡素にできるため、ヒートポンプ給湯器等の製品に組み込む際には十分なコンパクト化、軽量化を図ることができる。さらに、流体1が流通する流路を多穴管に比べ、量産が容易な丸管状にできることから、低コスト化を図ることができる。
請求項1に記載の発明は、流体1が流通する流路が複数本ある多穴管を放射状に複数個配設し、多穴管の周方向間に流体2が流通する異型管を複数個設置し、多穴管の外壁と流体2が流通する異型管の外壁が互いに接するものであり、流体1を二酸化炭素とし流体2を水とした場合、二酸化炭素からの熱を多穴管のほぼ全体から多穴管に接する異型管内部を流れる水に伝熱することができて、熱交換性能を高くすることができる。熱交換器に取り付ける断熱材も簡素にでき、ヒートポンプ給湯器等の製品に組み込む際には十分なコンパクト化、軽量化が図ることができる。
請求項2に記載の発明は、流体1が流通する管を複数本並列に並べた管群を放射状に複数個配設し、管群の周方向間に流体2が流通する異型管を複数個設置し、管の外壁と異型管の外壁が互いに接するものであり、流体1を二酸化炭素とし流体2を水とした場合、二酸化炭素からの熱を管群のほぼ全体から管群に接する管内部を流れる水に伝熱することができて、熱交換性能を高くすることができる。熱交換器に取り付ける断熱材も簡素にでき、ヒートポンプ給湯器等の製品に組み込む際には十分なコンパクト化、軽量化が図ることができ、さらに、流体1が流通する流路を多穴管に比べ、量産が容易な丸管状にできることから、低コスト化を図ることができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、放射状に複数本配設された多穴管が放射状の略中心で結合するものであり、複数の多穴管を組み合わせる際の組み立て精度による接触熱抵抗を削減でき、必要な熱交換能力を得るための管長を短くでき、よりコンパクト化、軽量化が図れ、また、多穴管を1つの部材とすることで複数の多穴管と異型管を組み合わせる工数・装置を低減することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載の発明において、異型管と接する、多穴管あるいは管群の各管の外壁を、凸状面、または、少なくとも相対する異型管の外壁に略平行な面とするものであり、多穴管あるいは管群の各管の凸状面、または、略平行な面を異型管に押し当てて、接触面における隙間を、積極的に制御して、密着度を向上させることで、接触面積が増大して、熱伝導が向上するので、さらに、熱交換性能を高くすることができる。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、管群の各管の断面形状を略四角形とするものであり、丸管に比して、管群の各管間の隙間を低減して、接触面積が増大し、熱伝導が向上するので、さらに、熱交換性能を高くすることができる。加えて、平滑な面を有する形状のため、各管が面接触するので、丸管に比して管群12にまとめ易く、工数の削減を図り、低コスト化を図ることができる。
請求項6に記載の発明は、請求項1から5のいずれか一項に記載の発明において、多穴管あるいは管群と接する異型管の外壁を、凸状面、または、少なくとも相対する多穴管あるいは管群の外壁に略平行な面とするものであり、異型管の凸状面を管群あるいは多穴管に押し当てて、異型管と管群あるいは多穴管との密着度が向上し接触面積が増大して、熱伝導が向上するので、熱交換性能を高くすることができる。さらに、多穴管あるいは管群の各管に比して異型管は、材料投入量を増加させることなく、凸状面、または、略平行な面を製作することができる。
請求項7に記載の発明は、請求項1から6のいずれか一項に記載の発明において、管を複数本並列に並べた管群の外壁に密着する異型管の外壁に凹凸を有するものであり、二酸化炭素が流通する管の管群と、水が流通する異型管との接触面積が増え、熱伝導が向上することで、必要な熱交換能力を得るための管長を短くでき、さらにコンパクト化、軽量化を図ることができる。
請求項8に記載の発明は、請求項1から7に記載の発明において、多穴管あるいは管群と、異型管を拘束する管状の部材を有するものであり、二酸化炭素が流通する多穴管、管群と、水が流通する異型管を、溶接、ロウ付け、はんだ付け無しに接触・拘束でき、溶接、ロウ付け、はんだ付けなどの工数の削減を図ると共に、低コスト化を図ることができる。
請求項9に記載の発明は、請求項1から8に記載の発明において、異型管の外郭に、放射状に配設された多穴管あるいは管群の外周部を囲うリブを有するものであり、二酸化炭素が流通する多穴管、管群と、水が流通する異型管を、最小限の溶接、ロウ付け、はんだ付けで接触・拘束でき、大型の溶接、ロウ付け、はんだ付け設備の削減、工数の削減を図る共に、軽量化を図ることができる。
請求項10に記載の発明は、請求項1から9に記載の発明において、異型管と、多穴管あるいは管群との間に、熱拡散機能を有する物質を挟むものであり、異型管と、多穴管あるいは管群との間の隙間が埋められ、熱伝導が向上するので、熱交換性能を高くすることができる。
請求項11に記載の発明は、請求項1から10に記載の発明において、放射状に複数個配設された多穴管あるいは管群と、多穴管あるいは管群の周方向の間に配置された複数個の異型管を、放射状の略中心を中心に捻るものであり、二酸化炭素が流通する多穴管、管群と、水が流通する異型管を、溶接、ロウ付け、はんだ付け、拘束材等を無しで、接触・拘束することができる。
請求項12に記載の発明は、請求項1から11のいずれか一項に記載の発明において、放射状に複数個配設された多穴管あるいは管群を、アルミニウム系の材料とするものであり、二酸化炭素が流通する多穴管あるいは管群をアルミニウム系材料とすることで大幅に軽量化を図ることができる。
請求項13に記載の発明は、請求項1から12に記載の発明において、流体1を二酸化炭素とし、流体2を水としたものであり、ヒートポンプ給湯器用の水・冷媒熱交換器として使用することで高いヒートポンプ効率を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
尚、この実施の形態によって、この発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1、図3は、本発明の実施の形態1における熱交換器の要部斜視図であり、図2、図4は同実施の形態の熱交換器の多穴管及び異型管の軸方向に垂直な断面図である。図5は、同実施の形態の他の熱交換器の多穴管及び異型管の軸方向に垂直な断面図である。図6から図8は、同実施の形態の他の熱交換器の管群及び異型管の軸方向に垂直な断面図である。図9は、同実施の形態における他の熱交換器の要部斜視図である。
図1、図3は、本発明の実施の形態1における熱交換器の要部斜視図であり、図2、図4は同実施の形態の熱交換器の多穴管及び異型管の軸方向に垂直な断面図である。図5は、同実施の形態の他の熱交換器の多穴管及び異型管の軸方向に垂直な断面図である。図6から図8は、同実施の形態の他の熱交換器の管群及び異型管の軸方向に垂直な断面図である。図9は、同実施の形態における他の熱交換器の要部斜視図である。
図1、図2において、1は熱交換器本体であり、2は二酸化炭素が冷媒として流通する流路3を複数本1列に配列した多穴管であり、放射状に4個配設している。4は、多穴管2の周方向間に配置した異型管であり、水が流通する管である。そして、多穴管2の外壁2aと、異型管4の外壁4aは熱的に直接伝導するように接している。多穴管2と、異型管4は通常、ロウ付け、はんだ付けされている。多穴管2と異型管4は耐食性、熱伝導性の良い銅の引抜き加工品である。
また、図3、図4において、5は二酸化炭素が冷媒として流通する管6を複数本並列に並べた管群であり、放射状に4個配設している。そして、管群5の管6の外壁6aと、異型管4の外壁4aは熱的に直接伝導するように接している。管6と、異型管4は通常、ロウ付け、はんだ付けされている。管6は丸管で、耐食性、熱伝導性の良い銅の引抜き加工品である。
以上のように構成された熱交換器について、以下その動作を説明する。
図1、図2において、多穴管2の複数の流路3の内部を二酸化炭素が、異型管4の内部を水が各々流体として対向して流れ、多穴管2の外壁2aと、異型管4の外壁4aを介して水と二酸化炭素が熱交換する。
ここで、図1、図2で示すように、二酸化炭素からの熱を多穴管2のほぼ外壁2a全体から多穴管に接する異型管4の管内を流れる水に伝熱することができて、熱交換性能を高くすることができる。熱交換器1に取り付ける断熱材(図示せず)も簡素にでき、ヒートポンプ給湯器等の製品に組み込む際には十分なコンパクト化、軽量化が図れる。
また、図3、図4において、管群5の複数の管6の内部を二酸化炭素が、異型管4の内部を水が各々流体として対向して流れ、管6の外壁6aと、異型管4の外壁4aを介して水と二酸化炭素が熱交換する。
ここで、図3、図4で示すように、二酸化炭素からの熱を管群5の管6のほぼ全体から管群5に接する異型管4内部を流れる水に伝熱することができて、熱交換性能を高くすることができる。熱交換器1に取り付ける断熱材も簡素にでき、ヒートポンプ給湯器等の製品に組み込む際には十分なコンパクト化、軽量化が図れ、さらに、二酸化炭素が流通する流路を多穴管に比べ、量産が容易な丸管状にできる。
また、図5で示すように、放射状に複数本配設した多穴管2を放射状の略中心7で結合することにより、複数の多穴管2を組み合わせる際の組み立て精度による接触熱抵抗を削減でき、必要な熱交換能力を得るための管長をさらに短くでき、よりコンパクト化、軽量化が図れ、また、多穴管2を1つの部材とすることで複数の多穴管2と水が流通する異型管4を組み合わせる工数・装置を低減する。
また、図6で示すように、管6を複数本並列に並べた管群5の外壁6aに密着するように異型管4の外壁に凹部4b、凸部4cを有するものであり、二酸化炭素が流通する管6の管群5と、水が流通する異型管4との接触面積が増え、熱伝導が向上することで、必要な熱交換能力を得るための管長を短くでき、よりさらにコンパクト化、軽量化が図れる。
また、図7で示すように、管群5と、水が流通する異型管4を拘束する管状の部材8を有するものであり、二酸化炭素が流通する管群5と、水が流通する異型管4を、溶接、ロウ付け無しに接触・拘束でき、溶接、ロウ付け、はんだ付けなどの工数の削減が図れると共に、低コスト化が図れる。
尚、図示していないが、管状の部材8は、管群5と異型管4の軸方向全体、あるいは部分のどちらでも同様な効果がある。また、尚、図7では、管群5としたが多穴管2でも同様な効果が得られる。
また、図8で示すように、水が流通する異型管4の外郭4dに、放射状に配設された管群5の外周部を囲うリブ9を設けることにより、二酸化炭素が流通する管群5と、水が流通する異型管4を、最小限の溶接、ロウ付け、はんだ付けで接触・拘束でき、大型の溶接、ロウ付け、はんだ付け設備の削減、工数の削減が図れる共に、軽量化が図れる。
尚、図示していないが、リブ9は、管群5と異型管4の軸方向全体、あるいは部分のどちらでも同様な効果がある。
尚、図8では、管群5としたが多穴管2でも同様な効果が得られる。
また、図9のように、放射状に複数個配設された管群5と、管群5周方向の間に配置された複数個の異型管4を、放射状の略中心7を中心に捻ったものであり、二酸化炭素が流通する管6の管群5と異型管4を、溶接、ロウ付け、はんだ付け、拘束材等を無しで、接触・拘束できる。
尚、図9では、管群5としたが多穴管2でも同様な効果が得られる。
尚、本発明の実施の形態では、多穴管2、管6の管群5、及び水が流通する異型管4を直管状のものとしたが、湾曲状及びコイル状としても同様な効果を得られる。
尚、冷媒が流通する多穴管2、管6の管群5、及び水が流通する異型管4の材料は、通常は銅製だが、真ちゅう、SUS、耐食性を持った鉄、アルミニウム合金等でも同様な効果を得られる。冷媒が流通する多穴管2、管6の管群5は、好ましくは熱伝導性の良い材料(例えば銅、アルミニウム)で作られ、異型管4は、好ましくは耐食性の良い材料(例えばステンレス)で作られたものがよい。
尚、本発明の実施の形態では、多穴管2、管6の内部を流通する冷媒を二酸化炭素としたが、これに限らず、R410A、R32等その他の高圧冷媒と水や、温度差を持つ同一流体間の熱交換に用いても同様な効果を得られる。
(実施の形態2)
図10は、本発明の実施の形態2における熱交換器の要部斜視図である。図11は、同実施の形態の熱交換器の管群及び異型管の軸方向に垂直な断面図である。尚、上述の実施の形態と同一構成については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
図10は、本発明の実施の形態2における熱交換器の要部斜視図である。図11は、同実施の形態の熱交換器の管群及び異型管の軸方向に垂直な断面図である。尚、上述の実施の形態と同一構成については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
図10、図11において、熱交換器10は、内部に二酸化炭素が流動する管11a、11bと、内部に水が流動する異型管4と備え、管11a、11bを4本並列に並べた管群12を放射状に4個配設して、管群12の周方向間に異型管4を4個設置している。そして、管群12と異型管4は熱伝導するように互いに接している。管群12と異型管4は通常、ロウ付け、または半田付けされる。4本の管11a、11bから成る管群12は、断面形状が、中央2本の管11aは略四角形、両端2本の管11bは3面が略平面で1面が曲面の管である。異型管4は、断面形状が、放射状に配設した管群12の周方向間に嵌る扇形の管である。管11a、11bは耐食性、熱伝導性の良い銅の引抜き加工品である。
以上のように構成された熱交換器10について、以下その動作、作用を説明する。
熱交換器10では、管群12の管11a、11b内を二酸化炭素が、異型管4の内部を水が各々流体として対向して流れ、管11a、11bと異型管4の外壁を介して水と二酸化炭素が熱交換する。
以上のように本実施の形態の熱交換器10は、管11a、11bを4本並列に並べた管群12を放射状に4個配設し、管群12の周方向間に異型管4を4個設置し、管11a、11bと異型管4が互いに接し、管11a、11bの断面形状を、略四角形、および、3面が略平面で1面が曲面とすることにより、熱源となる管群12が熱交換器10内部にあって外部への放熱による熱損失を少なくすることができる。さらに、丸管に比して、管群の各管間の隙間を低減して、接触面積が増大し、熱伝導が向上する。加えて、管11bの1面を曲面とすることにより、管11aに比して、管群12を放射状に複数個配設する場合、放射状中心に突合う4本の管の中央に生じるデッドスペースを低減する。従って、熱交換性能を高くすることができる。また、管11a、11bは平滑な面を有する形状のため、各管が面接触するので、丸管に比して管群12にまとめ易く、工数の削減を図り、低コスト化を図ることができる。
尚、本実施の形態では、管群12は、管11a、管11bの2種類の管を用いたが、全て同一断面形状を持つ管としてもよい。管の種類を絞ることで、低コスト化を図ることができる。
(実施の形態3)
図12は、本発明の実施の形態3における熱交換器の要部斜視図である。図13は、同実施の形態の熱交換器の多穴管及び異型管の軸方向に垂直な断面図である。図14は、同実施の形態の他の熱交換器の多穴管及び異型管の軸方向に垂直な断面図である。尚、上述の実施の形態と同一構成については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
図12は、本発明の実施の形態3における熱交換器の要部斜視図である。図13は、同実施の形態の熱交換器の多穴管及び異型管の軸方向に垂直な断面図である。図14は、同実施の形態の他の熱交換器の多穴管及び異型管の軸方向に垂直な断面図である。尚、上述の実施の形態と同一構成については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
図12、図13において、熱交換器13は、内部に二酸化炭素が流動する流路14が4つある多穴管15と、内部に水が流動する異型管4と備え、多穴管15を放射状に4個配設して、多穴管15の周方向間に異型管4を4個設置している。そして、多穴管15と異型管4は熱伝導するように互いに接している。多穴管15と異型管4は通常、ロウ付け、または半田付けされる。多穴管15は、熱伝導性が良く、軽量なアルミニウム合金の押出し加工品で、異型管4と接する外壁は、凸状面15Aである。
以上のように構成された熱交換器13について、以下その動作、作用を説明する。
熱交換器13では、多穴管15の複数の流路14の内部を二酸化炭素が、異型管4の内部を水が各々流体として対向して流れ、多穴管15と異型管4の外壁を介して水と二酸化炭素が熱交換する。
以上のように本実施の形態の熱交換器13は、多穴管15を放射状に4個配設し、多穴管15の周方向間に異型管4を4個設置し、多穴管15と異型管4とが互いに接し、多穴管15の異型管4と接する外壁を、凸状面15Aとすることにより、熱源となる多穴管15が熱交換器13内部にあって外部への放熱による熱損失を少なくすることができる。さらに、多穴管の凸状面15Aを異型管4に押し当てて、接触面における隙間を積極的に制御して低減し、密着度を向上させることで、接触面積が増大して、熱伝導が向上する。従って、熱交換性能を高くすることができる。
また、図示していないが、多穴管15の異型管4と接する外壁は、凸状面15Aでなくとも、少なくとも相対する異型管4に略平行な面であれば、同様の効果を奏する。
尚、本実施の形態では、多穴管15の異型管4と接する外壁を、凸状面15Aとしたが、図14で示すように、多穴管2を放射状に4個配設し、多穴管2の周方向間に異型管16を4個設置し、多穴管2と異型管16が互いに接し、異型管16の多穴管2と接する外壁を、凸状面16Aとすることでも、多穴管2と異型管16との接触面における密着度が向上し接触面積が増大して、熱伝導が向上するので、同様の効果を奏する。さらに、異型管は、多穴管あるいは管群の各管に比して、材料投入量を増加させることなく容易に凸状面を製作することができる。
また、図示していないが、異型管16の多穴管2と接する外壁は、凸状面16Aでなくとも、少なくとも相対する多穴管2に略平行な面であれば、同様の効果を奏する。
また、図示していないが、多穴管、異型管ともに、お互いに接する外壁を凸状面とした熱交換器でも同様の効果を奏する。
また、本実施の形態では、内部に二酸化炭素が流動する冷媒管として、多穴管2、15を示したが、実施の形態1、2に示したような管群や、放射状中心で結合した多穴管を用いてもよい。
(実施の形態4)
図15は、本発明の実施の形態4における熱交換器の要部斜視図である。図16は、同実施の形態の熱交換器の管群及び異型管の軸方向に垂直な断面図である。尚、上述の実施の形態と同一構成については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
図15は、本発明の実施の形態4における熱交換器の要部斜視図である。図16は、同実施の形態の熱交換器の管群及び異型管の軸方向に垂直な断面図である。尚、上述の実施の形態と同一構成については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
図15、図16において、熱交換器17は、内部に二酸化炭素が流動する管6と、内部に水が流動する異型管4と、熱拡散機能を有する熱拡散コンパウンド18を備え、管6を4本並列に並べた管群5を放射状に4個配設して、管群5の周方向間に異型管4を4個設置している。そして、管群5と異型管4は熱伝導するように互いに接している。さらに、異型管4と、管群5との間には、熱拡散コンパウンド18を挟んでいる。
本実施の形態は、実施の形態1による異型管4と管群5との間に、熱拡散機能を有する熱拡散コンパウンド18を挟んだものである。
以上のように構成された熱交換器17について、以下その動作、作用を説明する。
熱交換器17では、管群5の管6の内部を二酸化炭素が、異型管4の内部を水が各々流体として対向して流れ、管6と異型管4の外壁を介して水と二酸化炭素が熱交換する。
以上のように本実施の形態の熱交換器17は、管6を4本並列に並べた管群5を放射状に4個配設し、管群5の周方向間に異型管4を4個設置し、管6と異型管4が互いに接し、異型管4と管群5との間に熱拡散コンパウンド18を挟むことにより、熱源となる管群5が熱交換器17の内部にあって外部への放熱による熱損失を少なくすることができる。さらに、熱拡散コンパウンド18で、異型管4と管群5との間の隙間が埋められ、熱伝導が向上するので、熱交換性能を高くすることができる。
また、本実施の形態では、熱拡散機能を有する物質として熱拡散コンパウンド18を用いたが、これに限らず、その他の空気よりも熱伝導性が良いシート状、ゲル状の接着剤等でもよい。
また、本実施の形態では、内部に二酸化炭素が流動する冷媒管として、管群5を示したが、上述の実施の形態に示したような多穴管を用いてもよい。
以上のように、本発明にかかる熱交換器は、熱源となる多穴管あるいは管群のほぼ全体から、多穴管あるいは管群に接する異型管内部を流れる流体に伝熱することができて、熱交換器に取り付ける断熱材も簡素にでき、製品に組み込む際には十分なコンパクト化、軽量化が可能となるので、ヒートポンプ給湯器や家庭用、業務用の空気調和機、燃料電池等の用途にも適用できる。
10、13、17 熱交換器
2、15 多穴管
3、14 流路
4、16 異型管
5、12 管群
6、11a、11b 管
2a、4a、6a 外壁
4b 凹部
4c 凸部
4d 外郭
7 放射状の略中心
8 管状の部材
9 リブ
15A、16A 凸状面
18 熱拡散コンパウンド
2、15 多穴管
3、14 流路
4、16 異型管
5、12 管群
6、11a、11b 管
2a、4a、6a 外壁
4b 凹部
4c 凸部
4d 外郭
7 放射状の略中心
8 管状の部材
9 リブ
15A、16A 凸状面
18 熱拡散コンパウンド
Claims (13)
- 流体1が流通する流路が複数本ある多穴管を放射状に複数個配設し、多穴管の周方向間に流体2が流通する異型管を複数個設置し、多穴管の外壁と流体2が流通する異型管の外壁が互いに接することを特徴とした熱交換器。
- 流体1が流通する管を複数本並列に並べた管群を放射状に複数個配設し、管群の周方向間に流体2が流通する異型管を複数個設置し、管の外壁と異型管の外壁が互いに接することを特徴とした熱交換器。
- 放射状に複数本配設された多穴管が放射状の略中心で結合することを特徴とした請求項1に記載の熱交換器。
- 異型管と接する、多穴管あるいは管群の各管の外壁は、凸状面、または、少なくとも相対する異型管の外壁に略平行な面とすることを特徴とした請求項1から3のいずれか一項に記載の熱交換器。
- 管群の各管の断面形状は略四角形とすることを特徴とした請求項4に記載の熱交換器。
- 多穴管あるいは管群と接する異型管の外壁は、凸状面、または、少なくとも相対する多穴管あるいは管群の外壁に略平行な面とすることを特徴とした請求項1から5のいずれか一項に記載の熱交換器。
- 管を複数本並列に並べた管群の外壁に密着する異型管の外壁に凹凸を有することを特徴とした請求項1から6のいずれか一項に記載の熱交換器。
- 多穴管あるいは管群と、異型管を拘束する管状の部材を有することを特徴とした請求項1から7のいずれか一項に記載の熱交換器。
- 異型管の外郭に、放射状に配設された多穴管あるいは管群の外周部を囲うリブを有することを特徴とした請求項1から8のいずれか一項に記載の熱交換器。
- 異型管と、多穴管あるいは管群との間に、熱拡散機能を有する物質を挟むことを特徴とした請求項1から9のいずれか一項に記載の熱交換器。
- 放射状に複数個配設された多穴管あるいは管群と、前記多穴管あるいは管群の周方向の間に配置された複数個の異型管を、放射状の略中心を中心に捻ることを特徴とした請求項1から10のいずれか一項に記載の熱交換器。
- 多穴管あるいは管群を、アルミニウム系の材料とすることを特徴とした請求項1から11のいずれか一項に記載の熱交換器。
- 流体1を二酸化炭素とし、流体2を水とすることを特徴とした請求項1から12のいずれか一項に記載の熱交換器。
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CN102192673A (zh) * | 2010-03-16 | 2011-09-21 | 乐金电子(天津)电器有限公司 | 扁管换热器结构及其装配方法 |
JP2014231984A (ja) * | 2007-03-09 | 2014-12-11 | スルザー ケムテック アクチェンゲゼルシャフト | 流体媒体の熱交換及び混合処理のための装置 |
-
2004
- 2004-04-15 JP JP2004120160A patent/JP2005156134A/ja not_active Withdrawn
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