JP2005153285A - インクカートリッジ - Google Patents

インクカートリッジ Download PDF

Info

Publication number
JP2005153285A
JP2005153285A JP2003394324A JP2003394324A JP2005153285A JP 2005153285 A JP2005153285 A JP 2005153285A JP 2003394324 A JP2003394324 A JP 2003394324A JP 2003394324 A JP2003394324 A JP 2003394324A JP 2005153285 A JP2005153285 A JP 2005153285A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
ink cartridge
thin film
valve
chamber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2003394324A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4423940B2 (ja
Inventor
Toyoki Sasaki
豊紀 佐々木
Shingo Hattori
信吾 服部
Toshihiro Kanbe
智弘 神戸
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Brother Industries Ltd filed Critical Brother Industries Ltd
Priority to JP2003394324A priority Critical patent/JP4423940B2/ja
Priority to US10/991,852 priority patent/US7334888B2/en
Priority to TW093136185A priority patent/TWI266701B/zh
Priority to AT04799894T priority patent/ATE386641T1/de
Priority to PCT/JP2004/017896 priority patent/WO2005051666A1/en
Priority to KR1020057012241A priority patent/KR100714939B1/ko
Priority to CN200410096241A priority patent/CN100581826C/zh
Priority to MXPA05013041A priority patent/MXPA05013041A/es
Priority to CA2509792A priority patent/CA2509792C/en
Priority to EP04799894A priority patent/EP1687147B1/en
Priority to DE602004011978T priority patent/DE602004011978T2/de
Priority to BRPI0407975-2A priority patent/BRPI0407975B1/pt
Priority to AU2004281066A priority patent/AU2004281066B8/en
Priority to US11/024,903 priority patent/US7325913B2/en
Priority to US11/052,931 priority patent/US7384136B2/en
Priority to US11/052,930 priority patent/US7334889B2/en
Priority to US11/052,957 priority patent/US7278722B2/en
Publication of JP2005153285A publication Critical patent/JP2005153285A/ja
Priority to US11/221,799 priority patent/US7997700B2/en
Priority to US11/822,375 priority patent/US7753506B2/en
Application granted granted Critical
Publication of JP4423940B2 publication Critical patent/JP4423940B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)

Abstract

【課題】インクカートリッジのインク室にインクを確実に封入し、このインクを、インクジェット記録装置側に安全装置を特に施さなくても安全に供給することができるインクカートリッジを提供すること。
【解決手段】インクカートリッジをインクジェット記録装置に装着すると、記録装置側から突出したインク抽出管12及び外気導入管13が対応する各誘導路40に挿入され、それぞれ各弁部材32を弁座部46aから押し上げ、さらに弁部材32上の破断部72がインク室16の薄膜部材31、51を破断する。その結果、インク室16内のインクが、破断された薄膜部材31を通り、弁部材32と弁座部46aとの間からインク抽出管12へ供給され、また、外気導入管13からインク室16の上部に外気が供給される。
【選択図】図2

Description

本発明は、インクカートリッジに関し、特に、インクジェット記録装置から突出して設けられた中空状のインク抽出部材を介して記録ヘッドにインクを供給するインクカートリッジに関するものである。
インクカートリッジのインクジェット記録装置への装着は、インクカートリッジをインクジェット記録装置側に押し込んで行われる。インクカートリッジには、そのインクカートリッジの内部と外部との連通を封止するゴム栓が取り付けられている。インクジェット記録装置には、先端が尖形に形成された中空針が突出して設けられ、インクカートリッジをインクジェット記録装置側に押し込んで装着すると、中空針がゴム栓を突き刺すことによりインクカートリッジ内と中空針とが連通し、インクジェット記録装置側にインクを供給可能となる。よって、先端尖形に形成された中空針は、ユーザー側にその先端を突起して配設されるため、その先端にユーザーが触れることに対する安全性の確保が必要となる。
特開平3−197052号公報(特許文献1)には、中空針を保護する保護装置が備えられたインクジェット記録装置が開示されている。保護装置は、中空針がインクカートリッジの挿入側に露出することを防止するために中空針とインクカートリッジの挿入側との間に板状の保護板が配設されている。インクカートリッジが装着される際、遮蔽位置にある保護板のロックが外れて中空針が露出する。さらに、インクカートリッジを差し込むことにより中空針がゴム栓を突き刺し装着される。また、インクカートリッジを脱着すると、保護板がねじりコイルバネにより遮蔽位置に起こされ、ロック部材によってその位置に保持される。よって、中空針がユーザー側から触れないようにされる。
特開平3−197052号公報(第2図等)
しかしながら、上述のように、保護装置を備えるインクジェット記録装置では、保護板とロック部材、ねじりコイルバネなどを必要とするので、その各部品を取り付けるスペースを確保する必要がありインクジェット記録装置が大規模化すると共に、部品点数が増えるため製作コストが高くなるという問題点があった。
本発明は、上述した問題を解決するためになされたものであり、インクカートリッジのインク室にインクを確実に封入し、このインクを、インクジェット記録装置側に安全装置を特に施さなくても安全に供給することができるインクカートリッジを提供することを目的としている。
この目的を達成するために請求項1記載のインクカートリッジは、記録ヘッドよりインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置に着脱自在に構成され、そのインクジェット記録装置から突出して設けられた中空状の抽出部材を介して前記記録ヘッドと連通するものであり、インクを貯留するインク室を形成するケースと、そのケースの外部側に開口を有して設けられ、前記抽出部材が侵入可能に構成されると共に前記インク室と連通する連通室と、その連通室と前記インク室との連通を遮断する薄膜状に形成された薄膜部材と、前記連通室に配置され、インクカートリッジをインクジェット記録装置に装着したとき、前記抽出部材に押されて前記薄膜部材側に移動し、その薄膜部材を破断する破断部材とを備えている。
請求項2記載のインクカートリッジは、請求項1記載のインクカートリッジにおいて、前記薄膜部材は、前記インク室と前記連通室とを仕切る壁として前記ケースと一体に形成されている。
請求項3記載のインクカートリッジは、請求項1又は2に記載のインクカートリッジにおいて、前記破断部材は、前記薄膜部材側に向けて尖形に形成されている。
請求項4記載のインクカートリッジは、請求項3記載のインクカートリッジにおいて、前記破断部材の外周壁には、その破断部材が前記薄膜部材を破断して前記インク室側に突出したとき、その破断部材と前記薄膜部材との間にインク流路を形成する溝が形成されている。
請求項5記載のインクカートリッジは、請求項4記載のインクカートリッジにおいて、前記溝は複数形成され、その複数の溝は、前記破断部材の外周壁に略均等に形成されている。
請求項6記載のインクカートリッジは、請求項3から5のいずれかに記載のインクカートリッジにおいて、前記破断部材の外周壁は、その破断部材の前記薄膜部材側となる先端から前記開口側に、その破断部材の移動方向に対して第1の角度を有して傾斜する第1傾斜部と、その第1傾斜部から前記開口側に、前記破断部材の移動方向に対して前記第1の角度より鋭角な第2の角度を有して傾斜する第2傾斜部とを備えており、その破断部材は、インクカートリッジが前記インクジェット記録装置に装着された状態で、前記第2傾斜部と薄膜部材とが当接する位置まで前記抽出部材により押されるものである。
請求項7記載のインクカートリッジは、請求項1から6のいずれかに記載のインクカートリッジにおいて、前記連通室には、前記破断部材よりも前記開口側に配置された弁部材であって、その弁部材よりも前記薄膜部材側のインク流路を前記抽出部材に選択的に連通及び遮断する弁部材をさらに備えており、インクカートリッジが前記インクジェット記録装置に装着されることにともない前記弁部材及び前記破断部材が前記抽出部材に押されて移動し、前記薄膜部材側のインク流路を前記抽出部材に連通させるとともに前記薄膜部材を破断するものである。
請求項8記載のインクカートリッジは、請求項7記載のインクカートリッジにおいて、前記弁部材と前記破断部材は、一体に形成されている。
請求項9記載のインクカートリッジは、請求項1から8のいずれかに記載のインクカートリッジにおいて、前記インクジェット記録装置は、そのインクジェット記録装置側から突出して設けられ、前記インク室内に外気を導入する外気導入部材を備えており、前記ケースの外部側に開口して設けられ、前記外気導入部材が侵入可能に構成されると共に前記インク室と連通する外気連通室と、その外気連通室と前記インク室との連通を遮断する薄膜状に形成された第2の薄膜部材と、前記外気連通室に配置され、インクカートリッジをインクジェット記録装置に装着したとき、前記外気導入部材に押されて前記第2の薄膜部材側に移動し、その薄膜部材を破断する第2の破断部材とを備えている。
請求項10記載のインクカートリッジは、請求項9記載のインクカートリッジにおいて、インクカートリッジをインクジェット記録装置に装着したとき、前記第2の破断部材によって前記第2の薄膜部材が破断された後、前記破断部材によって前記薄膜部材が破断される。
請求項11記載のインクカートリッジは、請求項9又は10に記載のインクカートリッジにおいて、前記外気連通室には、前記第2の破断部材よりも前記開口側に配置された第2の弁部材であって、その弁部材よりも前記第2の薄膜部材側の空間を前記外気導入部材に選択的に連通及び遮断する第2の弁部材をさらに備えており、インクカートリッジが前記インクジェット記録装置に装着されることにともない前記第2の弁部材及び前記第2の破断部材が前記外気導入部材に押されて移動し、前記空間を前記外気導入部材に連通させるとともに前記第2の薄膜部材を破断するものである。
請求項12記載のインクカートリッジは、請求項11記載のインクカートリッジにおいて、前記第2の弁部材と前記第2の破断部材は、一体に形成されている。
請求項13記載のインクカートリッジは、請求項7記載のインクカートリッジにおいて、前記連通室に前記抽出部材が侵入したときその抽出部材の外周に密着する筒状部、その抽出部材と対向する前記弁部材の部分を前記筒状部内に露出させる開口を有しかつその開口の外周において前記弁部材と当接する弁座部、及び、その弁座部の外周から前記インク室側に立ち上がりかつ前記筒状部と反対側の前記弁部材の部分に当接するように内側に張り出し前記弁部材を弁座部に当接させる方向に付勢する付勢部を、ゴム状の弾性材料で一体に製作した支持部材を、前記連通室内に配置するものである。
請求項14記載のインクカートリッジは、請求項11記載のインクカートリッジにおいて、前記外気連通室に前記外気導入部材が侵入したときその外気導入部材の外周に密着する筒状部、その外気導入部材と対向する前記第2の弁部材の部分を前記筒状部内に露出させる開口を有しかつその開口の外周において前記第2の弁部材と当接する弁座部、及び、その弁座部の外周から前記インク室側に立ち上がりかつ前記筒状部と反対側の前記第2の弁部材の部分に当接するように内側に張り出し前記第2の弁部材を弁座部に当接させる方向に付勢する付勢部を、ゴム状の弾性材料で一体に製作した支持部材を、前記外気連通室内に配置するものである。
請求項1記載のインクカートリッジによれば、インクを貯留するインク室を形成するケースの外部側に開口を有する連通室が形成され、その連通室とインク室との連通は薄膜状に形成された薄膜部材により遮断されている。連通室内には破断部材が配置され、インクカートリッジがインクジェット記録装置に装着されたとき、破断部材は、インクジェット記録装置に突出して設けられた抽出部材に押されて薄膜部材側に移動し、その薄膜部材を破断してインク室と連通室との間を連通させる。よって、ケースに形成される連通室内に破断部材が配置されているので、抽出部材を先端尖形にする必要がない。従って、インクジェット記録装置から突出して設けられた抽出部材によりユーザーが怪我をすることがなく安全性が向上すると共に、インクジェット記録装置側に抽出部材を保護する保護装置を備える必要がないので、生産コストを低減することができるという効果がある。
請求項2記載のインクカートリッジによれば、請求項1記載のインクカートリッジの奏する効果に加え、薄膜部材は、インク室と連通室とを仕切る壁としてケースと一体に形成されているので、ケースを成形することにより薄膜部材も形成される。よって、インクカートリッジ製作後に薄膜部材を貼着するなどの作業工程を省略できるので、作業効率を向上することができるという効果がある。
請求項3記載のインクカートリッジによれば、請求項1又は2に記載のインクカートリッジの奏する効果に加え、破断部材は、薄膜部材側に向けて尖形に形成されているので、抽出部材により薄膜部材側に押された場合に、その薄膜部材を確実に破断することができるという効果がある。
請求項4記載のインクカートリッジによれば、請求項3記載のインクカートリッジの奏する効果に加え、破断部材の外周壁には、その破断部材と薄膜部材との間にインク流路を形成する溝が形成されているので、破断部材が薄膜部材を破断してインク室側に突出した場合に、インク室と連通室とを結ぶインク流路がその溝によって確実に形成されるという効果がある。
請求項5記載のインクカートリッジによれば、請求項4記載のインクカートリッジの奏する効果に加え、溝は複数形成され、その複数の溝は、破断部材の外周壁に略均等に形成されているので、インク室と連通室とを結ぶインク流路をより多く形成することができる。よって、抽出部材に安定してインクを供給することができるという効果がある。
請求項6記載のインクカートリッジによれば、請求項3から5のいずれかに記載のインクカートリッジの奏する効果に加え、破断部材の外周壁は、第1傾斜部と第2傾斜部との2つの傾斜部を備え、第2傾斜部は、第1傾斜部の第1の角度より破断部材の移動方向に対して鋭角な角度を有している。インクカートリッジのインクジェット記録装置への装着が開始されると、抽出部材により破断部材が薄膜部材側に押され、第1傾斜部の第1の角度により尖形に形成された先端部によって薄膜部材がその先端部形状に倣って破断し、薄膜部材の破断面と第1傾斜部とが当接する。さらにインクカートリッジの装着が進むと、第2傾斜部と薄膜部材とが当接する位置まで破断部材が押され、薄膜部材の破断面を押し広げつつ破断する。よって、インク室と連通室とを結ぶインク流路をより広げることができ、インクを安定して供給することができる。また、インクカートリッジを脱着する際、破断部材が薄膜部材から離れなくなり移動不能となることを防止することができるという効果がある。
請求項7記載のインクカートリッジによれば、請求項1から6のいずれかに記載のインクカートリッジの奏する効果に加え、連通室には、破断部材よりも開口側に、インク流路を抽出部材によって選択的に連通及び遮断する弁部材が配置されているので、破断部材により薄膜部材が破断されインク室と連通室との間が連通した後は、弁部材によってインク流路の連通及び遮断が選択できる。よって、インクカートリッジを脱着する際にインクが漏れることを防止できるという効果がある。
請求項8記載のインクカートリッジによれば、請求項7記載のインクカートリッジの奏する効果に加え、弁部材と破断部材は、一体に形成されているので、部品点数を減らすことができ、生産コストを低減することができるという効果がある。
請求項9記載のインクカートリッジによれば、請求項1から8のいずれかに記載のインクカートリッジの奏する効果に加え、インクジェット記録装置は、インク室に外気を導入する外気導入部材を備えている。インクカートリッジには、インクを貯留するインク室を形成するケースの外部側に開口を有する外気連通室が形成され、その外気連通室とインク室との連通は薄膜状に形成された第2の薄膜部材により遮断されている。外気連通室内には第2の破断部材が配置され、インクカートリッジがインクジェット記録装置に装着されたとき、第2の破断部材は、外気導入部材に押されて第2の薄膜部材側に移動し、その第2の薄膜部材を破断してインク室と外気連通室との間を連通させる。よって、外気導入部材も先端尖形にする必要がないので、インクジェット記録装置から突出して設けられた外気導入部材によりユーザーが怪我をすることがなく安全性が向上するという効果がある。
請求項10記載のインクカートリッジによれば、請求項9記載のインクカートリッジの奏する効果に加え、インクカートリッジをインクジェット記録装置に装着したとき、第2の破断部材によって第2の薄膜部材が破断された後、破断部材によって薄膜部材が破断される。よって、インクカートリッジがインクジェット記録装置に装着される場合には、先に外気導入部材側の第2の薄膜部材が破断され外気が導入可能となった状態で、第1の薄膜部材が破断されるので、インクの記録ヘッドへの供給をスムースに行うことができるという効果がある。
請求項11記載のインクカートリッジによれば、請求項9又は10に記載のインクカートリッジの奏する効果に加え、外気連通室には、第2の破断部材よりも開口側に、インク流路を外気導入部材によって選択的に連通及び遮断する第2の弁部材が配置されているので、第2の破断部材により第2の薄膜部材が破断されインク室と外気連通室との間が連通した後は、第2の弁部材によってインク流路の連通及び遮断が選択できる。よって、インクカートリッジを脱着する際にインクが漏れることを防止できるという効果がある。
請求項12記載のインクカートリッジによれば、請求項11記載のインクカートリッジの奏する効果に加え、第2の弁部材と第2の破断部材は、一体に形成されているので、部品点数を減らすことができ、製作コストを低減することができるという効果がある。
請求項13記載のインクカートリッジによれば、請求項7記載のインクカートリッジの奏する効果に加え、連通室内には、連通室に抽出部材が侵入したときその抽出部材の外周に密着する筒状部、その抽出部材と対向する弁部材の部分を筒状部内に露出させる開口を有しかつその開口の外周において弁部材と当接する弁座部、及び、その弁座部の外周からインク室側に立ち上がりかつ筒状部と反対側の弁部材の部分に当接するように内側に張り出し弁部材を弁座部に当接させる方向に付勢する付勢部を、ゴム状の弾性材料で一体に製作した支持部材が配置されている。よって、弁部材は、付勢部によりインク室側から弁座部方向に付勢されるので、インクカートリッジを脱着した状態で、連通室からインクが漏れ出すことを確実に防止することができるという効果がある。
請求項14記載のインクカートリッジによれば、請求項11記載のインクカートリッジの奏する効果に加え、外気連通室には、外気連通室に外気導入部材が侵入したときその外気導入部材の外周に密着する筒状部、その外気導入部材と対向する第2の弁部材の部分を筒状部内に露出させる開口を有しかつその開口の外周において第2の弁部材と当接する弁座部、及び、その弁座部の外周からインク室側に立ち上がりかつ筒状部と反対側の第2の弁部材の部分に当接するように内側に張り出し第2の弁部材を弁座部に当接させる方向に付勢する付勢部を、ゴム状の弾性材料で一体に製作した支持部材が配置されている。よって、第2の弁部材は、付勢部によりインク室側から弁座部方向に付勢されるので、インクカートリッジを脱着した状態で、外気連通室からインクが漏れ出すことを確実に防止することができるという効果がある。
また、請求項13及び14のインクカートリッジによれば、筒状部と付勢部と弁座部とは、ゴム状の弾性材料によって一体に構成されている。よって、インクカートリッジの廃棄の際に、例えば、焼却により廃棄を行う場合にはそのまま焼却することができ、金属製の圧縮バネを使用した場合に比べて、インクカートリッジを分解し金属製の圧縮バネを取り出す作業が必要ないので、作業効率が向上し廃棄コストを低減できるという効果がある。
さらに、弁部材を保持した状態の支持部材を連通室に配設することでインク室と外部との間の連通と遮断を行うことができる。よって、弁部材が配置された領域にその弁部材を付勢する付勢手段を取り付ける煩雑な作業工程が必要なくなるので、インクカートリッジの製作コストを低減できるという効果がある。
以下、本発明の好ましい実施例について、添付図面を参照して説明する。図1は、本発明の実施例におけるインクカートリッジ1と、そのインクカートリッジ1を装着するインクジェット記録装置2とを示した概略図である。
インクカートリッジ1は、インクを吐出する記録ヘッド7を備えたインクジェット記録装置2に着脱可能に構成され、記録ヘッド7に供給するインクを貯留するためのものである。
インクカートリッジ1は、上面を開放した中空箱状の本体ケース1aと、その本体ケース1aの開放上面を密閉する蓋1bとを備え、記録ヘッド7に供給するインクは本体ケース1aの内部に形成されるインク室16(図2参照)に貯留されている。尚、インクジェット記録装置2には、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色のカラーインクがそれぞれ充填された複数個のインクカートリッジが装着される。
インクジェット記録装置2は、インクカートリッジ1を着脱可能に装着する装着部3と、インクカートリッジ1からインク供給チューブ4を介して供給されるインクを貯留するタンク5と、そのタンク5に貯留されたインクを記録用紙6に向けて吐出する記録ヘッド7と、タンク5と記録ヘッド7とが搭載され直線方向に往復動作するキャリッジ8と、そのキャリッジ8が往復移動するガイドとなるキャリッジ軸9と、記録用紙6を搬送する搬送機構10と、パージ装置11とを備えている。
装着部3は、ベース部3aと、そのベース部3aの両側から立設するガイド部3bとから成り、ガイド部3bに挟まれたベース部3aからは、インクカートリッジ1内に貯留されたインクを抽出する中空状のインク抽出管12と、インクカートリッジ1内に外気を導入する中空状の外気導入管13とが突出して配設されている。
このインク抽出管12の一端側には、インク供給チューブ4が連結され、インク抽出管12は、インク供給チューブ4を介してタンク5と連通されている。外気導入管13の一端側には、外気導入チューブ15が連結され、外気導入管13は、外気導入チューブ15を介して外気と連通されている。
インクカートリッジ1は装着部3に対して垂直方向(矢印X方向)から装着される。この際、インク抽出管12と外気導入管13とは、インクカートリッジ1の内部に備えられた各弁部材32,52(図2参照)に当接し、その各弁部材32,52をインク室16側に押し上げ、インク室16の内部と連通する。
記録ヘッド7には、記録用紙6と対向する面に複数のノズル孔が備えられ、圧電素子からなるアクチュエータを駆動することによって、ノズル孔からタンク5に貯留されたインクが記録用紙6に向けて吐出される。尚、実際に記録動作をする場合には、記録ヘッド7を搭載したキャリッジ8が往復移動しながら、記録用紙6に記録が行われる。
また、記録ヘッド7は、装着部3よりも上方に配置されており、ノズル孔内のインクは、装着部3に装着されたインクカートリッジ1とノズル孔との水頭差により負の圧力(背圧)が与えられている。
パージ装置11は、記録範囲外であって記録ヘッド7に対向するように配置されており、記録ヘッド7のノズル孔形成面を覆うパージキャップ11aと、パージキャップ11aと連通する廃インクチューブ11bと、廃インクチューブ11bを介してノズル孔からインクを吸引するポンプ11cとを備えている。
パージ処理を実行する場合には、キャリッジ8をパージ処理実行位置に移動させ、記録ヘッド7のノズル孔形成面をパージキャップ11aで覆う。この状態でポンプ11cを駆動して、記録ヘッド7の内部に溜まる気泡などを含んだ不良インクを吸引する。吸引された不良インクは、廃インクチューブ11bを介して図示しない廃インクタンクに貯められる。なお、記録動作やパージ処理は、インクジェット記録装置2に搭載された中央演算装置であるCPU(図示せず)の下で制御される。
次に、図2及び図3を参照して、インクカートリッジ1のインクジェット記録装置2へのジョイント部分(図1のA部分)の構成について説明する。図2は、インクジェット記録装置2に装着する前の状態を示すジョイント部分の断面図である。図3は、弁部材31を拡大して示す斜視図である。
インクカートリッジ1の本体ケース1aは、筒状外周壁の内部を上下に区画する仕切壁1cをその筒状外周壁と一体に形成し、上部の区画をインク室16とし、また仕切壁1cの下側に、下方へ開放した2つの連通室30,50を有している。インクカートリッジ1を装着部3に装着したとき、一方の連通室30にはインク抽出管12が、他方の連通室50には外気導入管13がそれぞれ挿入される。
一方の連通室30の天井部にあたる仕切壁1cには、インク室16と連通室30とを連通する連通孔21が形成され、仕切壁1cから連通孔21を囲んで垂下した筒状壁22の下端に、連通孔21を閉塞する薄膜部材31が、本体ケース1aと一体に樹脂材料により形成されている。また、他方の連通室50の天井部にあたる仕切壁1cにも、インク室16と連通室50とを連通する連通孔23が形成され、仕切壁1cから連通孔23を囲んで垂下した筒状壁24の下端に、連通孔23を閉塞する薄膜部材51が、本体ケース1aと一体に樹脂材料により形成されている。これにより、インク室16内のインクは、後述するように薄膜部材31,51が破断されるまでは、本体ケース1aと蓋1bとにより確実に封入されている。外気導入管13側の薄膜部材51は、インク抽出管12側の薄膜部材31よりも後述する破断部72との間隔が小さくなるように、筒状壁24の仕切壁1cからの垂下量が筒状壁22の垂下量よりも大きく形成されている。
また、連通孔23から筒部材25がインク室16内に突出して設けられ、外気導入管13から導入された外気を筒部材25を経てインク室16の上部に導くようにしている。
本体ケース1aに形成された連通室30には弁装置23が固着され、連通室50には弁装置24が固着されている。以下に、弁装置23について説明する。
弁装置23は、ゴム状の弾性部材で一体に製作された支持部材46と、樹脂材料で構成された弁部材32とを備えている。支持部材46は、ほぼ円筒形の外形をなし、その軸線方向の中間部に弁座部46a、その弁座部46aよりもインク室16側に付勢部46b、付勢部46bとは反対側へ弁座部46aから延びる円筒部35、その円筒部35の外周に間隔を置いて平行に延びる外周壁33とを一体に成形して構成される。弁部材32は、付勢部46bによって弁座部46aに当接する方向に付勢されてその付勢部46b内に収容されている。
外周壁33は、本体ケース1a外部側となる端部に半径方向外方に突起した位置決部33aを有し、その位置決部33aよりインク室16側となる部分が位置決部33aの外径よりも小さな外径となるよう構成されている。また、連通室30は、位置決部33aを収納するために外側へ径が大きくなる段状面44を有している。
なお、図2の弁装置23と連通室30との固着部を拡大して示した拡大図に示したように、段状面44の位置決部33と対向する面に突起43が形成され、ケース本体1aの連通室30の開口部周囲には、保持壁42が外側に突起して連接されている。この保持壁42は、弁装置23を連通室30に挿入した後に、位置決部33aを突起43に押圧して変形させながら保持壁42を熱により屈曲して、弁装置23を連通室30内に固着するものである。これにより、弁装置23の外周壁と連通室30の内壁との間に形成される空間からインクが流出することを防止している。
弁座部46aはその中央に前記軸線方向に貫通した開口41を有する。円筒部35は、インクカートリッジ1が装着部3に装着されたとき、インク抽出管12が挿入される誘導路40を有し、その誘導路40を開口41と連通した状態で弁座部46aから一体に連接されている。弁座部46aに当接した弁部材32は、開口41、誘導路40を通して外部に露出し、挿入されたインク抽出管12と対向することができる。誘導路40は、挿入されたインク抽出管12と密着するようにその内径をインク抽出管12の外径よりも小さく形成され、開口41は、誘導路40の内径よりも大きくかつインク抽出管12の外径よりも大きく形成されている。誘導路40のインク抽出管12の挿入側端部は、外方に向け拡大するテーパ形に形成されている。
円筒部35と外周壁33との間は、環状の溝34によって隔てられ、外周壁33に対して円筒部35が誘導路40の中心軸線方向と直交する面内で弾性変形可能とされている。これにより、誘導路40へインク抽出管12の挿入にともない円筒部35が拡径(図5の矢印Y方向)しやすくし、誘導路40とインク抽出管12との密着性を良くしてインク漏れを防止することができる。また、誘導路40に対してインク抽出管12が傾斜あるいはずれて挿入されても、円筒部35の変形により、誘導路40へインク抽出管12の挿入を可能にしている。さらに誘導路40へインク抽出管12の挿入にともない、誘導路40の内壁部が弁部材32側に若干押されながら弾性変形するが、その変形は径の大きい開口41内の空間で吸収され、弁部材32を押すことがない。
また、円筒部35は、外周壁33の下端すなわちインク抽出管12の挿入側端部に達しない長さに形成され、弁装置23単体で机上等に置いたとき、円筒部35に残留しているインクが置いた面を汚すことがないようにしている。
付勢部46bは、弁座部46aの外周からインク室16側に円筒状に立ち上がった側壁部36と、その側壁部36と連接し弁部材32のインク室16側に当接するように内側に張り出した張出部37とにより形成され、張出部37の中央に開口37aを有している。付勢部46bは、弁部材32を弁座部46aに当接させる方向に、側壁部36と張出部37との弾性力により弁部材32を付勢し、常態では弁部材32を弁座部46aに密着させている。また、インク抽出管12が誘導路40に侵入して弁部材32をインク室16側に押し上げることで、側壁部36が伸び張出部37が傾斜して弁部材32と弁座部46aとの間にインク流路のための隙間が形成される。
側壁部36の半径方向(前記軸線方向と直交方向)の肉厚t1(図5(a)参照)は、弁座部46aのインク抽出管12の誘導路40への侵入方向における肉厚t2(図5(a)参照)に比して薄く且つ外周壁33の半径方向の肉厚に比して薄く形成されている。そのため、インク抽出管12により弁部材32を押し上げると、弁座部46a及び外周壁33に比べて付勢部46bが大きく弾性変形して、弁部材32と弁座部46aとの間に隙間を形成する。
次に、図3を参照して弁部材32について説明する。
弁部材32は、支持部材46の弁座部46aと当接する底部70と、その底部70の外周よりインク室16側に円筒状に延びる弁側壁部71と、底部70の略中心部に弁側壁部71よりもインク室16側に突出し、そのインク室16側の先端が尖形に形成された破断部72とを備えている。
底部70は、その弁座部46aと対向する端面に、弁側壁部71より中心側でかつ誘導路40より外側となる位置に、弁座部46a側に突起し環状に形成された突起部材39(図2参照)を有している。弁部材32が支持部材46内に収納された状態で、弁側壁部71は、付勢部46bの張出部37の下面に密着しかつ押圧され、その押圧により、突起部材39は、弁座部46aを弾性変形させてその弁座部46aの上面に密着する。
底部70は、突起部39よりも外周で弁側壁部71よりも内周側に、弁部材32のインク室16側と弁座部46a側とを連通する連通路38が複数貫通形成されている。なお、本実施例では、8個の連通路38が形成されているが、その数は特に限定されるものでなく、何個形成するものとしても良い。
破断部72は、底部70の略中心部に配設され略十字形状に組み合わされた4つの板部材73a〜73dからなり、隣接する板部材間に軸線方向と平行に延びる溝77を備えている。その各板部材73a〜73dは、先端76より底部70方向に、その同方向に延びる中心軸線に対して第1の角度(例えば、本実施例では略「45度」とする)を有して傾斜する第1傾斜部77aと、その第1傾斜部77aに連接されその第1傾斜部77aから底部70方向に、第1の角度よりも鋭角となる第2の角度(例えば、本実施例では、略「10度」とする)を有する第2傾斜部とを備えている。破断部72は、張出部37の開口37aをとおって突出し、先端76と薄膜部材31との間に隙間をあけて薄膜部材31と対向配置される。
次に、図4を参照して、インク抽出管12及び外気導入管13について説明する。図4は、インク抽出管12の弁部材32側となる先端部近傍の形状を示した斜視図である。なお、インク抽出管12と外気導入管13とは同形状、同一寸法に構成されているので、インク抽出管12について説明し外気導入管13についてはその説明を省略する。
インク抽出管12の弁部材32側となる先端端部は開口されており、弁部材32との当接面は、略平面に形成された端面80a〜80dにより構成されている。また、インク抽出管12は、インク抽出管12の弁部材32との当接面から装着部3側に、そのインク抽出管12の外周壁を欠切した溝状の連通口81a〜81dが形成されている。この連通口81a〜81dは、インク抽出管12の外周壁において略均等となるよう形成されている。なお、本実施例では、連通口81a〜81dを4つ形成するものとしたが、その数は何個で形成するものとしても良い。
インク抽出管12は、端面80a〜80dが略平面に形成されているため、弁部材32と当接したときその弁部材32の当接面を略均等に押圧することができるので、弁部材32が傾いたりすることがなく、インクの流路を常に一定に保つことができる。また、連通口81a〜81dは、インク抽出管12の弁部材32との当接面を含んで欠切されているので、インク抽出管12が弁部材32と当接した状態であっても、確実にインクの流路を形成することができる。
さらに、インク抽出管12の先端が略平面に形成されているので、装着部3から突出して設けられた状態であっても、従来のように、先端が尖形に形成されていないので、ユーザーがインク抽出管12に触れて怪我をすることがない。
外気導入側の連通室50に配置される弁装置24は、上記インク供給側の弁装置23と全く同じ部品が共通に使用され、同様に固着され、各部が外気導入管13に対してインク抽出管12と同様の寸法関係にあるので、詳細な説明を省略する。
ここで、図5を参照して、インクカートリッジ1がインクジェット記録装置2に装着される場合の弁装置23の動作を説明する。
インクカートリッジ1が装着部3に装着されると、インク抽出管12は、誘導路40内に侵入し(図5(a))、誘導路40内に、インクの流出を阻止する状態で密着する。インク抽出管12と弁部材32とが当接して弁部材32がインク室16側に押されると(図5(b))、付勢部46bの弾性に抗して弁部材32が弁座部64aから離れて押し上げられる。さらに、弁部材32が押し上げられると、破断部72の先端76が薄膜部材31に当接してその薄膜部材31を破断する。その結果、インク室16内のインクは、連通室30に供給され、弁装置23の上端の開口37aに入り、弁部材38の連通路38から、弁部材38の下面と弁座部46aの上面との間をとおり、連通口81a〜81dがインク抽出管12内に入り(インクの流路B)、記録ヘッド7に供給される。なお、薄膜部材31を破断部72により破断する動作についてはさらに詳細に後述する。
一方、上記インク抽出管12の侵入と同時に、外気導入管13も連通室50側の弁装置24に侵入し、同装置内の弁部材32を押し上げる。外気導入管13側の薄膜部材51は、インク抽出管12側の薄膜部材31よりも破断部72の先端76との間隔が小さいから、インク抽出管12側の薄膜部材31よりも早く破断される。一般にインクカートリッジ1は中のインクを脱気状態に維持するために減圧状態で包装袋内に包装され、インク室16内も減圧状態にある。上記のように、外気導入管13側の薄膜部材51を早く破断することで、外気を筒部材25をとおしてインク室16上部に導入した後、インク抽出管12側の薄膜部材31を破断して、インク抽出管12へのインク供給を確実にしている。仮に、インク抽出管12側の薄膜部材31を早く破断すると、インク抽出管12へのインク流路に空気が侵入してインクの円滑な供給を阻害してしまう。
装着したインクカートリッジ1をインクジェット記録装置2から脱着すべく、インクカートリッジ1を装着部3から引き上げると、インク抽出管12および外気導入管13が対応する各弁部材32と離れると共に、付勢部46の付勢作用によって各弁部材32は、弁座部46aに密着した状態に戻る。このとき、弁部材32の弁座部46aと対向する面には環状の突起部材39が設けられているので、確実にインク室16が密閉され、インク漏れが防止される。また、インク抽出管12側の弁座部46aの開口41近傍に残留しているインクは、その上部が弁部材32によって閉塞されて大気圧が作用していないことと、誘導路40が小径(直径約2mm)であることで、その位置でメニスカスを形成して保持され、外部に垂れてくることはない。
次に、図6を参照して、破断部72により薄膜部材31を破断する様子を説明する。なお、外気導入管13による薄膜部材51の破断の様子は、インク抽出管12による薄膜部材31の破断と同様であるため、その説明は省略する。
図6(a−1)は、破断部72が弁部材32と共にインク室16側に押し上げられて、先端76が薄膜部材31と当接した状態を示している。この状態では、薄膜部材31はまだ破断されていない(図6(a−2)の状態)。
図6(b−1)は、破断部72がさらに押し上げられて第1傾斜部74a〜74dにより薄膜部材31が破断された状態を示している。薄膜部材31は、破断部72の第1傾斜部74a〜74dと接触しており、破断部72の平面形状にほぼ倣って密着しているので、この状態では溝77が閉塞されインクの流路が殆ど形成されていない(図6(b−2))。
図6(c−1)は、インクカートリッジ1がインクジェット記録装置2に装着完了した状態であり、薄膜部材31は、破断部72の第2傾斜部75a〜75dにより押し広げられて破断されている。そのため、各板部材73a〜73d間の溝77が開放されインク室16とインク抽出管12とを結ぶインクの流路Cが形成される。また、このインク流路Cは、破断部72の外周において略均等に4つ形成されるので、インクをインク抽出管12側に略均等に供給可能となる。
なお、第1傾斜部74a〜74dから第2傾斜部75a〜75dに変わって薄膜部材31を押し広げると、薄膜部材31の破断された部分の湾曲角度が変わり、破断された部分が各板部材73a〜73d間の溝77から離れ、上記のようにインクの流路が形成される。また、薄膜部材31と各板部材73a〜73dとの密着性が低くなるため、インクカートリッジ1を脱着した場合には、付勢部46bの付勢により破断部72と薄膜部材31とが確実に離される。
以上、説明したように、上記インクカートリッジによれば、薄膜部材31を破断する先端が尖形に形成された破断部72を有する弁部材32が支持部材46に保持されており、その支持部材46は連通室30内に固着されている。そのため、インクカートリッジ1をインクジェット記録装置2に装着すると、インク抽出管12により弁部材32がインク室16側に押し上げられて弁開状態にされると共に薄膜部材31が破断され、インク室16とインク抽出管12とを結ぶインクの流路B,Cが形成される。よって、インク抽出管12を先端尖形に形成する必要がなく、ユーザーがインク抽出管12により怪我などをすることを防止でき、安全性を向上させることができる。さらに、外気導入管13側の弁部材52及び支持部材46も同形状に形成されているので、さらに安全性を向上させることができる。
また、インク抽出管12を先端尖形に形成する必要がないので、そのインク抽出管12が露出することを防止する保護装置などを新たに配置しなくてすみ、インクジェット記録装置が大規模化することを防止できると共に、部品点数が増えないので生産コストが増加することを防止できる。
以上、実施例に基づいて本発明を説明したが、本発明は、上記実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。
例えば、上記実施例では、弁装置23,24の外形を連通室30,50の内形より若干小さくし、押圧部材42により押圧して固着するものとしたが、弁装置23,24の外形を連通室30,50の内形より若干大きく形成し、弁装置23,24を連通室に押し込み嵌合して固着するものとしても良い。
また、上記実施例では、インク抽出管12及び外気導入管13は、そのインク室16側となる先端を含んで欠切して連通口81a〜81dを形成するものとしたが、インク抽出管12及び外気導入管13の側壁に内部と外部とを連通する連通口を穿設するものとしても良い。
また、上記実施例では、弁部材32は、先端が尖形に形成された破断部72と、底部70及び弁側壁部71とを一体に形成するものとしたが、薄膜部材を破断する破断部とインク室16側と本体ケース1a外部側との間を連通及び遮断する弁とを別々に構成するものとしても良い。
本発明のインクカートリッジと、そのインクカートリッジを装着するインクジェット記録装置とを示した概略図である。 インクジェット記録装置に装着する前の状態を示すジョイント部分の断面図である。 弁部材を拡大して示す斜視図である。 インク抽出管及び外気導入管の弁部材側となる先端部近傍の形状を示した斜視図である。 インク抽出管が支持部材に侵入した状態変化を示した状態図でり、図5(a)は、インク抽出管が誘導路内に侵入し弁部材と当接する前の状態を示しており、図5(b)は、インク抽出管が弁部材と当接しインク室側に押している状態を示している。 弁部材によって薄膜部材が破断させる状態変化を示した状態図であり、図6(a−1)、図6(b−1)、図6(c−1)は、弁部材と薄膜部材の位置関係の側面視を示した図であり、図6(a−2)、図6(b−2)、図6(c−2)は、薄膜部材の破断状態を示した図である。
符号の説明
1 インクカートリッジ
2 インクジェット記録装置
7 記録ヘッド
12 インク抽出管(抽出部材)
13 外気導入管(外気導入部材)
16 インク室
23,24 弁装置
30 連通室
31,51 薄膜部材
32,52 弁部材(弁装置の一部)
33,53 位置決部
34,54 溝
38,58 連通路
39,59 突出部材
40,60 誘導路
44,64 段状面
46,66 支持部材(弁装置の一部)
46a,66a 弁座部
46b,66b 付勢部
50 連通室(外気連通室)
74a〜74d 第1傾斜部
75a〜75d 第2傾斜部
81a〜81d 欠切溝

Claims (14)

  1. 記録ヘッドよりインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置に着脱自在に構成され、そのインクジェット記録装置から突出して設けられた中空状の抽出部材を介して前記記録ヘッドと連通するインクカートリッジにおいて、
    インクを貯留するインク室を形成するケースと、
    そのケースの外部側に開口を有して設けられ、前記抽出部材が侵入可能に構成されると共に前記インク室と連通する連通室と、
    その連通室と前記インク室との連通を遮断する薄膜状に形成された薄膜部材と、
    前記連通室に配置され、インクカートリッジをインクジェット記録装置に装着したとき、前記抽出部材に押されて前記薄膜部材側に移動し、その薄膜部材を破断する破断部材とを備えていることを特徴とするインクカートリッジ。
  2. 前記薄膜部材は、前記インク室と前記連通室とを仕切る壁として前記ケースと一体に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のインクカートリッジ。
  3. 前記破断部材は、前記薄膜部材側に向けて尖形に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のインクカートリッジ。
  4. 前記破断部材の外周壁には、その破断部材が前記薄膜部材を破断して前記インク室側に突出したとき、その破断部材と前記薄膜部材との間にインク流路を形成する溝が形成されていることを特徴とする請求項3に記載のインクカートリッジ。
  5. 前記溝は複数形成され、その複数の溝は、前記破断部材の外周壁に略均等に形成されていることを特徴とする請求項4に記載のインクカートリッジ。
  6. 前記破断部材の外周壁は、その破断部材の前記薄膜部材側となる先端から前記開口側に、その破断部材の移動方向に対して第1の角度を有して傾斜する第1傾斜部と、その第1傾斜部から前記開口側に、前記破断部材の移動方向に対して前記第1の角度より鋭角な第2の角度を有して傾斜する第2傾斜部とを備え、
    その破断部材は、インクカートリッジが前記インクジェット記録装置に装着された状態で、前記第2傾斜部と薄膜部材とが当接する位置まで前記抽出部材により押されることを特徴とする請求項3から5のいずれかに記載のインクカートリッジ。
  7. 前記連通室には、前記破断部材よりも前記開口側に配置された弁部材であって、その弁部材よりも前記薄膜部材側のインク流路を前記抽出部材に選択的に連通及び遮断する弁部材をさらに備え、
    インクカートリッジが前記インクジェット記録装置に装着されることにともない前記弁部材及び前記破断部材が前記抽出部材に押されて移動し、前記薄膜部材側のインク流路を前記抽出部材に連通させるとともに前記薄膜部材を破断することを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のインクカートリッジ。
  8. 前記弁部材と前記破断部材は、一体に形成されていることを特徴とする請求項7に記載のインクカートリッジ。
  9. 前記インクジェット記録装置は、そのインクジェット記録装置側から突出して設けられ、前記インク室内に外気を導入する外気導入部材を備え、
    前記ケースの外部側に開口して設けられ、前記外気導入部材が侵入可能に構成されると共に前記インク室と連通する外気連通室と、
    その外気連通室と前記インク室との連通を遮断する薄膜状に形成された第2の薄膜部材と、
    前記外気連通室に配置され、インクカートリッジをインクジェット記録装置に装着したとき、前記外気導入部材に押されて前記第2の薄膜部材側に移動し、その薄膜部材を破断する第2の破断部材とを備えていることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載のインクカートリッジ。
  10. インクカートリッジをインクジェット記録装置に装着したとき、前記第2の破断部材によって前記第2の薄膜部材が破断された後、前記破断部材によって前記薄膜部材が破断されることを特徴とする請求項9に記載のインクカートリッジ。
  11. 前記外気連通室には、前記第2の破断部材よりも前記開口側に配置された第2の弁部材であって、その弁部材よりも前記第2の薄膜部材側の空間を前記外気導入部材に選択的に連通及び遮断する第2の弁部材をさらに備え、
    インクカートリッジが前記インクジェット記録装置に装着されることにともない前記第2の弁部材及び前記第2の破断部材が前記外気導入部材に押されて移動し、前記空間を前記外気導入部材に連通させるとともに前記第2の薄膜部材を破断することを特徴とする請求項9または10に記載のインクカートリッジ。
  12. 前記第2の弁部材と前記第2の破断部材は、一体に形成されていることを特徴とする請求項11に記載のインクカートリッジ。
  13. 前記連通室に前記抽出部材が侵入したときその抽出部材の外周に密着する筒状部、その抽出部材と対向する前記弁部材の部分を前記筒状部内に露出させる開口を有しかつその開口の外周において前記弁部材と当接する弁座部、及び、その弁座部の外周から前記インク室側に立ち上がりかつ前記筒状部と反対側の前記弁部材の部分に当接するように内側に張り出し前記弁部材を弁座部に当接させる方向に付勢する付勢部を、ゴム状の弾性材料で一体に製作した支持部材を、前記連通室内に配置したことを特徴とする請求項7に記載のインクカートリッジ。
  14. 前記外気連通室に前記外気導入部材が侵入したときその外気導入部材の外周に密着する筒状部、その外気導入部材と対向する前記第2の弁部材の部分を前記筒状部内に露出させる開口を有しかつその開口の外周において前記第2の弁部材と当接する弁座部、及び、その弁座部の外周から前記インク室側に立ち上がりかつ前記筒状部と反対側の前記第2の弁部材の部分に当接するように内側に張り出し前記第2の弁部材を弁座部に当接させる方向に付勢する付勢部を、ゴム状の弾性材料で一体に製作した支持部材を、前記外気連通室内に配置したことを特徴とする請求項11に記載のインクカートリッジ。
JP2003394324A 2003-11-25 2003-11-25 インクカートリッジ Expired - Fee Related JP4423940B2 (ja)

Priority Applications (19)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003394324A JP4423940B2 (ja) 2003-11-25 2003-11-25 インクカートリッジ
US10/991,852 US7334888B2 (en) 2003-11-25 2004-11-19 Ink cartridge
TW093136185A TWI266701B (en) 2003-11-25 2004-11-24 Ink cartridge
BRPI0407975-2A BRPI0407975B1 (pt) 2003-11-25 2004-11-25 Ink cartridges, valve device, ink jet recording equipment and ink supply method
KR1020057012241A KR100714939B1 (ko) 2003-11-25 2004-11-25 잉크 카트리지
CN200410096241A CN100581826C (zh) 2003-11-25 2004-11-25 墨盒
MXPA05013041A MXPA05013041A (es) 2003-11-25 2004-11-25 Cartucho de tinta.
CA2509792A CA2509792C (en) 2003-11-25 2004-11-25 Ink cartridge
EP04799894A EP1687147B1 (en) 2003-11-25 2004-11-25 Valve device, ink cartridge comprising the valve device and method of supplying ink
DE602004011978T DE602004011978T2 (de) 2003-11-25 2004-11-25 Ventil, Tintenpatrone mit diesem Ventil und Tintenversorgungsverfahren
AT04799894T ATE386641T1 (de) 2003-11-25 2004-11-25 Ventil, tintenpatrone mit diesem ventil und tintenversorgungsverfahren
AU2004281066A AU2004281066B8 (en) 2003-11-25 2004-11-25 Ink cartridge
PCT/JP2004/017896 WO2005051666A1 (en) 2003-11-25 2004-11-25 Ink cartridge
US11/024,903 US7325913B2 (en) 2003-11-25 2004-12-30 Ink cartridge
US11/052,931 US7384136B2 (en) 2003-11-25 2005-02-09 Ink cartridge
US11/052,930 US7334889B2 (en) 2003-11-25 2005-02-09 Ink cartridge
US11/052,957 US7278722B2 (en) 2003-11-25 2005-02-09 Ink cartridge
US11/221,799 US7997700B2 (en) 2003-11-25 2005-09-09 Ink cartridge with intersections having different curvatures
US11/822,375 US7753506B2 (en) 2003-11-25 2007-07-05 Ink cartridge

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003394324A JP4423940B2 (ja) 2003-11-25 2003-11-25 インクカートリッジ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005153285A true JP2005153285A (ja) 2005-06-16
JP4423940B2 JP4423940B2 (ja) 2010-03-03

Family

ID=34720426

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003394324A Expired - Fee Related JP4423940B2 (ja) 2003-11-25 2003-11-25 インクカートリッジ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4423940B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010214687A (ja) * 2009-03-16 2010-09-30 Brother Ind Ltd 液体容器
US9150011B1 (en) 2014-08-08 2015-10-06 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Liquid consuming apparatus
US9809031B2 (en) 2014-08-08 2017-11-07 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Liquid cartridge

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010214687A (ja) * 2009-03-16 2010-09-30 Brother Ind Ltd 液体容器
US8272724B2 (en) 2009-03-16 2012-09-25 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Liquid containers
US9150011B1 (en) 2014-08-08 2015-10-06 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Liquid consuming apparatus
US9809031B2 (en) 2014-08-08 2017-11-07 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Liquid cartridge

Also Published As

Publication number Publication date
JP4423940B2 (ja) 2010-03-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4492144B2 (ja) インクジェット記録装置
EP1687147B1 (en) Valve device, ink cartridge comprising the valve device and method of supplying ink
US7393088B2 (en) Method of filling ink cartridge, cartridge filler, jig, and ink supply system
JP2006103345A (ja) インクカートリッジ、インクジェット式記録装置、インク供給システム
EP1609603B1 (en) Method of filling ink cartridge with ink
KR100995200B1 (ko) 액체 분사 장치
JP4517659B2 (ja) インクカートリッジ及び弁装置
JP2010240907A (ja) 液体収容容器
JP2010132001A (ja) インクジェット記録装置
JP4423940B2 (ja) インクカートリッジ
US7682003B2 (en) Needle and method of manufacturing thereof
JP4479280B2 (ja) インクジェット記録装置
JP2005246780A (ja) インクジェット記録装置
JP4813760B2 (ja) インクカートリッジ
JP2005262499A (ja) 液体収容体、液体噴射装置
JP4442250B2 (ja) インクカートリッジ
JP4374988B2 (ja) インクジェット記録装置
JP4403790B2 (ja) インクカートリッジ及びインクジェット記録装置
JP2005238576A (ja) インクカートリッジ
JP2005138545A (ja) インクカートリッジ
JP2008221677A (ja) 流体供給構造および流体供給カートリッジ
JP2007152857A (ja) 液体カートリッジ
JP2006015496A (ja) インクカートリッジ
JP2004188632A (ja) 液体収納容器等
JP2005169682A (ja) インクカートリッジ及びインクカートリッジの包装体

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061107

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090203

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090406

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090508

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20090508

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090818

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091019

TRDD Decision of grant or rejection written
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20091105

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20091117

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20091130

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4423940

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121218

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131218

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees