JP2005153446A - 発泡樹脂成形体の成形方法及び成形装置 - Google Patents

発泡樹脂成形体の成形方法及び成形装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 カウンタープレッシャー工法を使用した発泡樹脂成形体の成形方法及び成形装置であって、発泡樹脂材料の射出充填時、射出速度を安定化させることで、成形不良を回避する。
【解決手段】 成形金型50とそれに連結されるガス供給・排出機構60とから構成される成形装置40であって、製品キャビティCに臨むように型内に設けた複数の圧力センサ57の検知結果をガス供給・排出機構60にフィードバック制御することにより、発泡樹脂材料Mの射出充填時、射出圧の過度の上昇を抑えるとともに、射出速度を一定化させ、かつコアバック時におけるガスの排出を迅速に行なうことで、ガス溜まり、あるいは発泡不良を抑え、外観不良をなくす。
【選択図】 図3

Description

本発明は、ガス注入式射出成形工法を使用する発泡樹脂成形体の成形方法及び成形装置に係り、特に、製品キャビティ内に供給されるガスの圧力を一定に保つことにより、発泡樹脂成形体の外観不良を防止できる発泡樹脂成形体の成形方法及び成形装置に関する。
図8はドアパネル(図示せず)の室内側に装着される自動車用ドアトリム1を示すもので、このドアトリム1は、軽量で、耐衝撃性能に優れ、かつコストも廉価なことから、ポリプロピレン(PP)樹脂内部に発泡剤を混入した発泡樹脂材料を所要形状に成形してなる樹脂成形体が多く使用されている。また、ドアトリム1には、室内側に向けて膨出するアームレスト部1aが一体成形され、このアームレスト部1aの下方には、ドアポケット用開口1bが開設されているとともに、そのフロント側にスピーカグリル1cが一体、あるいは別体に設けられている。
この種発泡樹脂成形体を使用したドアトリム1を所要形状に成形する従来の成形方法について、図9に示す工程説明図、図10に示す金型のタイムチャート図を基に説明する。すなわち、成形金型2は、キャビティ型3とコア型4とから大略構成され、キャビティ型3がコア型4に対して近接する方向に駆動して型締めが行なわれる。そして、型締め時における初期金型状態においては、図9(a)に示すように、キャビティ型3の金型位置はa1であり、製品キャビティC内での金型のクリアランスは2.0mmに設定されている。
そして、この状態で図示しない射出機から樹脂通路を経て製品キャビティC内に発泡樹脂材料Mが射出充填される。また、射出充填時間(t1)経過後の状態を図9(b)に示す。すなわち、製品キャビティC内に発泡樹脂材料Mが充填された後、遅延時間(t2)0〜10秒経過させる。その後、キャビティ型3を上昇させる(図9(c)参照)。このときのキャビティ型3の金型位置はa2であり、このa2は、例えば、3.6mm程度に設定され、冷却時間(t3)経過後、成形金型2より発泡成形が完了したドアトリム1を脱型すれば良い。
ところで、図9(a)に示す射出充填工程において、型締めと同時に型内に空気、CO2 等のガスを注入し、型内の内圧を高め、発泡樹脂材料Mの早期の発泡を抑える、いわゆるカウンタープレッシャー工法が従来から知られている。尚、一般のカウンタープレッシャー工法としては、特許文献1がある。このガスの注入時間及びガスの脱圧時間については、図10のプレスチャート図に示す。
また、射出機シリンダの位置からガスの圧力弁を作動させることにより、型内の圧力を制御する工法も従来から知られている(例えば、特許文献2参照。)。
更に、成形金型のゲート部において圧力を検知し、その値をガスの圧力装置にフィードバックすることが特許文献3に記載されている。
特公昭51−27266号公報(第2頁、第3頁、図1、図2)
特開平4−308713号公報(第3頁、図1乃至図3)
特許第2762346号公報(第3頁、第4頁、図1、図2)
このように、特許文献1に示されている従来のカウンタープレッシャー工法においては、キャビティ内に注入されたガスは、樹脂圧により制御され排出されることになるため、型内のガス圧が大きく変化する。そのため、急激なガス圧の上昇により、製品表面にフローマークが生じる等の不具合を発生させるという欠点があった。
また、特許文献2に示される工法においては、射出機シリンダの位置からガスの圧力弁を作動させる機構であるため、型内の圧力が刻々変化するのに対応して制御するのが困難であり、更に、急激な型内圧力の上昇に伴なう成形への不具合防止に対しては、大きな効果をもたないというのが実情である。
更に、特許文献3に示すように、ゲート部にて圧力を検知し、その値をガスの圧力装置にフィードバックする構成においては、ゲート部のみの樹脂圧しか検知できず、流動途中から末端部分の状況についての樹脂圧については不明であるため、端末部分に生じるフローマーク等の成形不良の対策とはなり得ない。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、発泡樹脂材料を型締め後のキャビティ内に充填する際、外部からガスを注入し、型内圧力を制御して発泡反応を誘起させないで金型内に発泡樹脂材料を充填するというカウンタープレッシャー工法を使用した発泡樹脂成形体の成形方法及び成形装置において、キャビティの複数箇所毎の型内圧力を一定に保つことにより、成形時の外観不良をなくすことを目的とする。
更に、本発明は、ガス圧の制御について、供給系と排出系の2系統で制御することにより、型内の内圧を急速に常圧に維持することにより、ガス溜まり、発泡不良等の不具合を有効に解決できる発泡樹脂成形体の成形方法及び成形装置を提供することを更なる目的とする。
上記目的を達成するために、本発明方法は、成形金型の製品キャビティ内に発泡樹脂材料を射出充填した後、上記発泡樹脂材料を発泡させて所要形状に成形してなる発泡樹脂成形体の成形方法において、可動側金型と固定側金型との間に画成される製品キャビティ内に発泡樹脂材料を充填する際、製品キャビティ内に臨むように可動側金型、あるいは固定側金型の少なくとも一方側の金型に複数の圧力センサを設け、この圧力センサの信号をガス供給・排出機構にフィードバック処理し、発泡樹脂材料充填時における型内圧力を制御することにより、発泡樹脂材料の射出速度を安定化したことを特徴とする。
ここで、成形金型の製品キャビティ内に発泡樹脂材料を射出充填した後、発泡樹脂材料の発泡反応を促進させて発泡成形を行なうが、この発泡成形時、型クリアランスは射出充填時と同一に維持しても良いが、発泡スペースを確保するために、可動側金型を微小ストローク型開操作するようにしても良い。
そして、本発明方法によれば、従来は制御しきれなかった樹脂流動中の各ポイント毎のガス圧を圧力センサにより検知できるため、フローマーク等の成形不良が発生し易いガス圧が高まった部位において即座にガス圧を制御し、フローマーク等が発生しないレベルの圧力へと制御することができる。
更に、本発明方法は、前記圧力センサの信号により、ガス供給・排出機構が成形金型の製品キャビティ内にガスを供給、あるいは排出するとともに、上記ガス供給・排出機構におけるガス排出系として真空吸引力を使用することにより、型内のガスを迅速に吸引することで、型内圧力を急速に常圧に維持することを特徴とする。従って、本発明方法によれば、ガス圧の脱圧に関しては、真空吸引するため、急速に型内圧力が常圧に維持できるため、ガス溜まり、発泡不良等の不具合を有効に解消できる。
次いで、本発明方法に使用する発泡樹脂成形体の成形装置は、成形金型の製品キャビティ内に発泡樹脂材料を射出充填した後、上記発泡樹脂材料を発泡させて所要形状に成形してなる発泡樹脂成形体の成形装置において、この成形装置は、可動側金型と固定側金型及び両金型間に画成される製品キャビティ内に発泡樹脂材料を供給する射出機とを備えた成形金型と、この成形金型に付設されるガス供給・排出機構とから構成され、前記成形金型には、製品キャビティと外部のガス供給・排出機構とを接続するガス通路が穿設され、かつ製品キャビティ内に臨む複数の圧力センサが設置されているとともに、ガス供給・排出機構は、ガス供給系と、ガス排出系とにそれぞれ分岐接合され、この分岐点に3方位開閉弁が設けられていることを特徴とする。
また、別の実施形態は、成形金型の製品キャビティ内に発泡樹脂材料を射出充填した後、上記発泡樹脂材料を発泡させて所要形状に成形してなる発泡樹脂成形体の成形装置において、前記ガス供給・排出機構は、成形金型に貫通するガス通路の一方端にガス供給系が接続され、かつガス通路の他方端にガス排出系が接続され、この貫通するガス通路から分岐する分岐ガス通路が製品キャビティに臨むように設けられ、分岐点に3方位開閉弁が設けられていることを特徴とする。
従って、本発明に係る発泡樹脂成形体の成形装置によれば、製品キャビティの複数箇所に設けられた圧力センサの信号によりガスの供給・排出を行ない、型内圧力が規定値より高まった際に基圧を制御して規定の圧力に達するように吸引するというものであるから、簡単な構成で実施できる。
以上説明した通り、本発明に係る発泡樹脂成形体の成形方法及び成形装置によれば、金型内の複数箇所に圧力センサを設け、圧力センサにより得た値をガスの供給・排出系にフィードバック制御することで、型内のガス圧力を常に一定に保つことができ、発泡樹脂材料の充填時、発泡を確実に抑えた状態で充填できるため、スワールマーク等が発生することがないとともに、更に、ガス圧の脱圧に関してはバキューム吸引することにより、急速に型内圧力を常圧に維持でき、発泡成形時におけるガス溜まり、発泡バラツキ等の不具合が改善され、外観不良を解消でき、製品外観の良好な発泡樹脂成形体を成形できるという効果を有する。
以下、本発明に係る発泡樹脂成形体の成形方法及び成形装置の最良の形態について、図面に基づき詳細に説明する。
図1乃至図5は本発明の第1実施例を示すもので、図1,図2は本発明方法を適用して成形した発泡樹脂成形体からなるドアトリムロアを備える自動車用ドアトリムの正面図並びに断面図、図3は本発明に係る発泡樹脂成形体の成形装置の第1実施例を示す全体図、図4は本発明に係る発泡樹脂成形体の成形方法におけるプレスチャート図、図5は射出圧力、射出速度、ガス圧の相対関係を示すグラフである。
図1,図2において、自動車用ドアトリム10は、ドアトリムアッパー20とドアトリムロア30の上下二分割体から構成されている。上記ドアトリムアッパー20には、インサイドハンドルエスカッション11、また、乗員が肘を載せるアームレスト部にはプルハンドル12やパワーウインドウスイッチフィニッシャー13が取り付けられている。一方、ドアトリムロア30には、備品を収容できるドアポケットのポケット開口14が開設されているとともに、そのフロント側にスピーカグリル15が一体、または別体に設けられている。
更に、上記ドアトリムアッパー20及びドアトリムロア30の構成については、図2に示すように、ドアトリムアッパー20は、樹脂芯材21の表面に表皮22を貼付してなる積層構造体から構成されており、樹脂芯材21の素材となる合成樹脂としては、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アイオノマー系樹脂、ポリアミド系樹脂、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン(ABS)樹脂、ポリカーボネート樹脂等から適宜選択されて良く、また、所望により合成樹脂にタルク、クレイ、木粉等のフィラーを混入しても良い。
そして、表皮22は、TPO(サーモプラスチックオレフィン)に代表される熱可塑性エラストマー樹脂等の合成樹脂シート、あるいはTPOシート裏面にポリエチレンフォーム等のクッション層を裏打ちした積層シート材料等が使用できる。
また、ドアトリムアッパー20を所望形状に成形するには、射出成形工法、モールドプレス成形工法が量産性を考慮した場合好適である。すなわち、成形金型内に表皮22をセットし、型締め後、あるいは型締め直前に成形金型のキャビティ内に溶融樹脂を射出充填することで、樹脂芯材21を所望の曲面形状に成形するとともに、樹脂芯材21の表面側に表皮22を一体貼着することができる。
一方、ドアトリムロア30は、本発明では発泡樹脂成形体が使用されており、合成樹脂中に発泡剤が混入されている。例えば、使用できる合成樹脂としては、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アイオノマー系樹脂、ポリアミド系樹脂、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン(ABS)樹脂、ポリカーボネート樹脂等から適宜選択される。そして、合成樹脂に対して、アゾジカルボンアミド等の有機発泡剤あるいは重炭酸ナトリウム等の無機発泡剤を混入したものを使用している。
そして、図1,図2に示すドアトリム10は、ドアトリムアッパー20とドアトリムロア30との外観上のアクセント効果により、良好な製品外観が得られるとともに、成形金型をコンパクト化できる。また、ドアトリムロア30を発泡樹脂成形体から構成することで、軽量化にも大きく貢献している。
ところで、本発明は、ドアトリムロア30(発泡樹脂成形体)の成形方法及びそれに使用する成形装置40に特徴がある。まず、成形装置40の構成について、図3を基に説明すると、成形装置40は、成形金型50と、この成形金型50にガスを供給、あるいは排出するためのガス供給・排出機構60とから大略構成されている。
更に詳しくは、成形金型50は、可動側金型51と固定側金型52及び固定側金型52に連結される射出機53とからなっている。そして、射出機53から供給される発泡樹脂材料Mは、ゲート54を通じて可動側金型51と固定側金型52との間に画成される製品キャビティC内に供給される。
また、可動側金型51と固定側金型52との周縁部分は、シール部55を介してエアタイトに型締めされる。このシール部55の構成としては、シール部材が製品キャビティCを囲繞するように周設されても良く、また、可動側金型51の発泡スペースを確保するために微小ストローク型開きさせる際においても、エアタイトに周縁部がエアシールできるように、シリンダ等により可動できるシール部55を採用しても良い。
更に、本発明方法に使用する成形装置40においては、成形金型50において、ガス供給・排出機構60からガスを製品キャビティC内に供給、あるいは排出できるように、ガス通路56が設けられているとともに、製品キャビティCに臨むように金型の複数箇所に圧力センサ57が図面では3箇所等、複数箇所に設けられている。
一方、成形金型50に接続されるガス供給・排出機構60は、ガス供給タンク61からガスを成形金型50のガス通路56に供給するためのガス供給ホース62が接続され、このガス供給ホース62に分岐ホース63が接続され、この分岐点に3方位開閉弁64が設けられ、分岐ホース63は真空ポンプ65に接続している。
従って、分岐点を図3中拡大して示すように、3方位開閉弁64が図中実線位置にあるとき、ガス供給タンク61からガスがガス供給ホース62を通じて金型50内に送られ、ガスの供給が行なわれる。一方、キャビティ内のガス圧を落とすときには、3方位開閉弁64が駆動して、矢印で示すように、点線位置に3方位開閉弁64が位置し、金型50の製品キャビティCからガスが分岐ホース63を通じて真空ポンプ65側に真空吸引される。
次いで、本発明方法を図4のプレスチャート図、図5のグラフを基に説明すると、図4のプレスチャート図において、可動側金型51が型開位置(A)から型締め位置(B)まで下降して成形金型50の型締めが行なわれる。
そして、この成形金型50の型締めと同時にガス供給・排出機構60から製品キャビティC内にガスが注入される。更に、ガスの注入後、(C)から(D)に至るまで発泡樹脂材料Mが射出機53、ゲート54を通じて製品キャビティC内に充填されるが、このとき、図5のグラフから明らかなように、製品キャビティC内の型内圧力が規定値より高まった際に複数箇所に設けた圧力センサ57からの信号により、型内圧力を制御して、規定の圧力に達するように、ガスの供給・排出を3方位開閉弁64の動作により行なう。従って、樹脂圧力を所定値に抑えることができるとともに、発泡樹脂材料Mの射出速度も安定した状態で発泡樹脂材料Mの充填工程を完了させることができる。
更に、発泡樹脂材料Mの充填が完了した後、ガスを脱圧するとともに、発泡樹脂材料Mの発泡スペースを確保するために、(E)から(F)まで微小ストローク型開動作を行ない、(G)まで冷却時間を確保して、発泡を完了させる。その後、型開動作を行ない、(H)まで可動側金型51を上昇させた後、発泡樹脂成形体を脱型すれば良い。尚、所望ならば、発泡スペースを確保するための型開動作を省略し、型クリアランスを一定レベルに保った状態で発泡反応を行なうようにしても良い。
このように、第1実施例においては、発泡樹脂材料Mの充填時、樹脂圧力の過度の上昇を抑え、かつ射出速度を安定した状態に維持できるため、充填工程において発泡反応が起こることがなく、かつ発泡反応時には、ガスを迅速に排出することができるため、ガス溜まりや発泡不良等が回避でき、外観性能の優れた発泡樹脂成形体を成形することができる。
図6は本発明方法に使用する成形装置40の第2実施例を示すもので、この成形装置40においては、可動側金型51に貫通状態でガス通路56が穿設され、このガス通路56の一方端56aにガス供給系であるガス供給タンク61と連結するガス供給ホース62が接続されているとともに、ガス通路56の他方端56bには、真空ポンプ65がガス排出管65aを介して接続されている。更に、可動側金型51に貫通状に設けられるガス通路56は、それと分離するように分岐ガス通路56c,56dが製品キャビティCに連通するように分岐形成され、各分岐点において、複数の開閉弁58が設けられている。
従って、発泡樹脂材料Mの充填工程において、製品キャビティC内に臨むように複数箇所に設けられた圧力センサ57により過度の内圧が検知され、ガス供給系にフィードバックされることで、製品キャビティC内の型内圧力を常に安定状態に維持でき、発泡樹脂材料Mの射出速度を一定にできるという第1実施例同様の効果があるとともに、発泡樹脂材料Mの充填工程が完了して、可動側金型51が微小ストローク型開方向に動作する際、真空ポンプ65により迅速にガスを外部に排出することができるため、発泡反応時におけるガス溜まり、あるいは発泡不良等の不具合がなく、外観性能の優れたドアトリムロア30の成形が可能となる。
図7は本発明方法に使用する成形装置40の第3実施例を示すもので、この成形装置40は、成形金型50に複数(4基)のガス供給・排出機構60A,60B,60C,60Dが設けられている。更に、成形金型50には、製品キャビティC内に臨むようにa,b,c,dの各ポイントに圧力センサ57a,57b,57c,57dが付設されている。
従って、発泡樹脂材料Mの射出充填工程において、ゲート54から最も遠隔ポイントとなる部位(図7中符合Aで示す)は、ショートショットが発生し易いが、第3実施例で示す成形装置40を使用すれば、dポイントの圧力センサ57dが高い圧力値を検出することになり、これをフィードバックさせて、ガス供給・排出機構60A〜60Dから近接するガス供給・排出機構60C,60Dを選択し、製品キャビティC内のガスを2箇所のガス供給・排出機構60C,60Dを通して排出すれば、製品キャビティC内の全域において、型内圧力をほぼ均一に制御することができる。
このように、成形金型50に複数のガス供給・排出機構60を付設した場合、製品キャビティC内の型内圧力の分布状況を圧力センサ57により検知して、ガス供給・排出機構(例えば、60A〜60D)から最適のものを組み合わせることで、バランス良く型内圧力を制御することができるという有利さがある。
以上説明した第1実施例、第2実施例は、上下二分割型のドアトリム10におけるドアトリムロア30の製造方法に適用したが、製品用途はこれに限定されることなく、発泡樹脂成形体全般に適用できる。
また、発泡樹脂成形体の形状や樹脂特性を考慮して、複数のガス供給・排出機構を複数のガス通路を通じて製品キャビティと連通させて、型内に設けた複数の圧力センサの数値により、適宜ガスの供給、あるいは排出を行なうこともできる。
本発明方法を適用して成形したドアトリムロアを使用した自動車用ドアトリムを示す正面図である。 図1中II−II線断面図である。 本発明に係る発泡樹脂成形体の成形装置における第1実施例の構成を示す全体図である。 図3に示す成形装置における成形金型並びにガス供給・排出機構のタイムチャート図である。 本発明方法における発泡樹脂材料の射出圧力、射出速度、ガス圧の相対関係を示すグラフである。 本発明に係る発泡樹脂成形体の成形装置における第2実施例の構成を示す全体図である。 本発明に係る発泡樹脂成形体の成形装置における第3実施例の構成を示す全体図である。 従来の自動車用ドアトリムを示す正面図である。 従来の自動車用ドアトリムの成形方法における(a)初期金型状態、(b)樹脂充填完了後の金型状態、(c)発泡成形時の金型状態をそれぞれ示す説明図である。 従来のカウンタープレッシャー工法における成形金型並びにガス供給機構のタイムチャート図である。
符号の説明
10 自動車用ドアトリム
20 ドアトリムアッパー
30 ドアトリムロア
40 成形装置
50 成形金型
51 可動側金型
52 固定側金型
53 射出機
54 ゲート
55 シール部
56 ガス通路
56a 一方端
56b 他方端
56c,56d 分岐ガス通路
57(57a,57b,57c,57d) 圧力センサ
58 開閉弁
60(60A,60B,60C,60D) ガス供給・排出機構
61 ガス供給タンク
62 ガス供給ホース
63 分岐ホース
64 3方位開閉弁
65 真空ポンプ
A ゲートからの遠隔部分
C 製品キャビティ
M 発泡樹脂材料

Claims (4)

  1. 成形金型(50)の製品キャビティ(C)内に発泡樹脂材料(M)を射出充填した後、上記発泡樹脂材料(M)を発泡させて所要形状に成形してなる発泡樹脂成形体(30)の成形方法において、
    可動側金型(51)と固定側金型(52)との間に画成される製品キャビティ(C)内に発泡樹脂材料(M)を充填する際、製品キャビティ(C)内に臨むように可動側金型(51)、あるいは固定側金型(52)の少なくとも一方側の金型(51,52)に複数の圧力センサ(57)を設け、この圧力センサ(57)の信号をガス供給・排出機構(60)にフィードバック処理し、発泡樹脂材料(M)充填時における型内圧力を制御することにより、発泡樹脂材料(M)の射出速度を安定化したことを特徴とする発泡樹脂成形体の成形方法。
  2. 前記圧力センサ(57)の信号により、ガス供給・排出機構(60)が成形金型(50)の製品キャビティ(C)内にガスを供給、あるいは排出するとともに、上記ガス供給・排出機構(60)におけるガス排出系として真空吸引力を使用することにより、型内のガスを迅速に吸引することで、型内圧力を急速に常圧に維持することを特徴とする請求項1に記載の発泡樹脂成形体の成形方法。
  3. 成形金型(50)の製品キャビティ(C)内に発泡樹脂材料(M)を射出充填した後、上記発泡樹脂材料(M)を発泡させて所要形状に成形してなる発泡樹脂成形体(30)の成形装置(40)において、
    この成形装置(40)は、可動側金型(51)と固定側金型(52)及び両金型(51,52)間に画成される製品キャビティ(C)内に発泡樹脂材料(M)を供給する射出機(53)とを備えた成形金型(50)と、この成形金型(50)に付設されるガス供給・排出機構(60)とから構成され、前記成形金型(50)には、製品キャビティ(C)と外部のガス供給・排出機構(60)とを接続するガス通路(56)が穿設され、かつ製品キャビティ(C)内に臨む複数の圧力センサ(57)が設置されているとともに、ガス供給・排出機構(60)は、ガス供給系(61)と、ガス排出系(65)とにそれぞれ分岐接合され、この分岐点に3方位開閉弁(64)が設けられていることを特徴とする発泡樹脂成形体の成形装置。
  4. 成形金型(50)の製品キャビティ(C)内に発泡樹脂材料(M)を射出充填した後、上記発泡樹脂材料(M)を発泡させて所要形状に成形してなる発泡樹脂成形体(30)の成形装置(40)において、
    前記ガス供給・排出機構(60)は、成形金型(50)に貫通するガス通路(56)の一方端(56a)にガス供給系(61)が接続され、かつガス通路(56)の他方端(56b)にガス排出系(65)が接続され、この貫通するガス通路(56)から分岐する分岐ガス通路(56c,56d)が製品キャビティ(C)に臨むように設けられ、分岐点に開閉弁(58)が設けられていることを特徴とする発泡樹脂成形体の成形装置。
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