JP2005155094A - 地下構造物の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 乾式置換方式、或いは原位置撹拌方式により改良地盤を形成し、形成した改良地盤を掘削して無型枠で施工できる地下構造物の製造方法を提供する。
【解決手段】 開削工法により地下構造物を構築する地下構造物の製造方法であって、少なくとも構造物周辺の地盤を固化材で固化して改良地盤を形成する工程と、該改良地盤が硬化した後改良地盤を掘削し該改良地盤自身を土留壁として地下構造物を構築すべき空間を形成する工程と、該空間内に地下構造物を形成する工程とからなるので、掘削残土が少ないと共に無型枠で施工できる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、基礎フーチング、地中梁、地中埋設管、ボックスカルバート等の地下構造物を改良地盤を使用して開削工法により効率的に構築することのできる地下構造物の製造方法に関するものである。
従来、基礎フーチング、地中梁、地中埋設管、ボックスカルバート等の地下構造物を開削工法で構築する場合、土留め施工後に開削し、型枠を設置してから地下構造物を築造する工法が一般的であった。
この工法を具体的に説明すると例えば、図15に示すように基礎フーチング1および地中梁2をそれぞれ位置出しした後、形状に沿った根切り溝3を掘削する。この根切り溝3は、略方形の基礎フーチング部と略長方形の地中梁部とからなる。掘削に際し、当然ながら掘削により発生した掘削土を残土として処分する付帯作業も必要となる。前記根切り溝3には、図16に示すように自然法面、鋼矢板土留工などの土留処理が為されると共に底部3aに基礎砕石、均しコンクリートの打設が必要とされた。さらに、均しコンクリートの硬化後に、基礎フーチング、地中梁の位置出しを行う。次に、図17、図18に示すように基礎フーチング用の鉄筋を組んで型枠を作成した後コンクリートを打設する。また、地中梁、柱の鉄筋を組んで型枠を作成した後、コンクリートを打設する。さらに、図19、図20に示すように打設したコンクリート硬化後にフーチング、地中梁用の型枠を撤去し、一度掘削した地盤を再度土で埋め戻す。次に、土間となるべき範囲に基礎砕石を敷き均し、転圧した後、土間用の鉄筋(例えば金網)を敷設し、その後、土間コンクリート6を打設する。
また、開削後に先行して流動化処理土を埋め戻し、構造物の外型枠を不要とする工法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
また、掘削により発生した掘削土を残土として処分する作業を軽減するものとして、掘削土にセメント等を混合して作成した泥土モルタルで掘削範囲を埋め戻し、硬化した泥土モルタルを再度掘削して土留め壁として使用する工法が特願2002−89334号に提案されている。
特開平10−159074号公報
しかし、上記従来の地下構造物の製造方法において、例えば、土留め施工後に開削して型枠を設置し、地下構造物を構築する工法では、構造物のための外型枠が必要であったり、掘削残土が多量に発生したりする問題が存在した。また、開削後に、先行して流動化処理土を埋め戻し、構造物の外型枠を不要とする工法では、流動化処理土の埋め戻し用に土留の型枠が必要であった。
また、出願人が既に出願した特願2002−89334号には、地盤を掘削し掘削土にセメント等を混合して作成した泥土モルタルで掘削範囲を埋め戻し、改良地盤を形成し(以下、湿式置換方式という)、この改良地盤を再度掘削して土留め壁として使用する工法が開示されている。しかし、この工法では、掘削土にセメントと水を混合して作成した泥土モルタルを製造・運搬する施工設備(掘削土のふるい分け設備、土・固化材・水との混合設備、泥土モルタルの運搬設備<ポンプ車>など)が個別に必要であった。また、これらの設備を設置したり、掘削土をふるい分けした土を仮置きしたりで、広い施工ヤードを必要とした。また、泥土モルタルの製造・運搬工程やその固化などに時間を要し、施工工程が長いと云う問題が存在した。
上記問題点を解決するため本発明は、土と固化材を混合した改良土を地盤改良箇所に充填する乾式置換方式、或いは原位置の上に固化材を注入して攪拌・混合する原位置撹拌方式により改良地盤を形成し、形成した改良地盤を掘削して地下構造物の外型枠および自立土留めとして使用することのできる地下構造物の製造方法を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明に係る地下構造物の製造方法は、開削工法により地下構造物を構築する地下構造物の製造方法であって、少なくとも構造物周辺の地盤を固化材で固化して改良地盤を形成する工程と、該改良地盤が硬化した後改良地盤を掘削し該改良地盤自身を土留壁として地下構造物を構築すべき空間を形成する工程と、該空間内に地下構造物を形成する工程とからなることを特徴とする。
また本発明は、前記改良地盤を形成する工程において、掘削した箇所に土と固化材を混合した改良土を充填して改良地盤を形成することを特徴とする。
また本発明は、前記改良地盤を形成する工程において、改良土を充填中または充填後に散水し転圧することを特徴とする。
また本発明は、前記改良地盤を形成する工程において、改良土を構成する土は該改良地盤箇所を改良前に掘削して発生した土を用いることを特徴とする。
また本発明は、前記改良地盤を形成する工程において、原位置で地盤の土に固化材を混合し固化することを特徴とする。
また本発明は、前記改良地盤を形成する工程において、地盤の土と固化材をトレンチャーを用いて撹拌し混合することを特徴とする。
また本発明は、前記改良地盤を形成する工程において、水を加えて地盤の土と固化材を固化させることを特徴とする。
また本発明は、前記地下構造物を構築すべき空間を形成する工程において、側面にエッジを有するバケットを使用して改良地盤を掘削することを特徴とする。
また本発明は、前記地下構造物を構築すべき空間を形成する工程と空間内に地下構造物を形成する工程との間に、掘削した空間の周囲に透水性シートを設置する工程を備えたことを特徴とする。
また本発明は、前記地下構造物を形成する工程において、改良地盤の土留壁面を外型枠としてコンクリートを打設することを特徴とする。
また本発明は、前記固化材において、セメントを用いたことを特徴とする。
また本発明は、前記改良地盤を掘削して発生した土を、地下構造物の構築後に構造物周辺の埋戻し材として使用することを特徴とする。
以上説明したように本発明の地下構造物の製造方法は、開削工法により地下構造物を構築する地下構造物の製造方法であって、少なくとも構造物周辺の地盤を固化材で固化して改良地盤を形成する工程と、該改良地盤が硬化した後改良地盤を掘削し該改良地盤自身を土留壁として地下構造物を構築すべき空間を形成する工程と、該空間内に地下構造物を形成する工程とからなるので、地盤を改良した後地下構造物を構築するために、型枠を使用することなく施工することができる。また、改良地盤を掘削した際の側面は、土留壁として使用することができると共に、側面土圧が小さくなり構造物への影響を小さくできる。また、掘削した底面は、基礎地盤を強化することができ、上部の構造物への影響を小さくすることができる。さらに、固化材を使用して地盤改良を行うために、確実な改良地盤が形成される。また、従来の泥土モルタルを作る場合(湿式置換方式)に比べて、使用するセメント量が少なくて済む。
また、本発明の改良地盤を形成する工程において、掘削した箇所に土と固化材を混合した改良土を充填して改良地盤を形成するので、あらゆる種類の地盤に対応することができる。また、地表面まで改良することができる。さらに、従来の湿式置換方式に比べて、必要とされる設備が少なくて済み、設備ヤードも小さくて施工することができる。したがって、施工コストの削減を図ることができる。また、工程数が削減された分、作業工程の短縮を実現することができる。
また、本発明の改良地盤を形成する工程において、改良土を充填中または充填後に散水し転圧するので、混合した土に水分が不足して、未反応セメント部分が生じるのを防止することができる。このため、材料のムダを省くことができる。また、均一に改質できるので、強度などの必要な品質を確保することができる。
また、本発明の改良地盤を形成する工程において、改良土を構成する土は該改良地盤箇所を改良前に掘削して発生した土を用いるので、施工に伴って発生する残土の量を大幅に削減することができる。また、地盤改良に必要な材料を最も近い場所から入手できるために、運搬費用等が不要である。さらに、材料の性質が直ちにわかるので、セメントの混入量を適正に判断することができる。
また、本発明の改良地盤を形成する工程において、原位置で地盤の土に固化材を混合し固化するので、掘削して泥土モルタルや改良土を作成する方法と異なり、掘削する工程が必要ない。したがって、掘削土の運搬、処理工程が不要であると共に、掘削土処理ヤード等の設備を必要としない。また、掘削して泥土モルタルや改良土を作成する方法では、開削での法面が形成され、ムダな改良範囲が発生する。これに対して、本発明の原位置での改良では、垂直に改良が可能であり、ムダを省くことができる。また、前記の理由で不必要な箇所の改良をしないで済む。さらに、固化材を使用して改良するために、確実な改良地盤を形成することができる。
また、本発明の地下構造物の製造方法において、改良地盤を形成する工程で地盤の土と固化材をトレンチャーにより撹拌し混合するので、比較的安価な費用で施工することができる。また、地表面まで確実に改良できる。さらに、固化材を撹拌により土と混合するために、より確実な改良地盤を形成することができる。また、深度を自由に調整して地盤改良ができるので、改良底面の深さが異なっても対応ができる。
また、本発明の地下構造物の製造方法において、改良地盤を形成する工程で、水を加えて地盤の土と固化材を固化させるので、流動化して施工性が向上する。また、固化材が無駄なく水と反応して固化するために、強度など必要な品質が確保できる。
また、本発明の地下構造物を構築すべき空間を形成する工程において、側面にエッジを有するバケットを使用して改良地盤を掘削するので、硬化した改良地盤を確実できれいに掘削することができる。また、バケット操作のみで確実に、垂直壁、オーバーハング、弧状壁等の側面形状を形成することができる。さらに、底面と側面を組み合わせることで、カドが確実に形成できる。
また、本発明の地下構造物の製造方法において、地下構造物を構築すべき空間を形成する工程と空間内に地下構造物を形成する工程との間に、掘削した空間の周囲に透水性シートを設置する工程を備えたので、土留壁に雨水が浸透して、土粒子が流出する場合が生じても、透水性シートで選択的に留められ水のみが排出される。このため、土留壁の崩壊を押さえることができる。また、土粒子の流出がないため形成された構造物構築空間を汚す虞がない。また、コンクリート打設において、透水性シートからブリージングに伴う余剰水が排出され、コンクリート強度が確保される。さらに、透水性シートが空気を介在することで、保温材、冷温材の役目をする。また、単に土留壁内で構築するのと異なりコンクリートの過熱、過冷却を防止でき養生材としての役目を果たすことができる。また、散水した場合、長期間保水できる。
また、本発明の地下構造物を形成する工程において、改良地盤の土留壁面を外型枠としてコンクリートを打設するので、構造物用外型枠が不要となる。したがって、材料のムダおよび工程のムダを省くことができる。また、流動化処理土の適用で従来例のような、埋め戻し用の土留め型枠が不要となる。
また、本発明の地下構造物の製造方法において、固化材にセメントを用いたので、入手がきわめて容易である。また、セメントによる固化であるので、品質の確実な地盤改良を達成することができる。したがって、掘削作業における地盤の崩れなどが確実に防止できる。
また、本発明の地下構造物の製造方法において、改良地盤を掘削して発生した土を、地下構造物の構築後に構造物周辺の埋戻し材として使用するので、施工に際して残土の発生が少なくて済む。また、残土のためのストックヤードや場外搬出、場内運搬等の作業が不要か少なくて済む。特に、含水比の高い土では、通常では転用できないものが転用可能となり効果的である。さらに、ボックスカルバート、ヒューム管などのプレキャスト材では、改良地盤を掘削し1〜数本のプレキャスト材を設置後に、直ちに埋め戻すことができる。
乾式置換方式、あるいは原位置撹拌方式により改良地盤を形成し、形成した改良地盤を掘削して無型枠で施工できるとともに発生残土の少ない地下構造物の製造方法を実現した。
以下、図面を参照して本発明の一実施の形態について説明する。図1は、本発明の一実施形態である地下構造物の製造方法における乾式置換法による地盤改良工程を示す説明図である。ここで、掘削機械10を使用して地盤改良領域11の根切りを行う。掘削した土に固化材であるセメント、石灰、樹脂等を加えて混合する。混合には、各種土木機械を使用することができる。混合に適した土質は広く、砂質土から粘土質、礫混じりの土壌まで可能である。固化材と土との混合割合は、例えばセメントを使用した場合、30〜200kg/m3の範囲であって、この値は土質によって変更する。土は、改良範囲の地盤を掘削して生じたものを使用するので、残土の発生を少なくすることができる。掘削により発生した土は、必要に応じて篩い分け設備、混合設備、運搬設備を使用して処理する。この場合、水を加えない乾式による混合のためふるい分け設備と混合設備は同一機械に搭載可能で、湿式方式に比べて簡便なものとなる。また、運搬設備もポンプ車は必要なくダンプ運搬でき、バックホウなどで投入できるなどこの点でも簡便なものとなる。
次に、図2に示すように地盤改良領域11に改良土を充填し、ローラ20等を使用して転圧により締め固める。この際、混合した土の水分が不足する場合には、充填、或いは転圧時に散水して水分を補給し、未反応セメントの発生を防止する。改良土の強度は、水セメント比が小さいために硬いものとなる。
次に、図3〜図5に示すように空間を形成する工程において、改良地盤16が硬化した後、改良地盤を掘削し、この改良地盤自身を土留壁として地下構造物を構築すべき空間を形成する。改良地盤16が硬化後、基礎フーチング部、地中梁部の位置出し作業を行う。位置出し作業の後、改良地盤16を再度掘削して基礎フーチング用溝12および地中梁用の溝13を形成して、形成すべき地中梁等の外型枠とする。掘削作業は、例えば、掘削機械21(バックホウ、ハードレンチャー等)によって行う。
バックホウによる掘削では、改良地盤が比較的柔らかい原位置撹拌方式などの場合に適用できる。また、掘削の際に図6に示す様にバケット18の側面にエッジ19を形成し、これにより行ってもよい。エッジ19の形状は、通常はフラットに形成するが、側面形状に応じて弧状或いは、円形であってもよい。また、エッジ19は、バケット18の両側面、或いは片側面に取り付けてもよい。
ハードレンチャーによる掘削は、乾式置換方式等の転圧により硬く固結した改良地盤に適している。ハードレンチャーは軟岩などを溝掘削できる機械で、その刃幅は、通常28cmであり、広い溝の場合は、数回に分けて掘削する。また、拡大翼を付けることで広幅の溝を掘削することができる。
改良地盤掘削土の転用については、改良地盤を掘削することにより発生した土であるから埋め戻し材として転用することができる。特に、含水比の高い土壌では、通常では転用できないものが転用できるので効果的である。例えば、図14に示すようにボックスカルバート、ヒューム管などのプレキャスト材を使用した場合では、改良地盤を掘削し1〜数本のプレキャスト材を設置後直ちに埋め戻すことができる。なお、図14において30は地下構造物、31はコンクリートを示す。このように改良地盤掘削土を転用できるので、発生残土の量を少なくできる。また、残土のストックヤードや場外、場内運搬などの手数を削減することができる。
図7は、掘削した空間の周囲に透水性シート17を設置する工程を示す説明図である。改良地盤16を掘削後、土留壁と構造物の間に、透水性シート17を貼り付け設置する。透水性シート17は、端部17aを木材22a、釘22b等で固定する。透水性シート17を設置することにより、土留壁に雨水が浸透して改良土壌から土粒子が流出しても、透水性シートで選択的に水のみが排出される。このため、土留壁の崩壊を効果的に防止することができる。また、土粒子の流出がないので、形成された構造物構築空間を汚すことがない。また、コンクリート打設の際においても、透水性シート17からブリージングに伴う余剰水が排出され、コンクリート強度が確保される。更に、透水性シートが空気を包含するため、保温材、保冷材の役目をする。また、単に土留壁のみで構築する場合と異なりコンクリートの過熱、過冷却を防止できる養生材として作用する。更にまた、散水した場合は、長期間保水することができる。
また、コンクリート打設時に透水シートに散水しておくと、改良地盤が乾燥している場合などにコンクリート中の水和反応に必要な水分が改良地盤側に吸収されるのを防ぐことができる。
図8は、硬化後の改良地盤16に地中梁用の溝13を形成した後、地中梁用鉄筋14を落とし込むために、鉄筋支持枠15で支えた状態を示している。前記溝13は、所定以上の強度を有する改良地盤16に形成するものであるから、法面を設けることなく垂直に掘削できると共に、表層部に必要な強度が与えられていることにより、角欠けが防止されている。また、壁面に透水性シート17が設置されているので、土粒の流出を防止することができる。
図9は、鉄筋支持枠15を外して、地中梁用の溝13内に地中梁用鉄筋14を落とし込んだ状態を示す説明図である。また、図10は、落とし込んだ地中梁用鉄筋14の上からコンクリートを打設した状態を示す説明図である。このようにして、改良地盤の中に地中梁を構築することができる。この場合にも、透水性シート17の存在により余剰水を排出することができる。また、コンクリートの養生材としての役目も果たす。したがって、本発明の地下構造物の製造方法によれば、地中梁用の溝13を外型枠として使用できるので、型枠の取り外し作業や埋戻し用の土留め型枠が必要ない。同様にして、基礎フーチングも改良地盤中に外型枠を使用することなく構築することができる。また、基礎砕石を敷くことや、均しコンクリートを打設する必要がない。なお、基礎フーチングの上には、柱用の鉄筋組を設置するが、この場合、型枠を設置してコンクリートを打設することが必要とされる。
次に、図11、12に従って原位置撹拌方式について説明する。図11は本発明の改良地盤を形成する工程において原位置で土と固化材を混合する状態を示す説明図、図12は改良地盤を形成する工程において水を加えて土と固化材を固化させる状態を示す説明図である。先ず、改良すべき地盤箇所である地盤改良領域23に固化材を加えつつ撹拌機械24を使用して原位置で混合して改良する。ここで、混合とは、撹拌混合の他に、注入による土と固化材の接触も含む。また、固化材と土とを原位置で混合する方法には、次の方法がある。
1)撹拌混合工法
この工法は、地盤の表層を改良するスタビライザー工法や地盤の中層まで改良するトレンチャー工法によって撹拌し、土と固化材を混合するものである。
2)深層撹拌混合工法、噴射撹拌注入工法等
この工法は、改良地盤の深層を撹拌混合したり、固化材を噴射注入して撹拌混合するものである。
3)注入工法
この工法は、改良地盤に地表より注入管をさし込み固化材を注入して地盤を改良するものである。固化材は、セメントミルク、粉末セメント、樹脂等を注入する。他の添加剤としては、水ガラス、石灰、でんぷん、エポキシ樹脂等がある。
これらの内で、トレンチャー工法は、本来溝を掘削する機械を地盤改良に応用したものである。
そのトレンチャー工法に用いる機械は、掘削機械であるバックホウを本体としてそのブーム(腕)の先端に掘削用の刃を付けた無限軌道(キャタビラ)24aを装備したものである(図13参照)。土を掘削し、セメントミルクを注入し、攪拌混合して地盤改良を行うことができるものである。
耕うん機のようなスタビライザー工法が地盤の表層しか改良できないのに対して、トレンチャー工法では深度が6m程度と地盤の中層深くまで改良することができる。また、ブームを上下させることで改良深度を変えることも可能である(スタビライザー工法では困難)。
トレンチャー工法の具体例としては、加藤建設のパワーブレンダーがあり、深度6mまで改良が可能である。
また、小野田ケミコのトレンチャーは深度5mまで改良可能である。
この工法を用いることで、中層の所定の深さまで地盤改良が原位置で可能となり、底面の高さが異なる構造物に合致させた地盤改良ができる。
また、湿式置換方式・乾式置換方式のように掘削工程や泥土モルタル改良土の充填工程などがないため、比較的安価な施工費用で済む。また、固化材の配合割合は、セメントを50〜300kg/m3 とし、土質によって量を変更する。加水は、含水比の高い土では必要なく、含水比の小さい土では加水する。なお、加水した場合は、流動化し施工性が向上する。また、固化材が無駄なく水と反応して、固化されるため強度と必要な品質を確保できる。
改良地盤が形成された後に掘削により、基礎フーチング用溝12、地中梁用の溝13等を形成する工程は、前述した乾式置換方式と同様である。
図1は、本発明の一実施形態である地下構造物の製造方法における乾式置換法による地盤改良工程を示す説明図である。 図2は、図1に示す地盤改良工程における転圧作業を示す説明図である。 図3は、図1に示す地盤改良工程を示す平面図である。 図4(a)は、図3におけるA−A線断面図、(b)は、図3におけるB−B線断面図である。 図5は、硬化した改良地盤を掘削して地下構造物を構築すべき空間を形成する工程を示す説明図である。 図6は、側面にエッジを有するバケットを示す斜視図である。 図7は、掘削した空間の周囲に透水性シートを設置する工程を示す説明図である。 図8は、本発明の地下構造物の製造方法における掘削した溝へ地中梁用の鉄筋を設置する工程を示す説明図である。 図9は、同地下構造物の製造方法における掘削した溝へ鉄筋を落とし込む工程を示す説明図である。 図10は、同地下構造物の製造方法においてコンクリートを打設する工程を示す説明図である。 図11は、同改良地盤を形成する工程において原位置で土と固化材を混合する状態を示す説明図である。 図12は、同改良地盤を形成する工程において水を加えて土と固化材を固化させる状態を示す説明図である。 図13(a)はトレンチャの側面図、13(b)はトレンチャの正面図である。 図14は、プレキャスト構造物を構築する場合の説明図である。 図15は、従来の地下構造物の構築工法における基礎フーチング、地中梁部の掘削工程を示す平面図である。 図16(a)は、図15におけるA−A線断面図、(b)は図15におけるB−B線断面図である。 図17は、従来の地下構造物の構築工法における基礎フーチング、地中梁部の鉄筋組、型枠組、コンクリート打設工程を示す平面図である。 図18(a)は、図15におけるA−A線断面図、(b)は図15におけるB−B線断面図である。 従来の地下構造物の構築工法における型枠の撤去、埋戻し、土間の鉄筋組、土間コンクリート打設工程を示す平面図である。 図20(a)は、図17におけるA−A線断面図、(b)は図17におけるB−B線断面図である。
符号の説明
10 掘削機械
11 地盤改良領域
12 基礎フーチング用溝
13 地中梁用の溝
14 地中梁用鉄筋
15 鉄筋支持枠
16 改良地盤
17 透水性シート
18 バケット
19 エッジ
20 ローラ
21 掘削機械
22a 木材
23 地盤改良領域
24 撹拌機械

Claims (12)

  1. 開削工法により地下構造物を構築する地下構造物の製造方法であって、
    少なくとも構造物周辺の地盤を固化材で固化して改良地盤を形成する工程と、
    該改良地盤が硬化した後改良地盤を掘削し該改良地盤自身を土留壁として地下構造物を構築すべき空間を形成する工程と、
    該空間内に地下構造物を形成する工程とからなることを特徴とする地下構造物の製造方法。
  2. 請求項1に記載の改良地盤を形成する工程において、
    掘削した箇所に土と固化材を混合した改良土を充填して改良地盤を形成することを特徴とする地下構造物の製造方法。
  3. 請求項2に記載の改良地盤を形成する工程において、
    改良土を充填中または充填後に散水し転圧することを特徴とする地下構造物の製造方法。
  4. 請求項2、3に記載の改良地盤を形成する工程において、
    改良土を構成する土は該改良地盤箇所を改良前に掘削して発生した土を用いることを特徴とする地下構造物の製造方法。
  5. 請求項1に記載の改良地盤を形成する工程において、
    原位置で地盤の土に固化材を混合し固化することを特徴とする地下構造物の製造方法。
  6. 請求項5に記載の改良地盤を形成する工程において、
    地盤の土と固化材をトレンチャーを用いて撹拌し混合することを特徴とする地下構造物の製造方法。
  7. 請求項5、6に記載の改良地盤を形成する工程において、水を加えて地盤の土と固化材を固化させることを特徴とする地下構造物の製造方法。
  8. 請求項1〜7の何れか1項に記載の地下構造物を構築すべき空間を形成する工程において、
    側面にエッジを有するバケットを使用して改良地盤を掘削することを特徴とする地下構造物の製造方法。
  9. 請求項1〜8の何れか1項に記載の地下構造物を構築すべき空間を形成する工程と空間内に地下構造物を形成する工程との間に、
    掘削した空間の周囲に透水性シートを設置する工程を備えたことを特徴とする地下構造物の製造方法。
  10. 請求項1〜9の何れか1項に記載の地下構造物を形成する工程において、
    改良地盤の土留壁面を外型枠としてコンクリートを打設することを特徴とする地下構造物の製造方法。
  11. 請求項1〜10の何れか1項に記載の固化材において、セメントを用いたことを特徴とする地下構造物の製造方法。
  12. 請求項1〜11において、前記改良地盤を掘削して発生した土を、地下構造物の構築後に構造物周辺の埋戻し材として使用することを特徴とする地下構造物の製造方法。
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