JP2005154543A - 透明樹脂材料 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明の樹脂組成物は、耐熱性、透明性に優れ、フラットパネルディスプレイ用基板、レンズ、光ディスクなどの光学用途に好適に使用される。
近年、液晶やEL(エレクトロルミネッセンス)などのディスプレイの薄型、軽量化を実現するために従来のガラス基板を樹脂によって置き換えることが考えられている。しかしながら、樹脂材料は透明性や強度といった面ではガラスを代替し得るが、耐熱性の面で大きく劣るといった欠点がある。ディスプレイ作成時には透明電極形成時に約200℃、アモルファスシリコンを用いたTFT(薄膜トランジスタ)形成時に最低250℃といった高温プロセスが必要であり、このような高温に耐え得る樹脂が必要となる。ガラス基板上に透明電極やTFTを形成した後に樹脂上に転写する技術も開示されているが(例えば特許文献1)、プロセスが煩雑、高コストとなり、望ましくない。
従来、光学用透明樹脂にはPMMA(ポリメチルメタクリレート)、PS(ポリスチレン)PC(ポリカーボネート)などが用いられてきた。しかしこれらの熱可塑性樹脂は耐熱性が150℃以下と低く、使用できる範囲が限られている。近年、高耐熱な熱可塑性樹脂としてPES(ポリエーテルスルホン)が用いられているが、Tgが220℃程度であり、例えばアモルファスシリコンTFTの形成温度である250℃以上の高温には耐えられない。一方、エポキシ樹脂や硬化性(メタ)アクリレート樹脂などの熱硬化性樹脂を用いることによってTgが250℃以上の透明な樹脂基板が得られることは既知である(例えば、特許文献2、特許文献3など)。しかし、これらの樹脂基板を真空中、250℃の雰囲気に放置すると着色、変形、及び/又はひび割れが生じ、アモルファスシリコンTFTの形成条件には耐えられない。また、一般的に芳香環骨格を導入することによって樹脂の耐熱性が向上することが知られているが、芳香環を含む樹脂は着色しやすく、屈折率も高くなる傾向にある。ガラス代替材料として用いる場合は屈折率の値がガラス(約1.52)と近いほうが望ましい。
このような状況の中、本発明は液晶やELなどのディスプレイに使用可能な透明性を有し、なおかつアモルファスシリコンTFTを直接成形できるだけの耐熱性を有し、ガラスと同等の屈折率1.6未満を示す透明樹脂材料の製造方法を提供するものである。
本発明者らは上記課題を克服すべく鋭意検討を重ねた結果、かさ高く剛直な脂環式骨格を有するジ(メタ)アクリレート化合物及び/又はその誘導体と、スピログリコール骨格を有するジ(メタ)アクリレート化合物及び/又はその誘導体とを主成分とする硬化性組成物が高い耐熱性、透明性を示す硬化物を与えることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、一般式(1)で表されるラジカル重合性単量体50〜99.5重量%と、一般式(2)で表されるラジカル重合性単量体50〜0.5重量%からなる硬化性組成物を、250℃以上に加熱しラジカル重合して得られる透明樹脂材料である。
すなわち本発明は、一般式(1)で表されるラジカル重合性単量体50〜99.5重量%と、一般式(2)で表されるラジカル重合性単量体50〜0.5重量%からなる硬化性組成物を、250℃以上に加熱しラジカル重合して得られる透明樹脂材料である。
以上に述べたように、本発明の硬化性組成物は、ガラスと同じような1.6未満の屈折率を有し、250℃以上に放置しても色調及び外観に変化が生じないので、液晶やELなどのフラットパネルディスプレイに使用できる透明性を有し、かつアモルファスシリコンTFTを直接形成できる耐熱性を持つ樹脂基板として使用することができる。
本発明に用いられる一般式式(1)に示す樹脂成分は、トリシクロデカン骨格、及び/又はペンタシクロペンタデカン骨格を有するジメタノール体に、ラジカル重合性二重結合を有するカルボン酸、カルボン酸エステル、カルボン酸無水物、及び/又は酸ハロゲン化物を反応させることによって得られる。反応条件は、一般的なエステル化反応の条件(例えば、第4版実験化学講座22巻、丸善株式会社、1992、第43頁〜第83頁参照)で行うことができる。トリシクロデカン骨格、及び/又はペンタシクロペンタデカン骨格を有するジメタノール体は、シクロペンタジエン骨格を有する化合物を2量化、及び/又は3量化した後に、例えば特開2001−10999号公報に開示されているようなヒドロホルミル化反応と水素添加反応を経て得られる。シクロペンタジエン骨格を有する化合物は例えば、シクロペンタジエン、メチルシクロペンタジエン、テトラメチルシクロペンタジエン、テトラフェニルシクロペンタジエン、ペンタメチルシクロペンタジエン、ペンタフェニルシクロペンタジエン、エチル−テトラメチルシクロペンタジエン、t−ブチルシクロペンタジエン、ジ−t−ブチルシクロペンタジエン、1−エチル−5−トリメチルシリル−1,3−シクロペンタジエン、ヘキサクロロシクロペンタジエン、トリメチルシリルシクロペンタジエンなどが用いられ、好ましくはシクロペンタジエン、メチルシクロペンタジエン、及び/又はトリメチルシリルシクロペンタジエンが用いられる。これらは単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
ラジカル重合性二重結合を有するカルボン酸は、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、チグリン酸、桂皮酸、2−(トリフルオロメチル)アクリル酸、2−フルオロアクリル酸、2,3,3−トリス(トリフルオロメチル)アクリル酸、3,3−ジメチルアクリル酸、3−(トリフルオロメチル)アクリル酸、3,3−ビス(トリフルオロメチル)アクリル酸、3,3−ビス(トリフルオロメチル)メタクリル酸などが用いられ、好ましくはアクリル酸、メタクリル酸、及び/又は2−(トリフルオロメチル)アクリル酸が用いられる。
ラジカル重合性二重結合を有するカルボン酸エステルは例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸−t−ブチル、アクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸−t−ブチル、メタクリル酸シクロヘキシル、2−(トリフルオロメチル)アクリル酸メチル、クロトン酸メチル、チグリン酸メチル、桂皮酸メチル、3−(トリフルオロメチル)アクリル酸メチル、2,3,3−トリフルオロアクリル酸メチルなどが用いられ、好ましくはアクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、及び/又は2−(トリフルオロメチル)アクリル酸メチルが用いられる。
ラジカル重合性二重結合を有するカルボン酸無水物は例えば、無水アクリル酸、無水メタクリル酸、無水クロトン酸、無水チグリン酸、無水桂皮酸、2−(トリフルオロメチル)アクリル酸無水物、2−フルオロアクリル酸無水物、2,3,3−トリス(トリフルオロメチル)アクリル酸無水物、3,3−ジメチルアクリル酸無水物、3−(トリフルオロメチル)アクリル酸無水物、3,3−ビス(トリフルオロメチル)アクリル酸無水物、3,3−ビス(トリフルオロメチル)メタクリル酸無水物などが用いられ、好ましくは無水アクリル酸、無水メタクリル酸、及び/又は2−(トリフルオロメチル)アクリル酸無水物が用いられる。
ラジカル重合性二重結合を有する酸ハロゲン化物は例えば、アクリル酸クロリド、メタクリル酸クロリド、クロトン酸クロリド、チグリン酸クロリド、桂皮酸クロリド、2−(トリフルオロメチル)アクリル酸クロリド、2−フルオロアクリル酸クロリド、2,3,3−トリス(トリフルオロメチル)アクリル酸クロリド、3,3−ジメチルアクリル酸クロリド、3−(トリフルオロメチル)アクリル酸クロリド、3,3−ビス(トリフルオロメチル)アクリル酸クロリド、3,3−ビス(トリフルオロメチル)メタクリル酸クロリド、アクリル酸ブロミド、メタクリル酸ブロミド、クロトン酸ブロミド、チグリン酸ブロミド、桂皮酸ブロミド、2−(トリフルオロメチル)アクリル酸ブロミド、2−フルオロアクリル酸ブロミド、2,3,3−トリス(トリフルオロメチル)アクリル酸ブロミド、3,3−ジメチルアクリル酸ブロミド、3−(トリフルオロメチル)アクリル酸ブロミド、3,3−ビス(トリフルオロメチル)アクリル酸ブロミド、3,3−ビス(トリフルオロメチル)メタクリル酸ブロミドなどが用いられ、好ましくはアクリル酸クロリド、メタクリル酸クロリド、及び/又は2−(トリフルオロメチル)アクリル酸クロリドが用いられる。これらラジカル重合性二重結合を有するカルボン酸、カルボン酸エステル、カルボン酸無水物、及び酸ハロゲン化物は、単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明に用いられる一般式式(2)に示す樹脂成分は、例えば特開昭59−78193に開示されるような方法によって合成することができ、例えば、3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5,5〕ウンデカンジアクリレート、3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5,5〕ウンデカンジメタクリレート、3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5,5〕ウンデカアクリレートメタクリレート、3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5,5〕ウンデカンジ(2−トリフルオロメチル)アクリレート、3,9−ビス(1,1−ジエチル−2−ヒドロキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5,5〕ウンデカンジアクリレート、3,9−ビス(1,1−ジエチル−2−ヒドロキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5,5〕ウンデカンジメタクリレート、3,9−ビス(1,1−ジエチル−2−ヒドロキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5,5〕ウンデカンアクリレートメタクリレート、3,9−ビス(1,1−ジエチル−2−ヒドロキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5,5〕ウンデカンジ(2−トリフルオロメチル)アクリレートなどが挙げられる。これらの樹脂成分は、単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明に用いられる樹脂組成物は、一般式(1)に示される樹脂成分50〜99.5重量%と、一般式(2)に示される樹脂成分50〜0.5重量%を混合されることによって得られ、より好ましくは、一般式(1)に示される樹脂成分70〜97重量%と、一般式(2)に示される樹脂成分30〜3重量%である。一般式(2)に示される樹脂成分の混合量が0.5重量%未満であると耐熱性が不十分となり、50重量%を超えると得られる樹脂材料の強度が弱くなる。
本発明に用いられる重合開始剤は、熱あるいは紫外線等の活性エネルギー線照射によってラジカルを発生する化合物である。熱によってラジカルを発生する重合開始剤としては、例えばベンゾイルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、1,1−ジ(t−ブチルペロキシ)−2−メチルシクロヘキサン、1,1−ジ(t−ヘキシルペロキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ジ(t−ブチルペロキシ)シクロヘキサン、1,1−ジ(t−ヘキシルペロキシ)シクロヘキサン、t−ヘキシルペロキシイソプロピルモノカーボネート、t−ブチルペロキシイソプロピルモノカーボネート、t−ブチルペロキシ−2−エチルヘキシルモノカーボネートなどが挙げられる。
紫外線等の活性エネルギー線照射によってラジカルを発生する重合開始剤としては、例えばベンゾフェノン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、1−ヒドロキシシクロヘキルフェニルケトン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキシドなどが挙げられる。これらの重合開始剤の添加量は0.001〜5%、好ましくは0.01〜2%である。少なすぎると硬化不十分となり、多すぎるとひび割れや着色といった問題が生じやすくなる。重合開始剤は単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の硬化性組成物は加熱のみ、又は光照射と加熱の組み合わせによって硬化物を得る。そのようにして得られた硬化物は、250℃以上で放置しても色調及び外観に変化を生じない透明樹脂材料である。
加熱のみで硬化する場合は30℃〜300℃、好ましくは50℃〜260℃の温度範囲で、最終硬化温度250℃以上で硬化させる。最終硬化温度が低すぎると硬化物の耐熱性が低くなり、高すぎるとクラックや着色が生じる。硬化時間は1〜100時間、好ましくは5〜50時間かけて硬化させる。硬化時間が短すぎると硬化不十分やクラックの発生といった問題が生じ、長すぎると生産性の低下をまねく。
加熱のみで硬化する場合は30℃〜300℃、好ましくは50℃〜260℃の温度範囲で、最終硬化温度250℃以上で硬化させる。最終硬化温度が低すぎると硬化物の耐熱性が低くなり、高すぎるとクラックや着色が生じる。硬化時間は1〜100時間、好ましくは5〜50時間かけて硬化させる。硬化時間が短すぎると硬化不十分やクラックの発生といった問題が生じ、長すぎると生産性の低下をまねく。
光照射と加熱の組み合わせによって硬化させる場合の光源は、低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、キセノンランプ、メタルハライドランプ、電子線などを用いることができる。照射量は1〜5000mj/cm2、好ましくは50〜2000mj/cm2である。照射量が少なすぎると硬化不十分となり、多すぎると生産性が低下し、反りが生じやすくなる。光照射した後に、最終温度250℃以上の温度で加熱することによって硬化物を得る。
本発明の硬化性組成物は、硬化物の透明性や耐熱性を損なわない範囲で共重合体、離型剤、密着剤、レベリング剤、消泡剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤などを添加して可撓性、表面平滑性などの一層の向上を図ることができる。共重合体としてはメタクリル酸メチルのような単官能(メタ)アクリレート化合物、ビス(オキシメチル)トリシクロデカンジメタクリレートのような2官能(メタ)アクリレート化合物、エポキシ化合物、ビニル化合物などの重合性化合物を用いることができる。離型剤としてはシリコーン系やフッ素系の離型剤、密着剤としては種々のシランカップリング剤、レベリング剤及び消泡剤としてはアクリル系重合物やビニル系重合物、酸化防止剤としてはジドデシルチオジプロピオナートなどの含硫黄化合物、紫外線吸収剤としてはベンゾフェノン系の化合物などが例として挙げられる。これらの添加剤は単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせてもよい。
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。実施例および比較例中の部は重量部を示す。各物性は下記の試験法によって測定したものである。評価結果を表1に示す。
光線透過率: 分光光度計にて500nmの光透過率を測定した。
Tg: 示差走査熱量計にて窒素中、10℃/分で測定し、吸熱ピークが発現する点をTgとした。
分解開始温度: 熱重量分析装置にて空気中、10℃/分で測定し、0.1%の重量減少が確認された点を分解開始温度とした。
真空耐熱: 硬化物を真空中、250℃で30分放置し、着色、変形、ひび割れが見られなかったものは○、見られたものは×とした。
屈折率: アッベ屈折計を用いて測定した。
光線透過率: 分光光度計にて500nmの光透過率を測定した。
Tg: 示差走査熱量計にて窒素中、10℃/分で測定し、吸熱ピークが発現する点をTgとした。
分解開始温度: 熱重量分析装置にて空気中、10℃/分で測定し、0.1%の重量減少が確認された点を分解開始温度とした。
真空耐熱: 硬化物を真空中、250℃で30分放置し、着色、変形、ひび割れが見られなかったものは○、見られたものは×とした。
屈折率: アッベ屈折計を用いて測定した。
合成例1
攪拌機、温度計、空気導入管、冷却管を接続したDean−stark管を取り付けた2L−四つ口フラスコにペンタシクロペンタデカンジメタノール100部とオクタン400部を入れ、100℃に加熱して溶解した。室温まで冷却した後に系中に空気を吹き込みながらp−メトキシフェノール0.1部、硫酸1部、メタクリル酸72部を加えて130℃に加熱し、10時間反応させた。反応液を5%NaOH水溶液及び純水で洗浄し、溶媒を留去し、目的物であるビス(オキシメチル)ペンタシクロペンタデカンジメタクリレート140部を得た。
攪拌機、温度計、空気導入管、冷却管を接続したDean−stark管を取り付けた2L−四つ口フラスコにペンタシクロペンタデカンジメタノール100部とオクタン400部を入れ、100℃に加熱して溶解した。室温まで冷却した後に系中に空気を吹き込みながらp−メトキシフェノール0.1部、硫酸1部、メタクリル酸72部を加えて130℃に加熱し、10時間反応させた。反応液を5%NaOH水溶液及び純水で洗浄し、溶媒を留去し、目的物であるビス(オキシメチル)ペンタシクロペンタデカンジメタクリレート140部を得た。
合成例2
攪拌機、温度計、空気導入管、冷却管を接続したDean−stark管を取り付けた300mL−四つ口フラスコに3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5,5〕ウンデカン40部、ベンゼン80部、シクロヘキサン20部を入れ、撹拌、溶解した。空気を吹き込みながらp−メトキシフェノール0.15部、硫酸1部、アクリル酸25部を加えて100℃に加熱し、10時間反応させた。反応液を5%NaOH水溶液及び20%NaCl水溶液で洗浄し、溶媒を留去し、目的物である3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5,5〕ウンデカンジアクリレート28部を得た。
攪拌機、温度計、空気導入管、冷却管を接続したDean−stark管を取り付けた300mL−四つ口フラスコに3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5,5〕ウンデカン40部、ベンゼン80部、シクロヘキサン20部を入れ、撹拌、溶解した。空気を吹き込みながらp−メトキシフェノール0.15部、硫酸1部、アクリル酸25部を加えて100℃に加熱し、10時間反応させた。反応液を5%NaOH水溶液及び20%NaCl水溶液で洗浄し、溶媒を留去し、目的物である3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5,5〕ウンデカンジアクリレート28部を得た。
合成例3
合成例2のアクリル酸25部を、メタクリル酸30部に変更した以外は合成例2と同様に反応を行い、3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5,5〕ウンデカンジメタクリレート30部を得た。
合成例2のアクリル酸25部を、メタクリル酸30部に変更した以外は合成例2と同様に反応を行い、3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5,5〕ウンデカンジメタクリレート30部を得た。
実施例1〜9
表1に示す組成にて樹脂成分を混合し、硬化触媒として1,1−ビス(t−ヘキシルペロキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン(日本油脂(株)製、商品名:パーヘキサTMH)0.1部を加え、混合、脱泡し、樹脂組成物を得た。ガラス板上に1mm厚のシリコンゴム枠を置き、枠内に樹脂組成物を流入した後にガラス板をもう1枚かぶせ、クリップにより固定した。熱風オーブンにて60℃から250℃の温度範囲で40時間かけて加熱し、硬化物を得た。
表1に示す組成にて樹脂成分を混合し、硬化触媒として1,1−ビス(t−ヘキシルペロキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン(日本油脂(株)製、商品名:パーヘキサTMH)0.1部を加え、混合、脱泡し、樹脂組成物を得た。ガラス板上に1mm厚のシリコンゴム枠を置き、枠内に樹脂組成物を流入した後にガラス板をもう1枚かぶせ、クリップにより固定した。熱風オーブンにて60℃から250℃の温度範囲で40時間かけて加熱し、硬化物を得た。
比較例1〜2および4〜7
表1に示す樹脂成分に、硬化触媒として1,1−ビス(t−ヘキシルペロキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン(日本油脂(株)製、商品名:パーヘキサTMH)0.1部を加え、混合、脱泡し、樹脂組成物を得た。ガラス板上に1mm厚のシリコンゴム枠を置き、枠内に樹脂組成物を流入した後にガラス板をもう1枚かぶせ、クリップにより固定した。熱風オーブンにて60℃から250℃の温度範囲で40時間かけて加熱し、硬化物を得た。
表1に示す樹脂成分に、硬化触媒として1,1−ビス(t−ヘキシルペロキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン(日本油脂(株)製、商品名:パーヘキサTMH)0.1部を加え、混合、脱泡し、樹脂組成物を得た。ガラス板上に1mm厚のシリコンゴム枠を置き、枠内に樹脂組成物を流入した後にガラス板をもう1枚かぶせ、クリップにより固定した。熱風オーブンにて60℃から250℃の温度範囲で40時間かけて加熱し、硬化物を得た。
比較例3
表1に示す組成にて樹脂成分を混合し、硬化触媒として1,1−ビス(t−ヘキシルペロキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン(日本油脂(株)製、商品名:パーヘキサTMH)0.1部を加え、混合、脱泡し、樹脂組成物を得た。ガラス板上に1mm厚のシリコンゴム枠を置き、枠内に樹脂組成物を流入した後にガラス板をもう1枚かぶせ、クリップにより固定した。熱風オーブンにて120℃で12時間、180℃で6時間加熱し、硬化物を得た。
表1に示す組成にて樹脂成分を混合し、硬化触媒として1,1−ビス(t−ヘキシルペロキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン(日本油脂(株)製、商品名:パーヘキサTMH)0.1部を加え、混合、脱泡し、樹脂組成物を得た。ガラス板上に1mm厚のシリコンゴム枠を置き、枠内に樹脂組成物を流入した後にガラス板をもう1枚かぶせ、クリップにより固定した。熱風オーブンにて120℃で12時間、180℃で6時間加熱し、硬化物を得た。
Claims (2)
- 一般式(1)で表されるラジカル重合性単量体50〜99.5重量%と、一般式(2)で表されるラジカル重合性単量体50〜0.5重量%からなる硬化性組成物を、250℃以上に加熱しラジカル重合させて得られる透明樹脂材料。
- 250℃以上で放置しても色調及び外観に変化が生じないことを特徴とする請求項1に記載の透明樹脂材料。
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2003
- 2003-11-25 JP JP2003393830A patent/JP2005154543A/ja active Pending
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