JP2005153471A - 遮熱性フィルム及び該遮熱性フィルムを貼付してなる物品 - Google Patents

遮熱性フィルム及び該遮熱性フィルムを貼付してなる物品 Download PDF

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Abstract

【課題】 遮熱性、に優れ、均一で品質安定性に優れた遮熱性フィルム、及び物品を提供すること。
【解決手段】 離型性層(I)とこの上に積層された接着剤又は粘着剤で形成された接合剤層(II)を有し、接合剤層の表面に、以下の遮熱性塗料(A)を塗装してなる遮熱性フィルムであって、
遮熱性塗料(A):遮熱性塗料(A)の樹脂成分の固形分合計100重量部に対して、ぺリレン系顔料及び/又はアゾメチン系顔料をアルミニウム顔料の表面にアルミニウムの表面積1m2当たり0.1gから2.0g被覆してなる遮熱性化合物(i)を0.1〜100重量部含有する。
また、遮熱性塗料(A)に、アゾ系の金属錯体染料及び/又は無機焼成顔料を配合した1項に記載の遮熱性フィルムも含有する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、遮熱性に優れた遮熱性フィルム、及び該遮熱フィルムを貼付した物品に関する。
乗用車や軽自動車などの自動車ボディは、バンパー、ドアミラー、ドアノブ、ルーフレールなどのプラスチック部品やガラスがはめ込まれている。
これらの部品を含む自動車ボディは、素材の意匠性や保護を目的とする以外に、エアコン効率を上げた環境への配慮や、屋外に放置時の温度上昇を抑制するために、遮熱性が問われるようになってきている。ここでプラスチック部品やガラスに貼付するフィルムの色調が黒色である場合は太陽光の熱を吸収し、素材の温度上昇も著しかった。
従来、遮熱性のフィルムの発明として、混合顔料と熱可塑性樹脂とを含有する組成物フィルム状に成形して得られ、780〜2100nmの日射反射率を規定した2種以上の原色顔料を組み合せてなる遮熱性のフィルムと粘着層を有する発明[特許公報1]がある。
この発明は、日射反射率を規定した2種以上の原色顔料を必須成分とするものであって、例えば、黒色の遮熱フィルムの場合、単に「fastogen Super Black MX」、「 パリオゲンSchwarz S 0084」などの顔料を含有したのみのフィルムでは、遮熱性に関して効果は十分でなかった。
特開2002−12679号公報
エアコン効率を上げた環境への配慮や、自動車ボディの屋外放置時における温度上昇を抑制するために、プラスチック部品やガラスに貼付する遮熱効果を目的としたフィルムが求められていた。
上記の課題を解決する為に、発明者らは、鋭意検討した結果、ぺリレン系顔料及び/又はアゾメチン系顔料をアルミニウム顔料の表面にアルミニウムの表面積1m2当たり0.1gから2.0g被覆してなる遮熱性化合物(i)を0.1〜100重量部含有する塗料を塗装してなるフィルムによって、上記課題を解決できることを見出し本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、
「1. 離型性層(I)とこの上に積層された接着剤又は粘着剤で形成された接合剤層(II)を有し、接合剤層の表面に、以下の遮熱性塗料(A)を塗装してなる遮熱性フィルム、
遮熱性塗料(A):遮熱性塗料(A)の樹脂成分の固形分合計100重量部に対して、ぺリレン系顔料及び/又はアゾメチン系顔料をアルミニウム顔料の表面にアルミニウムの表面積1m2当たり0.1gから2.0g被覆してなる遮熱性化合物(i)を0.1〜100重量部含有する、
2.遮熱性塗料(A)に、アゾ系の金属錯体染料及び/又は無機焼成顔料を配合した、1項に記載された遮熱性フィルム、
3.離型性層(I)とこの上に積層された接着剤又は粘着剤で形成された接合剤層(II)を有し、接合剤層の表面に、以下の遮熱性着色塗料(B)を塗装してなる遮熱性フィルム、
遮熱性着色塗料(B):遮熱性着色塗料(B)の樹脂成分の固形分合計100重量部に対して、ぺリレン系顔料及び/又はアゾメチン系顔料をアルミニウム顔料の表面にアルミニウムの表面積1m2当たり0.1gから2.0g被覆してなる遮熱性化合物(i)を0.1〜100重量部、着色顔料を0.1〜70重量部含有する、
4.アルミニウム顔料が、表面に無機酸基吸着層を設けた顔料である、1項ないし3項のいずれか1項に記載された遮熱性フィルム、
5.ぺリレン系顔料及び/又はアゾメチン系顔料が、分子中に2個のアミノ基を有し、カルボキシル基を持たないアミノ化合物で処理してなる顔料である、1項ないし3項のいずれか1項に記載された遮熱性フィルム、
6.ぺリレン系顔料及び/又はアゾメチン系顔料が、該顔料を分子中に2個のアミノ基を有し、カルボキシル基を持たないアミノ化合物で処理する際に一塩基性芳香族カルボン酸を併用して処理した顔料である、5項に記載された遮熱性フィルム、
7.遮熱性塗料(A)、又は遮熱性着色塗料(B)の樹脂成分の固形分合計100重量部に対して、金属錯体染料及び/又は無機焼成顔料を0.01〜100重量部含有する、1項ないし6項のいずれか1項に記載された遮熱性フィルム、
8.遮熱性塗料(A)、又は遮熱性着色塗料(B)の樹脂成分の固形分合計100重量部に対して、さらに顔料及び/又は無機酸化物で被覆された着色アルミニウム顔料を0.1〜100重量部含有する、1項ないし7項のいずれか1項に記載された遮熱性フィルム、
9.遮熱性塗料(A)、又は遮熱性着色塗料(B)の樹脂成分の固形分合計100重量部に対して、シリカ、合成雲母、セラミックス、ガラス、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸亜鉛、タルク、クレー、珪藻土、ゼオライト、ポリマービーズから選ばれる少なくとも1種の艶消し顔料を0.1〜50重量部含有する、1項ないし8のいずれか1項に記載された遮熱性フィルム、
10.離型性層(I)とこの上に積層された接着剤又は粘着剤で形成された接合剤層(II)を有し、接合剤層の表面に、請求項1または2に記載された遮熱性塗料(A)を塗装し、未硬化のまま、又は硬化乾燥して、遮熱性着色塗料(B)を塗装してなる2C1B、又は2C2Bによる塗膜形成方法で得られた遮熱性フィルム、
11.離型性層(I)とこの上に積層された接着剤又は粘着剤で形成された接合剤層(II)を有し、接合剤層の表面に、請求項1または2に記載された遮熱性塗料(A)を塗装し、未硬化のまま、又は硬化乾燥して、透明着色塗料(C)を塗装してなる2C1B、又は2C2Bによる塗膜形成方法で得た遮熱性フィルム、
12.離型性層(I)とこの上に積層された接着剤又は粘着剤で形成された接合剤層(II)を有し、接合剤層の表面に、3ないし6のいずれか1項に記載された遮熱性着色塗料(B)を塗装し、未硬化のまま、又は硬化乾燥して、透明着色塗料(C)を塗装してなる2C1B、又は2C2Bの塗膜形成方法で得た遮熱性フィルム、
13.離型性層(I)とこの上に積層された接着剤又は粘着剤で形成された接合剤層(II)を有し、接合剤層の表面に、1項または2項に記載された遮熱性塗料(A)を塗装し、未硬化のまま、又は硬化乾燥し、その上に請求項3ないし6のいずれか1項に記載された遮熱性着色塗料(B)を塗装し、次に未硬化のまま又は硬化乾燥して、透明着色塗料(C)を塗装してなる3C1B、又は3C2B、3C3Bによる塗膜形成方法で得た遮熱性フィルム、
14.11項ないし13項のいずれか1項に記載の透明着色塗料(C)が、透明着色塗料の樹脂成分の固形分合計100重量部に対して、アゾ系染料、金属錯体系染料、アニリン系染料、ジおよびトリアリルメタン系染料、ビニロン系染料、ローダミン系染料、アクリジン染料、サフラニン系染料、オキサジン系染料、キノリン系染料、チアゾール系染料、アゾメチン系染料、ポリメチンまたはアゾポリメチン染料、アントラキノン染料、キノフタロン染料、フタロシアニン染料から選ばれる少なくとも1種の染料を0.01〜10重量部含有する透明着色塗料である遮熱性フィルム、
15.1項ないし14項のいずれか1項に記載された遮熱性フィルムから離型性層(I)を除いたフィルムを貼付した自動車ボディ。
16.1項ないし14項のいずれか1項に記載された遮熱性フィルムから離型性層(I)を除いたフィルムを貼付した自動車用部品。
17.遮熱性フィルムを貼付した自動車用部品の明度が、JIS Z 8729に規定されるL***表色系に基づくL*値で0.1〜60である、16項に記載された自動車用部品、
18.遮熱性フィルムを貼付した自動車用部品の60度グロスが、60以下である、16項に記載された自動車用部品、」
に関する。
本発明の遮熱性フィルムは、遮熱性に優れるため、特に、自動車部品、内装部品に貼付することによって、車内の温度上昇を防ぐことができることから、快適な居住空間を提供し、かつエアコンの効果を高め省エネルギー性に寄与する。
またぺリレン系顔料、アゾメチン系顔料に遮熱効果があることは従来から知られているが、本発明のように、アルミニウムの表面にぺリレン系顔料及び/又はアゾメチン系顔料を被覆し、塗料中に配合した例はない。
アルミニウムの表面にぺリレン系顔料及び/又はアゾメチン系顔料を被覆することによって、赤外線に対する発熱が少ないぺリレン系顔料やアゾメチン系顔料の効果に加え、さらにアルミニウムの表面が太陽光を反射するため、ぺリレン系顔料、アゾメチン系顔料、アルミニウムのそれぞれを単独で配合することに比べて少ない配合量で遮熱効果が得られる。このことから意匠性の幅や塗料安定性の向上に寄与する。
本発明は、遮熱性に優れたフィルムに関する。
モデル図としては、離型性層(図1の1)とその上に積層された接着剤又は粘着剤で形成された接合剤層(図1の2)を有し、接合剤層の表面に、塗料(図1の3)を塗装してなる遮熱性フィルムである。
上記の塗料として、遮熱性塗料(A)は、樹脂成分の固形分合計100重量部に対して、ぺリレン系顔料及び/又はアゾメチン系顔料をアルミニウム顔料の表面にアルミニウムの表面積1m2当たり0.1gから2.0g被覆してなる遮熱性化合物(i)を0.1〜100重量部含有する塗料である。
上記の離型性層(I)は、遮熱性フィルムの貯蔵(積み重ね、巻き物等)や取扱いを容易にさせるために使用することができ、このものは機能性フィルムを使用するにあたっては剥離され最終的には貼付された機能性フィルムには残らないものである。この様な層としては、例えば粘着剤、接着剤が容易に剥離できるものであれば特に制限なしに、従来から公知のもの、例えば、ポリエチレンテレフタレートシート等のプラスチック類や紙、布、プラスチックシートに離型剤(シリコン、ワックス、フッ素等)処理を施したものが一般的に使用できる。該離型性層の厚みは、約10〜1,000μm、好ましくは約20〜500μmの範囲が好適である。
接着剤又は粘着剤で形成された接合剤層(II)は、本発明の機能性フィルムを被着体に貼り付けるための接合剤である。かかる接着剤及び粘着剤としては、例えば、ビスフェノール型エポキシ樹脂、レゾール型エポキシ樹脂、アクリル樹脂、アミノプラスト樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、ポリシロキサン樹脂、(イソ)ブチレン樹脂、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、合成ゴム、天然ゴムなどから選ばれた1又は2種以上の樹脂、及び硬化剤を含む熱硬化性又は熱可塑性の接着剤及び粘着剤などが挙げられる。
さらに、2,4,6−トリメルカプト−S−トリアジン、2−ジブチルアミノ−4,6−ジメルカプト−S−トリアジン、2,4,6−トリメルカプト−S−トリアジン−モノソヂウムソルト、2,4,6−トリメルカプト−S−トリアジン−トリソヂウムソルトなどのトリアジンチオール系化合物も接合剤として使用することができる。これらの接合剤は、種類に応じて、感圧性粘着剤、感熱接着剤、硬化タイプの接着剤として使用することができる。接合剤層(II)の膜厚は、通常1〜100μm、特に5〜50μmの範囲が好ましい。
遮熱性塗料(A)は、樹脂成分の固形分合計100重量部に対して、ぺリレン系顔料及び/又はアゾメチン系顔料をアルミニウムの表面に被覆してなる遮熱性化合物(i)を0.1〜100重量部含有する。
遮熱性化合物(i)は、アルミニウム顔料の表面に、ぺリレン系顔料及び/又はアゾメチン系顔料層を有する。
基材となるアルミニウム顔料については、厚みが0.1〜5μm、平均粒径が5〜100μmのもので、平均粒径を厚みで割った形状係数が2〜100程度の範囲のフレーク状のものがよい。これらのフレーク状アルミニウム顔料以外に、粒径が5〜1000μm程度(好ましくは10〜100μm)の粒状粒子もアルミニウム顔料として使用可能である。
アルミニウム顔料の表面を無機酸又は無機酸のアンモニウム塩で処理することが好適である。処理によってアルミニウム顔料表面の活性点を増加せしめ、着色顔料の付着を容易にすると同時にその付着力を高める働きをする。その結果、ぺリレン系顔料及び/又はアゾメチン系顔料をアルミニウム顔料の表面に均一かつ強固に付着させることができる。
アルミニウム顔料表面を処理する無機酸として、炭酸、硼酸、硫酸、硝酸、燐酸、亜燐酸、次亜燐酸、珪酸、クロム酸、モリブデン酸、タングステン酸、チタン酸、バナジン酸、タンタル酸、およびそれらの縮合物が挙げられる。
特に好ましい無機酸としては、燐酸、モリブデン酸、タングステン酸、バナジン酸、及びこれらの縮合物であるピロ燐酸、ポリ燐酸、ポリモリブデン酸、ポリタングステン酸、燐モリブデン酸、燐タングステン酸等が挙げられる。
無機酸によりアルミニウム顔料表面を処理する方法は、特に限定されないが、これらの無機酸又は無機酸のアンモニウム塩を水あるいはアルコール等の親水性溶剤に溶解し、アルミニウム顔料とスラリー状態あるいはペースト状態で攪拌混合あるいは混練する方法が好ましい。
アルミニウム顔料表面を処理する無機酸又は無機酸のアンモニウム塩の量は、アルミニウム顔料100重量部当たり0.05〜5重量部であることが着色顔料の付着性、得られる遮熱性化合物の非凝集性の面から好ましい。
アルミニウム顔料表面におけるペリレンブラック顔料として、具体的には、Paliogen Black S−0084(BASF社製、商品名)、アゾメチン系顔料として、Chromofine Black A−1103(大日精化社製、商品名 )が挙げられる。
付着させるぺリレン系顔料及び/又はアゾメチン系顔料の量は、アルミニウム顔料の表面積(JIS K 5906に記載の水面拡散面積法による)1m2当たり0.1〜2.0g、より好ましくは0.15〜1.5g、さらに好ましくは0.2〜1.0gの範囲である。これよりも少ない場合には遮熱性が充分でなく、多すぎると着色顔料の脱落が生じ易くなる。
場合により、分子中に2個のアミノ基を有し、カルボキシル基を持たないアミノ化合物で予め処理し被覆したぺリレン系顔料及び/又はアゾメチン系顔料を使用することもできる。こうして被覆したぺリレン系顔料及び/又はアゾメチン系顔料を使用すると、無機酸で処理したアルミニウム顔料に対するぺリレン系顔料及び/又はアゾメチン系顔料の付着性を向上させることができる。
2個のアミノ基を有し、カルボキシル基を持たないアミノ化合物としては下記のものが例示される:エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、1,7−ジアミノヘプタン、1,8−ジアミノオクタン、1,10−ジアミノデカン、1,12−ジアミノドデカン、o−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、1,8−ジアミノナフタレン、1,2−ジアミノシクロヘキサン、ステアリルプロピレンジアミン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン。
2個のアミノ基を有し、カルボキシル基を持たないアミノ化合物を使用する場合には、その添加量は、ぺリレン系顔料及び/又はアゾメチン系顔料100重量部に対し、0.2〜100重量部、より好ましくは0.5〜50重量部がアルミニウム顔料への付着性から適当である。
ぺリレン系顔料及び/又はアゾメチン系顔料を上記したアミノ化合物で処理する際に、さらに一塩基性芳香族カルボン酸を使用してもよい。一塩基性芳香族カルボン酸を併用することにより、無機酸基を吸着せしめたアルミニウム顔料に対するぺリレン系顔料及び/又はアゾメチン系顔料の付着性をより安定化させることができる。
一塩基性芳香族カルボン酸としては、例えば、安息香酸、安息香酸ビニル、サリチル酸、アントラニル酸、m−アミノ安息香酸、p−アミノ安息香酸、3−アミノ−4−メチル安息香酸、p−アミノサリチル酸、1−ナフトエ酸、2−ナフトエ酸、ナフテン酸、3−アミノ−2−ナフトエ酸、ケイ皮酸、アミノケイ皮酸等が挙げられる。
一塩基性芳香族カルボン酸の添加量は、ぺリレン系顔料及び/又はアゾメチン系顔料100重量部に対し、0.2〜100重量部、より好ましくは0.5〜50重量部が適当である。添加量が0.2〜100重量部の範囲であると、ぺリレン系顔料及び/又はアゾメチン系顔料がアルミニウム顔料に付着し易くなる。
ぺリレン系顔料及び/又はアゾメチン系顔料には上記した化合物の他に、界面活性剤やキレート化合物等の顔料分散剤や、紫外線吸収剤等を付着させてもよい。このようにして処理されたぺリレン系顔料及び/又はアゾメチン系顔料は、無機酸で処理したアルミニウム顔料に対する付着性が非常に良好で遮熱性効果を発揮することができる。
このようなぺリレン系顔料及び/又はアゾメチン系顔料をアルミニウムの表面に被覆してなる遮熱性化合物(i)は、耐溶剤性をさらに向上させる目的で、シランカップリング剤、あるいはチタンカップリング剤等でさらに被覆してもよい。
遮熱性塗料(A)における遮熱性化合物(i)の配合量は、樹脂成分の固形分合計100重量部に対して、0.1〜100重量部、好ましくは1〜50重量部、さらに好ましくは5〜30重量部がよい。
遮熱性塗料(A)は、アゾ系の金属錯体染料及び/又は無機焼成顔料(以下、遮熱性化合物(ii)と略することがある)を配合することができ。遮熱性化合物(ii)として、具体的には、アゾ系の金属錯体染料は、Neozapon X−55(BASF社製、商品名)、無機焼成顔料は、ダイピロキサイドカラーブラウン#9290、ダイピロキサイドカラーブラック#9590(以上、大日精化社製、商品名)が挙げられる。
上記の遮熱性化合物(ii)の添加量は、遮熱性塗料(A)の樹脂固形分100重量部に対して0.1〜100重量部、好ましくは1〜50重量部、さらに好ましくは3〜20重量部の範囲が好ましい。
遮熱性塗料(A)は、遮熱性化合物(i)、必要に応じて配合される遮熱性化合物(ii)以外に、着色アルミニウム顔料、艶消し顔料、その他の顔料、例えば、タルク、アルミニウムシリケート、バリタなどの体質顔料を目的に応じて配合することができる。
目的に応じて配合される上記着色アルミニウム顔料は、基材となるアルミニウム表面に着色層を設けたものである。着色アルミニウム顔料の基材となるアルミニウムの形状は、主として鱗片フレーク状の粉末または球状のアトマイズ粉末で、各粒子の表面が平滑で乱反射の少ないものが望ましく、平均粒径は5〜20μm、好ましくは7〜18μmのものがよい。
上記着色層に用いることができる有機顔料の具体例としては、ブリリアントカーミン6B、レーキレッドC、パーマネントレッド2B、ボルドー10B等のアゾレーキ系顔料;ブリリアントファストスカーレット、ファストイエローER、ナフトールレッドHFG、ファストイエローFGL、ジスアゾイエローHR、ピラゾイロンオレンジ等の不溶性アゾ系顔料;クロモフタルイエローGR、クロモフタルオレンジ4R、クロモフタルレッド144、クロモフタルスカーレッドRN、クロモフタルブラウン5R等の縮合アゾ系顔料;フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン等のフタロシアニン系顔料;アンスラピリジンイエロー,フラバントロンイエロー,アシルアミドイエロー、ピラントロンオレンジ、アントラントロンオレンジ、ジアンスラキノニルレッド、イシビオランドロンブルー、インダントロンブルー等のスレン系顔料;インジゴブルー、チオインジゴボルドー、チオインジゴマゼンタ等のインジゴ系顔料;ペリノンオレンジ,ペリノンレッド等のペリノン系顔料、ペリレンレッド、ペリレンスカーレット、ペリレンマルーン、ペリレンブラウン等のペリレン系顔料;キノフタロンイエローその他のフタロン系顔料;ジオキサジンバイオレットその他のジオキサジン系顔料;キナクリドンレッド、キナクリドンマゼンタ,キナクリドンスカーレット,キナクリドンマリーン等のキナクリドン系顔料;イソインドリノンイエロー,イソインドリノンレッド,イソインドリノンオレンジ等のイソインドリノン系顔料;ニッケルジオキシンイエロー,銅アゾメチンイエロー,ニッケルアゾイエロー等の金属錯体顔料等がある。
上記着色層に用いることができる無機顔料の例としては、黄鉛,黄色酸化鉄,べんがら,コバルトブルー,カーボンブラック,酸化チタン等がある。また着色層には、CVD(化学気相反応)法により、酸化鉄を密に被覆した着色アルミニウムや、陽極酸化によりアルミニウム表面を酸化アルミ層で被覆した着色アルミニウムなども挙げられる。
上記の着色アルミニウム顔料の市販品としては、フレンドカラーD600BL、フレンドカラーD600GR、以上、昭和アルミニウム社製、商品名、パリオクロムオレンジL2800、商品名、BASF社製などが挙げられる。
また塗料中に着色アルミニウム顔料を含有する場合、その含有量としては、樹脂成分100重量部に対して、0.1〜100重量部、好ましくは3〜20重量部、さらに好ましくは5〜10重量部の範囲がよい。
遮熱性塗料(A)に、目的に応じて、配合できる前記艶消し顔料としては、シリカ、合成雲母、セラミックス、ガラス、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸亜鉛、タルク、クレー、珪藻土、ゼオライト、ポリマービーズなどを挙げることができる。艶消し顔料は、樹脂成分の固形分合計100重量部に対して、50重量部以下配合することができる。
艶消し顔料を添加することによって、JIS Z 8729に規定されるL***表色系に基づくL*値で0.1〜60、好ましくは2〜50、さらに好ましくは3〜40の低明度で、かつJIS K 5400 7.6(1990)に規定される60°グロスで60以下の艶消し塗膜を得ることができる。艶消し塗膜は、例えば、自動車の内装部品に塗装され、ドライバーへの反射光を低減して防眩性に寄与する。
遮熱性塗料(A)における樹脂成分としては、例えば、水酸基、カルボキシル基、ケイ素含有基、エポキシ基、ブロックされていてもよいイソシアネ−ト基などから選ばれた1種もしくは2種以上の官能基を有するアクリル樹脂、ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、ウレタン樹脂、塩素化ポリオレフィン、エチレン、プロピレン、ブテン、メチルブテンから選ばれた1種もしくは2種以上の重合体、さらにこれらのオレフィン類と酢酸ビニル、ブタジエン、アクリル酸エステル、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、塩素化エチレン−プロピレン共重合体、塩素化エチレン−酢酸ビニル共重合体などを挙げることができる。
また塩素化ポリオレフィンに重合性モノマーをグラフト重合させたものも含まれ、これらの重合性モノマーとして、(メタ)アクリル酸のアルキルエステル、(メタ)アクリル酸のアルコキシアルキル、グリシジル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレートとモノカルボン酸との付加物、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、アクリル酸、メタクリル酸などが挙げられる。また塩素化ポリオレフィンに水分散性を付与して水性塗料にも適用可能である。
遮熱性塗料(A)の樹脂成分として架橋剤も併用でき、上記の樹脂成分の官能基と反応するメラミン樹脂、尿素樹脂、ブロックされていてもよいポリイソシアネ−ト化合物、カルボキシル基含有化合物、エポキシ基含有化合物などから選ばれた1種もしくは2種以上の架橋剤からなる混合物が挙げられる。
上記の基体樹脂と架橋剤との比率は、該両成分の合計重量を基準に、基体樹脂は50〜90重量%、特に65〜85重量%、架橋剤は50〜10重量%、特に45〜20重量%が適している。
このような樹脂組成物に、有機溶剤で希釈して有機溶剤型の塗料とすることや、中和のためにアミンなどの塩基性化合物を添加して水分散、又はエマルションとして水性塗料とすることができる。
有機溶剤としては、従来から既知の、例えば、ヘキサン、ヘプタン、キシレン、トルエン、シクロヘキサンなどの炭化水素系;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸エチレングリコ−ルモノメチルエ−テル、酢酸ジエチレングリコ−ルモノメチルエ−テルなどのエステル系;イソプロピルエ−テル、エチレングリコ−ルモノメチルエ−テル、ジエチレングリコ−ルモノブチルエ−テルなどのエ−テル系;エチルアルコ−ル、ブチルアルコ−ル、ヘキシルアルコ−ルなどのアルコ−ル系;メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、イソホロン、アセトフェノンなどのケトン系;などが挙げられる。
中和のために用いるアミンなどの塩基性化合物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウムなどのアルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物;アンモニア;エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ベンジルアミン、モノエタノールアミン、ネオペンタノールアミン、2−アミノプロパノール、3−アミノプロパノールなどの第1級モノアミン;ジエチルアミン、ジエタノールアミン、ジ−n−またはジ−iso −プロパノールアミン、N−メチルエタノールアミン、N−エチルエタノールアミンなどの第2級モノアミン;ジメチルエタノールアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリイソプロピルアミン、メチルジエタノールアミン、ジメチルアミノエタノールなどの第3級モノアミン;ジエチレントリアミン、ヒドロキシエチルアミノエチルアミン、エチルアミノエチルアミン、メチルアミノプロピルアミンなどのポリアミンを挙げることができる。
遮熱性塗料(A)の製造は、例えば、遮熱性化合物(i)を必須成分として、適宜に、遮熱性化合物(ii)、着色アルミニウム顔料、艶消し顔料、その他の顔料、ビニル樹脂、アルキド樹脂などの基体樹脂、有機溶剤、又は水を混合し、ガラスビーズもしくはジルコビーズ等のメジアを入れ、ペイントシェーカーで分散して粒径1.0μm以下に顔料分散して顔料を10〜50重量%含む顔料分散ペーストを作成し、次に必要に応じて、基体樹脂、架橋剤、添加剤、有機溶剤、又は水などの残りの成分を加えることに行うことができる。
遮熱性塗料(A)の塗装には、固形分含有率を10〜60重量%、好ましくは20〜50重量%で、粘度を10〜30秒/フォ−ドカップ#4/20℃に調整しておくことが好ましい。遮熱性塗料(A)は、例えば、エアスプレ−、エアレススプレ−または静電塗装機などで塗装することができる。塗装後の焼き付け条件としては、60〜160℃、好ましくは90〜140℃で10〜90分間加熱して塗膜を得ることができる。
遮熱性を有するフィルムとしては、離型性層(I)、接着剤又は粘着剤で形成された接合剤層(II)を有し、接合剤層(II)の表面に、以下の遮熱性着色塗料(B)を塗装してなるフィルムも挙げられる。
遮熱性着色塗料(B)は、樹脂成分の固形分合計100重量部に対して、ぺリレン系顔料及び/又はアゾメチン系顔料をアルミニウムの表面にアルミニウムの表面積1m2当たり0.1から2.0g被覆してなる遮熱性化合物(i)を0.1〜100重量部、着色顔料を0.1〜70重量部含有し、遮熱性を有する塗料である。
遮熱性着色塗料(B)の塗膜は、遮熱性塗料(A)の塗膜に比べて意匠性の付与や、遮熱性塗料の塗膜に塗り重ねた複層塗膜については、遮熱着色塗料の塗膜を含めたお互いの塗膜の光干渉効果によって新規な意匠性を得ることができる。遮熱性化合物(i)、遮熱性化合物(ii)、艶消し顔料については、遮熱性塗料(A)と同様のもの、配合量が適用できる。
遮熱性着色塗料(B)の塗膜は、遮熱性塗料(A)と同様に、艶消し顔料を添加することによって、JIS Z 8729に規定されるL***表色系に基づくL*値で0.1〜60、好ましくは2〜50、さらに好ましくは3〜40の低明度で、かつJIS K 5400に規定される60°グロスで60以下の艶消し塗膜を得ることができる。艶消し塗膜は、例えば、自動車の内装部品に塗装され、ドライバーへの反射光を低減して防眩性に寄与する。
着色顔料としては、具体的には、チタン白、亜鉛華、リトポン、硫化亜鉛、アンチモン白などの白色顔料;黄土、黄色酸化鉄、ビスマスバナデート、ナフトールエローS、ハンザエロー10G、同5G、同3G、同G、同GR、同A、同RN、同R、ピグメントエローL、パーマネントエローNCG、バルカンファストエロー5G、同R、キノリンエローレーキ、アンスラゲンエロー6GLなどの黄色顔料;クロムバーミリオン、スダーンI、リソールファストオレンジ3GL、パーマネントオレンジGTR、ハンザエロー3R、バルカンファストオレンジGG、ペルシアンオレンジ、インダスレンブリリアントオレンジGK、同RKなどの橙色顔料;酸化鉄、アンバーなどの褐色顔料;ベンガラ、パーマネントレッド4R、同F5R、パラレッド、ファイヤーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーミンBS、同6B、パーマネントレッドF2R、同F4R、同FRL、同FRLL、同F4RH、ファストスカーレットVD、バルカンファストルビンB、バルカンファストピンクG、ライトファストレッドトーナーB、同R、パーマネントカーミンFB、レーキレッド、アンソシンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGK、ピグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2R、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、同Y、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、ペリレン、キナクリドン系赤顔料などの赤色顔料;
コバルト紫、マンガン紫、ジオキサジンバイオレット、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキなどの紫色顔料、群青、紺青、コバルトブルー、セルリアンブルー、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダスレンブルー、同BC、インジゴなどの青色顔料;クロムグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、フタロシアニングリーンなどの緑色顔料が挙げられるが、これらに限ったことではない。
他に、アルミニウムフレーク、銅ブロンズフレーク、雲母状酸化鉄(例えば、MIO、PIO)、マイカフレーク、金属酸化物を雲母状酸化鉄やマイカフレーク、アルミナ、シリカ、ガラスから選ばれる基材に被覆したものを配合することができる。
遮熱性着色塗料(B)の製造は、遮熱性化合物(i)、着色顔料、適宜に、遮熱性化合物(ii)、着色アルミニウム顔料、艶消し顔料を含有し、その他の顔料、顔料分散用樹脂、有機溶剤、又は水を混合し、ペイントシェーカー又はボールミルなどの分散機で分散することにより顔料分散ペーストが得、ついでこの顔料分散ペーストに、基体樹脂、架橋剤、添加剤、有機溶剤、又は水を配合することによって行うことができる。遮熱性着色塗料(B)を製造できる。遮熱性着色塗料(B)における基体樹脂は、アクリル樹脂、ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、ウレタン樹脂など遮熱性塗料(A)に用いたものと同様の熱硬化性樹脂組成物が使用できる。
架橋剤は、これらの官能基と反応するメラミン樹脂、尿素樹脂、ブロックされていてもよいポリイソシアネ−ト化合物、カルボキシル基含有化合物、エポキシ基含有化合物などから選ばれた1種もしくは2種以上の架橋剤からなる混合物が挙げられる。上記の基体樹脂と架橋剤との比率は、該両成分の合計重量を基準に、基体樹脂は50〜90重量%、特に65〜85重量%、架橋剤は50〜10重量%、特に45〜20重量%が適している。
このような樹脂組成物に、有機溶剤で希釈して有機溶剤型の塗料とすることや、中和のためにアミンなどの塩基性化合物を添加して水分散、又はエマルションとして水性塗料とすることができる。
遮熱性着色塗料(B)の塗装に適する粘度は、フォ−ドカップ#4を用いて20℃で10〜30秒に調整して塗装時の固形分を10〜60重量%、好ましくは20〜50重量%として、塗装手段としてエアスプレ−、エアレススプレ−または静電塗装機などを用いて、膜厚を15μm以上、好ましくは20〜50μmになるように塗装する。塗装後の焼き付け条件としては、80〜160℃、好ましくは90〜140℃で10〜90分間加熱して塗膜を得ることができる。
遮熱性着色塗料(B)の塗膜は、未硬化のまま、室温でのセッティングを施し、クリヤ塗料を塗装し、両塗膜を焼き付け条件としては、80〜160℃、好ましくは90〜140℃で10〜90分間加熱して塗膜を得る2C1Bによる塗膜形成方法を行うことができる。
また透明着色塗料(C)を遮熱性着色塗料(B)の塗膜上に、又は遮熱性塗料(A)の塗膜上に、塗装することができる。
透明着色塗料(C)は、樹脂成分の固形分合計100重量部に対して、アゾ系染料、金属錯体系染料、アニリン系染料、ジおよびトリアリルメタン系染料、ビニロン系染料、ローダミン系染料、アクリジン染料、サフラニン系染料、オキサジン系染料、キノリン系染料、チアゾール系染料、アゾメチン系染料、ポリメチンまたはアゾポリメチン染料、アントラキノン染料、キノフタロン染料、フタロシアニン染料から選ばれる少なくとも1種の染料を0.01〜10重量部含有する透明着色塗料である。
この中の一例として、例えば、耐候性が良好なアゾ系染料で、かつ金属錯体染料であるNeozapon X−51、 Neozapon X−53、Neozapon X−55(BASF社製、商品名、クロム錯体染料)が挙げられる。
染料の含有量が0.01部より少ないと透明な着色感が得られず、10重量部を超えると下地塗膜を認識できなくなるばかりか、遮熱効果が低下するおそれがある。透明着色塗料(C)は、基体樹脂と硬化剤の樹脂成分と、染料、有機溶剤、必要に応じて紫外線吸収剤や表面調整剤などを添加して、ディスパーなどで混合分散することによって調整できる。
透明着色塗料(C)の塗装に際しては、粘度をフォ−ドカップ#4(20℃)で10〜30秒の粘度に調整しておくことが好ましい。塗装方法としては、スプレー、静電塗装機など従来からある塗装手段を用いることができ、通常、膜厚で5〜50μm、好ましくは15〜25μmの範囲で塗装することが好ましい。
塗膜形成方法:
遮熱性塗料(A)、遮熱性着色塗料(B)、透明着色塗料(C)などの塗料を用いた遮熱性フィルムの塗膜形成方法としては、例えば、以下の方法(1)〜方法(4)を挙げることができる。
方法(1)は、離型性層(I)上に形成された接着剤又は粘着剤で形成された接合剤層(II)の表面に、遮熱性塗料(A)を塗装し、未硬化のまま、又は硬化乾燥し、自動車用内装部品用の遮熱性着色塗料(B)を塗装してなる2C1B、又は2C2Bによる塗膜形成方法。
方法(2)は、離型性層(I)、上に形成された接着剤又は粘着剤で形成された接合剤層(II)の表面に、遮熱性塗料(A)を塗装し、未硬化のまま、又は硬化乾燥し、透明着色塗料(C)を塗装してなる2C1B、又は2C2Bによる塗膜形成方法。
方法(3)は、離型性層(I)、上に形成された接着剤又は粘着剤で形成された接合剤層(II)の表面に、遮熱性着色塗料(B)を塗装し、未硬化のまま、又は硬化乾燥し、透明着色塗料(C)を塗装してなる2C1B、又は2C2Bによる塗膜形成方法。
方法(4)は、離型性層(I)、上に形成された接着剤又は粘着剤で形成された接合剤層(II)の表面に、遮熱性塗料(A)を塗装し、未硬化のまま、又は硬化乾燥し、遮熱性着色塗料(B)を塗装し、次に未硬化のまま、又は硬化乾燥し、透明着色塗料(C)を塗装してなる3C1B、又は3C2B、3C3Bによる塗膜形成方法。
2C1B、2C2B、等の記載のCは、コート、Bはベースの意味であり、ツーコートワンベーク、ツーコートツーベークのことである。3C1B、3C2B、3C3Bも同様の意味である。
上記遮熱性フィルムは、自動車ボディに電着塗膜、又は電着塗膜と中塗り塗膜、又は電着塗膜と中塗り塗膜と上塗り塗膜を被覆してから、遮熱フィルムを貼着して使用する方法。自動車用の部品やガラス等に、遮熱フィルムを貼着してなる遮熱性フィルムを貼付して使用する方法等に用いられる。遮熱性フィルムは、自動車ボディや自動車用部品の温度上昇に寄与することからエアコン効率アップや快適な居住空間を提供することができる。
また上記に述べた遮熱性塗料(A)、遮熱性着色塗料(B)、透明着色塗料(C)は、艶消し顔料を塗料中に配合することによって、明度が、JIS Z 8729に規定されるL***表色系に基づくL*値で0.1〜60、及び/又は60度グロスが、60以下の艶消しの遮熱性フィルムを得ることも可能である。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。本発明は、これらによって限定されるものではない。尚、「部」及び「%」は「重量部」及び「重量%」を示す。
製造例1
工程1 アルミニウム顔料(東洋アルミニウム(株)製、アルペースト7640NS、表面積1.1m2/g)114部に、りん酸1部(アルミニウム顔料100部に対し1部)を含むイソプロピルアルコール溶液20部を加え、5分間混練することにより、該アルミニウム顔料表面に燐酸で処理して「仕掛品1」を得た。
工程2 Paliogen Black S−0084(BASF社製、商品名、ペリレン系顔料)10部に、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン5部、ミネラルスピリット100部を加え、20時間ボールミル分散して「仕掛品2」を得た。
工程3 工程2のボールミル分散した「仕掛品2」135部に、工程1で作成した「仕掛品1」115部と、ミネラルスピリット200部を追加し、さらに3時間ボールミル分散した。
これを吸引濾過し乾燥することによって、ペリレン系顔料を被覆したアルミニウム顔料を得た。
製造例2
製造例1に用いた「Paliogen Black S−0084」の代わりに、Chromofine Black A−1103(大日精化社製、商品名 、アゾメチン系顔料)を用いる以外は、同様の配合内容、操作にて、アゾメチン系顔料を被覆したアルミニウム顔料を得た。
製造例3 顔料分散ペーストNo.1の製造
ポリエステル樹脂(酸価80mgKOH/g、水酸基価10mgKOH/g、数平均分子量18,000)30部(固形分)、製造例1で得たペリレン系顔料を被覆したアルミニウム顔料 10部をエチレングリコールモノブチルエーテルで混合して、均一に分散し、顔料分散ペ−ストNo.1を得た。
製造例4〜10
表1のような配合内容で、顔料分散ペーストNo.2〜No.8を得た。表1中の量は固形分量表示による。
Figure 2005153471
(注1)Neozapon X−55: BASF社製、商品名、アゾ系染料でかつ金属
(クロム)錯体染料
(注2)カープレックス BS−304N:シオノギ製薬社製、商品名、シリカ微粒子
(注3)フレンドカラーD600BL(昭和アルミニウム社製、商品名、着色アルミニ
ム顔料)
(注4)パリオクロムオレンジL2800(BASF社製、商品名、着色アルミニム顔料)
(注5)Paliogen Black S−0084:BASF社製、商品名、ペリレン系顔料
(注6)Chromofine Black A−1103:大日精化社製、商品名 、アゾメチン系顔料
(注7)アルペースト7680NS:東洋アルミニウム社製、商品名、アルミニウムペースト
製造例11 ポリエステル樹脂溶液の製造
ネオペンチルグリコール0.7モル、トリメチロールプロパン0.3モル、無水フタル酸0.4モルおよびアジピン酸0.5モルを反応容器に入れ、200〜230℃で5時間反応させてから、無水トリメリット酸0.03モル添加してさらに180℃で1時間反応させた後、エチレングリコールモノブチルエーテルを加えて、酸価40mgKOH/g、水酸基価70mgKOH/g、数平均分子量約6000である固形分70%のポリエステル樹脂を得た。
次に、上記、ポリエステル樹脂100部に、ジメチルアミノエタノール4部を加えて中和し、その後イソプロピルアルコールを加えて、固形分60%のポリエステル樹脂溶液を得た。
製造例12 アクリル樹脂溶液の製造
120℃に加温したエチレングリコールモノブチルエーテル60部に、「モノマー成分−1(注8)」を3時間を要して加え共重合させて、酸価40mgKOH/g、水酸基価52mgKOH/g、および数平均分子量約10000である固形分60%のアクリル樹脂を得た。
(注8)「モノマー成分−1」:メタクリル酸メチル30部、メタクリル酸エチル23部、メタクリル酸n−ブチル30部、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル12部、メタクリル酸5部およびα,α´−アゾビスイソブチロニトリル2部からなる。
次に、上記、アクリル樹脂溶液100部に、ジメチルアミノエタノール3.5部を加えて中和し、その後イソプロピルアルコールを加えて固形分50%のアクリル樹脂溶液を得た。
遮熱性塗料(A)の製造
製造例13
製造例11で得たポリエステル樹脂溶液40部(固形分)に、デスモジュールTP LS2310(注9)30部(固形分)、顔料分散ペーストNo.1 40部(固形分)を加えて攪拌して、遮熱性塗料No.1を得た。
(注9) デスモジュールTP LS2310:住化バイエルウレタン社製、商品名、ブロック化イソシアネート
製造例14〜20
製造例13と同様にして、表2の配合内容で、遮熱性塗料No.2〜No.8を得た。
Figure 2005153471
表2の量は固形分量表示による。
遮熱性着色塗料(B)の製造
製造例21 顔料分散ペ−ストNo.9の製造
製造例12で得たアクリル樹脂30部(固形分)に、製造例1で得たアルミニウム顔料 8部、Neozapon X−55(注1) 0.5部、JR−903(注10) 10部、脱イオン水を加え、分散し、顔料分散ペ−ストNo.9を得た。
製造例22〜25
表3の配合内容とする以外は、製造例21と同様にして、顔料分散ペ−ストNo.10〜No.15を得た。表3の量は固形分量表示による。
Figure 2005153471
(注10)JR−903:テイカ社製、商品名、チタン白
(注11)カーボンMA−100:三菱化学社製、商品名、カーボンブラック
製造例26 遮熱着色ベース塗料No.1の製造
製造例11で得たポリエステル樹脂40部に、デスモジュールTP LS2310(注7)30部 、顔料分散ペ−ストNo.7 48.5部(固形分)を添加し、脱イオン水を加え、遮熱着色ベース塗料No.1を得た。
製造例27 遮熱着色ベース塗料No.2〜No.7の製造
製造例26と同様にして、表4の配合内容で、遮熱着色ベース塗料No.2〜No.7を得た。表4中の量は、固形分表示による。
Figure 2005153471
透明着色塗料(C)の製造
製造例35 透明着色塗料No.1の製造
アクリル樹脂(水酸基価85mgKOH/g、酸価3mgKOH/g、数平均分子量12000)20部(固形分)、ポリエステル樹脂(酸価80mgKOH/g、水酸基価10mgKOH/g、数平均分子量18,000)50部(固形分)、デスモジュールTPLS2310(注9)30部(固形分)を有機溶剤(酢酸エチル/キシレン=1/1重量比)に混合分散し、その中にNeozapon X−55(注1)を1部、有機溶剤を配合し、透明着色塗料No.1を得た。
製造例36 透明着色塗料No.2の製造
製造例35において、Neozapon X−55(注1)1部を配合しない以外は同様にして、透明着色塗料No.2を得た
表5に透明着色塗料No.1、透明着色塗料No.2の配合内容を示す。
Figure 2005153471
粘着性フィルムの作成
膜厚50μmのポリプロピレンフィルム(離型紙)の表面にSKダインA−1310(総研化学(株)製、商品名、アクリル樹脂系感圧性粘着剤)の主剤300重量部に対して、M−5A硬化剤 10重量部を加えた混合溶液を塗布し、80℃で20分乾燥して膜厚約25μmの粘着層を形成して、「粘着性フィルム」を得た。
遮熱性塗料フィルムの製造
(実施例1)
上記の「粘着性フィルム」を用い、以下の工程1〜工程2に従って遮熱性フィルムNo.1を得た。
工程1 遮熱性塗料No.1をエアスプレ−を用いて乾燥塗膜が35μmになるように 粘着性フィルムの粘着層上に塗装し、室温で5分間セッティングを行った。
工程2 110℃で20分加熱して、遮熱性フィルムNo.1を得た。
得られた遮熱性フィルムNo.1は、ポリプロピレンフィルムを剥離して自動車用冷延鋼板(70×150×0.8mm)に貼り付けて試験に供した。
(実施例2〜6)
実施例1と同様にして、表6のような塗料種、工程にてフィルムNo.2〜フィルムNo.6を得た。
(比較例1、2)
実施例1と同様にして、表6のような塗料種、工程にてフィルムNo.7、フィルムNo.8を得た。
実施例2〜6及び比較例1、2で得た遮熱性フィルムについてもポリプロピレンフィルムを剥離して自動車用冷延鋼板に貼り付けて試験に供した。
これらの試験結果を表6に示す。
Figure 2005153471
遮熱性着色フィルムの製造
(実施例7)
前記の「粘着性フィルム」を用い、以下の工程1〜工程2に従って遮熱着色ベースフィルムNo.1を得た。
工程1 遮熱着色ベース塗料No.1をエアスプレ−を用いて乾燥塗膜が35μmになるように 塗装し、室温で5分間セッティングを行った。
工程2 110℃で20分加熱して、遮熱着色ベースフィルムNo.1を得た。
得られた遮熱着色ベースフィルムNo.1は、自動車用冷延鋼板(70×150×0.8mm)に貼り付けて試験に供した。
(実施例8〜10、比較例3〜5)
実施例7において、遮熱着色ベース塗料No.1の代わりに遮熱着色ベース塗料No.2〜No.7の各々を用いる以外は、実施例7と同様にして、遮熱着色ベースフィルムNo.2〜No.7を得た。
Figure 2005153471
遮熱性複層フィルムの製造
(実施例11)
前記の「粘着性フィルム」を用い、以下の工程1〜工程3に従って遮熱性複層フィルムNo.1を得た。
工程1 「粘着性フィルム」の粘着層上に、遮熱性塗料No.1をエアスプレーを用いて膜厚が35μmになるように塗装し、110℃−20分間焼き付けた。
工程2 次に、遮熱着色ベース塗料No.1を15μm塗装し、セッティングを施した後、透明着色塗料No.1を15μm塗装した。
工程3 3層を110℃で20分加熱して、遮熱性複層フィルムNo.1を得た。
得られた遮熱性複層フィルムNo.1は、自動車用冷延鋼板(70×150×0.8mm)に貼り付けて試験に供した。
(実施例12〜14)
表8に示す塗料、工程とする以外は、実施例11と同様にして、遮熱性複層フィルムNo.2〜No.4を得た。
得られた遮熱性複層フィルムNo.1〜No.4は、ポリプロピレンフィルムを剥離して自動車用冷延鋼板(70×150×0.8mm)に貼り付けて試験に供した。
Figure 2005153471
(比較例6〜9)
9に示す塗料、工程とする以外は、実施例11と同様にして、遮熱性複層フィルムNo.5〜No.8を得た。
得られた遮熱性複層フィルムNo.5〜No.8は、ポリプロピレンフィルムを剥離して自動車用冷延鋼板(70×150×0.8mm)に貼り付けて試験に供した。
Figure 2005153471
表6〜表9における塗膜性能は、下記の試験条件に従って行った。
(注12) 明度L*:米国 X−Rite社の携帯型変角分光光度計MA68を用いて正面45度のL*値を求めた。値が小さいほど漆黒度が増し、黒と塗色としての意匠性が高いことを示す。なお正面45度は、表2における(4)を示す。
(注13)塗板表面温度(℃):雰囲気温度20℃、塗板からの距離30cmにて、熱源としてHALOGEN LIGHT LPL1500(LPL社製)を使用して照射し、6時間経過後の塗板の表面の温度を測定した。
(注14)60°グロス:JIS K−5400 7.6(1990)の60度鏡面光沢度に従い、塗膜の光沢の程度を入射角と受光角とがそれぞれ60度のときの反射率を測定して、鏡面光沢度の基準面の光沢度を100としたときの百分率で表す。
(注15)仕上り性:
○は、ラウンド感、チリ肌感、ハジキ、ヘコミなく良好
△は、ラウンド感、チリ肌感、ハジキ、ヘコミのいづれかが劣る
×は、ラウンド感、チリ肌感、ハジキ、ヘコミの低下が著しい
(注16)塗料安定性:塗料を100mlのサンプル瓶に入れ、40℃で30日間貯蔵した。
○は、塗料の沈降がほとんどなく、またあっても手攪拌で容易に再分散する。
△は、塗料の沈降があり、1〜2時間攪拌機で攪拌することによって再分散する状態。
×は、塗料の沈降が著しく、再分散が困難。
本発明は、遮熱性を有するフィルムのため、ガラスや自動車部品等に貼り付けることによってエアコンの効き目や、室内の温度上昇の抑制に寄与するものである。
本発明の遮熱性フィルムのモデル図である。 塗色の測定角度を表す図である。
符号の説明
1.離型性層
2.接合剤層
3.塗料層
4.正面45度を示す

Claims (18)

  1. 離型性層(I)とこの上に積層された接着剤又は粘着剤で形成された接合剤層(II)を有し、接合剤層の表面に、以下の遮熱性塗料(A)を塗装してなる遮熱性フィルム。
    遮熱性塗料(A):遮熱性塗料(A)の樹脂成分の固形分合計100重量部に対して、ぺリレン系顔料及び/又はアゾメチン系顔料をアルミニウム顔料の表面にアルミニウムの表面積1m2当たり0.1gから2.0g被覆してなる遮熱性化合物(i)を0.1〜100重量部含有する。
  2. 遮熱性塗料(A)に、アゾ系の金属錯体染料及び/又は無機焼成顔料を配合した、請求項1に記載された遮熱性フィルム。
  3. 離型性層(I)とこの上に積層された接着剤又は粘着剤で形成された接合剤層(II)を有し、接合剤層の表面に、以下の遮熱性着色塗料(B)を塗装してなる遮熱性フィルム。
    遮熱性着色塗料(B):遮熱性着色塗料(B)の樹脂成分の固形分合計100重量部に対して、ぺリレン系顔料及び/又はアゾメチン系顔料をアルミニウム顔料の表面にアルミニウムの表面積1m2当たり0.1gから2.0g被覆してなる遮熱性化合物(i)を0.1〜100重量部、着色顔料を0.1〜70重量部含有する。
  4. アルミニウム顔料が、表面に無機酸基吸着層を設けた顔料である、請求項1ないし3のいずれか1項に記載された遮熱性フィルム。
  5. ぺリレン系顔料及び/又はアゾメチン系顔料が、分子中に2個のアミノ基を有し、カルボキシル基を持たないアミノ化合物で処理してなる顔料である、請求項1ないし3のいずれか1項に記載された遮熱性フィルム。
  6. ぺリレン系顔料及び/又はアゾメチン系顔料が、該顔料を分子中に2個のアミノ基を有し、カルボキシル基を持たないアミノ化合物で処理する際に一塩基性芳香族カルボン酸を併用して処理した顔料である、請求項5に記載された遮熱性フィルム。
  7. 遮熱性塗料(A)、又は遮熱性着色塗料(B)の樹脂成分の固形分合計100重量部に対して、金属錯体染料及び/又は無機焼成顔料を0.01〜100重量部含有する、請求項1ないし6のいずれか1項に記載された遮熱性フィルム。
  8. 遮熱性塗料(A)、又は遮熱性着色塗料(B)の樹脂成分の固形分合計100重量部に対して、さらに顔料及び/又は無機酸化物で被覆された着色アルミニウム顔料を0.1〜100重量部含有する、請求項1ないし7のいずれか1項に記載された遮熱性フィルム。
  9. 遮熱性塗料(A)、又は遮熱性着色塗料(B)の樹脂成分の固形分合計100重量部に対して、シリカ、合成雲母、セラミックス、ガラス、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸亜鉛、タルク、クレー、珪藻土、ゼオライト、ポリマービーズから選ばれる少なくとも1種の艶消し顔料を0.1〜50重量部含有する、請求項1ないし8のいずれか1項に記載された遮熱性フィルム。
  10. 離型性層(I)とこの上に積層された接着剤又は粘着剤で形成された接合剤層(II)を有し、接合剤層の表面に、請求項1または2に記載された遮熱性塗料(A)を塗装し、未硬化のまま、又は硬化乾燥して、遮熱性着色塗料(B)を塗装してなる2C1B、又は2C2Bによる塗膜形成方法で得られた遮熱性フィルム。
  11. 離型性層(I)とこの上に積層された接着剤又は粘着剤で形成された接合剤層(II)を有し、接合剤層の表面に、請求項1または2に記載された遮熱性塗料(A)を塗装し、未硬化のまま、又は硬化乾燥して、透明着色塗料(C)を塗装してなる2C1B、又は2C2Bによる塗膜形成方法で得た遮熱性フィルム。
  12. 離型性層(I)とこの上に積層された接着剤又は粘着剤で形成された接合剤層(II)を有し、接合剤層の表面に、請求項3ないし6のいずれか1項に記載された遮熱性着色塗料(B)を塗装し、未硬化のまま、又は硬化乾燥して、透明着色塗料(C)を塗装してなる2C1B、又は2C2Bの塗膜形成方法で得た遮熱性フィルム。
  13. 離型性層(I)とこの上に積層された接着剤又は粘着剤で形成された接合剤層(II)を有し、接合剤層の表面に、請求項1または2に記載された遮熱性塗料(A)を塗装し、未硬化のまま又は硬化乾燥して、その上に請求項3ないし6のいずれか1項に記載された遮熱性着色塗料(B)を塗装し、次に未硬化のまま、又は硬化乾燥して、透明着色塗料(C)を塗装してなる3C1B、又は3C2B、3C3Bによる塗膜形成方法で得た遮熱性フィルム。
  14. 請求項11〜13のいずれか1項に記載された透明着色塗料(C)が、透明着色塗料の樹脂成分の固形分合計100重量部に対して、アゾ系染料、金属錯体系染料、アニリン系染料、ジおよびトリアリルメタン系染料、ビニロン系染料、ローダミン系染料、アクリジン染料、サフラニン系染料、オキサジン系染料、キノリン系染料、チアゾール系染料、アゾメチン系染料、ポリメチンまたはアゾポリメチン染料、アントラキノン染料、キノフタロン染料、フタロシアニン染料から選ばれる少なくとも1種の染料を0.01〜10重量部含有する透明着色塗料である遮熱性フィルム。
  15. 請求項1ないし14のいずれか1項に記載された遮熱性フィルムから離型性層(I)を除いたフィルムを貼付した自動車ボディ。
  16. 請求項1ないし14のいずれか1項に記載された遮熱性フィルムから離型性層(I)を除いたフィルムを貼付した自動車用部品。
  17. 遮熱性フィルムを貼付した自動車用部品の明度が、JIS Z 8729に規定されるL***表色系に基づくL*値で0.1〜60である、請求項16に記載された自動車用部品。
  18. 遮熱性フィルムを貼付した自動車用部品の60度グロスが、60以下である、請求項16に記載された自動車用部品。
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