JP2005153392A - 静電式インクジェットヘッドの駆動方法およびインクジェットプリンタ - Google Patents

静電式インクジェットヘッドの駆動方法およびインクジェットプリンタ Download PDF

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Abstract

【課題】 多ショット/画素印字における後続の画素印字のインク液滴の吐出特性の劣化を防止可能な静電式インクジェットヘッドの駆動方法を提案すること。
【解決手段】 静電式インクジェットヘッド110はインク液滴を最大3回吐出することにより1画素分の印字を行う。1画素分の印字における第1、2回目の駆動電圧パルスのパルス間隔Pwiを同一とし、連続してインク液滴を吐出した場合における、パルス間隔Pwiとインク液滴の吐出特性との関係を、第1番目および第2番目の吐出インク液滴(曲線A、B)と、次の画素を印字するための第1番目の吐出インク液滴(曲線C)について求め、吐出特性B、Cが共に吐出特性A以上となるパルス間隔領域a1、a2を求め、パルス間隔Pwiの値としてこの領域内の値を採用する。
【選択図】 図7

Description

本発明は、振動板電極と固定側電極の間に駆動電圧パルスを印加して振動板電極を振動させることによりインク圧力変動を発生させ、このインク圧力変動を利用してインクノズルからインク液滴を吐出させる静電式インクジェットヘッドの駆動方法に関するものである。更に詳しくは、1画素印字を複数回のインク液滴の吐出により行う場合に、優れた印字品質で印字を行うことのできる静電式インクジェットヘッドの駆動方法に関するものである。
インクジェットプリンタのインクジェットヘッドとしては、静電気力を利用してインクを貯留したインク室の容積を変化させて、インク室に連通しているインクノズルからインク液滴を吐出させる静電アクチュエータを備えた静電式インクジェットヘッドが知られている。静電アクチュエータは、インク室の一部を形成している振動板電極と、これに対向配置されている固定側電極とを備え、これらの間に駆動電圧パルスを印加すると、振動板電極が固定側電極に吸引され、駆動電圧パルスの印加を解除すると、振動板電極が固定側電極から開放されて弾性復帰する。かかる振動板電極の振動によってインク室のインク圧力が変動して、振動板電極が固定側電極から開放されて弾性復帰する過程で、インク室に連通しているインクノズルからインク液滴の吐出が行われる。
ここで、連続してインク液滴を吐出する場合、印字品質を良好に保持するためには、インク液滴の吐出速度および吐出質量が最大となるように駆動電圧パルスを印加する必要がある。すなわち、振動板電極の振動によってインク室にはインク圧力変動が発生し、インク液滴吐出後においてもその残留圧力振動が継続している。このインク圧力の残留振動における適切な位相期間において後続の駆動電圧パルスを印加することができないと、残留圧力振動によって後続の駆動電圧パルス印加によって生ずるインク圧力変動が抑制されてしまい、インク液滴の吐出速度や吐出質量が低減してしまう。インク圧力の残留振動形態は、主として振動板電極を固定側電極から開放した場合の固有振動に依存する。この固有振動は、静電式インクジェットヘッドの製造誤差などに起因して各静電式インクジェットヘッド毎に所定のばらつきがある。
そこで、従来においては、連続したインク液滴を吐出して1画素を印字する場合に、1回目の駆動電圧パルスを印加し終わった時点から次の駆動電圧パルスを印加するまでの駆動間隔(パルス間隔)を、静電式インクジェットヘッドの固有振動周期に基づき決定する方法が提案されている。また、駆動電圧パルスのパルス幅も固有振動周期に基づき決定する方法が提案されている。かかるインクジェットヘッドの駆動方法は例えば次の特許文献1に開示されている。
特開2002−67358号公報
ここで、インクジェットプリンタの印刷速度の向上が求められている中で、静電式インクジェットヘッドの駆動にはより一層の高駆動周波数化が求められている。高駆動周波数化のためには、静電式インクジェットヘッドのインク室の圧力変動の固有振動数を高める必要がある。しかしながら、固有振動数を高めると、その振動波形が急峻になるので、インク圧力変動に応じた適切なタイミングで駆動電圧パルスを印加するなどの駆動条件の範囲が狭くなる。この場合、静電式インクジェットヘッド毎に固有振動数にばらつきがあると、適切な駆動条件を設定することが更に困難になる。
駆動条件が適切でないと、例えば、複数のインク液滴の吐出により1画素印字を行う場合等には、後続のインク液滴の吐出速度が低下し、吐出質量が少なくなってしまう。この結果、インク液滴の記録紙上への着弾位置がずれ、また、1画素印字に必要な充分なインク吐出量を確保できないので、印字品質が大幅に劣化してしまう。
特に、連続してインク液滴を吐出して1画素印字を行う場合、プリンタの仕様により決まる最大画素印字周期の付近で印字を行うときに、インク圧力の残留振動によるインク液滴の吐出特性の低下が顕著に表れる。例えば、最大3回の連続したインク液滴の吐出により1画素印字を行う場合には、1画素分の印字における第2番目の吐出インク液滴の吐出特性(吐出速度、吐出質量など)が第1番目の吐出インク液滴によるインク圧力の残留振動によって影響を受けないように、また、第3番目の吐出インク液滴の吐出特性が第2番目の吐出インク液滴によるインク圧力の残留振動によって影響を受けないように、駆動電圧パルスのパルス間隔が決定されている。すなわち、吐出インク液滴の吐出速度および吐出質量が最大となるタイミングでインク液滴を吐出できるように、パルス間隔が決定されている。この場合、プリンタの仕様で決まる最大画素印字周期あるいはそれに近い画素印字周期で印字を行うと、第3番目のインク液滴吐出のための駆動電圧パルスから次の画素の第1番目のインク液滴吐出のための駆動電圧パルスまでの間隔(パルス間隔)が、上記のように決定したパルス間隔とは異なった値になることがある。
図7(a)を参照して説明すると、Toが最大画素印字周期であり、Pwiがインク液滴の吐出速度および吐出質量が最大となるように決定されたパルス間隔である。第3番目の駆動電圧パルスPw3から次の画素の第1番目の駆動電圧パルスPw(1)までのパルス間隔は(To−2Pwi)となるので、PwiがTo/3でない場合には、このパルス間隔Pwi3がPwiとは異なる値になってしまう。パルス間隔Pwi3がPwiと異なると、次の画素の第1番目の駆動電圧パルスPw1の印加によって発生するインク圧力変動が前の画素印字のための第3番目の駆動電圧パルスPw(3)によるインク圧力の残留振動によって相殺されてしまい、インク液滴の吐出速度、吐出質量が低下するおそれがある。かかる事態が起きると、1画素に必要な充分なインク吐出量を確保できず、また、インク液滴の記録紙上への着弾位置がずれ、印字品質が大幅に劣化してしまう。
本発明の課題は、このような点に鑑みて、1画素分の印字をインク液滴を複数回吐出して行う場合に、後続の画素を印字するための第1回目のインク液滴の吐出特性の劣化を防止して、良好な印字品質を確保することのできる静電式インクジェットヘッドの駆動方法、および当該方法により静電式インクジェットヘッドを駆動するインクジェットプリンタを提案することにある。
上記の課題を解決するために、本発明は、一定間隔で対向配置されている振動板電極および固定側電極の間に駆動電圧パルスを印加し、これらの間に発生する静電気力によって前記振動板電極を振動させることによりインク圧力変動を発生させ、当該インク圧力変動を利用してインクノズルからインク液滴を吐出する静電式インクジェットヘッドの駆動方法において:1画素分の印字を、インク液滴を最大n回(n:正の整数)吐出することにより形成し;1画素分の印字における第1回目から第(n−1)回目までのインク液滴を吐出させるための駆動電圧パルスのパルス間隔を同一とし;連続してインク液滴を吐出した場合における、駆動電圧パルスのパルス間隔とインク液滴の吐出特性との関係を、一つの画素を印字するための第1番目および第2番目の吐出インク液滴と、次の画素を印字するための第1番目の吐出インク液滴について求め;この関係に基づき、前記一つの画素を印字するための前記第2番目の吐出インク液滴の吐出特性と、前記次の画素を印字するための前記第1番目の吐出インク液滴の吐出特性とが、共に、前記一つの画素を印字するための前記第1番目の吐出インク液滴の吐出特性と同等以上になるパルス間隔領域を求め;前記パルス間隔の値として前記パルス間隔領域内の値を採用することを特徴としている。
インク液滴の吐出特性としては吐出速度と吐出質量を挙げることができ、パルス間隔とこれらの一方あるいは双方との関係を求めればよい。
また、前記パルス間隔の値として、前記静電式インクジェットヘッドが搭載されているプリンタの仕様から定まる画素印字周期の最大値をn等分した値に最も近い値を採用することが望ましい。
本発明は、例えば、1画素分の印字のためのインク液滴の最大吐出回数が3である静電式インクジェットヘッドの駆動方法に採用することができる。
次に、本発明のインクジェットプリンタは上記の駆動方法により静電式インクジェットヘッドを駆動することを特徴としている。
本発明では、駆動電圧パルスのパルス間隔と、連続して吐出される各インク液滴の吐出特性との関係を求め、インク圧力の残留振動の影響を受けない最初のインク液滴の吐出特性に比べて、後続のインク液滴の吐出特性が同等あるいはそれ以上となるように、駆動電圧パルスのパルス幅を決定している。
すなわち、1画素印字を複数回のインク液滴の吐出により行う場合に、1画素印字における第2回目以降のインク液滴の吐出特性がインクジェットヘッドの固有振動数に基づきほぼ同様な性状を呈することに着目して、同一画素を印字するための第2番目以降のインク液滴の吐出特性が、インク圧力の残留振動による影響を受けない第1番目のインク液滴の吐出特性と同等以上となるように、駆動電圧パルスのパルス幅を決定している。同時に、後続の画素印字のための第1番目のインク液滴の吐出特性も、インク圧力の残留振動の影響を受けない前の画素印字のための第1番目のインク液滴の吐出特性と同等以上となるように、駆動電圧パルスのパルス幅を決定している。
したがって、本発明によれば、1画素印字を複数回の連続したインク液滴の吐出により行う場合における各インク液滴の吐出特性を良好に保持でき、また、後続の画素の印字における各インク液滴の吐出特性も良好に保持できる。よって、複数回のインク液滴を吐出して1画素分を印字する場合におけるインク圧力の残留振動に起因する各インク液滴の吐出特性の低下を防止でき、印字品位を良好に保持できるという効果を奏する。
よって、本発明の駆動方法を採用しているインクジェットプリンタによれば、複数のインク液滴により1画素を印字する場合において、常に良好な印字品質で印字を行うことができる。
以下に、図面を参照して、本発明を適用した静電式インクジェットヘッドを備えたインクジェットプリンタの実施の形態を説明する。
(インクジェットプリンタの全体構成)
図1は本実施の形態に係る静電式インクジェットヘッドを備えたインクジェットプリンタを示す概略構成図である。
本実施の形態に係るインクジェットプリンタ100は、記録紙102を主走査方向Yに向けて搬送するプラテン103と、このプラテン103にインクノズル面が対峙しているインクジェットヘッド110と、このインクジェットヘッド110を副走査方向Xに向けて往復移動させるためのキャリッジ105と、インクジェットヘッド110の各インクノズルにインクを供給するインクタンク106とを有している。プラテン103から副走査方向Xに外れた位置には、ノズルキャップ107が配置されており、このノズルキャップ107はインクポンプ108を介して廃インク回収部109に連通している。
(静電式インクジェットヘッド)
図2は静電式インクジェットヘッド110を示す概略構成図である。静電式インクジェットヘッド110は、半導体からなるキャビティ基板112、同じく半導体からなるノズル基板113、およびガラス製の電極基板114を積層することにより構成されている。ノズル基板113には複数のインクノズル115が形成されている。ノズル基板113とキャビティ基板112の間には、各インクノズル115に連通する独立したインク室116が形成されており、各インク室116は細いインクオリフィス117を介して単一の共通インク室118に連通している。共通インク室118には外部から不図示のインク供給経路を介してインクが供給される。
各インク室116の底壁部分には面外方向に振動可能な振動板電極119が形成されており、各振動板電極119が共通電極として機能する。各振動板電極119に対峙している電極基板114の表面部分には凹部120がそれぞれ形成され、各凹部120の底面には、振動板電極119に所定の間隔で対峙している個別電極121(固定側電極)が形成されている。各振動板電極119と、それぞれに対峙している個別電極121とにより静電アクチュエータが構成されている。
この静電アクチュエータに駆動電圧パルスを印加することによって発生する静電気力を利用して、振動板電極119を振動させるようになっている。振動板電極119の振動によって、インク室116の容積が増減し、これによってインク室116内に発生するインク圧力の変動に基づき、インク室116に連通しているインクノズル115からインク液滴122が吐出する。
本例の静電式インクジェットヘッド110は、例えば、ノズル基板113に一列に形成された64個のインクノズル115を備えており、これら64個のインクノズル115から選択的にインク液滴を吐出させることにより、所望の文字や画像を印刷することが可能となっている。
なお、図示の静電式インクジェットヘッド110は、ノズル基板113の上面に設けたインクノズルからインク液滴を吐出させるフェイスエジェクトタイプであるが、本発明の制御対象となる静電式インクジェットヘッドは、インク液滴を基板の端部に設けたインクノズルから吐出させるエッジエジェクトタイプでもよい。
(インクジェットプリンタの制御系)
図3はインクジェットプリンタ100の制御系を示す概略ブロック図である。この図を参照して、静電式インクジェットヘッド110を備えたインクジェットプリンタ100の制御系を説明する。本実施の形態に係るインクジェットプリンタ100は、静電式インクジェットヘッド110を駆動制御するためのインクジェットヘッド駆動制御装置1を有しており、このインクジェットヘッド駆動制御装置1は、CPU2aを中心に構成されたインクジェットヘッド制御部2を備えている。CPU2aには外部装置3からバス3aを介して印刷情報が供給され、また、内部バス2bを介してROM4a、RAM4bおよびキャラクタジェネレータ4cが接続されている。
インクジェットヘッド制御部2では、RAM4b内の記憶領域を作業領域として用いて、ROM4a内に格納されている制御プログラムを実行し、キャラクタジェネレータ4cから発生するキャラクター情報に基づき、インクジェットヘッド駆動用の制御信号を生成する。制御信号は論理ゲートアレイ5および駆動パルス発生回路6を介して、印刷情報に対応した駆動制御信号となって、コネクタ7を経由して、ヘッド基板8に形成されたヘッドドライバIC9に供給される。また、ヘッドドライバIC9には、印字用の駆動電圧パルス信号V3、制御信号LP、極性反転制御信号REVなども供給される。
ヘッドドライバIC9では、供給された上記の各信号および電源回路10から供給される駆動電圧Vpに基づき、静電式インクジェットヘッド110の各振動板電極119、すなわち共通電極に印加すべき駆動電圧パルスをその共通出力端子COMから出力し、各インクノズル115に対応する個別電極121に印加すべき駆動電圧パルスを、各個別電極121に対応した個数の個別出力端子SEGから出力する。共通出力端子COMの出力と個別出力端子SEGの出力との電位差が各インクノズル115に対応した各振動板電極119と、それぞれに対峙している個別電極121の間に印加される。駆動時(インク液滴の吐出時)には指定された向きの駆動電位差波形を与え、非駆動時には駆動電位差を与えないようになっている。
図4は、ヘッドドライバIC9の内部構成の一例を示す概略ブロック図である。ヘッドドライバIC9は電源回路10から高電圧系の駆動電圧Vpおよび論理回路系の駆動電圧Vccが供給されて動作するCMOSの64ビット出力の高耐圧ドライバである。ヘッドドライバIC9は、供給された駆動制御信号に応じて、駆動電圧パルスとGND電位の一方を、インクジェットヘッド110の各インクノズル115に対応する対向電極間に印加する。
ヘッドドライバIC9における番号91は64ビットのシフトレジスタを示している。シフトレジスタ91は、シリアルデータとして論理ゲートアレイ5より送信された64ビット長のDI信号入力を、DI信号に同期する基本クロックパルスであるXSCLパルス信号入力によりデータをシフトアップし、シフトレジスタ91内のレジスタに格納するスタティクシフトレジスタとなっている。DI信号は、64個のインクノズルのそれぞれを選択するための選択情報をオン/オフにより示す制御信号であり、この信号がシリアルデータとして送信される。
92は64ビットのラッチ回路であり、シフトレジスタ91内に格納された64ビットデータをラッチパルスLPによりラッチしてデータを格納し、格納されたデータを、64ビット反転回路93に信号出力するスタティクラッチである。ラッチ回路92では、シリアルデータのDI信号が各インクノズルの駆動を行うための64セグメント出力を行うための64ビットのパラレル信号へと変換される。
反転回路93では、ラッチ回路92から入力される信号と、REV信号との排他的論理和をレベルシフタ94へ出力する。レベルシフタ94は、反転回路93からの信号の電圧レベルをロジック系の電圧レベル(5Vレベルまたは3.3Vレベル)からヘッド駆動系の電圧レベル(0V〜45Vレベル)に変換するレベルインターフェイス回路である。
SEGドライバ95は64チャンネルのトランスミッションゲート出力となっていて、レベルシフタ94の入力により、SEG1〜SEG64のセグメント出力に対して、駆動電圧パルス入力かまたはGND入力かの何れかを出力する。COMドライバは、REV入力に対して、駆動電圧パルス入力かまたはGND入力かの何れかをCOMへ出力する。
XSCL、DI、LPとREVの各信号は、ロジック系の電圧レベルの信号であり、論理ゲートアレイ5よりヘッドドライバIC9に送信される信号である。
このように、ヘッドドライバIC9を構成することにより、駆動するセグメント数(ノズル数)が増加した場合においても容易にヘッドの各インクノズルの駆動する駆動電圧パルスとGNDとを切り換え、かつ後述の正逆交互駆動を容易に実現することが可能となる。
(印字動作)
このように構成したインクジェットヘッド駆動制御装置1では、印字1画素を、連続した複数回のインク液滴を吐出することにより形成するように、静電式インクジェットヘッド110を駆動制御可能となっている。例えば最大3回のインク液滴を吐出することにより1画素を印字するように制御している。また、1画素印字期間におけるインク液滴の吐出回数を変更することにより、各画素の階調制御を行うことも可能となっている。
図5には、外部装置3からの印字モード指令信号により1画素を最大3回のインク液滴の吐出により形成する印字モード(3ショット/画素モード)が指定された場合のタイミングチャートを示してある。図において、V3は、インクジェットヘッド制御部2の駆動パルス発生回路6からヘッドドライバIC9に供給される印字用の駆動電圧パルス信号である。LPおよびREVは上述のようにインクジェットヘッド制御部2の論理ゲートアレイ5からヘッドドライバIC9に供給される制御信号(ラッチパルス)および極性反転制御信号である。ドライバCOM出力は共通端子COMの出力であり、ドライバSEG出力は各個別端子SEGの出力である。COM−SEG電位差は、共通電極(振動板電極119)と個別電極121の間に発生する電位差(ノズル駆動電圧波形)である。なお、制御信号LPによって1画素印字期間が規定され、1画素を3ショットで形成するように制御される。1画素印字期間の最大値(最大画素印字周期)はインクジェットプリンタ100の仕様により決まる。
また、ドライバCOM出力には、1画素印字期間T(1)、T(2)、T(3)・・・のそれぞれに現れる第1〜第3の印字用の駆動電圧パルスPw(1)、Pw(2)、Pw(3)のうち、第2の駆動電圧パルスPw(2)が現れ、それ以外はGNDに保持される。これに対して、ドライバSEG出力には、1画素を3回のインク液滴の吐出により形成する3ショット/画素による印字の場合には、第1および第3の駆動電圧パルスPw(1)、Pw(3)が現れ、1画素を2回のインク液滴の吐出により形成する2ショット/画素による印字の場合には第1の駆動電圧パルスPw(1)のみが現れ、1画素を1回のインク液滴の吐出により形成する1ショット/画素による印字の場合には第1および第2の駆動電圧パルスPw(1)およびPw(2)が現れる。
このように、本例では、複数のインク液滴の吐出により1画素印字を行う場合には、1画素印字用の複数のタイミング、図5の例では連続する3回の吐出タイミングのうち、先頭の吐出タイミングを基準として(先頭基準により)、階調表現を行うようになっている。また、振動板電極119と個別電極121の間に印加されるノズル駆動波形、すなわちCOM−SEG電位差が、逆方向、正方向および逆方向の順序で切り替わる。よって、3ショット/画素による印字の場合(1画素印字期間T(1))には、逆駆動、正駆動および逆駆動による3回のインク液滴の吐出動作が行われ、2ショット/画素による印字の場合(1画素印字期間T(2))には、第1および第2のインク液滴の吐出時点において逆駆動および正駆動の順序でインク液滴の吐出動作が行われ、1ショット/画素による印字の場合(1画素印字期間T(3))には、第1のインク液滴の吐出時点において逆駆動によりインク液滴の吐出動作が行われる。
さらに、極性反転信号REVによって連続するインク液滴の吐出動作時には、逆駆動および正駆動の順序、あるいはその逆の順序により、インクジェットヘッド110を正逆交互駆動している。このように正逆交互通電を行うことにより、振動板電極119と個別電極121の間に残留電荷が発生することを抑制あるいは回避できる。
(駆動電圧パルスのパルス間隔の設定方法)
図6には駆動電圧パルス信号V3における駆動電圧パルスPwの電圧波形を示してある。この図に示すように、各駆動電圧パルスPwは台形波形であり、1周期分のパルス幅すなわちパルス間隔が第1番目および第2番目の駆動電圧パルスPw(1)、Pw(2)では同一のPwiである。これに対して、第3番目の駆動電圧パルスPw(3)では、パルス間隔が(T−2Pwi)(T:1画素印字期間)である。また、各駆動電圧パルスにおいて、一定の勾配で立ち上がる充電部分の幅がPwcpであり、立ち上がり後に一定電圧に保持されるホールド部分の幅がPwhpであり、この後に一定の勾配で立ち下がる放電部分の幅がPwdpである。また、駆動電圧パルスPwの立ち上がり開始時点から立ち下がり開始時点までの幅、すなわちパルス幅がPwbである。
本例においては、駆動電圧パルスのパルス間隔Pwiを次のようにして決めている。まず、図7(a)に示すように、1画素分の印字における第1回目および第2回目のインク液滴を吐出させるための駆動電圧パルスPw(1)、Pw(2)のパルス間隔Pwiを暫定的に決める。また、1画素印字期間Tをインクジェットプリンタ1の仕様により決まる最大画素印字周期Toにする。この条件で、連続してインク液滴を吐出した場合における、駆動電圧パルスPwのパルス間隔Pwiとインク液滴の吐出特性(吐出速度および/または吐出質量)との関係を、一つの画素を印字するための第1番目および第2番目の吐出インク液滴と、次の画素を印字するための第1番目の吐出インク液滴について求める。
図7(b)はこの関係の一例を示すグラフである。このグラフの横軸にはパルス間隔Pwiを取り、縦軸にはインク吐出特性(インク吐出速度Vmあるいはインク吐出質量w)を取ってある。最初の画素(第1画素)を印字するための第1番目の吐出インク液滴の吐出特性は、それ以前にインク吐出動作が無いので、インク吐出によるインク圧力の残留振動の影響を受けない。したがって、パルス幅Pwiを変えてもインク吐出速度Vmおよびインク吐出質量wは変化しない。よって、第1画素の第1番目の吐出インク液滴の吐出特性は横軸に平行な直線Aで表される。
第1画素の第2番目および第3番目の吐出インク液滴の吐出特性は、第1番目の吐出インク液滴によるインク圧力の残留振動の影響を受けるので、パルス間隔Pwiを変えると、ほぼインク室の圧力変動の固有振動数の周期でインク吐出速度Vmおよびインク吐出質量wが変化する。これら第2番目および第3番目の吐出インク液滴の吐出特性はほぼ同一の性状を呈し、正弦波状の曲線Bで表される。
また、後続の画素(第2画素)を印字するための第1番目の吐出インク液滴の吐出特性もそれ以前の吐出インク液滴によるインク圧力の残留振動による影響を受ける。このため、パルス間隔Pwi3=To−2Pwiで決まる、ほぼインク室の圧力変動の固有振動数の半分の周期でインク吐出速度Vmおよびインク吐出質量wが変化する。この吐出特性は正弦波状の曲線Cで表される。
本例では、この関係に基づき、第1画素を印字するための第2番目の吐出インク液滴の吐出特性(曲線B)と、第2画素を印字するための第1番目の吐出インク液滴の吐出特性(曲線C)とが、共に、第1画素を印字するための第1番目の吐出インク液滴の吐出特性(曲線A)と同等以上となるパルス間隔領域を求める。図7(b)における領域a1およびa2が求まったパルス間隔領域(Pwi設定領域)である。
次に、パルス間隔Pwiの値としてパルス間隔領域a1、a2内の値を採用する。本例では、パルス間隔領域a1、a2内の値のうち、インクジェットプリンタ1の仕様により決まる最大画素印字周期Toを3等分した値に最も近い値をパルス間隔Pwiとして採用している。
なお、パルス間隔Pwiの決定は、例えば静電式インクジェットヘッド110の出荷前の段階などにおいて、静電式インクジェットヘッド毎に行われる。先に説明した図3に示すように、本例のヘッド基板8には、静電式インクジェットヘッド110のパルス間隔ランク識別回路11が搭載されている。また、インクジェットヘッド制御部2には、パルス間隔ランク識別回路11によって指定されるランクを判別するパルス間隔判別回路12が搭載されている。静電式インクジェットヘッド110の出荷前の段階などにおいて上記のように決定されたパルス間隔Pwiに基づき、パルス間隔ランク識別回路11を外部から操作することにより、駆動電圧パルス信号V3のパルス間隔ランクが設定される。インクジェットヘッド駆動制御装置1は、パルス間隔ランク判別回路12により、パルス間隔ランク識別回路11に設定されているランクを読み込み、これに基づき、パルス間隔Pwiを設定している。
(その他の実施の形態)
上記の実施の形態は1画素を最大3回のインク液滴の吐出により印字する場合の例である。本発明は、1画素を最大2回あるいは最大4回以上のインク液滴の吐出により印字する場合にも同様に適用できる。すなわち、1画素を最大n回(n:正の整数)のインク液滴の吐出により印字する場合には、1画素分の印字における第1回目から第(n−1)回目までのインク液滴を吐出させるための駆動電圧パルスのパルス間隔を同一とする。また、連続してインク液滴を吐出した場合における、駆動電圧パルスのパルス間隔とインク液滴の吐出特性(吐出速度、吐出質量)との関係を、一つの画素(第1画素)を印字するための第1番目および第2番目の吐出インク液滴と、次の画素(第2画素)を印字するための第1番目の吐出インク液滴について求める。さらに、この関係に基づき、第1画素を印字するための第2番目の吐出インク液滴の吐出特性と、第2画素を印字するための第1番目の吐出インク液滴の吐出特性とが、共に、第1画素を印字するための第1番目の吐出インク液滴の吐出特性と同等以上となるパルス間隔領域を求める。そして、パルス間隔の値としてパルス間隔領域内の値を採用すればよい。
本発明を適用したインクジェットプリンタを示す概略構成図である。 図1のインクジェットプリンタの静電式インクジェットヘッドの構成例を示す概略断面図である。 図1のインクジェットプリンタの制御系を中心に示す概略ブロック図である。 図3におけるヘッドドライバICの内部構成を示す概略ブロック図である。 図1のインクジェットプリンタにおける1〜3ショット/画素による印字動作時における各部の信号波形を示すタイミングチャートである。 図1のインクジェットプリンタにおける駆動電圧パルス信号の電圧波形を示す波形図である。 (a)はインクジェットヘッドのノズル駆動波形を示す波形図であり、(b)は駆動電圧パルスのパルス間隔と、連続する吐出インク液滴の吐出特性との関係を示すグラフである。
符号の説明
1 インクジェットヘッド駆動制御装置、2 インクジェットヘッド制御部、6 駆動パルス発生回路、8 ヘッド基板、9 ヘッドドライバIC、11 パルス間隔ランク識別回路、12 パルス間隔ランク判別回路、100 インクジェットプリンタ、105 キャリッジ、110 インクジェットヘッド、115 インクノズル、116 インク室、117 インクオリフィス、118 共通インク室、119 振動板電極、121 個別電極(固定側電極)、V3 印字用の駆動電圧パルス信号、Pw 駆動電圧パルス、Pwi 駆動電圧パルスPwのパルス間隔、Pwb 駆動電圧パルスPwのパルス幅、T 1画素印字期間(周期)、To 最大画素印字周期、Vm インク吐出速度、w インク吐出質量、LP 制御信号、REV 極性反転制御信号、a1、a2 パルス間隔領域(Pwi設定領域)

Claims (5)

  1. 一定間隔で対向配置されている振動板電極および固定側電極の間に駆動電圧パルスを印加し、これらの間に発生する静電気力によって前記振動板電極を振動させることによりインク圧力変動を発生させ、当該インク圧力変動を利用してインクノズルからインク液滴を吐出する静電式インクジェットヘッドの駆動方法において、
    1画素分の印字を、インク液滴を最大n回(n:正の整数)吐出することにより形成し、
    1画素分の印字における第1回目から第(n−1)回目までのインク液滴を吐出させるための駆動電圧パルスのパルス間隔を同一とし、
    連続してインク液滴を吐出した場合における、駆動電圧パルスのパルス間隔とインク液滴の吐出特性との関係を、一つの画素を印字するための第1番目および第2番目の吐出インク液滴と、次の画素を印字するための第1番目の吐出インク液滴について求め、
    この関係に基づき、前記一つの画素を印字するための前記第2番目の吐出インク液滴の吐出特性と、前記次の画素を印字するための前記第1番目の吐出インク液滴の吐出特性とが、共に、前記一つの画素を印字するための前記第1番目の吐出インク液滴の吐出特性と同等以上となるパルス間隔領域を求め、
    前記パルス間隔の値として前記パルス間隔領域内の値を採用する静電式インクジェットヘッドの駆動方法。
  2. 請求項1において、
    前記吐出特性は、吐出速度および/吐出質量である静電式インクジェットヘッドの駆動方法。
  3. 請求項1または2において、
    前記パルス間隔の値として、前記静電式インクジェットヘッドが搭載されているプリンタの仕様から定まる画素印字周期の最大値をn等分した値に最も近い値を採用する静電式インクジェットヘッドの駆動方法。
  4. 請求項1、2または3において、
    1画素分の印字のためのインク液滴の最大吐出回数が3である静電式インクジェットヘッドの駆動方法。
  5. 請求項1ないし4のうちのいずれかの項に記載の駆動方法により静電式インクジェットヘッドを駆動することを特徴とするインクジェットプリンタ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012236299A (ja) * 2011-05-11 2012-12-06 Seiko Epson Corp 流体吐出装置、ノズル検査方法、及び、ノズル検査プログラム

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